Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2010223252A - 位置検出装置及びそれを備えたベルト式無段変速機 - Google Patents

位置検出装置及びそれを備えたベルト式無段変速機 Download PDF

Info

Publication number
JP2010223252A
JP2010223252A JP2009068331A JP2009068331A JP2010223252A JP 2010223252 A JP2010223252 A JP 2010223252A JP 2009068331 A JP2009068331 A JP 2009068331A JP 2009068331 A JP2009068331 A JP 2009068331A JP 2010223252 A JP2010223252 A JP 2010223252A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulley
position detection
detected
movable pulley
hall element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009068331A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Fujimoto
修一 藤本
Hironori Fujita
啓則 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2009068331A priority Critical patent/JP2010223252A/ja
Publication of JP2010223252A publication Critical patent/JP2010223252A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

【課題】検出データの処理の容易化及び位置検出精度の向上を図ることができる位置検出センサの提供。
【解決手段】回転軸方向へ直線移動する可動プーリ半体18の回転外周面18aに設けた被検出面51と、被検出面51に対向して配置されたホール素子53及びそれを囲む略コ字型の磁石54からなるセンサ本体52とを備え、可動プーリ半体18の移動に伴いセンサ本体52と被検出面51の距離が変化することで、ホール素子53の出力が変化して可動プーリ半体18の位置を検出できる非接触式の位置検出センサ50であって、可動プーリ半体18の被検出面51は、可動プーリ半体18の移動方向に沿って傾きが変化するように湾曲しつつ傾斜する湾曲傾斜面形状に形成されている。ホール素子53の出力分布が線形分布もしくは線形に近似した分布となるので、データ処理の容易化及び位置検出精度の向上が図れる。
【選択図】図2

Description

本発明は、移動体の位置を検出するために用いて好適な非接触式の位置検出装置、及び該位置検出装置を備えたベルト式無段変速機に関する。
従来、移動する物体の位置を検出するための非接触式の位置検出センサ(位置検出装置)として、例えば、ホール素子や磁気抵抗素子を用いた磁気センサがある。このような位置検出センサの一例として、特許文献1に記載された位置検出センサがある。この位置検出センサは、ベルト式無段変速機(CVT)が備える可動プーリ半体の回転軸方向の位置を検出するためセンサである。この位置検出センサは、回転軸方向に沿って直線移動する可動プーリ半体の回転外周面に設けた傾斜面状の被検出面と、該被検出面に対向して配置された検出部とを備え、可動プーリ半体の回転軸方向への移動に伴う検出部から被検出面までの距離を測定するようになっている。測定した検出部から被検出面までの距離に基づいて、可動プーリ半体の回転軸方向の位置がわかる。
ここで、ベルト式無段変速機は、入力側の回転軸上に設けた駆動プーリと、出力側の回転軸上に設けた従動プーリとの間に無端状のベルトを巻き掛けた構成であり、駆動プーリと従動プーリそれぞれの溝幅を変えることにより、両プーリ間の変速比(ギヤレシオ)を無段階に変化させることができるようになっている。このようなベルト式無段変速機は、原動機の負荷状態などに応じたスムーズな変速が可能であるため、自動車を初めとする様々な動力機械の動力伝達装置として用いられている。
ベルト式無段変速機においては、変速制御を行うために、両プーリ間のギヤレシオ(変速比)を把握する必要がある。そのため、特許文献1に記載のような位置検出センサを搭載することで、駆動プーリあるいは従動プーリが備える可動プーリ半体の回転軸方向の位置を検出するようにしている。位置検出センサで検出した可動プーリ半体の回転軸方向の位置に基づいて、駆動プーリあるいは従動プーリの溝幅を算出し、ギヤレシオを算出するようになっている。
特開平1−134201号公報
