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JP2010512312A - Akt活性の阻害剤 - Google Patents

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JP2010512312A JP2009540284A JP2009540284A JP2010512312A JP 2010512312 A JP2010512312 A JP 2010512312A JP 2009540284 A JP2009540284 A JP 2009540284A JP 2009540284 A JP2009540284 A JP 2009540284A JP 2010512312 A JP2010512312 A JP 2010512312A
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Abstract

本発明は、Akt活性を阻害する置換ナフチリジン化合物を提供する。特に、開示される化合物は、Aktアイソフォームのうち1種又は2種を選択的に阻害する。本発明はまた、このような阻害性化合物を含む組成物及び癌の治療を必要とする患者に本化合物を投与することによってAkt活性を阻害する方法を提供する。

Description

本発明は、セリン/トレオニンキナーゼ、Akt(PKBとしても知られる;本明細書では以下「Akt」と呼ぶ)の1種以上のアイソフォームの活性の阻害剤である、置換ナフチリジン化合物に関する。本発明はまた、このような化合物を含む医薬組成物及び癌の治療において本化合物を用いる方法に関する。
アポトーシス(プログラム細胞死)は、胚発生及び種々の疾患、例えば、神経変性疾患、循環器疾患、及び癌の発病において重要な役割を果たしている。最近の研究によって、プログラム細胞死の調節又は遂行に関与している種々のアポトーシス促進性及び抗アポトーシス性遺伝子産物が同定された。抗アポトーシス性遺伝子、例えば、Bcl2又はBcl−xの発現は、種々の刺激によって誘導されるアポトーシス性細胞死を阻害する。他方、アポトーシス促進性遺伝子、例えば、Bax又はBadの発現は、プログラム細胞死につながる(Adamsら、Science、281:1322〜1326頁(1998年))。プログラム細胞死の遂行は、カスパーゼ−1関連プロテアーゼ、例えば、カスパーゼ−3、カスパーゼ−7、カスパーゼ−8、及びカスパーゼ−9などによって媒介される(Thornberryら、Science、281:1312〜1316頁(1998年))。
ホスファチジルイノシトール3’−OHキナーゼ(PI3K)/Akt経路は、細胞生存/細胞死の調節にとって重要であると思われる(Kulikら、Mol.Cell.Biol.17:1595〜1606頁(1997年);Frankeら、Cell、88:435〜437頁(1997年);Kauffmann−Zehら、Nature385:544〜548頁(1997年);Hemmings Science、275:628〜630頁(1997年);Dudekら、Science、275:661〜665頁(1997年))。血小板由来増殖因子(PDGF)、神経成長因子(NGF)、及びインスリン様成長因子−1(IGF−1)などの生存因子は、PI3Kの活性を誘導することによって種々の条件下で細胞生存を促進する(Kulikら、1997年)、Hemmings、1997年)。活性化されたPI3Kは、ホスファチジルイノシトール(3,4,5)−三リン酸(PtdIns(3,4,5)−P3)の生成をもたらし、次いで、これが、プレクストリン相同(PH)−ドメインを含むセリン/トレオニンキナーゼAktと結合し、その活性化を促進する(Frankeら、Cell、81:727〜736頁(1995年);Hemmings Science、277:534頁(1997年);Downward、Curr.Opin.Cell Biol.10:262〜267頁(1998年)、D.R.Alessiら、EMBO J.15:6541〜6551頁(1996年))。PI3Kの特異的阻害剤又はドミナントネガティブAkt突然変異体は、これらの増殖因子又はサイトカインの生存促進活性を無効にする。PI3Kの阻害剤(LY294002又はワートマニン)は、上流キナーゼによるAktの活性化を阻止するということはこれまでに開示されてきた。さらに、構成的に活性なPI3K又はAkt突然変異の導入は、通常、細胞がアポトーシス性細胞死を受ける条件下で細胞生存を促進する(Kulikら、1997年)、Dudekら、1997年)。
セカンドメッセンジャー調節性セリン/トレオニンタンパク質キナーゼのAktサブファミリーの3種のメンバーが、同定されており、それぞれ、Akt1/PKBα、Akt2/PKBβ、及びAkt3/PKBγと呼ばれている(本明細書では以下、「Akt1」、「Akt2」、及び「Akt3」と呼ばれる)。これらのアイソフォームは、特に、触媒ドメインをコードする領域において相同である。Aktは、PI3Kシグナル伝達に応じて生じるリン酸化事象によって活性化される。PI3Kは、膜イノシトールリン脂質をリン酸化し、セカンドメッセンジャーホスファチジルイノシトール3,4,5−三リン酸及びホスファチジルイノシトール3,4−ビスホスフェートが生成し、これらはAktのPHドメインと結合することがわかっている。Akt活性化の現在のモデルは、3’リン酸化されたホスホイノシチドによって、膜へ酵素が動員され、ここで、上流キナーゼによるAktの調節部位のリン酸化が起こることを提案する(Hemmings Science、275:628〜630頁(1997年);Hemmings Science、277:534頁(1997年);J.Downward、Science279:673〜674頁(1998年))。
Akt1のリン酸化は、2つの調節部位、触媒ドメイン活性化ループ中のThr308及びカルボキシ末端付近のSer473で起こる(D.R.Alessiら、EMBO J.15:6541〜6551頁(1996年))及び(R.Meierら、J.Biol.Chem.272:30491〜30497頁(1997年))。同等の調節性リン酸化部位が、Akt2及びAkt3中に生じる。活性化ループ部位でAktをリン酸化する上流キナーゼは、クローニングされており、3’−ホスホイノシチド依存性タンパク質キナーゼ1(PDK1)と呼ばれる。PDK1は、Aktだけでなく、p70リボソームS6キナーゼ、p90RSK、血清及びグルココルチコイド調節性キナーゼ(SGK)、及びタンパク質キナーゼCもリン酸化する。カルボキシ末端付近のAktの調節部位をリン酸化する上流キナーゼは、まだ同定されていないが、最近の報告によって、インテグリン結合キナーゼ(ILK−1)、セリン/トレオニンタンパク質キナーゼ、又は自己リン酸化の役割が示唆されている。
ヒト腫瘍におけるAktレベルの分析によって、Akt2は、相当数の卵巣癌において(J.Q.Chengら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.89:9267〜9271頁(1992年))及び膵臓癌において(J.Q.Chengら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.93:3636〜3641頁(1996年))過剰発現されていることがわかった。同様に、Akt3は、乳癌及び前立腺癌細胞株において過剰発現されていることがわかった(Nakataniら、J.Biol.Chem.274:21528〜21532頁(1999年))。
PtdIns(3,4,5)−P3の3’ホスフェートを特異的に除去するタンパク質及び脂質ホスファターゼである、腫瘍抑制因子PTENは、PI3K/Akt経路の負の調節因子である(Liら、Science 275:1943〜1947頁(1997年);Stambolicら、Cell95:29〜39頁(1998年);Sunら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.96:6199〜6204頁(1999年))。PTENの生殖系列突然変異は、ヒト癌症候群、例えば、カウデン病に関与している(Liawら、Nature Genetics16:64〜67頁(1997年))。PTENは、ヒト腫瘍の大部分で欠失しており、機能的PTENがない腫瘍細胞株は、活性化Aktレベルの上昇を示す(Liら、上記;Guldbergら、Cancer Research57:3660〜3663頁(1997年);Risingerら、Cancer Research57:4736〜4738頁(1997年))。
これらの知見は、PI3K/Akt経路は、腫瘍形成における細胞生存又はアポトーシスの調節にとって重要な役割を果たすということを実証する。
Akt活性化及び活性の阻害は、PI3Kを、LY294002及びワートマニンなどの阻害剤を用いて阻害することによって達成できる。しかし、PI3K阻害は、3種のAktアイソザイムすべてだけでなく、PdtIns(3,4,5)−P3によって決まるその他のPHドメイン含有シグナル伝達分子、例えば、チロシンキナーゼのTecファミリーにも無差別に影響を及ぼす可能性を有する。さらに、Aktは、PI3Kとは無関係の増殖シグナルによって活性化され得ることが開示されている
あるいは、Akt活性は、上流キナーゼPDK1の活性を阻止することによって阻害され得る。特異的PDK1阻害剤は開示されていない。やはり、PDK1の阻害は、その活性がPDK1に依存する複数のタンパク質キナーゼ、例えば、非定型PKCアイソフォーム、SGK、及びS6キナーゼの阻害をもたらす(WilliamsらCurr.Biol.10:439〜448頁(2000年))。
Aktの阻害剤である新規化合物を提供することが本発明の目的である。
Aktの阻害剤である新規化合物を含む医薬組成物を提供することも本発明の目的である。
このようなAkt活性の阻害剤を投与することを含む癌を治療する方法を提供することも本発明の目的である。
発明の要旨
本発明は、Akt活性を阻害する置換ナフチリジン化合物を提供する。特に、開示される化合物は、1種又は2種のAktアイソフォームを選択的に阻害する。本発明はまた、このような阻害性化合物を含む組成物及び癌の治療を必要とする患者に本化合物を投与することによってAkt活性を阻害する方法を提供する。
発明の詳細な説明
本発明の化合物は、セリン/トレオニンキナーゼAktの活性の阻害において有用である。この発明の第1の実施態様では、Akt活性の阻害剤は、式A:
Figure 2010512312
[式中、
E、F、G、H、I、J、K、L、及びMは、独立して、C又はNから選択され、ここで、各E、F、G、H、I、J、K、L、及びMは、Rで置換されていてもよく;
aは、0又は1であり;bは、0又は1であり;mは、0、1、又は2であり;pは独立して、0、1、2、3、4、又は5であり;
環Xは、1個ないし5個のRで置換されていてもよい、3員ないし7員のシクロアルキル又は4員ないし7員のヘテロシクリルであり;
環Yは、1個ないし4個のRで置換されていてもよい、4員ないし7員のシクロアルキル又は5員ないし7員のヘテロシクリルであり;
環Zは、(C−C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルから選択され;
は独立して、H、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
は独立して、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、SH、S(O)NR、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
は独立して、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、SH、S(O)NR、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
は独立して、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、SH、S(O)NR、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
は、(C=O)−C10アルキル、(C=O)アリール、C−C10アルケニル、C−C10アルキニル、(C=O)ヘテロシクリル、COH、ハロ、CN、OH、O−Cペルフルオロアルキル、O(C=O)NR、オキソ、CHO、(N=O)R、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、又は(C=O)−Cシクロアルキルであり、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル、及びシクロアルキルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
6aは、(C=O)(C−C10)アルキル、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C−C)アルキレン−S(O)、SH、オキソ、OH、ハロ、CN、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルキレン−アリール、(C−C)アルキレン−ヘテロシクリル、(C−C)アルキレン−N(R、C(O)R、(C−C)アルキレン−CO、C(O)H、及び(C−C)アルキレン−COHから選択され、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、及びヘテロシクリルは、R、OH、(C−C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)(C−C)アルキル、オキソ、及びN(Rから選択される最大3個の置換基で置換されていてもよく;
及びRは独立して、H、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)(C−C)シクロアルキル、(C=O)−アリール、(C=O)−ヘテロシクリル、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、SH、SO、及び(C=O)NR から選択され、当該アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニル、及びアルキニルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、あるいは、R及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、単環式又は二環式複素環(各環に3員ないし7員を含み、場合により、窒素に加えて、N、O、及びSから選択される1個又は2個のさらなるヘテロ原子を含んでもよい)を形成してもよく、当該単環式又は二環式複素環は、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
は、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリルであり;
は独立して、H、(C−C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C−C)シクロアルキル、(C=O)(C−C)アルキル、又はS(O)である。]
又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体によって示される。
本発明の第2の実施態様では、Akt活性の阻害剤が、
Figure 2010512312
Figure 2010512312
Figure 2010512312
から選択され、
すべてのその他の置換基及び変数が第1の実施態様に定義されるとおりである、式Aの化合物又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体によって示される。
本発明の第3の実施態様では、Akt活性の阻害剤は、式B:
Figure 2010512312
[式中、
pは、0、1、又は2であり;
は独立して、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、COH、ハロ、OH、及びNHから選択され;
すべてのその他の置換基及び変数は、第2の実施態様に定義されるとおりである。]
の化合物又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体によって示される。
第4の実施態様では、本発明の阻害剤は、式C:
Figure 2010512312
[式中、
aは、0又は1であり;bは、0又は1であり;mは、0、1、又は2であり;pは、0、1、又は2であり;
は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、COH、ハロ、OH、及びNHから選択され;
環Xは、1個ないし3個のRで置換されていてもよい、3員ないし7員のシクロアルキル又は4員ないし7員のヘテロシクリルであり;
環Yは、1個ないし3個のRで置換されていてもよい、4員ないし7員のシクロアルキル又は5員ないし7員のヘテロシクリルであり;
は、H、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
は独立して、(C−C)アルキル、COH、ハロ、OH、(C−C)アルコキシ、(C−C10)アルケニルから選択され;
は独立して、(C−C)アルキル、COH、ハロ、OH、(C−C)アルコキシ、(C−C10)アルケニルから選択され;
は、(C=O)−C10アルキル、(C=O)アリール、C−C10アルケニル、C−C10アルキニル、(C=O)ヘテロシクリル、COH、ハロ、CN、OH、O−Cペルフルオロアルキル、O(C=O)NR、オキソ、CHO、(N=O)R、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、又は(C=O)−Cシクロアルキルであり、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル、及びシクロアルキルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
6aは、(C=O)(C−C10)アルキル、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C−C)アルキレン−S(O)、SH、オキソ、OH、ハロ、CN、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルキレン−アリール、(C−C)アルキレン−ヘテロシクリル、(C−C)アルキレン−N(R、C(O)R、(C−C)アルキレン−CO、C(O)H、及び(C−C)アルキレン−COHから選択され、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、及びヘテロシクリルは、R、OH、(C−C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)(C−C)アルキル、オキソ、及びN(Rから選択される最大3個の置換基で置換されていてもよく;
及びRは独立して、H、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)(C−C)シクロアルキル、(C=O)−アリール、(C=O)−ヘテロシクリル、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、SH、SO、及び(C=O)NR から選択され、当該アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニル、及びアルキニルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、あるいは、R及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、単環式又は二環式複素環(各環に3員ないし7員を含み、場合により、窒素に加えて、N、O、及びSから選択される1個又は2個のさらなるヘテロ原子を含んでもよい)を形成してもよく、当該単環式又は二環式複素環は、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
は、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、又はへテロシクリルであり;
は独立して、H、(C−C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C−C)シクロアルキル、(C=O)(C−C)アルキル、又はS(O)である。]
の化合物又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体によって示される。
第5の実施態様では、本発明の阻害剤は、式D:
Figure 2010512312
[式中、
aは、0又は1であり;bは、0又は1であり;mは、0、1、又は2であり;pは0、1、又は2であり;
は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、COH、ハロ、OH、及びNHから選択され;
は、H、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
は、(C=O)−C10アルキル、(C=O)アリール、C−C10アルケニル、C−C10アルキニル、(C=O)ヘテロシクリル、COH、ハロ、CN、OH、O−Cペルフルオロアルキル、O(C=O)NR、オキソ、CHO、(N=O)R、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、又は(C=O)−Cシクロアルキルであり、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル、及びシクロアルキルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
6aは、(C=O)(C−C10)アルキル、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C−C)アルキレン−S(O)、SH、オキソ、OH、ハロ、CN、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルキレン−アリール、(C−C)アルキレン−ヘテロシクリル、(C−C)アルキレン−N(R、C(O)R、(C−C)アルキレン−CO、C(O)H、及び(C−C)アルキレン−COHから選択され、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、及びヘテロシクリルは、R、OH、(C−C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)(C−C)アルキル、オキソ、及びN(Rから選択される最大3個の置換基で置換されていてもよく;
及びRは独立して、H、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)(C−C)シクロアルキル、(C=O)−アリール、(C=O)−ヘテロシクリル、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、SH、SO、及び(C=O)NR から選択され、当該アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニル、及びアルキニルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、あるいはR及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、単環式又は二環式複素環(各環に3員ないし7員を含み、場合により、窒素に加えて、N、O、及びSから選択される1個又は2個のさらなるヘテロ原子を含んでもよい)を形成してもよく、当該単環式又は二環式複素環は、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
は、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリルであり;
は独立して、H、(C−C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C−C)シクロアルキル、(C=O)(C−C)アルキル、又はS(O)である。]
の化合物又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体によって示される。
第6の実施態様では、本発明の阻害剤は、式E:
Figure 2010512312
[式中、
aは、0又は1であり;bは、0又は1であり;mは、0、1、又は2であり;
は、H、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)アリール、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)(C−C)シクロアルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
は、(C=O)−C10アルキル、(C=O)アリール、C−C10アルケニル、C−C10アルキニル、(C=O)ヘテロシクリル、COH、ハロ、CN、OH、O−Cペルフルオロアルキル、O(C=O)NR、オキソ、CHO、(N=O)R、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、又は(C=O)−Cシクロアルキルであり、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル、及びシクロアルキルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
6aは、(C=O)(C−C10)アルキル、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C−C)アルキレン−S(O)、SH、オキソ、OH、ハロ、CN、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルキレン−アリール、(C−C)アルキレン−ヘテロシクリル、(C−C)アルキレン−N(R、C(O)R、(C−C)アルキレン−CO、C(O)H、及び(C−C)アルキレン−COHから選択され、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、及びヘテロシクリルは、R、OH、(C−C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)(C−C)アルキル、オキソ、及びN(Rから選択される最大3個の置換基で置換されていてもよく;
は、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリルであり;
は独立して、H、(C−C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C−C)シクロアルキル、(C=O)(C−C)アルキル、又はS(O)である。]
の化合物又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体によって示される。
本発明の具体的な化合物としては、
2−{4−[3−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−12);
2−[4−(9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−13);
2−[4−(3−メチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−14);
2−[4−(3−エチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−15);
