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JP2010284430A - 吸収性物品およびそのシート切断装置 - Google Patents

吸収性物品およびそのシート切断装置 Download PDF

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JP2010284430A JP2009142574A JP2009142574A JP2010284430A JP 2010284430 A JP2010284430 A JP 2010284430A JP 2009142574 A JP2009142574 A JP 2009142574A JP 2009142574 A JP2009142574 A JP 2009142574A JP 2010284430 A JP2010284430 A JP 2010284430A
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賀津士 坂野
Tatsuya Ikeda
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Abstract

【課題】吸収性物品の一部を構成するバックシートの連続体を正確に切断するためのマーカーの存在のため、バックシートの広い領域に図柄を形成できない。
【解決手段】トップシートと、吸収体と、マーカー21および図柄Aが印刷されたバックシート17と、カバーシート11とを具え、カバーシート11を通して図柄Aを視認することができる本発明による吸収性物品10は、バックシート17の幅方向に沿ったマーカー21の位置がバックシート17の幅方向に沿った図柄Aの形成領域内にある。マーカー21が特定の色相を有すると共にバックシート17の幅方向に沿ったマーカー21の位置に対応したバックシート17の幅方向の位置にある図柄Aがマーカー21の色相と異なる色相を有するか、マーカー21が特定の波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を用いて形成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品およびその一部を構成するシートの連続体の切断装置に関する。
特に乳幼児などを対象とした使い捨ておむつには、衣服と同じように表面の色などの他に柄やキヤラクターなどが印刷され、利用者や着用者が楽しく使えるような工夫がなされている。例えば、色付きの不織布や柄などを印刷した液不透過性の不織布を使い捨ておむつのカバーシートとして使用したものや、カバーシ−トの表面にキャラクターなどの図柄を直接印刷したものが特許文献1にて知られている。また、この使い捨ておむつのカバーシートの内側に液不透過性のバックシートを配し、このバックシートの表面に図柄を印刷し、カバーシートを介してバックシートの表面の図柄を視認できるようにしたものも周知である。
このような使い捨ておむつを製造する場合、カバーシートやバックシートの連続体にあらかじめ所定間隔毎に杖術した図柄を印刷しておき、これを引き出しながら一定間隔で切断して使い捨ておむつの製造ラインに供給することが一般的である。このため、カバーシートやバックシートの連続体を図柄の位置に合わせて正確に切断する必要があり、そのためのマーカーが図柄と共にカバーシートやバックシートの連続体に印刷されている。そしてこのマーカーを光学的なセンサーを用いて検出し、これに基づいてカバーシートやバックシートの連続体の切断位置を制御する技術が特許文献2や特許文献3に開示されている。
特開平5−247701号公報 特開2004−000648号公報 特開2005−315651号公報
特許文献2や特許文献3に開示された従来のマーカーは、高速で移動するシートの連続体の幅方向端部に形成され、このマーカーが通過する領域の直上または直下にセンサーが配置されている。従って、センサーによるマーカーの検出領域となるシートの連続体の幅方向端部には、センサーの誤検出を回避するために図柄が形成されない。マーカーがシートの連続体の幅方向一端側にのみ形成されている場合であっても、図柄の意匠的なバランスを考慮して図柄はシートの幅方向中央部を中心として配されることが普通である。このため、シートの幅方向両端部には図柄を形成することができず、図柄の形成領域をシートの幅方向全域に亙って形成することが困難である。
また、センサーによる誤検出を回避するため、マーカーには一般的に黒色に近い低明度の色相を持たせる必要がある。このため、図柄の内容によっては、マーカーが図柄のデザインを大きく損なう可能性があった。
