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JP2010209767A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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JP2010209767A
JP2010209767A JP2009055616A JP2009055616A JP2010209767A JP 2010209767 A JP2010209767 A JP 2010209767A JP 2009055616 A JP2009055616 A JP 2009055616A JP 2009055616 A JP2009055616 A JP 2009055616A JP 2010209767 A JP2010209767 A JP 2010209767A
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Fumihiro Fujikake
文裕 藤掛
Hisafumi Adachi
尚史 足立
Tomoyoshi Tsuda
知是 津田
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Abstract

【課題】閉弁時にアーマチャ83のバウンスが発生して圧力制御室61の圧力挙動が不安定になるのを抑制する。
【解決手段】アーマチャ83が排出通路84bを開閉する部分の周りのバルブボディ85に、弁室85cを形成するとともに、その弁室85c内の燃料を、アーマチャ83下面83dとバルブボディ85の上端面85bとの対向する二面の間に排出する燃料流路85fがバルブボディ85に設けられている。
これによれば、スイッチングリークを優先的にアーマチャ83とバルブボディ85との対向する面83d、85bの間に供給することにより、この微小な隙間に気泡が溜るのを防ぎつつ流体ダンパーを形成して、閉弁時にアーマチャ83のバウンスが発生して圧力制御室61)の圧力挙動が不安定になるのを抑制することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料を内燃機関に噴射するための燃料噴射弁に関するものである。
図5は、本発明との比較例として、従来のサイドフィードタイプの燃料噴射弁の要部構造を示す断面図である。図5に示す燃料噴射弁は、図示しないノズルボディに形成された噴孔をニードルにて開閉するノズル部と、ニードルを閉弁向きに付勢する高圧の燃料が導入される圧力制御室61を形成するハウジング11と、圧力制御室61の圧力を制御してノズル部の開閉弁作動を制御する制御弁部80などを備えている。
また、制御弁部80は、圧力制御室61内の燃料を低圧部に排出させる排出通路84bが軸方向に形成されたオリフィスプレート(プレート)84と、オリフィスプレート84の軸方向に変位して排出通路84bを開閉するアーマチャ(弁部材)83と、アーマチャ83を摺動自在に保持するガイド孔85aが軸方向に形成されるとともに、オリフィスプレート84の軸方向一端側に配置されたバルブボディ85などを備えている。
さらに、図示しない高圧燃料通路から燃料がノズル部に送られ、噴孔から噴射されないときにノズル部内でリークした燃料(スタティックリークと言う)は、低圧燃料通路41から制御弁部80内の第1、第2内部空間86、87に流入してこれを満たし、第2内部空間87に開設された図示しない戻し燃料通路から燃料タンクへ戻されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、開弁時に圧力制御室61から排出通路84bを通ってバルブボディ85の弁室85c内にリークした燃料(スイッチングリークと言う)は、図5に示す燃料排出孔85dから上記第1、第2内部空間86、87を連通させる貫通孔85eを通って第2内部空間87に排出され、戻し燃料通路から燃料タンクへ戻されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−192080号公報
