JP2010205254A - 複合材料の力学的材料定数の算出方法、複合材料中の材料の体積分率の算出方法および記録メディア - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複合材料について、母相中に、複数の種類の材料が既知の体積分率で球状粒子として分散した仮想複合材料を定めることにより、この仮想複合材料の有効材料定数を未知数とする非線形方程式を用意する。次に、この方程式を解いて、仮想複合材料の有効材料定数を、複合材料の有効材料定数として求める。このとき、方程式は、セルフコンシステント法を用いて得られる再帰型の式である。この方程式を用いて複合材料中の材料の体積分率を算出する。
【選択図】 図1
Description
この構造解析方法により、断面内で不均質なマクロ構造の構造計算時間を短縮することができるとされている。
すなわち、この算出方法は、
(A)前記母相中に、前記複数の種類の材料のそれぞれが既知の体積分率で球状粒子として分散した仮想複合材料を、前記複合材料として定めることにより、この仮想複合材料の有効材料定数を未知数とする非線形方程式を用意するステップと、
(B)前記用意した非線形方程式を解いて、前記仮想複合材料の有効材料定数を、前記複合材料の有効材料定数として求めるステップとを有する。
(C)その際、前記非線形方程式は、前記仮想複合材料中の前記複数の種類の材料のそれぞれに対応する前記球状粒子を囲む周囲の材料定数を、算出すべき前記仮想複合材料の有効材料定数として定めることにより得られる再帰型非線型方程式である。
すなわち、この算出方法は、
(D)前記複合材料の有効材料定数を実験結果から特定するステップと、
(E)前記母相中に、前記複数の種類の材料のそれぞれが球状粒子として分散した仮想複合材料を、前記複合材料として定めることにより、この仮想複合材料中のいずれか1種類の材料の体積分率を未知数とする非線形方程式を用意するステップと、
(F)前記用意した非線形方程式を解いて、前記材料の体積分率を求めるステップと、を有する。
(G)その際、前記非線形方程式は、前記仮想複合材料中の前記複数の種類の材料のそれぞれの前記球状粒子を囲む周囲の材料定数を、前記特定された前記複合材料の有効材料定数として定めることにより得られる再帰型非線型方程式である。
同様に、力学的材料定数が既知の母相中に、力学的材料定数が既知の複数の種類の材料を含む複合材料に関して、いずれか1種類の材料の体積分率を、上述した算出方法により算出する、コンピュータの実行可能なプログラムを記録した記録メディアによって、達成することができる。
図1は、複合材料の材料定数の算出方法、および複合材料中の材料の体積分率の算出方法を実施する計算装置10を示す。
計算装置10は、入出力ポート18を介して、記憶装置30、マウスやキーボード等の入力装置32、および、プリンタやモニタ等の出力装置34に接続されている。
(1)力学的材料定数が既知の母相中に、力学的材料定数が既知の、複数の種類の材料を含む複合材料に関して、複合材料の力学的有効材料定数を算出する第1の処理と、
(2)力学的材料定数が既知の母相中に、力学的材料定数が既知の、複数の種類の材料を含む複合材料に関して、少なくとも1種類の材料の体積分率を算出する第2の処理と、を選択的に実行する。
ここで、複合材料の力学的有効材料定数とは、複合材料全体の力学材料定数である。複合材料全体の力学材料定数とは、複合材料を均質な材料としてみた時の力学材料定数をいう。以降、力学的材料定数は材料定数という。
このモジュール20は、第1の処理では、母相の材料定数と、各材料の材料定数、および各材料の体積分率の各数値を設定する。材料定数は、例えば、ラメ定数λ,μの組、あるいは、ラメ定数λ,μの一方と体積弾性率Kの組を含む。以降では、ラメ定数λ,μの組を中心に説明するが、ラメ定数λ,μの一方と体積弾性率Kの組を用いることも効率的である。
また、このモジュール20は、第2の処理では、実験により取得した複合材の有効材料定数、各材料の材料定数、および上記材料のうちのいくつかの体積分率の数値を設定する。
これらの数値は、入力装置32を介したオペレータの指示入力により、あるいは記憶装置30に予め記憶された情報を呼び出すことにより、設定される。