ところで、上記のようなベルト式無段変速機では、変速制御の精度を向上させるためには、ギヤレシオを正確に把握することが重要である。そのため、特許文献1に記載された回転軸方向へ直線移動する可動プーリ半体の位置を検出可能な位置検出装置においても、検出データの処理のさらなる容易化、及びそれによる位置検出精度のさらなる向上を図るための改善が必要である。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、検出データの処理の容易化及び位置検出精度の向上を図ることができる位置検出装置、及びそれを備えたベルト式無段変速機を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、直線移動する移動体(18)の移動方向に対する側面(18a)に設けた被検出面(51)と、被検出面(51)に対向して配置されたホール素子(53)と、該ホール素子(53)の被検出面(51)に対する両側及び背面側を囲むように配置された磁石(54)とからなる検出部(52)と、を備え、移動体(18)の移動に伴い検出部(52)から被検出面(51)までの距離が変化することで、ホール素子(53)の出力が変化して、移動体(18)の位置を検出することができる非接触式の位置検出装置(50)であって、移動体(18)の被検出面(51)は、移動体(18)の移動方向に沿って傾きが変化するように湾曲しつつ傾斜する湾曲傾斜面形状に形成されていることを特徴とする。ここでの被検出面(51)の湾曲傾斜面形状は、移動体(18)の位置に対するホール素子(53)の出力分布が線形分布もしくは線形に近似した分布となるような形状に設定されていることが望ましい。
直線移動する移動体の移動方向に対する側面に設けた被検出面と、該被検出面に対向して配置された検出部とを有する位置検出装置として、ホール素子と磁石を有してなる検出部を備えた位置検出装置を用いる場合、例えば、特許文献1に記載の位置検出装置のように、移動体の移動方向の傾きが一定である直線傾斜面形状の被検出面を有していると、位置検出装置の出力特性(移動体の位置に対するホール素子の出力分布)が線形分布もしくは線形に近似した分布にならない場合がある。このように、ホール素子の出力分布が非線形であると、検出データの取り扱いが煩雑になり、検出データの処理の容易化及び位置検出精度の向上の妨げになるおそれがある。
そこで、本発明にかかる位置検出装置では、移動体の被検出面を移動体の移動方向に沿って傾きが変化するように湾曲しつつ傾斜する湾曲傾斜面形状に形成している。この湾曲傾斜面形状は、移動体の位置に対するホール素子の出力分布が線形分布若しくは線形に近似した分布となるような形状に設定されている。これにより、検出データを取り扱い易くなり、検出データの処理の容易化、及び位置検出精度の向上を図ることが可能となる。
また、上記課題を解決するための本発明は、入力回転軸(1)上に設置された一対の固定プーリ半体(12)と可動プーリ半体(13)とからなる駆動プーリ(11)と、出力回転軸(2)上に設置された一対の固定プーリ半体(17)と可動プーリ半体(18)とからなる従動プーリ(16)と、駆動プーリ(11)と従動プーリ(16)との間に掛け渡された無端状のベルト(15)と、を有し、駆動プーリ(11)が備える固定プーリ半体(12)と可動プーリ半体(13)との間の溝幅、及び従動プーリ(16)が備える固定プーリ半体(17)と可動プーリ半体(18)との間の溝幅をそれぞれ変えることで、変速比を無段階に変化させることができるベルト式無段変速機(10)であって、従動プーリ(16)が備える可動プーリ半体(18)と、駆動プーリ(11)が備える可動プーリ半体(12)のいずれかの回転軸方向の位置を検出する非接触式の位置検出装置(50)を備え、当該位置検出装置(50)は、可動プーリ半体(18)の回転外周面(18a)に設けられた回転軸方向に沿って傾きが変化するように湾曲しつつ傾斜する湾曲傾斜面形状の被検出面(51)と、被検出面(51)に対向して配置されたホール素子(53)と、該ホール素子(53)の被検出面(51)に対する両側及び背面側を囲むように配置された磁石(54)とからなる検出部(52)と、を備えることを特徴とする。そして、このベルト式無段変速機(10)では、被検出面(51)の湾曲傾斜面形状は、可動プーリ半体(18)の回転軸方向の位置に対するホール素子(53)の出力分布が線形分布もしくは線形に近似した分布となるような形状に設定されているとよい。
また、上記のベルト式無段変速機(10)では、駆動プーリ(11)の回転数を検出する駆動プーリ回転センサ(34)と、従動プーリ(16)の回転数を検出する従動プーリ回転センサ(36)と、駆動プーリ(11)と従動プーリ(16)の少なくともいずれかの側圧を制御するプーリ側圧制御手段(61,62)と、をさらに備え、プーリ側圧制御手段(61,62)は、駆動プーリ回転センサ(34)で検出した回転数と従動プーリ回転センサ(36)で検出した回転数との比から算出したギヤレシオと、位置検出装置(50)で検出した可動プーリ半体(18)の位置から算出したギヤレシオとを比較することで、駆動プーリ(11)と従動プーリ(16)の少なくともいずれかの側圧を制御するとよい。