2−[4−(3−イソプロピル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−16);
2−[4−(3−シクロプロピル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−17);
2−[4−(9−フェニル−3−ピリミジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−18);
2−[4−(9−フェニル−3−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−19);
2−{4−[9−フェニル−3−(1,3−チアゾール−4−イル)[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−20);
8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−オール(1−21);
2−{4−[3−(2−フリル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−22);
3−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}フェノール(1−23);
メチル6−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}ピリジン−2−カルボキシレート(1−24);
2−[4−(9−フェニル−3−ピリジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−25);
2−{4−[3−(1H−インドール−5−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−26);
2−[4−(3−イソキサゾール3−イル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−27);
2−[4−(9−フェニル−3−ピラジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−28);
1−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}エタノール(1−29);
2−[4−(9−フェニル−3−ピリジン−3−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−30);
2−[4−(3−シクロブチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−31);
2−{4−[3−(シクロプロピルメチル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−32);
2−[4−(9−フェニル−3−プロピル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−33);
2−[4−(3−シクロペンタ−3−エン−1−イル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−34);
2−[4−(9−フェニル−3−ピペリジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−35);
2−{4−[3−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−36);
2−[4−(9−フェニル−3−ピリジン−4−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−37);
2−{4−[9−フェニル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−38);
2−{4−[3−(1−ベンジル−1H−インドール−3−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−39);
1−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}−2−メチルプロパン−2−オール(1−40);
2−[4−(3−t−ブチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−41);
8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−N−エチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−アミン(2−2);及び
N’−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}−N,N−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン(2−3);
又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体が挙げられる。
本発明の化合物としては、
2−{4−[3−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−12)
又はその薬学的に許容される塩がある。
本発明の化合物としては、
8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−N−エチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−アミン(2−2);
又はその薬学的に許容される塩がある。
本発明の化合物としては、
N’−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}−N,N−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン(2−3)
又はその薬学的に許容される塩がある。
本発明の化合物としては、
2−[4−(9−フェニル−3−ピリミジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−18)
又はその薬学的に許容される塩がある。
本発明の化合物は、不斉中心、キラル軸、及びキラル面を有する場合があり(E.L.Eliel及びS.H.Wilen、ステレオケミストリー・オブ・カーボン・コンパウンズ(Stereochemistry of Carbon Compounds)、John Wiley & Sons、New York、1994年、1119〜1190頁に記載されるように)、光学異性体を含めた、すべてのあり得る異性体及びそれらの混合物を含む、ラセミ化合物、ラセミ混合物として、及び個々のジアステレオマーとして生じる場合があり、このような立体異性体はすべて本発明に含まれる。
さらに、本明細書に開示される化合物は、互変異性体として存在する場合があり、一方のみの互変異性体構造が表されていても、両方の互変異性体の形とも本発明の範囲によって包含されるべく意図される。例えば、以下は、本発明の範囲内にある:
Figure 2010512312
テトラゾールは、1H/2H互変異性体の混合物として存在する。テトラゾール部分の互変異性体の形もまた、本発明の範囲内にある。
任意の変数(例えば、Rなど)が、任意の構成要素中に2回以上現れる場合は、各出現に関するその定義は、他のどの出現でも無関係である。また、置換基及び変数の組み合わせは、このような組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。置換基から環系中に引かれる線は、示された結合が置換可能な環原子のいずれとも結合し得ることを表す。環系が二環式である場合には、結合は、二環式部分のいずれかの環上の適した原子のいずれとも結合することを意図する。
当業者ならば、化学的に安定であり、容易に入手可能な出発物質から当該技術分野における技術上既知の方法によって容易に合成できる化合物を提供するために、1個以上の炭素原子の代わりに、本発明の化合物中に1個以上のケイ素(Si)原子が組み込まれてもよいことは理解される。炭素及びケイ素は、それらの共有結合残基が異なり、これが、類似のC原子及びSi原子を比較した場合に、結合距離及び立体配置の相違をもたらす。これらの相違は、炭素と比較した場合の、ケイ素含有化合物の大きさ及び形のわずかな変化につながる。当業者ならば、大きさ及び形の相違が、効力、溶解度、オフターゲット活性の欠如、パッケージング特性などのわずかな又は劇的な変化につながり得ることを理解する(Diass,J.Oら、Organometallics(2006年)5:1188〜1198頁;Showell,G.A.らBioorganic & Medicinal Chemistry Letters(2006年)16:2555〜2558頁)。
本発明の化合物上の置換基及び置換パターンは、化学的に安定であり、容易に入手可能な出発材料から、当該技術分野における技術上既知の方法並びに以下に記載される方法によって容易に合成され得る化合物を提供するよう、当業者によって選択され得るということは理解される。置換基自体が2個以上の基で置換される場合には、複数の基は、安定な構造が生じる限り、同一炭素上にあっても、異なる炭素上にあってもよいということは理解される。語句「1個以上の置換基で置換されていてもよい」とは、語句「少なくとも1個の置換基で置換されていてもよい」と同等であるととられるべきであり、このような場合には、好ましい実施態様は、0個ないし4個の置換基を有し、より好ましい実施態様は、0個ないし3個の置換基を有する。
本明細書で用いる場合、「アルキル」は、特定の数の炭素原子を有する、分枝及び直鎖双方の飽和脂肪族炭化水素基を包含することを意図する。例えば、「(C−C10)アルキル」におけるようなC−C10は、直線又は分枝配置にある1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個の炭素を有する基を包含するべく定義される。例えば、「(C−C10)アルキル」として、具体的に、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、i−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどが挙げられる。
用語「シクロアルキル」とは、特定の数の炭素原子を有する、単環式飽和脂肪族炭化水素基を意味する。例えば、「シクロアルキル」として、シクロプロピル、メチル−シクロプロピル、2,2−ジメチル−シクロブチル、2−エチル−シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
「アルコキシ」は、酸素橋によって結合している示される数の炭素原子の環状又は非環状アルキル基のいずれかを表す。したがって、「アルコキシ」は、上記のアルキル及びシクロアルキルの定義を包含する。
炭素原子の数が特定されていない場合には、用語「アルケニル」は、2個ないし10個の炭素原子と、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合とを含む、直鎖、分枝、又は環状の非芳香族炭化水素基を指す。1つの炭素−炭素二重結合が存在することが好ましいが、最大4つの非芳香族炭素−炭素二重結合が存在してもよい。したがって、「(C−C10)アルケニル」は、2個ないし10個の炭素原子を有するアルケニル基を意味する。アルケニル基として、エテニル、プロペニル、ブテニル、2−メチルブテニル、及びシクロヘキセニルが挙げられる。アルケニル基の直鎖、分枝、又は環状部分は、二重結合を含む場合があり、置換されたアルケニル基が示される場合には、置換されてもよい。
用語「アルキニル」は、2個ないし10個の炭素原子と、少なくとも1つの炭素間三重結合とを含む、直鎖、分枝、又は環状の炭化水素基を指す。最大3つの炭素間三重結合が存在してもよい。したがって、「(C−C10)アルキニル」は、2個ないし10個の炭素原子を有するアルキニル基を意味する。アルキニル基として、エテニル、プロピニル、ブチニル、3−メチルブチニルなどが挙げられる。アルキニル基の直鎖、分枝、又は環状部分は三重結合を含む場合があり、置換されたアルキニル基が示される場合には、置換されてもよい。
(C−C)アルキレン−アリールなど、場合によっては、置換基が0を含む炭素の範囲で定義してもよい。アリールがフェニルであるととられる場合には、この定義は、フェニル自体並びに−CHPh、−CHCHPh、CH(CH)CHCH(CH)Phなどを含む。
本明細書で用いる場合、「アリール」は、少なくとも1つの環が芳香族性である、各環において最大7個の原子からなる任意の安定な単環式又は二環式炭素環を意味することを意図する。このようなアリール要素の例として、フェニル、ナフチル、テトラヒドロ−ナフチル、インダニル、及びビフェニルが挙げられる。アリール置換基が二環式であり、1つの環が非芳香族である場合には、結合は芳香環を介したものであると理解される。
用語ヘテロアリールは、本明細書で用いる場合、少なくとも1つの環が芳香族性であり、O、N、及びSからなる群より選択される1個ないし4個のヘテロ原子を含む、各環において最大7個の原子からなる安定な単環式又は二環式環を表す。この定義の範囲内のヘテロアリール基として、それだけには限らないが、アクリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、キノキサリニル、ピラゾリル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、フラニル、チエニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、キノリニル、イソキノリニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、インドリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、テトラヒドロキノリンが挙げられる。以下の複素環についての定義と同様、「ヘテロアリール」はまた、任意の窒素含有ヘテロアリールのN−オキシド誘導体を含むと理解される。ヘテロアリール置換基が二環式であり、一方の環が非芳香族であるか、又はヘテロ原子を含まない場合は、結合は、それぞれ、芳香環を介するか、又はヘテロ原子含有環を介すると理解される。置換基Qのためのこのようなヘテロアリール部分として、それだけには限らないが、2−ベンゾイミダゾリル、2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル、1−イソキノリニル、3−イソキノリニル、及び4−イソキノリニルが挙げられる。
本明細書で用いる場合、用語「複素環」又は「ヘテロシクリル」は、O、N、及びSからなる群より選択される1個ないし4個のヘテロ原子を含む、3員ないし10員の芳香族又は非芳香族複素環を意味することを意図し、二環式基を含む。したがって、「ヘテロシクリル」は、上記のヘテロアリール並びにそのジヒドロ及びテトラヒドロ類似体を含む。「ヘテロシクリル」のさらなる例として、それだけには限らないが、以下:ベンゾイミダゾリル、ベンゾイミダゾロニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾキサゾリル、カルバゾリル、カルボリニル、シンノリニル、フラニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、インドラジニル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソインドリル、イソキノリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、ナフトピリジニル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、オキサゾリン、イソキサゾリン、オキセタニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドピリジニル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジル、ピロリル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、テトラヒドロピラニル、テトラゾリル、テトラゾロピリジル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリル、アゼチジニル、1,4−ジオキサニル、ヘキサヒドロアゼピニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピリジン−2−オニル、ピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、ジヒドロベンゾキサゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソオキサゾリル、ジヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジアゾリル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロテトラゾリル、ジヒドロチアジアゾリル、ジヒドロチアゾリル、ジヒドロチエニル、ジヒドロトリアゾリル、ジヒドロアゼチジニル、メチレンジオキシベンゾイル、テトラヒドロフラニル、及びテトラヒドロチエニル、及びそれらのN−オキシドが挙げられる。ヘテロシクリル置換基の結合は、炭素原子を介してか、又はヘテロ原子を介して生じ得る。
当業者には当然であろうが、本明細書で用いる場合「ハロ」又は「ハロゲン」は、クロロ(Cl)、フルオロ(F)、ブロモ(Br)、及びヨード(I)を包含するべく意図される。
式Bの一実施態様では、式:
Figure 2010512312
によって示される部分は、以下の構造:
Figure 2010512312
を含む。
式Bの別の実施態様では、式:
Figure 2010512312
によって示される部分は、
Figure 2010512312
である。
一実施態様では、環Zは、フェニル及びヘテロシクリルから選択される。
別の実施態様では、環Zは、
Figure 2010512312
から選択される。
さらに別の実施態様では、環Zはフェニルである。
一実施態様では、
Figure 2010512312
は、
Figure 2010512312
から選択される。
環X及びYはまた、さらに置換されてもよいことが理解される。
一実施態様では、pは、0、1、2、又は3である。
さらなる実施態様では、pは、0、1、又は2である。
別の実施態様では、pは1である。
式A又はBの一実施態様では、Rは、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、R6aで置換されていてもよい。
式A又はBの別の実施態様では、Rは、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、COH、ハロ、OH、CN、(C−C)アルコキシ、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、O(C=O)(C−C)アルキル、及びN(Rから選択され、当該アルキルは、R6aで置換されていてもよい。
式A又はBの別の実施態様では、Rは、オキソ、NH、OH、SH、Oa(C−C)アルキルから選択され、当該アルキルは、R6aで置換されていてもよい。
式A又はBの別の実施態様では、Rは、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、COH、ハロ、OH、CN、(C−C)アルコキシ、O(C=O)(C−C)アルキル、(C−C10)アルケニル、及びN(Rから選択され、当該アルキルは、R、OH、(C−C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)(C−C)アルキル、オキソ、及びN(Rで置換されていてもよい。
式A又はBの別の実施態様では、Rは、(C−C10)アルキル、COH、ハロ、OH、(C−C)アルコキシ、(C−C10)アルケニルから選択される。
式A又はBの別の実施態様では、Rは、(C−C10)アルキル、COH、ハロ、OH、(C−C)アルコキシ、(C−C10)アルケニルから選択される。
一実施態様では、Rは独立して、H及び(C−C)アルキルから選択される。
式Cの一実施態様では、Rは、H、(C−C)アルキル、COH、ハロ、OH、及びNHから選択され;環Xは、4員ないし7員のヘテロシクリルであり;環Yは、シクロブチルであり;Rは、H、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、ヘテロシクリル、NH(C−C)アルキルから選択され、当該アルキル及びヘテロシクリルは、(C−C)アルキル及びN(Rで置換されていてもよく、ここで、当該Rは独立して、H及び(C−C)アルキルから選択される。
式Cの一実施態様では、Rは、H及びハロから選択され;環Xは、3員ないし7員のヘテロシクリルであり;環Yは、シクロブチルであり;Rは、H、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、ヘテロシクリル、NH(C−C)アルキルから選択され、当該アルキル及びヘテロシクリルは、(C−C)アルキル及びN(Rで置換されていてもよく、ここで、当該Rは独立して、H及び(C−C)アルキルから選択される。
式Dの一実施態様では、Rは、H、(C−C)アルキル、COH、ハロ、OH、及びNHから選択され;Rは、H、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、ヘテロシクリル、NH(C−C)アルキルから選択され、当該アルキル及びヘテロシクリルは、(C−C)アルキル及びN(Rで置換されていてもよく、ここで、当該Rは独立して、H及び(C−C)アルキルから選択される。
式Cの一実施態様では、pは1であり;Rは、H及びハロから選択され;Rは、H、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、ヘテロシクリル、NH(C−C)アルキルから選択され、当該アルキル及びヘテロシクリルは、(C−C)アルキル及びN(Rで置換されていてもよく、ここで当該Rは独立して、H及び(C−C)アルキルから選択される。
式Dの一実施態様では、pは0であり、Rは、OH、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、R6aで置換されていてもよい。
式Dの一実施態様では、pは0であり、Rは、OH、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、(C−C10)アルキル、OH、(C=O)(C−C10)アルキル、−CH(OH)CH、−CH−フェニル、及び−C(CHOHで置換されていてもよい。
式Eの一実施態様では、Rは、OH、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、(C−C10)アルキル、OH、(C=O)(C−C10)アルキル、−CH(OH)CH、−CH−フェニル、及び−C(CHOHで置換されていてもよい。
式Aの化合物の遊離型並びにその薬学的に許容される塩及び立体異性体が本発明の化合物に含まれる。本明細書に例示される、単離された特定の化合物のいくつかは、アミン化合物のプロトン化塩である。用語「遊離型」は、非塩の形のアミン化合物を指す。包含される薬学的に許容される塩は、本明細書に記載される特定の化合物について例示される単離された塩だけでなく、式Aの化合物の遊離型のすべての通常の薬学的に許容される塩も含む。記載される特定の塩化合物の遊離型は、当該技術分野における技術上既知の方法を用いて単離してもよい。例えば、遊離型は、塩を、適した希塩基水溶液、例えば、希NaOH水溶液、炭酸カリウム、アンモニア、及び重炭酸ナトリウムで処理することによって再生してもよい。遊離型は、物理的特性、例えば、極性溶媒における溶解度において、特定のそれぞれの塩の形とは異なり得るが、酸性及び塩基性塩は、そのほかの点では、本発明の目的上、そのそれぞれの遊離型と薬学的に同等である。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、従来の化学法によって塩基性又は酸性部分を含む本発明の化合物から合成できる。通常、塩基性化合物の塩は、イオン交換クロマトグラフィーによってか、遊離塩基を、適した溶媒又は種々の溶媒の組合せ中で、化学量論量の、又は過剰の所望の塩を形成する無機又は有機酸と反応させることのいずれかによって調製する。同様に、酸性化合物の塩も、適当な無機又は有機塩基との反応によって形成される。
したがって、本発明の化合物の薬学的に許容される塩として、塩基性の発明の化合物を無機又は有機酸と反応させることによって形成されるような、本発明の化合物の従来の非毒性塩が挙げられる。例えば、従来の非毒性塩として、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などから誘導されるもの並びに有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ−安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、トリフルオロ酢酸(TFA)などから調製されたものが挙げられる。
本発明の化合物が酸性である場合、適した「薬学的に許容される塩」とは、薬学的に許容される非毒性塩基、例えば、無機塩基及び有機塩基から調製される塩を指す。無機塩基から誘導される塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン塩、マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などが挙げられる。アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、及びナトリウム塩が特に好ましい。薬学的に許容される有機非毒性塩基から誘導される塩としては、第一、第二及び第三アミン、置換アミン、例えば、天然に存在する置換アミン、環状アミン、及び塩基性イオン交換樹脂、例えば、アルギニン、ベタインカフェイン、コリン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどの塩が挙げられる。
上記の薬学的に許容される塩及びその他の通常の薬学的に許容される塩の調製は、Bergら「Pharmaceutical Salts」、J.Pharm.Sci.、1977年:66:1〜19頁によってより十分に記載されている。
生理学的条件下では、化合物中の脱プロトン化酸性部分、例えば、カルボキシル基が陰イオン性であり得、この電子電荷が次いで、プロトン化又はアルキル化塩基性部分、例えば、第四窒素原子の陽イオン電荷に対して内部的にバランスが崩れている可能性があるので、本発明の化合物は、内部塩又は双性イオンの可能性があるということも留意される。
有用性
本発明の化合物は、Aktの活性の阻害剤であり、したがって、癌、特に、Akt及びAktの下流細胞標的の活性の異常と関連している癌の治療において有用である。このような癌として、それだけには限らないが、卵巣癌、膵臓癌、乳癌、及び前立腺癌、並びに腫瘍抑制因子PTENが突然変異されている癌(神経膠芽腫を含む)が挙げられる(Chengら、Proc.Natl.Acad.Sci.(1992年)89:9267〜9271頁;Chengら、Proc.Natl.Acad.Sci.(1996年)93:3636〜3641頁;Bellacosaら、Int.J.Cancer(1995年)64:280〜285頁;Nakataniら、J.Biol.Chem.(1999年)274:21528〜21532頁;Graff、Expert.Opin.Ther.Targets(2002年)6(1):103〜113頁;並びにYamada及びAraki、J.Cell Science.(2001年)114:2375〜2382頁;Mischel及びCloughesy、Brain Pathol.(2003年)13(1):52〜61頁)。
