JP2010272801A - 表面加工方法、及びこの方法により製造されるインプリント用モルド - Google Patents
表面加工方法、及びこの方法により製造されるインプリント用モルド Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010272801A JP2010272801A JP2009125415A JP2009125415A JP2010272801A JP 2010272801 A JP2010272801 A JP 2010272801A JP 2009125415 A JP2009125415 A JP 2009125415A JP 2009125415 A JP2009125415 A JP 2009125415A JP 2010272801 A JP2010272801 A JP 2010272801A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- etching
- mold
- silicon carbide
- mask
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title abstract description 20
- 238000005530 etching Methods 0.000 claims abstract description 49
- HBMJWWWQQXIZIP-UHFFFAOYSA-N silicon carbide Chemical compound [Si+]#[C-] HBMJWWWQQXIZIP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims abstract description 28
- 229910010271 silicon carbide Inorganic materials 0.000 claims abstract description 27
- 238000001020 plasma etching Methods 0.000 claims abstract description 12
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims description 31
- 238000003672 processing method Methods 0.000 claims description 11
- 230000001737 promoting effect Effects 0.000 claims description 5
- 230000001629 suppression Effects 0.000 claims description 5
- 239000007789 gas Substances 0.000 claims 5
- 230000002401 inhibitory effect Effects 0.000 claims 2
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 claims 1
- 239000000463 material Substances 0.000 abstract description 16
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 15
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 9
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 7
- CSCPPACGZOOCGX-UHFFFAOYSA-N Acetone Chemical compound CC(C)=O CSCPPACGZOOCGX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 4
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 3
- 229910018503 SF6 Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910008938 W—Si Inorganic materials 0.000 description 2
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 2
- 238000005229 chemical vapour deposition Methods 0.000 description 2
- 238000010884 ion-beam technique Methods 0.000 description 2
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 2
- 229920002120 photoresistant polymer Polymers 0.000 description 2