本発明にかかるベルト式無段変速機は、可動プーリ半体の回転外周面に設けた被検出面と、該被検出面に対向して配置された検出部とを有してなる本発明にかかる位置検出装置を備えている。すなわち、可動プーリ半体の回転外周面に設けた被検出面を、可動プーリ半体の移動方向である回転軸方向に対してその傾きが変化するように湾曲しつつ傾斜する湾曲傾斜面形状とした。このように、被検出面を湾曲面形状とすることで、位置検出装置の出力分布を線形分布若しくは線形に近似した分布とすることが可能となる。したがって、位置検出装置による検出データの処理の容易化、及び位置検出精度の向上を図ることができる。またそれにより、駆動プーリと従動プーリの間のギヤレシオ(変速比)を正確に把握できるようになるので、ベルト式無段変速機の変速制御の精度を向上させることができる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる位置検出装置によれば、検出データの処理の容易化及び位置検出精度の向上が図れるようになり、この位置検出装置を備えたベルト式無段変速機によれば、正確な変速比を把握できることによって、変速制御の精度を向上させることができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる位置検出センサ(位置検出装置)を備えた車両用の動力伝達装置を示す側断面図である。また、図2は、図1のA部分の部分拡大図である。図1に示す動力伝達装置Mは、エンジンやモータ(いずれも図示せず)など駆動源の出力軸Esからの動力が伝達されるベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)10を備えて構成されている。
ベルト式無段変速機10は、入力軸1とカウンタ軸2との間に配設された金属Vベルト機構20と、入力軸1上に配設された前後進切換機構40とを備えて構成されている。入力軸1は、トルクコンバータTCを介してエンジンなどの駆動源(図示せず)の出力軸Esと連結されている。一方、カウンタ軸2からの駆動力は、ディファレンシャル機構8及び左右のアクスルシャフト8a,8bを介して左右の車輪(図示せず)に伝達されるようになっている。なお、本実施形態の説明で回転軸方向というときは、入力軸1あるいはカウンタ軸2の軸方向を示すものとする。
金属Vベルト機構20は、入力軸1上に配設された駆動プーリ(ドライブプーリ)11と、カウンタ軸2上に配設された従動プーリ(ドリブンプーリ)16と、駆動プーリ11と従動プーリ16との間に巻き掛けられた無端状の金属Vベルト15とを備えて構成されている。駆動プーリ11は、入力軸1上に回転自在に配設された固定プーリ半体12と、固定プーリ半体12に対向する位置で回転軸方向に直線移動可能かつ回転可能に配設された可動プーリ半体13とを備えて構成されている。可動プーリ半体13の背面側(固定プーリ半体12と反対側)には、シリンダ壁14aで囲まれたシリンダ室14が形成されている。シリンダ室14には、後述する油圧制御バルブ61(図4参照)で調圧された油圧が供給されるようになっている。シリンダ室14に供給される制御油圧により、可動プーリ半体13を回転軸方向に移動させる駆動側圧(駆動プーリ側圧)が発生するようになっている。
一方、従動プーリ16は、カウンタ軸2に固定された固定プーリ半体17と、固定プーリ半体17に対向する位置で回転軸方向に直線移動可能かつ回転可能に配設された可動プーリ半体(移動体)18とを備えて構成されている。可動プーリ半体18の背面側(固定プーリ半体17と反対側)には、シリンダ壁19aで囲まれたシリンダ室19が形成されており、シリンダ室19には、油圧制御バルブ61で調圧された油圧が供給されるようになっている。シリンダ室19に供給される制御油圧により、可動プーリ半体18を回転軸方向に移動させる従動側圧(従動プーリ側圧)が発生するようになっている。
上記構成の金属Vベルト機構20では、油圧制御バルブ61によって、シリンダ室14及びシリンダ室19への供給油圧(駆動側圧および従動側圧)を制御することで、駆動プーリ11及び従動プーリ16に対して、金属Vベルト15が滑りの発生することのない側圧を付与する。さらに、駆動側圧および従動側圧を互いに異ならせながら調節する制御を行い、駆動プーリ11及び従動プーリ16の溝幅を適宜に変化させて、金属Vベルト15の巻き掛け径を変化させることで、駆動プーリ11と従動プーリ16の間の変速比を無段階に変化させる制御が行われる。
前後進切換機構40は、前進用クラッチ25及び後進用ブレーキ27と遊星歯車機構29とからなり、前進用クラッチ25が係合すると、エンジンやモータなどの駆動により、駆動プーリ11が入力軸1と同方向(前進方向)に回転駆動される。一方、後進用ブレーキ27が係合すると、エンジンやモータなどの駆動により、駆動プーリ11が入力軸1と逆方向(後進方向)に回転駆動される。