本明細書に提供される化合物、組成物、及び方法は、癌の治療にとって特に有用であると思われる。本発明の化合物、組成物、及び方法によって治療できる癌として、それだけには限らないが、以下が挙げられる:心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、及び奇形腫;:非小細胞肺、気管支原性肺癌(扁平細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫;胃腸:食道(扁平上皮癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(導管腺癌、インスリノーマ、グルカゴン産生腫瘍、ガストリン産生腫瘍、カルチノイド腫瘍、VIP産生腫瘍)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸、結腸直腸、直腸;尿生殖路:腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍[腎芽細胞腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱及び尿道(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣(セミノーマ、奇形腫、胚性期癌、奇形癌腫、絨毛癌、肉腫、間質性細胞癌腫、線維腫、線維腺腫、腺腫様腫瘍、脂肪腫);肝臓:肝細胞腫(肝細胞癌)、胆管癌、胆芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫;:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨腫、及び巨細胞腫;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、メニンギオサルコーマ(meningiosarcoma)、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽細胞腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形神経膠芽腫、乏突起膠腫、シュワン腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);婦人科:子宮(子宮内膜癌)、子宮頸部(子宮頸癌、前腫瘍性子宮頸部形成異常)、卵巣(卵巣癌、[漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、未分類の癌腫]、顆粒膜−莢膜細胞腫瘍、セルトリ−ライディッヒ細胞腫瘍、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、卵管(癌腫);血液学的:血液(骨髄性白血病[急性及び慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄性増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫];皮膚:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポジ肉腫、ほくろ異形成母斑、脂肪腫、アンジオーマ、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬;及び副腎:神経芽細胞腫。したがって、本明細書において提供される用語「癌性細胞」として、上記で同定される状態のいずれか1種を起こしている細胞が挙げられる。
本発明の化合物、組成物、及び方法によって治療できる癌として、それだけには限らないが、乳房、前立腺、結腸、結腸直腸、肺、非小細胞肺、脳、精巣、胃、膵臓、皮膚、小腸、大腸、咽頭、頭頸部、口腔、骨、肝臓、膀胱、腎臓、甲状腺、及び血液の癌が挙げられる。
本発明の化合物、組成物、及び方法によって治療できる癌として、乳房、前立腺癌、結腸、卵巣、結腸直腸、肺、及び非小細胞肺の癌が挙げられる。
本発明の化合物、組成物、及び方法によって治療できる癌として、乳房、結腸、(結腸直腸)、及び肺(非小細胞肺)の癌が挙げられる。
本発明の化合物、組成物、及び方法によって治療できる癌として、リンパ腫及び白血病が挙げられる。
Aktシグナル伝達は、血管新生において複数の重要な段階を調節する。Shiojima及びWalsh、Circ.Res.(2002年)90:1243〜1250頁。癌の治療における血管新生阻害剤の有用性は文献において知られている。例えば、J.RakらCancer Research、55:4575〜4580頁、1995年及びDredgeら、Expert Opin.Biol.Ther.(2002年)2(8):953〜966頁参照のこと。癌における血管新生の役割は、多数の種類の癌及び組織において示されている:乳癌(G.Gasparini及びA.L.Harris、J.Clin.Oncol.、1995年、13:765〜782頁;M.Toiら、Japan.J.Cancer Res.、1994年、85:1045〜1049頁);膀胱癌(A.J.Dickinsonら、Br.J.Urol.、1994年、74:762〜766頁);結腸癌(L.M.Ellisら、Surgery、1996年、120(5):871〜878頁);及び口腔腫瘍(J.K.Williamsら、Am.J.Surg.、1994年、168:373〜380頁)。その他の癌として、進行性腫瘍、有毛細胞白血病、メラノーマ、進行性頭頸部癌、転移性腎細胞癌、非ホジキンリンパ腫、転移性乳癌、乳腺癌、進行性メラノーマ、膵臓癌、胃癌、神経膠芽腫、肺癌、卵巣癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、小細胞肺癌、腎細胞癌、種々の充実腫瘍、多発性骨髄腫、転移性前立腺癌、悪性神経膠腫、腎癌、リンパ腫、難治性転移性疾患、難治性多発性骨髄腫、子宮頸癌、カポジ肉腫、再発性未分化神経膠腫、及び転移性結腸癌が挙げられる(Dredgeら、Expert Opin.Biol.Ther.(2002年)2(8):953〜966頁)。したがって、本出願に開示されるAkt阻害剤はまた、これらの血管新生関連癌の治療において有用である。
新血管形成を起こしている腫瘍は、転移の可能性の増大を示す。実際、血管新生は、腫瘍成長及び転移にとって必須である。(S.P.Cunninghamら、Can.Research、61:3206〜3211頁(2001年))。したがって、本出願に開示されるAkt阻害剤はまた、腫瘍細胞転移を防ぐ、又は減少させるのに有用である。
さらに、血管新生が関係している疾患を治療又は予防する方法が本発明の範囲内に含まれ、これは、このような治療を必要とする哺乳類に、治療上有効な量の本発明の化合物を投与することからなる。眼の血管新生疾患として、結果として生じる組織損傷の多くが、眼における血管の異常な浸潤に起因してもよい状態の一例がある(2000年6月2日に公開されたWO00/30651参照のこと)。望ましくない浸潤は、虚血性網膜症、例えば、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、網膜静脈閉塞などに起因するものによって、又は、変性性疾患、例えば、加齢性黄斑変性症において観察される脈絡膜新血管形成によって引き起こされ得る。したがって、本化合物の投与による血管の増殖の阻害は、血管の浸潤を防ぐか、又は血管新生が関係している疾患、例えば、網膜血管化、糖尿病性網膜症、加齢性黄斑変性症などのような眼の疾患を予防若しくは治療する。
さらに、血管新生が関係している非悪性疾患、例えば、それだけには限らないが、眼の疾患(例えば、網膜血管化、糖尿病性網膜症、及び加齢性黄斑変性症)、アテローム性動脈硬化症、関節炎、乾癬、肥満、及びアルツハイマー病を治療又は予防する方法が本発明の範囲内に含まれる(Dredgeら、Expert Opin.Biol.Ther.(2002年)2(8):953〜966頁)。別の実施態様では、血管新生が関係している疾患を治療又は予防する方法は、眼の疾患(例えば、網膜血管化、糖尿病性網膜症、及び加齢性黄斑変性症)、アテローム性動脈硬化症、関節炎、及び乾癬を含む。
過剰増殖性障害、例えば、再狭窄、炎症、自己免疫疾患、及びアレルギー/喘息を治療する方法が、本発明の範囲内にさらに含まれる。
ステントをコーティングするための本発明の化合物の使用、したがって、再狭窄の治療及び/又は予防のためのコーティングされたステント上の本発明の化合物の使用が本発明の範囲内にさらに含まれる(WO03/032809)。
変形性関節炎の治療及び/又は予防のための本発明の化合物の使用が本発明の範囲内にさらに含まれる(WO03/035048)。
高インスリン症を治療する方法が本発明の範囲内にさらに含まれる。
本発明の化合物はまた、上記の疾患、特に、癌を治療するのに有用である医薬の調製において有用である。
本発明の一実施態様では、本発明の化合物は、阻害効力がPHドメインに依存する選択的阻害剤である。この実施態様では、本化合物は、PHドメインを欠く末端切断されたAktタンパク質に対するインビトロ阻害活性の低下又はインビトロ阻害活性がないことを示す。
さらなる実施態様では、本発明の化合物は、Akt1の選択的阻害剤、Akt2の選択的阻害剤、及びAkt1及びAkt2両方の選択的阻害剤の群から選択される。
別の実施態様では、本発明の化合物は、Akt1の選択的阻害剤、Akt2の選択的阻害剤、Akt3の選択的阻害剤、及び3種のAktアイソフォームのうち2種の選択的阻害剤の群から選択される。
もう1つの実施態様では、本発明の化合物は、3種のAktアイソフォームのうちすべての選択的阻害剤であるが、PHドメイン、ヒンジ領域又はPHドメインとヒンジ領域の両方を欠失するよう修飾されたようなAktアイソフォームのうち1種、2種、又はすべての阻害剤ではない。
本発明は、Akt活性を阻害することを必要とする哺乳類に、薬学的に有効な量の本発明の化合物を投与することを含む、Akt活性を阻害する方法をさらに対象とする。
本発明の化合物は、哺乳類、例えば、ヒトに、単独で、又は標準的薬学のプラクティスにしたがって、医薬組成物中で、薬学的に許容される担体、賦形剤、又は希釈剤と組み合わせて投与してもよい。本化合物は、経口的に、又は静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、直腸、及び局所投与経路をはじめ、非経口的に投与してもよい。
有効成分を含有する医薬組成物は、例えば、錠剤、トローチ剤、ロゼンジ、水性若しくは油性懸濁液、分散性散剤若しくは顆粒剤、エマルジョン、ハード若しくはソフトカプセル剤又はシロップ剤若しくはエリキシル剤のような経口使用に適した形であってもよい。経口使用に意図される組成物は、医薬組成物の製造のための当技術分野で公知の任意の方法にしたがって調製してよく、このような組成物は、薬学的に洗練された、美味な製剤を提供するために、甘味剤、矯味剤、着色剤、及び保存剤からなる群から選択される1種以上の物質を含んでもよい。錠剤は、錠剤の製造に適している非毒性の薬学的に許容される賦形剤との混合物中に有効成分を含む。これらの賦形剤は、例えば、不活性の希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、又はリン酸ナトリウム;造粒剤及び崩壊剤、例えば、微晶質セルロース、クロスカルメロースナトリウム、コーンスターチ、又はアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン、ポリビニル−ピロリドン、又はアラビアゴム、及び滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、又はタルクであってもよい。錠剤は、コーティングされていなくてもよいし、薬物の嫌な味をマスクするため、若しくは消化管における崩壊及び吸収を遅延し、それによって長期間にわたる持続作用を提供するために既知技術によってコーティングされていもよい。例えば、水溶性の味をマスクする物質、例えば、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース若しくはヒドロキシプロピルセルロース又は時間遅延物質、例えば、エチルセルロース、酢酸酪酸セルロースを使用してもよい。
経口使用用製剤はまた、有効成分が不活性の固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンと混合されているハードゼラチンカプセル剤として、又は有効成分が水溶性担体、例えば、ポリエチレングリコール若しくはオイル媒体、例えば、ピーナッツオイル、流動パラフィン若しくはオリーブオイルと混合されているソフトゼラチンカプセル剤として提示してもよい。
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤との混合物中に活性物質を含む。このような賦形剤として、懸濁剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル−ピロリドン、トラガカントゴム、及びアラビアガムがあり;分散剤又は湿潤剤は、天然に存在するリン脂質、例えば、レシチン、又はアルキレンオキシドの脂肪酸との縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン、若しくはエチレンオキシドの長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレン−オキシセタノール、若しくはエチレンオキシドの、脂肪酸及びヘキシトールに由来する部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、若しくはエチレンオキシドの、脂肪酸及び無水ヘキシトールに由来する部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレエートであってもよい。水性懸濁液はまた、1種以上の保存料、例えば、エチル又はn−プロピルp−ヒドロキシベンゾアート;1種以上の着色剤;1種以上の矯味剤;及び1種以上の甘味剤、例えば、スクロース、サッカリン若しくはアスパルテームを含んでもよい。
油性懸濁液は、有効成分を、植物油、例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ、若しくはココナッツオイル、又は鉱油、例えば、流動パラフィンに懸濁することによって製剤してもよい。油性懸濁液は、増粘剤、例えば、蜜蝋、ハードパラフィン、又はセチルアルコールを含んでもよい。美味な経口製剤を提供するために、上記のものなどの甘味剤及び矯味剤を加えてもよい。これらの組成物は、抗酸化物質、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール又はα−トコフェロールの添加によって保存できる。
水の添加による水性懸濁液の調製に適した分散性散剤及び顆粒剤は、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤及び1種以上の保存料との混合物中の有効成分を提供する。適した分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤は上記にすでに記載されているものによって示されている。さらなる賦形剤として、例えば、甘味剤、矯味剤、及び着色剤も存在してもよい。これらの組成物は、抗酸化物質、例えば、アスコルビン酸の添加によって保存できる。
本発明の医薬組成物はまた、水中油型エマルジョンの形であってもよい。油相は、植物油、例えば、オリーブ油若しくはラッカセイ油、又は鉱油、例えば、流動パラフィン又はこれらの混合物であってもよい。適した乳化剤は、天然に存在するリン脂質、例えば、ダイズレシチン、並びに脂肪酸と無水ヘキシトールに由来するエステル若しくは部分エステル、例えば、ソルビタンモノオレエート、並びに前記部分エステルのエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであってもよい。エマルジョンはまた、甘味料、矯味剤、保存料、及び抗酸化物質を含んでもよい。
シロップ剤及びエリキシル剤は、甘味剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、又はスクロースを用いて製剤してよい。このような製剤はまた、鎮痛薬、防腐剤、矯味剤、及び着色剤、及び抗酸化薬を含んでもよい。
本医薬組成物は、滅菌注射用水溶液の形であってもよい。使用してもよい許容可能なビヒクル及び溶媒の中には、水、リンガー溶液及び等張性塩化ナトリウム溶液がある。
滅菌注射用製剤はまた、有効成分が油相に溶解している滅菌注射用水中油型マイクロエマルジョンであってもよい。例えば、有効成分をまず、ダイズオイルとレシチンの混合物に溶解してよい。次いで、このオイル溶液を、水とグリセロールの混合物に入れ、マイクロエマルジョンを形成するよう処理する。
注射用溶液又はマイクロエマルジョンは、局所ボーラス注射によって患者の血流中に入れてもよい。或いは、本発明の化合物の一定循環濃度を維持するような方法で溶液又はマイクロエマルジョンを投与することが有利であってもよい。このような一定濃度を維持するために、連続的静脈内送達装置を利用してもよい。このような装置の一例として、Deltec CADD−PLUS(商標)モデル5400静脈内ポンプがある。
本医薬組成物は、筋肉内投与及び皮下投与用の滅菌注射用水性又は油性懸濁液の形であってもよい。この懸濁液は、上記に記載されている適した分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を用い、既知技術に従って製剤してよい。滅菌注射用製剤はまた、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液のような、非毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒中の滅菌注射用溶液又は懸濁液であってもよい。さらに、滅菌固定油も、溶媒又は懸濁媒体として従来用いられている。この目的には、合成モノ又はジグリセリドをはじめ、任意の無刺激性固定油を使用してよい。さらに、脂肪酸、例えば、オレイン酸は注射用物質の調製において用途がある。
式Aの化合物はまた、薬物の直腸投与のための坐剤の形で投与してもよい。これらの組成物は、薬物を、常温では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって、直腸で融解して薬物を放出する適した非刺激性賦形剤と混合することによって調製できる。このような物質として、ココアバター、グリセリン化ゼラチン、硬化植物油、種々の分子量のポリエチレングリコール及びポリエチレングリコールの脂肪酸エステルの混合物が挙げられる。
局所使用用には、式Aの化合物を含む、クリーム、軟膏、ゼリー、溶液、又は懸濁液などが用いられる。(この適用目的上、局所適用はマウスウォッシュ及び口腔洗浄薬を含むものとする。)
本発明の化合物は、適した経鼻ビヒクル及び送達装置の局所使用によって経鼻形態で、又は当業者に周知の経皮皮膚パッチの形のものを用いて経皮経路によって投与してもよい。経皮送達系の形で投与されるには、投与量の投与は、当然、投与計画を通じて間欠的ではなく連続となる。本発明の化合物はまた、ココアバター、グリセリン化ゼラチン、硬化植物油、種々の分子量のポリエチレングリコール及びポリエチレングリコールの脂肪酸エステルの混合物などの基剤を用いて坐剤として送達してもよい。
本発明の組成物をヒト被験体に投与する場合には、一日用量は、通常、処方医師によって決定され、投与量は、個々の患者の年齢、体重及び反応並びに患者の症状の重症度に従って変わる。
本発明の化合物を利用する投与計画は、種類、種、年齢、体重、性別及び治療されている癌の種類、治療される疾患の重篤度(すなわち、病期)、投与経路、患者の腎機能及び肝機能並びに用いられる個々の化合物又はその塩をはじめとする種々の因子に従って選択できる。当業の医師又は獣医ならば、治療するため、例えば、疾患の進行を予防、阻害(完全又は部分的に)又は停止するための、必要な薬物の有効量を容易に決定し、処方することができる。例えば、本発明の化合物は、最大10,000mgの合計一日用量で投与してよい。本発明の化合物は、1日1回(QD)投与してもよいし、1日2回(BID)及び1日3回(TID)など複数回の1日用量に分割してもよい。本発明の化合物は、最大10,000mg、例えば、2,000mg、3,000mg、4,000mg、6,000mg、8,000mg、又は10,000mgの合計一日用量で投与してよく、これは、1回の一日用量で投与してよいし、又は上記のような複数回の一日用量に分割してもよい。
例えば、本発明の化合物は、最大1,000mgの合計一日用量で投与してよい。本発明の化合物は、1日1回(QD)投与してもよいし、1日2回(BID)及び1日3回(TID)など複数回の一日用量に分割してもよい。本発明の化合物は、最大1,000mg、例えば、200mg、300mg、400mg、600mg、800mg、又は1000mgの合計一日用量で投与してよく、これは、1回の一日用量で投与してよいし、又は上記のような複数回の一日用量に分割してもよい。
さらに、投与は連続、すなわち、毎日であってもよいし、間欠的であってもよい。用語「間欠的」又は「間欠的に」とは、本明細書で用いる場合、規則的又は不規則的のいずれかの間隔で停止すること及び開始することを意味する。例えば、本発明の化合物の間欠的投与は、1週間あたり1ないし6日の投与である場合もあるし、又は周期的な(例えば、2ないし8連続週間の毎日の投与、次いで、最大1週間の投与を行わない休止期間)投与を意味する場合もあるし、又は一日おきの投与を意味する場合もある。
さらに、本発明の化合物は、連続して2、3週間の間と、それに続く休止期間の間、上記のスケジュールのいずれかに従って投与してよい。例えば、本発明の化合物は、上記のスケジュールのいずれか1種に従って、2ないし8週間と、それに続く、1週間の休止期間の間、100ないし500mgの用量で1日2回、1週間あたり3日ないし5日投与してもよい。別の特定の実施態様では、本発明の化合物は、1日3回、2連続週間と、それに続く休止の1週間の間投与してもよい。
本発明の化合物の任意の1種以上の特定の投与量及び投与計画はまた、併用療法において使用される任意の1種以上の治療薬(本明細書において以下、「第2の治療薬」と呼ばれる)に適用できる。
さらに、この第2の治療薬の特定の投与量及び投与スケジュールは、さらに変わる場合があり、最適用量、投薬スケジュール及び投与経路は、使用されている特定の第2の治療薬に基づいて決定される。
当然、本発明の化合物の投与経路は、第2の治療薬の投与経路とは独立している。一実施態様では、本発明の化合物の投与は、経口投与である。別の実施態様では、本発明の化合物の投与は、静脈内投与である。従って、これらの実施態様に一致して、本発明の化合物は、経口的に又は静脈内に投与され、第2の治療薬は、経口的に、非経口的に、腹腔内に、静脈内に、動脈内に、経皮的に、舌下に、筋肉内に、直腸性に、経頬側的に、鼻腔内に、リポソームによって、吸入によって、経膣的に、眼内に、カテーテル、又はステントによる局所送達によって、皮下に、脂肪内に、関節腔内に、くも膜下腔内に、又は持続放出投与形で投与してよい。
さらに、本発明の化合物及び第2の治療薬は、同一の投与様式によって投与してよい。すなわち、両薬剤が、例えば、経口的に、IVによって投与される。しかし、本発明の化合物を1つの投与様式、例えば、経口によって投与し、かつ第2の治療薬を別の投与様式、例えば、IV又は本明細書において上記で記載される任意のその他の投与様式によって投与することも本発明の範囲内である。
第1の治療手順、本発明の化合物の投与は、第2の治療手順、すなわち、第2の治療薬の前に行ってもよいし、第2の治療薬での治療の後におこなってもよく、第2の治療薬での治療と同時であってもよく、又はそれらの組み合わせであってもよい。例えば、合計治療期間は、本発明の化合物について決定されてもよい。第2の治療薬は、本発明の化合物での治療の開始前に投与してもよいし、本発明の化合物での治療の後に投与してもよい。さらに、抗癌治療は、本発明の化合物の投与期間中に投与してもよいが、本発明の化合物の全治療期間にわたって発生しなくてもよい。
本発明の化合物はまた、治療薬、化学療法薬、及び抗癌剤と組み合わせても有用である。目下開示される化合物の、治療薬、化学療法薬、及び抗癌剤との組み合わせは、本発明の範囲内である。このような薬剤の例は、V.T.Devita及びS.Hellman(編)、Cancer Principles and Practice of Oncology by、第6版(2001年2月15日)、Lippincott Williams & Wilkins Publishersに見ることができる。当業者ならば、薬物及び関与する癌の個々の特徴に基づいて、薬剤のどの組み合わせが有用であるかを見極めることができる。このような薬剤として、以下が挙げられる:エストロゲンレセプターモジュレータ、アンドロゲン受容体モジュレーター、レチノイド受容体モジュレーター、細胞傷害剤/細胞増殖抑制剤、抗増殖剤、プレニルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、及びその他の血管新生阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素阻害剤、細胞増殖及び生存シグナル伝達の阻害剤、ビスホスホネート、アロマターゼ阻害剤、siRNA治療薬、γ−セクレターゼ阻害剤、受容体チロシンキナーゼ(RTK)を干渉する薬剤及び細胞周期チェックポイントを干渉する薬剤。本発明の化合物は、放射線療法と同時投与される場合に特に有用である。
「エストロゲン受容体モジュレーター」とは、機序に関わらず、エストロゲンの、受容体との結合を干渉するか、阻害する化合物を指す。エストロゲン受容体モジュレーターの例として、それだけには限らないが、タモキシフェン、ラロキシフェン、イドキシフェン、LY353381、LY117081、トレミフェン、フルベストラント、4−[7−(2,2−ジメチル−1−オキソプロポキシ−4−メチル−2−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]−2H−1−ベンゾピラン−3−イル]−フェニル−2,2−ジメチルプロパノエート、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン−2,4−ジニトロフェニル−ヒドラゾン、及びSH646が挙げられる。
「アンドロゲン受容体モジュレーター」とは、機序にかかわらず、アンドロゲンの、受容体との結合を干渉するか、阻害する化合物を指す。アンドロゲン受容体モジュレーターの例として、フィナステライド及びその他の5α−レダクターゼ阻害剤、ニルタミド、フルタミド、ビカルタミド、リアロゾール、及び酢酸アビラテロンが挙げられる。
「レチノイド受容体モジュレーター」とは、機序に関わらず、レチノイドの、受容体との結合を干渉するか、阻害する化合物を指す。このようなレチノイド受容体モジュレーターの例として、ベキサロテン、トレチノイン、13−シス−レチノイン酸、9−シス−レチノイン酸、α−ジフルオロメチルオルニチン、ILX23−7553、トランス−N−(4’−ヒドロキシフェニル)レチナミド、及びN−4−カルボキシフェニルレチナミドが挙げられる。
「細胞傷害剤/細胞増殖抑制剤」とは、細胞死を引き起こすか、又は細胞が機能するのを直接的に干渉することによって主に細胞増殖を阻害するか、又は細胞有糸分裂を阻害若しくは干渉する化合物、例えば、アルキル化剤、腫瘍壊死因子、インターカレーター、低酸素で活性化可能な化合物、微小管阻害剤/微小管安定化剤、有糸分裂キネシンの阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、有糸分裂進行に関与しているキナーゼの阻害剤、増殖因子及びサイトカインシグナル伝達経路に関与しているキナーゼの阻害剤、代謝拮抗剤、生物応答修飾剤、ホルモン/抗ホルモン治療薬、造血性増殖因子、モノクローナル抗体によってターゲッティグされる治療薬、トポイソメラーゼ阻害剤、プロテアソーム阻害剤、ユビキチンリガーゼ阻害剤、及びオーロラキナーゼ阻害剤を指す。
