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JP2011142037A - 非水電解質電池の製造方法および非水電解質電池 - Google Patents

非水電解質電池の製造方法および非水電解質電池 Download PDF

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光保 上田
Hideaki Awata
英章 粟田
Kaoru Shibata
馨 柴田
Takeshi Kanno
毅 寒野
Kotaro Kimura
弘太郎 木村
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Abstract

【課題】気相法による固体電解質層の成膜時に固体電解質層に不具合が生じることを抑制できる非水電解質電池の製造方法を提供する。
【解決手段】正極集電体11となる金属基板の上に、正極活物質となるLi複合酸化物を含有する正極活物質層12を形成した正極層1を作製する。そして、正極層1の正極活物質層12上に固体電解質層(SE層3)を気相法により形成する際、正極層1の温度を0〜90℃に制御する。正極層1の温度を制御することで、正極層1上に成膜される固体電解質の膜に作用する引張応力を小さくすることができ、かつ、固体電解質の結晶化を抑制できる。その結果、正極層1上に成膜されるSE層3に不具合が生じることを抑制することができる
【選択図】図1

Description

本発明は、正極層と負極層、及びこれら両層の間に介在される固体電解質層を有する非水電解質電池の製造方法および非水電解質電池に関する。
携帯機器といった比較的小型の電気機器の電源に、正極層と、負極層と、これら電極層の間に介在される電解質層とを備える非水電解質電池が利用されている。電池に備わる電極層は、集電機能を有する集電体と、活物質を含む活物質層とを備える。このような非水電解質電池のなかでも特に、正・負極層間のLiイオンの移動により充放電を行うLiイオン電池は、小型でありながら高い放電容量を備える。
近年、このようなLiイオン電池において、有機電解液に代えて不燃性の無機固体電解質を電解質層に用いた全固体Liイオン電池の研究が行われている。また、このような全固体Liイオン電池において、正極層、負極層および固体電解質層を気相法により形成することも提案されている。
例えば本出願人の出願である特許文献1には、気相法により、正極集電体となるSUS基板上に、LiCoOからなる正極活物質層、LiS−Pからなる固体電解質層、Li金属からなる負極活物質層を順次成膜することが開示されている。
米国特許出願公開第2009/0068563号明細書
しかし、本発明者らが上記特許文献1の技術について更に研究した結果、気相法で成膜した硫化物系の固体電解質層が正極層から剥落、欠落したり、固体電解質層に割れが生じたりするなどの不具合が生じる場合があることが分かった。特に、大面積の固体電解質層を形成した場合に不具合が生じ易く、その解決が望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、気相法による固体電解質層の成膜時に固体電解質層に不具合が生じることを抑制できる非水電解質電池の製造方法、およびこの製造方法により製造した非水電解質電池を提供することにある。
本発明者らは固体電解質層に不具合が生じる原因を検討した結果、次のような知見を得た。
金属製の集電体と正極活物質層とを備える正極層上に硫化物系の固体電解質層を気相法により形成する場合、蒸発源からの輻射熱などにより、正極層と固体電解質の温度が上昇する。このような成膜中の正極層と固体電解質の温度上昇は、厚い固体電解質層を形成するなど、長時間にわたる成膜を行う場合や、大面積の固体電解質層を形成することに好適な真空蒸着法で固体電解質層を形成する場合に顕著となる。このように成膜中に正極層と固体電解質層の温度が上昇すると、金属製の集電体を含む正極層の熱膨張係数の方が固体電解質の熱膨張係数よりも大きいため、成膜中の固体電解質膜に引張応力が作用することになる。一般に、硫化物系の固体電解質は、圧縮応力には強いが引張応力には弱いため、上記熱膨張係数の差に起因する引張応力により、成膜中の固体電解質の膜に不具合が生じ易い。また、硫化物系の固体電解質は、およそ100℃を超えると結晶化し始めることで、収縮するため、この収縮による不具合も成膜中の固体電解質に加わる。これらの知見に基づいて、本発明者らは、成膜時の正極層と固体電解質の膜の温度上昇を抑制することで、完成した固体電解質層に生じる不具合を抑制するという技術思想に至り、本発明を完成させた。