金属Vベルト機構20の駆動プーリ11と従動プーリ16にはそれぞれ、回転数を検出するための駆動プーリ回転センサ34,従動プーリ回転センサ36が設置されている。駆動プーリ回転センサ34は、駆動プーリ11(固定プーリ半体12)の外周端面に対向して配置されており、従動プーリ回転センサ36は、従動プーリ16(固定プーリ半体17)の外周端面に対向して配置されている。なお、従動プーリ回転センサ36は、図1に現された断面上には無く、当該断面から奥側もしくは手前側にずれた位置に配置されている。そのため、図1では、従動プーリ回転センサ36を仮想線で図示している。
駆動プーリ回転センサ34と従動プーリ回転センサ36は、いずれも非接触型のセンサ(例えば、非接触型の磁気センサ)からなり、互いに共通の構成である。駆動プーリ回転センサ34及び従動プーリ回転センサ36による回転数検出の具体例を示すと、駆動プーリ11及び従動プーリ16が回転する際、駆動プーリ11及び従動プーリ16の外周端面に所定角度間隔で設けた図示しない複数の突起の通過を順次に検出し、その検出結果がパルス信号(検出信号)として後述するECU62(図4参照)に順次出力される。ECU62では、順次入力された2つのパルス信号の時間間隔に基づいて、駆動プーリ11及び従動プーリ16の瞬時回転数を算出する。また、駆動プーリ11及び従動プーリ16の一回転分に相当する時間に基づいて、駆動プーリ11及び従動プーリ16の平均回転数を算出する。そして、算出したこれら時間間隔と一回転分に相当する時間とに基づいて、駆動プーリ11及び従動プーリ16の回転角度を算出する。
また、従動プーリ16には、回転軸方向に沿って往復直線移動する可動プーリ半体18の位置を検出するための位置検出センサ(ストロークセンサ:位置検出装置)50が設置されている。位置検出センサ50は、図2に示すように、可動プーリ半体18の回転外周面(可動プーリ半体18の移動方向に対する側面)18aに設けた導体からなる被検出面51と、被検出面51の回転外周側に対向配置されたセンサ本体(検出部)52とを備えて構成されている。図3は、本実施形態の位置検出センサ50を構成する被検出面51とセンサ本体52とを示す要部拡大図である。センサ本体52は、被検出面51に対向して配置されたホール素子53と、該ホール素子53の被検出面51に対する両側及び背面側の三方を囲むように配置された略コ字型の磁石(永久磁石)54とを備えて構成されている。被検出面51は、可動プーリ半体18の移動方向に沿って傾きが変化するように湾曲しつつ傾斜する湾曲傾斜面形状に形成されている。
図4は、駆動プーリ11及び従動プーリ16のプーリ側圧を制御するための制御装置60の一部構成を示すブロック図である。この制御装置60は、駆動プーリ11のシリンダ室14および従動プーリ16のシリンダ室19へ供給する制御油圧の調圧および供給制御を行うための油圧制御バルブ(HV)61と、油圧制御バルブ61の作動を制御するコントロールユニット(ECU)62とを備えている。ECU62には、油圧制御バルブ61の作動を制御するために、駆動プーリ回転センサ34で検出された駆動プーリ11の回転数データ、従動プーリ回転センサ36で検出された従動プーリ16の回転数データ、位置検出センサ50で検出された可動プーリ半体18の位置データが入力されるようになっている。また、図示は省略するが、ECUに62には、エンジン回転数データや、入力軸1及びカウンタ軸2の回転数データ、シフトポジションに関する検出信号なども入力されるようになっている。油圧制御バルブ61とECU62とで、駆動プーリ11と従動プーリ16の側圧を制御するプーリ側圧制御手段が構成されている。
ここで、位置検出センサ50による位置検出原理及びギヤレシオの算出手順について説明する。ホール素子53は、ホール効果を利用して磁場の強さなどを測定する素子である。ホール素子53を備えた位置検出センサ50では、磁石54の発生する磁界を電気信号に変換して出力することができる。位置検出センサ50では、可動プーリ半体18の回転外周面18aに設けた被検出面51を、可動プーリ半体18の移動方向(以下、「回転軸方向」と称す。)に対して傾斜する傾斜面形状としている。これにより、可動プーリ半体18が回転軸方向に移動すると、センサ本体52と被検出面51との間隔(クリアランス)Dが変化する。そうすると、ホール素子53の両側の磁石54から出ている磁場が変化し、ホール素子53の出力が変化する。これにより、可動プーリ半体18の回転軸方向の位置を検出できる。
そして、可動プーリ半体18の回転軸方向の位置を検出することで、従動プーリ16の有効径(金属Vベルト15の巻掛径、以下同じ)を算出できる。さらに、算出した従動プーリ16の有効径と、予め判っている金属Vベルト15の全長とに基づいて、駆動プーリ11の有効径が算出できる。したがって、駆動プーリ11の有効径と従動プーリ16の有効径との比から、そのときのギヤレシオ(変速比)を算出することができる。