- 238000004528 spin coating Methods 0.000 description 2
- 238000004544 sputter deposition Methods 0.000 description 2
- 238000000992 sputter etching Methods 0.000 description 2
- SFZCNBIFKDRMGX-UHFFFAOYSA-N sulfur hexafluoride Chemical compound FS(F)(F)(F)(F)F SFZCNBIFKDRMGX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229960000909 sulfur hexafluoride Drugs 0.000 description 2
- GRYLNZFGIOXLOG-UHFFFAOYSA-N Nitric acid Chemical compound O[N+]([O-])=O GRYLNZFGIOXLOG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 1
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 1
- 230000002950 deficient Effects 0.000 description 1
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 1
- 238000011161 development Methods 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 229910021397 glassy carbon Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000003754 machining Methods 0.000 description 1
- 229910017604 nitric acid Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 1
- 239000010453 quartz Substances 0.000 description 1
- 238000012827 research and development Methods 0.000 description 1
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N silicon dioxide Inorganic materials O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
- 238000001931 thermography Methods 0.000 description 1
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 1
- 238000002834 transmittance Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Micromachines (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
Abstract
【課題】シリコンカーバイドからなる基材の表面に、良好な微細加工を施す加工方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る表面加工方法は、シリコンカーバイドからなる基材1に反応性イオンエッチングを行う表面加工方法であって、Niを含む元素群から少なくとも1つ選択されるエッチング抑制元素と、Wを含む元素群から少なくとも1つ選択されるエッチング促進元素とを含む膜3,4をエッチングマスクとするものである。そして、エッチング抑制元素又はエッチング促進元素の含有量を調整することにより、基材1に形成される凹凸形状の側壁のテーパ角を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る表面加工方法は、シリコンカーバイドからなる基材1に反応性イオンエッチングを行う表面加工方法であって、Niを含む元素群から少なくとも1つ選択されるエッチング抑制元素と、Wを含む元素群から少なくとも1つ選択されるエッチング促進元素とを含む膜3,4をエッチングマスクとするものである。そして、エッチング抑制元素又はエッチング促進元素の含有量を調整することにより、基材1に形成される凹凸形状の側壁のテーパ角を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、表面加工方法に関し、特にインプリント用モルドの製造に好適なものに関する。
