JP2010264266A - 医用画像生成システム及び制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】開業医のような小規模のユーザでも使用しやすいシステムを構築する。
【解決手段】被写体を撮影し医用画像を生成する医用画像生成装置と、生成された前記医用画像を取得し、取得した前記医用画像に対応する患者情報が入力される制御装置と、を有する医用画像生成システムであって、前記制御装置は、取得した前記医用画像に対して画像処理を施す画像処理手段と、取得した前記医用画像の撮影部位が選択可能に表示される撮影部位選択欄と、前記医用画像が表示される画像表示欄と、前記画像処理手段の画像処理条件を調整する画像処理条件調整欄とを一画面中に表示する表示手段と、を有し、前記撮影部位選択欄は、所定の領域毎に選択可能に表示される第1の選択欄と、選択された前記領域に包含される各部位が選択可能に表示される第2の表示欄とを有する。
【選択図】図2
【解決手段】被写体を撮影し医用画像を生成する医用画像生成装置と、生成された前記医用画像を取得し、取得した前記医用画像に対応する患者情報が入力される制御装置と、を有する医用画像生成システムであって、前記制御装置は、取得した前記医用画像に対して画像処理を施す画像処理手段と、取得した前記医用画像の撮影部位が選択可能に表示される撮影部位選択欄と、前記医用画像が表示される画像表示欄と、前記画像処理手段の画像処理条件を調整する画像処理条件調整欄とを一画面中に表示する表示手段と、を有し、前記撮影部位選択欄は、所定の領域毎に選択可能に表示される第1の選択欄と、選択された前記領域に包含される各部位が選択可能に表示される第2の表示欄とを有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、患者を撮影して得られた放射線画像を用いて診断を行う医用画像生成システム及び制御装置に関する。
X線等の放射線を用いて取得した放射線画像は病気診断用の医用画像として広く用いられており、例えば、被検体を透過したX線を蛍光体層(蛍光スクリーン)に照射し、蛍光体層で発生する可視光を通常の写真と同様に銀塩を使用したフィルムに照射して現像する、いわゆる放射線写真が従来より使用されている。
しかし、近年では、銀塩を塗布したフィルムを使用せずに、輝尽性蛍光体やFPD(Flat Panel Detector)等の放射線ディテクタから放射線画像をデジタル信号として直接取り出す放射線画像生成方法が用いられるようになってきている。そして、更に放射線画像生成方法で得られた放射線画像をより診断に適した画像とする目的で各種画像処理が施されるようになってきている。
具体的には、例えば、米国特許3,859,527号、特開昭55−12144号公報に、輝尽蛍光体を用い、可視光線又は赤外線を輝尽励起光とした放射線画像変換方法が開示されている。この方法は、支持体上に輝尽蛍光体層を形成した放射線画像変換プレートを使用するものであり、この輝尽蛍光体層に被検体を透過した放射線を当てて被検体各部位の放射線透過量に対応する放射線エネルギーを蓄積させて潜像を形成した後、輝尽蛍光体層を所定の波長のレーザ光等の輝尽励起光で走査することにより蓄積された放射線エネルギーを輝尽光として放射させ、この輝尽光をフォトマルチプライヤー等の光電変換素子を用いて光電変換して電気信号として取り出すものである。
この輝尽性蛍光体を利用した放射線画像診断システムは、通称コンピューテッドラジオグラフィー(CR)と呼ばれ、大きく分けて、輝尽性蛍光体を読み取り装置に内蔵した立位/臥位専用タイプのシステムと、輝尽性蛍光体を内部に収容した持ち運び可能なカセッテと、カセッテから蛍光体を引き出し、読み取りを行う読み取り装置(リーダー)を組み合わせたカセッテタイプのシステムとに分類され、カセッテタイプのシステムについては、例えば、特開2002−159476号公報、特開2002−158820号公報などに記載されている。
このカセッテタイプの放射線画像診断システムについて、図16を参照して説明する。図16に示すように、従来のカセッテタイプの放射線画像診断システム1は、被検体Mを撮影する放射線撮影装置4が各々設置される複数の撮影室と、放射線エネルギーを蓄積する輝尽性蛍光体シート18を備える放射線画像変換プレートが内蔵された持ち運び可能なカセッテ17から放射線画像を読み取る画像読み取り装置(リーダー2)が集中的に設置される作業スペースとからなり、各々の撮影室にはリーダー2を制御すると共に放射線画像の表示や患者情報、撮影部位情報の入力などを行う制御装置(コントローラー3)が設置され、スイッチングHUB5を介してリーダー2やコントローラー3、ジョブマネージャー19、スタディマネージャー20などがLAN接続されている。
そして、撮影室内で、放射線源16とカセッテ17の間に被検体Mを位置させ、放射線源16から放射線を照射すると、カセッテ17内の輝尽蛍光体シート18は、照射された放射線エネルギーの一部を蓄積する。撮影後、このカセッテ17を作業スペースに持ち込んでリーダー2にセットすると、リーダー2は、カセッテ17内の輝尽蛍光体シート18に励起光を照射し、照射された励起光により蓄積された放射線画像情報に応じて発光する輝尽光を光電変換し、A/D変換後、デジタル画像データとして出力する。
また、コントローラー3は、リーダー2の読み取り制御を行うと共に、患者情報や撮影部位などの情報を入力したり、読み取った画像を確認するための表示手段を有しており、この表示手段では、例えば、登録した患者の情報が一覧表示される受付リスト画面、新規の患者を登録したり所定の検索条件を入力して患者情報を検索する登録/検索画面、選択した患者に対して撮影部位情報等を設定する撮影部位選択画面、撮影した画像もしくは撮影した画像に画像処理を施した画像を表示する画像表示画面等が順次表示され、読み取りから画像の確認までのワークフローを実現する。また、診断に適した所望の画像が得られない場合は、画像処理に用いる画像処理条件を変更する画像処理調整画面に遷移して、所望の画像が得られるまで画像処理条件の調整操作ができるように構成されている。
ここで、多数の撮影装置4やリーダー2、コントローラー3を備える大病院の場合、多数の放射線技師が撮影装置4を操作し、多数の医師が撮影装置4で撮影して得られた放射線画像を用いて診断を行い、また、多数の患者の様々な部位が撮影装置4によって撮影されるため、画像を取り違えて診断することがないように、撮影部位情報とカセッテ17の対応関係を明確にすべく、予め撮影部位情報とカセッテ17との対応付けを撮影予約情報として登録した後に撮影を行う方式(前登録方式と呼ぶ。)や、放射線撮影前にカセッテ17の登録を行うことなく、撮影部位情報とカセッテ投入順序との対応付けを撮影予約情報として登録する方式(後登録方式と呼ぶ。)のいずれかが採用されて、画像データの読み取りが実行される。