図5(a)は、可動プーリ半体18の回転軸方向の位置(横軸)に対する被検出面51の断面形状(縦軸)を示すグラフであり、図5(b)は、可動プーリ半体18の回転軸方向の位置(横軸)に対する位置検出センサ50の出力(出力電圧)(縦軸)を示すグラフである。また、図6は、直線傾斜面形状の被検出面151を有する従来構成の位置検出センサ150を示す図である。なお、図6は、本願発明との比較のために掲載した図であり、本願発明の構成を示すものではない。図5(a)及び(b)に示すグラフでは、湾曲傾斜面形状の被検出面51(図3に示す本発明にかかる被検出面51)に関するデータを実線で示し、直線傾斜面形状の被検出面151(図6に示す従来構成の被検出面151)に関するデータを点線で併記している。
ホール素子53と磁石54とからなるセンサ本体52を備えた位置検出センサ50で、可動プーリ半体18の位置を検出する場合、被検出面51が、図6に示す従来構成のように、回転軸方向に沿って傾きが一定である直線状に傾斜する直線傾斜面形状になっていると、図5(b)に示す点線のデータのように、位置検出センサ50の出力(出力電圧)特性(可動プーリ半体18の位置に対する出力の分布を指す、以下同じ。)が曲線状の分布になり、線形分布もしくは線形に近似した分布にならない。このような非線形の出力分布では、出力データの処理が煩雑になり、得られる検出結果の精度もあまり高くないという問題がある。
そこで、本実施形態の位置検出センサ50では、図3に示すように、被検出面51を可動プーリ半体18の移動方向に沿って傾きが変化するように湾曲しつつ傾斜する湾曲傾斜面形状としている。ここでの被検出面51の湾曲傾斜面形状は、図5(b)のグラフに示すように、位置検出センサ50の出力分布が線形分布もしくは線形に近似した分布となるような形状に設定されている。これにより、位置検出センサ50の出力分布が線形分布もしくは線形に近似した分布となるので、出力データの処理の容易化を図ることができ、位置検出センサ50の検出精度を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態の位置検出センサ50によれば、可動プーリ半体18の被検出面51を回転軸方向に沿って傾きが変化するように湾曲しつつ傾斜する湾曲傾斜面形状とし、可動プーリ半体18の位置に対するホール素子53の出力分布が線形分布若しくは線形に近似した分布となるようにした。これにより、位置検出センサ50による検出データの取り扱いが容易になるので、検出データの処理の容易化、及び位置検出精度の向上を図ることができる。
なお、ホール素子53を用いて移動する物体の位置を検出することは広く行われているが、従来は、移動する物体側にSN極の磁石を取り付けるのが一般的であった。しかしながら、ベルト式無段変速機10の従動プーリ16又は駆動プーリ11のように、外径が大きくかつ高速で回転するものに磁石を取り付けることは技術的に難しく、製品のコスト高にもつながりかねない。そこで、本実施形態の位置検出センサ50では、センサ本体(検出部)52側にホール素子53及び該ホール素子53を囲む略コ字型の磁石54を設置して、センサ本体52側で磁場を発生させるようにした。その上で、可動プーリ半体18の回転外周面18aに設けた被検出面51を回転軸方向に沿って傾斜する傾斜面形状にして、可動プーリ半体18の移動に伴い、センサ本体52から被検出面51までの距離が変化するようにした。これにより、ベルト式無段変速機10の従動プーリ16(又は駆動プーリ11)にも容易に適用できる簡単な構成の位置検出センサでありながら、可動プーリ半体18の移動量を非接触で精度良く検知できるようになるので、ベルト式無段変速機10のギヤレシオを正確に把握できるようになる。
また、ベルト式無段変速機10のギヤレシオは、従来、駆動プーリ回転センサ34で検出した回転数と従動プーリ回転センサ36で検出した回転数との比に基づいて算出していた。しかしながら、回転センサ34,35で検出した回転数の比からギヤレシオを求める方法では、万一、駆動プーリ11と従動プーリ16との間に巻き掛けている金属Vベルト15にスリップが発生している場合、ECU62において、LOWギヤ寄りの変速比に移行しているものと誤判断してしまう。そのため、正確な変速比を把握できなくなる。この点、本実施形態のベルト式無段変速機10では、可動プーリ半体18の回転軸方向の位置を検出する位置検出センサ50を設けたことによって、当該位置検出センサ50で検出した可動プーリ半体18の回転軸方向の位置に基づいてギヤレシオを算出できる。したがって、万一、金属Vベルト15にスリップが発生している場合でも、それに影響されず変速比を正確に把握することが可能となる。
