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JP2011081651A - 投写型映像表示装置 - Google Patents

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JP2011081651A JP2009234189A JP2009234189A JP2011081651A JP 2011081651 A JP2011081651 A JP 2011081651A JP 2009234189 A JP2009234189 A JP 2009234189A JP 2009234189 A JP2009234189 A JP 2009234189A JP 2011081651 A JP2011081651 A JP 2011081651A
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Abstract

【課題】投写画像の説明を行なう際の利便性を向上させることが可能な投写型映像表示装置を提供する。
【解決手段】投写画像100にポインタ80を照射指示してプレゼンテーションを行なう場面において、ユーザがスクリーンSC上の投写画像100の一部分を囲むように、ポインタ80の指示位置を右回りに移動させると(ラインT1)と、スクリーンSCの投写画像100上では、ポインタ80による輝点Pが右回りに移動して円状の軌跡(ラインPT1)を描く。プロジェクタ10は、投写画像100上の輝点Pの位置情報を検出し、その検出した位置情報に基づいて強調表示の指示情報および強調表示させる目標領域を判定する。そして、プロジェクタ10は、判定された指示情報に従って、投写画像100内の目標領域が強調(拡大)された強調画像R1を生成し、その生成した強調画像R1を、投写画像100に合成させて投影表示させる。
【選択図】図2

Description

この発明は、投写型映像表示装置に関し、より特定的には、投写画像の一部分を強調して表示することが可能な投写型映像表示装置に関する。
投写した画像の一部を拡大して投写することが可能な投写型映像表示装置(以下、プロジェクタとも称する。)として、たとえば特開2007−219217号公報(特許文献1)には、ユーザによる画像の一部分の強調指示を示す指示情報を入力する指示情報入力部と、該指示情報に基づき、該強調指示の内容および該一部分の位置を判定する判定部と、該内容および該位置に基づき、該一部分に対応して該内容に応じた強調を行なうとともに、画像における該一部分を含む領域を拡大したズーム画像を生成する画像生成部とを含む構成が開示される。
この特許文献1では、指示情報入力部は、リモートコントローラ(リモコン)から指示情報を入力する。判定部は、指示情報に基づき、リモコンにおけるポインタアイコン表示指示ボタンが一定時間以上押し続けられたかどうかを判定する。画像生成部は、ポインタアイコン表示指示ボタンが一定時間以上押し続けられた場合には、ポインタアイコンを含み、ポインタアイコンの周辺を拡大したズーム画像を生成する。
特開2007−219217号公報
上記の特許文献1に開示されるプロジェクタでは、指示情報入力部として、画像の一部を強調する指示を行なうためのエフェクトボタン、ポインタアイコン表示指示ボタンおよび強調表示を終了するためのESC(ESCAPE)等が設けられた、専用のリモコンが用いられる。すなわち、特許文献1のプロジェクタにおいて、強調表示はユーザによる専用のリモコンの操作とリンクして実行される。したがって、ユーザは、汎用のレーザポインタ等を指示装置として選択することができないため、利便性が損なわれるという問題がある。
それゆえ、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、投写画像の説明を行なう際の利便性を向上させることが可能な投写型映像表示装置を提供することである。
この発明のある局面に従う投写型映像表示装置は、画像をスクリーンに投写する投写型映像表示装置であって、スクリーンに投写された画像上にユーザによって指示される位置の位置情報を検出する位置検出部と、位置検出部によって検出された指示位置の位置情報に基づいて、投写画像内の目標領域を強調表示するための指示情報を判定する判定部と、判定部によって判定された指示情報に従って、投写画像内の目標領域が強調された画像を生成する画像生成部と、少なくとも画像生成部によって生成された画像を投写する画像投写部とを備える。
好ましくは、位置検出部は、投写画像上でのポインタによる輝点の位置情報を検出する。
好ましくは、判定部は、位置検出部によって検出された輝点の位置情報から、輝点の移動速度および軌跡を検出するとともに、その検出された輝点の移動速度および軌跡に基づいて指示情報を判定する。
