JP2011166028A - Cof基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、工程数及び薬品コストを大きく増加させることなく、良好な配線パターンを形成することができるCOF基板の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】チップ実装用のフィルム状の基板であるCOF基板の製造方法であって、
絶縁性フィルム11の表面上に、クロムを含む下地金属層12が形成され、該下地金属層の表面上に銅層13が形成された金属積層基板10を用意する金属積層基板用意工程と、
塩化第二鉄又は塩化第二銅の少なくともいずれか1つと、アゾールと、グリコールエーテル、グリコール又はカチオン界面活性剤の少なくともいずれか1つと、塩酸とを含有する第1エッチング液で前記銅層をハーフエッチングする第1エッチング工程と、
銅イオンと錯体を形成する化合物を実質的に含まず、塩化第二銅と、塩酸と、過酸化水素水とを含有する第2エッチング液で前記銅層の残りと、前記下地金属層とを溶解除去する第2エッチング工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図3F
【解決手段】チップ実装用のフィルム状の基板であるCOF基板の製造方法であって、
絶縁性フィルム11の表面上に、クロムを含む下地金属層12が形成され、該下地金属層の表面上に銅層13が形成された金属積層基板10を用意する金属積層基板用意工程と、
塩化第二鉄又は塩化第二銅の少なくともいずれか1つと、アゾールと、グリコールエーテル、グリコール又はカチオン界面活性剤の少なくともいずれか1つと、塩酸とを含有する第1エッチング液で前記銅層をハーフエッチングする第1エッチング工程と、
銅イオンと錯体を形成する化合物を実質的に含まず、塩化第二銅と、塩酸と、過酸化水素水とを含有する第2エッチング液で前記銅層の残りと、前記下地金属層とを溶解除去する第2エッチング工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図3F
Description
本発明は、チップ実装用のフィルム状の基板であるCOF(Chip On Film)基板の製造方法に関し、特に、絶縁性フィルムの表面上に下地金属層が形成され、下地金属層の表面上に銅層が形成された金属積層基板の積層金属層をエッチングすることにより、COF基板に回路パターンを形成するCOF基板の製造方法に関する。
従来から、フィルム状の回路基板であって、ベアチップを実装して液晶用のドライバ等を構成する用途に多く用いられるCOF基板が知られている。COF基板には、絶縁性フィルム表面に、接着剤を介さずに直接金属層を積層した構造の金属積層基板が使用されている。このような構造の金属積層基板は、主に絶縁性フィルム上に、スパッタ法や蒸着法等の乾式めっき法によりニッケル・クロム合金等の下地金属層を形成した後に、湿式めっき法により銅等の金属層を形成する方法により製造されている。この金属積層基板は、金属層が5μm〜15μm程度と薄いため、COF基板の配線パターンのピッチサイズが40μm以下となるような、微細な配線パターンを有するCOF基板を製造するのに適している。
近年の電子機器の小型軽量化に伴い、電子機器に用いられるCOF基板も小型化が進んでおり、前記配線パターンのピッチサイズが30μm未満といった非常に微細な配線パターンが求められている。配線パターンピッチが30μm未満のファインピッチCOF基板では、高温高湿の環境下で隣接するリード線間に直流電圧を掛けると、リード線が接着している絶縁性フィルム部分に変色が発生したり、電気絶縁性が低下するといった不具合が発生する場合がある。かかる不具合を防ぐため、ファインピッチCOF基板に用いられる金属積層基板には、絶縁性フィルム表面に、ニッケル・クロム合金からなる下地金属層が乾式めっき法により膜厚3〜40nmで形成され、その上に銅等の導電性金属層が5〜15μmに形成されたものが用いられている。ニッケル・クロム合金は、クロム含有量が5〜25重量%のものが一般的であり、クロム含有量が少ない場合には下地金属層が腐食し易く、クロム含有量が多い場合には化学エッチングを十分にすることができず、絶縁不良が発生することが知られている。
ファインピッチCOF基板の製造方法は、以下のものが知られている。まず、導電性金属層上にフォトレジスト層を形成し、このフォトレジスト層を露光、現像して所望のパターンを形成する。次に、こうして形成されたフォトレジストパターンをマスクとして、露出した導電性金属層をエッチングして、フォトレジストパターンと略相似形状の導電性金属層からなる配線パターンを形成する。次いでフォトレジスト層をアルカリ溶液等により剥離除去した後、配線パターン間に残存する下地金属層をエッチング除去することにより、COF基板が製造されている。
図1は、第1の従来のCOF基板の製造方法の一例を示した図である。図1(A)は、金属積層基板を用意する金属積層基板用意工程を示した図である。金属積層基板用意工程においては、絶縁性フィルム111の上に、下地金属層112と、銅層113が順次積層された金属積層基板110が用意される。例えば、絶縁性フィルム111としては、ポリイミドフィルムが使用され、下地金属層112には、クロム含有率20重量%のクロム・ニッケル合金が用いられる。