細胞傷害剤/細胞増殖抑制剤の例として、それだけには限らないが、セルテネフ、カケクチン、イホスファミド、タソネルミン、ロニダミン、カルボプラチン、アルトレタミン、プレドニムスチン、ジブロモダルシトール、ラニムスチン、ホテムスチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、テモゾロミド、ヘプタプラチン、エストラムスチン、トシル酸インプロスルファン、トロホスファミド、ニムスチン、塩化ジブロスピジウム、プミテパ、ロバプラチン、サトラプラチン、プロフィロマイシン(profiromycin)、シスプラチン、イロフルベン、デキシホスファミド、シス−アミンジクロロ(2−メチル−ピリジン)白金、ベンジルグアニン、グルホスファアミド、GPX100、(トランス、トランス、トランス)−ビス−mu−(ヘキサン−1,6−ジアミン)−mu−[ジアミン−白金(II)]ビス[ジアミン(クロロ)白金(II)]テトラクロリド、ジアリジジニルスペルミン、三酸化ヒ素、1−(11−ドデシルアミノ−10−ヒドロキシウンデシル)−3,7−ジメチルキサンチン、ゾルビシン、イダルビシン、ダウノルビシン、ビスアントレン、ミトキサントロン、ピラルビシン、ピナフィド、バルルビシン、アムルビシン、アンチネオプラストン、3’−デアミノ−3’−モルホリノ−13−デオキソ−10−ヒドロキシカルミノマイシン、アンナマイシン、ガラルビシン、エリナフィド、MEN10755、4−デメトキシ−3−デアミノ−3−アジリジニル−4−メチルスルホニル−ダウノルビシン(WO00/50032参照のこと)、ラフキナーゼ阻害剤(例えば、Bay43−9006)、及びmTOR阻害剤(例えば、WyethのCCI−779)が挙げられる。
低酸素で活性化可能な化合物の一例として、チラパザミンがある。
プロテアソーム阻害剤の例として、それだけには限らないが、ラクタシスチン、及びMLN341(Velcade)が挙げられる。
微小管阻害剤/微小管安定化剤の例として、パクリタキセル、硫酸ビンデシン、3’,4’−ジデヒドロ−4’−デオキシ−8’−ノルビンカロイコブラスチン、ドセタキソール、リゾキシン、ドラスタチン、イセチオン酸ミボブリン、オーリスタチン、セマドチン、RPR109881、BMS184476、ビンフルニン、クリプトフィシン、2,3,4,5,6−ペンタフルオロ−N−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、アンヒドロビンブラスチン、N,N−ジメチル−L−バリル−L−バリル−N−メチル−L−バリル−L−プロリル−L−プロリン−t−ブチルアミド、TDX258、エポシロン(例えば、米国特許第6,284,781号及び同6,288,237号参照のこと)、及びBMS188797が挙げられる。一実施態様では、エポチロンは、微小管阻害剤/微小管安定化剤に含まれない。
トポイソメラーゼ阻害剤のいくつかの例として、トポテカン、ヒカプタミン(hycaptamine)、イリノテカン、ルビテカン、6−エトキシプロピオニル−3’,4’−O−エキソ−ベンジリデン−チャートリュウシン(chartreusin)、9−メトキシ−N,N−ジメチル−5−ニトロピラゾロ[3,4,5−kl]アクリジン−2−(6H)プロパンアミン、1−アミノ−9−エチル−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシ−4−メチル−1H,12H−ベンゾ[デ]ピラノ[3’,4’:b,7]−インドリジノ[1,2b]キノリン−10,13(9H,15H)ジオン、ルルトテカン、7−[2−(N−イソプロピルアミノ)エチル]−(20S)カンプトテシン、BNP1350、BNPI1100、BN80915、BN80942、リン酸エトポシド、テニポシド、ソブゾキサン、2’−ジメチルアミノ−2’−デオキシ−エトポシド、GL331、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−9−ヒドロキシ−5,6−ジメチル−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾール−1−カルボキサミド、アスラクリン、(5a、5aB、8aa,9b)−9−[2−[N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−N−メチルアミノ]エチル]−5−[4−ヒドロオキシ−3,5−ジメトキシフェニル]−5,5a,6,8,8a,9−ヘキソヒドロフロ(3’,4’:6,7)ナフト(2,3−d)−1,3−ジオキソール−6−オン、2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−7−ヒドロキシ−8−メトキシベンゾ[c]−フェナントリジニウム、6,9−ビス[(2−アミノエチル)アミノ]ベンゾ[g]イソキノリン−5,10−ジオン、5−(3−アミノプロピルアミノ)−7,10−ジヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシエチルアミノメチル)−6H−ピラゾロ[4,5,1−デ]アクリジン−6−オン、N−[1−[2(ジエチルアミノ)エチルアミノ]−7−メトキシ−9−オキソ−9H−チオキサンテン−4−イルメチル]ホルムアミド、N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)アクリジン−4−カルボキサミド、6−[[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ]−3−ヒドロキシ−7H−インデノ[2,1−c]キノリン−7−オン、及びジメスナがある。
有糸分裂キネシン、特に、ヒト有糸分裂キネシンKSPの阻害剤の例は、公開WO03/39460、WO03/050064、WO03/050122、WO03/049527、WO03/049679、WO03/049678、WO04/039774、WO03/079973、WO03/099211、WO03/105855、WO03/106417、WO04/037171、WO04/058148、WO04/058700、WO04/126699、WO05/018638、WO05/019206、WO05/019205、WO05/018547、WO05/017190、US2005/0176776に記載されている。一実施形態では、有糸分裂キネシンの阻害剤として、それだけには限らないが、KSPの阻害剤、MKLP1の阻害剤、CENP−Eの阻害剤、MCAKの阻害剤、及びRab6−KIFLの阻害剤が挙げられる。
「ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤」の例として、それだけには限らないが、SAHA、TSA、オキサムフラチン、PXD101、MG98、及びスクリプタイドが挙げられる。その他のヒストン脱アセチル化酵素阻害剤のさらなる参照は、以下の原稿中に見ることができる;Miller,T.A.らJ.Med.Chem.46(24):5097〜5116頁(2003年)。
「有糸分裂進行に関与しているキナーゼの阻害剤」として、それだけには限らないが、オーロラキナーゼの阻害剤、ポロ様キナーゼの阻害剤(PLK)(特に、PLK−1の阻害剤)、bub−1の阻害剤、及びbub−R1の阻害剤が挙げられる。「オーロラキナーゼ阻害剤」の一例として、VX−680がある。
「抗増殖剤」として、アンチセンスRNA及びDNAオリゴヌクレオチド、例えば、G3139、ODN698、RVASKRAS、GEM231、及びINX3001並びに代謝拮抗剤、例えば、エノシタビン、カルモフール、テガフール、ペントスタチン、ドキシフルリジン、トリメトレキサート、フルダラビン、カペシタビン、ガロシタビン、シタラビン・オクホスフェート(cytarabine ocfosfate)、ホステアビン(fosteabine)ナトリウム水和物、ラルチトレキセド、パルチトレキシド(paltitrexid)、エミテフール、チアゾフリン、デシタビン、ノラトレキセド、ペメトレキセド、ネルザラビン、2’−デオキシ−2’−メチリデンシチジン、2’−フルオロメチレン−2’−デオキシシチジン、N−[5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾフリル)スルホニル]−N’−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、N6−[4−デオキシ−4−[N2−[2(E),4(E)−テトラデカジエノイル]グリシルアミノ]−L−グリセロ−B−L−マンノ−ヘプトピラノシル]アデニン、アプリジン、エクチナサイジン、トロキサシタビン、4−[2−アミノ−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロ−3H−ピリミジノ[5,4−b][1,4]チアジン−6−イル−(S)−エチル]−2,5−チエノイル−L−グルタミン酸、アミノプテリン、5−フルオロウラシル、アラノシン、11−アセチル−8−(カルバモイルオキシメチル)−4−ホルミル−6−メトキシ−14−オキサ−1,11−ジアザテトラシクロ(7.4.1.0.0)−テトラデカ−2,4,6−トリエン−9−イル酢酸エステル、スウェインソニン、ロメトレキソール、デクスラゾキサン、メチオニナーゼ、2’−シアノ−2’−デオキシ−N4−パルミトイル−1−B−D−アラビノフラノシルシトシン、3−アミノピリジン−2−カルボキサルデヒドチオセミカルバゾン、及びトラスツズマブが挙げられる。
モノクローナル抗体によってターゲッティングされる治療薬の例として、癌細胞特異的又は標的細胞特異的モノクローナル抗体と結合している細胞傷害剤又は放射性同位元素を有する治療薬が挙げられる。例として、ベキサールが挙げられる。
「HMG−CoAレダクターゼ阻害剤」とは、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−CoAレダクターゼの阻害剤を指す。使用してもよいHMG−CoAレダクターゼ阻害剤の例として、それだけには限らないが、ロバスタチン(メバコール(登録商標);米国特許第4,231,938号、同4,294,926号、及び同4,319,039号参照のこと)、シンバスタチン(ゾコール(登録商標);米国特許第4,444,784号、同4,820,850号、及び同4,916,239号を参照のこと)、プラバスタチン(プラバコール(登録商標);米国特許第4,346,227号、同4,537,859号、同4,410,629号、同5,030,447号、及び同5,180,589号参照のこと)、フルバスタチン(レスコール(登録商標);米国特許第5,354,772号、同4,911,165号、同4,929,437号、同5,189,164号、同5,118,853号、同5,290,946号、及び同5,356,896号参照のこと)、アトルバスタチン(リピトール(登録商標);米国特許第5,273,995号、同4,681,893号、同5,489,691号、及び同5,342,952号参照のこと)、及びセリバスタチン(リバスタチン(rivastatin)及びベイコール(BAYCHOL)(登録商標)としても知られる;米国特許第5,177,080号参照のこと)が挙げられる。本方法において使用してもよいこれらの及びさらなるHMG−CoAレダクターゼ阻害剤の構造式は、M.Yalpani、「コレステロール・ロワーリング・ドラッグス(Cholestelol Lowering Drugs)」、Chemistry & Industry、85〜89頁(1996年2月5日)の87頁及び米国特許第4,782,084号、及び同4,885,314号に記載されている。本明細書で用いる場合、用語HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、薬学的に許容されるラクトン及びオープンアシッド形(すなわち、ラクトン環が開環されて遊離酸を形成している)並びにHMG−CoAレダクターゼ阻害活性を有する化合物の塩及びエステルの形のすべてを含み、したがって、このような塩、エステル、オープンアシッド、及びラクトンの形の使用は本発明の範囲内に含まれる。
「プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤」とは、プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ酵素のうち任意の1種又は任意の組合せを阻害する化合物、例えば、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼ(FPTアーゼ)、ゲラニルゲラニル−タンパク質トランスフェラーゼI型(GGPTアーゼ−I)、及びゲラニルゲラニル−タンパク質トランスフェラーゼII型(GGPTアーゼ−II、Rab GGPTアーゼとも呼ばれる)を指す。
プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤の例は、以下の刊行物及び特許に見ることができる:WO96/30343、WO97/18813、WO97/21701、WO97/23478、WO97/38665、WO98/28980、WO98/29119、WO95/32987、米国特許第5,420,245号、同5,523,430号、同5,532,359号、同5,510,510号、同5,589,485号、同5,602,098号、欧州特許公報0618221号、同0675112号、同0604181号、同0696593号、WO94/19357、WO95/08542、WO95/11917、WO95/12612、WO95/12572、WO95/10514、米国特許第5,661,152号、WO95/10515、WO95/10516、WO95/24612、WO95/34535、WO95/25086、WO96/05529、WO96/06138、WO96/06193、WO96/16443、WO96/21701、WO96/21456、WO96/22278、WO96/24611、WO96/24612、WO96/05168、WO96/05169、WO96/00736、米国特許第5,571,792号、WO96/17861、WO96/33159、WO96/34850、WO96/34851、WO96/30017、WO96/30018、WO96/30362、WO96/30363、WO96/31111、WO96/31477、WO96/31478、WO96/31501、WO97/00252、WO97/03047、WO97/03050、WO97/04785、WO97/02920、WO97/17070、WO97/23478、WO97/26246、WO97/30053、WO97/44350、WO98/02436、及び米国特許第5,532,359号。血管新生に対するプレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤の役割の一例については、European Journal of Cancer第35巻、9、1394〜1401頁(1999年)参照のこと。
「血管新生抑制剤」とは、機序にかかわらず、新しい血管の形成を阻害する化合物を指す。血管新生抑制剤の例としては、それだけには限らないが、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、チロシンキナーゼ受容体Flt−1の阻害剤(VEGFR1)、及びFlk−1/KDRの阻害(VEGFR2)剤、上皮由来、繊維芽細胞由来又は血小板由来増殖因子の阻害剤、MMP(マトリックスメタロプロテアーゼ)阻害剤、インテグリン遮断薬、インターフェロン−α、インターロイキン−12、ペントサンポリサルフェート、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、例えば、アスピリン及びイブプロフェンのような非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)並びにセレコキシブ及びロフェコキシブのような選択的シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤(PNAS、第89巻、7384頁(1992年);JNCI、第69巻、475頁(1982年);Arch.Opthalmol.第108巻、573頁(1990年);Anat.Rec.、第238巻、68頁(1994年);FEBS Letters、第372巻、83頁(1995年);Clin,Orthop.第313巻、76頁(1995年);J.Mol.Endocrinol.、第16巻、107頁(1996年);Jpn.J.Pharmacol.第75巻、105頁(1997年);Cancer Res.、第57巻、1625頁(1997年);Cell、第93巻、705頁(1998年);Intl.J.Mol.Med.、第2巻、715頁(1998年);J.Biol.Chem.、第274巻、9116頁(1999年))、ステロイド性抗炎症薬(例えば、副腎皮質ステロイド、ミネラルコルチコイド、デキサミタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレド、ベタメタゾン)、カルボキシアミドトリアゾール、コンブレタスタチンA−4、スクアラミン、6−O−クロロアセチル−カルボニル)−フマギロール、サリドマイド、アンギオスタチン、トロポニン−1、アンジオテンシンIIアンタゴニスト(Fernandezら、J.Lab.Clin.Med.)、105:141〜145頁(1985年)参照のこと)及びVEGFに対する抗体(Nature Biotechnology、第17巻、963〜968頁(1999年、10月);Kimら、Nature、362、841〜844頁(1993年);WO00/44777、及びWO00/61186参照のこと)が挙げられる。
血管新生を調節又は阻害し、また、本発明の化合物と併用してもよいその他の治療薬として、血液凝固及び繊維素溶解システムを調節又は阻害する薬剤が挙げられる(Clin.Chem.La.Med.38:679〜692頁(2000年)における総説を参照のこと)。血液凝固及び繊維素溶解経路を調節又は阻害するような薬剤の例として、それだけには限らないが、ヘパリン(Thromb.Haemost.80:10〜23頁、(1998年)参照)、低分子量ヘパリン及びカルボキシペプチダーゼU阻害剤(活性トロンビン活性化可能繊維素溶解阻害剤[TAFIa]の阻害剤としても知られる)(Thrombosis Res.101:329〜354頁(2001年)参照のこと)が挙げられる。TAFIa阻害剤は、米国出願第60/310,927号(2001年、8月8日に出願)、及び同60/349,925号(2002年1月18日に出願)に記載されている。
「細胞周期チェックポイントを干渉する薬剤」とは、細胞周期チェックポイントシグナルを伝達するプロテインキナーゼを阻害し、それによって癌細胞をDNA損傷剤に対して感作させる化合物を指す。このような薬剤として、ATR、ATM、及びCHK11及びCHK12キナーゼの阻害剤並びにcdk及びcdcキナーゼ阻害剤が挙げられ、7−ヒドロキシスタウロスポリン、フラボピリドール、CYC202(Cyclacel)、及びBMS−387032によって具体的に示される。
「受容体チロシンキナーゼ(RTK)を干渉する薬剤」とは、RTKを、したがって、発癌及び腫瘍進行に関与する機序を阻害する化合物を指す。このような薬剤として、c−Kit、Eph、PDGF、Flt3、及びc−Metの阻害剤が挙げられる。さらなる薬剤として、Bume−Jensen and Hunter、Nature、411:355〜365頁、2001年によって記載されるRTKの阻害剤が挙げられる。
「細胞増殖及び生存シグナル伝達経路の阻害剤」とは、細胞表面受容体のシグナル伝達カスケード下流を阻害する化合物を指す。このような薬剤として、セリン/トレオニンキナーゼの阻害剤(例えば、それだけには限らないが、WO02/083064、WO02/083139、WO02/083140、US2004−0116432、WO02/083138、US2004−0102360、WO03/086404、WO03/086279、WO03/086394、WO03/084473、WO03/086403、WO2004/041162、WO2004/096131、WO2004/096129、WO2004/096135、WO2004/096130、WO2005/100356、WO2005/100344、US2005/029941、US2005/44294、US2005/43361、60/734188、60/652737、60/670469に記載されるようなAktの阻害剤)、Rafキナーゼの阻害剤(例えば、BAY−43−9006)、MEKの阻害剤(例えば、CI−1040及びPD−098059)、mTORの阻害剤(例えば、Wyeth CCI−779)、PI3Kの阻害剤(例えば、LY294002)が挙げられる。
上記のように、NSAIDとの組み合わせは、強力なCOX−2阻害剤であるNSAIDの使用に向けられる。この明細書の目的上、NSAIDは、1μM以下ののCOX−2の阻害についてIC50を有すると、細胞又はミクロソームアッセイによって測定される場合に強力である。
本発明はまた、選択的COX−2阻害剤であるNSAIDとの組合せを包含する。この明細書の目的上、COX−2の選択的阻害剤であるNSAIDは、細胞又はミクロソームアッセイによって評価される、COX−1のIC50を上回るCOX−2のIC50の比率によって測定される、少なくとも100倍の、COX−1を上回るCOX−2の阻害に対する特異性を有するものとして定義される。このような化合物として、それだけには限らないが、すべて参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,474,995号、同5,861,419号、同6,001,843号、同6,020,343号、同5,409,944号、同5,436,265号、同5,536,752号、同5,550,142号、同5,604,260号、同5,698,584号、同5,710,140号、WO94/15932、米国特許第5,344,991号、同5,134,142号、同5,380,738号、同5,393,790号、同5,466,823号、同5,633,272号、及び同5,932,598号に開示されるものが挙げられる。
本治療方法において特に有用であるCOX−2の阻害剤として、3−フェニル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(5H)−フラノン;及び5−クロロ−3−(4−メチルスルホニル)フェニル−2−(2−メチル−5−ピリジニル)ピリジン;又はそれらの薬学的に許容される塩がある。
COX−2の特異的阻害剤として記載されており、したがって、本発明において有用である化合物として、それだけには限らないが、以下が挙げられる:パラコキシブ、ベクストラ(登録商標)、及びセレブレックス(登録商標)、又はそれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。
血管新生抑制剤のその他の例として、それだけには限らないが、エンドスタチン、ウクライン、ランピルナーゼ、IM862、5−メトキシ−4−[2−メチル−3−(3−メチル−2−ブテニル)オキシラニル]−1−オキサスピロ[2,5]オクタ−6−イル(クロロアセチル)カルバメート、アセチルジナナリン、5−アミノ−1−[[3,5−ジクロロ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル]メチル]−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキサミド、CM101、スクアラミン、コンブレタスタチン、RPI4610、NX31838、硫酸マンノペンタオースホスフェート、7,7−(カルボニル−ビス[イミノ−N−メチル−4,2−ピロロカルボニルイミノ[N−メチル−4,2−ピロール]−カルボニルイミノ]−ビス−(1,3−ナフタレンジスルホネート)、及び3−[(2,4−ジメチルピロール−5−イル)メチレン]−2−インドリノン(SU5416)が挙げられる。
上記で用いた「インテグリン遮断薬」とは、生理学的リガンドの、αβインテグリンとの結合を選択的に拮抗、阻害、又は対抗する化合物、生理学的リガンドの、αβインテグリンとの結合を選択的に拮抗、阻害、又は対抗する化合物、生理学的リガンドの、αβインテグリン及びαβインテグリンの両方との結合を拮抗、阻害、又は対抗する化合物及び毛細血管内皮細胞上に発現される特定のインテグリン(類)の活性を拮抗、阻害、又は対抗する化合物を指す。この用語はまた、αβ、αβ、αβ、αβ、αβ、αβ、及びαβインテグリンのアンタゴニストも指す。この用語はまた、αβ、αβ、αβ、αβ、αβ、αβ、αβ、αβ、及びαβインテグリンの任意の組合せのアンタゴニストも指す。
チロシンキナーゼ阻害剤のいくつかの具体的な例として、N−(トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルイソオキサゾール−4−カルボキサミド、3−[(2,4−ジメチルピロール−5−イル)メチリデニル)インドリン−2−オン、17−(アリルアミノ)−17−デメトキシゲルダナマイシン、4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−メトキシ−6−[3−(4−モルホリニル)プロポキシル]キナゾリン、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)−4−キナゾリンアミン、BIBX1382、2,3,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−10−(ヒドロキシメチル)−10−ヒドロキシ−9−メチル−9,12−エポキシ−1H−ジインドロ[1,2,3−fg:3’,2’,1’−kl]ピロロ[3,4−i][1,6]ベンゾジアゾシン−1−オン、SH268、ゲニステイン、STI571、CEP2563、4−(3−クロロフェニルアミノ)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンメタンスルホネート、4−(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)アミノ−6,7−ジメトキシキナゾリン、4−(4’−ヒドロキシフェニル)アミノ−6,7−ジメトキシキナゾリン、SU6668、STI571A、N−4−クロロフェニル−4−(4−ピリジルメチル)−1−フタラジンアミン、及びEMD121974が挙げられる。
抗癌化合物以外の化合物との組合せも、本方法に包含される。例えば、目下、特許請求される化合物の、PPAR−γ(すなわち、PPAR−ガンマ)アゴニスト及びPPAR−δ(すなわち、PPAR−デルタ)アゴニストとの組合せは、特定の悪性腫瘍の治療において有用である。PPAR−γ及びPPAR−δとは、核ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ及びδである。内皮細胞上でのPPAR−γの発現及び血管新生におけるその関与は、文献に報告されている(J.Cardiovasc.Pharmacol.1998年;31:909〜913頁;J.Biol.Chem.(1999);274:9116〜9121頁;Invest.Ophthalmol Vis.Sci.2000年;41:2309〜2317頁参照のこと)。より最近、PPAR−γアゴニストは、インビトロでVEGFに対する血管新生反応を阻害することがわかり、トログリタゾン及びマレイン酸ロシグリタゾンは両方とも、マウスにおいてレチナール新血管新生の発生を阻害する(Arch.Ophthalmol.2001年;119:709〜717頁)。PPAR−γアゴニスト及びPPAR−γ/αアゴニストの例として、それだけには限らないが、チアゾリジンジオン(例えば、DRF2725、CS−011、トログリタゾン、ロシグリタゾン、及びピオグリタゾン)、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、GW2570、SB219994、AR−H039242、JTT−501、MCC−555、GW2331、GW409544、NN2344、KRP297、NP0110、DRF4158、NN622、GI262570、PNU182716、DRF552926、2−[(5,7−ジプロピル−3−トリフルオロメチル−1,2−ベンゾイソオキサゾール−6−イル)オキシ]−2−メチルプロピオン酸(USSN09/782,856に開示される)、及び2(R)−7−(3−(2−クロロ−4−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ)プロポキシ)−2−エチルクロマン−2−カルボン酸(USSN60/235,708及び60/244,697に開示される)が挙げられる。