好ましくは、判定部は、検出された輝点の移動速度が所定の閾値以下となるときには、ユーザによる強調指示が与えられたと判定する。
好ましくは、投写型映像表示装置は、スクリーン上に投写された画像を撮像するための撮像部をさらに備える。位置検出部は、撮像部によって撮像された投写画像から、投写画像上での輝点の位置情報を検出する。撮像部による撮像画像の撮像範囲は、スクリーンとその外周の領域とを含む所定の範囲を有する。
好ましくは、画像生成部は、投写画像内の目標領域を強調させるとともに、該目標領域の輪郭部分を明示させた画像を生成する。
この発明によれば、投写画像の説明を行なう際の利便性を向上させることができる。
この発明の実施の形態に係る投写型映像表示装置の概略構成図である。 本実施の形態に従うプロジェクタにおける強調表示の一例を説明する図である。 図1におけるプロジェクタの構成を示す図である。 本実施の形態における強調処理を説明するフローチャートである。 本実施の形態に従う強調処理における輝点Pの位置情報の検出処理を説明するフローチャートである。 本実施の形態に従う強調処理における指示情報の判定処理を説明するフローチャートである。 輝点Pの軌跡パターンマップの構成例を説明する図である。 本実施の形態に従う強調処理における投写画像の生成処理を説明するフローチャートである。 本実施の形態に従うプロジェクタにおける強調表示の他の例を説明する図である。 本実施の形態に従うプロジェクタにおける強調表示の他の例を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態に係る投写型映像表示装置の概略構成図である。
図1を参照して、本実施の形態に係る投写型映像表示装置(以下、「プロジェクタ」とも記す。)10は、液晶デバイスを利用して映像を投影する液晶プロジェクタであって、スクリーンSCに液晶デバイスにより表示される映像の光を投写することにより、投写画像100を表示する。投写面は、スクリーンSCに限定されず、壁面であってもよい。
プロジェクタ10は、投写画像100を含む領域を、撮像面を介して撮像して撮像画像を生成する撮像部20を備える。撮像部20は、撮像素子と、撮像素子の各画素からの出力信号の取得など撮像素子を制御する撮像素子制御部と、撮像光学系とを含む。撮像素子としては、例えばCCDやCMOSなどを用いることができる。
なお、撮像部20の撮像範囲は、投写画像100の投写範囲が十分収まる範囲であって、スクリーンSCとその外周の領域とを含む所定の範囲とする。
プロジェクタ10は、入力部60をさらに備える。入力部60は、外部の信号供給装置(図示せず)から供給される画像信号を受け付けるための入力ポートを含む。信号供給装置には、DVD(Digital Versatile Disc)再生装置、Blue−Rayディスク再生装置などのデジタル信号を出力するデジタル信号供給装置と、コンピュータなどのアナログ信号を出力するアナログ信号供給装置とが含まれる。
(強調表示)
ここで、プロジェクタ10による投写画像100を用いてプレゼンテーションを行なう際には、たとえば可視光レーザを用いたレーザポインタなどのポインタ80を使用して、スクリーンSC上の投写画像100の任意の位置を照射して指示することが一般的に行なわれている。本実施の形態に係るプロジェクタ10は、このような投写画像100にポインタ80を照射指示してプレゼンテーションを行なう場面において、ユーザがポインタ80で指し示す位置(指示位置)に応じた投写画像100内の目標領域を強調表示させる。
図2は、本実施の形態に従うプロジェクタ10における強調表示の一例を説明する図である。
図2(a)に示すように、投写画像100が表示されたスクリーンSC上は、任意の位置がポインタ80により指示されている。投写画像100内のポインタ80の指示位置は、輝点Pで示されている。なお、輝点Pは、投写画像100の表示領域の左下の角を原点(0,0)、右方向をX方向、上方向をY方向としたXY座標系において、座標(X,Y)で表わすものとする。
ここで、ユーザがスクリーンSCに投写された投写画像100の一部分を囲むように、ポインタ80の指示位置を右回りに移動させると(図中のラインT1)と、スクリーンSCの投写画像100上では、ポインタ80による輝点Pが右回りに移動して円状の軌跡(図中のラインPT1)を描く。
プロジェクタ10は、後述する方法によって、投写画像100上の輝点Pの位置情報を検出し、その検出した位置情報に基づいて強調表示の指示情報および強調表示させる目標領域を判定する。そして、プロジェクタ10は、判定された指示情報に従って、投写画像100内の目標領域が強調された強調画像を生成する。そして、その生成した強調画像を、投写画像100に合成させて投影表示させる。