スイッチングリークには、気泡が生じるということが知られている。上述したサイドフィードタイプの燃料噴射弁では、アーマチャ83周りのバルブ室(第1内部空間)86をスタティックリークで満たして常時流れるようにすることにより、アーマチャ83とバルブボディ85との間に形成される微小な隙間に気泡が溜るのを防ぎつつ流体ダンパーを形成して、閉弁時のアーマチャ83のバウンスを抑制している。
しかしながら、図1〜3に示すセンタフィードタイプの燃料噴射弁では、スタティックリークがないため、スイッチングリーク中の気泡がアーマチャ83とバルブボディ85との間に形成される微小な隙間に溜り、閉弁時にアーマチャ83のバウンスが発生して圧力制御室61の圧力挙動が不安定となり、噴孔からの噴射特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明は、このような従来の技術に着目して成されたものであり、その目的は、閉弁時にアーマチャのバウンスが発生して圧力制御室の圧力挙動が不安定になるのを抑制することのできる燃料噴射弁を提供することにある。なお、「背景技術」および「発明が解決しようとする課題」中に付した符号は、後述する「発明を実施するための形態」の中で説明する符合と対応しているため、ここでの説明は省略する。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、燃料を噴射するための噴孔(22)を有するノズルボディ(21)と、ノズルボディ(21)内に摺動自在に設けられて噴孔(22)を開閉するニードル(30)と、ニードル(30)を閉弁向きに付勢する高圧の燃料が導入される圧力制御室(61)を形成するハウジング(11)と、圧力制御室(61)内の燃料を低圧部に排出させる排出通路(84b)が軸方向に形成されたプレート(84)と、プレート(84)の軸方向に変位して排出通路(84b)を開閉する弁部材(83)と、弁部材(83)を摺動自在に保持するガイド孔(85a)が軸方向に形成されるとともに、プレート(84)の軸方向一端側に配置されたバルブボディ(85)とを備える内燃機関用燃料噴射装置において、
弁部材(83)は、可動コア部(83a)と、可動コア部(83a)の中心一端側に突出してガイド孔(85a)内を摺動するとともに、その先端側で排出通路(84b)を開閉する略円柱状の小径軸部(83b)とを備え、可動コア部(83a)の小径軸部(83b)を突出させた側の面(83d)と、バルブボディ(85)の軸方向一端面(85b)とは対向しており、弁部材(83)が排出通路(84b)を開閉する部分の周りのバルブボディ(85)に、弁室(85c)を形成するとともに、弁室(85c)内の燃料を対向する面(83d、85b)の間に排出する燃料流路(85f)がバルブボディ(85)に設けられていることを特徴としている。
この請求項1に記載の発明によれば、スイッチングリークを優先的に弁部材(83)とバルブボディ(85)との対向する面(83d、85b)の間に供給することにより、この微小な隙間に気泡が溜るのを防ぎつつ流体ダンパーを形成して、閉弁時に弁部材(83)のバウンスが発生して圧力制御室(61)の圧力挙動が不安定になるのを抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の燃料噴射弁において、燃料流路(85f)は、バルブボディ(85)の円周方向に複数設けられていることを特徴としている。この請求項2に記載の発明によれば、弁部材(83)とバルブボディ(85)との対向する面(83d、85b)の間に、偏ることなく略均一に燃料を供給することができる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の燃料噴射弁において、バルブボディ(85)には、可動コア部(83a)周りの第1内部空間(86)と、プレート(84)周りの第2内部空間(87)とを連通させる貫通孔(85e)が形成されており、燃料流路(85f)は、貫通孔(85e)よりも中心軸寄りに形成されており、バルブボディ(85)の軸方向一端面(85b)に、貫通孔(85e)よりも内側で燃料流路(85f)の出口を取り囲む堰部(85g)が立設されていることを特徴としている。
この請求項3に記載の発明によれば、堰部(85g)内に燃料を溜めることができるため、弁部材(83)とバルブボディ(85)との対向する面(83d、85b)の間に、より均一で安定的に燃料を供給することができる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の燃料噴射弁において、堰部(85g)は、弁部材(83)が排出通路(84b)を閉じたときに、可動コア部(83a)に当らない高さおよび位置となっていることを特徴としている。この請求項4に記載の発明によれば、堰部(85g)を設けることによって排出通路(84b)の閉弁が不安定になるのを防ぐことができる。