また、本実施形態のベルト式無段変速機10では、従来から備わっていた駆動プーリ回転センサ34及び従動プーリ回転センサ36と、本発明にかかる位置検出センサ50との両方を設けているので、ECU62において、回転センサ34,36で検出した回転数の比から算出したギヤレシオと、位置検出センサ50で検出した可動プーリ半体18の位置から算出したギヤレシオとを比較することで、駆動プーリ11と従動プーリ16とに巻き掛けた金属Vベルト15にスリップが発生しているか否かの判定(いわゆるベルトスリップ判定)を行うことができる。つまり、駆動プーリ11や従動プーリ16にかかる側圧が最適な負荷であるのか、あるいは過剰な負荷で金属Vベルト15にスリップが生じているのかを判別できるようになる。また、ECU62は、回転センサ34,36で検出した回転数の比から算出したギヤレシオと、位置検出センサ50で検出した可動プーリ半体18の位置から算出したギヤレシオとを比較することで、油圧制御バルブ61の作動を制御して、駆動プーリ11の側圧(駆動側圧)と従動プーリ16の側圧(従動側圧)の少なくともいずれかを制御することができる。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状・構造・材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、上記実施形態では、本発明にかかる位置検出センサ50を従動プーリ16(従動プーリ16が備える可動プーリ半体18)の位置を検出するためのセンサとして用いた場合を説明したが、駆動プーリ11(駆動プーリ11が備える可動プーリ半体13)の位置を検出するためのセンサとして用いてもよい。さらにいえば、本発明にかかる位置検出装置の検出対象は、ベルト式無段変速機10の可動プーリ半体18(13)には限られず、直線移動する他の移動体、あるいはそれを備えた他の装置に適用することも可能である。
本発明の一実施形態にかかる位置検出センサを備えた動力伝達装置を示す側断面図である。 位置検出センサを示す図で、図1のA部分の部分拡大図である。 位置検出センサを構成する被検出面とセンサ本体を示す要部拡大図である。 駆動プーリ及び従動プーリの側圧を制御するための制御装置の一部構成を示すブロック図である。 (a)は、可動プーリ半体の位置(横軸)に対する被検出面の形状(縦軸)を示すグラフであり、(b)は、可動プーリ半体の位置(横軸)に対する位置検出センサの出力(縦軸)を示すグラフである。 被検出面を直線傾斜面形状とした場合(従来構成)の位置検出センサを示す要部拡大図である。
1 入力軸
2 カウンタ軸
10 ベルト式無段変速機(CVT)
11 駆動プーリ
15 金属Vベルト
16 従動プーリ
17 固定プーリ半体
18 可動プーリ半体(移動体)
18a 回転外周面
20 金属Vベルト機構
34 駆動プーリ回転センサ
36 従動プーリ回転センサ
50 位置検出センサ(位置検出装置)
51 被検出面
52 センサ本体(検出部)
53 ホール素子
54 磁石
61 油圧制御バルブ(プーリ側圧制御手段)
62 ECU(プーリ側圧制御手段)
M 動力伝達装置

Claims (5)

  1. 入力回転軸上に設置された一対の固定プーリ半体と可動プーリ半体とからなる駆動プーリと、出力回転軸上に設置された一対の固定プーリ半体と可動プーリ半体とからなる従動プーリと、前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に掛け渡された無端状のベルトと、を有し、前記駆動プーリが備える前記固定プーリ半体と前記可動プーリ半体との間の溝幅、及び前記従動プーリが備える前記固定プーリ半体と前記可動プーリ半体との間の溝幅をそれぞれ変えることで、変速比を無段階に変化させることができるベルト式無段変速機であって、
    前記従動プーリが備える前記可動プーリ半体と、前記駆動プーリが備える前記可動プーリ半体のいずれかの回転軸方向の位置を検出する非接触式の位置検出装置を備え、
    前記位置検出装置は、
    前記可動プーリ半体の回転外周面に設けられた前記回転軸方向に沿って傾きが変化するように湾曲しつつ傾斜する湾曲傾斜面形状の被検出面と、
    前記被検出面に対向して配置されたホール素子と、該ホール素子の前記被検出面に対する両側及び背面側を囲むように配置された磁石とからなる検出部と、を備える
    ことを特徴とするベルト式無段変速機。
  2. 前記被検出面の前記湾曲傾斜面形状は、前記可動プーリ半体の前記回転軸方向の位置に対する前記ホール素子の出力分布が線形分布もしくは線形に近似した分布となるような形状に設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機。
  3. 前記駆動プーリの回転数を検出する駆動プーリ回転センサと、前記従動プーリの回転数を検出する従動プーリ回転センサと、前記駆動プーリと前記従動プーリの少なくともいずれかの側圧を制御するプーリ側圧制御手段と、をさらに備え、
    前記プーリ側圧制御手段は、
    前記駆動プーリ回転センサで検出した回転数と前記従動プーリ回転センサで検出した回転数との比から算出したギヤレシオと、前記位置検出装置で検出した前記可動プーリ半体の位置から算出したギヤレシオとを比較することで、前記駆動プーリと前記従動プーリの少なくともいずれかの側圧を制御する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト式無段変速機。
  4. 直線移動する移動体の移動方向に対する側面に設けた被検出面と、