本発明の別の実施態様は、ここで開示される化合物の、癌の治療のための遺伝子療法との併用である。癌を治療するための遺伝子戦略の概観については、Hallら(Am.J.Hum.Genet.61:785〜789頁、1997年)及びKufeら(Cancer Medicine、第5版、876〜889頁、BC Decker、Hamilton2000)参照のこと。遺伝子療法は、任意の腫瘍抑制遺伝子を送達するために使用できる。このような遺伝子の例として、それだけには限らないが、組換えウイルス媒介遺伝子伝達によって送達され得るp53(例えば、米国特許第6,069,134号参照のこと)、uPA/uPARアンタゴニスト(Gene Therapy、1998年8月;5(8):1105〜13頁中、「アデノウイルス・メディエイテッド・デリバリー・オブ・ア・ユーピーエー/ユーピーエーアール・アンタゴニスト・サプレセズ・アンギオジェネシス−ディペンデント・チューモア・グロース・アンド・ディセミネーション・イン・マイス(Adenovirus−Mediated Delivery of a uPA/uPAR アンタゴニスト Suppresses Angiogenesis−Dependent Tumor Growth and Dissemination in Mice)」、及びインターフェロンγ(J.Immunol.2000年;164:217〜222頁)が挙げられる。
本発明の化合物はまた、固有の多剤耐性(MDR)、特に、輸送体タンパク質の高レベルの発現と関連しているMDRの阻害剤と併用投与してもよい。このようなMDR阻害剤として、p−糖タンパク質(P−gp)の阻害剤、例えば、LY335979、XR9576、OC144−093、R101922、VX853、及びPSC833(バルスポダール)が挙げられる。
本発明の化合物は、本発明の化合物の、単独又は放射線療法とともの使用に起因し得る、悪心又は嘔吐、例えば、急性、遅発性、晩期、及び先行嘔吐を治療するための制吐剤と併用してもよい。嘔吐の予防又は治療には、本発明の化合物を、その他の制吐剤、特に、ニューロキニン−1受容体アンタゴニスト、5HT3受容体アンタゴニスト、例えば、オンダンセトロン、グラニセトロン、トロピセトロン、及びザチセトロン(zatisetron)、GABAB受容体アゴニスト、例えば、バクロフェン、コルチコステロイド、例えば、デカドロン(デキサメタゾン)、ケナログ、アリストコート、ナサリド(Nasalide)、プレフェリド(Preferid)、ベネコルテン(Benecorten)、又は米国特許第2,789,118号、同2,990,401号、同3,048,581号、同3,126,375号、同3,929,768号、同3,996,359号、同3,928,326号、及び同3,749,712号に開示されるものなどのその他のもの;抗ドーパミン、例えば、フェノチアジン(例えば、プロクロルペラジン、フルフェナジン、チオリダジン、及びメソリダジン)、メトクロプラミ、又はドロナビノールと併用してもよい。別の実施態様では、本発明の化合物の投与に起因し得る嘔吐の治療又は予防のための、ニューロキニン−1受容体アンタゴニスト、5HT3受容体アンタゴニスト及びコルチコステロイドより選択される制吐剤との連結治療が開示される。
本発明の化合物と組合せたニューロキニン−1受容体アンタゴニストの使用は、例えば、米国特許第5,162,339号、同5,232,929号、同5,242,930号、同5,373,003号、同5,387,595号、同5,459,270号、同5,494,926号、同5,496,833号、同5,637,699号、同5,719,147号;欧州特許公報EP0360390、同0394989、同0428434、同0429366、同0430771、同0436334、同0443132、同0482539、同0498069、同0499313、同0512901、同0512902、同0514273、同0514274、同0514275、同0514276、同0515681、同0517589、同0520555、同0522808、同0528495、同0532456、同0533280、同0536817、同0545478、同0558156、同0577394、同0585913、同0590152、同0599538、同0610793、同0634402、同0686629、同0693489、同0694535、同0699655、同0699674、同0707006、同0708101、同0709375、同0709376、同0714891、同0723959、同0733632、及び同0776893;PCT国際特許公報WO90/05525、同90/05729、同91/09844、同91/18899、同92/01688、同92/06079、同92/12151、同92/15585、同92/17449、同92/20661、同92/20676、同92/21677、同92/22569、同93/00330、同93/00331、同93/01159、同93/01165、同93/01169、同93/01170、同93/06099、同93/09116、同93/10073、同93/14084、同93/14113、同93/18023、同93/19064、同93/21155、同93/21181、同93/23380、同93/24465、同94/00440、同94/01402、同94/02461、同94/02595、同94/03429、同94/03445、同94/04494、同94/04496、同94/05625、同94/07843、同94/08997、同94/10165、同94/10167、同94/10168、同94/10170、同94/11368、同94/13639、同94/13663、同94/14767、同94/15903、同94/19320、同94/19323、同94/20500、同94/26735、同94/26740、同94/29309、同95/02595、同95/04040、同95/04042、同95/06645、同95/07886、同95/07908、同95/08549、同95/11880、同95/14017、同95/15311、同95/16679、同95/17382、同95/18124、同95/18129、同95/19344、同95/20575、同95/21819、同95/22525、同95/23798、同95/26338、同95/28418、同95/30674、同95/30687、同95/33744、同96/05181、同96/05193、同96/05203、同96/06094、同96/07649、同96/10562、同96/16939、同96/18643、同96/20197、同96/21661、同96/29304、同96/29317、同96/29326、同96/29328、同96/31214、同96/32385、同96/37489、同97/01553、同97/01554、同97/03066、同97/08144、同97/14671、同97/17362、同97/18206、同97/19084、同97/19942、及び同97/21702;及び英国特許公報第2266529号、同2268931号、同2269170号、同2269590号、同2271774号、同2292144号、同2293168号、同2293169号、及び同2302689号に十分に記載されている。このような化合物の調製は、参照により本明細書に組み込まれる前記の特許及び刊行物に十分に記載されている。
一実施態様では、本発明の化合物と併用するためのニューロキニン−1受容体アンタゴニストは、米国特許第5,719,147に記載される、2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(5−オキソ−1H,4H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン、又はその薬学的に許容される塩より選択される。
本発明の化合物はまた、貧血の治療において有用な薬剤とともに投与してもよい。このような貧血治療薬として、例えば、連続赤血球新生受容体アクチベーター(例えば、エポエチンα)がある。
本発明の化合物はまた、好中球減少症の治療において有用である薬剤とともに投与してもよい。このような好中球減少症治療薬として、例えば、好中球の産生及び機能を調節する造血増殖因子、例えば、ヒト顆粒球コロニー刺激因子、(G−CSF)がある。G−CSFの例として、フィルグラスチムが挙げられる。
本発明の化合物はまた、免疫増強薬、例えば、レバミソール、イソプリノシン、及びザダキシンとともに投与してもよい。
本発明の化合物はまた、P450阻害剤、例えば、生体異物、キニジン、チラミン、ケトコナゾール、テストステロン、キニーネ、メチラポン、カフェイン、フェネルジン、ドキソルビシン、トロレアンドマイシン、シクロベンザプリン、エリスロマイシン、コカイン、フィラフィリン(furafyline)、シメチジン、デキストロメトルファン、リトナビル、インジナビル、アンプレナビル、ジルチアゼム、テルフェナジン、ベラパミル、コルチゾール、イトラコナゾール、ミベフラジル、ネファゾドン、及びネルフィナビルと組み合わせて、癌の治療又は予防するのに有用である。
本発明の化合物はまた、Pgp及び/又はBCRP阻害剤、例えば、シクロスポリンA、PSC833、GF120918、クレモホル(cremophor)EL、フミトレモルギンC、Ko132、Ko134、イレッサ、メシル酸イマチニブ、EKI−785、Cl1033、ノボビオシン、ジエチルスチルベストロール、タモキシフェン、レセルピン、VX−710、トリプロスタチンA、フラボノイド、リトナビル、サキナビル、ネルフィナビル、オメプラゾール、キニジン、ベラパミル、テルフェナジン、ケトコナゾール、ニフェデピン、FK506、アミオダロン、XR9576、インジナビル、アンプレナビル、コルチゾール、テストステロン、LY335979、OC144−093、エリスロマイシン、ビンクリスチン、ジゴキシン、及びタリノロールと組み合わせて、癌の治療又は予防するのに有用である。
本発明の化合物はまた、ビスホスホネート(ビスホスホネート、ジホスホネート、ビスホスホン酸、及びジホスホン酸を含むと理解される)と組み合わせて、癌、例えば、骨癌の治療又は予防するのに有用である。ビスホスホネートの例として、それだけには限らないが、以下が挙げられる:エチドロネート(ダイドロネル)、パミドロネート(アレディア)、アレンドロネート(フォサマックス)、リセドロネート(アクトネル)、ゾレドロネート(ゾメタ)、イバンドロネート(ボニバ)、インカドロネート、又はシマドロネート、クロドロネート、EB−1053、ミノドロネート、ネリドロネート、ピリドロネート、及びチルドロネート並びにありとあらゆるその薬学的に許容される塩、誘導体、水和物、及び混合物。
本発明の化合物はまた、アロマターゼ阻害剤と組合せて、乳癌を治療又は予防するのに有用であってもよい。アロマターゼ阻害剤の例として、それだけには限らないが、アナストロゾール、レトロゾール、及びエキセメスタンが挙げられる。
本発明の化合物はまた、siRNA治療薬と組合せて、癌を治療又は予防するのに有用であってもよい。
本発明の化合物はまた、γ−セクレターゼ阻害剤及び/又はNOTCHシグナル伝達の阻害剤と組合せて投与してもよい。このような阻害剤として、WO01/90084、WO02/30912、WO01/70677、WO03/013506、WO02/36555、WO03/093252、WO03/093264、WO03/093251、WO03/093253、WO2004/039800、WO2004/039370、WO2005/030731、WO2005/014553、USSN10/957,251、WO2004/089911、WO02/081435、WO02/081433、WO03/018543、WO2004/031137、WO2004/031139、WO2004/031138、WO2004/101538、WO2004/101539、及びWO02/47671に記載される化合物(例えば、LY−450139)が挙げられる。
以下の公開;WO02/083064、WO02/083139、WO2/083140、US 2004−0116432、WO02/083138、US2004−0102360、WO03/086404、WO03/086279、WO03/086394、WO03/084473、WO03/086403、WO2004/041162、WO2004/096131、WO2004/096129、WO2004/096135、WO2004/096130、WO2005/100356、WO2005/100344、US2005/029941、US2005/44294、US2005/43361、60/734188、60/652737、60/670469中に開示されるAktの阻害剤及び本発明の化合物はまた、カリウム塩、マグネシウム塩、β−遮断薬(例えば、アテノロール)、及びエンドセリン−a(ETa)アンタゴニストと組み合わせて、心血管ホメオスタシスを維持する目的で有用である。
以下の公開;WO02/083064、WO02/083139、WO02/083140、US2004−0116432、WO02/083138、US2004−0102360、WO03/086404、WO03/086279、WO03/086394、WO03/084473、WO03/086403、WO2004/041162、WO2004/096131、WO2004/096129、WO2004/096135、WO2004/096130、WO2005/100356、WO2005/100344、US2005/029941、US2005/44294、US2005/43361、60/734188、60/652737、60/670469中に開示されるAktの阻害剤及び本発明の化合物もまた、インスリン、インスリン分泌促進物質、PPAR−γアゴニスト、メトホルミン、ソマトスタチン受容体アゴニスト、例えば、オクトレオチド、DPP4阻害剤、スルホニル尿素、及びα−グルコシダーゼ阻害剤と組み合わせて、グルコースホメオスタシスを維持する目的で有用である。
本発明の化合物はまた、PARP阻害剤と組み合わせて、癌を治療又は予防するのに有用であってもよい。
本発明の化合物はまた、以下の治療薬と組み合わせて、癌を治療するのに有用であり得る:アバレリックス(プレナキス・デポー(Plenaxis depot)(登録商標));アルデスロイキン(プロキン(Prokine)(登録商標));アルデスロイキン(プロロイキン(Proleukin)(登録商標));アレムツヅマブ(カンパス(登録商標));アリトレチノイン(パンレチン(登録商標));アロプリノール(ジロプリム(Zyloprim)(登録商標));アルトレタミン(ヘキサレン(登録商標));アミホスチン(エチオール(Ethyol)(登録商標));アナストロゾール(アリミデックス(登録商標));三酸化ヒ素(トリセノックス(登録商標));アスパラギナーゼ(エルスパール(Elspar)(登録商標));アザシチジン(ビダザ(Vidaza)(登録商標));ベバクジマブ(bevacuzimab)(アバスチン(登録商標));ベキサロテンカプセル(タルグレチン(登録商標));ベキサロテンゲル(タルグレチン(登録商標));ブレオマイシン(ブレノキサン(Blenoxane)(登録商標));ボルテゾミブ(ベルケード(登録商標));ブスルファン静脈内(ブスルフェクス(登録商標));ブスルファン経口(ミレラン(登録商標));カルステロン(メトサルブ(Methosarb)(登録商標));カペシタビン(ゼローダ(登録商標));カルボプラチン(パラプラチン(登録商標));カルムスチン(BCNU(登録商標)、BiCNU(登録商標));カルムスチン(グリアデル(登録商標));ポリフェプロサン(Polifeprosan)20インプラントととものカルムスチン(グリアデル ウエハー(登録商標));セレコキシブ(セレブレックス(登録商標));セツキシマブ(アービタックス(登録商標));クロラムブシル(ロイケラン(登録商標));シスプラチン(プラチノール(登録商標));クラドリビン(ロイスタチン(登録商標)、2−CdA(登録商標));クロファラビン(クロラー(Clolar)(登録商標));シクロホスファミド(シトキサン(登録商標)、ネオサール(Neosar)(登録商標));シクロホスファミド(シトキサン注射(登録商標));シクロホスファミド(シトキサン錠剤(登録商標));シタラビン(シトサール(Cytosar)−U(登録商標));シタラビンリポソーム(デポシト(DepoCyt)(登録商標));ダカルバジン(DTIC−ドム(Dome)(登録商標));ダクチノマイシン、アクチノマイシンD(コスメゲン(登録商標));ダルベポエチンアルファ(アラネスプ(登録商標));ダウノルビシンリポソーム(ダムオキソーム(DanuoXome)(登録商標));ダウノルビシン、ダウノマイシン(ダウノルビシン(登録商標));ダウノルビシン、ダウノマイシン(セルビジン(登録商標));デニロイキンジフチトクス(オンタック(Ontak)(登録商標));デクスラゾキサン(ジネカード(Zinecard)(登録商標));ドセタキセル(タキソテール(登録商標));ドキソルビシン(アドリアマイシンPFS(登録商標));ドキソルビシン(アドリアマイシン(登録商標)、ルベックス(Rubex)(登録商標));ドキソルビシン(アドリアマイシンPFS注射(登録商標));ドキソルビシンリポソーム(ドキシル(Doxil)(登録商標));プロピオン酸ドロモスタノロン(ドロモスタノロン(登録商標));プロピオン酸ドロモスタノロン(マステロン注射(登録商標));エリオットB溶液(Elliott’s B Solution)(エリオットB溶液(Elliott’s B Solution)(登録商標));エピルビシン(エレンス(Ellence)(登録商標));エポエチンアルファ(エポゲン(登録商標));エルロチニブ(タルセバ(登録商標));エストラムスチン(エムシト(Emcyt)(登録商標));リン酸エトポシド(エトポフォス(Etopophos)(登録商標));エトポシド、VP−16(ベプシド(登録商標));エキセメスタン(アロマシン(登録商標));フィルグラスチム(ニューポジェン(登録商標));フロクスウリジン(動脈内)(FUDR(登録商標));フルダラビン(フルダラ(登録商標));フルオロウラシル、5−FU(アドルシル(Adrucil)(登録商標));フルベストラント(ファスロデックス(登録商標));ゲフィチニブ(イレッサ(登録商標));ゲムシタビン(ジェムザール(登録商標));ゲムツズマブオゾガマイシン(マイロターグ(登録商標));酢酸ゴセレリン(ゾラデックスインプラント(登録商標));酢酸ゴセレリン(ゾラデックス(登録商標));酢酸ヒストレリン(ヒストレリンインプラント(登録商標));ヒドロキシ尿素(ハイドレア(登録商標));イブリツモマブ・ティウキセタン(ゼバリン(登録商標));イダルビシン(イダマイシン(登録商標));イフォスファミド(IFEX(登録商標));メシル酸イマチニブ(グリーベック(登録商標));インターフェロンアルファ2a(ロフェロンA(登録商標));インターフェロンアルファ−2b(イントロンA(登録商標));イリノテカン(カンプトサール(登録商標));レナリドマイド(レブリミド(登録商標));レトロゾール(フェマーラ(登録商標));ロイコボリン(ウェルコボリン(Wellcovorin)(登録商標)、ロイコボリン(登録商標));酢酸ロイプロリド(エリガード(登録商標));レバミソール(エルガミソル(Ergamisol)(登録商標));ロムスチン、CCNU(CeeBU(登録商標));メクロレタミン、ナイトロジェンマスタード(マスタージェン(登録商標));酢酸メゲストロール(メゲース(登録商標));メルファラン、L−PAM(アルケラン(登録商標));メルカプトプリン、6−MP(プリネトール(登録商標));メスナ(メスネックス(登録商標));メスナ(メスネックスタブ(登録商標));メトトレキサート(メトトレキサート(登録商標));メトキサレン(ウバデックス(Uvadex)(登録商標));マイトマイシンC(ムタマイシン(登録商標));ミトタン(リソドレン(登録商標));ミトキサントロン(ノバントロン(登録商標));フェンプロピオン酸ナンドロロン(デュラボリン−50(登録商標));ネララビン(アラノン(Arranon)(登録商標));ノフェツモマブ(Nofetumomab)(ベルルマ(Verluma)(登録商標));オプレルベキン(ニューメガ(Neumega)(登録商標));オキサリプラチン(エロキサチン(登録商標));パクリタキセル(パキセン(Paxene)(登録商標));パクリタキセル(タキソール(登録商標));パクリタキセルタンパク質結合粒子(アブラキサン(登録商標));パリフェルミン(ケピバンス(Kepivance)(登録商標));パミドロネート(アレディア(登録商標));ペガデマーゼ(アダジェン(ペガデマーゼウシ)(登録商標));ペガスパルガーゼ(オンカスパール(Oncaspar)(登録商標));ペグフィルグラスチム(Pegfilgrastim)(ニューラスタ(登録商標));ペメトレキセド二ナトリウム(アリムタ(登録商標));ペントスタチン(ニペント(Nipent)(登録商標));ピポブロマン(ベルサイト(Vercyte)(登録商標));プリカマイシン、ミトラマイシン(ミトラシン(Mithracin)(登録商標));ポルフィマーナトリウム(フォトフリン(登録商標));プロカルバジン(マツラン(登録商標));キナクリン(アタブリン(登録商標));ラスブリカーゼ(エリテック(Elitek)(登録商標));リツキシマブ(リツキサン(登録商標));サルグラモスチム(ロイキン(登録商標));サルグラモスチム(プロキン(Prokine)(登録商標));ソラフェニブ(ネクサバール(登録商標));ストレプトゾシン(ザノサール(登録商標));マレイン酸スニチニブ(ステント(Sutent)(登録商標));タルク(スクレロソール(登録商標));タモキシフェン(ノルバデックス(登録商標));テモゾロミド(テモダール(登録商標));テニポシド、VM−26(ブモン(Vumon)(登録商標));テストラクトン(テスラック(Teslac)(登録商標));チオグアニン、6−TG(チオグアニン(登録商標));チオテパ(チオプレックス(Thioplex)(登録商標));トポテカン(ハイカムチン(登録商標));トレミフェン(フェアストン(登録商標));トシツモマブ(ベキサール(登録商標));トシツモマブ/I−131トシツモマブ(ベキサール(登録商標));トラスツズマブ(ヘルセプチン(登録商標));トレチノイン、ATRA(ベサノイド(登録商標));ウラシルマスタード(ウラシルマスタードカプセル(登録商標));バルルビシン(バルスター(Valstar)(登録商標));ビンブラスチン(ベルバン(Velban)(登録商標));ビンクリスチン(オンコビン(登録商標));ビノレルビン(ナベルビン(登録商標));ゾレドロネート(ゾメタ(登録商標));及びボリノスタット(ゾリンザ(登録商標))。
したがって、本発明の範囲は、ここで特許請求される化合物の、エストロゲン受容体モジュレーター、アンドロゲン受容体モジュレーター、レチノイド受容体モジュレーター、細胞傷害剤/細胞増殖抑制剤、抗増殖剤、プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素阻害剤、血管新生阻害剤、PPAR−γアゴニスト、PPAR−δアゴニスト、固有の多剤耐性の阻害剤、制吐剤、貧血の治療において有用な薬剤、好中球減少症の治療において有用な薬剤、免疫増強薬、細胞増殖及び生存シグナル伝達の阻害剤、ビスホスホネート、アロマターゼ阻害剤、siRNA治療薬、γ−セクレターゼ阻害剤、受容体チロシンキナーゼ(RTK)を干渉する薬剤、細胞周期チェックポイントを干渉する薬剤、及び上記で列挙される治療薬のいずれかから選択される第2の化合物と組合せた使用を包含する。
本発明の化合物に関連して、用語「投与」及びその変形(例えば、化合物を「投与すること」)とは、化合物又は化合物のプロドラッグを、治療を必要とする動物の系に導入することを意味する。本発明の化合物又はそのプロドラッグが、1種以上のその他の活性物質(例えば、細胞傷害剤など)と組合せて提供される場合には、「投与」及びその変形は、本化合物又はそのプロドラッグとその他の物質の同時及び逐次導入を含むと各々理解される。
本明細書で用いる場合、用語「組成物」とは、指定量の指定成分を含む生成物並びに指定量の指定成分の組合せに直接的又は間接的に起因する任意の生成物を包含するものとする。
本明細書で用いる場合、用語「治療上有効な量」とは、研究者、獣医、医師又はその他の臨床医によって求められている、組織、系、動物又はヒトにおける生物学的反応又は医学的反応を誘発する活性化合物又は医薬品の量を意味する。
用語「癌を治療すること」又は「癌の治療」とは、癌性状態に冒された哺乳類への投与を指し、また癌性細胞を死滅させることによって癌性状態を軽減する効果だけでなく、癌の増殖及び/又は転移の阻害をもたらす効果も指す。
一実施態様では、第2の化合物として用いられる血管新生阻害剤は、チロシンキナーゼ阻害剤、上皮由来増殖因子の阻害剤、繊維芽細胞由来増殖因子の阻害剤、血小板由来増殖因子の阻害剤、MMP(マトリックスメタロプロテアーゼ)阻害剤、インテグリン遮断薬、インターフェロン−α、インターロイキン−12、ペントサンポリサルフェート、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、カルボキシアミドトリアゾール、コンブレタスタチンA−4、スクアラミン、6−O−クロロアセチル−カルボニル)−フマギロール、サリドマイド、アンギオスタチン、トロポニン−1、又はVEGFに対する抗体から選択される。一実施態様では、エストロゲン受容体モジュレーターは、タモキシフェン、又はラロキシフェンである。
治療上有効な量の本発明の化合物を、放射線療法と組合せて、及び/又はエストロゲン受容体モジュレーター、アンドロゲン受容体モジュレーター、レチノイド受容体モジュレーター、細胞傷害剤/細胞増殖抑制剤、抗増殖剤、プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素阻害剤、血管新生阻害剤、PPAR−γアゴニスト、PPAR−δアゴニスト、固有の多剤耐性の阻害剤、制吐剤、貧血の治療において有用な薬剤、好中球減少症の治療において有用な薬剤、免疫増強薬、細胞増殖及び生存シグナル伝達の阻害剤、ビスホスホネート、アロマターゼ阻害剤、siRNA治療薬、γ−セクレターゼ阻害剤、受容体チロシンキナーゼ(RTK)を干渉する薬剤、細胞周期チェックポイントを干渉する薬剤、及び上記で列挙される治療薬のいずれかから選択される第2の化合物と組合せて投与することを含む癌を治療する方法も、特許請求の範囲に含まれる。
本発明のさらにもう1つの実施態様は、治療上有効な量の本発明の化合物を、パクリタキセル又はトラスツズマブと組合せて投与することを含む、癌を治療する方法である。
本発明は、治療上有効な量の本発明の化合物を、COX−2阻害剤と組合せて投与することを含む、癌を治療又は予防する方法をさらに包含する。
本発明はまた、治療上有効な量の本発明の化合物と、エストロゲン受容体モジュレーター、アンドロゲン受容体モジュレーター、レチノイド受容体モジュレーター、細胞傷害剤/細胞増殖抑制剤、抗増殖剤、プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素阻害剤、血管新生阻害剤、PPAR−γアゴニスト、PPAR−δアゴニスト、細胞増殖及び生存シグナル伝達の阻害剤、ビスホスホネート、アロマターゼ阻害剤、siRNA治療薬、γ−セクレターゼ阻害剤、受容体チロシンキナーゼ(RTK)を干渉する薬剤、細胞周期チェックポイントを干渉する薬剤及び上記で列挙される治療薬のいずれかから選択される第2の化合物とを含む、癌を治療又は予防するのに有用な医薬組成物を含む。
特定される、すべての特許、刊行物、及び係属特許出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