本発明の目的は、図柄のデザインを損なわないマーカーを形成することができ、しかもマーカーの形成位置に関係なく図柄を形成することができる吸収性物品およびこの吸収性物品の一部を構成するシートの連続体を切断するための装置を提供することにある。
本発明の第1の形態は、液不透過性のカバーシートと、このカバーシートに接合される液透過性のトップシートと、これらカバーシートとトップシートとの間に配される吸収体とを具え、前記カバーシートにマーカーと図柄とが印刷された吸収性物品であって、前記カバーシートの幅方向に沿った前記マーカーの位置が前記カバーシートの幅方向に沿った前記図柄の形成領域内にあることを特徴とするものである。
ここで、本発明が意図する図柄とは、人物,動物,植物,乗り物,食べ物,道具,衣服,玩具,建築物,自然の造形物,星座,神話や昔話の登場人物,アニメーションキャラクターなどの絵または写真や、文字、記号、図形、模様およびこれらの組み合わせからなり、背景やこれらの色相などの相違も含む。
また、本発明が意図するマーカーは、センサーが光学的に認識できる輪郭形状を有していれば良く、文字,記号,図柄のうちの少なくとも1つを含むことができる。
本発明の第1の形態による吸収性物品において、マーカーが特定の色相を有すると共にカバーシートの幅方向に沿ったマーカーの位置に対応したカバーシートの幅方向の位置にある図柄がマーカーの色相と異なる色相を有するものであってよい。あるいは、マーカーが特定の波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を用いて形成され、カバーシートの幅方向に沿ったマーカーの位置に対応したカバーシートの幅方向の位置にある図柄が特定波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を含まないことが有効である。
本発明の第2の形態は、液不透過性のカバーシートと、このカバーシートに接合される液透過性のトップシートと、これらカバーシートとトップシートとの間に配される吸収体とを具え、前記カバーシートにマーカーと図柄とが印刷された吸収性物品であって、前記カバーシートの長手方向に沿った前記マーカーの位置が前記カバーシートの長手方向に沿った前記図柄の形成領域内にあることを特徴とするものである。
本発明の第2の形態による吸収性物品において、マーカーが特定の色相を有すると共にカバーシートの長手方向に沿ったマーカーの位置に対応したカバーシートの長手方向の位置にある図柄がマーカーの色相と異なる色相を有するものであってよい。あるいは、マーカーが特定の波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を用いて形成され、カバーシートの長手方向に沿ったマーカーの位置に対応したカバーシートの長手方向の位置にある図柄が特定波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を含まないことが有効である。
カバーシートは、アウターシートと、このアウターシートに接合されるインナーシートと、このインナーシートに接合されると共にトップシートが吸収体を介して接合されるバックシートとを含み、マーカーおよび図柄がアウターシートか、インナーシートか、バックシートの何れかに印刷されているものであってよい。この場合、吸収性物品がパンツ型使い捨ておむつであって、インナーシートの内側面に接するバックシートの外側面にマーカーと図柄とが印刷され、インナーシートおよびアウターシートを通して少なくとも図柄が視認可能であってよい。
あるいは、カバーシートは、マーカーと図柄とが印刷されたパッチシートを含み、このパッチシートがカバーシートに対して一体的に接合されているものであってよい。この場合、吸収性物品が展開型の使い捨ておむつであって、パッチシートがカバーシートの外側面の長手方向一端側に接合されるフロントパッチシートであってよい。
本発明の第3の形態は、本発明の第1または第2の形態の吸収性物品におけるバックシートの連続体か、パッチシートの連続体に一定間隔毎に図柄と共に形成されたマーカーの位置を光学的に検出するためのセンサーと、このセンサーによる前記マーカーの検出領域に向けて照明光を照射する光源とを具え、前記シートの連続体をその走行中に一定間隔毎に切断する装置であって、前記マーカーが特定の色相を有し、前記図柄は、その一部が前記センサーによる当該マーカーの検出領域と重なり合うように前記シートの連続体に形成され、前記センサーが前記マーカーの特定の色相に対応した特定の波長の光の割合を検出するカラーセンサーであり、前記センサーによる前記マーカーの検出領域と重なり合う前記図柄の色相が前記マーカーと異なる色相を有することを特徴とするものである。
