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JP2010259261A - 充電装置および充電方法 - Google Patents

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JP2010259261A JP2009108037A JP2009108037A JP2010259261A JP 2010259261 A JP2010259261 A JP 2010259261A JP 2009108037 A JP2009108037 A JP 2009108037A JP 2009108037 A JP2009108037 A JP 2009108037A JP 2010259261 A JP2010259261 A JP 2010259261A
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Abstract

【課題】微少な充電電流による組電池(蓄電池)の劣化を防ぎ、効率よく充電すること
【解決手段】制御部7は、組電池5が充電されるために要する充電時間以上の時間である所定の時間と、スイッチ6がONとなることにより、コンデンサ3から放電されることで蓄電池に流れ込む充電電流の値が所定の時間が経過するまでの間、組電池5の充電に要する最低電流値以上の値となる電圧値である所定の電圧を記憶している。そして、制御部7は、太陽電池1の出力電力を蓄積したコンデンサ3の電圧が所定の電圧になった時に、コンデンサ3にて蓄積された電荷が放電されて組電池5に充電されるようにスイッチ6をONに切り替えるよう制御し、コンデンサ3の電圧が所定の電圧となった時点から所定の時間が経過した時に、太陽電池1からの出力電力がコンデンサ3に充電されるようにスイッチ6をOFFに切り替えるよう制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、充電装置および充電方法に関する。
従来、電源インフラの確保が困難な場所において気象観測や監視を行う場合、データ収集や情報送信のための電源として、太陽電池と蓄電池とを組み合わせた太陽電池システムを利用することが可能である。太陽電池システムでは、例えば、昼間は、太陽電池によって発電された電力が負荷に供給されるとともに、余剰電力で蓄電池が充電され、夜間は、蓄電池からの放電で必要な電力が賄われる。
かかる太陽電池システムの例としては、蓄電池と太陽電池とを組み合わせた独立型太陽光発電システムが知られている。具体的には、太陽電池の出力に接続された第1のコンバータと、第1のコンバータの出力に接続された充電器により充電されるNi−MH(ニッケル・水素)蓄電池と、第1のコンバータの出力と電気二重層コンデンサの出力に接続され、かつ、Ni−MH蓄電池に逆流阻止ダイオードを介して接続された第2のコンバータと、第2のコンバータの出力に接続された負荷とを備えた独立型太陽光発電システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、太陽光により電力を発生する太陽電池と、太陽電池の出力に接続されるコンバータと、コンバータの出力に接続される電気二重層キャパシタと、コンバータの出力および電気二重層キャパシタに接続される複数の充電器と、充電器にそれぞれ対応して接続される複数のNi−MH蓄電池と、複数のNi−MH蓄電池の出力に接続される負荷とを備えた独立型太陽光発電システムも知られている(例えば、特許文献2参照)。
このように、太陽電池により蓄電池を充電する場合には、コンバータを介して充電を行うのが一般的である。コンバータは、太陽電池を入力として蓄電池に一定電圧を出力するものであり、出力電圧を蓄電池の充電電圧に一致させている。ここで、太陽電池の発電電力は日照によって大きく変動するが、その変動はコンバータの出力電流(充電電流)の増減となって表れる。つまり、発電量が低下しても、コンバータの出力電圧(充電電圧)は変化せず、出力電流(充電電流)が低下する。
特開2000−250646号公報 特開2001−069688号公報
しかしながら、通常、蓄電池の充電電流には最適値が設定されており、充電電流が微少になった場合には、充電効率が著しく低下して蓄電池が充電されなくなる。その場合、蓄電池に入力された電力のほとんどは熱に変換されるが、この発熱反応によって、蓄電池の劣化が進行してしまうという課題がある。