図2(a)の例では、プロジェクタ10は、輝点Pの位置情報に基づき輝点Pの軌跡パターン(右回りの円状)PT1を検出すると、図2(b)に示すように、投写画像100内の指示位置Pの軌跡パターンPT1で囲まれた領域を目標領域として、該目標領域が拡大された強調画像R1を生成する。そして、プロジェクタ10は、その生成した強調画像R1が投写画像100に重ねて表示させる。
なお、この際に、図2(b)に示すように、強調画像R1の外周部分を枠線で囲うことによって、枠線で囲われた領域に強調表示が施されていることを観察者に明確に認識させることができる。
以下では、本実施の形態に係るプロジェクタ10で実行される強調表示を行なうための画像処理(以下、「強調処理」とも称す。)について説明する。
(プロジェクタの構成)
図3は、図1におけるプロジェクタ10の構成を示す図である。
図3を参照して、プロジェクタ10は、画像入力部30と、画像処理部32と、画像生成部34と、ライトバルブ駆動部36と、記憶部38と、制御部40と、画像投写部50とを備える。
プロジェクタ10は、撮像部20(図1)と、撮像画像記憶部22と、位置検出部24とをさらに備える。
画像投写部50は、光源52と、光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ54R,54G,54Bと、投写光学系としての投写レンズ56とを含む。
光源52は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどの放電型光源ランプからなる。さらに、放電発光型の光源ランプに限らず、LED、レーザダイオード、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
光源52から射出された光は、図示しないインテグレータ光学系によって輝度分布が略均一な光に変換され、図示しない色分離光学系によって光の3原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光成分に分離された後、それぞれ液晶ライトバルブ54R,54G,54Bに入射する。
液晶ライトバルブ54R,54G,54Bは、一対の透明基板間に液晶が封入された液晶パネル等によって構成され、各透明基板の内面には、液晶に対して微小領域(画素)ごとに駆動電圧を印加可能な透明電極(画素電極)が矩形状の領域(画素領域)内にマトリクス状に形成されている。
ライトバルブ駆動部36はが、入力される画像信号に応じた駆動電圧を各画素に印加することにより、各画素は、画像信号に応じた光透過率に設定される。つまり、光源52から射出された光は、この液晶ライトバルブ54R,54G,54Bを通過することによって変調され、画像信号に応じた画像光が色光ごとに形成される。形成された各色の画像光は、図示しない色合成光学系によって画素ごとに合成されてカラー画像を示す画像光となった後、投写レンズ56によってスクリーンSCに拡大投写される。
制御部40は、CPU(Central Processing Unit)、フラッシュメモリ等からなるROM(Read Only Memory)、各種データの一時記憶等に用いられるRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)を備え、コンピュータとして機能するものである。制御部40は、CPUが記憶部38に記憶されている制御プログラムに従って動作することにより、プロジェクタ10の動作を統括制御する。
画像入力部30は、入力部60から与えられる画像信号を受信して出力する。画像入力部30は、受信したデジタル映像信号をアナログ信号に変換するADC(Analog Digital Converter)機能と、HDCP(High-Bandwidth Digital Content Protection System)に従う認証機能および暗号の復号機能とを有する。なお、HDCPとは、HDMI(High Definition Multimedia Interface)に従って伝送されるデータの暗号化を実現するために用いられる。これにより、デジタル伝送路上を伝送される映像信号などのコンテンツが不正にコピーされるのを防止できる。ここでは、デジタル伝送路は、HDMIに従ってデータ・信号を伝送する経路であるとしているが、DVI(Digital Visual Interface)に従って伝送経路であってもよい。
画像処理部32は、画像入力部30から出力された画像信号を表示のための信号に処理して出力する。具体的には、画像処理部32は、画像入力部30からの画像信号を1フレーム(1画面)ごとにフレームメモリ(図示せず)に書き込むとともに、フレームメモリに記憶された画像を読み出す。そして、この書き込みと読み出しの処理の過程において、各種の画像処理を施すことにより、入力された画像信号を変換して投写すべき画像を表す入力画像データを生成する。