本発明の第4の形態は、本発明の第1または第2の形態の吸収性物品におけるバックシートの連続体か、またはパッチシートの連続体に一定間隔毎に図柄と共に形成されたマーカーの位置を光学的に検出するためのセンサーと、このセンサーによる前記マーカーの検出領域に向けて照明光を照射する光源とを具え、前記シートの連続体をその走行中に一定間隔毎に切断する装置であって、前記マーカーは、特定波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を含み、前記図柄は、その一部が前記センサーによる当該マーカーの検出領域と重なり合うように前記シートの連続体に形成され、前記光源からの照明光が前記特定波長の光を含むと共に前記センサーが前記マーカーからの蛍光を検出するセンサーであり、前記センサーによる前記マーカーの検出領域と重なり合う前記図柄の一部が前記特定波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を含まないことを特徴とするものである。
本発明の第1または第2の形態の吸収性物品によると、カバーシートの幅方向または長手に沿ったマーカーの位置がカバーシートの幅方向または長手方向に沿った図柄の形成領域内にあるので、カバーシートの全域に亙って図柄の形成が可能となる。この結果、カバーシートに形成される図柄の自由度を従来のものよりも大幅に高めることができる。
本発明の第3の形態のシート切断装置によると、マーカーの特定の色相に対応した特定の波長の光の割合を検出するカラーセンサーを具えているので、このセンサーによるマーカーの検出領域と重なり合う図柄の色相がマーカーと異なる色相を有している限り、マーカーの位置を正確に検出することができる。この結果、図柄の一部がカラーセンサーによるマーカーの検出領域と重なり合うようにシートの連続体に形成されていたとしても、シートの連続体を従来と同様に正確に切断することが可能となる。
本発明の第4の形態の装置によると、マーカーが特定波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を含んでいるので、可視光下でマーカーを認識できないようにすることができる。このため、図柄が特定波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を含まない限り、マーカーを図柄の任意の位置に重ねて形成することが可能となり、図柄の自由度を著しく高めることが可能となる。
本発明による吸収性物品をパンツ型使い捨ておむつに応用した一実施形態の外観を表す立体投影図である。 図1に示したおむつを展開して分解状態で表す立体投影図である。 図1に示したおむつの製造手順を模式的に表す製造ブロック図である。 図1に示したおむつの製造途中の状態を示す一部破断図である。 図1に示したおむつに用いられるバックシートの連続体の外観を表す正面図である。 図1に示したおむつの製造ラインの一部を模式的に表す概念図である。 本発明による吸収性物品をパンツ型使い捨ておむつに応用した他の一実施形態の外観を表す立体投影図である。 図7に示したおむつを展開して分解状態で表す立体投影図である。 図7に示したおむつの製造途中の状態を示す一部破断図である。 本発明による吸収性物品を展開型使い捨ておむつに応用した一実施形態の外観を展開状態で表す立体投影図である。 図10に示した実施形態におけるフロントパッチシートの連続体の外観を表す正面図である。
本発明の実施形態について、図1〜図11を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、本発明の精神に帰属する他の任意の技術、例えば図柄とマーカーとを一定間隔で形成したシートの連続体を切断する場合や、これを使用したあらゆる物品に対しても応用することが可能である。
第1の実施形態におけるパンツ型使い捨ておむつの外観を図1に示し、その構造を展開して分解状態で図2に示す。本実施形態におけるパンツ型使い捨ておむつ(以下、単におむつと記述する場合がある)10は、外側から順にカバーシート11と、吸収体12と、着用者の肌に触れるトップシート13とを順に重ねて接合したものである。さらに、これらの前身頃領域10Fおよび図示しない後身頃領域の左右両側縁部を相互に接合して閉じ合わせ部14を形成してある。これにより、着用者のウエストの部分に対応するウエスト周り開口部15と、両脚の太股部分に対応する左右一対の脚周り開口部16とを画成している。