(1)本発明非水電解質電池の製造方法は、正極層、負極層、およびこれら電極層の間に介在される硫化物系の固体電解質層を備える非水電解質電池の製造方法であって、正極層作製工程と電解質層形成工程とを備える。正極層作製工程は、正極層の集電体となる金属基板の上に、正極活物質となるLi複合酸化物を含有する正極活物質層を形成した正極層を作製する工程である。一方、電解質層形成工程は、正極層の正極活物質層上に固体電解質層を気相法により形成する工程である。そして、本発明非水電解質電池の製造方法は、電解質層形成工程における成膜の間中、正極層の温度を0〜90℃に制御することを特徴とする。
本発明非水電解質電池の製造方法によれば、固体電解質層の成膜中に正極層の熱膨張を小さくすることができるので、正極層上に成膜される固体電解質の膜に作用する引張応力を小さくすることができる。また、本発明非水電解質電池の製造方法によれば、正極層上に成膜される固体電解質が結晶化して収縮することも抑制できる。これら引張応力の低減と結晶化の抑制により、正極層上に成膜される固体電解質層に不具合が生じることを効果的に抑制することができる。
(2)本発明非水電解質電池の製造方法の一形態として、集電体となる金属製基板はステンレスであることが好ましい。
ステンレスは、機械的強度と導電性に優れ、非水電解質電池の正極集電体として好適である。また、ステンレス基板は、その上に形成される正極活物質層との密着性の面からも好ましい材料である。
(3)本発明非水電解質電池の製造方法の一形態として、Li複合酸化物は、Liαβ1−Xであることが好ましい。ここで、αは、Ni、CoおよびMnから選択される一種以上、βは、Fe,Al,Ti,Cr,Zn,Mo,Biから選択される一種以上、Xは、0.5〜1.0とする。
上記組成式で示される化合物は、Liイオンを充放電媒体とする非水電解質電池において、正極活物質として優れた特性を発揮する。また、この組成式の化合物は、常温から90℃の範囲において、金属製基板との間で深刻な熱膨張差を生じ難い。
(4)本発明非水電解質電池の製造方法の一形態として、固体電解質層は、LiSとPを含むことが好ましい。
上記LiS−Pは、非水電解質電池の固体電解質として優れたLiイオン伝導性を有しており、電池の放電容量を向上させる上で好適である。また、これらLiS−Pは、0℃から90℃の範囲において、正極層の一部である金属基板との間で深刻な熱膨張差を生じ難い。
(5)本発明非水電解質電池の製造方法の一形態として、正極活物質層と固体電解質層との間に、Liイオン伝導性酸化物からなる中間層を形成することが好ましい。
正極活物質として酸化物、固体電解質として硫化物を使用した場合、正極活物質と固体電解質との間で反応が起き、これに起因して正極活物質層と硫化物固体電解質層との界面近傍が高抵抗化することがある。これに対して、正極活物質層と固体電解質層との間に中間層を介在させると、上記界面近傍の高抵抗化を抑制することができる。
(6)本発明非水電解質電池は、正極層、負極層、およびこれら電極層の間に介在される硫化物系の固体電解質層を備える非水電解質電池に係る。この電池の正極層は、金属製の集電体と、正極活物質となるLi複合酸化物を含有する正極活物質層とを備える。そして、この電池の固体電解質層は、1μm以上の厚さ、または1cm以上の面積を有し、かつ非晶質であることを特徴とする。
本発明非水電解質電池に備わる固体電解質層は非晶質であるため、成膜時に90℃を超える温度条件に晒されることなく製造されたことがわかる。そのため、厚さが1μm以上、または面積が1cm以上の固体電解質層であっても、割れや欠けなどの不具合が殆どない。