また、請求項5に記載の発明では、請求項3または4に記載の燃料噴射弁において、堰部(85g)は、バルブボディ(85)と一体に形成されていることを特徴としている。この請求項5に記載の発明によれば、燃料噴射弁(1)のコストを抑えることができる。なお、特許請求の範囲および上記各手段に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
燃料噴射装置に用いる燃料噴射弁1の構造概要を示す断面図である。 本発明の第1実施形態における燃料噴射弁1の要部構造を示す断面図である。 本発明の第2実施形態における燃料噴射弁1の要部構造を示す断面図である。 図3中のバルブボディ85の上面図である。 比較例の燃料噴射弁の要部構造を示す断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1および図2を用いて詳細に説明する。図1は、燃料噴射装置に用いる燃料噴射弁1の構造概要を示す断面図であり、図2は、本発明の第1実施形態における燃料噴射弁1の要部構造を示す断面図である。燃料噴射装置は、例えばディーゼルエンジン、もしくは筒内噴射式火花点火内燃機関(以下、単に「エンジン」と言う)の気筒内へ直接的に燃料を噴射するものであり、各気筒供給の蓄圧容器としてのコモンレール4から分配供給される高圧燃料を噴射する。
燃料噴射装置は、図1に示すように、燃料を高圧状態で蓄えるコモンレール4、燃料タンク2から汲み上げた燃料を加圧してコモンレール4に圧送する燃料供給ポンプ3、コモンレール4より高圧配管を通じて供給される高圧燃料を、図示しないエンジンの気筒内に噴射する燃料噴射弁1、および燃料供給ポンプ3や燃料噴射弁1などを制御する制御装置5を備えている。
コモンレール4内の燃料の圧力は、エンジンの運転状態に応じて調整される。コモンレール4内の燃料の圧力は、制御装置5によって燃料供給ポンプ3を駆動制御することにより、エンジンの運転状態に最適な燃料噴射圧力相当の圧力(以下、コモンレール圧と言う)に調整される。
燃料供給ポンプ3は、図示しない入口調量弁、加圧室および圧送プランジャなどの圧送ユニットを有している。そして、コモンレール4内の圧力が所定のコモンレール圧に設定されるよう、入口調量弁により調量された燃料を加圧室で圧送プランジャによって圧送してコモンレール4へ吐出する。
燃料噴射弁1は、図1に示すように、「複数の噴孔22と、噴孔22を開閉するノズルニードル(ニードル)30と、ノズルニードル30の反噴孔側の端部31を間接的に駆動制御する制御弁部80と、ノズルニードル30などの構成要素を軸方向移動可能に収容するハウジング11とを有し、ノズルニードル30の反噴孔側の端部31を囲む背圧室43と、噴孔22に高圧燃料を供給する高圧燃料径路とを共有する」という、いわゆるセンタフィードタイプの燃料噴射弁1である。
ハウジング11内を軸方向移動可能に収容される構成要素とは、ノズルニードル30およびコマンドピストン50とから構成される。高圧燃料径路とは、コモンレール4の高圧燃料を、ハウジング11内に形成される軸方向孔25、42を通じて噴孔22に連絡する高圧燃料通路に相当する。
燃料噴射弁1は、制御弁部80への通電および通電停止を制御装置5で制御することにより、高圧燃料の噴射量および噴射時期などが決定されるように構成されている。ハウジング11は、略筒状に形成されており、下端下側にノズルボディ21を構成し、ノズルニードル30およびコマンドピストン50を軸方向孔25、42内に収容している。
ノズルボディ21は、軸方向一端部に噴孔22および弁座23が形成され、弁座23の下流側の端部から軸方向他端部に延び、上端面に開口する「第1軸方向孔」としてのニードル収容孔25を有する。ニードル収容孔25には、ノズルニードル30が軸方向移動可能に収容される。
ニードル収容孔25の底部には、ニードル収容孔25の内壁とノズルボディ21の外壁とを連通する噴孔22が形成され、噴孔22の上部には、ノズルニードル30が着座および離座する弁座23が形成されている。ニードル収容孔25は、ノズルニードル30を収容させたときに、ノズルニードル30の外周面とニードル収容孔25の内周面との間には隙間が形成されており、この隙間は、コモンレール4から高圧燃料が供給される燃料溜り室26となる。