本発明は、上記した従来技術による課題を解決するためになされたものであり、微少な充電電流による蓄電池の劣化を防ぎ、効率よく充電することが可能となる充電装置および充電方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この装置は、太陽電池からの出力電力を直流回路にて蓄電池へ充電する充電装置であって、前記太陽電池と並列に接続されたコンデンサと、前記コンデンサの充放電を切り替えるためのスイッチと、前記コンデンサの電圧が所定の電圧になった時に、当該コンデンサにて蓄積された電荷が放電されて前記蓄電池に充電されるように前記スイッチを切り替えるよう制御し、前記コンデンサの電圧が前記所定の電圧となった時点から所定の時間が経過した時に、前記太陽電池からの出力電力が当該コンデンサに充電されるように前記スイッチを切り替えるよう制御する制御手段と、を備えたことを要件とする。
また、この方法は、太陽電池と並列に接続されたコンデンサと、前記コンデンサの充放電を切り替えるためのスイッチとを有する直流回路にて、前記太陽電池からの出力電力を蓄電池へ充電する充電方法であって、前記コンデンサの電圧が所定の電圧になった時に、当該コンデンサにて蓄積された電荷が放電されて前記蓄電池に充電されるように前記スイッチを切り替えるよう制御し、前記コンデンサの電圧が前記所定の電圧となった時点から所定の時間が経過した時に、前記太陽電池からの出力電力が当該コンデンサに充電されるように前記スイッチを切り替えるよう制御する制御ステップを含んだことを要件とする。
開示の装置および方法によれば、微少な充電電流による蓄電池の劣化を防ぎ、効率よく充電することが可能となる。
図1は、本実施例における充電装置の構成を説明するための図である。 図2は、本実施例における充電装置にてスイッチをONとしたときの回路を説明するための図である。 図3は、本実施例における充電装置の運用時における並列回路の電圧と組電池の充電電流の推移を説明するための図である。 図4は、実施例における充電装置の処理を説明するためのフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る充電装置および充電方法の実施例を説明する。なお、実施例1では、本発明に係る充電方法を実行する充電装置を実施例として説明する。
まず、本実施例における充電装置の構成について説明する。図1は、本実施例における充電装置の構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施例における充電装置は、太陽電池1と、ダイオード2と、コンデンサ3と、組電池5と、スイッチ6と、制御部7とを有する。
太陽電池1は、太陽光により直流電力を発生する装置であり、ダイオード2と直列接続され、さらに、コンデンサ3と並列に接続される。すなわち、太陽電池1とコンデンサ3とは、図1の点線枠に示すように、並列回路4を構成する。そして、並列回路4は、スイッチ6を介して、組電池5と接続されることが可能となる。
ダイオード2は、整流作用を有する電子素子であり、本実施例における充電装置においては、ダイオード2のアノードおよびカソードの端子が、図1に示すように接続されることにより、コンデンサ3や組電池5から太陽電池1へ電流が逆流することを防いでいる。
コンデンサ3は、太陽電池1が出力した直流電力により電荷を蓄積(充電)し、また、蓄積した電荷を組電池5に放電する。なお、コンデンサ3における充放電は、スイッチ6の開閉により制御される。
組電池5は、複数の蓄電池が直列あるいは並列にて接続された構成となっており、太陽電池1の出力電力を、直流回路にて充電する。具体的には、本実施例における組電池5は、太陽電池1が出力した直流電力を蓄電したコンデンサ3から放電された電荷を充電する。例えば、本実施例における組電池5は、「公称電圧:1.2V、公称容量:100Ah」のニッケル水素蓄電池セルが10個直列接続されることで、「公称電圧:12V、公称容量:100Ah」となり、1200Whの蓄電能力を有する。
ここで、組電池5には、充電可能な最低電流があり、例えば、ニッケル水素蓄電池セルでは、最低でも1Aの充電電流が必要となる。最低電流を下回って充電を継続すると充電効率が著しく低下し、蓄電池の劣化を促進するため、組電池5は、最低電流以上で充電されることが望ましい。このため、本実施例においては、最低電流「I」として、例えば、「1A」が定められる。