第1の処理の場合、繰返回数(n+1)で求めた複合材料の有効材料定数の値と、繰返回数nでもとめた複合材料の有効材料定数の値との差分の絶対値が予め設定された閾値を下回る場合、繰返回数(n+1)における複合材料の有効材料定数の値が収束解であるとされる。それ以外は、収束解は見出されないとして、繰返回数(n+1)で求めた値を用いて方程式解法モジュール24で計算が行われるように、指示される。上述したように、再帰型非線型方程式は、係数等に具体的な数値が付与された方程式なので、この非線形方程式の微分した関数も既知である。したがって、収束解判定モジュール26は、公知のニュートン・ラフソン法を用いて収束解を見出すことができる。
第2の処理の場合、f(x1)・f(x2)の値が、負か否かが調べられ、後述するように、2分法を用いて、上限値および下限値の値が再設定される。
記憶装置30には、予め設定された複合材料や複合材料に含まれる材料の材料定数等が記録保持されているデータベースを備えている。
複合材料50は、図2(a)に示すように、エポキシ樹脂(以降、エポキシという)Pからなる母相中に、ウレタンU及びフィラーFを含む。
図2(b)および(c)は、複合材料50に作用する応力およびひずみを示している。 以下で説明する応力、ひずみおよび材料定数は、それぞれ2階テンソル、2階テンソル、および4階テンソルであるが、わかり易く説明するためにスカラーの形式で説明する。
複合材料50では、図2(b)に示すように、ウレタンUに作用する応力σUと、フィラーFに作用する応力σFと、エポキシPに作用する応力σPとが加算されて、複合材料全体の平均応力σTとなる。これに対応して、図2(c)に示すように、ウレタンUに作用するひずみεUと、フィラーFに作用するひずみεFと、エポキシPに作用するひずみεPとが加算されて、複合材料全体の平均ひずみεTとなる。平均応力σTおよび平均ひずみεTは、下記式(1)、(2)で表される。平均応力及び平均ひずみは、いずれも体積分率を重み付け係数とした体積平均の応力及び体積平均のひずみを意味する。
この比例定数AUおよびAFは、後述するように、ウレタンUおよびフィラーFを球状粒子と考え、この球状粒子を囲む周囲が、均一な材質の仮想複合材料であると考えることにより求めることができる。すなわち、比例定数AUを、ウレタンUの材料定数と均一な材質の仮想複合材料の有効材料定数C*とを用いて表すことができる。比例定数AFを、フィラーFの材料定数と均一な材質の仮想複合材料の有効材料定数C*とを用いて表すことができる。ウレタンUの材料定数をCUとすると、AU=A(CU,C*)と表される。フィラーFの材料定数をCFとすると、AF=A(CF,C*)と表される。AU=A(CU,C*)およびAF=A(CF,C*)の求め方は後述する。A(CU,C*)およびA(CF,C*)はいずれも、CU,C*およびCF,C*の複雑な式で表された非線形な式となっている。ここで、CU,CF,C*は、例えば、それぞれの材料のラメ定数λU、μU、λF、μFおよびλ*,μ* を表す。このような比例定数AU,AFを用いて、式(1)〜(5)を整理すると、下記式(6)が導かれる。
すなわち、比例定数AU,AFは、体積力が作用せず、無限遠で印加されるひずみε∞ ij(i,jは、1〜3の自然数)が存在する条件下、公知のナビエの方程式を解くことにより得られる。なお、無限遠で印加されるひずみε∞ ijは下記式(7)のように、第1項の静水圧成分と第2項のせん断成分とに分解できる。このため、比例定数AU,AFについても静水圧成分と第2項のせん断成分に分けて算出することができる。比例定数AU,AFは、いずれも球状粒子の材料定数がCUかCFの違いしかないので、以下の説明では、球状粒子の材料定数をCU,CFの代表としてCBを用いて説明する。
式(7)中の第1項の静水圧成分に関するナビエの方程式を満足する変位ui(iは1〜3の自然数)は、下記式(8)のように表される。これは、右辺のテンソルの次元を変位uiの次元と対応させる必要性から一意的に定まる。
ここで、球状粒子における変位uiが原点で有限の値を持ち、ひずみが無限遠で式(7)中の第1項のひずみになる条件と、変位uiおよび球体粒子の表面における表面張力の連続性の条件とを与えることにより、球体粒子内部の変位uiと球体粒子外部の変位uiを求めることができる。具体的には、球体粒子内部の変位uiは下記式(9)で、球体粒子外部の変位uiは下記式(10)で表される。