画像生成部34は、制御部40からの指示に基づいて、投写画像100の一部分が強調された強調画像データを生成する。具体的には、画像生成部34は、後述する方法によって、強調表示の指示情報およびポインタ80による輝点Pの位置情報に基づき、投写画像100に合成するための強調画像を表わす画像データを生成する。そして、画像生成部34は、画像処理部32から入力される画像データ(入力画像データ)と、生成した強調画像データとを合成する。合成された合成画像データは、フレーム単位(画面単位)で図示しないフレームメモリに記憶され、フレーム単位でライトバルブ駆動部36に出力される。なお、合成すべき強調画像データがない場合には、画像生成部34は、画像処理部32から入力された画像データをそのまま出力する。また、画像生成部34は、所定のフレーム周波数(たとえば、60Hz)で画面が切り替わるように、順次入力される画像信号に応じてフレームメモリの内容を書き換える。
ライトバルブ駆動部36は、画像生成部34から入力されるフレーム単位の画像データに基づいて、液晶ライトバルブ54R,54G,54Bを駆動する。この結果、フレームメモリに記憶されている画像データに応じた画像(画像光)が画像投写部50から投写される。
(強調処理)
以下に、図4から図8を参照して、本実施の形態に従う強調処理について説明する。図4は、本実施の形態における強調処理を説明するフローチャートである。なお、図4の各ステップの処理は、制御部40において予め格納したプログラムを実行することで実現される。
図4を参照して、プロジェクタ10では、ライトバルブ駆動部36が、画像生成部34から入力される画像データに基づいて液晶ライトバルブ54R,54G,54Bを駆動することにより投写画像100の投写(表示)を行なう。この投写画像100の投写と並行して、撮像部20が投写画像100を撮像し、撮像画像データを取得する(ステップS100)。撮像部20により一定フレームレートごとに撮像される撮像画像データは、撮像画像記憶部22に記憶される。
位置検出部24は、撮像画像記憶部22に一定フレームレートごとに記憶される撮像画像データからポインタ80による輝点PのXY座標を表す位置情報(座標P(X,Y),P(X,Y)・・・)を検出する(ステップS200)。
指示情報判定部26は、位置検出部24によって検出された輝点Pの位置情報に基づいて、輝点Pの移動速度および軌跡パターンを検出する。そして、指示情報判定部26は、検出された輝点Pの移動速度および軌跡パターンに基づいて、強調表示の指示情報を判定し、判定した指示情報を制御部40へ出力する(ステップS300)。
画像生成部34は、制御部40から送信される指示情報に従って、輝点Pの軌跡パターンによって指定された目標領域が強調表示(たとえば拡大など)されるような強調画像データを生成する。そして、画像生成部34は、生成した強調画像データの背景部に、画像処理部32から入力される画像データが合成されるようにデータ処理を施し、処理後の合成画像データをライトバルブ駆動部36へ出力する。この結果、合成画像データが画像投写部50から投写される(ステップS400)。
次に、図4に示す強調処理における各ステップの処理について詳細に説明する。
(位置情報の検出)
図5は、本実施の形態に従う強調処理における輝点Pの位置情報の検出処理を説明するフローチャートである。
図5を参照して、最初に、位置検出部24は、撮像画像記憶部22に記憶されている撮像部20により一定フレームレートごとに撮像される撮像画像データを読み出すとともに(ステップS210)、入力部60に入力される画像信号を基に生成された入力画像データを画像処理部32から取得する(ステップS220)。
次に、位置検出部24は、撮像画像データと入力画像データとを比較することによって、輝点Pの位置情報を検出する(ステップS230)。具体的には、位置検出部24は、撮像画像記憶部22に一定フレームレートごとに記憶される撮像範囲に対応する撮像画像データから、入力画像データに基づき、投写画像の表示領域に対応する撮像画像データを抽出する。そして、位置検出部24は、一定フレームごとに記憶される投写画像の表示領域から輝点Pの座標P(X,Y),P(X,Y)・・・を検出する。すなわち、位置検出部24は、撮像部20の撮像範囲に対応した撮像画像データから、投写画像の表示領域に対応した撮像画像データを抽出し、その抽出した撮像画像データから投写画像上での輝点Pの座標P(X,Y)を検出する。