本発明非水電解質電池の製造方法によれば、不具合を殆ど生じることなく固体電解質層を形成することができる。その結果、正・負極間の短絡が生じ難い非水電解質電池を作製することができる。
実施形態に係る非水電解質電池の概略構成図である。
以下、本発明非水電解質電池とその製造方法の実施形態を図1に基づいて説明する。
<全体構成>
本発明非水電解質電池100は、正極層1、負極層2、およびこれら電極層1,2の間に介在される固体電解質(SE)層3を備えている。さらに、電池100は、正極層1とSE層3の間に中間層4を備えている。以下、電池100の各構成を、電池100を作製する際の形成順序に沿って説明する。
<各構成>
≪正極層≫
正極層1は、集電機能を有する正極集電体11と、その一面側に形成される正極活物質層12とを備える。この正極層1を作製するには、まず正極集電体11となる導電性の金属基板を用意し、その金属基板の一面側に気相法により正極活物質層12を成膜すると良い。気相法で形成した正極活物質層12は、Liイオン伝導性が低い非晶質となる傾向にある。そこで、正極集電体11上に成膜した正極活物質層12を550〜650℃×2〜6hアニールし、結晶化させることが好ましい。
正極層1のうち、正極集電体層11の材質としては、種々の金属(Al,Ni,Auなど)や合金を使用できるが、特に、SUS304、SUS304L、SUS316、SUS316Lなどのステンレスが好適である。ステンレスは、後述する組成式の正極活物質層12との密着性が良く、好ましい。また、ステンレスは、正極集電体11として要求される機械的強度を備えると共に、正極活物質を劣化させる元素を含まない点でも正極集電体11の材質として好ましい。
一方、正極層1の正極活物質層12に含まれる正極活物質としては、Li複合酸化物、特に、Liαβ(1−X)(α=Co,Ni,Mnから選択される1種以上;β=Fe,Al,Ti,Cr,Zn,Mo,Biから選択される1種以上;0.5≦X≦1.0)で表される物質が好ましい。例えば、LiCoO(α=Co、X=1)、LiNiO(α=Ni、X=1)、LiMnO(α=Mn、X=1)、LiNi1/3Co1/3Mn1/3(α=Co+Ni+Mn、X=1)、LiNi1/2Mn1/2(α=Ni+Mn、X=1)、LiNi0.8Co0.15Al0.05(α=Co+Ni、β=Al、X=0.95)などを挙げることができる。
≪中間層≫
中間層4は、正極活物質層12とSE層3との間で、正極活物質と固体電解質とが反応して高抵抗層が形成されることを抑制するためのものである。このような中間層4の材料としては、例えば、LiNbOや、LiTaOなどのLiイオン伝導性酸化物を利用することができる。
≪SE層≫
SE層3は、正極層1と負極層2との間のLiイオンの遣り取りを媒介する層である。SE層3に要求される特性は、低電子伝導性で、高Liイオン伝導性であることである。SE層3の材質は硫化物であり、代表的にはLiS−PがLiイオン伝導性の面から好適である。LiS−PにさらにPなどの酸化物を含有させ、SE層3の電気化学的安定性を向上させても良い。
このSE層3は、正極層1を基材とする気相法により形成する。気相法のなかでも真空蒸着法(特に、抵抗加熱蒸着法)は、大面積の成膜を行うことに好適であるが、その反面、蒸発源からの輻射熱により正極層1の温度が上昇し易い。そこで、本実施形態では、SE層3の成膜の間中、正極層1を冷却するなどして正極層1の温度を0〜90℃の範囲に維持する。正極層1の冷却は、例えば、正極層1を真空チャンバー内の蒸発源に対向する位置に固定するためのホルダーに冷媒(例えば、フッ素化合物)を循環させることで行えば良い。
SE層3の成膜時における正極層1の温度を90℃以下に抑制することで、SE層3の成膜時における正極層1の熱膨張を抑制することができる。その結果、正極層1上に形成されつつあるSE膜に作用する引張応力を小さくすることができる。一般に、SEは圧縮に強いが引張には弱いため、上記のようにSE膜に作用する引張応力を小さくできれば完成するSE層3に不具合を生じ難くできる。また、正極層1の温度を90℃以下に抑制しておくことにより、正極層1上に形成されるSE膜が結晶化して縮むことを抑制することができる。この点からも、正極層1の温度を90℃以下に抑制することで、完成したSE層3に不具合が生じる可能性を低減できる。