近年、光の波長より短い周期の凹凸微細パターンを施した反射防止構造素子、構造複屈折素子等のサブ波長光学素子の開発が進められている。また、マイクロ流路、マイクロタス基板等のμmサイズの凹凸パターンを施したマイクロ化学デバイスに対する需要が高まっている。これらの素子やデバイスの微細パターンを作製するための素材としては、熱的安定性、化学的安定性、光透過性等の要求から、ガラス材が用いられる場合が多い。また、微細パターンの形成には、イオンビーム加工、レーザー加工、微細切削加工法等の各基材を直接的に加工する手法が用いられている。しかしながら、これらの加工方法は、大量生産が困難であり、そのため製品が高価になるという問題を生ずる。
そこで、微細パターンをかたどるモルド(型)を作製し、ガラスをプレス成形することにより、微細パターンをガラス表面に転写形成する、所謂インプリント法の適用が検討されている。インプリント法によれば、同じ物を大量に作製できるため、素子やデバイスをより安価に大量生産することが可能となる。インプリント法に用いられるモルドには、耐熱性、強度、微細加工性等が要求される。従来、主に研究開発段階では、グラッシーカーボンや石英を基材とし、反応性イオンエッチング、機械加工等により微細パターンが形成されたモルドが用いられてきた。しかしながら、これらの材料は、硬度や脆性が比較的低いため、使用回数を重ねていくと欠陥や破壊が生じやすく、量産用のモルドとしては、耐久性に問題がある。
上記問題を解決するために、非常に高い機械強度と耐熱性を有するシリコンカーバイト材をモルド基材として用いることが提案されている。シリコンカーバイドは、高い硬度(ビッカース硬度が約2200)と、高い耐熱性(約1600℃)を有する。そのため、シリコンカーバイドは、ガラスのインプリントに必要とされる数百℃での多数回のインプリントにも耐えられる十分な耐久性を有する。また、CVD(Chemical Vapor Deposition)法で作製されたシリコンカーバイドは、均一な組成を有するため、反応性イオンエッチング法等で加工した時に、加工面に荒れが生じにくく、微細加工性にも優れている。
ところで、素子やデバイスの微細パターンには、凹凸の側壁にテーパ角が要求される場合がある。例えば、反射防止構造素子がその機能を発現するためには、側壁が基板面に対して垂直に立設した矩形の凹凸ではなく、円錐形又は釣鐘形の凹凸である必要がある。また、マイクロ流路等では、溝状の凹凸が形成されるが、凹凸の側壁の傾斜が90度に近いと、パターンのインプリント工程でガラスとモルドが強固に噛み合ってしまい、モルドを引き剥がす際に、パターンが破壊されてしまう場合がある。従って、素子やデバイスの機能面及び製造歩留りの両面から、凹凸の側壁のテーパ角を制御する技術が重要である。
反応性イオンエッチングにおいて、凹凸側壁のテーパを制御する方法として、エッチングマスクの後退を利用する方法がある。マスクの側壁も削られる条件でエッチングすることにより、エッチングが進むにつれてマスクが後退し、基材に形成される凹凸の側壁にテーパが形成される。通常、この手法では、基材のエッチング速度とマスクのエッチング速度との比を小さく、1に近い値に調整する。また、マスクの厚さは、必要とされる凹凸の深さと同程度とする。例えば、シリコンカーバイドをモルド素材として用いた場合に、凹凸の側壁のテーパ角を制御する方法として、エッチングマスクにW−Si膜を用い、W−Si膜に対するシリコンカーバイドのエッチング速度比(選択比)を調整する方法が提案されている(非特許文献1参照)。同文献において、選択比が小さいほど側壁傾斜角度は小さくなり、選択比を2程度に調整することにより、80度程度のテーパ角を持ったサブ波長素子を作製できることが言及されている。
精密工学会誌,Vol.84,No.8,(2008)785
サブ波長素子では、使用する光の波長により、凹凸に必要とされる深さと周期が変わる。例えば、可視光の波長帯域は380〜780nmであるため、そのサブ波長格子の深さと周期としては概ね300nm以下が要求される。また、サーモグラフィ等で用いられる遠赤外線の波長帯域は8〜12μmであるため、そのサブ波長素子には数μm程度の深さと周期が必要となる。また、マイクロ化学デバイスは、数μ〜数十μmの構造が形成される。このようなμmサイズの凹凸構造の側壁においても、テーパの形成、及びテーパ角の正確な制御を可能にする手法が望まれる。
しかしながら、上述したように、従来のマスク後退法においては、テーパを形成するためにマスクの厚さを数μ〜数十μmにする必要がある。マスクの厚さを数μm以上にすると、マスクパターン自体の作製が難しくなるという問題が生ずる。
上記問題に鑑み、本発明の目的は、シリコンカーバイドからなる基材の表面に、良好な微細加工を施す加工方法を提供することである。具体的には、側壁にテーパを有するμmサイズの凹凸構造を形成すると共に、テーパ角を広範囲で正確に制御できるようにすることである。
本発明は、上記課題の解決を図るものであり、シリコンカーバイドからなる基材に反応性イオンエッチングを行う表面加工方法であって、Niを含む元素群から少なくとも1つ選択されるエッチング抑制元素と、Wを含む元素群から少なくとも1つ選択されるエッチング促進元素とを含む膜をエッチングマスクとするものである。
本発明者らは、シリコンカーバイド材に、μmサイズの深さで、側壁にテーパを持った凹凸構造を形成するためには、反応性イオンエッチング時の選択比(=シリコンカーバイドのエッチング速度/マスク膜のエッチング速度)が高いマスク材料が必要と考えた。また、広い範囲で側壁テーパ角(図1中θ参照)を制御するには、広い範囲で選択比を変えられるマスク材料が必要であると考えた。