本実施形態におけるカバーシート11は、外側のアウターシート11oと、このアウターシート11oに接合されるインナーシート11iと、このインナーシート11iに接合されるバックシート17とを含む。先の吸収体12は、このバックシート17とトップシート13との間に配され、この吸収体12を介してトップシート13がバックシート17に接合される。良好な手触りを得るために薄い不織布にて形成されるアウターシート11oとインナーシート11iとの間には、脚周りギャザーを形成するためのゴム18と、ウエスト周りギャザーを形成するためのゴム19とがそれぞれ伸長状態で接合されている。
インナーシート11iの内側面に重ね合わされる液不透過性のバックシート17の外側面の前身頃領域10Fおよび後身頃領域には、一対の図柄Aがその幅方向のほぼ全域に亙って形成されている。この場合、先のインナーシート11iおよびアウターシート11oを通してこの図柄Aを外側から認識することができるようになっている。なお、バックシート17の外側面の前身頃領域10Fには、製造時にこのバックシートの連続体17w(図5参照)を切断線20(図5中の二点鎖線)に沿って切断する際の基準となるマーカー21もその幅方向一側端部に形成されている。本実施形態におけるバックシート17の幅方向(図1中左右方向)に沿ったマーカー21の位置は、バックシート17の幅方向に沿った図柄Aの形成領域内にある。つまり、マーカー21の形成領域をバックシート17の長手方向に延在させた場合(図5中の斜線部分を参照のこと)、図柄Aの一部と重なり合う状態となる。なお、バックシート17の長手方向に沿ったマーカー21の位置がバックシート17の長手方向に沿った図柄Aの形成領域内にあるように設定することも可能である。
本実施形態におけるマーカー21は、特定の色相を有すると共にバックシート17の幅方向に沿ったマーカー21の位置に対応したバックシート17の幅方向の位置にある図柄Aがマーカー21の色相と異なる色相を有している。なお、この場合におけるマーカー21と図柄Aとの色相の相違は、複数の特定の波長の光の割合を光学的に検出するカラーセンサー22(図6参照)にて識別可能な程度であればよく、従って比較的似たような色相であっても問題はない。この場合、自然光や一般的な白色光源などを用いて照明光を検出対象となる走行中のバックシート17に照射し、その反射光を検出するのが一般的である。
マーカー21の検出領域に図柄Aを印刷する場合、このマーカー21の検出領域に印刷される図柄Aの色相をマーカー21の色相と異ならせることができさえすればよい。換言すれば、この条件を満たす限り、マーカー21をバックシート17の幅方向中央部や長手方向中央部など、任意の位置に形成することが可能である。また、バックシート17の全域に図柄Aを形成することができ、従来のものよりも図柄Aのデザインの自由度を高めることができる。
なお、マーカー21の検出領域に位置する図柄Aの一部がカラーセンサー22によって認識不可能な大きさ、つまり検知できないような寸法形状の場合には、この領域における図柄Aの色相をマーカー21の色相と同一にしても問題はない。
吸収体12は、マット状をなすフラッフパルプ中にSAP(Super Absorbent Polymer:高吸水性ポリマー)を分散させ、これをティシュで包み込んだものが一般的である。吸収体12は、前身頃領域10Fから股下領域10Cを通って後身頃領域まで延在するように配されている。通常、この吸収体12は、長手方向中央部に位置する股下領域10Cが細くくびれた砂時計の如き輪郭形状を有している。
液透過性のトップシート13の左右両側縁部には、液不透過性のサイドシート13sが接合され、左右のサイドシート13sの内側端縁部には、立体ギャザーを形成するためのゴム23が伸張状態で接合されている。
このおむつ10の製造手順を図3〜図6を用いて簡単に説明するが、このような構成のおむつ10の製造方法に関しては、例えば特開2001−346825号公報や特開2005−80827号公報などで公知である。ここで、図3は、おむつ10の製造手順を模式的に表すブロック図であり、図4はその製造途中の一部を模式的に表し、図5は切断前のバックシートの連続体の外側面の外観を模式的に示し、図6はこの製造ラインの一部を模式的に示している。
まず、アウターシートの連続体11owの中央部に脚周りギャザーを形成するための左右一対のゴム18をほぼ波形に伸長状態で左右対称に接合し、さらにこれらの上にインナーシートの連続体11iwを重ね合わせて接合する。本実施形態では、左右一対のゴム18をおむつ10の股下領域10Cに位置する部分でそれぞれ切断し、ゴム18が股下領域10Cに介在しないように配慮している。