この前登録方式、後登録方式の動作について概説すると、前登録方式の場合は、まず、オペレータはコントローラー3で患者情報や撮影部位情報を入力すると共に、カセッテ17に貼り付けられた識別ラベルを読み取り、入力した撮影部位情報と識別ラベルとを対応付けて記憶した後、登録したカセッテ17を用いてX線撮影を行う。次に、潜像を形成したカセッテ17をリーダー2に挿入すると、リーダー2ではカセッテ17の識別ラベルを読み取り、この識別ラベルに対応する撮影部位情報や撮影条件パラメータのセットを読み出し、該パラメータセットから読み取り条件を取得する。そして、取得した読み取り条件にて画像を読み取ってカセッテIDと共にコントローラーに送信し、コントローラー3では、カセッテIDをキーとして撮影予約情報と読み取り画像とを対応付け、撮影条件パラメータに基づいた画像処理条件に従って画像処理を施して画面に表示する。
一方、後登録方式の場合は、最初にX線撮影を行い、その後、コントローラー3で患者情報や撮影部位情報を入力すると共に、入力した各撮影部位情報と投入順序との対応付けを行い、入力した撮影部位情報と投入順序とを対応付けて記憶させる。そして、潜像を形成したカセッテ17をリーダー2に挿入すると、リーダー2では、投入順序に対応する撮影部位情報や撮影条件パラメータセットを読み出し、該パラメータセットから読み取り条件を取得する。そして、取得した読み取り条件にて画像を読み取ってコントローラーに送信し、コントローラー3では、撮影条件パラメータに基づいた画像処理条件に従って画像処理を施して画面に表示する。
上記前登録方式又は後登録方式は大病院では有効な方法ではあるが、本願発明者等の調査によれば、開業医の場合は、撮影装置4を操作する者は通常、1人又は2人であり、大病院のように撮影作業者が複数の部位や方向の撮影を行うことは稀で定型パターンの撮影のみを行う場合がほとんどであり、また、放射線画像を用いて診断する医師も通常、1人又は2人であり、更に、撮影装置4やリーダー2、コントローラー3の設置台数も少ない。従って、開業医では画像を取り違えることは考えづらく、上述した前登録方式又は後登録方式ではかえって使い勝手が悪い場合もある。
すなわち、開業医の場合、画像を取り違えるほど患者や撮影枚数は多くないため、どの患者を何枚撮影したか、今表示している画像はどの患者のものなのかは分かるため、カセッテ17の識別ラベルを読み取ったり投入順序を対応付ける必要はなく、患者情報なども読み取った画像を表示した後や該画像をデータベースに保存する際に行えば十分である。そこで、大病院や開業医など、どのような規模のユーザでも使用しやすい方式を備えたシステムの構築が望まれている。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、大病院や開業医など、様々な規模のユーザにとって使用しやすい医用画像生成システム及び医用画像生成方法並びに表示制御プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の医用画像生成システムは、被写体を撮影し医用画像を生成する医用画像生成装置と、生成された前記医用画像を取得し、取得した前記医用画像に対応する患者情報が入力される制御装置と、を有する医用画像生成システムであって、前記制御装置は、取得した前記医用画像に対して画像処理を施す画像処理手段と、取得した前記医用画像の撮影部位が選択可能に表示される撮影部位選択欄と、前記医用画像が表示される画像表示欄と、前記画像処理手段の画像処理条件を調整する画像処理条件調整欄とを一画面中に表示する表示手段と、を有し、前記撮影部位選択欄は、所定の領域毎に選択可能に表示される第1の選択欄と、選択された前記領域に包含される各部位が選択可能に表示される第2の表示欄とを有するものである。
また、本発明の制御装置は、被写体を撮影し医用画像を生成する医用画像生成装置によって生成された前記医用画像を取得し、取得した前記医用画像に対応する患者情報が入力される制御装置であって、取得した前記医用画像に対して画像処理を施す画像処理手段と、取得した前記医用画像の撮影部位が選択可能に表示される撮影部位選択欄と、前記医用画像が表示される画像表示欄と、前記画像処理手段の画像処理条件を調整する画像処理条件調整欄とを一画面中に表示する表示手段と、を有し、前記撮影部位選択欄は、所定の領域毎に選択可能に表示される第1の選択欄と、選択された前記領域に包含される各部位が選択可能に表示される第2の表示欄とを有するものである。
本発明の医用画像生成システムによれば、開業医のような小規模のユーザでも使用しやすいシステムを構築することができる。
従来技術で示したように、従来の放射線画像診断システムは、多数の撮影装置4やリーダー2、コントローラー3を備え、多数の放射線技師が撮影装置を操作し、多数の医師が撮影装置4で撮影して得られた放射線画像を用いて診断を行う大病院を対象として構成されていたため、画像を取り違えて診断することがないように、予め撮影部位情報とカセッテとの対応付けを撮影予約情報として登録した後に撮影を行う前登録方式や撮影部位情報とカセッテ投入順序との対応付けを撮影予約情報として登録する後登録方式を用いて画像を取得していたが、撮影装置4やリーダー2、コントローラー3の設置台数や放射線技師、医師の数も少なく、特定の部位を定型パターンで撮影する場合が多い開業医では画像を取り違えることは考えづらいため、できるだけ簡単な操作で放射線画像を用いた診断ができるような方法が望まれる。
そこで、本発明では、上記大病院と開業医の特質を比較考量した上で、大病院に適した前登録方式や後登録方式に加えて、開業医向けに、対応付けを撮影予約情報として登録することなく画像を取得することができる簡便な方式を新たに設け、この3つの方式の中から選択した方式に従って画像が取得できるようにしている。
上記した本発明の一実施の形態について更に詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る医用画像生成システム及び制御装置について、図1乃至図15を参照して説明する。図1は、本発明の制御装置(コントローラ)を含む放射線画像診断システムの構成を模式的に示す図であり、図2は、画像読み取り装置(リーダー)及びコントローラーの構成を示すブロック図であり、図3は、カセッテの構造を示す斜視図である。また、図4乃至図6は画像読み取りにおける撮影条件の登録方式を説明するための図であり、図7乃至図14は、コントローラーで表示される画面の構成例を示す図である。また、図15は、本実施例のコントローラーを用いた処理手順を示すフローチャート図である。
なお、以下の説明においては、カセッテタイプの放射線画像診断システム1に本発明を適用する例について記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、他の放射線画像変換媒体を使用するシステムや放射線画像変換媒体を使用しない立位/臥位専用タイプのシステム、FPD等の放射線ディテクタを用いて放射線画像をデジタル信号として直接取り出すシステム等の医用画像の表示を行う任意の装置に適用することができる。また、本実施例において、リーダー2とコントローラー3とは分離された形態としているが、これらが一体となって制御装置を構成する形態とすることもできる。