燃料溜り室26は、ノズルニードル30が弁座23から離座することにより、噴孔22と連通する。また、ノズルボディ21上端面の燃料溜り室26の開口からニードル収容孔25の先端まで、過度な流路抵抗を受けないで高圧燃料がスムースに流れるように、ノズルニードル30の大径部32には、平面部や図示しない縦溝などが形成されている。
ノズルニードル30は、棒状を呈しており、先端部33が先端に向かうほど径が小さくなる円錐状に形成され、先端部33が弁座23に離座および着座することにより噴孔22を開閉する。ノズルニードル30は、先端部33から燃料上流側(図1の上方側)に向かって小径部34と、小径部34より大径の大径部32、反噴孔側の端部31とを有している。
大径部32は、平面もしくは縦溝が形成された部分を除き、ニードル収容孔25で摺動可能に支持される。反噴孔側の端部31は、その一部もしくは全部がニードル収容孔25の開口からハウジング11側に突出している。
ハウジング11は、一方の端部にノズルボディ21を支持し、他方の端部に制御弁部80を支持する。ハウジング11とノズルボディ21とは、「締結部材」としてのリテーニングナット27のねじ締結によって気密に接続される。ハウジング11と制御弁部80とは、ソレノイドボディ81によって気密に接続される。ハウジング11は、軸方向に延び、かつニードル収容孔25と連通する「第2軸方向孔」としてのピストン収容孔42を有する。
ピストン収容孔42には、ノズルニードル30と協働可能なコマンドピストン50が軸方向移動可能に収容されている。コマンドピストン50は、ピストン収容孔42に摺動可能に支持される頭部51と、平面もしくは縦溝が形成された部分を除きピストン収容孔42に摺動可能に支持される大径部52と、大径部52より小径で、かつノズルニードル30の反噴孔側の端部31に隣接する小径部53とを有する。
大径部52および小径部53とピストン収容孔42において、大径部52および小径部53の外周面とピストン収容孔42の内周面との間には隙間が形成されており、この隙間は、コモンレール4から高圧燃料が供給される燃料通路46となる。また、小径部53の下端部56には、フランジ部54が形成されている。
フランジ部54は、ピストン収容孔42においてピストン収容孔42の下端部側の内周面で囲まれる背圧室43に収容され、コマンドピストン50をノズルニードル30側の下方に付勢するスプリング59の一端部を支持している。スプリング59の他端部は、ピストン収容孔42内の端面に支持されている。スプリング59は、コマンドピストン50とノズルニードル30との連繋部35を介して、常にノズルニードル30を閉弁方向に付勢する作用力として機能している。
また、ハウジング11には、コモンレール4からの燃料配管が接続され、バーフィルタ12を内蔵する燃料導入通路44が形成されている。燃料導入通路44は、ピストン収容孔42に開口して連通している。また、燃料導入通路44から制御弁部80の内部通路に連通する分岐燃料通路45が分岐している。制御弁部80の内部通路とは、「弁座部材」としてのオリフィスプレート(プレート)84を経由して圧力制御室61に連通する通路である。
制御弁部80でハウジング11上端部のピストン収容孔42の開口を塞ぐとともに、コマンドピストン50がピストン収容孔42に収容されることにより、コマンドピストン50の頭部51の上端面55と、ピストン収容孔42とで囲まれる空間が形成される。この空間が圧力制御室61となる。
この圧力制御室61にコモンレール4からの高圧燃料が供給されることにより、コマンドピストン50の上端面55から、コマンドピストン50をノズルニードル30側の下方、即ち連繋部35を介してノズルニードル30の閉弁方向に燃料圧力(背圧)が作用する。この圧力制御室61の燃料圧力(背圧)は、ノズルニードル30を閉弁方向に付勢する作用力として機能している。
ハウジング11には、圧力制御室61の高圧燃料を、制御弁部80を介して低圧側へ排出する戻し燃料通路49が形成されている。燃料導入通路44、分岐燃料通路45、燃料通路46、および燃料溜り室26は高圧燃料通路を構成している。ピストン収容孔42、ニードル収容孔25の内側の燃料通路46、および燃料溜り室26には、常にコモンレール4からの高圧燃料が供給されている。