一方、おむつ10の前後一対の図柄Aが長手方向に沿ってあらかじめ一定間隔で印刷されたバックシートの連続体17wをストックヤード24からカッター装置25に向けて繰り出す。その途中でカラーセンサー22によって検出されるマーカー21の位置情報に基づき、バックシートの連続体17wの上に吸収体12の長手方向がこのバックシートの連続体17wの長手方向に沿って一定間隔で配列するように配置する。この場合、吸収体12がバックシートの連続体17wの長手方向に沿って並ぶ一対の図柄Aを覆うような状態となる。さらに、これらの上にトップシートの連続体13wを重ね合わせてこれらを接合する。また、左右一対のサイドシートの連続体13swの対向する内側端縁部に沿って立体ギャザーを形成するためのゴムの連続体23wを伸長状態で接合する。そして、これらをトップシートの連続体13wの上に重ね合わせ、これらの幅方向外側端縁部をトップシートの連続体13wに接合する。なお、図5には単一の図柄Aを印刷したバックシートの連続体17wを例示しているが、背景などを含む異なる種類の図柄(例えば5種類の図柄A〜E)を順に一定間隔で反復して印刷したバックシートの連続体であってもかまわない。また、これらの印刷面は、バックシート17が不透明でない限り、吸収体12が重ね合わされるその連続体17wの内側面に設定することも可能である。
次に、上述の吸収体12,トップシートの連続体13w,サイドシートの連続体13swが接合されたバックシートの連続体17wをその長手方向に沿ってカッター装置25により切断する。そして、立体ギャザー用のゴム23の伸長状態を保ったまま、これを90度回転して先のアウターおよびインナーシートの連続体11ow,11iwの上に一定間隔毎に接合する。つまり、脚周りギャザーを形成するための左右一対のゴム18が最も接近した股下領域10Cを吸収体12が横切るように、吸収体12を含むトップシート13,サイドシート13s,バックシート17の切断片をアウターおよびインナーシートの連続体11ow,11iwに接合する。この状態においては、吸収体12の長手方向がアウターおよびインナーシートの連続体11ow,11iwの幅方向に沿って配列することに注意されたい。次に、アウターシートの連続体11owの左右両端部に沿ってウエスト周りギャザーを形成するための左右一対のゴムの連続体19wを伸長状態でアウターシートの連続体11owの左右両側端部に接合する。そして、アウターシートの連続体11owの左右両側端部を折り返してウエスト周りギャザーを形成するための左右一対のゴムの連続体19wをアウターシートの連続体11owの左右両側端部を折り返して被覆する。
しかる後、脚周り開口部16となる隣接する股下領域10Cの間に介在する積層状態のアウターおよびインナーシートの連続体11ow,11iw,バックシート17,トップシート13の部分に楕円形状の穴16hを切り抜く。次いで、アウターおよびインナーシートの連続体11ow,11iwをその左右両端縁部が相互に重なり合うように、その幅方向中央部にて2つ折りにする。さらに、先の穴16hを通るように閉じ合わせ部14となる相互に重なり合うトップシート13の部分を接合してその中央部を切断することにより、図1に示すようなおむつ10を得ることができる。
なお、先のバックシートの連続体17wに対する切断位置の制御は、先のカラーセンサー22を用いて検出されたバックシートの連続体17wのマーカー21の位置情報に基づいて行われる。より具体的には、カラーセンサー22によるマーカー21の検出周期と、カッター装置25によるバックシートの連続体17wの切断周期とが同期するように、速度調整ローラー26の回転速度が調整される。これにより、カッター装置25と速度調整ローラー26との間で伸長状態に保持されているバックシートの連続体17wの伸び代が変わり、その切断位置を変更することが可能となる。また、速度調整ローラー26の回転速度の変化に伴って生ずるストックヤード24と速度調整ローラー26との間のバックシートの連続体17wの張力の変化は、これらの間に配されたダンサーロール27の変位によって検出される。そして、この検出結果に基づき、ストックヤード24と速度調整ローラー26との間のバックシートの連続体17wの張力が一定となるように、ストックヤード24からのバックシートの連続体17wの繰り出し量が調整される。
図5中、斜線で示した領域は、上下方向に搬送されるバックシートの連続体17wに対するカラーセンサー22の検出領域であり、この検出領域に対してマーカー21および図柄Aの一部が重なり合っていることが理解されよう。つまり、カラーセンサー22の検出領域を通る図柄Aの色相に対し、マーカー21の色相が異なるように、マーカー21の色相を設定すればよい。カラーセンサー22は、測定対象物からの反射光に基づき、例えばR(赤色)に対応した680nm,G(緑色)に対応した530nm,B(青色)に対応した450nmの波長の光の割合を検出する。従って、その検出領域にある図柄AのRGBの比率と、マーカー21のRGBの比率とが異なっていさえすれば、カラーセンサー22の検出領域に図柄Aの一部が存在したとしても、これによる誤検出を回避することができる。