化学の説明において、及び以下の実施例において用いられる略語は以下の通りである:AEBSF(p−アミノエチルベンゼンスルホニルフルオリド);BSA(ウシ血清アルブミン);BuLi(n−ブチルリチウム);CDCl(クロロホルム−d);CuI(ヨウ化銅);CuSO(硫酸銅);DCE(ジクロロエタン);DCM(ジクロロメタン);DEAD(ジエチルアゾジカルボキシレート);DMA(ジメチルアセトアミド);DMF(N,N−ジメチルホルムアミド);DMSO(ジメチルスルホキシド);DPPA(ジフェニルホスホリルアジド);DTT(ジチオトレイトール);EDC(N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド;EDTA(エチレン−ジアミン四酢酸);EGTA(エチレン−グリコール四酢酸);EtOAc(酢酸エチル);EtOH(エタノール);HOAc(酢酸);HPLC(高性能液体クロマトグラフィー);HRMS(高分解能質量スペクトル);LCMS(液体クロマトグラフ−質量分析計);LHMDS(リチウムビス(トリメチルシリル)アミド);LRMS(低分解能質量スペクトル);MeOH(メタノール);MP−B(CN)H(マクロ多孔性シアノボロヒドリド);NaHCO(炭酸水素ナトリウム);NaSO(硫酸ナトリウム);Na(OAc)BH(ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド);NHOAc(酢酸アンモニウム);NBS(N−ブロモスクシンアミド);NMR(核磁気共鳴);PBS(リン酸緩衝生理食塩水);PCR(ポリメラーゼ連鎖反応);Pd(dppf)([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム);Pd(Ph(パラジウム(0)テトラキス−トリフェニルホスフィン);POCl(オキシ塩化リン);PS−DIEA(ポリスチレンジイソプロピルエチルアミン);PS−PPh(ポリスチレン−トリフェニルホスフィン);TBAF(テトラブチルアンモニウムフロリド);THF(テトラヒドロフラン);TFA(トリフルオロ酢酸);及びTMSCH(トリメチルシリルジアゾメタン)及びAc(アセチル);BOC(t−ブトキシカルボニル);Bu(ブチル);Cal(計算値);Calc’d(計算値);DIEA(ジイソプロピルエチルアミン);DMAP(4−ジメチルアミノピリジン);EDC(N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド);Eq(当量);Et(エチル);HOBT(ヒドロキシベンゾトリアゾール);IPA(イソプロパノール);LC/MS(液体クロマトグラフ−質量分析計);Me(メチル);MeCN(アセトニトリル);NMP(N−メチルピロリジノン;Pr(プロピル);Pyr(ピリジン);Sat(飽和)、及びTosic(p−トルエンスルホン酸)。
本発明の化合物は、以下の反応スキームに示される反応、さらに、文献において公知であるか、又は実験手順に示されるその他の標準的な操作を用いることによって調製できる。したがって、以下の例示的反応スキームは、列挙される化合物に、又は例示目的のために用いられた任意の特定の置換基に制限されない。反応スキームにおいて示される置換基番号付けは、特許請求の範囲において用いられるものと必ずしも相関しておらず、本明細書において上記の式Aの定義下で複数の置換基が場合により認められる場合には、明確にするために、化合物と結合される単一の置換基が示されていることが多い。
反応スキームの概要
反応スキームI及びIIは、本発明の化合物を調製するための有用な詳細を提供する。必要な中間体は市販されている場合もあり、文献の手順に従って調製してもよい。
反応スキームI中に示されるように、フェニル酢酸誘導体を、まず、LHMDSなどの塩基を用い、3−クロロ−2−クロロメチル−1−プロペンでアルキル化してI−1を得る。次いで、例えば、オゾンを用いてオレフィンを酸化的に開裂して、ケトンI−2を得、これをエチレングリコールなどのジオールと反応させてI−3を得る。次いで、塩基性条件下での環化及び加水分解による後処理によって、シクロアルキル化合物I−4が得られる。アシルアジドの生成と、それに続く転位及び得られたイソシアネートの適当なアルコールでの捕獲によって、カルバメートI−5が得られる。シアン化によって、この場合には、パラジウムによって触媒され、ニトリルI−6が得られる。I−6の脱保護と、それに続く、求核ベンジルグリニャール試薬との反応及び加水分解による後処理によって、ケトンI−7が得られる。塩基性条件下での、I−7の、アルデヒドI−8との縮合によって、クロロナフチリジンI−9が得られる。クロリンの、ヒドラジンでの置換によって、ヒドラジンI−10が得られる。アシル化と、それに続く、酸性条件下でのin situ環化によってトリアゾロナフチリジンI−11が得られ、アミンの、この場合にはTFAでの脱保護によって、I−12が生じる。Rがアミノアルキル基である本発明の化合物は、反応スキームIIに概説される手順に従って調製できる。ヒドラジドI−10を、カルボジイミドと反応させると、尿素が生じ、これを、酸性条件下でin situ環化すると、アルキルアミノトリアゾールII−1が得られる。次いで、脱保護によって、II−2が得られる。
Figure 2010512312
Figure 2010512312
提供される実施例及びスキームは、本発明のさらなる理解を補助することを意図するものである。用いられる特定の材料、種、及び条件は、本発明をさらに例証することを意図するものであって、その妥当な範囲を制限するものではない。
Figure 2010512312
エチル2−(4−ブロモフェニル)−4−(クロロメチル)ペンタ−4−エノアート(1−1)
−78℃で、THF(800mL)中のエチル(4−ブロモフェニル)アセテート(143g、588mmol)の溶液に、LHMDS(THF中の、1.13当量)を加えた。30分後、カニューレによって、−78℃のTHF(500mL)中の3−クロロ−2−クロロメチル−1−プロペン(147g、1180mmol)の溶液に、反応混合物を加えた。この反応物を−78℃から室温に15時間かけてゆっくりと加温させた。重炭酸ナトリウムに、反応混合物を注ぎ入れ、EtOAcで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、1〜20%Etoac/ヘキサンで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。適当な画分を合わせ、溶媒を真空除去すると、ベンジル4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1−1)が、透明なオイルとして得られた。
MS(M+H):332.5。
エチル2−(4−ブロモフェニル)−5−クロロ−4−オキソペンタノアート(1−2)
−78℃の、メタノール(40mL)及びDCM(40mL)中のエチル2−(4−ブロモフェニル)−4−(クロロメチル)ペンタ−4−エノアート(1−1)(7.3g、25mmol)の溶液)をとおして、反応液がわずかに青色に変わるまで(6時間)、Oをバブリングした。反応物を、さらに1時間撹拌させ、その時点で、反応混合物をとおして、溶液が無色になるまでNガスをバブリングした。反応物に、過剰の硫化メチル(3.75g、60.3mmol)を加え、混合物を−78から室温に加温させた。反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム中に注ぎ入れ、DCMで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、1〜20%EtOAc/ヘキサンを用いて溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。適当な画分を合わせ、溶媒を真空除去すると、エチル2−(4−ブロモフェニル)−5−クロロ−4−オコソペンタノアート(1−2)が、固体として得られた。
MS(M+H):153.2。
エチル2−(4−ブロモフェニル)−3−[2−(クロロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]プロパノアート(1−3)
トルエン(300mL)中のエチル2−(4−ブロモフェニル)−5−クロロ−4−オキソペンタノアート(1−2)(35g、105mmol)及びエチレングリコール(19.5g、315mmol)の溶液に、パラトルエンスルホン酸(100mg)を加え、この反応物を、ディーンスタークトラップを用いて還流に6時間加熱した。反応混合物を濃縮し、0〜50%のEtOAc/ヘキサンを用いて溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。適当な画分を合わせ、濃縮し、得られた固体を、EtOAc及びヘキサンから再結晶化させると、エチル2−(4−ブロモフェニル)−3−[2−(クロロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]プロパノアート(1−3)が、白色固体として得られた。MS(M+H):378。
2−(4−ブロモフェニル)−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−カルボン酸(1−4)
DMF(200mL)中の、−78℃に冷却したエチル2−(4−ブロモフェニル)−3−[2−(クロロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]プロパノアート(1−3)(27g、71.5mmol)の溶液に、NaH(8.58g、214mmol)を加え、反応物を−78℃から室温にゆっくりと加温させた。室温になると、1N NaOH(100mL)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。粗反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウムに注ぎ入れ、クロロホルムで洗浄した。水層をHClで酸性化し、クロロホルムで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、1〜50%のEtOAc/ヘキサンで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。適当な画分を濃縮し、EtOAc/ヘキサンから再結晶化させると、2−(4−ブロモフェニル)−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−カルボン酸(1−4)が、白色固体として得られた。
MS(M+H):314。
t−ブチル[2−(4−ブロモフェニル)−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル]カルバメート(1−5)
t−ブタノール(231mL、3.25mol)中の、2−(4−ブロモフェニル)−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−カルボン酸(1−4)(40.7g、130mmol)の溶液に、DPPA(35.8g、130mmol)を加え、反応物を、N下、100℃に一晩加熱した。この反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム中に注ぎ入れ、EtOAcで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、7〜50%のEtOAc/ヘキサンで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。適当な画分を合わせ、溶媒を真空除去すると、t−ブチル[2−(4−ブロモフェニル)−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル]カルバメート(1−5)が得られた。
MS(M+H):385。
t−ブチル[2−(4−シアノフェニル)−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル]カルバメート(1−6)
ジオキサン(100mL)及びDMF(100mL)中のt−ブチル[2−(4−ブロモフェニル)−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル]カルバメート(1−5)(21.3g、55.5mmol)の溶液に、シアン化亜鉛(6.52g、55.5mmol)及びビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(2.84g、5.55mmol)を加え、反応物を、N下、120℃で1時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、濾過し、濃縮した。粗残渣を、1〜60%のEtOAc/ヘキサンで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。適当な画分を合わせ、溶媒を真空除去すると、t−ブチル[2−(4−シアノフェニル)−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル]カルバメート(1−6)が得られた。
MS(M+H):331。
t−ブチル{2−[4−(フェニルアセチル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(1−7)
−78℃の、THF(150mL)中のt−ブチル[2−(4−シアノフェニル)−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル]カルバメート(1−6)(15.0g、45.4mmol)の溶液に、塩化イソプロピルマグネシウム(THF中、22.7mL、45.4mmol、2M)を加えた。1時間後、塩化ベンジルマグネシウム((THF中)68mL、135mmol、2M)を加え、反応物を室温に5時間かけて、ゆっくりと加温させた。反応混合物を飽和塩化アンモニウム中に注ぎ入れ、EtOAcで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、1〜60%のEtOAc/ヘキサンで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。適当な画分を合わせ、溶媒を真空除去すると、t−ブチル{2−[4−(フェニルアセチル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(1−7)が得られた。
MS(M+H):424。
t−ブチル{2−[4−(5−クロロ−3−フェニル−1,6−ナフチリジン−2−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(1−9)
DMF(100mL)中のt−ブチル{2−[4−(フェニルアセチル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(1−7)(8.8g、20.8mmol)の溶液に、炭酸カリウム(14.4g、104mmol)及び1−8(5.33g、20.8mmol)を加え、反応混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム中に注ぎ入れ、EtOAcで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、1〜80%のEtOAc/ヘキサンで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。適当な画分を合わせ、溶媒を真空除去すると、t−ブチル{2−[4−(5−クロロ−3−フェニル−1,6−ナフチリジン−2−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(1−9)が得られた。
MS(M+H):545。
t−ブチル{2−[4−(5−ヒドラジノ−3−フェニル−1,6−ナフチリジン−2−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(1−10)
ジオキサン(100mL)中のt−ブチル{2−[4−(5−クロロ−3−フェニル−1,6−ナフチリジン−2−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(1−9)(5g、9.2mmol)の溶液に、ヒドラジン(3.0g、92mmol)を加え、反応混合物を100℃に1時間加熱した。この反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム中に注ぎ入れ、クロロホルムで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、t−ブチル{2−[4−(5−ヒドラジノ−3−フェニル−1,6−ナフチリジン−2−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(1−10)が、黄色固体として得られた。
MS(M+H):540。
−ブチル(2−{4−[3−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)カルバメート(1−11)
DMA(200mL)中1−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸(7.0g、56mmol)の溶液に、EDC(11g、56mmol)及びHOBt(8.5g、56mmol)を加え、反応混合物を、60℃で1時間撹拌した。次いで、t−ブチル{2−[4−(5−ヒドラジノ−3−フェニル−1,6−ナフチリジン−2−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(1−10)(30g、56mmol)を加え、反応物を60℃でさらに2時間撹拌し、この時点で、酢酸(17g、280mmol)を加え、反応物を80℃で一晩撹拌した。この反応混合物を室温に冷却し、1N NaOHでクエンチし、飽和重炭酸ナトリウム中に注ぎ入れ、クロロホルムで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、DCM中の10%メタノールで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。適当な画分を、濃縮し、得られた固体を、メタノールから再結晶化させると、t−ブチル(2−{4−[3−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)カルバメート(1−11)が、白色固体として得られた。
MS(M+H):630。
2−{4−[3−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−12)
DCM(50mL)中のt−ブチル(2−{4−[3−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)(1−11)の溶液に、N下、室温で、TFA(50mL)を2時間かけて加えた。この反応物を1N NaOH(650mL)でクエンチし、飽和重炭酸ナトリウム中に注ぎ入れ、クロロホルムで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、メタノールから再結晶化させると、2−{4−[3−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−12)が、白色固体として得られた。
HRMS(M+H):calculated=530.2299,observed=530.2315;H NMR(CDCl)δ9.45−9.4(m,1H),9.05(s,1H),7.85(s,1H),7.60(s,1H),7.48−7.45(m,2H),7.44−7.40(m,1H)7.38−7.3(m,7H),4.03−3.98(m,2H),3.9−3.88(m,2H),3.85(s,3H),2.90−2.85(m,2H),2.55−2.48(m,2H),1.88(s,2H)。
以下の化合物は、実施例1−12と同様の様式で調製した:
Figure 2010512312
Figure 2010512312
Figure 2010512312
Figure 2010512312
Figure 2010512312
Figure 2010512312
Figure 2010512312
Figure 2010512312
t−ブチル(2−{4−[3−(エチルアミノ)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)カルバメート(2−1)
マイクロ波バイアルに、t−ブチル{2−[4−(5−ヒドラジノ−3−フェニル−1,6−ナフチリジン−2−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(1−10)(1.8g、3.3mmol)、EDC(0.64g、3.3mmol)、及びDMF(10mL)を加えた。この反応混合物を、マイクロ波照射下、80℃(高吸収)で5分間加熱した。酢酸(0.5mL)を加え、反応混合物を、マイクロ波照射下、80℃(高吸収)で5分間加熱した。得られた残渣を、5〜95%のアセトニトリル/(0.1%TFA/水)勾配で溶出する逆相カラムクロマトグラフィー(Sunfire C18)によって精製した。適当な画分を、酢酸エチルに懸濁することによって遊離塩基とし、重炭酸ナトリウムの飽和溶液、続いて、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮すると、t−ブチル(2−{4−[3−(エチルアミノ)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)カルバメート(2−1)が、白色固体として得られた。
MS(M+H):593。
8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−N−エチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−アミン(2−2)
室温で、2−1(2.0g、3.3mmol)に、TFA(10mL)を加えた。0.5時間後、反応混合物を、真空濃縮し、5〜95%のアセトニトリル/(0.1%TFA/水)勾配で溶出する逆相カラムクロマトグラフィー(Sunfire C18)によって精製した。適当な画分を、酢酸エチルに懸濁することによって遊離塩基とし、重炭酸ナトリウムの飽和溶液、続いて、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、メタノールから再結晶化すると、8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−N−エチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−アミン(2−2)が、白色固体として得られた。HRMS(M+H):実測値=492.5723,計算値=492.5698。
化合物2−3
Figure 2010512312
N’−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}−N,N−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン(2−3)
化合物2−3を、実施例2−2と同様の方法で調製した;HRMS(M+H):実測値=550.2925、計算値=550.2964。
Figure 2010512312
t−ブチル{2−[4−(9−フェニル−3−ピリミジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(3−1)
DMA(200mL)中のピリミジン−2−カルボン酸(10.46g、46.8mmol)の溶液に、EDC(8.98g、46.8mmol)及びHOBt(7.17g、46.8mmol)を加え、反応混合物を、60℃で1時間撹拌した。次いで、t−ブチル{2−[4−(5−ヒドラジノ−3−フェニル−1,6−ナフチリジン−2−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(1−10)(25.27g、46.8mmol)を加え、反応物を、60℃でさらに2時間撹拌し、この時点で、酢酸(20.8g、460mmol)を加え、反応物を、80℃で一晩撹拌した。この反応混合物を室温に冷却し、1N NaOHでクエンチし、飽和重炭酸ナトリウムに注ぎ入れ、クロロホルムで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、DCM中、10%メタノールで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。適当な画分を濃縮し、得られた固体をメタノールから再結晶化すると、t−ブチル{2−[4−(9−フェニル−3−ピリミジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(3−1)が、白色固体として得られた。MS(M+H):628。
2−[4−(9−フェニル−3−ピリミジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−18)
DCM(50mL)中のt−ブチル{2−[4−(9−フェニル−3−ピリミジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル}カルバメート(3−1)(5.0g、7.97mmol)の溶液に、TFA(50mL)を、N下、室温で2時間かけて加えた。反応物を1N NaOH(650mL)でクエンチし、飽和重炭酸ナトリウム中に注ぎ入れ、クロロホルムで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、メタノールから再結晶化させると、2−[4−(9−フェニル−3−ピリミジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン(1−18)が、白色固体として得られた。H NMR(CDCl)δ9.73−9.68(m,1H),9.18(s,1H),9.05−9.00(m,2H),7.60−7.58(m,1H),7.50−7.45(m,2H),7.44−7.40(m,1H)7.38−7.3(m,7H),4.05−3.98(m,2H),3.92−3.85(m,2H),2.94−2.85(m,2H),2.55−2.50(m,2H)。
実施例1
ヒトAktアイソフォーム及びΔPH−Akt1のクローニング
pS2neoベクター(ATCC PTA−3253として、2001年4月3日にATCCに寄託された)を、以下のとおりに調製した。pRmHA3ベクター(Nucl.Acid Res.16:1043〜1061頁(1988年)に記載されるように調製した)を、BglIIで切断し、2734bp断片を単離した。pUChsneoベクター(EMBO J.4:167〜171頁(1985年)に記載されるように調製した)も、BglIIで切断し、4029bpのバンドを単離した。これら2種の単離した断片を、一緒にライゲーションしてpS2neo−1と呼ばれるベクターを作製した。このプラスミドは、メタロチオニン(metallothionine)プロモーターと、アルコールデヒドロゲナーゼポリA付加部位の間にポリリンカーを含む。それはまた、熱ショックプロモーターによって駆動されるneo耐性遺伝子も有する。pS2neo−1ベクターは、Psp5II及びBsiWIで切断した。2種の相補的オリゴヌクレオチドを合成し、次いで、アニーリングした(CTGCGGCCGC(配列番号1)及びGTACGCGGCCGCAG(配列番号2))。切断されたpS2neo−1及びアニーリングされたオリゴヌクレオチドを、一緒にライゲーションし、第2のベクター、pS2neoを作製した。この変換に、S2細胞へのトランスフェクションに先立つ直線化を補助するようNotI部位を加えた。