ノズルニードル30の先端部には、高圧燃料が作用しており、ノズルニードル30を開弁方向に付勢する作用力として機能している。また、ノズルニードル30には、連繋部35を介してコマンドピストン50を付勢するスプリング59による閉弁方向の付勢力が働いている。
ノズルニードル30は、ノズルニードル30に働く閉弁方向の付勢力の合計と、開弁方向の付勢力の合計とのバランスによってニードル収容孔25における位置が決定される。言い換えると、閉弁方向の付勢力の合計が開弁方向の付勢力の合計よりも勝れば、ノズルニードル30は閉弁方向に移動し、反対に、開弁方向の付勢力の合計が閉弁方向の付勢力の合計よりも勝れば、ノズルニードル30は開弁方向に移動する。
制御弁部80は、圧力制御室61へコモンレール4の高圧燃料を供給する状態と、燃料タンク2へ圧力制御室61の高圧燃料を排出する状態とを切り換える電磁弁であり、電磁駆動部82と、この電磁駆動部82によって駆動されるアーマチャ(本発明で言う弁部材)83を有している。
アーマチャ83は、オリフィスプレート84に着座可能であり、アーマチャ83がオリフィスプレート84に着座および離座することにより、圧力制御室61と、後述する制御弁部80側のリーク燃料排出部との連通状態が断続される。言い換えると、電磁駆動部82を制御することにより、圧力制御室61からリーク燃料排出部へ連通する通路が開閉される。
以上、燃料噴射装置に用いた燃料噴射弁1の基本構成を説明した。次に、燃料噴射弁1の要部構成について、主に図2を用いて説明する。ハウジング11の上側内面に配設されたオリフィスプレート84には、分岐燃料通路45(図1参照)からの高圧燃料を圧力制御室61に導く高圧連通路84a(図1参照)が形成され、分岐燃料通路45と高圧連通路84aとの間には、流入側のインオリフィスが形成されている。
また、オリフィスプレート84には、圧力制御室61の燃料を排出するための排出通路84bが形成されており、この排出通路84bと、排出通路84bを開閉する後述のボール弁(弁体)83cとの間には、流出側のアウトオリフィス84cが形成されている。
制御弁部80の電磁駆動部82は、コネクタ部13(図1参照)を介して、駆動電流が供給されるコイル82aと、コイル82aにより励磁されて電磁力を発生するステータ82bとを有している。また、制御弁部80は、ステータ82bの電磁力によって吸引されるアーマチャ83と、このアーマチャ83を摺動自在に保持するバルブボディ85とを備えている。
アーマチャ83は、ステータ82bに吸引される略円盤状の可動コア部83aと、可動コア部83aの一端側中央から下方に突出した略円柱状の小径軸部83bと、小径軸部83bの下端に保持されてシート部を構成するボール弁83cとを備えている。また、アーマチャ83の上面中央には、アーマチャ83を下方へ付勢するバルブスプリング88を備えている。
バルブボディ85の軸方向には、アーマチャ83の小径軸部83bを摺動自在に保持するガイド孔85aが形成されている。そして、アーマチャ83の可動コア部83aの小径軸部83bを突出させた側の面83dと、バルブボディ85の上端面(軸方向一端面)85bとが対向するようになっている。この対向する二面83d、85bは、制御弁部8の閉弁時には当接しており、開弁時にはアーマチャ83がステータ82bに吸引されてリフトし、僅かな隙間ができる。
また、アーマチャ83が排出通路84bを開閉する部分の周りを取り囲むように、バルブボディ85の下面中央には窪み部が形成されており、バルブボディ85とオリフィスプレート84とが密着状態で固定されことにより、窪み部がオリフィスプレート84との間で弁室85cを形成している。言い換えると、オリフィスプレート84とバルブボディ85との内部に弁室85cを設けている。
そして、本実施形態の特徴的な構成として、バルブボディ85には、弁室85cからの燃料を、バルブボディ85の上端面85bに流出させる燃料流路85fが穿設されている。また、バルブボディ85の外周近くには、可動コア部83a周りのバルブ室(本発明で言う第1内部空間)86と、オリフィスプレート84周りの内部空間(第2内部空間)87とを連通させる貫通孔85eが穿設されている。燃料流路85fおよび貫通孔85eは、リーク燃料排出部を成している。