    前記被検出面に対向して配置されたホール素子と、該ホール素子の前記被検出面に対する両側及び背面側を囲むように配置された磁石とからなる検出部と、を備え、
    前記移動体の移動に伴い前記検出部から前記被検出面までの距離が変化することで、前記ホール素子の出力が変化して、前記移動体の位置を検出することができる非接触式の位置検出装置であって、
    前記移動体の前記被検出面は、前記移動体の移動方向に沿って傾きが変化するように湾曲しつつ傾斜する湾曲傾斜面形状に形成されている
    ことを特徴とする位置検出装置。
  5. 前記被検出面の前記湾曲傾斜面形状は、前記移動体の位置に対する前記ホール素子の出力分布が線形分布もしくは線形に近似した分布となるような形状に設定されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の位置検出装置。
JP2009068331A 2009-03-19 2009-03-19 位置検出装置及びそれを備えたベルト式無段変速機 Pending JP2010223252A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009068331A JP2010223252A (ja) 2009-03-19 2009-03-19 位置検出装置及びそれを備えたベルト式無段変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009068331A JP2010223252A (ja) 2009-03-19 2009-03-19 位置検出装置及びそれを備えたベルト式無段変速機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010223252A true JP2010223252A (ja) 2010-10-07

Family

ID=43040672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009068331A Pending JP2010223252A (ja) 2009-03-19 2009-03-19 位置検出装置及びそれを備えたベルト式無段変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010223252A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013008277A1 (ja) * 2011-07-13 2013-01-17 三菱電機株式会社 位置検出装置
JP2015178869A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 ジヤトコ株式会社 無段変速機及び車両
WO2017056854A1 (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 メレキシス テクノロジーズ エヌ ヴィ 変位検出装置及び無段変速装置
JP2018013461A (ja) * 2016-07-23 2018-01-25 メレキシス テクノロジーズ エス エー 変位検出装置及び無段変速装置

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013008277A1 (ja) * 2011-07-13 2013-01-17 三菱電機株式会社 位置検出装置
JPWO2013008277A1 (ja) * 2011-07-13 2015-02-23 三菱電機株式会社 位置検出装置
JP5683703B2 (ja) * 2011-07-13 2015-03-11 三菱電機株式会社 位置検出装置
JP2015178869A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 ジヤトコ株式会社 無段変速機及び車両
CN108351194A (zh) * 2015-09-28 2018-07-31 梅莱克塞斯技术股份有限公司 位移检测装置以及无级变速装置
JP2017067480A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 メレキシス テクノロジーズ エヌ ヴィ 変位検出装置及び無段変速装置
WO2017056854A1 (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 メレキシス テクノロジーズ エヌ ヴィ 変位検出装置及び無段変速装置
US20180274944A1 (en) * 2015-09-28 2018-09-27 Melexis Technologies Nv Displacement detecting device and continuously variable transmission device