上述したように90℃以下でSE層3を成膜した後、正極層1とSE層3の複合体を常温に戻すと、SE層3の熱膨張係数よりも正極層1の熱膨張係数の方が大きいため、SE層3には圧縮応力が作用する。既に述べたようにSE層3は圧縮には強いため常温に戻すときにSE層3に不具合は生じ難い。加えて、成膜時の温度上昇に伴う引張応力と、成膜後の温度下降に伴う圧縮応力とが相殺されることもSE層3に不具合が生じ難い一因に挙げられる。
なお、SE層3の成膜時における正極層1の温度を0℃未満にすると、SE層3の成膜中には正極層1の方が成膜されつつあるSE膜よりも縮むので、SEには圧縮応力が作用し、SEは損傷し難い。しかし、SE層3の形成後に複合体を常温に戻したとき、SE層3よりも正極層1の方が膨張するので、SE層3に不具合が生じる虞がある。
以上説明した条件で成膜したSE層3は、成膜時の正極層1の温度を90℃以下に抑えていることにより非晶質構造となっている。SE層3が非晶質であることは、SE層3をX線回折することで確かめることができる。例えば、SE層3のX線回折像を見たときに、同X線回折像において明確な回折ピークが認められないハローパターンが示されていれば、SE層3が非晶質であることがわかる。
≪負極層≫
図1の負極層2は、負極集電体21と負極活物質層22とを備える。負極集電体21としては、CuやAlなどを利用できる。また、負極活物質層22に含まれる負極活物質としては、金属Liの他、SiやCのようにLiと化合物を形成することができる元素や、NbなどのLiと化合物を形成することができる化合物を利用することができる。
<試作例>
実施形態に示す非水電解質電池100と同様の構成を備える電池を作製し、電池としての機能を試験した。まず、電池100のうち、正極集電体11からSE層3までを備える試料を複数作製し、各試料のSE層3の形成状態を観察した。次いで、各試料に負極層2を形成して電池100を完成させ、その電池100の特性を測定した。
≪試料の作製≫
まず、電池100の作製にあたり、面積2cmで厚さ30μmのSUS316L基板を複数用意した。このSUS316L基板は、電池100の正極集電体11を構成するものである。
用意したSUS316L基板の一面に、面積2cmで平均厚さ10μmのLiCoOからなる正極活物質層12を成膜した。正極活物質層12の成膜には、ArとOの混合ガスを用いたRF(高周波)スパッタリングを用いた。正極集電体11の一面側に正極活物質層12を形成した正極層は、500℃で3時間、空気雰囲気下でアニールした。
次に、正極活物質層12の上に、面積1.6cmで厚さ10nmのLiNbOからなる中間層4を成膜した。中間層4の成膜には、エキシマレーザーアブレーション法を用いた。
さらに、中間層4の上に、面積1.2cmで厚さ10μmのLiS−P−PからなるSE層3を成膜した。SE層3の成膜には、LiSとP−Pを蒸発源とする二元系の抵抗加熱法を用いた。SE層3の成膜は常温(20℃)から開始し、成膜の間中、正極層1の温度を測定しながら必要に応じて正極層1を冷却しつつ行った。ここで、本試作例では、成膜中の正極層1の最高到達温度Tp(本例では成膜終了時)を30℃前後、45℃前後、100℃前後となるように設定した試料A〜Cを作製した。得られた3系統の試料について、X線回折を行った。これらの結果を表1に示す。
Figure 2011142037
表1に示すように、正極層1の温度を90℃以下に制御した試料B,Cでは、SE層3が非晶質となっており、正極層1からSE層3が剥離することがなかった。一方、正極層1の温度が100℃を超える状態で成膜されたSE層3を有する試料Aでは、SE層3が結晶質となっており、正極層1からSE層3が剥離している箇所があった。
また、得られた試料A〜Cの外観上の相違点を観察すると、まず試料AはSE層3側に凹となるように反って、ほぼ筒状に丸まっていた。これに対して、試料BはSE層3側に凹となるように若干反っているだけであり、試料Cに至っては全く反っておらずほぼ平板な状態であった。
≪非水電解質電池の作製≫