式(7)中の第2項のせん断成分に関するナビエの方程式を満足する変位ui(iは1〜3の自然数)は、球状粒子の内部及び外部を問わず、球状粒子の中心からの距離の0乗、距離の2乗、距離の−3乗および距離の5乗のそれぞれに比例する項の加算式で定められる。具体的には、変位uiを、{f(r)・(xixj/r2)+g(r)・δij}・xk(i,j,k=1〜3の整数)に比例するように定める。この式は、テンソルの階数をナビエの方程式上で対応させる必要性から一意的に定められたものである。ここで、xj,xkは、3次元座標におけるxiと異なる座標成分を表す。また、f(r)、g(r)は球状粒子の中心からの距離rのみによる多項式を表す。このとき、ナビエの方程式を満足するf(r)、g(r)をf(r)∝rl、g(r)∝rl(lは整数)としてrの次数lを次元解析により求めることにより、rの次数lは0,2,−3,5となる。したがって、ナビエの方程式を満足する変位uiは、球状粒子の内部及び外部を問わず、球状粒子の中心からの距離の0乗、距離の2乗、距離の−3乗および距離の5乗のそれぞれに比例する項の加算式により表される。例えば、次数l=2のときの式は、下記式(14)に示すように表される。勿論、式(14)中のλ、μは、球状粒子の内部では、球状粒子の内部の材料定数が、球状粒子の外部では、球状粒子の外部の材料定数が用いられる。
この仮想複合材料を利用した本発明の算出方法による複合材料の有効材料定数の計算結果は、後述するように、従来の長時間の計算を要する有限要素モデルを用いた場合に近く、精度が高いものとなっている。
まず、条件設定モジュール20にて、複合材料の有効材料定数C*を算出する第1の処理が設定される。この設定は、入力装置32を介してオペレータから指示入力されて行われる。ここで、材料定数C*は、算出すべき未知数であるラメの定数λef,μefを代表して表している。
次に、ウレタンU、フィラーFおよびエポキシPの材料定数CU,CF,CP、すなわち、λP,μP,λU,μU,λF,μFと、ウレタンUおよびフィラーFの体積分率vu,vFの値が、記憶装置30中のデータベースから呼び出されて取得される(ステップS10)。材料定数と体積分率の値は、非線形方程式設定モジュール22に送られて、上述の式(6)の各係数の値が定められ、材料定数C*のみの再帰型非線形方程式に修正される。すなわち、方程式が用意される。
次に、方程式解法モジュール24にて、上述の式(6)を修正した下記式(17)を定義する。具体的には、式(6)の左辺を右辺に移動し、その時の右辺をF(C*)として定義する。AUはA(CU,C*)であり、AFはA(CF,C*)である。
次に、複合材料の力学的実験による計測結果より、複合材料全体の材料定数である有効材料、具体的にはλ*,μ*が特定され取得される(ステップS110)。計測結果は、予め記憶装置30に記憶されており、条件設定モジュール20に計測結果が呼び出されて、複合材料の有効材料定数が特定される。非線形方程式設定モジュール22では、ステップS100、S110にて取得された材料定数の各値が式(6)の各係数に代入されて、未知数が体積分率vFの方程式が用意される。さらに、用意された式(6)を用いて、関数f(x)=(実験により取得した複合材料の有効材料定数)−(式(6)で求める体積分率xにおける複合材料の有効材料定数)が定義される。
すなわち、まず、x3=(x1+x2)/2が求められ(ステップS150)、さらに、f(x1)・f(x3)の値が負か否かが判定される(ステップS160)。判定の結果、f(x1)・f(x3)が負である場合(Yesの場合)、下限値x2がx3に変更され(ステップS170)、f(x1)・f(x3)が負でない場合(Noの場合)、上限値x1がx3に変更される(ステップS180)。
この後、上限値x1と下限値x2との差分の絶対値が予め設定された閾値ε5より小さいか否かが判定される(ステップS190)。絶対値が閾値ε5より小さい場合(Yesの場合)、上限値x1または下限値x2が算出すべき体積分率vFとして定められる(ステップS200)。ステップS190において、絶対値が閾値ε5より小さくない場合(Noの場合)、ステップS150に戻る。こうして、ステップS190の判定で、絶対値が閾値ε5より小さくなるまで、ステップS150、S160、S170、S180を繰り返す。
なお、算出すべき体積分率は、フィラーFを対象とする他、ウレタンUを対象とすることもできる。また、算出すべき体積分率は、複数の種類の材料を対象としてもよい。
複合材料の材料定数の算出方法および体積分率の算出方法では、母相に2つの材料が分散した複合材料を用いて説明したが、3つ以上であってもよい。母相は、エポキシに限られず、金属やセラミック等の無機材料であってもよい。また、母相に含まれる材料は、母相を強化する強化材料に限られず、上述したようにウレタン等の軟質材料であってもよい。