EP3358291A4 (en) * 2015-09-28 2019-06-26 Melexis Technologies SA MOTION DETECTION DEVICE AND CONTINUOUSLY VARIABLE TRANSMISSION DEVICE
US10612942B2 (en) 2015-09-28 2020-04-07 Melexis Technologies Sa Displacement detecting device and continuously variable transmission device
CN108351194B (zh) * 2015-09-28 2020-12-18 梅莱克塞斯技术股份有限公司 位移检测装置以及无级变速装置
US11150109B2 (en) 2015-09-28 2021-10-19 Melexis Technologies Sa Displacement detecting device and continuously variable transmission device
JP2018013461A (ja) * 2016-07-23 2018-01-25 メレキシス テクノロジーズ エス エー 変位検出装置及び無段変速装置
CN107655496A (zh) * 2016-07-23 2018-02-02 梅莱克塞斯技术股份有限公司 位移检测装置及无级变速装置
US10527456B2 (en) 2016-07-23 2020-01-07 Melexis Technologies Sa Displacement detection device and continuously variable transmission
CN107655496B (zh) * 2016-07-23 2020-04-10 梅莱克塞斯技术股份有限公司 位移检测装置及无级变速装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5069350B2 (ja) 摩擦式無段変速機の制御方法、ならびに該制御方法を実施するための手段を備えた変速機
JP2010223252A (ja) 位置検出装置及びそれを備えたベルト式無段変速機
JPH06300102A (ja) 無段変速機のベルト比測定装置
KR100248527B1 (ko) 무단 변속기의 제어 방법 및 장치
WO2010119748A1 (ja) ベルト式無段変速機
JP5253786B2 (ja) 変速装置、それを備えたパワーユニット、車両、変速装置の制御装置および変速装置の制御方法
JP2015532406A (ja) 同期ベルトスプロケットおよびその装置
US10711888B2 (en) Electromechanically actuated continuously variable transmission system and method of controlling thereof
US10168237B2 (en) Torque detector
KR20180014182A (ko) 무단 변속기의 제어 장치
US20190265116A1 (en) Torque detection device
US9285031B1 (en) Method and apparatus to control a continuously variable transmission
CN108223728A (zh) 带式无级变速器的变速控制方法
JPH01134201A (ja) リニアストローク検出装置及びこれを利用した無段変速機
JP2012083154A (ja) 車両の回転体回転速度算出装置
JP2010181330A (ja) エンコーダおよび車両
JP2011127620A (ja) 動力伝達装置
WO2016142884A1 (en) Apparatus, and relevant method, for the measurement of the torques transmitted through a speed variator comprised between two shafts
JP2638333B2 (ja) ベルト駆動式無段変速機
TW200821487A (en) Belt type continuously variable transmission
KR101771202B1 (ko) 무단 변속기의 슬립 감지 방법 및 시스템
JP2005133805A (ja) 無段変速機
RU2315215C2 (ru) Торцовый зубчато-шариковый вариатор
JP2011112427A (ja) エンコーダおよび車両
EP4152009A1 (en) Sensor and method to measure the speed and axial displacement of a rotating target and to control a continuously variable transmission