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JP2011044298A - バックライト装置 - Google Patents

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啓史 羽原
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Abstract

【課題】拡散板と筐体との接触に起因する振動音や異物の発生を抑えつつ、拡散板の自由な膨張収縮を可能とするバックライト装置の提供。
【解決手段】底部と四方の側壁とを有する箱状の筐体と、前記筐体の前記底部上に配置される光源と、前記筐体の前記側壁上面に支持される拡散板と、前記拡散板上に配置される光学シートと、を少なくとも備えるバックライト装置において、前記筐体の対向する一対の前記側壁上面が、内側に向かって徐々に高さが低くなる傾斜を有し、前記対向する一対の側壁に対応する前記拡散板の側面が、前記側壁上面に平行な傾斜を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、バックライト装置に関し、特に、バックライト装置における拡散板の保持構造に関する。
従来、液晶テレビ等の光源として用いられるバックライト装置は、光源である蛍光ランプの前方にアクリル板等からなる拡散板を配置し、その前方に拡散シート、レンズシート、偏光シート等の光学シートを配置し、これらを筐体(バックライトリアシャーシ)で保持している。上記構造のバックライト装置、特に、照射面が垂直に支持される直下型バックライト装置の場合は、バックライト装置が点灯されると拡散板の周囲の雰囲気温度が上昇して拡散板が膨張する為、バックライトリアシャーシと拡散板との間には十分な水平方向のクリアランスを設けている。
このような拡散板の膨張に関して、例えば、下記特許文献1には、垂直方向に支持された浅底の箱状筐体1の内部に光源である蛍光管3を配置するとともに、筐体1の前面上部に水平方向同一直線上に突起6〜8を突設して突起6〜8に拡散板4を係止したバックライト装置において、拡散板4に形成された係止孔16〜18のうち中央の係止孔17の横幅を係止孔17に挿通される突起7の横幅と略同一にするとともに、左右の係止孔16,18の横幅を係止孔16,18に挿入される突起6,8の横幅よりも大きくしたバックライト装置が開示されている。
特開2008−90094号公報
近年、バックライト装置を使用する画像表示装置は、人工衛星や航空機、車や電車、船舶などに搭載され、長時間に渡り多大な振動・衝撃や熱などが加わる厳しい環境条件化での使用要求が増えており、この使用要求を評価する為、従来の正弦波振動試験に代わりランダム振動試験が良く行われる。
すなわち、トラックや鉄道による輸送、航空機の飛行及びロケットの打ち上げ時などに生じる振動は、様々な振動数成分を含んだ不規則波、若しくは衝撃波から構成されている為、正弦波振動のように常に一定の加速度で振動せず、時に非常に高い加速度で振動する。そこで、ランダム振動試験では、これらの不規則波や衝撃波を擬似的に発生させ、実際により近い環境を作り出して性能評価を行っている。
このランダム振動試験を従来のバックライトに適用した場合、上述したように、バックライトリアシャーシと拡散板との間に十分な水平方向のクリアランスが設けられている為、水平方向に振動が加わると拡散板側面が水平方向のクリアランス分移動し、バックライトリアシャーシと繰り返しぶつかり合う。これにより振動音が発生したり、擦れにより拡散板から粉末が発生したり、更には拡散板の割れや欠けが発生する。また、狭額縁化に伴って拡散板と拡散板を支持するバックライトリアシャーシの接する面積が狭くなっている為、垂直方向に振動が加わると拡散板接触面に非常に強い力が加わり、該拡散板接触面より粉末が発生したり、割れや欠けが発生する。
そして、拡散板から発生した異物は拡散板と光学シートの間に入り込み、光学シートを傷付けたり、表示面に投影されるなど画質を悪化させるという問題が発生する。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、拡散板と筐体との接触に起因する振動音や異物の発生を抑えつつ、拡散板の自由な膨張収縮を可能とするバックライト装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、底部と四方の側壁とを有する箱状の筐体と、前記筐体の前記底部上に配置される光源と、前記筐体の前記側壁上面に支持される拡散板と、前記拡散板上に配置される光学シートと、を少なくとも備えるバックライト装置において、前記筐体の対向する一対の前記側壁上面が、内側に向かって徐々に高さが低くなる傾斜を有するものであり、前記対向する一対の側壁に対応する前記拡散板の側面が、前記側壁上面に平行な傾斜を有する構成とすることができる。