そのような観点から鋭意検討した結果、NiとWからなる膜をエッチングマスクとして用いることにより、シリコンカーバイド基材に、側壁にテーパを持ったμmサイズの深さの凹凸構造を形成できることを見出した。
また、Ni−W膜のNi組成を、50〜100at%の範囲で調整することにより、凹凸側壁のテーパ角をおよそ60度〜90度の範囲で制御できることを見出した。その理由は、以下のようであると考えられる。Ni−W膜のNi組成を50〜100at%の範囲で変える時、選択比はおよそ10〜100の範囲で大きく変化する。そのため、Ni組成により、Ni−Wマスク膜が後退する速度が大きく変化する。選択比が10程度の場合、マスクが早く後退するため、基材に形成される凹凸側壁のテーパ角が小さく(水平に近く)なる。一方、選択比が100に近くなると、マスクの後退が遅くなるため、基材に形成される凹凸側壁テーパ角が大きく(垂直に近く)なる。そして、凹凸の形成は、マスクが完全にエッチングされるまで可能であるため、例えばNi−Wマスク膜の厚さを100nmとした場合に、シリコンカーバイドにおよそ1〜10μm深さの凹凸を形成することが可能となる。
Ni−W膜のNi組成は、50〜100at%の範囲であることが望ましい。Ni−W膜のNi組成を50%未満にすると、選択比が10未満に小さくなり、μmサイズの深い凹凸加工が難しくなるためである。反応性イオンエッチングに用いるガスは、SF6(六フッ化硫黄)ガス、又はSF6とO2の混合ガスが好適である。特に、SF6ガスとO2ガスの流量比が80:20の場合にシリコンカーバイドのエッチング速度が極大になり、且つ、Ni−W膜組成との組み合わせによって、選択比を10〜100の広い範囲で制御可能であるので最も好適である。
上記本発明によれば、シリコンカーバイドからなる基材の表面に、側壁にテーパを有するμmサイズの凹凸形状を形成することができる。また、テーパ角を広範囲で精度良く制御することができる。更に、このような形状の凹凸構造を光学素子等にインプリントするためのインプリント用モルドを製造することができる。このモルドを用いることにより、例えば表面に反射防止構造等を有するレンズ等を、高品質且つ高収率で作製することができる。
実施の形態1
以下、図面及び表を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態に係るエッチング方法の工程を示している。このエッチング方法は、シリコンカーバイド(SiC)からなるモルド基材1に、凹凸形状を含む微細構造を形成するものである。
以下、図面及び表を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態に係るエッチング方法の工程を示している。このエッチング方法は、シリコンカーバイド(SiC)からなるモルド基材1に、凹凸形状を含む微細構造を形成するものである。
実施例1
本実施例に係るモルド基材1は、表面を鏡面研磨したシリコンカーバイドの板材である。図1(a)に示すように、このモルド基材1上にはレジスト層2が形成されている。レジスト層2は、ポジタイプのフォトレジストをスピンコート法により塗布した後、加熱することにより、固化されたものである。加熱温度は120℃、レジスト層2の厚さは5μmとした。このレジスト層2に、ステッパ露光機を用いて、ガラスフォトマスクのパターンを露光転写した。ステッパ露光機により、パターンを等倍で投影露光した。ガラスフォトマスクのパターンは、マスク部(遮光部)と透過部の線幅が各々3μmで、周期が6μmのラインアンドスペースとした。露光量は500mjとした。
本実施例に係るモルド基材1は、表面を鏡面研磨したシリコンカーバイドの板材である。図1(a)に示すように、このモルド基材1上にはレジスト層2が形成されている。レジスト層2は、ポジタイプのフォトレジストをスピンコート法により塗布した後、加熱することにより、固化されたものである。加熱温度は120℃、レジスト層2の厚さは5μmとした。このレジスト層2に、ステッパ露光機を用いて、ガラスフォトマスクのパターンを露光転写した。ステッパ露光機により、パターンを等倍で投影露光した。ガラスフォトマスクのパターンは、マスク部(遮光部)と透過部の線幅が各々3μmで、周期が6μmのラインアンドスペースとした。露光量は500mjとした。
次に、図1(b)に示すように、モルド基材1及び露光後のレジスト層2をレジスト現像液に浸漬することにより、感光部のレジストを除去した。これにより、線幅が各々3μmのラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
次に、図1(c)に示すように、レジストパターンの上に、スパッタ法により、Ni−W膜3を150nmの厚さで成膜した。本実施例においては、Ni−W膜3の組成を50−50at%とした。
次に、図1(d)に示すように、Ni−W膜3成膜後のモルド基材1をアセトンに浸漬し超音波を印加することにより、レジスト層2を溶解した。これにより、レジスト層2上のNi−W膜3がレジスト層2と共に剥離除去され、モルド基材1上には、3μm幅の線状のNi−Wマスク膜4が残る。