このように、マーカー21に対する色相に注意しさえすれば、バックシート17の全域の任意の位置に図柄Aを形成することができ、従来のものよりも図柄Aのデザインの自由度を高めることができる。
上述した実施形態では、バックシート17にマーカー21および図柄Aを印刷するようにしたが、アウターシート11oやインナーシート11iにマーカー21および図柄Aを印刷することも可能であり、この場合にはおむつ10のより広い範囲に図柄Aを形成することができる。このような本発明の他の実施形態について、図7〜図9を参照しながら説明するが、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略する。
本実施形態におけるパンツ型使い捨ておむつの外観を図7に示し、その構造を展開して分解状態で図8に示し、その製造途中の一部を図9に模式的に示す。すなわち、本実施形態におけるおむつ10は、そのインナーシート11iに図柄Aとマーカー21とが印刷されたものである。しかしながら、図柄Aとマーカー21とをアウターシート11oに印刷することも当然可能である。マーカー21は、穴16hおよび閉じ合わせ部14の形成ならびにアウターおよびインナーシートの連続体11ow,11iwを切断する際の基準となる。マーカー21に対する図示しないカラーセンサーの検出領域は、おむつ10のウエスト周り開口部15に沿っており、この検出領域に図柄Aの一部が印刷された状態となっている。
なお、本発明が対象とするおむつ10の構造およびその製造方法は、上述したようなものに限定されるわけではなく、特許請求の範囲の請求項1〜10に規定された吸収性物品の構成を含むおむつでありさえすれば、どのような構造および製造方法であってもよい。例えば、展開型の使い捨ておむつなどであっても本発明を適用可能である。
このような本発明による吸収性物品をフロントパッチを持つ展開型使い捨ておむつに適用した実施形態について、図10および図11を参照しながら説明する。なお、展開型使い捨ておむつ自体の詳細な構造はすでに周知であるので、本発明に関係する部分についてのみ説明し、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一符号を記す。
本実施形態における展開型使い捨ておむつの外観を展開した状態で図10に示し、これに用いられるフロントパッチシートの連続体の外観を図11に示す。すなわち、本実施例における展開型使い捨ておむつ10のカバーシート11は、その幅方向両側縁から外側へ延出する前後一対のサイドフラップ部28f,28rを有する。これらサイドフラップ部28f,28rの間には、着用時に脚周り開口部となる一対の切欠部16cが形成されている。
後身頃側のサイドフラップ部28rの幅方向両側縁には、着用時に前身頃領域10Fのサイドフラップ部28fに重ね合わせてこれらをつなぎ、切欠き部16cによって脚周り開口部を形成し得る左右一対のファスニングテープ29が取り付けられている。このファスニングテープ29は、前身頃領域10Fのカバーシート11上に接合されたフロントパッチシート30に対して繰り返し剥離可能に接合される。
本実施形態におけるフロントパッチシート30には、図柄Aがその幅方向のほぼ全域に亙って形成されている。また、このフロントパッチシート30の幅方向両端部には、製造時にこのフロントパッチシートの連続体30w(図11参照)を切断線(図11中の二点鎖線)31に沿って切断する際の基準となるマーカー21も形成されている。フロントパッチシートの連続体30wは、その切断線31に対して直交する図11中、上下方向に搬送され、その搬送中に切断線31に沿って切断され、図示しないカバーシートの連続体の前身頃領域となる所定位置に接合される。本実施形態におけるフロントパッチシート30の幅方向(図10中左右方向)に沿ったマーカー21の位置は、フロントパッチシート30の幅方向に沿った図柄Aの形成領域内にある。また、フロントパッチシート30の長手方向に沿ったマーカー21の位置もフロントパッチシート30の長手方向に沿った図柄Aの形成領域内にある。