次に、上記試料A〜CのSE層3上に、面積0.8cmで厚さ10nmのSi膜(図示せず)と、面積0.8cmで厚さ0.7μmのLi金属からなる負極活物質層22とを、エキシマレーザーアブレーション法、及び真空蒸着法を用いて形成することで電池100を完成させた。また、この電池100における負極活物質層22は、負極集電体21を兼ねる。
作製した電池100について、完成直後の開路電圧(初期のOCV)と、完成後12時間経過後の開路電圧(12h後のOCV)を測定した。その結果を表2に示す。なお、表中の電池のアルファベットは、使用した試料のアルファベットに対応している。
Figure 2011142037
表2に示すように、試料B,Cを使用した電池B,Cは、完成直後のOCV(初期OCV)と完成後12時間後のOCVの両方が、試料Aを使用した電池Aよりも高かった。電池AのOCVが低かったのは、もともと試料AにおけるSE層3の形成状態が悪い上、SE層3の上に負極層2を形成するにあたり試料Aの反りを矯正したときにSE層3に不具合が生じたためではないかと推察される。
一方、電池B,Cを比較すると、両者の初期のOCVと12h後のOCVに殆ど差はなかったが、これら電池B,Cを積層構造にすると電池Cの方が優れた特性を発揮すると考えられる。それは、電池Bが若干反っているため、電池Bを積層した際に電池Bに曲げ応力が作用し、電池BのSE層3に不具合が生じる虞があるからである。これに対して、電池Cはほぼ平坦であるため、積層する際に電池CのSE層3に曲げ応力が殆ど作用しないため、電池CのSE層3に不具合が生じ難いと推察される。
なお、本発明の実施形態は、上述した実施形態に限定されるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更等可能である。
本発明非水電解質電池の製造方法は、携帯機器の電源となる非水電解質電池を製造することに好適に利用可能である。
100 非水電解質電池
1 正極層 11 正極集電体 12 正極活物質層
2 負極層 21 負極集電体 22 負極活物質層
3 SE層
4 中間層

Claims (6)

  1. 正極層、負極層、およびこれら電極層の間に介在される硫化物系の固体電解質層を備える非水電解質電池の製造方法であって、
    正極層の集電体となる金属製基板の上に、正極活物質となるLi複合酸化物を含有する正極活物質層を形成した正極層を作製する正極層作製工程と、
    前記正極層の正極活物質層上に固体電解質層を気相法により形成する電解質層形成工程と、を備え、
    前記電解質層形成工程の間中、前記正極層の温度を0〜90℃に制御することを特徴とする非水電解質電池の製造方法。
  2. 前記金属製基板は、ステンレスであることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質電池の製造方法。
  3. 前記Li複合酸化物は、Liαβ1−Xであることを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質電池の製造方法。
    但し、αは、Ni、CoおよびMnから選択される一種以上
    βは、Fe,Al,Ti,Cr,Zn,Mo,Biから選択される一種以上
    Xは、0.5〜1.0
  4. 前記固体電解質層は、LiSとPを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水電解質電池の製造方法。
  5. 前記正極活物質層と固体電解質層との間に、Liイオン伝導性酸化物からなる中間層を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の非水電解質電池の製造方法。
  6. 正極層、負極層、およびこれら電極層の間に介在される硫化物系の固体電解質層を備える非水電解質電池であって、
    前記正極層は、金属製の集電体と、正極活物質となるLi複合酸化物を含有する正極活物質層と、を備え、
    前記固体電解質層は、1μm以上の厚さ、または1cm以上の面積を有し、かつ非晶質であることを特徴とする非水電解質電池。
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