複合材料は、以下に示すものが用いられた。
(1)エポキシ、ウレタン:60g
ウレタン変性エポキシ: 30g
NBR変性エポキシ : 20g
ビスフェノールA型液状エポキシ:10g
(2)フィラー:35g
シリカ :15g
炭酸カルシウム :10g
酸化カルシウム :10g
(3)硬化系:5g
DICY(ジシアンジアミド) :5g
これより、本発明の方法により得られるヤング率は、有限要素モデルを用いて得られるヤング率および実験により得られたヤング率と極めて近い値を示し、本発明の方法が有効であることがわかる。
12 CPU
14 ROM
16 RAM
18 入出力ポート
20 条件設定モジュール
22 非線形方程式設定モジュール
24 方程式解法モジュール
26 収束解判定モジュール
28 結果処理モジュール
30 記憶装置
32 入力装置
Claims (12)
- 力学的材料定数が既知の複数の種類の材料を、力学的材料定数が既知の母相中に含む複合材料に関して、複合材料の力学的有効材料定数をコンピュータが算出する方法であって、
前記母相中に、前記複数の種類の材料のそれぞれが既知の体積分率で球状粒子として分散した仮想複合材料を、前記複合材料として定めることにより、この仮想複合材料の有効材料定数を未知数とする非線形方程式を用意するステップと、
前記用意した非線形方程式を解いて、前記仮想複合材料の有効材料定数を、前記複合材料の有効材料定数として求めるステップと、を有し、
前記非線形方程式は、前記仮想複合材料中の前記複数の種類の材料のそれぞれに対応する前記球状粒子を囲む周囲の材料定数を、算出すべき前記仮想複合材料の有効材料定数として定めることにより得られる再帰型非線型方程式である複合材料の有効材料定数の算出方法。 - 前記母相の材料定数をCAとし、前記複数の種類の材料の材料定数をCB1,CB2,………CBn(nは2以上の整数)とし、前記複数の材料の体積分率をそれぞれvB1,vB2,………vBnとし、前記仮想複合材料の有効材料定数をC*としたとき、
前記非線形方程式は下記式で表され、
下記式中のA(CB1,C*),A(CB2,C*),………,A(CBn,C*)は、前記仮想複合材料中の前記球状粒子を囲む周囲の材料定数を、算出すべき前記仮想複合材料の有効材料定数として定めることにより得られ、前記材料定数C*に関して非線形な式で定まる比例定数である、請求項1に記載の算出方法。
C* = CA+vB1・(CB1−CA)・A(CB1,C*)
+vB2・(CB2−CA)・A(CB2,C*)
………+vBn・(CBn−CA)・A(CBn,C*) - 前記仮想複合材料の応力およびひずみを、せん断成分と静水圧成分に分解し、前記仮想複合材料中の、前記静水圧成分に対応する変位をui(i=1、2または3)としたとき、
前記変位uiは、前記球状粒子の内部において、前記球状粒子の中心を基準とする位置xi(i=1、2または3)に比例し、
前記変位uiは、前記球状粒子の外部において、前記球状粒子の中心を基準とする位置xi(i=1、2または3)に比例する項と、前記球状粒子の中心からの距離の3乗に反比例し、前記位置xi(i=1、2または3)に比例する項を有するように定めることにより、前記非線形方程式が用意される、請求項1または2に記載の算出方法。 - 前記仮想複合材料の応力およびひずみを、せん断成分と静水圧成分に分解し、前記仮想複合材料中の、前記せん断成分に対応する変位をui(i=1、2または3)としたとき、
前記変位uiを、前記球状粒子の内部および外部において、前記球状粒子の中心からの距離の0乗、距離の2乗、距離の−3乗および距離の5乗のそれぞれに比例する項の加算式で定めることにより、前記非線形方程式が用意される、請求項1または2に記載の算出方法。 - 前記非線形方程式は、ニュートン・ラフソン法を用いて、解が収束するように解かれる請求項1〜4のいずれか1項に記載の算出方法。
- 力学的材料定数が既知の母相中に、力学的材料定数が既知の複数の種類の材料を含む複合材料に関して、いずれか1種類の材料の体積分率をコンピュータが算出する方法であって、
前記複合材料の有効材料定数を実験結果から特定するステップと、
前記母相中に、前記複数の種類の材料のそれぞれが球状粒子として分散した仮想複合材料を、前記複合材料として定めることにより、この仮想複合材料中のいずれか1種類の材料の体積分率を未知数とする非線形方程式を用意するステップと、