本実施形態におけるマーカー21は、紫外線などの特定の波長の非可視光によって励起される蛍光を発する塗料を用いて形成されているのに対し、図柄Aは通常の顔料系または染料系インキを用いた塗料にて形成されている。従って、本発明で用いられるセンサー22は、蛍光を検出することができるものでありさえすればよい。この場合、センサー22によって検出される反射光(蛍光)を得るための光源は、紫外線などの特定の非可視光をフロントパッチシートの連続体30wに照射することができるものであればよい。
このように、マーカー21が特定の波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を用いて形成した場合、自然光下ではマーカー21を視認することができないので、フロントパッチシート30の表面全体に図柄Aを自由に形成することが可能となる。つまり、マーカー21の印刷位置や形状などを全く配慮することなく、フロントパッチシート30に対して任意の図柄Aを自由にデザインすることができる。換言すると、マーカー21を図柄Aの任意の位置(例えばフロントパッチシート30の中央部など)に重ねて印刷したり、任意の形状(例えばフロントパッチシート30を横切るような切断線31と平行な線状など)に設定することが可能である。これは、先の実施例のバックシート17に形成される図柄Aに対しても、同様に当てはまることに注意されたい。この場合、フロントパッチシート30の幅方向に沿ったマーカー21の位置に対応したフロントパッチシート30の幅方向の位置にある図柄Aが特定波長の光によって励起される蛍光を発する塗料、つまりマーカー21と同じ塗料を含まないことが必要である。
なお、上述したフロントパッチシート30と同様な図柄とマーカーとが印刷されたパッチシートをその連続体から切断して先の実施形態におけるおむつ10のカバーシート11にあらかじめ一体的に貼り付けて接合したものも、本発明の範囲内にある。また、パッチシートとして不織布やフィルムなど、種々の材質のものを用いることができる。このパッチシートをおむつ10のカバーシート11に接合する場合、そのアウターシート11oの外面に限らず、アウターシート11oを通して視認可能な部位、例えばバックシート17の外面やインナーシート11iの外面に接合することも可能である。
このように、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
A 図柄
10 使い捨ておむつ
10F 前身頃領域
10R 後身頃領域
10C 股下領域
11 カバーシート
11o アウターシート
11i インナーシート
11w カバーシートの連続体
11ow アウターシートの連続体
11iw インナーシートの連続体
12 吸収体
13 トップシート
13w トップシートの連続体
13s サイドシート
13sw サイドシートの連続体
14 閉じ合わせ部
15 ウエスト周り開口部
16 脚周り開口部
16h 穴
16c 切欠き部
17 バックシート
17w バックシートの連続体
18,19 ゴム
19w ゴムの連続体
20 切断線
21 マーカー
22 カラーセンサー
23 ゴム
23w ゴムの連続体
24 ストックヤード
25 カッター装置
26 速度調整ローラー
27 ダンサーローラー
28f,28r サイドフラップ部
29 ファスニングテープ
30 フロントパッチシート
30w フロントパッチシートの連続体
31 切断線

Claims (12)

  1. 液不透過性のカバーシートと、このカバーシートに接合される液透過性のトップシートと、これらカバーシートとトップシートとの間に配される吸収体とを具え、前記カバーシートにマーカーと図柄とが印刷された吸収性物品であって、
    前記カバーシートの幅方向に沿った前記マーカーの位置が前記カバーシートの幅方向に沿った前記図柄の形成領域内にあることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記マーカーが特定の色相を有すると共に前記カバーシートの幅方向に沿った前記マーカーの位置に対応した前記カバーシートの幅方向の位置にある前記図柄が前記マーカーの色相と異なる色相を有することを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記マーカーが特定の波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を用いて形成され、前記カバーシートの幅方向に沿った前記マーカーの位置に対応した前記カバーシートの幅方向の位置にある前記図柄が前記特定波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を含まないことを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