図1(B)は、フォトレジスト塗布工程を示した図である。フォトレジスト塗布工程においては、金属積層基板10の表面上、つまり銅層113の表面上に、フォトレジスト120が形成される。
図1(C)は、露光工程を示した図である。露光工程においては、銅層113に溝を形成して配線パターンを形成するために、所定パターンからなるフォトマスク(図示せず)を介して紫外線をフォトレジスト120に照射し、露光部121を形成する。
図1(D)は、現像工程を示した図である。現像工程においては、露光領域を現像液で溶解除去し、開口部122を有するフォトレジストパターンが形成される。現像液は、例えば、炭酸ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液が用いられる。
図1(E)は、エッチング工程を示した図である。エッチング工程においては、塩化第二銅溶液を用いて、銅層113がエッチングされる。エッチング液の組成としては、例えば、塩化第二銅が3.0〜3.5mol/l、塩酸が1.4〜1.9mol/lが用いられる。処理条件としては、例えば、温度が40〜50℃、圧力が0.1〜0.7MPa、処理時間が20〜120秒という条件でエッチング処理が行われる。このとき、下地金属層112も同時にエッチング除去される。
図1(F)は、フォトレジスト剥離工程を示した図である。フォトレジスト剥離工程においては、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液で、フォトレジスト120が溶解除去される。
図1(G)は、錫めっき工程を示した図である。錫めっき工程においては、エッチングにより形成された銅層113の配線パターン表面上に、錫を用いてめっきが施され、錫めっき層140が形成される。
図1(H)は、ソルダーレジスト印刷工程を示した図である。ソルダーレジスト印刷工程においては、スクリーン印刷により、所定パターンのソルダーレジストを配線パターン上に印刷する。ソルダーレジストには、ポリイミド系(日立化成工業社製:SN−9000)やウレタン系(日本ポリテック社製:NPR−3300)のものが使用可能である。
かかる従来のCOF基板の製造方法においては、配線パターン形成の能力限界は、27μmピッチ(Line/Space=13.5μm/13.5μm)である。つまり、銅層113がエッチング除去された溝の部分と、銅層113が残留した配線部に必要とされる幅は、ともに13.5μmとなる。このとき、銅層113が平坦面として残る幅は、6.5μm程度となる。
つまり、図1(E)に示すように、エッチングが鉛直方向に垂直に削れる訳ではなく、横方向にも腐食が進み、フォトレジストパターンの下にも開口130が形成され、横方向に広がったお椀型、ボール型の形状となってしまう。このような配線パターンが形成されると、絶縁性フィルム111が露出した部分に対して、銅層113の表面で残った部分が狭くなり、ファインピッチのCOF配線基板を作製するのが困難となってしまう。つまり、このような意図しない横方向へのエッチング(サイドエッチ)量が大きいエッチングにより形成された配線パターンは、良好な配線パターンとは言えない。
一般的に、配線パターンの良好性判断指標としてエッチングファクターが用いられている。エッチングファクターとは、銅層厚さをH、絶縁フィルム側の配線パターン幅をB、銅層表面側の配線パターン幅をTとした場合、
エッチングファクター=2×H/(B−T) (1)
で表される。(1)式において、Tの値がBの値に近い程、垂直に近い状態でエッチングが行われていることになるので、同じ配線ピッチを有する場合には、エッチングファクターが大きい程、良好な配線パターンを形成していることになる。
エッチングファクター=2×H/(B−T) (1)
で表される。(1)式において、Tの値がBの値に近い程、垂直に近い状態でエッチングが行われていることになるので、同じ配線ピッチを有する場合には、エッチングファクターが大きい程、良好な配線パターンを形成していることになる。
図1で示した従来のCOF基板の製造方法によれば、エッチングファクターは、2.3程度となる。
図1で示した従来のCOF基板の製造方法では、良好なエッチングファクターを得られないことから、ファインピッチCOF基板の製造方法として、サイドエッチを抑制するエッチング方法が提案されている。
図2は、第2の従来のCOF基板の製造方法の一例を示した図である。第2の従来のCOF基板の製造方法においては、金属積層基板用意工程から現像工程までは、第1の従来のCOF基板の製造方法と同様であるので、図2においては、第1の従来のCOF基板の製造方法と異なる工程のみを抜粋して示している。
図2(A)は、第2の従来のCOF基板の製造方法のエッチング工程を示した図である。エッチング工程に入る前に、絶縁性フィルム211としてポリイミドフィルムを使用し、下地金属層212がクロム含有率20重量%のクロム・ニッケル合金であり、導電性金属層が銅213である金属積層基板210を用意し、銅層213上にフォトレジスト層220を形成し、該フォトレジスト層220を露光、現像して所望のパターンを形成し、このフォトレジストパターンをマスクとする点は、第1の従来のCOF基板の製造方法のエッチング工程と同様である。