ここで、上述したように、撮像部20の撮像範囲は、投写画像100の投写範囲(表示領域)が十分収まる範囲であって、かつ、スクリーンSCとその外周部分の領域とを含む所定の範囲に設定されている。これにより、ポインタ80の操作中に輝点PがスクリーンSCをはみ出した場合であっても、位置検出部24は、輝点Pの位置情報を検出することができる。
(指示情報の判定)
図6は、本実施の形態に従う強調処理における指示情報の判定処理を説明するフローチャートである。
図6を参照して、指示情報判定部26は、位置検出部24により検出された輝点Pの位置情報(座標P(X,Y),P(X,Y)・・・)を取得すると(ステップS310)、輝点Pの移動ベクトルを算出する(ステップS320)。
指示情報判定部26は、ステップS320にて算出した移動ベクトルの大きさに基づいて、輝点Pの移動速度を算出する。そして、指示情報判定部26は、算出した輝点Pの移動速度が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップS330)。
輝点Pの移動速度が所定の閾値を超えると判定されたとき(ステップS330のNO判定時)には、指示情報判定部26は、ユーザにより強調表示が指示されていないと判断して、一連の強調処理を終了する。一方、輝点Pの移動速度が所定の閾値以下であると判定されたとき(ステップS330のYES判定時)には、指示情報判定部26は、ユーザによる強調表示が指示されていると判断する。この場合、指示情報判定部26は、ステップS340に進み、強調表示についての指示情報を判定する。
このように、ステップS330では、輝点Pの移動速度に基づいて強調表示が指示されているか否かを判定する。このような構成としたことにより、手の震えや手ぶれなどの影響によってユーザが無意識にポインタ80の指示位置を移動させた場合や、単に投写画像100内の所望の位置を、ポインタ80を照射して明示させた場合などに、誤って強調表示が実行されるのを防止することができる。換言すれば、このような効果を発現させる観点から、ステップS330での所定の閾値は、ユーザが強調表示させることを意図してポインタ80を操作した場合と、それ以外の場合とを識別することができる値に設定される。
そして、指示情報判定部26は、ステップS330での輝点Pの移動速度の判定に、輝点Pの軌跡パターンの判定をさらに組み合わせることによって、指示情報を判定する。このような構成としたことにより、輝点Pの移動速度が所定の閾値以下となる場合であっても、ユーザが強調表示を意図していないときに誤って強調表示が行なわれるのを確実に防止することができる。
具体的には、指示情報判定部26は、ステップS320で算出した移動ベクトルを時系列順に次々と図示しない記憶部に格納する(ステップS340)。そして、記憶部に移動ベクトルを格納した後、指示情報判定部26は、記憶部に格納された複数の移動ベクトルから抽出した輝点Pの軌跡パターンを、予め軌跡パターンを指示情報に対応させて記憶した軌跡パターンマップと照合する(ステップS360)。このとき、指示情報判定部26は、軌跡パターンマップに設定されている複数の指示情報の中に、抽出した輝点Pの軌跡パターン(図7を参照)に適合する指示情報が有るか否かを判定する(ステップS370)。
輝点Pの軌跡パターンに適合する指示情報が有ると判定されたとき(ステップS370にてYES判定時)には、指示情報判定部26は、その軌跡パターンに適合する指示情報を、強調表示の指示情報に特定して(ステップS380)、制御部40へ送信する。一方、輝点Pの軌跡パターンに適合する指示情報が無いと判定されたとき(ステップS370にてNO判定時)には、指示情報判定部26は、ユーザが強調表示を意図していないと判断して、指示情報の判定処理を終了する。
図7は、輝点Pの軌跡パターンマップの構成例を説明する図である。
図7を参照して、軌跡パターンマップでは、各軌跡パターンが矢印を付した線分で表わされており、軌跡パターンごとに指示情報が対応付けて設定されている。たとえば、右回りの円状の軌跡パターンに対応する指示情報に対しては、「囲み領域を拡大表示」が設定されている。なお、「囲み領域」とは、投写画像の表示領域内の円状の軌跡パターンで囲まれた領域であって、指示情報に従って強調表示させるための目標領域に相当する。
したがって、輝点Pの軌跡パターン(右回りの円状)から「囲み領域を拡大表示」という指示情報が判定された場合には、図2(b)で示したように、投写画像100内の軌跡パターンPT1で囲まれた領域を目標領域として、該目標領域が拡大された強調画像R1が生成され、その生成した強調画像R1が投写画像100に重ねて表示される。