また、充電電流が最低電流を超えていたとしても、充電時間が短い場合、組電池5においては、充電に寄与する反応が起こらなくなる。このため、本実施例においては、組電池5が充電されるために要する充電時間「T」として、例えば、「1ms」が定められる。
スイッチ6は、後述する制御部7による制御のもと、コンデンサ3の充放電を切り替える。すなわち、スイッチ6がOFF(閉)の場合は、並列回路4と組電池5とが切り離された状態となり、太陽電池1の出力電力はコンデンサ3へ充電される。また、スイッチ6がON(開)の場合は、並列回路4と組電池5とが接続された状態となり、コンデンサ3に蓄積された電荷が組電池5へ放電され、組電池5にて充電される。
例えば、本実施例におけるスイッチ6は、スイッチング素子であるFET(電界効果トランジスタ、Field Effect Transistor)で実現され、後述する制御部7は、スイッチング素子であるスイッチ6の制御電極にON信号を送信することで、スイッチ6をONにし、ON信号をリセットすることで、スイッチ6をOFFとする。
なお、本実施例では、FETがスイッチ6である場合について説明するが、本発明がこれに限定されるものではなく、コンデンサ3の充放電を切り替える機能を有するスイッチであるならば、スイッチ6として充電装置に組み込むことが可能である。
このように、本実施例における充電装置は、太陽電池1とコンデンサ3とが並列接続された並列回路4が、コンデンサ3の充放電を切り替えるスイッチ6を介して組電池5と接続可能な直流回路にて、太陽電池1からの出力電力をコンデンサ3に蓄電したのちに組電池5へ充電する太陽電池システムであるが、以下、詳細に説明する制御部7の処理により、微少な充電電流による組電池5の劣化を防ぎ、効率よく充電することが可能となることに主たる特徴がある。
この主たる特徴について、図1とともに、図2および図3を用いて説明する。なお、図2は、本実施例における充電装置にてスイッチをONとしたときの回路を説明するための図であり、図3は、本実施例における充電装置の運用時における並列回路の電圧と組電池の充電電流の推移を説明するための図である。
図1に示す制御部7は、コンデンサ3の電圧が所定の電圧になった時に、コンデンサ3にて蓄積された電荷が放電されて組電池5に充電されるようにスイッチ6をONに切り替えるよう制御し、コンデンサ3の電圧が所定の電圧となった時点から所定の時間が経過した時に、太陽電池1からの出力電力がコンデンサ3に充電されるようにスイッチをOFFに切り替えるよう制御する。すなわち、スイッチ6をONとする条件は、コンデンサ3の両端電圧に等しい並列回路4の電圧が所定の電圧以上となった時であり、スイッチ6をOFFとする条件は、ONとなってから所定の時間が経過したときである。
ここで、制御部7がスイッチ6のON/OFFを切り替え制御する際に用いる「所定の時間」および「所定の電圧」は、以下のように設定される。すなわち、「所定の時間」は、組電池5が充電されるために要する充電時間「T」以上の時間であり、「所定の電圧」は、スイッチ6がONとなることにより、コンデンサ3から放電されることで蓄電池に流れ込む充電電流の値が、「所定の時間」が経過するまでの間、組電池5の充電に要する最低電流値「I」以上の値となる電圧値である。以下、「所定の時間」および「所定の電圧」を算出するための算出法について、説明する。
まず、スイッチ6がONの状態で、コンデンサ3から組電池5へ流れる充電電流の大きさおよび充電電流の大きさの時間経過にともなう変化は、コンデンサ3の容量と、組電池5の電圧値と、組電池5の内部抵抗値と、スイッチ6がONとなった瞬間の並列回路4の電圧値によって予め算出することができる。
これについて、図2に示す回路構成を参照して説明する。なお、微少な充電電流による組電池5の劣化を防ぎ、効率よく充電するためにスイッチ6のON/OFFを切り替える条件を決定することから、日射量が少ない状況を想定しているため、図2に示す回路においては、図1に示す太陽電池1は省略してある。
まず、図2の回路においては、容量「C」のコンデンサ3の蓄積電荷が「q」とされている。また、図2の回路においては、組電池5は、電圧値「Vb」の電圧源8と抵抗値「R」の内部抵抗9との直列接続で表現されており、コンデンサ3からの充電電流「i」の流れる方向は、組電池5が充電される方向となっている。なお、図2に示す「v」は、蓄積電荷「q」によって定まる並列回路4の電圧である。
ここで、図2の回路にキルヒホッフの電圧則を適用すると、以下に示す式(1)が得られる。
Figure 2010259261