第2の従来技術のエッチング工程においては、エッチング工程において、キレート結合により銅と錯体を形成するアミン化合物を成分として含んだエッチング液を用い、急激な腐食を抑制し、徐々にエッチングを進行させるようにして、サイドエッチの少ないエッチングを実現する。つまり、錯体により、銅の表面に被膜が形成され、エッチング速度を遅くして徐々にエッチングを行うことができる、また、第1の従来技術のエッチング工程よりも、圧力を1/10程度にまで低下させてエッチングを行い、エッチング速度を遅くする。
具体的には、例えば、塩化第二鉄が0.1〜15wt%、界面活性剤が0.001〜5wt%、アミン化合物が0.001〜5wt%、リン酸が0.1〜5wt%、塩酸が0.1〜10wt%の組成からなるエッチング液を用い、処理条件については、温度が40〜50℃、圧力が0.07〜0.09MPa、処理時間が30〜120秒の条件でエッチングを行うようにする。エッチング液の組成としては、第1の従来技術のエッチング液に含まれていなかったアミン化合物が含まれ、処理条件の圧力が、第1の従来技術の0.1〜0.7MPaに対して、0.07〜0.09MPaと1/10程度である点が、大きく異なっている。
図2(A)に示すように、第2の従来技術のエッチング工程においては、第1の従来技術のエッチング工程の図1(E)と比較してサイドエッチの少ない、垂直に近い形状の開口230が形成されている。この場合、能力限界は、20μmピッチ(Line/Space=10μm/10μm)であり、エッチングファクターは2.0程度のものが得られる。これは、第1の従来技術の27μmピッチに換算すると、3.0〜4.0となり、同一ピッチで比較すると、エッチングファクターは著しく向上している。
また、このとき、図2(A)に示すように、第2の従来技術のエッチング工程においては、下地金属層212はエッチングされておらず、残った状態となっている。
図2(B)は、フォトレジスト剥離工程を示した図である。フォトレジスト剥離工程においては、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液で、フォトレジスト220が剥離除去される点は、図1(F)のフォトレジスト剥離工程と同様であるので、その説明を省略する。
図2(C)は、下地金属層除去工程を示した図である。下地金属除去工程においては、エッチング工程で除去できなかった下地金属層212を溶解除去することにより、配線パターンを形成する。下地金属層212を除去するためには、専用の下地金属層エッチング液を用いる。下地金属層エッチング液には、過マンガン酸塩、塩酸・硫酸、又は硫酸・硝酸等を含有する液が用いられる。
このように、第2の従来のCOF基板の製造方法により形成される配線パターンは、銅層エッチング時のサイドエッチが少なく、エッチングファクターの高い形状ものが得られる。よって、例えば、パターンピッチが25μm(ライン10μm/スペース15μm)といったファインピッチが可能となる。ファインエッチング液では、アゾールによってサイドエッチが抑制されている。
また、その後の錫めっき工程と、ソルダーレジスト印刷工程は、図1(G)、(H)における説明と同様であるので、その図示及び説明を省略する。
なお、上述の第1の従来技術のCOF基板の製造方法に該当するものとして、塩化第二銅と塩酸に過酸化水素水を加えた溶液でエッチングし、エッチング後、アルカリ(NaOH)により、全てのフォトレジストを剥離、除去したチップオンフィルム基板の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、上述の第2の従来技術のCOF基板の製造方法に該当するものとして、酸化性金属イオン源を銅イオン濃度で14〜155g/リットルと、塩酸7〜180g/リットルと、環内にある異原子として窒素原子のみを有するアゾールを0.1〜50g/リットルの範囲含有する水溶液からなるエッチング剤を用いて、エッチングレジストで被覆されていない部分をエッチングして配線を形成する銅配線の製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、上述の第2の従来技術に示したようなファインエッチング液を用いたエッチング方法では、ファインエッチング液のみによって、ニッケル・クロム合金からなる下地金属層を溶解除去することが難しいという問題があった。よって、上述のように、配線パターンのエッチング後に、改めて下地金属層を溶解除去する下地金属層エッチング工程が必要となる。
下地金属層エッチング液には、配線パターンを形成する銅の溶解を抑制するために銅腐食抑制剤が含まれている。このような下地金属エッチング液を用いて処理すると、配線パターン表面には銅腐食防止剤、錯化剤、アミン化合物等が吸着した状態で残り易く、後に脱脂処理、酸洗処理等の表面清浄化処理が必要となる。
このように、ファインエッチング液を用いたCOF基板の製造方法においては、多数の工程を要するため工程管理が煩雑になり、また、薬品コストも増加するといった問題があった。特に、下地金属層を溶解除去するための下地金属層エッチング液は高価であり、第1の従来のCOF基板の製造方法で用いたエッチング液の数十倍もする場合があり、コストの増加が大きな問題となっていた。
そこで、本発明は、工程数及び薬品コストを大きく増加させることなく、良好な配線パターンを形成することができるCOF基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明に係るCOF基板の製造方法は、チップ実装用のフィルム状の基板であるCOF基板の製造方法であって、