図1に示すように、本実施例の放射線画像診断システム1は、患者を撮影する撮影装置4が設置される撮影室内に、撮影装置4によって潜像が形成されたカセッテ17から放射線画像を読み取るリーダー2と、リーダー2の読み取りを制御すると共に、読み取った画像を表示したり、患者情報や撮影部位情報等を入力する制御装置(コントローラー3)とが設置され、リーダー2及びコントローラー3は、スイッチングHUB5を介して、必要に応じて設置されるプリンタ6c、ビューアー6b、患者受付端末6aなどとLAN接続されている。また、図示していないが、これらの装置はDICOM等のネットワークにより他の医用機器と接続されている。なお、図1は、放射線画像診断システム1の一例であり、リーダー2やコントローラー3、撮影装置4の設置台数や配置などは特に限定されない。
また、図2に示すように、装置4で撮影して得られた画像データの読み取りを行うリーダー2と、リーダー2の読み取り制御、患者情報や撮影部位情報等の入力及び画像データに基づく放射線画像の表示を行うコントローラー3とは、直接接続又はネットワーク経由で接続され、例えば、リーダー2は、カセッテ17の投入制御を行うカセッテスタッカ部8と、カセッテ17から抜き出した輝尽蛍光体シート18を含む放射線画像変換プレート(カセッテ17の構造については図3参照)の搬送制御を行うプレート制御部7と、放射線画像変換プレートを走査しながら潜像を読み取る画像読取部9とから構成されている。
カセッテスタッカ部8には、カセッテスタッカ部機構・駆動部8a及びカセッテスタッカ部制御部8bが設けられ、複数種類のカセッテ17がセット可能になっている。また、プレート制御部7には、プレート搬送部機構・駆動部7a及びプレート搬送部制御部7bが設けられ、カセッテスタッカ部制御部8bからの指令に基づき、プレート搬送部制御部7bが制御される。プレート搬送部機構・駆動部7aは、カセッテ17から放射線画像変換プレートを引き出し、画像読取部9方向に搬送する。画像読取部9には、副走査部機構・駆動部9a、主走査部9b及び識別ラベル検出部9cが設けられ、副走査部機構・駆動部9aにより主走査部9bが副走査方向に搬送され、主走査部9bのレーザ走査により画像読み取りが行われると共に、識別ラベル検出部9cによりカセッテ17に貼付された識別ラベルの情報(プレートID)が読み取られる。
また、リーダー2の読み取り制御、患者情報や撮影部位情報等の入力及び画像データに基づく放射線画像の表示を行うコントローラー3は、設定した読み取り条件に基づいてリーダー2を制御する制御部10と、リーダー2で読み取った画像に対して種々の画像処理(階調変換処理、周波数処理、トリミング、反転/回転、マスキング等)を施す演算処理部11と、表示・操作部12と、開業医などの小規模なユーザに適した画面を表示させる制御を行う表示制御部13と、表示用の画像データや、各撮影部位の撮影条件パラメータ、各特定部位を最適に画像処理するための画像処理パラメータ、及び、レーザーイメージャーなどのプリンタへ出力する際の各出力フォーマット等を記憶する記憶部14と、カセッテ17のプレートIDを読み取る識別ラベル検出部15とを備えている。なお、上記各手段はコントローラー3にハードウェアとして構成されていてもよいが、コンピュータを少なくとも表示制御部13として機能させる表示制御プログラムとして構成し、該表示制御プログラムをコントローラー3にインストールして実行させる構成としてもよい。
この表示制御部13では、後述するように、初期画面などの任意の画面で予め撮影部位情報とカセッテとの対応付けを撮影予約情報として登録した後に撮影を行う前登録方式と、撮影部位情報とカセッテ投入順序との対応付けを撮影予約情報として登録する後登録方式に加えて、対応付けを撮影予約情報として登録することなく画像を取得する方式(以下、無登録方式と呼ぶ。)とが選択可能に表示されるように制御を行う。
また、上記記憶部14に記憶される撮影条件パラメータは、各撮影部位に対応したパラメータセットであり、リーダー2で画像を読み取る際の読み取り条件(サンプリングピッチや読み取り感度等)や、読み取り後の画像の画像処理時に参照される画像処理パラメータの識別番号が、撮影部位毎に保持されている。
この画像処理パラメータは、ある特定部位を最適に画像処理するためのパラメータセットであり、階調変換処理の階調曲線を定義したルックアップ・テーブルや、周波数処理の強調度といった各画像処理のパラメータ値が特定部位毎に保持されている。また、出力フォーマットは、レーザーイメージャーなどのプリンタ6cへ出力する場合に、1枚のフィルム上にいくつの画像データを配置するか、各画像データをどのような向きで配置するかを定義したフォーマットであり、オペレータが表示・操作部12で選択した出力フォーマットに1乃至複数の画像データがはめ込まれ、各画像データ及びフォーマット情報等の付帯情報がDICOM対応プリンタ6cへ出力される。
上記カセッテタイプの放射線画像診断システム1では、多数の撮影装置4やリーダー2、コントローラー3を備える大病院にとって使用しやすい前登録方式又は後登録方式に加えて、撮影装置4やリーダー2、コントローラー3の台数が少ない開業医にとって使用しやすい無登録方式のいずれかが採用されて、画像データの読み取りが実行される。
また、撮影部位情報の入力では、通常モードと、繰り返しモードの2種類のモードが存在し、このうちのいずれかが採用される。通常モードは、コントローラー3の表示・操作部12にて、撮影部位情報を入力するたびに、逐次、当該撮影部位における撮影を予約していくモードである。一方、繰り返しモードは、コントローラー3の表示・操作部12にて一旦選択された撮影部位情報が、以降の読み取り動作における撮影部位情報の設定値として保持されるモードであり、同じ撮影部位の画像データを連続して読み取る場合には撮影部位情報の入力の手間が省ける。
まず、通常モードの前登録方式、後登録方式、無登録方式の動作について図4乃至図6を参照して説明する。
前登録方式の場合は、図4に示すように、まず、オペレータはコントローラー3の表示・操作部12により、患者情報や撮影部位情報を入力する(図の(1))。その際、コントローラー3の識別ラベル検出部15によりカセッテ17に貼り付けられた識別ラベル17e(図3参照)の情報(以下、プレートIDと称する。)を読み取る(図の(2))。そして、入力した撮影部位情報とプレートIDとを対応付けて記憶する。その後、登録したカセッテ17を用いてX線撮影を行い(図の(3))、潜像を形成したカセッテ17をリーダー2に挿入する(図の(4))。リーダー2では、内蔵する識別ラベル検出部9cによりカセッテ17のプレートIDを読み取り、このプレートIDに対応する撮影部位情報を検索して取得する。また、当該撮影部位情報に対応する撮影条件パラメータのセットを読み出し、該パラメータセットからリーダー2で画像を読み取る際の読み取り条件を取得する。そして、取得した読み取り条件にて画像の読み取りを実行する。読み取られた画像データはコントローラーに送信され、コントローラーでは、撮影条件パラメータのセットから、画像処理パラメータの識別番号が取得され、該画像処理パラメータに基づいた画像処理条件に従い、読み取った画像に画像処理が施される。