前記用意した非線形方程式を解いて、前記材料の体積分率を求めるステップと、を有し、
前記非線形方程式は、前記仮想複合材料中の前記複数の種類の材料のそれぞれの前記球状粒子を囲む周囲の材料定数を、前記特定された前記複合材料の有効材料定数として定めることにより得られる再帰型非線型方程式である、算出方法。 - 前記母相の材料定数をCAとし、前記複数の種類の材料の材料定数をCB1,CB2,………CBn(nは2以上の整数)とし、前記仮想複合材料の有効材料定数をC*とし、前記複数の材料の体積分率をそれぞれvB1,vB2,………vBnとしたとき、
前記非線形方程式は下記式で表され、かつ、A(CB1,C*),A(CB2,C*),………,A(CBn,C*)は、前記仮想複合材料中の前記球状粒子を囲む周囲の材料定数を、算出すべき前記仮想複合材料の有効材料定数として定めることにより得られ、前記材料定数C*に関して非線形な式で定まる比例定数である、請求項6に記載の算出方法。
C* = CA+vB1・(CB1−CA)・A(CB1,C*)
+vB2・(CB2−CA)・A(CB2,C*)
………+vBn・(CBn−CA)・A(CBn,C*) - 前記仮想複合材料の応力およびひずみを、せん断成分と静水圧成分に分解し、前記仮想複合材料中の、前記静水圧成分に対応する変位をui(i=1、2または3)としたとき、
前記変位uiは、前記球状粒子の内部において、前記球状粒子の中心を基準とする位置xi(i=1、2または3)に比例し、
前記変位uiは、前記球状粒子の外部において、前記球状粒子の中心を基準とする位置xi(i=1、2または3)に比例する項と、前記球状粒子の中心からの距離の3乗に反比例し、前記位置xi(i=1、2または3)に比例する項を有するように定めることにより、前記非線形方程式が用意される、請求項6または7に記載の算出方法。 - 前記仮想複合材料の応力およびひずみを、せん断成分と静水圧成分に分解し、前記仮想複合材料中の、前記せん断成分に対応する変位をui(i=1、2または3)としたとき、
前記変位uiを、前記球状粒子の内部および外部において、前記球状粒子の中心からの距離の0乗、距離の2乗、距離の−3乗および距離の5乗のそれぞれに比例する項の加算式で定めることにより、前記非線形方程式が用意される、請求項6または7に記載の算出方法。 - 前記非線形方程式は、2分法を用いて解かれる請求項6〜9のいずれか1項に記載の算出方法。
- 力学的材料定数が既知の母相中に、力学的材料定数が既知の複数の種類の材料を含む複合材料に関して、複合材料の力学的有効材料定数を算出する、コンピュータの実行可能なプログラムを記録した記録メディアであって、
前記プログラムは、
前記母相中に、前記複数の種類の材料のそれぞれが既知の体積分率で球状粒子として分散した仮想複合材料を、前記複合材料として定めることにより、この仮想複合材料の有効材料定数を未知数とする非線形方程式を用意する手順と、
前記用意した非線形方程式を解いて、前記仮想複合材料の有効材料定数を、前記複合材料の有効材料定数として求める手順とを、コンピュータに実行させ、
前記非線形方程式は、前記仮想複合材料中の前記複数の種類の材料のそれぞれに対応する前記球状粒子を囲む周囲の材料定数を、算出すべき前記仮想複合材料の有効材料定数として定めることにより得られる再帰型非線型方程式である、記録メディア。 - 力学的材料定数が既知の母相中に、力学的材料定数が既知の複数の種類の材料を含む複合材料に関して、いずれか1種類の材料の体積分率を算出する、コンピュータの実行可能なプログラムを記録した記録メディアであって、
前記プログラムは、
前記複合材料の有効材料定数を実験結果から特定する手順と、
前記母相中に、前記複数の種類の材料のそれぞれが球状粒子として分散した仮想複合材料を、前記複合材料として定めることにより、この仮想複合材料中のいずれか1種類の材料の体積分率を未知数とする非線形方程式を用意する手順と、
前記用意した非線形方程式を解いて、前記材料の体積分率を求める手順とを、コンピュータに実行させ、
前記非線形方程式は、前記仮想複合材料中の前記複数の種類の材料のそれぞれの前記球状粒子を囲む周囲の材料定数を、前記特定された前記複合材料の有効材料定数として定めることにより得られる再帰型非線型方程式である、記録メディア。
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