絶縁性フィルムの表面上に、クロムを含む下地金属層が形成され、該下地金属層の表面上に銅層が形成された金属積層基板を用意する金属積層基板用意工程と、
塩化第二鉄又は塩化第二銅の少なくともいずれか1つと、アゾールと、グリコールエーテル、グリコール又はカチオン界面活性剤の少なくともいずれか1つと、塩酸とを含有する第1エッチング液で前記銅層をハーフエッチングする第1エッチング工程と、
銅イオンと錯体を形成する化合物を実質的に含まず、塩化第二銅と、塩酸と、過酸化水素水とを含有する第2エッチング液で前記銅層の残りと、前記下地金属層とを溶解除去する第2エッチング工程と、を含むことを特徴とする。
絶縁性フィルムの表面上に、クロムを含む下地金属層が形成され、該下地金属層の表面上に銅層が形成された金属積層基板を用意する金属積層基板用意工程と、
塩化第二鉄又は塩化第二銅の少なくともいずれか1つと、アゾールと、グリコールエーテル、グリコール又はカチオン界面活性剤の少なくともいずれか1つと、塩酸とを含有する第1エッチング液で前記銅層をハーフエッチングする第1エッチング工程と、
銅イオンと錯体を形成する化合物を実質的に含まず、塩化第二銅と、塩酸と、過酸化水素水とを含有する第2エッチング液で前記銅層の残りと、前記下地金属層とを溶解除去する第2エッチング工程と、を含むことを特徴とする。
これにより、第1エッチング工程で、エッチングファクターの高い良好な配線パターンを形成しつつ、最後は下地金属を第2エッチング工程で連続的に溶解除去するので、エッチング工程内の切り替えだけで、良好な配線パターンを形成することができる。
第2の発明は、第1の発明に係るCOF基板の製造方法において、
前記第1エッチング工程は、前記銅層の厚さの20〜60%の範囲で前記銅層をハーフエッチングすることを特徴とする。
前記第1エッチング工程は、前記銅層の厚さの20〜60%の範囲で前記銅層をハーフエッチングすることを特徴とする。
これにより、良好なエッチングファクターが得られる範囲内でハーフエッチングを行い、良好な配線パターンを確実に得ることができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明に係るCOF基板の製造方法において、
前記第1エッチング工程及び前記第2エッチング工程は、スプレーにより前記第1エッチング液又は前記第2エッチング液を前記銅層に吹き付けることにより行われ、
前記第1エッチング工程におけるスプレー吹き付け圧力は、前記第2エッチング工程におけるスプレー吹き付け圧力よりも小さいことを特徴とする。
前記第1エッチング工程及び前記第2エッチング工程は、スプレーにより前記第1エッチング液又は前記第2エッチング液を前記銅層に吹き付けることにより行われ、
前記第1エッチング工程におけるスプレー吹き付け圧力は、前記第2エッチング工程におけるスプレー吹き付け圧力よりも小さいことを特徴とする。
これにより、第1エッチング工程におけるハーフエッチングのエッチングファクターを向上させることができるとともに、第2エッチング工程におけるエッチング速度を向上させ、下地金属層の除去を確実に行うことができる。
第4の発明は、第1〜3の発明に係るCOF基板の製造方法において、
前記下地金属層は、クロム含有量が5〜25重量%であることを特徴とする。
前記下地金属層は、クロム含有量が5〜25重量%であることを特徴とする。
これにより、クロム含有量を適切な範囲に設定し、下地金属層が腐食し難くするとともに、エッチングが不十分なために発生する絶縁不良を防止することができる。
第5の発明は、第1〜4のいずれかの発明に係るCOF基板の製造方法において、
前記下地金属層は、ニッケル・クロム合金であることを特徴とする。
前記下地金属層は、ニッケル・クロム合金であることを特徴とする。
これにより、クロムとの相性の良いニッケルを含む下地金属層を用いた金属積層基板に対して良好な配線パターンを形成することができ、広い用途について配線パターンを形成することができる。
第6の発明は、第1〜5のいずれかの発明に係るCOF基板の製造方法において、
前記絶縁フィルムは、ポリイミドフィルムであることを特徴とする。
前記絶縁フィルムは、ポリイミドフィルムであることを特徴とする。
これにより、広く用いられている金属積層基板に対して良好な配線パターンを形成することができ、COF基板を低コストで広い用途に対応して製造することができる。
第7の発明は、第1〜6のいずれかの発明に係るCOF基板の製造方法において、
前記金属層積層基板用意工程と前記第1エッチング工程との間に、前記銅層の表面上に、開口を有するフォトレジストパターンを形成するフォトレジストパターン形成工程を有することを特徴とする。
前記金属層積層基板用意工程と前記第1エッチング工程との間に、前記銅層の表面上に、開口を有するフォトレジストパターンを形成するフォトレジストパターン形成工程を有することを特徴とする。
これにより、所望の配線パターンを容易に形成することができる。
本発明によれば、配線パターンエッチング時のサイドエッチが少ないうえ、配線パターンエッチングと同時に下地金属層を溶解除去できるため、電気的信頼性が高く、微細で高密度な配線パターンを安価に製造することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。
図3A乃至図3Iは、本発明の実施形態に係るCOF基板の製造方法の一連の工程の一例を示した図である。