また、後登録方式の場合は、図5に示すように、放射線技師等のオペレータは最初にX線撮影を行い(図の(1))、その後、コントローラー3の表示・操作部12により患者情報や撮影部位情報を入力する(図の(2))。ここで、後登録方式の場合はプレートIDと撮影部位情報との対応付けは行わないため、プレートIDの読み取りを行う必要はない。その代わりに、オペレータは、コントローラー3の表示・操作部12により、入力した各撮影部位情報と、リーダー2におけるカセッテ17の投入順序との対応付けを行い、入力した撮影部位情報と投入順序とを対応付けて記憶させる。潜像を形成したカセッテ17をリーダー2に挿入すると(図の(3))、リーダー2では、投入順序に対応する撮影部位情報を検索して取得し、当該撮影部位情報に対応する撮影条件パラメータセットを読み出し、該パラメータセットから読み取り条件を取得し、該読み取り条件にて画像の読み取りを実行する。以降は前登録と同様に、読み取られた画像データはコントローラーに送信され、コントローラーでは、撮影条件パラメータのセットから、画像処理パラメータの識別番号が取得され、該画像処理パラメータに基づいた画像処理条件に従い、読み取った画像に画像処理が施される。
また、無登録方式の場合は、図6に示すように、まず、放射線技師等のオペレータは最初にX線撮影を行い(図の(1))、その後、潜像を形成したカセッテ17をリーダー2に挿入する(図の(2))。そして、オペレータがコントローラー3の表示・操作部12により、撮影部位情報を入力すると(図の(3))、リーダー2では、該撮影部位情報に対応する撮影条件パラメータセットを読み出し、該パラメータセットから読み取り条件を取得し、該読み取り条件にて画像の読み取りを実行する。その後、読み取られた画像データはコントローラーに送信され、コントローラーでは、撮影条件パラメータのセットから、画像処理パラメータの識別番号が取得され、該画像処理パラメータに基づいた画像処理条件に従い、読み取った画像に画像処理が施される。そして、画像を表示させた後、患者情報などの入力を行う(図の(4))。
次に、繰り返しモードでの前登録方式、後登録方式、無登録方式の動作について説明する。
前登録方式の場合は、まず、オペレータが、コントローラー3の表示・操作部12にて、ある撮影部位情報を選択する。以降、プレートIDが読み取られるたびに、選択されている撮影部位情報と、プレートIDとを対応づけて撮影予約情報として記憶する。これ以降の動作は、通常モードでの前登録方式の動作と同様である。
後登録方式の場合は、まず、オペレータが、コントローラー3の表示・操作部12にて、ある撮影部位情報を選択する。以降、カセッテ17がリーダー2に投入されるたびに、選択された撮影部位情報の撮影条件パラメータを読み出し、該パラメータセットから読み取り条件を取得して画像を読み取る。以降は前述の通り、読み取られた画像データはコントローラーに送信され、コントローラーでは撮影条件パラメータのセットから画像処理パラメータの識別番号が取得され、該画像処理パラメータに基づいた画像処理条件に従い、読み取った画像に画像処理が施される。
無登録方式の場合も、後登録方式と同様に、オペレータが、コントローラー3の表示・操作部12にて、ある撮影部位情報を選択する。以降、カセッテ17がリーダー2に投入されるたびに、選択された撮影部位情報の撮影条件パラメータを読み出し、該パラメータセットから読み取り条件を取得して画像を読み取る。以降は前述の通り、読み取られた画像データはコントローラーに送信され、コントローラーでは撮影条件パラメータのセットから画像処理パラメータの識別番号が取得され、該画像処理パラメータに基づいた画像処理条件に従い、読み取った画像に画像処理が施される。
前登録方式と後登録方式と無登録方式とでは各々特徴があり、例えば、リーダー2やコントローラー3が各々異なる場所に多数設置され、多数の放射線技師が撮影を行う病院等では、前登録や後登録方式によって多数の患者の放射線画像診断を的確に行うことができ、一方、リーダー2やコントローラー3の設置台数の少なく、少数の放射線技師が撮影を行う開業医等では、無登録によって迅速かつ効率的にX線撮影を行うことができる。なお、前登録、後登録、無登録の設定、及び、通常モード、繰り返しモードの設定は、後述するモード選択画面にて設定の変更が行えるようになっており、この画面上で設定を変更しない限り、常に前の設定が保持されるようになっている。
次に、上記構成の放射線画像診断システム1を用いて、患者のX線画像を撮影してからレーザーイメージャーなどのプリンタ、もしくは、患者の受付を行うホスト端末に出力するまでの手順について、図7乃至図14の画面構成例及び図15のフローチャート図を参照して説明する。なお、以下の説明では通常モードの手順について記載するが、繰り返しモードであっても画像データの読み取り以降の動作は同様である。
まず、ステップS101で、コントローラー3の表示・操作部12には、初期画面として、図7に示すようなモード選択画面30が表示される。このモード選択画面30は、前登録方式と後登録方式と無登録方式の3つの登録方式が選択できるように表示されており、ステップS102で、オペレータがmode選択ボタンをタッチし、3つの方式の中から所望の方式に対応するボタンを選択した後、確定ボタンをタッチすると、選択した方式に従って画像が取得される。以下、前登録方式と後登録方式と無登録方式の3つの登録方式について順に説明する。
[前登録方式]
例えば、ステップS102で前登録方式を選択すると、コントローラー3の表示・操作部12には、図8(a)、(b)に示すようなモード設定画面31が順に表示された後、コントローラー3の表示・操作部12には、図示しない患者情報入力画面が表示される。そしてステップS103で、被検体となる患者の情報を入力すると、コントローラー3の表示・操作部12には、図示しない撮影部位選択画面が表示される。
例えば、ステップS102で前登録方式を選択すると、コントローラー3の表示・操作部12には、図8(a)、(b)に示すようなモード設定画面31が順に表示された後、コントローラー3の表示・操作部12には、図示しない患者情報入力画面が表示される。そしてステップS103で、被検体となる患者の情報を入力すると、コントローラー3の表示・操作部12には、図示しない撮影部位選択画面が表示される。