本発明のバックライト装置によれば、拡散板と筐体との接触に起因する振動音や異物の発生を抑えつつ、拡散板の自由な膨張収縮を可能とすることができる。
その理由は、バックライトリアシャーシの側壁上面の拡散板と接触する部分を、内側に向かって高さが徐々に低くなる傾斜面にすると共に、拡散板側面のバックライトリアシャーシと接触する部分を、傾斜角が略等しい傾斜面としているからである。
本発明の第1の実施例に係るバックライト装置を含む画像表示装置の構造を示す断面図である。 図1におけるバックライトリアシャーシと拡散板との接触部近傍を拡大した断面図であり、(a)は本発明の構造、(b)は従来の構造を示している。 図1におけるバックライトリアシャーシと拡散板との接触部近傍を拡大した断面図であり、(a)は拡散板の膨張前の状態、(b)は拡散板の膨張後の状態を示している。 本発明の第4の実施例に係るバックライト装置の構造を示す斜視図である。 従来のバックライト装置を含む画像表示装置の構造を示す断面図である。
背景技術で示したように、バックライト装置を点灯すると拡散板の周囲の雰囲気温度が上昇して、熱膨張による拡散板の歪みが発生する。この拡散板の歪みを防止する為、図5に示すように、バックライトリアシャーシ8と拡散板9との間に十分な水平方向のクリアランス7を設けている。しかしながら、バックライトリアシャーシ8と拡散板9との間に十分な水平方向のクリアランス7を設けた状態でバックライト装置を厳しい振動環境下におくと、バックライトリアシャーシ8と拡散板9とが繰り返しぶつかり合い、振動音が発生したり、擦れにより粉末、割れや欠けなどが発生する。
すなわち、拡散板の熱膨張を考慮するとバックライトリアシャーシ8と拡散板9との間にクリアランスが必要であるが、クリアランスを設けると振動や衝撃により振動音や異物が発生する。
そこで、本発明の一実施の形態では、振動や衝撃による振動音や異物の発生を抑えつつ、拡散板の自由な膨張収縮を可能とするために、拡散板を支持するバックライトリアシャーシの側壁上面に傾斜を持たせると共に、バックライトリアシャーシの側壁上面に沿って拡散板がスライドするように、拡散板の側面にも同様の傾斜角の傾斜を持たせる。これにより、拡散板は傾斜・垂直方向にしかシフト出来なくなるため、拡散板とバックライトリアシャーシの水平方向のぶつかり合いを防止することができる。
また、バックライトリアシャーシと拡散板の接触部に傾斜を持たせることにより、2つの接触部が接触する面積は従来の構造よりも広くなる。これにより、従来よりも拡散板の接触面にかかる単位面積あたりの力を小さくすることができ、垂直方向に振動が加わった際の拡散板の割れや欠けの発生を低減することができる。
また、バックライトリアシャーシの接触部に傾斜を持たせることにより、拡散板が水平方向に膨張する力を垂直方向に変換することが可能となるため、拡散板の自由な膨張収縮が可能となる。これにより拡散板の膨張収縮による歪を解消することができる。
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の第1の実施例に係るバックライト装置について、図1乃至図3を参照して説明する。図1は、本実施例のバックライト装置を含む画像表示装置の構造を示す断面図である。また、図2及び図3は、図1のバックライトリアシャーシと拡散板の接触部近傍を拡大した断面図であり、図2は、本実施例の構造と従来の構造を比較する図、図3は、拡散板の膨張前後の状態を示す図である。
図1に示すように、本実施例の画像表示装置は、パネル4と、パネル4を照明するバックライト装置と、これらを保持する筐体とで構成される。パネル4は、液晶パネルなどであり、液晶パネルは、TFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング素子がマトリクス状に配列された一方の基板と、カラーフィルタやブラックマトリクスなどが配置された他方の基板と、両基板の間に挟持される液晶材などで構成される。バックライト装置は、バックライト光を出射する光源(ここでは、蛍光ランプ5とする。)と、この出射光をパネル4側に反射する反射板6と、蛍光ランプ5から直接照射若しくは反射板6で反射された光を拡散する拡散板2と、拡散シートやレンズシート、偏光シートなどの光学シート3と、これらを保持する筐体(バックライトリアシャーシ1と呼ぶ。)などで構成される。