図3Aは、本実施形態に係るCOF基板の製造方法の金属積層基板用意工程の一例を示した図である。金属積層基板用意工程においては、配線パターンが形成される金属積層基板10が用意される。金属積層基板10は、絶縁性フィルム11と、下地金属層12と、銅層13とを備える。金属積層基板10は、絶縁性フィルム11が最も下層にあり、絶縁性フィルム11の表面上に下地金属層12が形成されて積層され、下地金属層12の表面上に銅層13が形成されて積層される。
絶縁性フィルム11は、種々の絶縁性を有するフィルムが用いられてよいが、例えば、樹脂であるポリイミドが用いられてもよい。絶縁性フィルム11の厚さは、用途に応じて定められてよいが、例えば、25μm〜80μm程度の厚さであってもよい。
下地金属層12は、クロムを含む金属層である。銅は、エレクトロマイグレーションにより拡散し易い性質を有するため、銅層13から絶縁性フィルム11側への銅イオンの侵入を防止する必要がある。クロムは、銅の拡散を抑制することができるので、銅層13と絶縁層11との間に配置することにより、絶縁性フィルム11への銅イオンの拡散を抑制することができる。また、下地金属層12は、クロム・ニッケル合金で構成されてもよい。一般的に、下地金属層12は、クロム・ニッケル合金から構成される場合が多い。
下地金属層12のクロム含有率は、5〜25重量%であってよい。クロム含有量が多い場合には、銅層13の拡散を確実に防止することができるが、エッチングにより下地金属層12を除去するのが困難になるので、拡散防止とエッチングの容易さのバランスを考慮して、下地金属層12のクロム含有量が定められる。
下地金属層12は、スパッタ法や蒸着法等の乾式めっき法により、絶縁性フィルム11上に堆積形成されてよい。下地金属層12の膜厚は、例えば、3〜40nmに形成されてもよい。
銅層13は、配線パターンを形成するための導電性金属層である。銅は、導電性が高く、価格が安いため、配線材料として好適に用いられる。しかしながら、上述のように、銅イオンが拡散する性質があるため、バリア層として機能する下地金属層12とともに用いられる。
銅層13は、種々の方法により形成されてよいが、例えば、電気めっき等の湿式めっき法により形成されてもよい。安価な設備を用いて、必要な膜厚の銅層13を容易に形成することができる。銅層13の膜厚は、用途に応じて種々の厚さに定められてよいが、例えば、5〜15μmの範囲で形成されてもよい。
金属積層基板10は、必ずしも製造する必要は無く、製品として入手することができる。例えば、銅層13が8μmの膜厚で、絶縁性フィルム11がポリイミド系樹脂のユーピレックス(宇部興産社製、例えば、35μmの膜厚)又はカプトン(東レ・デュポン社製、例えば、38μmの膜厚)からなる2層フレキシブル基板が金属積層基板10として用いられてもよい。
図3Bは、本実施形態に係るCOF基板の製造方法のフォトレジスト塗布工程の一例を示した図である。フォトレジスト塗布工程においては、金属積層基板10の表面上、つまり銅層13の表面上に、フォトレジスト層20が形成される。フォトレジスト層20の形成は、種々の方法により行われてよいが、例えば、液状のフォトレジストを、ロールコータ等で銅層13の表面に一様に塗布し、乾燥させて形成するようにしてもよい。
図3Cは、本実施形態に係るCOF基板の製造方法の露光工程の一例を示した図である。露光工程においては、所定パターンからなるフォトマスク(図示せず)を介して、紫外線をフォトレジスト層20に照射する。本実施形態に係るCOF基板の製造方法においては、銅層13に溝を形成する部分に紫外線が照射され、露光部21が形成される。
図3Dは、本実施形態に係るCOF基板の製造方法の現像工程の一例を示した図である。現像工程においては、露光後の金属積層基板10が現像液に浸漬され、フォトレジスト層20の露光部21が溶解除去される。これにより、フォトレジスト層20に開口部22が形成され、フォトレジストパターンが形成される。
なお、現像液は、アルカリ溶液が用いられてよく、例えば、炭酸ナトリウム水溶液等が用いられてよい。
また、図3B〜図3Dは、一連のフォトレジストパターンを形成する工程であるので、総てをまとめて、フォトレジストパターン形成工程と呼んでもよい。
図3Eは、本実施形態に係るCOF基板の製造方法の第1エッチング工程の一例を示した図である。第1エッチング工程においては、銅と錯体を形成する化合物を含む組成の第1エッチング液を用いて、銅層13をハーフエッチングし、溝30を形成する。このとき用いる第1エッチング液は、ファインピッチCOF基板の製造に用いられるファインエッチング液であってよい。また、エッチングは、第1エッチング液を、フォトレジストパターンを介して、スプレーで吹き付けるスプレー式で行うようにしてよい。
第1エッチング液の組成は、塩化第二鉄又は塩化第二銅のいずれか1つと、アゾールと、グリコールエーテル、グリコール又はカチオン界面活性剤のいずれか1つと、塩酸とを含有する組成である。
ここで、アゾールは、窒素を1つ以上含む複素5員環化合物であれば、種々の化合物を用いることができる。アゾールは、銅とキレート結合し、銅イオンと錯体を形成する。
図4は、銅とアゾールのキレート結合の状態を模式的に示した図である。図4に示すように、銅層13の表面に、窒素を含有するアゾール60がキレート結合し、錯体を形成している。そして、銅層13の表面に被膜を形成し、エッチングを抑制する。
図3Eに戻る。上述のように、銅と錯体を形成する化合物を含む第1エッチング液を用いることにより、エッチングを徐々に進行させ、サイドエッチを抑制し、エッチングファクターの高いエッチングを行うことができる。