次に、図1(e)に示すように、モルド基材1を反応性イオンエッチング加工した。エッチングガスとしてSF6(六フッ化硫黄)とO2の混合ガスを用い、モルド基材1の側にRF電力を印加して、RFプラズマイオンエッチングを行った。SF6とO2の流量を各々80sccmと20sccmとし、全ガス圧力を15Paとし、RF電力を500Wとした。予め測定しておいたNi−W膜3のエッチング速度に基づいて計算し、Ni−Wマスク膜4が100nmの深さになるまでエッチングを行った。
最後に、図1(f)に示すように、モルド基材1を硝酸中に浸漬して、残ったNi−Wマスク膜4を溶解除去した。
上記のように作製したモルドの凹凸構造を観察し、凹凸側壁のテーパ角θと凹凸の深さを測定した。FIB(Focused Ion Beam)加工により、凹凸構造の断面を作製し、SEM(Scanning Electron Microscope:走査電子顕微鏡)により観察した。
実施例2
Ni−Wマスク膜4の組成を、60−40at%とした。その他の部分は上記実施例1と同様の方法でモルドを作製し、凹凸構造を観察した。
Ni−Wマスク膜4の組成を、60−40at%とした。その他の部分は上記実施例1と同様の方法でモルドを作製し、凹凸構造を観察した。
実施例3
Ni−Wマスク膜4の組成を、70−30at%とした。その他の部分は上記実施例1と同様の方法でモルドを作製し、凹凸構造を観察した。
Ni−Wマスク膜4の組成を、70−30at%とした。その他の部分は上記実施例1と同様の方法でモルドを作製し、凹凸構造を観察した。
実施例4
Ni−Wマスク膜4の組成を、80−20at%とした。その他の部分は上記実施例1と同様方法でモルドを作製し、凹凸構造を観察した。
Ni−Wマスク膜4の組成を、80−20at%とした。その他の部分は上記実施例1と同様方法でモルドを作製し、凹凸構造を観察した。
実施例5
Ni−Wマスク膜4の組成を、90−10at%とした。その他の部分は上記実施例1と同様方法でモルドを作製し、凹凸構造を観察した。
Ni−Wマスク膜4の組成を、90−10at%とした。その他の部分は上記実施例1と同様方法でモルドを作製し、凹凸構造を観察した。
実施例6
Ni−Wマスク膜4の組成を、100−0at%とした。その他の部分は上記実施例1と同様方法でモルドを作製し、凹凸構造を観察した。
Ni−Wマスク膜4の組成を、100−0at%とした。その他の部分は上記実施例1と同様方法でモルドを作製し、凹凸構造を観察した。
下記表1は、上記実施例1〜6により作製したNi−Wマスク膜4のエッチング速度、Ni−W膜とシリコンカーバイドの選択比(=シリコンアカーバイドのエッチング速度/Ni−Wマスク膜4のエッチング速度)、凹凸構造側壁のテーパ角θ、凹凸構造の深さを示している。実施例1〜6の各条件でのシリコンカーバイドのエッチング速度は、35nm/minであった。
表1に示すように、Ni−Wマスク膜4の組成を50−50at%〜100−0at%の範囲で調整することにより、選択比が13〜103の範囲で変化し、側壁テーパ角θが60〜88度の範囲で変化する。この時、凹凸の深さは1.0〜9.7μmであった。
下記表2は、SF6ガスとO2ガスの流量比を変えて反応性イオンエッチングを行った場合のシリコンカーバイドのエッチング速度を示している。ここでは、全ガス圧を15Pa、RF電力を500Wとした。
表2に示すように、シリコンカーバイドのエッチング速度は、SF6ガスとO2ガスの流量比が80:20の場合に最大になる。
実施例7
以下に、本発明を、モルド表面に赤外線反射防止機能を有する凹凸構造を形成するために適用した場合の実施例を示す。
以下に、本発明を、モルド表面に赤外線反射防止機能を有する凹凸構造を形成するために適用した場合の実施例を示す。
モルド基材1として、表面を鏡面研磨したシリコンカーバイドの板材を用いた。このモルド基材1上に、ポジタイプのフォトレジストをスピンコート法によって塗布した後に、加熱してレジスト層2を固化させた。この時の加熱温度を120℃、レジスト厚さを3μmとした。
次に、上記実施例1と同様に、ステッパ露光機を用いて、ガラスフォトマスクのパターンをレジスト層2に露光転写した。ガラスフォトマスクのパターンは、直径2.2μmの透過部が3μmピッチで六方格子状に配列したパターンとした。また、露光量を400mjとした。
次に、モルド基材1及び露光後のレジスト層2を、レジスト現像液に浸漬することにより、感光部のレジスト層2を除去してレジストパターンを得た。このパターン上に、スパッタ法により、Ni−W膜3を70nmの厚さで成膜した。Ni−W膜3の組成を80−20at%とした。
次に、Ni−W膜3成膜後のモルド基材1をアセトンに浸漬し超音波を印加することにより、レジスト層2を溶解した。これにより、レジスト層2上のNi−W膜3はレジスト層2と共に剥離除去され、直径2.2μmの円形のNi−Wマスク膜4が3μmピッチで六方格子状に配列されたモルド基材1を得た。
次に、モルド基材1を反応性イオンエッチング加工した。エッチングガスとして、SF6とO2の混合ガスを用い、モルド基材1の側にRF電力を印加して、RFプラズマイオンエッチングした。SF6とO2の流量を各々80sccmと20sccmとし、全ガス圧力を15Pa、RF電力を500Wとした。Ni−Wマスク膜4が完全に除去されるまでエッチングを行った。