次に、ステップS104で、オペレータは患者情報入力画面を用いて撮影部位情報を入力した後、ステップS105で、コントローラー3の識別ラベル検出部15を用いて、カセッテ17に貼り付けられた識別ラベル17eの情報を読み取り、識別ラベル情報(プレートID)と撮影部位情報とを対応付けて記憶させる。
次に、ステップS106で、公知の方法により、X線撮影装置等の撮影装置4を用いて選択した患者を撮影し、患者のX線透過画像をカセッテ17内部の放射線画像変換プレートに潜像として記録させる。なお、撮影装置4としてはX線撮影装置に限らず、磁気や超音波を用いて患者を撮影する装置等、医療現場で使用される任意の撮影装置が含まれる。
次に、放射線技師等のオペレータは撮影装置4からカセッテ17を取り出し、ステップS107で取り出したカセッテ17をリーダー2の任意のスロットに挿入する。すると、リーダー2は、識別ラベル検出部9cによりプレートIDを読み取り、プレートIDを検索キーとして撮影予約情報が記憶されたデータベースを検索し、プレートIDに対応する撮影部位情報を抽出する。その後、ステップS108で、リーダー2では撮影部位情報に対応付けられた撮影条件パラメータを読み出し、さらにその中から読み取り条件を抽出して、該読み取り条件に従って放射線画像変換プレートの潜像を読み取る。
画像データの読み取り手順としては、まず、読み取り感度の値に従って、画像読取部9の感度が設定され、読み取り解像度の値に従って、プレート搬送部機構駆動部7aの搬送速度や画像読取部9に設けたA/D変換器のサンプリングピッチが設定される。そして、カセッテ17から放射線画像変換プレートが引き出され、副走査部機構駆動部9aで放射線画像変換プレートをXの方向に副走査搬送しながら、放射線画像変換プレートに蓄積・保持された画像データを読み出す。
そして、放射線画像変換プレートに励起光が作用すると、蛍光体内部に蓄積されていたエネルギーが輝尽光として発生し、この輝尽光を集光して画像読取部9によって電気信号に変換し、この電気信号を対数変換器にて対数変換し(これによって、電気信号は輝尽光の光強度にリニアな電気信号から、輝尽光の光強度の対数リニアな電気信号、すなわち濃度にリニアな電気信号に変換される。)、さらにA/D変換器によってデジタル化する。
上記画像読取部9から出力されるデジタル化された画像データは、その読み取り過程において、随時、図示しない画像表示画面に表示される。
その後、撮影部位情報に対応した撮影条件パラメータを読み出し、その中に保持される画像処理パラメータ識別番号を取得する。次に、該識別番号により特定された画像処理パラメータのセットを読み出し、該画像処理パラメータに基づき、画像処理条件を決定する。このとき、各画像に対応する該画像処理パラメータの識別番号を、画像毎に記憶部に保持する。決定した画像処理条件に従い、読み取られた画像データに、階調変換処理、周波数処理等の画像処理が施される(ステップS109)。画像処理終了後、前述の読み取り過程において、画像表示画面に表示されていた画像処理前の画像データは、画像処理後の画像データへと置き換えられて表示される(ステップS110)。
[後登録方式]
また、ステップS102で後登録方式を選択すると、コントローラー3の表示・操作部12には、上述したモード設定画面31が表示され、後登録方式が設定される。この後登録方式では、まず、ステップS111で、公知の方法により、X線撮影装置等の撮影装置4を用いて患者を撮影し、患者のX線透過画像をカセッテ17内部の放射線画像変換プレートに潜像として記録させる。
また、ステップS102で後登録方式を選択すると、コントローラー3の表示・操作部12には、上述したモード設定画面31が表示され、後登録方式が設定される。この後登録方式では、まず、ステップS111で、公知の方法により、X線撮影装置等の撮影装置4を用いて患者を撮影し、患者のX線透過画像をカセッテ17内部の放射線画像変換プレートに潜像として記録させる。
次に、ステップS112で、コントローラー3の表示・操作部12に表示される図示しない患者情報入力画面を用いて被検体となる患者の情報を入力すると、コントローラー3の表示・操作部12には、図示しない撮影部位選択画面が表示され、ステップS113で、オペレータは患者情報入力画面を用いて撮影部位情報を入力する。
次に、放射線技師等のオペレータは撮影装置4からカセッテ17を取り出し、ステップS114で取り出したカセッテ17をリーダー2の任意のスロットに挿入する。すると、ステップS115でカセッテ投入順キューと予約撮影部位キューとを対応付け、この対応付けから当該投入順序に対応する撮影部位情報を抽出する。次に、ステップS116で、リーダー2では撮影部位情報に対応付けられた撮影条件パラメータを読み出し、さらにその中から読み取り条件を抽出して、該読み取り条件に従って放射線画像変換プレートの潜像を読み取る。
その後、撮影部位情報に対応した撮影条件パラメータを読み出し、その中に保持される画像処理パラメータ識別番号を取得する。次に、該識別番号により特定された画像処理パラメータのセットを読み出し、該画像処理パラメータに基づき、画像処理条件を決定する。このとき、各画像に対応する該画像処理パラメータの識別番号を、画像毎に記憶部に保持する。決定した画像処理条件に従い、読み取られた画像データに、階調変換処理、周波数処理等の画像処理が施される(ステップS117)。画像処理終了後、前述の読み取り過程において、画像表示画面に表示されていた画像処理前の画像データは、画像処理後の画像データへと置き換えられて表示される(ステップS118)。
[無登録方式]
また、ステップS102で無登録方式を選択すると、コントローラー3の表示・操作部12には、上述したモード設定画面31が表示され、無登録方式が設定される。この無登録方式では、後登録方式と同様に、ステップS119で、X線撮影装置等の撮影装置4を用いて患者を撮影し、患者のX線透過画像をカセッテ17内部の放射線画像変換プレートに潜像として記録させる。
また、ステップS102で無登録方式を選択すると、コントローラー3の表示・操作部12には、上述したモード設定画面31が表示され、無登録方式が設定される。この無登録方式では、後登録方式と同様に、ステップS119で、X線撮影装置等の撮影装置4を用いて患者を撮影し、患者のX線透過画像をカセッテ17内部の放射線画像変換プレートに潜像として記録させる。
ここで、後登録方式では、被検体となる患者の情報や撮影部位情報を入力したが、開業医の場合、画像を取り違えるほど患者や撮影枚数は多くないため、対応付けの必要はない。そこで、無登録方式では、患者の情報や撮影部位情報を入力することなく、撮影装置4からカセッテ17を取り出し、ステップS120で、取り出したカセッテ17をリーダー2の任意のスロットに挿入する。