第1エッチング工程のエッチング処理は、後述する第2エッチング工程よりも、低いスプレー圧力下でエッチング処理を行う。これにより、エッチングの急激な進行を抑制し、サイドエッチ量が少なく、エッチングファクターの高いエッチングを行うことができる。
ハーフエッチングは、銅層13の厚さ方向について最後までエッチングを行わず、途中までエッチングを行い、銅層13を残してエッチングを一旦中止するエッチングである。ハーフエッチング量は銅の厚みに対して20〜60%が好ましく、30〜60%が更に好ましい。ハーフエッチング量が少なすぎると、配線パターンのサイドエッチ抑制に効果が少なくなり、エッチングファクターが低下する。一方、ハーフエッチング量が多すぎると、高価なファインエッチング液の使用量が増加すると共に、部分的に下地金属層が露出して不動態化してしまい、その後の第2エッチング液にて除去し切れなくなる。よって、ハーフエッチングは、上述のような適正な範囲内で行うようにすることが好ましい。
第1エッチング工程は、上述の組成条件を満たす第1エッチング液を用いさえすれば、種々のエッチング液により実行されてよいが、例えば、塩化第二鉄が0.1〜15重量%、界面活性剤が0.001〜5重量%、アミン化合物が0.001〜5重量%、リン酸が0.1〜5重量%、塩酸が0.1〜10重量%の組成を有するエッチング液が使用されてもよい。かかるエッチング液を用い、例えば、40〜50℃の温度、0.07〜0.09MPaのスプレー圧、30〜120秒の処理時間でエッチング処理を行うようにしてよい。この場合、アミン化合物と銅層13とのキレート結合により錯体が形成され、エッチングファクターの高いハーフエッチングが実行される。
図3Fは、本実施形態に係るCOF基板の製造方法の第2エッチング工程の一例を示した図である。第2エッチング工程においては、第1エッチング工程で残った銅層13と、下地金属層12をエッチングで溶解除去する。第2エッチング工程により、COF基板に絶縁性フィルム11が露出した溝31が形成され、配線パターンが形成される。
第2エッチング工程においては、ファインエッチング液ではなく、銅と錯体を形成する化合物を実質的に含まず、塩酸を含有する第2エッチング液を用いてエッチングを行う。第2エッチング工程においては、高いエッチングファクターの実現よりも、クロムを含む下地金属層12を溶解除去することを目的としてエッチング液が選択される。それには、ファインエッチングを行う以前から用いられている、塩酸を含有する組成のエッチング液を用いればよい。かかるエッチング液は、下地金属層12の専用エッチング液よりも遙かに安価であり、例えば、数十分の一の価格で入手できる場合が多いため、第2の従来技術のCOF基板の製造方法よりも、大幅に薬品に要するコストを低減することができる。
第2エッチング液は、銅と錯体を形成する化合物を実質的に含まず、塩酸を含有する種々の組成のエッチング液を用いることができるが、例えば、塩化第二銅を3.0〜3.5mol/l、塩酸を1.4〜1.9mol/l含有する組成のエッチング液を用いてもよい。
また、エッチングの処理条件は、第1エッチング工程よりも、スプレーの吹き付け圧力を高く設定して、迅速なエッチング処理を促進することができる。例えば、エッチング処理の条件は、温度が40〜50℃、スプレー圧が0.1〜0.7MPa、処理時間が20〜120秒のであってもよい。第1エッチング工程の処理条件の例においては、スプレー圧が0.07〜0.09MPaであったので、第2エッチング工程においては、約10倍のスプレー圧でエッチング処理を行っている。
このように、2段階のエッチングにより形成された配線パターンは、能力限界が25μmピッチ(Line/Space=12.5μm/12.5μm)であり、エッチングファクターが2.0程度である。工程を複雑化することなく、安価な薬品を用いて、ファインピッチと高エッチングファクターを実現していることが分かる。
図3Gは、本実施形態に係るCOF基板の製造方法のフォトレジスト剥離工程の一例を示した図である。フォトレジスト剥離工程においては、金属積層基板1を、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液に浸漬し、フォトレジストを剥離除去する。これにより、絶縁性フィルム11が露出して絶縁部を構成する溝31と、銅層13が残って配線部を構成する配線パターンが完成する。
図3Hは、本実施形態に係るCOF基板の製造方法の錫めっき工程の一例を示した図である。錫めっき工程においては、配線パターンの銅層13の表面に、錫めっきが施され、錫めっき層40が形成される。
図3Iは、本実施形態に係るCOF基板の製造方法のソルダーレジスト印刷工程の一例を示した図である。ソルダーレジスト印刷工程においては、スクリーン印刷により、所定パターンのソルダーレジスト50を配線パターン上に形成する。ソルダーレジスト50には、種々の材料が用いられてよいが、例えば、ポリイミド系(日立化成工業社製:SN9000)や、ウレタン系(日本ポリテック社製:NPR−3300)を使用することができる。
このように、本実施形態に係るCOF基板の製造方法によれば、簡素かつ安価な工程で、ファインピッチCOF基板を製造することができる。