5’プライマー:5’CGCGAATTCAGATCTACCATGAGCGACGTGGCTATTGTG3’(配列番号3)、及び3’プライマー:5’CGCTCTAGAGGATCCTCAGGCCGTGCTGCTGGC3’(配列番号4)を用いてヒト脾臓cDNA(Clontech)から、ヒトAkt1遺伝子をPCR(Clontech)によって増幅した。5’プライマーは、EcoRI及びBglII部位を含んでいた。3’プライマーは、クローニング目的で、XbaI及びBamHI部位を含んでいた。得られたPCR産物を、EcoRI/XbaI断片としてpGEM3Z(Promega)にサブクローニングした。発現/精製目的で、PCRプライマー:5’GTACGATGCTGAACGATATCTTCG3’(配列番号5)を用いて、全長Akt1遺伝子の5’末端に中型Tタグを付加した。得られたPCR産物は、5’KpnI部位及び3’BamHI部位を包含しており、これを用いて、断片を、ビオチンタグを含む昆虫細胞発現ベクター、pS2neoを用いてフレーム内でサブクローニングした。
Akt1のプレクストリン相同ドメイン(PH)欠失(Δaa4〜129、Akt1ヒンジ領域の部分の欠失を含む)型の発現のために、鋳型としてのpS2neoベクターにおいて、全長Akt1遺伝子を用いてPCR欠失突然変異誘発を行った。PCRを、欠失を含む、重複内部プライマー(5’GAATACATGCCGATGGAAAGCGACGGGGCTGAAGAGATGGAGGTG3’(配列番号6)、及び5’CCCCTCCATCTCTTCAGCCCCGTCGCTTTCCATCGGCATGTATTC3’(配列番号7))並びにKpnI部位及び5’末端に中型Tタグを含む5’及び3’フランキングプライマーを用いて2段階で実施した。最終PCR産物を、KpnI及びSmaIで消化し、pS2neo全長Akt1 KpnI/SmaI切断ベクターにライゲーションし、クローンの5’末端を欠失型と効率的に置換した。
ヒトAkt3遺伝子を、アミノ末端オリゴプライマー:5’GAATTCAGATCTACCATGAGCGATGTTACCATTGTG3’(配列番号8);及びカルボキシ末端オリゴプライマー:5’TCTAGATCTTATTCTCGTCCACTTGCAGAG3’(配列番号9)を用いる成人脳cDNA(Clontech)のPCRによって増幅した。これらのプライマーは、クローニング目的で5’EcoRI/BglII部位及び3’XbaI/BglII部位を含んでいた。得られたPCR産物を、pGEM4Z(Promega)のEcoRI及びXbaI部位にクローニングした。発現/精製目的で、中型Tタグを、PCRプライマー:5’GGTACCATGGAATACATGCCGATGGAAAGCGATGTTACCATTGTGAAG 3’(配列番号10)を用いて全長Akt3クローンの5’部位に付加した。得られたPCR産物は、5’KpnI部位を包含しており、これによってビオチンタグを含む昆虫細胞発現ベクターpS2neoを用いたインフレームクローニングが可能となった。
ヒトAkt2遺伝子を、アミノ末端オリゴプライマー:5’AAGCTTAGATCTACCATGAATGAGGTGTCTGTC3’(配列番号11)及びカルボキシ末端オリゴプライマー:5’GAATTCGGATCCTCACTCGCGGATGCTGGC3’(配列番号12)を用いてヒト胸腺cDNA(Clontech)からPCRによって増幅した。これらのプライマーは、クローニング目的で5’HindIII/BglII部位及び3’EcoRI/BamHI部位を含んでいた。得られたPCR産物を、pGem3Z(Promega)のHindIII/EcoRI部位にサブクローニングした。発現/精製目的で、PCRプライマー:5’GGTACCATGGAATACATGCCGATGGAAAATGAGGTGTCTGTCATCAAAG 3’(配列番号13)を用いて、全長Akt2の5’末端に中型Tタグを付加した。得られたPCR産物を、上記のようにpS2neoベクターにサブクローニングした。
実施例2
ヒトAktアイソフォーム及びΔPH−Akt1の発現
pS2neo発現ベクター中の、クローニングされたAkt1、Akt2、Akt3及びΔPH−Akt1遺伝子を含むDNAを精製し、これを用い、リン酸カルシウム法によってショウジョウバエS2細胞(ATCC)をトランスフェクトした。抗生物質(G418、500μg/ml)耐性細胞のプールを選択した。細胞を1.0L容積(約7.0×10/ml)に増大させ、ビオチン及びCuSOを、それぞれ50μM及び50mMの最終濃度に加えた。細胞を27℃で72時間増殖させ、遠心分離によって回収した。細胞ペーストを必要とされるまで−70℃で凍結した。
実施例3
ヒトAktアイソフォーム及びΔPH−Akt1の精製
実施例2に記載される1リットルのS2細胞から得た細胞ペーストを、50mlのバッファーA:(50mM TrispH7.4、1mM EDTA、1mM EGTA、0.2mM AEBSF、10μg/mlベンズアミジン、各5μg/mlのロイペプチン、アプロチニン、及びペプスタチン、10%グリセロール、及び1mM DTT)中の1%CHAPSとともに超音波処理によって溶解した。可溶性画分を、9mg/mlの抗中型Tモノクローナル抗体を負荷し、25%のグリセロールを含有するバッファーA中の75μM EYMPME(配列番号14)ペプチドで溶出する、プロテインGセファロースファストフロー(Pharmacia)カラムで精製した。Akt/PKB含有画分をプールし、タンパク質純度をSDS−PAGEによって評価した。精製されたタンパク質を、標準ブラッドフォードプロトコールを用いて定量した。精製されたタンパク質を、液体窒素で急速凍結し、−70℃で保存した。
S2細胞から精製されたAkt及びAktプレクストリン相同ドメイン欠失は、活性化が必要であった。Akt及びAktプレクストリン相同ドメイン欠失は、10nM PDK1(Upstate Biotechnology、Inc.)、脂質小胞(10μMホスファチジルイノシトール−3,4,5−トリホスフェート-Metreya、Inc、100μM ホスファチジルコリン、及び100μM ホスファチジルセリン-Avanti Polar lipids、Inc.)、及び活性化バッファー(50mM Tris pH7.4、1.0mM DTT、0.1mM EGTA、1.0μM ミクロシスチン-LR、0.1mM ATP、10mM MgCl、333μg/ml BSA、及び0.1mM EDTA)を含有する反応物において活性化した(AlessiらCurrent Biology7:261〜269頁)。この反応物を、22℃で4時間インキュベートした。アリコートを液体窒素中で急速凍結した。
実施例4
Aktキナーゼアッセイ
活性化されたAktアイソフォーム及びプレクストリン相同ドメイン欠失構築物を、GSK由来ビオチン化ペプチド基質を用いてアッセイした。ペプチドリン酸化の程度を、ランタニドキレート(Lance)が共役した、リンペプチド特異的なモノクローナル抗体を、ペプチドのビオチン部分と結合する、ストレプトアビジンが結合したアロフィコシアニン(SA−APC)フルオロフォアと組み合わせて用いる均一時間分解蛍光(HTRF)によって調べた。Lance及びAPCが近接している(すなわち、同一のリンペプチド分子と結合している)場合には、LanceからAPCへの非放射エネルギー伝達、続いて、665nmでのAPCからの光の発光が起きる。
アッセイに必要な材料:
A.活性化されたAktアイソザイム又はプレクストリン相同ドメイン欠失構築物
B.Aktペプチド基質:GSK3α(S21)ペプチド番号3928ビオチン−GGRARTSSFAEPG(配列番号15)、Macromolecular Resources。
C.Lance標識した抗ホスホGSK3αモノクローナル抗体(Cell Signaling Technology、クローン番号27)。
D.SA−APC(Prozymeカタログ番号PJ25Sロット番号896067)。
E.Microfluor(登録商標)B U Bottom マイクロタイタープレート(Dynex Technologies、カタログ番号7205)。
F.Discovery(登録商標)HTRF マイクロプレートアナライザー、Packard Instrument Company。
G.100×プロテアーゼ阻害剤カクテル(PIC):1mg/mlベンズアミジン、0.5mg/mlペプスタチン、0.5mg/mlロイペプチン、0.5mg/mlアプロチニン。
H.10×アッセイバッファー:500mM HEPES、pH7.5、1% PEG、mM EDTA、1mM EGTA、1% BSA、20mM β−グリセロールリン酸。
I.クエンチバッファー:50mM HEPES pH7.3、16.6mM EDTA、0.1% BSA、0.1% トリトンX−100、0.17nM Lance標識したモノクローナル抗体クローン番号27、0.0067mg/ml SA−APC
J.ATP/MgCl作業溶液:1×アッセイバッファー、1mM DTT、1×PIC、125mM KCl、5%グリセロール、25mM MgCl、375TM ATP
K.酵素作業溶液:1×アッセイバッファー、1mM DTT、1×PIC、5%グリセロール、活性Akt。最終酵素濃度は、アッセイが線形応答範囲にあるように選択した。
L.ペプチド作業溶液:1×アッセイバッファー、1mM DTT、1×PIC、5%グリセロール、2TM GSK3ビオチン化ペプチド番号3928
反応物は、96ウェルマイクロタイタープレートの適当なウェルに16TLのATP/MgCl作業溶液を加えることによって構築する。阻害剤又はビヒクル(1.0Tl)、続いて、10Tlのペプチド作業溶液を加える。13Tlの酵素作業溶液を加え、混合することによって反応を開始する。反応を50分間進行させ、次いで、60TlのHTRFクエンチバッファーを加えることによって停止する。停止した反応物を、室温で少なくとも30分間インキュベートし、次いで、Discovery機器で読み取った。
ストレプトアビジンフラッシュプレートアッセイの手順:
工程1:
20μlの2×基質溶液(20μM GSK3ペプチド、300μM ATP、20mM MgCl、20μCi/ml[γ33P]ATP、1×アッセイバッファー、5%グリセロール、1mM DTT、1×PIC、0.1% BSA及び100mM KCl)に、1μlの100%DMSO中の試験化合物の溶液を加えた。19μlの2×酵素溶液(6.4nM活性Akt/PKB、1×アッセイバッファー、5% グリセロール、1mM DTT、1×PIC及び0.1%BSA)を加えることによって、リン酸化反応を開始した。次いで、反応物を、室温で45分間インキュベートした。
工程2:
170μlの125mM EDTAを加えることによって、反応を停止した。200μlの停止した反応物を、ストレプトアビジンフラッシュプレート(登録商標)PLUS(NEN Life Sciences、カタログ番号SMP103)に移した。このプレートを、プレートシェーカー上、室温で、≧10分間インキュベートした。各ウェルの内容物を吸引し、ウェルを、ウェルあたり200μlのTBSで2回すすいだ。次いで、ウェルを、ウェルあたり200μlのTBSで5分間、3回洗浄し、洗浄工程の間、プレートを、プラットフォームシェーカー上、室温でインキュベートした。
これらのプレートを、シーリングテープで覆い、フラシュプレートにおいて[33P]をカウントするのに適当な設定でPackard TopCountを用いてカウントした。
ストレプトアビジンフィルタープレートアッセイの手順:
工程1:
上記のストレプトアビジンフラッシュプレートアッセイの工程1に記載されるように酵素反応を実施した。
工程2:
20μlの7.5Mの塩酸グアニジンを加えることによって反応を停止させた。50μlの停止された反応物を、ストレプトアビジンフィルタープレート(SAM(商標)ビオチン捕獲プレート、Promega、カタログ番号V7542)に移し、反応物を、フィルター上で1ないし2分間インキュベートし、その後、真空を適用した。
次いで、このプレートを、以下のように真空マニホールドを使用して洗浄した:1)4×200μl/ウェルの2M NaCl;2)6×200μl/ウェルの1% HPOを含む2M NaCl;3)2×200μl/ウェルの蒸留水;及び4)2×100μl/ウェルの95%エタノール。次いで、メンブランを完全に風乾させ、次いで、シンチラントを加えた。
プレートの底を、白色バッキングテープで密閉し、30μl/ウェルのMicroscint20(Packard Instruments、カタログ番号6013621)を加えた。プレートの上部を、透明なシーリングテープで密閉し、次いで、液体シンチラントとともに[33P]にとって適当な設定で、Packard TopCountを使用してプレートをカウントした。
ホスホセルロースフィルタープレートアッセイの手順:
工程1:
基質として、ビオチン−GGRARTSSFAEPGの代わりにKKGGRARTSSFAEPG(配列番号16)を使用して、ストレプトアビジンフラッシュプレートアッセイ(上記)の工程1に記載されるように酵素反応を実施した。
工程2:
20μlの0.75% HPOを加えることによって反応を停止させた。50μlの停止された反応物を、フィルタープレート(UNIFILTER(商標)、Whatman P81強力陽イオン交換体、白色ポリスチレン96ウェルプレート、Polyfiltronics、カタログ番号7700−3312)に移し、反応物をフィルター上で1ないし2分間インキュベートし、次いで、真空を適用した。
次いで、プレートを、以下のように真空マニホールドを使用して洗浄した:1)9×200μl/ウェルの0.75% HPO;及び2)2×200μl/ウェルの蒸留水。プレートの底を白色バッキングテープで密閉し、次いで、30μl/ウェルのMicroscint20を加えた。プレートの上部を透明なシーリングテープで密閉し、プレートを、[33P]及び液体シンチラントにとって適当な設定で、Packard TopCountを使用してカウントした。
PKAアッセイ:
個々のPKAアッセイ各々は、以下の成分からなる:
A.5×PKAアッセイバッファー(200mM Tris pH7.5、100mM MgCl、5mM β−メルカプトエタノール、0.5mM EDTA)
B.水で希釈したケンプチド(Kemptide)(Sigma)の50μMストック
C.1.0μlの33P−ATP[10mCi/ml]を、200Tlの非標識ATPの50μMストックに希釈することによって調製した33P−ATP
D.10μlの、0.5mg/ml BSAに希釈した、PKA触媒サブユニット(UBIカタログ番号14−114)の70nMストック
E.PKA/ケンプチド(Kemptide)作業溶液:等容積の5×PKAアッセイバッファー、ケンプチド(Kemptide)溶液及びPKA触媒サブユニット。
反応物は、96ディープウェルアッセイプレート中で構築する。10Tlの33P−ATP溶液に、阻害剤又はビヒクル(10Tl)を加える。各ウェルに、30TlのPKA/ケンプチド(Kemptide)作業溶液を加えることによって、反応を開始する。反応物を混合し、室温で20分間インキュベートする。50Tlの100mM EDTA及び100mM ピロリン酸ナトリウムを加え、混合することによって、反応を停止する。
酵素反応生成物(リン酸化ケンプチド(Kemptide))を、p81ホスホセルロース96ウェルフィルタープレート(Millipore)上に集めた。プレートを調製するために、p81フィルタープレートの各ウェルを、75mMリン酸で満たした。プレートの底に真空を適用することによって、これらのウェルを、フィルターを通して空にした。各ウェルにリン酸(75mM、170μl)を加えた。停止されたPKA反応物各々に由来する30μlのアリコートを、リン酸を含有するフィルタープレート上の対応するウェルに加えた。真空を適用した後、ペプチドはフィルター上に捕獲されており、フィルターを75mMのリン酸で5回洗浄した。最終の洗浄後、フィルターを風乾させた。各ウェルにシンチレーション液(30μl)を加え、TopCount(Packard)でフィルターをカウントした。
PKCアッセイ:
各PKCアッセイは、以下の要素からなる:
A.10×PKC同時活性化バッファー:2.5mM EGTA、4mM CaCl
B.5×PKC活性化バッファー:1.6mg/mlホスファチジルセリン、0.16mg/mlジアシルグリセロール、100mM Tris pH7.5、50mM MgCl、5mM β−メルカプトエタノール
C.1.0μlの33P−ATP[10mCi/ml]を、100μlの非標識ATPの100μMストックに希釈することによって調製した33P−ATP
D.水に希釈したミエリン塩基性タンパク質(350μg/ml、UBI)
E. 0.5mg/ml BSAに希釈したPKC(50ng/ml、UBIカタログ番号14−115)
F.PKC/ミエリン塩基性タンパク質作業溶液:5容積のPKC同時活性化バッファー及びミエリン塩基性タンパク質の各々を、10容積のPKC活性化バッファー及びPKCの各々と混合することによって調製した
アッセイは、96ディープウェルアッセイプレートにおいて構築した。5.0μlの33P−ATPに、阻害剤又はビヒクル(10Tl)を加えた。PKC/ミエリン塩基性タンパク質作業溶液を加え、混合することで、反応を開始した。反応物を、30℃で20分間インキュベートした。50Tlの100mM EDTA及び100mM ピロリン酸ナトリウムを加え、混合することによって反応を停止させた。リン酸化されたミエリン塩基性タンパク質を、96ウェルフィルタープレート中のPVDFメンブラン上に集め、シンチレーション計数によって定量した。
スキーム及び表に記載される本発明の化合物を、上記のアッセイにおいて試験し、Akt1、Akt2、及びAkt3のうち1種以上に対して≦50μMのIC50を有することがわかった。
実施例5
Akt/PKBの阻害を調べるための細胞ベースのアッセイ
細胞(例えば、活性化された Akt/PKBを含む、LnCaP又はPTEN(−/−)腫瘍細胞株)を、100mMディッシュにプレーティングした。細胞がおよそ70ないし80%コンフルエントである時点で、細胞に5mlの新鮮培地を再供給し、溶液中に試験化合物を加える。対照は、未処理の細胞、ビヒクル処理した細胞及びそれぞれ、20μM又は200nMの、LY294002(Sigma)又はワートマニン(Sigma)のいずれかで処理された細胞を含んでいた。これらの細胞を、2、4、又は6時間インキュベートし、培地を除去し、細胞をPBSで洗浄し、削り取り、遠心管に移した。それらをペレットにし、PBSで再度洗浄した。最後に、細胞ペレットを、溶解バッファー(20mM Tris pH8、140mM NaCl、2mM EDTA、1%トリトン、1mM ピロリン酸Na、10mM β−グリセロールリン酸、10mM NaF、0.5mm NaVO、1μM マイクロシスチン、及び1×プロテアーゼ阻害剤カクテル)に再懸濁し、氷上に15分間おき、穏やかにボルテックス処理して細胞を溶解した。溶解物を、Beckman卓上超遠心機で、100,000×g、4℃で20分間回転させた。標準ブラッドフォードプロトコール(BioRad)によって上清タンパク質を定量し、必要とされるまで−70℃で保存した。
透明な溶解物から、以下のようにタンパク質を免疫沈降(IP)させた:Akt1/PKBαについては、溶解物を、NETN(100mM NaCl、20mM Tris pH8.0、1mM EDTA、0.5%NP−40)中で、Santa Cruz sc−7126(D−17)と混合し、プロテインA/Gアガロース(Santa Cruz sc−2003)を加えた。Akt2/PKBβについては、溶解物を、NETN中で、抗Akt2アガロース(Upstate Biotechnology番号16−174)と混合し、Akt3/PKBγについては、溶解物を、NETN中で、抗Akt3アガロース(Upstate Biotechnology番号6−175)と混合した。IPを、4℃で一晩インキュベートし、洗浄し、SDS−PAGEによって分離した。
ウエスタンブロットを使用し、特異的抗体(Cell Signaling Technology):抗総Akt(カタログ番号9272)、抗ホスホAktセリン473(カタログ番号9271)、及び抗ホスホAktトレオニン308(カタログ番号9275)を使用して、総Akt、pThr308Akt1、pSer473 Akt1、並びにAkt2及びAkt3上の対応するリン酸化部位、及びAktの下流標的を分析した。PBS+0.5%無脂肪粉乳(NFDM)で希釈した適当な一次抗体とともに、4℃で一晩インキュベートした後、ブロットを洗浄し、PBS+0.5%NFDM中の西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)−タグのついた二次抗体とともに、室温で1時間インキュベートした。ECL試薬(Amersham/Pharmacia Biotech RPN2134)を用いてタンパク質を検出した。
実施例6
ヘレグリンによって刺激されたAkt活性化
MCF7細胞(PTEN+/+であるヒト乳癌株)を、100mMプレートあたり1×10個細胞でプレーティングした。細胞が70ないし80%コンフルエントである時点で、細胞に、5mlの血清不含培地を再供給し、一晩インキュベートした。翌朝、化合物を加え、細胞を1ないし2時間インキュベートし、その後、ヘレグリンを30分間加え(Aktの活性化を誘導するために)、この細胞を上記のように分析した。
実施例7
腫瘍増殖の阻害
癌細胞の増殖の阻害剤のインビボ有効性を、当技術分野で周知のいくつかのプロトコールによって確認してもよい。
PI3K経路の調節解除を示すヒト腫瘍細胞株(例えば、LnCaP、PC3、C33a、OVCAR−3、MDA−MB−468、A2780など)を、6ないし10週齢の雌のヌード(また、雄のマウス(10ないし14週齢))の左側腹部に皮下注射し、0日目に前立腺腫瘍異種移植[LnCaP及びPC3]マウス(Harlan)に用いる。マウスは、ビヒクル、化合物、又は併用治療群に無作為に割り当てる。毎日の皮下投与を、1日目に開始し、実験期間の間、継続する。あるいは、連続注入ポンプによって、阻害剤試験化合物を投与してもよい。化合物、化合物組み合わせ、又はビヒクルを、総容積0.2mlで送達する。すべてのビヒクル処理動物が、直径0.5ないし1.0cmの病変を示した時点、通常、細胞を注射した後、4ないし5.5週間で腫瘍を摘出し、秤量した。各細胞株の各処理群の腫瘍の平均重量を算出する。
実施例8
スポットマルチプレックスアッセイ
この手順は、96ウェル形式のプレートの同一ウェル中の複数のリン酸化タンパク質を検出するために用いられるサンドウィッチ免疫アッセイを説明する。細胞溶解物を、96ウェルプレート中でインキュベートし、その上に、種々の捕獲抗体を、同一ウェル中の空間的に別個の場所におく。リン酸化特異的ウサギポリクローナル抗体を加え、電気化学発光タグで標識した抗ウサギ抗体によって複合体を検出する。
96ウェルLNCaPプレート+/−化合物:
Beckman J6において、1200rpmで10分間回転させ、培地を吸引する。50μl/ウェル:TBS(Pierce番号28376−20mM Tris pH7.5、150mM NaCl)+1%トリトンX−100+プロテアーゼ、及びホスファターゼ阻害剤を加える。プラスチックラップで包み、完全に凍結するまで−70℃のフリーザーに入れる。マルチプレックスプレート(Meso Scale Discovery、Gaithersburg、MD)を、1×Tris洗浄バッファー中の、3% Blocker A、150μl/ウェルでブロッキングする。プレートシーラーで覆い、Micromixシェーカー上、室温で2時間(最小)インキュベートする。1×RCM51(TTBS)で洗浄する。細胞溶解物を氷上で解凍し、ブロッキングしたプレートに40μlの溶解物/ウェルを加える。プレートシーラーで覆い、Micromixシェーカー上、4℃で一晩インキュベートする。1×RCM51で洗浄する。1×Tris洗浄バッファー中の、1% Blocker Aで二次抗体を希釈する:単独又は組み合わせた、抗ホスホAKT(T308)、抗ホスホツベリン(T1462)。25μl/ウェルを加え、プレートシーラーで覆い、Micromixシェーカー上、室温で3時間インキュベートする。1×RCM51で洗浄する。Ru−GARを1×Tris洗浄バッファー中の、1% Blocker Aで希釈する。25μl/ウェルを加え、プレートシーラーで覆い、Micromixシェーカー上、室温で1時間インキュベートする。1×RCM51で洗浄する。4×ReadバッファーTから1×に水で希釈し、200μlの希釈したReadバッファー/ウェルを加える。
Sector6000Imagerで読み取る。
プロテアーゼ及びホスファターゼ阻害剤:
1μM最終濃度のミクロシスチン−LR、Calbiochem475815(ストック=500μM)
Calbiochem番号524624、100×Set I
Calbiochem番号524625、100×Set II
Calbiochem番号539134、100×Set III
抗ホスホAKT(T308):
Cell Signaling Technologies番号9275
抗ホスホツベリン(T1462):
Covance Affinity Purified(ウサギMS2731/2732)
Ru−GAR=ルテニル化ヤギ抗ウサギ
10×Tris洗浄バッファー、Blocker A及び4×ReadバッファーT
10×RCM51(10×TTBS、RCM51)
1×=20mM Tris pH7.5、140mM NaCl、0.1% Tween−20
実施例9
細胞ベースの(インビボ)アッセイ
この手順は、Aktセリン/トレオニンキナーゼの細胞ベースの(インビボ)活性アッセイを説明する。活性化された内因性Aktは、ビオチン化されている特異的Akt基質(GSK3β)ペプチドをリン酸化可能である。検出は、ホスホペプチドに特異的なユーロピウムクリプテート(Europium Kryptate)[Eu(K)]共役抗体及びペプチド上のビオチン部分と結合するストレプトアビジンが結合したXL665フルオロフォアを使用する均一時間分解蛍光(HTRF)によって実施する。[Eu(K)]及びXL665が近接している(すなわち、同一のホスホペプチド分子と結合している)場合には、Eu(K)からXL665への非放射エネルギー伝達、続いて、665nmでのXL665からの光の発光が起こる。
このアッセイを使用して、特異的抗体が各々存在する場合には、複数の異なる種から、3種のAktアイソザイム(Akt1、Akt2、及びAkt3)のすべての阻害剤を検出できる。
材料及び試薬
A.細胞培養マイクロタイター平底96ウェルプレート、Corning Costar、カタログ番号3598
B. Reacti−BindプロテインAでコーティングされた96ウェルプレート、Pierce、カタログ番号15130。
C.Reacti−BindプロテインGでコーティングされた96ウェルプレート、Pierce、カタログ番号15131。
D.Micromix5シェーカー。
E.Microfluor(登録商標)B U Bottomマイクロタイタープレート、Dynex Technologies、カタログ番号7205。
F.96ウェルプレートウォッシャー、Bio−Tek Instruments、カタログ番号EL 404。
G.Discovery(登録商標)HTRFマイクロプレートアナライザー、Packard Instrument Company。
バッファー溶液
A.IPキナーゼ細胞溶解バッファー:1×TBS;0.2%Tween20;1×プロテアーゼ阻害剤カクテルIII(ストックは100×である、Calbiochem、539134);1×ホスファターゼ阻害剤カクテルI(ストックは100×である、Calbiochem、524624);及び1×ホスファターゼ阻害剤カクテルII(ストックは100×である、Calbiochem、524625)
B.10×アッセイバッファー:500mM Hepes pH7.5;1%PEG;1mM EDTA;1mM EGTA;及び20mM β−グリセロホスフェート。
C.IPキナーゼアッセイバッファー:1×アッセイバッファー;50mM KCl;150μM ATP;10mM MgCl;5% グリセロール;1mM DTT;50mlアッセイバッファーあたり1錠剤プロテアーゼ阻害剤カクテル;及び0.1%BSA
D.GSK3β基質溶液:IPキナーゼアッセイバッファー;及び500nMビオチン化GSK3βペプチド。
E.Lanceバッファー:50mM Hepes pH7.5;0.1% BSA;及び0.1%トリトンX−100。
F.Lance停止バッファー:Lanceバッファー;及び33.3mM EDTA。