次に、燃料噴射弁1の作動概要を説明する。制御弁部80においてアーマチャ83がオリフィスプレート84に着座することにより、圧力制御室61へコモンレール4から高圧燃料が供給されると、ノズルニードル30に働く閉弁方向の付勢力が開弁方向の付勢力よりも勝るので、ノズルニードル30は閉弁方向に移動し、噴孔22は閉じられて噴孔22から燃料が噴射されない。
そして、コイル82aに駆動電流が供給されると、アーマチャ83がステータ82bに吸引されてオリフィスプレート84から離座することにより排出通路84bが開かれ、圧力制御室61の燃料は、排出通路84b→アウトオリフィス84c→弁室85c→燃料流路85f→二面83d、85b間の隙間→バルブ室86→貫通孔85e→内部空間87→戻し燃料通路49を通って燃料タンク2へ戻される。
圧力制御室61の高圧燃料が燃料タンク2へ排出されると、圧力制御室61の圧力が低下し、ノズルニードル30に働く開弁方向の付勢力が閉弁方向の付勢力よりも勝るようになる。つまり、フランジ部54に作用する背圧室43の燃料圧力によってノズルニードル30が開弁向きに移動され、先端部33が弁座23から離れて噴孔22が開かれ、噴孔22から内燃機関の気筒内に燃料が噴射される。
その後、コイル82aへの駆動電流の供給が遮断されると、ステータ82bの吸引力が消滅するため、アーマチャ83がバルブスプリング88の付勢力により移動されて排出通路84bが閉じられる。これにより、分岐燃料通路45および高圧連通路84aを介して供給される高圧燃料によって圧力制御室61の圧力が上昇し、コマンドピストン50を介してノズルニードル30を閉弁向きに付勢する力が大きくなるため、ノズルニードル30が閉弁向きに移動され、先端部33が弁座23に着座して噴孔22が閉じられ、燃料噴射が終了する。
次に、本実施形態の特徴と、その効果について述べる。アーマチャ83は、略円盤状の可動コア部83aと、その可動コア部83aの一端側中央から突出してバルブボディ85のガイド孔85a内を摺動するとともに、その先端側でオリフィスプレート84の排出通路84bを開閉する略円柱状の小径軸部83bとを備えている。
このため、可動コア部83aの小径軸部83bを突出させた側の面83dと、バルブボディ85の上端面85bとは対向する。そして、アーマチャ83が排出通路84bを開閉する部分の周りのバルブボディ85に、弁室85cを形成するとともに、その弁室85c内の燃料を対向する面83d、85bの間に排出する燃料流路85fがバルブボディ85に設けられている。
これによれば、スイッチングリークを優先的にアーマチャ83とバルブボディ85との対向する面83d、85bの間に供給することにより、この微小な隙間に気泡が溜るのを防ぎつつ流体ダンパーを形成して、閉弁時にアーマチャ83のバウンスが発生して圧力制御室61の圧力挙動が不安定になるのを抑制することができる。なお、燃料流路85fは、小径軸部83bに沿うように、ガイド孔85a内周面や小径軸部83bの外周面に設けても良い。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図3は、本発明の第2実施形態における燃料噴射弁1の要部構造を示す断面図であり、図4は、図3中のバルブボディ85の上面図である。なお、本実施形態においては、上述した第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成および特徴について説明する。
まず、本実施形態で燃料流路85fは、バルブボディ85の円周方向に複数(本実施形態では3つ)設けられている(図4参照)。これによれば、アーマチャ83とバルブボディ85との対向するニ面83d、85bの間に、偏ることなく略均一に燃料を供給することができる。
なお、図4では、燃料流路85fと貫通孔85eとを同じ周方向に設けているが、例えば、貫通孔85e同士の中間あたりとなるように燃料流路85fをずらして配置しても良い。これにより、燃料流路85fから流出した燃料が、より広くニ面83d、85b間を流れて貫通孔85eへ至るようになる。
また、バルブボディ85には、可動コア部83a周りのバルブ室86と、オリフィスプレート84周りの内部空間87とを連通させる貫通孔85eが形成されているが、燃料流路85fは、その貫通孔85eよりも中心軸寄りに形成されており、バルブボディ85の上端面85bに、貫通孔85eよりも内側で燃料流路85fの出口を取り囲むように堰部85gが立設されている。