図5は、本実施形態に係るCOF基板の製造方法により製造されたCOF基板の配線パターンを、従来のCOF基板の製造方法により製造されたCOF基板の配線パターンと比較した例を示す図である。なお、図5においては、溝の形状に着目しているので、下地金属層12、112、212は省略されて示されている。
図5(A)は、第1の従来技術に係るCOF基板の製造方法により製造されたCOF基板の配線パターンを示した図である。図5(A)において、溝130の側面の傾斜が緩やかであり、ファインピッチCOF基板の製造には不向きであることが分かる。
図5(B)は、第2の従来技術に係るCOF基板の製造方法により製造されたCOF基板の配線パターンを示した図である。図5(B)において、溝231の側面は垂直に近い状態となっており、COF基板の製造に適した製造方法であることが分かる。しかしながら、溝231のような形状の配線パターンを形成するためには、下地金属212を単独で除去する必要があり、工程が複雑化するとともに、コストが増大し、現実の製造工程に適用するには困難である。
図5(C)は、本実施形態に係るCOF基板の製造方法により製造されたCOF基板の配線パターンを示した図である。図5(C)において、溝31の側面は、上方が垂直に近く、底面付近は傾斜が緩やかな形状となっている。傾斜が緩やかな底面付近の部分は、領域が小さいので、溝31の全体形状としては、垂直な部分が多く、ファインピッチCOF基板の製造に適した配線パターンの形状となっている。工程数、コスト等を考慮すれば、実際の製造工程に適用し易いCOF基板の製造方法となっていることが分かる。
このように、本実施形態に係るCOF基板の製造方法によれば、簡素でかつ安価な工程でファインピッチCOF基板を製造することができる。量産化を行う場合には、大きな効果を得ることができる。
次に、図6を用いて、本実施形態に係るCOF基板の製造方法の具体的な実施例について説明する。図6は、実施条件を変化させて本実施形態に係るCOF基板の製造方法を実施した実施結果を示した図である。
図6において、実施例1〜5及び比較例1〜3について、ハーフエッチング量、上面配線幅、底面配線幅、エッチングファクター、下地金属層残渣、可否判定の項目が、表として示されている。なお、今まで説明した実施形態と同様の構成要素については、今までの実施形態と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
膜厚38μmの絶縁フィルム11であるポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製:カプトン150EN)の片面に、下地金属層12として厚さ20nmの20重量%クロム・ニッケル合金層をスパッタリング法により形成し、さらに下地金属層12上に厚さ10nmの銅層13をスパッタリング法により形成した。さらに、前記銅層上に湿式めっき法により厚さ8μmの銅層13を形成した。なお、スパッタリング法により形成した銅層13の薄膜は、湿式電気めっきを行うためのシード層である。
得られた銅張積層基板10について、第1エッチング液に塩化第二鉄0.03mol/L、ベンゾトリアゾール0.003mol/L、プロピレングリコール0.02mol/L、塩酸0.1mol/Lを用い、ハーフエッチング量を銅厚の20%となるようにエッチングを行い、続いて、第2エッチング液に塩化第二銅3mol/L、塩酸1.5mol/Lを用いて底面配線幅が約15μmとなるようにエッチングを行い、25μmピッチ(ライン/スペース=10μm/15μm)の配線パターンを作成した。形成された配線は表1に示すとおり上面配線幅が7μm以上、エッチングファクター2.00以上あり、かつ下地金属層12の残渣も無く良好な配線が形成された。なお、結果を図6の表に示す。
第1エッチング液でのハーフエッチング量を銅層13の厚さの30%となるようにした以外は実施例1と同様にして配線を形成した。
形成された配線は、図6の表に示す通り、上面配線幅が7μm以上、エッチングファクター2.00以上あり、かつ下地金属層12の残渣も無く良好な配線が形成された。
第1エッチング液でのハーフエッチング量を銅層13の厚さの40%となるようにした以外は、実施例1と同様にして配線を形成した。
形成された配線は、図6の表に示す通り、上面配線幅が7μm以上、エッチングファクター2.00以上あり、かつ下地金属層12の残渣も無く良好な配線が形成された。
第1エッチング液でのハーフエッチング量を銅層13の厚さの50%となるようにした以外は、実施例1と同様にして配線を形成した。
形成された配線は、図6の表に示す通り、上面配線幅が7μm以上、エッチングファクター2.00以上あり、かつ下地金属層12の残渣も無く良好な配線が形成された。
第1エッチング液でのハーフエッチング量を銅層13の厚さの60%となるようにした以外は、実施例1と同様にして配線を形成した。
形成された配線は、図6の表に示す通り、上面配線幅が7μm以上、エッチングファクター2.00以上あり、かつ下地金属層12の残渣も無く良好な配線が形成された。
次に、同様に図6の表を用いて、本実施例に係るCOF基板の製造方法の比較例について説明する。
[比較例1]
第1エッチング液を用いず、第2エッチング液のみでエッチングを行い、配線を形成した。
第1エッチング液を用いず、第2エッチング液のみでエッチングを行い、配線を形成した。
形成された配線は、図6の表に示す通り、上面配線幅が7μmを下回り、エッチングファクター2.00より低く、COF用の基板として使用できなかった。
[比較例2]