なお、図1は、本実施例の画像表示装置の一部を示した図であり、図の左側においてもバックライトリアシャーシ1と拡散板2とが同様に接触している。また、図1は、蛍光ランプ5の配列方向の断面を示しているが、蛍光ランプ5が延在する方向においても図1と同様の構成とすることができる。また、本発明は、バックライトリアシャーシ1と拡散板2との接触部の構造に特徴を有するものであり、他の部材の構造や形状、配置などは特に限定されない。例えば、図1では、光源を蛍光ランプ5としたが、拡散板2を膨張させる熱を発生する光源であればよく、その構成や配置、本数などは任意である。以下、バックライトリアシャーシ1と拡散板2との接触部の構造に関して詳述する。
バックライトリアシャーシ1は、1又は複数の部材で構成される浅底の箱状筐体であり、底部と四方の側壁とを備える。そして、バックライトリアシャーシ1内の底部に光源(蛍光ランプ5)が配置されると共に、バックライトリアシャーシ1の側壁の上面に矩形状の拡散板2が配置され、該拡散板2の前面に拡散板2と略同一形状をした光学シート3が重ねて配置される。
図2は、バックライトリアシャーシと拡散板の接触部近傍を拡大した断面図であり、図2(b)に示すように、従来のバックライト装置は、拡散板9の膨張を吸収できるように、拡散板9の側面とバックライトリアシャーシ8との間に水平方向のクリアランスが設けられていたため、水平方向に振動が加わると拡散板9側面が水平方向のクリアランス分移動し、バックライトリアシャーシ8と繰り返しぶつかり合い、振動音が発生したり、擦れにより粉末、割れや欠けなどが発生するという問題があった。
一方、図2(a)に示すように、本実施例のバックライト装置は、拡散板2を支持するバックライトリアシャーシ1の側壁上面に、内側に向かって高さが徐々に低くなる傾斜面(バックライトリアシャーシ接触傾斜部1a)を持たせると共に、拡散板2の側面にも、前記傾斜と同様な傾斜(拡散板接触傾斜部2a)を持たせ、双方の接触傾斜部で拡散板2とバックライトリアシャーシ1とが当接するようにしている。これによって水平方向に振動が加わっても拡散板2とバックライトリアシャーシ1とがぶつかり合うことがなく、上記問題を解決することができる。
また、バックライト装置の点灯中に加熱されて拡散板2が膨張した場合、拡散板接触傾斜部2aの傾斜角をθ、拡散板2の膨張前の長さをL、拡散板2の膨張後の長さをL、温度差[K]をt、拡散板固有の線膨張率をα、拡散板2の伸びをΔLとすると、拡散板2が水平方向に膨張する伸びΔLは式1で表される。
ΔL=L−L=αLt・・・・・(式1)
上記式1で表された水平方向の伸びは拡散板2を支持するバックライトリアシャーシ接触傾斜部1aによって垂直方向にベクトル変換され、拡散板2をスライドさせる。図3に示すように、スライドする量をSとした場合、スライド量Sは式2で表される。
S=ΔLtanθ・・・・・・・・(式2)
即ち、バックライトリアシャーシ接触傾斜部1aに傾斜を持たせたことにより、拡散板2が水平方向に膨張する力を垂直方向に変換することが可能となり、水平方向にクリアランスを設けなくても拡散板2の自由な膨張収縮が可能となる。これにより、拡散板2の膨張収縮による歪を解消することができる。
また、拡散板2に拡散板接触傾斜部2aを形成することにより、従来の拡散板9よりもバックライトリアシャーシとの接触面積が大きくなるため、単位面積あたりにかかる力を小さくすることができ、垂直方向に振動が加わった際の拡散板2の割れや欠けの発生を低減することができ、異物の発生に起因する光学シート3の損傷や画質を悪化などの問題を回避することができる。
また、拡散板2が垂直方向にスライドする為のクリアランスΔLtanθが従来の水平方向のクリアランスよりも小さくなるように拡散板接触傾斜部2aの傾斜角θを設定(すなわち、傾斜角θを45°未満に設定)すれば、拡散板2とバックライトリアシャーシ1のクリアランスは[(従来の水平方向のクリアランス>ΔLtanθ)+従来の垂直方向のクリアランス]となり、従来のクリアランス[従来の水平方向+従来の垂直方向のクリアランス]よりも小さくすることが出来る。これによって、拡散板2とバックライトリアシャーシ1がぶつかり難くなる。
このように、拡散板2とバックライトリアシャーシ1の接触部を共に傾斜させることにより、振動が加えられた際に生じる振動音の発生を抑制することができると共に、擦れによる粉末の発生、割れや欠けの発生を抑制して画質悪化を解消することができる。また、拡散板2の自由な膨張収縮を可能とすることができる。
なお、上記実施例では、バックライトリアシャーシ1にバックライトリアシャーシ接触傾斜部1aを設けると共に、拡散板2に拡散板接触傾斜部2aを設けたが、バックライトリアシャーシ1のみに傾斜を持たせることも可能である。この場合、バックライトリアシャーシ1と拡散板2との接触面積は小さくなるが、拡散板2の自由な膨張収縮を可能としつつ、拡散板2とバックライトリアシャーシ1とのぶつかり合いを防止することは可能である。