上記のようにして作製したモルドの凹凸構造をSEM観察したところ、テーパのあるほぼ円錐形の凹凸構造が、3μmピッチで六方格子状に配列されて形成されていた。また、FIB加工により凹凸構造の断面を作製してSEM観察したところ、側壁の平均的なテーパ角は73度であった。また、凹凸の深さは3.6μmであった。このようにして、ピッチが3μm、深さが3.6μmでほぼ円錐形の凹凸が六方格子状に配列された、赤外線反射防止機能を有する凹凸構造をインプリントするためのモルドを作製することができた。
以上のように、本実施の形態によれば、シリコンカーバイドからなる材料の表面に、側壁にテーパを有するμmサイズの凹凸構造を形成すると共に、テーパ角を広範囲で正確に制御することができる。また、μmサイズの深さで側壁にテーパを有する凹凸構造をインプリント可能なインプリント用モルドを作製することができる。
尚、本発明は、上記実施の形態及び実施例に限られるものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能なものである。
1 モルド基材(シリコンカーバイド)
2 レジスト膜
3 Ni−W膜
4 Ni−Wマスク膜
2 レジスト膜
3 Ni−W膜
4 Ni−Wマスク膜
Claims (7)
- シリコンカーバイドからなる基材に反応性イオンエッチングを行う表面加工方法であって、
Niを含む元素群から少なくとも1つ選択されるエッチング抑制元素と、Wを含む元素群から少なくとも1つ選択されるエッチング促進元素とを含む膜をエッチングマスクとする、
表面加工方方法。 - 前記エッチング抑制元素又は前記エッチング促進元素の含有量を調整することにより、前記基材に形成される凹凸形状の側壁のテーパ角を制御する工程、
を備える請求項1に記載の表面加工方法。 - 前記テーパ角を減少させる際には、前記エッチング抑制元素の含有量を増加させ、前記テーパ角を増加させる際には、前記エッチング抑制元素の含有量を減少させる、
請求項2に記載の表面加工方法。 - 前記エッチング抑制元素はNiであり、前記エッチング促進元素はWであり、前記Niの含有量は、50at%以上100at%未満である、
請求項1〜3のいずれか1つに記載の表面加工方法。 - エッチングガスとして、SF6を含むガスを用いる、
請求項1〜4のいずれか1つに記載の表面加工方法。 - 前記エッチングガスは、SF6及びO2の混合ガスであり、両ガスの流量比が、SF6:O2=80:20である、
請求項5に記載の表面加工方法。 - シリコンカーバイドを基材とし、
Niを含む元素群から少なくとも1つ選択されるエッチング抑制元素と、Wを含む元素群から少なくとも1つ選択されるエッチング促進元素とを含む膜をエッチングマスクとし、
前記基材に反応性イオンエッチングを行うことにより製造されるインプリント用モルド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009125415A JP2010272801A (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | 表面加工方法、及びこの方法により製造されるインプリント用モルド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009125415A JP2010272801A (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | 表面加工方法、及びこの方法により製造されるインプリント用モルド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010272801A true JP2010272801A (ja) | 2010-12-02 |
Family
ID=43420567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009125415A Withdrawn JP2010272801A (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | 表面加工方法、及びこの方法により製造されるインプリント用モルド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010272801A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013091586A (ja) * | 2011-10-27 | 2013-05-16 | Tatsuhiko Aizawa | パターン成形型及びその製造方法 |
JP5948691B1 (ja) * | 2015-09-03 | 2016-07-06 | ナルックス株式会社 | 成形型、成形型の製造方法及び複製品の製造方法 |
JP2018511818A (ja) * | 2015-02-10 | 2018-04-26 | カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー | Euv多層ミラー、多層ミラーを含む光学系及び多層ミラーを製造する方法 |