  4. 液不透過性のカバーシートと、このカバーシートに接合される液透過性のトップシートと、これらカバーシートとトップシートとの間に配される吸収体とを具え、前記カバーシートにマーカーと図柄とが印刷された吸収性物品であって、
    前記カバーシートの長手方向に沿った前記マーカーの位置が前記カバーシートの長手方向に沿った前記図柄の形成領域内にあることを特徴とする吸収性物品。
  5. 前記マーカーが特定の色相を有すると共に前記カバーシートの長手方向に沿った前記マーカーの位置に対応した前記カバーシートの長手方向の位置にある前記図柄が前記マーカーの色相と異なる色相を有することを特徴とする請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記マーカーが特定の波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を用いて形成され、前記カバーシートの長手方向に沿った前記マーカーの位置に対応した前記カバーシートの長手方向の位置にある前記図柄が前記特定波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を含まないことを特徴とする請求項4に記載の吸収性物品。
  7. 前記カバーシートは、アウターシートと、このアウターシートに接合されるインナーシートと、このインナーシートに接合されると共に前記トップシートが前記吸収体を介して接合されるバックシートとを含み、前記マーカーおよび図柄が前記アウターシートか、前記インナーシートか、前記バックシートの何れかに印刷されていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の吸収性物品。
  8. 前記カバーシートは、前記マーカーと図柄とが印刷されたパッチシートを含み、このパッチシートが前記カバーシートに対して一体的に接合されていることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項4または請求項5に記載の吸収性物品。
  9. 前記カバーシートは、前記マーカーと図柄とが印刷されたパッチシートを含み、このパッチシートが前記カバーシートに対して一体的に接合されていることを特徴とする請求項3または請求項6に記載の吸収性物品。
  10. 吸収性物品が展開型の使い捨ておむつであり、前記パッチシートが前記カバーシートの外側面の長手方向一端側に接合されるフロントパッチシートであることを特徴とする請求項8に記載の吸収性物品。
  11. 請求項1または請求項2または請求項4または請求項5に記載の吸収性物品におけるバックシートの連続体か、あるいは請求項8に記載の吸収性物品におけるパッチシートの連続体に一定間隔毎に図柄と共に形成されたマーカーの位置を光学的に検出するためのセンサーと、このセンサーによる前記マーカーの検出領域に向けて照明光を照射する光源とを具え、前記シートの連続体をその走行中に一定間隔毎に切断する装置であって、
    前記マーカーが特定の色相を有し、前記図柄は、その一部が前記センサーによる当該マーカーの検出領域と重なり合うように前記シートの連続体に形成され、
    前記センサーが前記マーカーの特定の色相に対応した特定の波長の光の割合を検出するカラーセンサーであり、
    前記センサーによる前記マーカーの検出領域と重なり合う前記図柄の色相が前記マーカーと異なる色相を有することを特徴とする装置。
  12. 請求項3または請求項6に記載の吸収性物品におけるバックシートの連続体か、あるいは請求項9に記載の吸収性物品におけるパッチシートの連続体に一定間隔毎に図柄と共に形成されたマーカーの位置を光学的に検出するためのセンサーと、このセンサーによる前記マーカーの検出領域に向けて照明光を照射する光源とを具え、前記シートの連続体をその走行中に一定間隔毎に切断する装置であって、
    前記マーカーは、特定波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を含み、前記図柄は、その一部が前記センサーによる当該マーカーの検出領域と重なり合うように前記シートの連続体に形成され、
    前記光源からの照明光が前記特定波長の光を含むと共に前記センサーが前記マーカーからの蛍光を検出するセンサーであり、
    前記センサーによる前記マーカーの検出領域と重なり合う前記図柄の一部が前記特定波長の光によって励起される蛍光を発する塗料を含まないことを特徴とする装置。
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