G.Lance検出バッファー:Lanceバッファー;13.3μg/ml SA−APC;及び0.665nM EuK Ab a−ホスホ(Ser−21)GSK3β
多段階免疫沈降Aktキナーゼアッセイ
1日目
A.C33a細胞を播種する工程:96ウェルマイクロタイタープレートに60,000個のC33a細胞/ウェルをプレーティングする。
B.細胞を37℃で一晩インキュベートする。
2日目
D.化合物添加工程:上記から得た96ウェルプレートに、新鮮培地(α−MEM/10%FBS、室温)中の化合物を加え、組織培養インキュベーター中で5時間インキュベートする。
E.細胞溶解工程:培地を吸引し、100μlのIPキナーゼ細胞溶解バッファーを付加する。
F.−70℃で96ウェルマイクロタイタープレートを凍結する(注記:この工程は、最小1時間又は一晩実施してもよい)
3日目
G.プロテインA/Gで96ウェルプレートをコーティングする工程:100μlのPBS中の、適当な濃度のα−Akt抗体(Akt1、Akt2、又はAkt3)を、以下のウェルに加える:
α−Akt1(20ng/ウェル/100μl) B2>>>>>>B10/列B-G/Akt1プレート
α−Akt2(50ng/ウェル/100μl) B2>>>>>>B10/列B-G/Akt2プレート
ウサギ−IgG(150ng/ウェル/100μl):すべてのプレート(Akt1及びAkt2)でB11-G11
H.低温室(+4℃)中で、Micromix5(フォーム20;アチチュード2)で4時間インキュベートする(注記:アチチュードは、どのMicromix5機かに応じて変わる)。
I.α−Akt抗体溶液を吸引除去し、各ウェルに100μlのPBSを加える。
J.Akt免疫沈降工程:工程(I)からの100μlのPBSに、Akt1プレートの解凍した細胞溶解物5μl及び、Akt2プレートの解凍した細胞溶解物10μlを加える。注記:細胞溶解物は氷上で溶解する。解凍した溶解物を、ピペッティングで10回上下することによって混合し、次いで、抗体プレートに移す。細胞溶解物プレートを氷上に維持する。細胞溶解物を抗体プレートに移した後、細胞溶解物プレートを−70℃で再凍結する。
K.低温室(+4℃)中、Micromix5シェーカー(フォーム20、アチチュード3)上で一晩インキュベートする。
4日目
L.免疫沈降プレート洗浄工程:96ウェルプレートを、96ウェルプレートウォッシャーを使用してTTBS(RCM51、1×=2サイクル)で1回洗浄する。ウェルを、TTBSで満たし、10分間インキュベートする。96ウェルプレートを、TTBSで2回洗浄する。(注記:使用前にプレートウォッシャーを準備する:1.バッファーリザーバーを調べ、確実に満杯であるようにし、2.廃棄容器を空にする。
M.手動プレート洗浄工程:180μlのIPキナーゼアッセイバッファーを加える。
N.Akt酵素反応を開始する:上清を吸引する。60μlのGSK3β基質溶液を加える。
O.Micromix5シェーカー上、室温で2.5時間インキュベートする。注記:インキュベーション時間は、カラム10/カラム11の比率が>10でないよう調整しなければならない。
P.30μlのLance検出バッファーを、30μlのLance停止バッファーと合わせ(合計60μl/ウェル)、Micorfluor U底96ウェル黒色プレートに加える。
Q.Akt酵素反応を停止する:工程(O)からのプロテインA/G96プレートから得た40μlのAkt酵素反応混合物を、工程(P)からのMicrofluor U底96ウェル黒色プレートに移す。Micromix5シェーカー(フォーム20、アチチュード3)上、室温で1ないし2時間インキュベートし、次いで、Aktプログラムを使用してDiscovery HTRFマイクロプレートアナライザーで読み取る。
IPキナーゼ細胞溶解バッファー
Figure 2010512312
IPキナーゼアッセイバッファー
Figure 2010512312
GSK3β基質溶液
Figure 2010512312
Lance停止バッファー
Figure 2010512312
Lance検出バッファー
Figure 2010512312

Claims (13)

  1. 式A:
    Figure 2010512312
    [式中、
    E、F、G、H、I、J、K、L、及びMは独立して、C又はNから選択され、ここで、各E、F、G、H、I、J、K、L、及びMは、Rで置換されていてもよく;
    aは、0又は1であり;bは、0又は1であり;mは、0、1、又は2であり;pは独立して、0、1、2、3、4、又は5であり;
    環Xは、1個ないし5個のRで置換されていてもよい、3員ないし7員のシクロアルキル又は4員ないし7員のヘテロシクリルであり;
    環Yは、1個ないし4個のRで置換されていてもよい、4員ないし7員のシクロアルキル又は5員ないし7員のヘテロシクリルであり;
    環Zは、(C−C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルから選択され;
    は独立して、H、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は独立して、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、SH、S(O)NR、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は独立して、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、SH、S(O)NR、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は独立して、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、SH、S(O)NR、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は、(C=O)−C10アルキル、(C=O)アリール、C−C10アルケニル、C−C10アルキニル、(C=O)ヘテロシクリル、COH、ハロ、CN、OH、O−Cペルフルオロアルキル、O(C=O)NR、オキソ、CHO、(N=O)R、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、又は(C=O)−Cシクロアルキルであり、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル、及びシクロアルキルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    6aは、(C=O)(C−C10)アルキル、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C−C)アルキレン−S(O)、SH、オキソ、OH、ハロ、CN、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルキレン−アリール、(C−C)アルキレン−ヘテロシクリル、(C−C)アルキレン−N(R、C(O)R、(C−C)アルキレン−CO、C(O)H、及び(C−C)アルキレン−COHから選択され、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、及びヘテロシクリルは、R、OH、(C−C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)(C−C)アルキル、オキソ、及びN(Rから選択される最大3個の置換基で置換されていてもよく;
    及びRは独立して、H、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)(C−C)シクロアルキル、(C=O)−アリール、(C=O)−ヘテロシクリル、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、SH、SO、及び(C=O)NR から選択され、当該アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニル、及びアルキニルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、あるいはR及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、単環式又は二環式複素環(各環に3員ないし7員を含み、場合により、窒素に加えて、N、O、及びSから選択される1個又は2個のさらなるヘテロ原子を含んでもよい)を形成してもよく、当該単環式又は二環式複素環は、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリルであり;
    は独立して、H、(C−C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C−C)シクロアルキル、(C=O)(C−C)アルキル、又はS(O)である。]
    の化合物又は薬学的に許容される塩又はその立体異性体。
  2. Figure 2010512312

    Figure 2010512312
    から選択され、
    すべてのその他の置換基及び変数が、請求項1に定義されるとおりである、式Aの化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
  3. 式B:
    Figure 2010512312
    [式中、
    pは0、1、又は2であり;
    は独立して、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、COH、ハロ、OH、及びNHから選択され;
    すべてのその他の置換基及び変数は、請求項2に定義されるとおりである。]
    で記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
  4. 式C:
    Figure 2010512312
    [式中、
    aは、0又は1であり;bは、0又は1であり;mは、0、1、又は2であり;pは、0、1、又は2であり;
    は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、COH、ハロ、OH、及びNHから選択され;
    環Xは、1個ないし3個のRで置換されていてもよい、3員ないし7員のシクロアルキル又は4員ないし7員のヘテロシクリルであり;
    環Yは、1個ないし3個のRで置換されていてもよい、4員ないし7員のシクロアルキル又は5員ないし7員のヘテロシクリルであり;
    は、H、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は独立して、(C−C)アルキル、COH、ハロ、OH、(C−C)アルコキシ、及び(C−C10)アルケニルから選択され;
    は独立して、(C−C)アルキル、COH、ハロ、OH、(C−C)アルコキシ、及び(C−C10)アルケニルから選択され;
    は、(C=O)−C10アルキル、(C=O)アリール、C−C10アルケニル、C−C10アルキニル、(C=O)ヘテロシクリル、COH、ハロ、CN、OH、O−Cペルフルオロアルキル、O(C=O)NR、オキソ、CHO、(N=O)R、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、又は(C=O)−Cシクロアルキルであり、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル、及びシクロアルキルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    6aは、(C=O)(C−C10)アルキル、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C−C)アルキレン−S(O)、SH、オキソ、OH、ハロ、CN、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルキレン−アリール、(C−C)アルキレン−ヘテロシクリル、(C−C)アルキレン−N(R、C(O)R、(C−C)アルキレン−CO、C(O)H、及び(C−C)アルキレン−COHから選択され、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、及びヘテロシクリルは、R、OH、(C−C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)(C−C)アルキル、オキソ、及びN(Rから選択される最大3個の置換基で置換されていてもよく;
    及びRは独立して、H、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)(C−C)シクロアルキル、(C=O)−アリール、(C=O)−ヘテロシクリル、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、SH、SO、及び(C=O)NR から選択され、当該アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニル、及びアルキニルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、あるいはR及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、単環式又は二環式複素環(各環に3員ないし7員を含み、場合により、窒素に加えて、N、O、及びSから選択される1個又は2個のさらなるヘテロ原子を含んでもよい)を形成してもよく、当該単環式又は二環式複素環は、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリルであり;
    は独立して、H、(C−C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C−C)シクロアルキル、(C=O)(C−C)アルキル、又はS(O)である。]
    で記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
  5. 式D:
    Figure 2010512312
    [式中、
    aは、0又は1であり;bは、0又は1であり;mは、0、1、又は2であり;pは、0、1、又は2であり;
    は、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、COH、ハロ、OH、及びNHから選択され;
    は、H、オキソ、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)−アリール、(C=O)(C−C10)アルケニル、(C=O)(C−C10)アルキニル、COH、ハロ、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)NR、CN、(C=O)(C−C)シクロアルキル、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は、(C=O)−C10アルキル、(C=O)アリール、C−C10アルケニル、C−C10アルキニル、(C=O)ヘテロシクリル、COH、ハロ、CN、OH、O−Cペルフルオロアルキル、O(C=O)NR、オキソ、CHO、(N=O)R、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、又は(C=O)−Cシクロアルキルであり、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル、及びシクロアルキルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    6aは、(C=O)(C−C10)アルキル、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C−C)アルキレン−S(O)、SH、オキソ、OH、ハロ、CN、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルキレン−アリール、(C−C)アルキレン−ヘテロシクリル、(C−C)アルキレン−N(R、C(O)R、(C−C)アルキレン−CO、C(O)H、及び(C−C)アルキレン−COHから選択され、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、及びヘテロシクリルは、R、OH、(C−C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)(C−C)アルキル、オキソ、及びN(Rから選択される最大3個の置換基で置換されていてもよく;
    及びRは独立して、H、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)(C−C)シクロアルキル、(C=O)−アリール、(C=O)−ヘテロシクリル、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、SH、SO、及び(C=O)NR から選択され、当該アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニル、及びアルキニルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、あるいはR及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、単環式又は二環式複素環(各環に3員ないし7員を含み、場合により、窒素に加えて、N、O、及びSから選択される1個又は2個のさらなるヘテロ原子を含んでもよい)を形成してもよく、当該単環式又は二環式複素環は、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリルであり、
    は独立して、H、(C−C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C−C)シクロアルキル、(C=O)(C−C)アルキル、又はS(O)である。]
    で記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
  6. 式E:
    Figure 2010512312
    [式中、
    aは、0又は1であり;bは、0又は1であり;mは、0、1、又は2であり;
    は、H、(C=O)(C−C10)アルキル、(C=O)アリール、OH、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C=O)(C−C)シクロアルキル、及び(C=O)−ヘテロシクリルから選択され、当該アルキル、アリール、シクロアルキル、及びヘテロシクリルは、Rから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    は、(C=O)−C10アルキル、(C=O)アリール、C−C10アルケニル、C−C10アルキニル、(C=O)ヘテロシクリル、COH、ハロ、CN、OH、O−Cペルフルオロアルキル、O(C=O)NR、オキソ、CHO、(N=O)R、S(O)NR、SH、S(O)−(C−C10)アルキル、又は(C=O)−Cシクロアルキルであり、当該アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル、及びシクロアルキルは、R6aから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    6aは、(C=O)(C−C10)アルキル、O(C−C)ペルフルオロアルキル、(C−C)アルキレン−S(O)、SH、オキソ、OH、ハロ、CN、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルキレン−アリール、(C−C)アルキレン−ヘテロシクリル、(C−C)アルキレン−N(R、C(O)R、(C−C)アルキレン−CO、C(O)H、及び(C−C)アルキレン−COHから選択され、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、及びヘテロシクリルは、R、OH、(C−C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)(C−C)アルキル、オキソ、及びN(Rから選択される最大3個の置換基で置換されていてもよく;
    は、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリルであり;
    は独立して、H、(C−C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C−C)シクロアルキル、(C=O)(C−C)アルキル、又はS(O)である。]
    で記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
  7. 2−{4−[3−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(3−メチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(3−エチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(3−イソプロピル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(3−シクロプロピル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(9−フェニル−3−ピリミジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(9−フェニル−3−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−{4−[9−フェニル−3−(1,3−チアゾール−4−イル)[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−オール;
    2−{4−[3−(2−フリル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    3−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}フェノール;
    メチル6−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}ピリジン−2−カルボキシレート;
    2−[4−(9−フェニル−3−ピリジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−{4−[3−(1H−インドール−5−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(3−イソキサゾール−3−イル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(9−フェニル−3−ピラジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    1−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}エタノール;
    2−[4−(9−フェニル−3−ピリジン−3−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(3−シクロブチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−{4−[3−(シクロプロピルメチル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(9−フェニル−3−プロピル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(3−シクロペンタ−3−エン−1−イル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(9−フェニル−3−ピペリジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−{4−[3−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−[4−(9−フェニル−3−ピリジン−4−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−{4−[9−フェニル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    2−{4−[3−(1−ベンジル−1H−インドール−3−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    1−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}−2−メチルプロパン−2−オール;
    2−[4−(3−t−ブチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミン;
    8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−N−エチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−アミン;及び
    N’−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}−N,N−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン;
    から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
  8. 2−{4−[3−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル]フェニル}−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミンである化合物又はその薬学的に許容される塩。
  9. 8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−N−エチル−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−アミンである化合物又はその薬学的に許容される塩。
  10. N’−{8−[4−(2−アミノ−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタ−2−イル)フェニル]−9−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−3−イル}−N,N−ジメチルプロパン−1,3−ジアミンである化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  11. 2−[4−(9−フェニル−3−ピリミジン−2−イル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f]−1,6−ナフチリジン−8−イル)フェニル]−5,8−ジオキサスピロ[3.4]オクタン−2−アミンである化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  12. 薬剤担体を含み、薬剤担体に請求項1に記載の化合物の治療上有効な量が分散された医薬組成物。
  13. 癌の治療又は予防を必要とする哺乳類における、癌の治療又は予防において有用な医薬を調製するための、請求項1に記載の化合物の使用。
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