これによれば、堰部85g内に燃料を溜めることができるため、アーマチャ83とバルブボディ85との対向する二面83d、85bの間に、より均一で安定的に燃料を供給することができる。また、その堰部85gは、アーマチャ83が排出通路84bを閉じたときに、可動コア部83aに当らない高さおよび位置となっている。
これによれば、堰部85gを設けることによって排出通路84bの閉弁が不安定になるのを防ぐことができる。また、堰部85gは、バルブボディ85と一体に形成されている。これによれば、燃料噴射弁1のコストを抑えることができる。
1…燃料噴射弁
11…ハウジング
21…ノズルボディ
22…噴孔
30…ノズルニードル(ニードル)
61…圧力制御室
83…アーマチャ(弁部材)
83a…可動コア部
83b…小径軸部
83d…小径軸部を突出させた側の面
84…オリフィスプレート(プレート)
84b…排出通路
85…バルブボディ
85a…ガイド孔
85b…上端面(軸方向一端面)
85c…弁室
85e…貫通孔
85f…燃料流路
85g…堰部
86…バルブ室(第1内部空間)
87…内部空間(第2内部空間)

Claims (5)

  1. 燃料を噴射するための噴孔(22)を有するノズルボディ(21)と、
    前記ノズルボディ(21)内に摺動自在に設けられて前記噴孔(22)を開閉するニードル(30)と、
    前記ニードル(30)を閉弁向きに付勢する高圧の燃料が導入される圧力制御室(61)を形成するハウジング(11)と、
    前記圧力制御室(61)内の燃料を低圧部に排出させる排出通路(84b)が軸方向に形成されたプレート(84)と、
    前記プレート(84)の軸方向に変位して前記排出通路(84b)を開閉する弁部材(83)と、
    前記弁部材(83)を摺動自在に保持するガイド孔(85a)が軸方向に形成されるとともに、前記プレート(84)の軸方向一端側に配置されたバルブボディ(85)とを備える内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記弁部材(83)は、可動コア部(83a)と、前記可動コア部(83a)の中心一端側に突出して前記ガイド孔(85a)内を摺動するとともに、その先端側で前記排出通路(84b)を開閉する略円柱状の小径軸部(83b)とを備え、
    前記可動コア部(83a)の前記小径軸部(83b)を突出させた側の面(83d)と、前記バルブボディ(85)の軸方向一端面(85b)とは対向しており、
    前記弁部材(83)が前記排出通路(84b)を開閉する部分の周りの前記バルブボディ(85)に、弁室(85c)を形成するとともに、前記弁室(85c)内の燃料を前記対向する面(83d、85b)の間に排出する燃料流路(85f)が前記バルブボディ(85)に設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記燃料流路(85f)は、前記バルブボディ(85)の円周方向に複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記バルブボディ(85)には、前記可動コア部(83a)周りの第1内部空間(86)と、前記プレート(84)周りの第2内部空間(87)とを連通させる貫通孔(85e)が形成されており、
    前記燃料流路(85f)は、前記貫通孔(85e)よりも中心軸寄りに形成されており、
    前記バルブボディ(85)の前記軸方向一端面(85b)に、前記貫通孔(85e)よりも内側で前記燃料流路(85f)の出口を取り囲む堰部(85g)が立設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記堰部(85g)は、前記弁部材(83)が前記排出通路(84b)を閉じたときに、前記可動コア部(83a)に当らない高さおよび位置となっていることを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記堰部(85g)は、前記バルブボディ(85)と一体に形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の燃料噴射弁。
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