このように、本実施の形態に従う指示情報の判定処理では、投写画像100上の輝点Pの動きを、その移動速度と軌跡パターンとによって、ユーザによるポインタ80の指示位置の操作とリンクさせて、その操作内容からユーザからの強調表示の指示内容を判定する。これにより、強調表示を指示するための特定のボタンが設けられた専用のリモコンを使用することなく、所望の強調表示を実現させることができる。
(投写画像の生成)
図8は、本実施の形態に従う強調処理における投写画像の生成処理を説明するフローチャートである。
図8を参照して、画像生成部34は、最初に、制御部40を通じて指示情報判定部26が判定した指示情報を取得するとともに(ステップS410)、位置検出部24によって検出された輝点Pの位置情報(座標P(X,Y),P(X,Y)・・・)を取得する(ステップS420)。
次に、画像生成部34は、取得した指示情報が「強調処理の終了(エフェクトオフ)」であるか否かを判定する(ステップS430)。取得した指示情報が「強調処理の終了」であると判定されたとき(ステップS430のYES判定時)には、画像生成部34は、画像処理部32から入力された画像データをそのままライトバルブ駆動部36へ出力する。したがって、スクリーンSCには、入力画像データに基づく画像(投写画像100に相当)が投写(表示)される(ステップS470)。
これに対して、取得した指示情報が「強調処理の終了」でないと判定されたとき(ステップS430のNO判定時)には、画像生成部34は、指示情報および検出された輝点Pの位置情報に基づき、投写画像100に合成するための強調画像を表わす画像データを生成する(ステップS440)。たとえば、指示情報が「囲み領域を拡大表示」である場合には、画像生成部34は、輝点Pの位置情報から特定される目標領域の画像を所定の表示サイズに拡大した画像(強調画像)を表す強調画像データを生成する。
そして、画像生成部34は、画像処理部32から与えられる入力画像データと、生成した強調画像データとを合成する(ステップS450)。合成された合成画像データは、フレーム単位(画面単位)で図示しないフレームメモリに記憶され、フレーム単位でライトバルブ駆動部36に出力される。これにより、スクリーンSCには、強調画像が投写画像100に重ねて表示される。
(強調表示)
最後に、図7の軌跡パターンマップで設定されている強調処理の指示情報の詳細について、図9および図10を用いて説明する。
図9は、本実施の形態に従うプロジェクタ10における強調表示の他の例を説明する図である。
図9(a)に示すように、投写画像100が表示されたスクリーンSC上は、任意の位置がポインタ80により指示されている。投写画像100内のポインタ80の指示位置は、輝点Pで示されている。
ここで、ユーザがスクリーンSCに投写された投写画像100の一部分を囲むように、ポインタ80の指示位置を左回りに移動させると(図中のラインT2)と、スクリーンSCの投写画像100上では、ポインタ80による輝点Pが左回りに移動して円状の軌跡(図中のラインPT2)を描く。
プロジェクタ10では、指示情報判定部26が、上述した方法によって、位置検出部24によって検出された輝点Pの位置情報に基づき、輝点Pの移動速度および軌跡パターン(左回りの円状)PT2を検出する。そして、指示情報判定部26は、輝点Pの移動速度から強調表示が指示されていると判定すると、その検出された輝点Pの軌跡パターンPT2と軌跡パターンマップ(図7)とを照合することによって、「囲み領域を全画面表示」という指示情報を判定する。
これにより、図9(b)に示すように、画像生成部34は、投写画像100内の軌跡パターンPT2で囲まれた領域を目標領域として、該目標領域が画面全体の表示サイズに拡大された強調画像R2が生成され、その生成した強調画像R2が投写画像100に重ねて表示される。
図10は、本実施の形態に従うプロジェクタ10における強調表示の他の例を説明する図である。
図10(a)を参照して、ユーザがスクリーンSCに投写された投写画像100の一部分をn回(nは2以上の自然数)矩形状に囲むように、ポインタ80の指示位置を移動させると(図中のラインT3)と、スクリーンSCの投写画像100上では、ポインタ80による輝点Pが移動してn個の矩形からなる軌跡(図中のラインPT3)を描く。
この場合、プロジェクタ10では、指示情報判定部26が、上述した方法によって、位置検出部24によって検出された輝点Pの位置情報に基づき、輝点Pの移動速度および軌跡パターン(n個の矩形)PT3を検出する。そして、指示情報判定部26は、輝点Pの移動速度から強調表示が指示されていると判定すると、その検出された輝点Pの軌跡パターンPT3と軌跡パターンマップ(図7)とを照合することによって、「囲み領域を色付き表示」という指示情報を判定する。