次に、本発明の第2の実施例に係るバックライト装置について説明する。
第1の実施例は、水平方向及び垂直方向のどちらの振動環境下においても効果を発揮する構成であったが、本実施例では拡散板接触傾斜部2aの傾斜角θを45°以上とする。これにより、第1の実施例よりも傾斜方向のベクトル成分水平方向への拡散板2のシフト量が少なくなるため、バックライトリアシャーシ接触傾斜部1aと拡散板接触傾斜部2a同士の擦れを第1の実施例よりも低減することができ、水平方向の振動が際立って厳しい時に最も効果を発揮することができる。
次に、本発明の第3の実施例に係るバックライト装置について説明する。
第1及び第2の実施例では、拡散板2とバックライトリアシャーシ1に着目したが、拡散板2と同様に光学シート3においても、バックライト装置の点灯中に加熱されて膨張する。光学シート固有の線膨張率βが拡散板固有の線膨張率αより大きい場合、光学シート3のサイズと拡散板2のサイズを同じにすると、拡散板2以上に光学シート3が膨張してしまい、光学シート3にシワが発生する。
そこで、本実施例では、光学シート固有の線膨張率βが拡散板固有の線膨張率αより大きい場合は、光学シート3のサイズを拡散板2のサイズよりも小さくする。
なお、光学シート固有の線膨張率βが拡散板固有の線膨張率αと同じ場合は、光学シート3と拡散板2のサイズを同じにすることが可能である。
次に、本発明の第4の実施例に係るバックライト装置について、図4を参照して説明する。図4は、本実施例のバックライト装置の構造を示す斜視図である。
本実施例では、第1乃至第3の実施例の構造に加えて、拡散板2の周縁の一部(拡散板接触傾斜部2aを形成する辺以外の辺)に、側方に突出する長方形の拡散板突起部2bを突設し、他方、拡散板2の突起に対応する部位のバックライトリアシャーシ1に、拡散板突起部2bが嵌合しうる凹部(バックライトリアシャーシ嵌合部1b)を形成する。
これにより、バックライト装置の点灯中に加熱されて拡散板2が膨張した場合に、基準位置より大幅にずれた方向へ拡散板2が膨張することを防止することができる。
上記拡散板突起部2b及びバックライトリアシャーシ嵌合部1bは、一辺のみに形成してもよいし、対向する一対の辺に形成してもよい。また、突起と凹部を嵌合させる構造に代えて、拡散板2とバックライトリアシャーシ1の一部をテープで固定するなどの方法も基準位置からのズレを防止する方法として有効である。
なお、上記各実施例では、蛍光ランプ5がバックライトリアシャーシ1の底部に配置される直下型のバックライト装置について記載したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、側面に光源が配置される構成のバックライト装置に対しても適用可能である。
本発明は、バックライト装置及びバックライト装置を備える画像表示装置に利用可能である。
1 バックライトリアシャーシ
1a バックライトリアシャーシ接触傾斜部
1b バックライトリアシャーシ嵌合部
2 拡散板
2a 拡散板接触傾斜部
2b 拡散板突起部
3 光学シート
4 パネル
5 蛍光ランプ
6 反射板
7 水平方向のクリアランス
8 バックライトリアシャーシ
9 拡散板
9a 拡散板側面
9b 拡散板接触面
11 垂直方向
12 水平方向

Claims (4)

  1. 底部と四方の側壁とを有する箱状の筐体と、前記筐体の前記底部上に配置される光源と、前記筐体の前記側壁上面に支持される拡散板と、前記拡散板上に配置される光学シートと、を少なくとも備えるバックライト装置において、
    前記筐体の対向する一対の前記側壁上面が、内側に向かって徐々に高さが低くなる傾斜を有することを特徴とするバックライト装置。
  2. 前記対向する一対の側壁に対応する前記拡散板の側面が、前記側壁上面に平行な傾斜を有することを特徴とする請求項1に記載のバックライト装置。
  3. 前記光学シート固有の線膨張率が前記拡散板固有の線膨張率よりも大きい場合に、前記光学シートのサイズが前記拡散板のサイズ以下に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のバックライト装置。
  4. 前記四方の側壁の少なくとも一部に上部を切り欠いた凹部が形成され、前記凹部に対応する前記拡散板の側面に、当該凹部に嵌合する突起部が形成され、前記凹部と前記突起部とが嵌合することにより、前記拡散板が位置決めされることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のバックライト装置。
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