JP2020114620A (ja) * | 2014-11-28 | 2020-07-30 | デクセリアルズ株式会社 | マイクロ流路作製用原盤、転写物、およびマイクロ流路作製用原盤の製造方法 |
-
2009
- 2009-05-25 JP JP2009125415A patent/JP2010272801A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013091586A (ja) * | 2011-10-27 | 2013-05-16 | Tatsuhiko Aizawa | パターン成形型及びその製造方法 |
JP2020114620A (ja) * | 2014-11-28 | 2020-07-30 | デクセリアルズ株式会社 | マイクロ流路作製用原盤、転写物、およびマイクロ流路作製用原盤の製造方法 |
JP2018511818A (ja) * | 2015-02-10 | 2018-04-26 | カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー | Euv多層ミラー、多層ミラーを含む光学系及び多層ミラーを製造する方法 |
JP5948691B1 (ja) * | 2015-09-03 | 2016-07-06 | ナルックス株式会社 | 成形型、成形型の製造方法及び複製品の製造方法 |
WO2017037918A1 (ja) * | 2015-09-03 | 2017-03-09 | ナルックス株式会社 | 成形型、成形型の製造方法及び複製品の製造方法 |
US10363687B2 (en) | 2015-09-03 | 2019-07-30 | Nalux Co., Ltd. | Mold and method for manufacturing the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Liu et al. | Optical nanofabrication of concave microlens arrays | |
Forsberg et al. | High aspect ratio optical gratings in diamond | |
JP4940784B2 (ja) | インプリント用モールドおよびインプリント用モールド製造方法 | |
CN103901516B (zh) | 光栅的制备方法 | |
TWI511854B (zh) | A thermal reaction type resist material for dry etching, a manufacturing method of a mold, and a mold | |
JP5264237B2 (ja) | ナノ構造体およびナノ構造体の製造方法 | |
JP2015133514A5 (ja) | ||
EP2627605A2 (en) | Process for producing highly ordered nanopillar or nanohole structures on large areas | |
JP2009234114A (ja) | パターン形成方法、基板の加工方法、偏光板及び磁気記録媒体 | |
JP2010272801A (ja) | 表面加工方法、及びこの方法により製造されるインプリント用モルド | |
JP5114962B2 (ja) | インプリントモールド、これを用いたインプリント評価装置、レジストパターン形成方法及びインプリントモールドの製造方法 | |
JP5584907B1 (ja) | 反射防止構造用金型製造方法、及び反射防止構造用金型としての使用方法 | |
CN111158073A (zh) | 利用电子束光刻技术进行光栅纳米压印模板制作方法 | |
JP2007210191A (ja) | モールドの欠陥修正方法及びモールド | |
JP4899638B2 (ja) | モールドの製造方法 | |
JP2009161405A (ja) | 微細周期構造を有する炭化ケイ素モールド及びその製造方法 | |
JPH1172606A (ja) | SiCのパターンエッチング方法 | |
JP4161046B2 (ja) | 表面微細構造体とその製造方法 | |
JP2008006638A (ja) | インプリント用モールド及びインプリント用モールド製造方法 | |
JP4433874B2 (ja) | 微細パターン形成用モールド及びその製造方法 | |
KR101479707B1 (ko) | 크랙 제어에 의한 박막 패터닝 방법 및 그 박막 패터닝 구조물 | |
JP2007178873A (ja) | 光学素子 | |
JP2010052398A (ja) | モールド、その製造方法、及び、光学素子の製造方法 | |
JP2007316270A (ja) | 光学部品の製造方法、位相差素子および偏光子 | |
KR101389048B1 (ko) | 유리 기판의 패턴 형성 방법 및 상기 방법에 의해 제작된 유리 기판 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120807 |