次に、ステップS121で、撮影部位情報を入力するが、無登録方式を採用する開業医では撮影部位選択画面や画像表示画面、画像調整画面などが複雑に遷移すると操作が複雑になる。そのため、図11に示すような画像確認/出力画面21を用いて、撮影部位情報を入力する構成としている。この画像確認/出力画面21では、開業医のような小規模なユーザの場合は撮影する部位や撮影方向が限られていることから、撮影部位選択欄22には、所定の領域毎(例えば、頭部、頚部、胸部、腹部、骨盤、四肢、特殊部位)に選択可能に分割された人体の模式図(人体モデル22a)を含む第1の選択欄と、人体モデル22aの中から選択された領域に包含される部位(例えば、頭部の場合は頭部概観、頬骨、顎骨、鼻骨、聴器、顎関節、頚部の場合は頸椎、咽頭/喉頭、胸部の場合は胸部、胸椎、胸骨、腹部の場合は腹部、胸腰椎、腰椎、肋骨、骨盤の場合は骨盤/股関節、四肢骨一般、アキレス腱、踵軸位、種子骨、特殊部位の場合は腹部KUB/DIP、DIC/膀胱造影、新生児胸腹、新生児骨部、セファロ、パントモグラフィ、耳下腺顎下腺、長尺全脊椎、長尺下肢など)が選択可能に表示される部位選択ボタン22bを含む第2の選択欄とを設け、所望の部位を容易に選択できるようにしている。
より具体的には、オペレータが人体モデル22aの特定箇所(例えば、胸部)を選択すると、選択した箇所周辺の詳細な撮影部位(例えば、胸部、胸椎、胸骨など)が、選択可能な撮影部位の一覧として部位選択ボタン22bに表示される。そして、オペレータはこの中から詳細な撮影部位を選択することによって、撮影部位情報を入力する。
次に、ステップS122で、リーダー2では撮影部位情報に対応付けられた撮影条件パラメータを読み出し、さらにその中から読み取り条件を抽出して、該読み取り条件に従って放射線画像変換プレートの潜像を読み取る。
その後、前登録方式及び後登録方式と同様に、撮影部位情報に対応した撮影条件パラメータを読み出し、その中に保持される画像処理パラメータ識別番号を取得する。次に、該識別番号により特定された画像処理パラメータのセットを読み出し、該画像処理パラメータに基づき、画像処理条件を決定する。このとき、各画像に対応する該画像処理パラメータの識別番号を、画像毎に記憶部に保持する。決定した画像処理条件に従い、読み取られた画像データに、階調変換処理、周波数処理等の画像処理が施される(ステップS123)。画像処理終了後、前述の読み取り過程において、画像確認/出力画面21の画像表示欄23に表示されていた画像処理前の画像データは、画像処理後の画像データへと置き換えられて表示される(ステップS124)。そして、画像が表示された後、ステップS125で、図示しない患者情報入力画面を用いて患者情報を入力する。
なお、上記説明では、モード選択画面30を用いて初期段階で方式の選択を行ったが、任意の段階(通常は検査終了後)でモード選択画面30に戻って方式を変更することもできる。例えば、前登録方式で処理している場合に画像表示画面などに予め設けたボタンを押すと、図9に示すように現在、設定している方式が識別できるように表示されたモード選択画面30が表示される。そして、このモード選択画面30で他の方式を選択すると、現在設定中の方式が使用されていない場合は図8の画面が表示されて新たな方式に設定が変更され、現在設定中の方式が他のユーザに使用されている場合は、図10に示すようなモード設定画面31が表示されて設定の変更ができないことがオペレータに通知される。
このようにモード選択画面30で前登録方式、後登録方式、無登録方式に中から所望の方式が選択でき、選択した方式に従ってその後の処理が実行させるため、ユーザに適した手順で画像を取得することができる。
その後、いずれの方式の場合も、画像処理条件を調整したり、画像を出力することができるが、ここでは、上記画像確認/出力画面21を用いて処理を行う場合について説明する。例えば、画像表示欄23に表示された画像がオペレータにとって所望の画像でない場合には、オペレータは、画像処理条件調整欄24にて画像処理条件を微調整する(ステップS126)。ここで、従来は、表示された画像に対する画像処理条件を調整する場合には一旦画像処理条件調整用の画面に遷移し、この画像処理条件調整画面で画像処理の条件を調整する必要があったが、ここでは画像確認/出力画面21に画像処理条件調整欄23を設け、画面を遷移させることなく、画像の濃度やコントラストなどをボタンやスライドバーなどによって調整できるようにしている。なお、ここでは階調処理をとりあげ、調整可能な画像処理の例として濃度(最高濃度)とコントラスト(γカーブ)のパラメータ変更例を示しているが、これらに代えて又はこれらと共に、他の処理に係わるパラメータ調整、例えば、周波数処理における強調度等を調整可能としてもよい。また、図では画像確認/出力画面21の右上に画像処理条件調整欄24を設けているが、画像処理条件調整欄24の構成や配置は任意であり、例えば、画像表示欄23に画像が表示された後は画像処理条件調整欄24と撮影部位選択欄22の位置を変えるなど、使用状況に合わせて各々の欄のレイアウトを変更してもよい。
このように調整後の画像処理条件に従って画像処理された画像データが即座に画像表示欄23に表示されるため、オペレータは画像処理条件調整欄24での調整操作を繰り返すことによって画像を確認しながら所望の画像を得ることができる(ステップS127)。
なお、この画像処理条件の調整は、複数の画像に対して同時に調整を行うことが可能である。この場合、複数の画像を選択状態とし、前記画像処理条件調整部にて調整操作を行うことで、選択状態に設定された画像の画像処理条件には全て同じ変動量が加算され、変更後の画像処理条件で画像処理した画像が、画像表示欄23に表示される。また、ある一つの画像が選択された状態で、処理パラメータ設定ボタンが押下されると、該選択された画像の画像処理時に使用された画像処理パラメータに更新(上書き)される。
より具体的には、画像毎に直近の画像処理で使用した画像処理条件が記憶部に保持されており、処理パラメータ設定ボタン24aが押下されると、まず、記憶部14に保持された画像処理条件を読み出し、該画像処理条件基づいて、該画像処理条件を決定するような画像処理パラメータの値を逆算する。次に、当該画像の画像処理時に参照された画像処理パラメータの識別番号を、記憶部から取得する。そして記憶部に記憶された該識別番号を持つ画像処理パラメータを、該画像処理条件から逆算される画像処理パラメータ値にて、上書きし、記憶する。
また、ある一つの画像が選択された状態で、処理パラメータ初期化ボタン24bが押下されると、該選択された画像の画像処理時に参照された画像処理パラメータを、メーカー出荷時の初期設定に変更する。具体的には、各々の撮影部位に対応した各画像処理パラメータセットに対し、メーカー初期設定のパラメータ値と、画像処理時に参照されるパラメータ値が記憶部14にそれぞれ記憶されている。メーカー出荷時には、画像処理時に参照されるパラメータ値として、メーカー初期設定のパラメータ値が設定されている。処理パラメータ初期化ボタン24bが押下されると、記憶部から当該画像の画像処理時に参照された画像処理パラメータの識別番号を取得する。該識別番号を持つ画像処理パラメータセットに対するメーカー初期設定のパラメータ値を記憶手段から読み出し、記憶部14に記憶された画像処理時に参照されるパラメータ値を、該メーカー初期設定のパラメータ値で上書きして記憶する。