これにより、図10(b)に示すように、画像生成部34は、投写画像100内の軌跡パターンPT3で囲まれた領域を目標領域として、該目標領域の画像に所定の色を付加した強調画像R3が生成され、その生成した強調画像R3が投写画像100に重ねて表示される。
また、上記のような強調表示を終了したい場合には、強調画像の一隅に「終了マーク」を重畳させて表示しておくとともに、ユーザがポインタ80によって、該終了マークを所定期間照射して指示する。この場合には、指示情報判定部26は、図7の軌跡パターンマップを参照することにより、輝点Pの位置情報に基づき、「強調処理の終了(エフェクトオフ)」という指示情報を判定する。
あるいは、これに代えて、ユーザが強調画像を全面的に塗りつぶすようにポインタ80の指示位置を移動させた場合、あるいは、スクリーンSCの法線方向(Z方向)にポインタ80の指示位置を移動させた場合などにおいて、指示情報判定部26が、輝点Pの位置情報に基づき、「強調処理の終了(エフェクトオフ)」という指示情報を判定するように構成してもよい。
なお、図7の軌跡パターンマップに示される軌跡パターンと指示情報との組合せは、強調表示の一例であって、これに限定されるものではなく、その他の組合せによって様々な強調表示を実施し得ることは明らかである。
以上のように、この発明の実施の形態に従う投写型映像表示装置によれば、投写画像にポインタを照射指示してプレゼンテーションを行なう場面において、ユーザがポインタで指し示す位置に応じた投写画像内の目標領域を強調表示させることができる。したがって、従来のプロジェクタのように、強調表示のための専用のリモコンを必要とせず、汎用のポインタの指示位置の移動速度および軌跡パターンに応じて、所望の強調表示を行なうことができる。この結果、投写画像の説明を行なう際の利便性を向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態では、プロジェクタとして液晶プロジェクタを採用したが、これに限定されるものではない。たとえば、DLP(Digital Light Processing)(登録商標)方式のプロジェクタ等の他の方式のプロジェクタに本発明の技術を採用してもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 プロジェクタ、20 撮像部、22 撮像画像記憶部、24 位置検出部、26 指示情報判定部、30 画像入力部、32 画像処理部、34 画像生成部、36 ライトバルブ駆動部、38 記憶部、40 制御部、50 画像投写部、52 光源、54R,54G,54B 液晶ライトバルブ、56 投写レンズ、60 入力部、80 ポインタ、100 投写画像、R1〜R3 強調画像、SC スクリーン。

Claims (6)

  1. 画像をスクリーンに投写する投写型映像表示装置であって、
    前記スクリーンに投写された画像上にユーザによって指示される位置の位置情報を検出する位置検出部と、
    前記位置検出部によって検出された前記指示位置の位置情報に基づいて、投写画像内の目標領域を強調表示するための指示情報を判定する判定部と、
    前記判定部によって判定された指示情報に従って、前記投写画像内の目標領域が強調された画像を生成する画像生成部と、
    少なくとも前記画像生成部によって生成された画像を投写する画像投写部とを備える、投写型映像表示装置。
  2. 前記位置検出部は、投写画像上でのポインタによる輝点の位置情報を検出する、請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  3. 前記判定部は、前記位置検出部によって検出された前記輝点の位置情報から、前記輝点の移動速度および軌跡を検出するとともに、その検出された前記輝点の移動速度および軌跡に基づいて前記指示情報を判定する、請求項2に記載の投写型映像表示装置。
  4. 前記判定部は、検出された前記輝点の移動速度が所定の閾値以下となるときには、ユーザによる前記強調指示が与えられたと判定する、請求項3に記載の投写型映像表示装置。
  5. 前記スクリーン上に投写された画像を撮像するための撮像部をさらに備え、
    前記位置検出部は、前記撮像部によって撮像された投写画像から、投写画像上での前記輝点の位置情報を検出し、
    前記撮像部による撮像画像の撮像範囲は、前記スクリーンとその外周の領域とを含む所定の範囲を有する、請求項2に記載の投写型映像表示装置。
  6. 前記画像生成部は、前記投写画像内の目標領域を強調させるとともに、該目標領域の輪郭部分を明示させた画像を生成する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の投写型映像表示装置。
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