第1エッチング液でのハーフエッチング量を銅層13の厚さの10%となるようにした以外は、実施例1と同様にして配線を形成した。
第1エッチング液でのハーフエッチング量を銅層13の厚さの10%となるようにした以外は、実施例1と同様にして配線を形成した。
形成された配線は、図6の表に示す通り、上面配線幅が7μmを下回り、エッチングファクター2.00より低く、COF用の基板として使用できなかった。
[比較例3]
第1エッチング液でのハーフエッチング量を銅層13の厚さの70%となるようにした以外は、実施例1と同様にして配線を形成した。
第1エッチング液でのハーフエッチング量を銅層13の厚さの70%となるようにした以外は、実施例1と同様にして配線を形成した。
形成された配線は、図6の表に示す通り、上面配線幅が7μm以上、エッチングファクター2.00以上であったが下地金属層12の残渣が発生し、COF基板として使用できなかった。
このように、本実施例に係るCOF基板の製造方法及び比較例から、第1エッチング工程におけるハーフエッチング量は、20〜60%の範囲が好ましいことが分かる。
ファインピッチCOF基板は、チップマウントの公差・バラツキを考慮すると、リード配線の頂上の平坦幅は、最低7μmあることが好ましいが、本実施形態及び本実施例に係るCOF基板の製造方法によれば、7μm以上の配線幅を実現することができ、かかる要請に応えることができる。
また、高エッチングファクターを実現するファインエッチング液は、コストが高く、その使用量を減らしたいという要求があるが、本実施形態及び本実施例に係るCOF基板の製造方法によれば、第1エッチング工程でのみファインエッチング液を使用するので、ファインエッチング液の使用量を低減させることができる。
更に、ファインエッチング液を使用すると、下地金属層12が除去されず、下地金属層除去液を使用する必要が出てくるが、下地金属層除去液は非常に高価であり、その使用量を低減させたいという要求があるが、本実施形態及び本実施例に係るCOF基板の製造方法によれば、下地金属層除去液を用いる必要が無くなるので、かかる要求に応えることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説したが、本発明は、上述した実施懈怠に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
本発明は、COF基板の製造工程に利用することができ、製造されたCOF基板は、液晶パネルのトライバ等を含む種々の装置に利用することができる。
10 金属積層基板
11 絶縁性フィルム
12 下地金属層
13 銅層
20 フォトレジスト層
21 露光部
22 開口部
30、31 溝
40 錫めっき層
50 ソルダーレジスト層
11 絶縁性フィルム
12 下地金属層
13 銅層
20 フォトレジスト層
21 露光部
22 開口部
30、31 溝
40 錫めっき層
50 ソルダーレジスト層
Claims (7)
- チップ実装用のフィルム状の基板であるCOF基板の製造方法であって、
絶縁性フィルムの表面上に、クロムを含む下地金属層が形成され、該下地金属層の表面上に銅層が形成された金属積層基板を用意する金属積層基板用意工程と、
塩化第二鉄又は塩化第二銅の少なくともいずれか1つと、アゾールと、グリコールエーテル、グリコール又はカチオン界面活性剤の少なくともいずれか1つと、塩酸とを含有する第1エッチング液で前記銅層をハーフエッチングする第1エッチング工程と、
銅イオンと錯体を形成する化合物を実質的に含まず、塩化第二銅と、塩酸と、過酸化水素水とを含有する第2エッチング液で前記銅層の残りと、前記下地金属層とを溶解除去する第2エッチング工程と、を含むことを特徴とするCOF基板の製造方法。 - 前記第1エッチング工程は、前記銅層の厚さの20〜60%の範囲で前記銅層をハーフエッチングすることを特徴とする請求項1に記載のCOF基板の製造方法。
- 前記第1エッチング工程及び前記第2エッチング工程は、スプレーにより前記第1エッチング液又は前記第2エッチング液を前記銅層に吹き付けることにより行われ、
前記第1エッチング工程におけるスプレー吹き付け圧力は、前記第2エッチング工程におけるスプレー吹き付け圧力よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載のCOF基板の製造方法。 - 前記下地金属層は、クロム含有量が5〜25重量%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のCOF基板の製造方法。
- 前記下地金属層は、ニッケル・クロム合金であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のCOF基板の製造方法。
- 前記絶縁フィルムは、ポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のCOF基板の製造方法。
- 前記金属層積層基板用意工程と前記第1エッチング工程との間に、前記銅層の表面上に、開口を有するフォトレジストパターンを形成するフォトレジストパターン形成工程を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のCOF基板の製造方法。
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