また、この他、処理パラメータアンドゥボタンを設けると共に、各撮影部位に対応する画像処理パラメータセット毎に直近の更新前の画像処理パラメータ値を記憶部14に記憶させるようにし、前記処理パラメータ設定ボタン24aが押下されたときに更新前の画像処理パラメータ値を記憶し、前記処理パラメータアンドゥボタンが押下されたときに、画像処理時に参照される画像処理パラメータを、該更新前の画像処理パラメータ値に上書きして記憶しても良い。
また、出力欄25のデフォルト出力フォーマットボタン25aはデフォルトでレーザーイメージャーなどのプリンタに出力する際の、出力フォーマットを選択するボタンである。このデフォルト出力フォーマットボタン25aが押下されるたびに、デフォルトで出力するフォーマットの設定があらかじめ規定したいくつかのフォーマットの中で巡回しながら順次切り替わるようになっており、常に、いずれか一つのフォーマットが選択状態として保持され、選択されているフォーマット名がボタン上に表示される。
具体的には、本実施例では、1枚のフィルムに複数の画像を配置して出力するフォーマットのパターンとして、”A”、”AA”、”A/A”、”AB”、”A/B”、”AB/CD”の計6つのフォーマットを持ち、各々、”A”は1画像で出力、”AA”は1つの画像に対して異なる画像処理を施した2つの画像を横方向に並列に並べて出力、”A/A”は1つの画像に対して異なる画像処理を施した2つの画像を縦方向に並列に並べて出力、”AB”は異なる2つの画像を横方向に並列に並べて出力、”A/B”は異なる2つの画像を縦方向に並列に並べて出力、”AB/CD”は異なる4つの画像を縦2列横2列に並べて出力するフォーマットである。したがって、フォーマット”A”、”AA”、”A/A”は1つの画像データを必要とし、フォーマット”AB”、”A/B”は2つの画像を必要とし、フォーマット”S”は4つの画像データを必要とする。
また、出力するフィルムのサイズ及び向きは、後述する出力プロパティ画面上で設定することができるようになっている。ここで設定されているサイズの1枚のフィルムの中に、デフォルト出力フォーマットボタン25aで指定されたフォーマットの画像データが全て入りきらない場合は、当該フィルムを、当該フォーマットで出力する画像データ数によって、同じサイズに分割した領域サイズを算出し、これを1画像データあたりの切り出す画像サイズとする。このとき、画像表示欄23に表示された各画像データ上には、このデフォルト出力フォーマットで出力する場合の、各画像で切り出される画像サイズが、枠線にて表示される。デフォルト出力フォーマットでは、切り出し位置から画像データの上下端の距離、左右端の距離が等しくなるように、画像データを切り出す。この切り出し位置は後述する出力プロパティ画面にて設定変更可能である。
また、画像表示欄23では、各画像の周辺にOKボタン、NGボタンが配置されており、ステップS128でオペレータは、画像表示欄23に表示された画像を確認し、所望の画像が得られたならOKボタンを選択し、読み取った画像が意図したものでなければ場合は、NGボタンを押下する。NGボタンが押下されると、画像表示欄23から当該画像データの表示は消され、記憶部14から当該画像データが削除される。
また、OKボタンが押下されると、該画像データは画像が確認されたとして、画像データ周辺にOKという印が付与され、これまで表示されていた画像データ周辺のOKボタン、NGボタンを非表示とする。また、OKボタンが押下された該画像データはデフォルト出力フォーマットキューに入れられる。このとき、デフォルト出力フォーマットキューの中に保持された画像データ数が、デフォルト出力フォーマットボタンにて指定されたフォーマットが必要とする画像データ数に一致するなら、図12に示す当該フォーマットのフィルム出力イメージを表すプリントプレビュー画面26を表示する。
プリントプレビュー画面26では、OKボタンが押されると、表示された出力イメージの画像データがレーザーイメージャー等のプリンタに出力され、図12に示すプリントプレビュー画面26は閉じられる。このときプリンタ等に出力された画像データは、デフォルト出力フォーマットキューから取り出される。プリントプレビュー画面26で、キャンセルボタンが押された場合はプリンタへの出力は行わず、プリントプレビュー画面26のみが閉じられる。このとき、画像確認/出力画面21の画像表示欄23で最後にOKボタンを押下した画像データは、デフォルト出力フォーマットキューから取り出される。
また、画像確認/出力画面21にて、出力欄25のプロパティボタンが押下されると、出力プロパティ画面が表示される。本画面で、オペレータはまず出力先選択ボタンにより、出力先を選択する。
図13は出力先としてプリンタを選択した場合の出力プロパティ画面27の構成例である。オペレータは、サイズ選択ボタンからフィルムサイズを選択し、次に、フィルムを縦置きにするか、横置きにするかをフィルム方向選択ボタンにより指定する。次に、出力するフォーマットをフォーマット選択ボタンにより選択する(ステップS129)。すると、プレビュー表示部27bに、1フィルム内の画像データの配置が表示される。この表示は1画像データに相当する領域サイズの区画で区切られている。
画面上部には、これまでに読み取った画像データが表示される画像リスト表示部27aがある。この画像リスト表示部27aからある一つの画像を選択し、その後プレビュー表示部27bのある1画像データの区画を選択すると、当該フォーマットの選択した区画位置に、画像データが配置される。
また、切り出しサイズ選択ボタンにより、当該フォーマットへ画像データを配置する際の切り出しサイズを変更することが可能である。全体ボタンを押下すると、出力フォーマット内に配置される各画像データは、画像全体が表示されるように、出力フォーマット内の一画像に対応する領域サイズに縮小表示される。等倍ボタンを選択すると画像データの縮尺は変更されず、出力フォーマット内の対応する領域サイズのデータが、画像データから切り出される。
画像リスト表示部27aでは、選択された出力フォーマットで出力する場合の各画像に対する切り出しサイズ/位置が枠線にて表示されており、これらの枠線を切り出し位置調整ボタンの操作によって調整することで、各画像の切り出し位置の調整を行う。このとき、切り出し位置の調整が行われる画像が、既に、プレビュー表示部27bに表示された出力フォーマット内のある区画に配置されているならば、画像リスト表示部27aでの切り出し位置の調整に連動して、プレビュー表示部27bでは該切り出し位置で切り出した画像データが表示される。そして、出力ボタンを押下すると、画像データをプレビュー表示部27bに表示されたフォーマット、画像配置に従って、レーザーイメージャー等のプリンタへ出力する(ステップS130)。
図14は出力先としてホストを選択した場合の出力プロパティ画面28の構成例である。オペレータは、図13と同様に、画面上部の画像リスト表示部28aで画像を選択し、出力装置選択ボタンを押下すると、指定した出力装置に画像を出力する(ステップS130)。
プリンタ、ホストに出力した画像に対しては、画像確認/出力画面21の画像表示欄23、及び、出力プロパティ画面27、28の画像リスト表示部27a、28aに表示される画像周辺に、出力済みを示す印(出力済みマーク29)が表示される。
そして検査終了ボタンが押下されると、初期画面へと遷移するが、このとき、未だ出力されていない画像に対しては、画像確認/出力画面21のデフォルト出力フォーマットボタンで指定されたフォーマットに従い、順次画像データが配置されて、出力される。
このように、本実施例の画像取得方法及び表示制御プログラムによれば、制御装置の表示手段には、予め撮影部位情報とカセッテとの対応付けを撮影予約情報として登録した後に撮影を行って画像を取得する前登録方式と、撮影部位情報とカセッテ投入順序との対応付けを撮影予約情報として登録して画像を取得する後登録方式と、対応付けを撮影予約情報として登録することなく画像を取得する無登録方式とが選択可能に表示され、ユーザはその中から所望の方式を選択することができるため、大病院のような大規模なユーザから開業医のような小規模のユーザまで使用しやすいシステムを構築することができる。
なお、上記実施例では、前登録方式と後登録方式と無登録方式の3つの方式の中から所望の方式を選択する構成としたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、前登録方式と無登録方式の2つの方式の中から所望の方式を選択する構成や、後登録方式と無登録方式の2つの方式の中から所望の方式を選択する構成や、上記3つの方式以外の方式を加えて4つ以上の方式の中から所望の方式を選択する構成とすることもできる。
1 放射線画像診断システム
2 画像読み取り装置(リーダー)
3 制御装置(コントローラー)
4 撮影装置
5 スイッチングHUB
6a 患者受付端末
6b ビューアー
6c プリンタ
7 プレート制御部
7a プレート搬送部機構駆動部
7b プレート搬送部制御部
8 カセッテスタッカ部
8a カセッテスタッカ部機構駆動部
8b カセッテスタッカ部制御部
9 画像読取部
9a 副走査部機構駆動部
9b 主走査部
9c 識別ラベル検出部
10 制御部
11 演算処理部
12 表示・操作部
13 表示制御部
14 記憶部
15 識別ラベル検出部
16 放射線源
17 カセッテ
17a 放射線画像変換プレート
17b キャップ
17c トレイ
17d レバー
17e 識別ラベル
18 輝尽蛍光体シート
19 ジョブマネージャー
20 スタディマネージャー
21 画像確認/出力画面
22 撮影部位選択欄
22a 人体モデル
22b 部位選択ボタン
23 画像表示欄
23a 出力フォーマット切替ボタン
23b ページ切替ボタン
24 画像処理条件調整欄
24a 処理パラメータ設定ボタン
24b 処理パラメータ初期化ボタン
25 出力欄
25a デフォルト出力フォーマットボタン
26 プリントプレビュー画面
27 出力プロパティ画面
27a 画像リスト表示部
27b プレビュー表示部
28 出力プロパティ画面
28a 画像リスト表示部
28b プレビュー表示部
29 出力済みマーク
30 モード選択画面
31 モード設定画面
2 画像読み取り装置(リーダー)
3 制御装置(コントローラー)
4 撮影装置
5 スイッチングHUB
6a 患者受付端末
6b ビューアー
6c プリンタ
7 プレート制御部
7a プレート搬送部機構駆動部
7b プレート搬送部制御部
8 カセッテスタッカ部
8a カセッテスタッカ部機構駆動部
8b カセッテスタッカ部制御部
9 画像読取部
9a 副走査部機構駆動部
9b 主走査部
9c 識別ラベル検出部
10 制御部
11 演算処理部
12 表示・操作部
13 表示制御部
14 記憶部
15 識別ラベル検出部
16 放射線源
17 カセッテ
17a 放射線画像変換プレート
17b キャップ
17c トレイ
17d レバー
17e 識別ラベル
18 輝尽蛍光体シート
19 ジョブマネージャー
20 スタディマネージャー
21 画像確認/出力画面
22 撮影部位選択欄
22a 人体モデル
22b 部位選択ボタン
23 画像表示欄
23a 出力フォーマット切替ボタン
23b ページ切替ボタン
24 画像処理条件調整欄
24a 処理パラメータ設定ボタン
24b 処理パラメータ初期化ボタン
25 出力欄
25a デフォルト出力フォーマットボタン
26 プリントプレビュー画面
27 出力プロパティ画面
27a 画像リスト表示部
27b プレビュー表示部
28 出力プロパティ画面
28a 画像リスト表示部
28b プレビュー表示部
29 出力済みマーク
30 モード選択画面
31 モード設定画面
Claims (4)
- 被写体を撮影し医用画像を生成する医用画像生成装置と、
生成された前記医用画像を取得し、取得した前記医用画像に対応する患者情報が入力される制御装置と、を有する医用画像生成システムであって、
前記制御装置は、
取得した前記医用画像に対して画像処理を施す画像処理手段と、
取得した前記医用画像の撮影部位が選択可能に表示される撮影部位選択欄と、前記医用画像が表示される画像表示欄と、前記画像処理手段の画像処理条件を調整する画像処理条件調整欄とを一画面中に表示する表示手段と、を有し、
前記撮影部位選択欄は、所定の領域毎に選択可能に表示される第1の選択欄と、選択された前記領域に包含される各部位が選択可能に表示される第2の表示欄とを有することを特徴とする医用画像生成システム。 - 前記第1の選択欄は、所定の領域毎に選択可能に分割された人体の模式図が表示されることを特徴とする請求項1記載の医用画像生成システム。
- 被写体を撮影し医用画像を生成する医用画像生成装置によって生成された前記医用画像を取得し、取得した前記医用画像に対応する患者情報が入力される制御装置であって、
取得した前記医用画像に対して画像処理を施す画像処理手段と、
取得した前記医用画像の撮影部位が選択可能に表示される撮影部位選択欄と、前記医用画像が表示される画像表示欄と、前記画像処理手段の画像処理条件を調整する画像処理条件調整欄とを一画面中に表示する表示手段と、を有し、
前記撮影部位選択欄は、所定の領域毎に選択可能に表示される第1の選択欄と、選択された前記領域に包含される各部位が選択可能に表示される第2の表示欄とを有することを特徴とする制御装置。 - 前記第1の選択欄は、所定の領域毎に選択可能に分割された人体の模式図が表示されることを特徴とする請求項3記載の制御装置。
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