また、蓄積電荷「q」の経過時間「t」にともなう変化量と、コンデンサ3からの充電電流「i」との間には、以下に示す式(2)の関係式が成立する。
Figure 2010259261
そして、式(2)を用いて式(1)を解くことにより、以下に示す式(3)が得られる。なお、式(3)における「i」は、スイッチ6をONにした直後の電流値(電流初期値)である。
Figure 2010259261
ここで、並列回路4の両端の電圧は、スイッチ6をONにした瞬間でも連続した値であることから、スイッチ6をONにする時の電圧「V」と電流初期値「i」とには、以下に示す式(4)の関係が成り立つ。
Figure 2010259261
したがって、電流初期値「i」は、以下に示す式(5)によって求められる。
Figure 2010259261
式(3)により、経過時間「t」における充電電流の値「i」は、電流初期値「i」からの減衰として表され、充電時間は、時定数である「RC」に関係がある。充電時間、すなわち上述した「所定の時間」を、例えば、式(3)において、電流初期値「i」が半分まで低下する時間「t1/2」として定義すると、「i=i/2」であることから、「t1/2」は、以下に示す式(6)で求められる。
Figure 2010259261
ここで、「t1/2」が経過した時点での充電電流は、「i/2」となることから、スイッチ6をONにしてから「t1/2」が経過するまで、充電に必要な最低電流「I」以上で組電池5が充電されるための条件は、「i/2≧I」となり、式(5)により、以下に示す式(7)となる。
Figure 2010259261
また、組電池5が充電時間「T」以上で充電されるための条件は、「t1/2≧T」となることから、式(6)により、以下に示す式(8)となる。
Figure 2010259261
すなわち、式(7)および式(8)を満たす「V」および「t1/2=RCln2」を、「所定の電圧」および「所定の時間」とすることで、組電池5は、「I」以上の電流値にて、「T」以上の充電時間にてコンデンサ3からの放電により連続して充電されることとなる。すなわち、日照が少ない場合であっても、組電池5は、劣化することなく、効率よく充電される。
例えば、充電装置に組み込む組電池5のデータから、「Vb=12V(公称電圧)」であり、「R=1Ω」であり、「I=1A」であり、「T=1ms」であることが既知ならば、式(7)、(8)より、「V」は、「14V」以上となり、「C」は、「1.44mF」以上となる。そこで、充電装置の管理者は、「1.44mF」に近い容量を有するコンデンサ3を選定したうえで、所定の電圧を「14V」とし、所定の時間を「1ms」とする設定を、制御部7の内部メモリに格納する。
そして、制御部7は、充電装置の運用が開始された時点で、スイッチ6をOFFとなるように制御することで、コンデンサ3の充電を開始するとともに、図1に示すように、並列回路4の電圧「v」の計測を開始する。そして、制御部7は、電圧「v」が「14V」となった時点で、スイッチ6をONとなるように制御することで、組電池5の充電を開始し、スイッチ6がONとなった時点から「1ms」が経過した時点で、スイッチ6をOFFとなるように制御することで、組電池5の充電を終了して、再度、コンデンサ3の充電を開始する。
なお、上記では、「所定の時間」を、電流初期値「i」が半分まで低下する時間「t1/2」と設定する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、「所定の時間」を、電流初期値「i」が10分の1まで低下する時間など、電流初期値が任意の値まで低下する時間として設定する場合であってもよい。
ここで、「所定の時間」を、電流初期値「i」がa分の1まで低下する時間「t1/a」と、一般化して設定する場合について、以下、説明する。なお、「a」は、1以上の実数として定義される。
まず、「t1/a」は、式(3)から以下に示す式(9)により求められる。
Figure 2010259261
したがって、スイッチ6をONにしてから「t1/a」が経過するまで、充電に必要な最低電流「I」以上で組電池5が充電されるための条件は、「i/a≧I」となることから、式(5)により、以下に示す式(10)となる。
Figure 2010259261
また、組電池5が充電時間「T」以上で充電されるための条件は、「t1/a≧T」となることから、式(9)により、以下に示す式(11)となる。
Figure 2010259261
すなわち、式(10)および式(11)を満たす「V」および「t1/a=RClna」を、「所定の電圧」および「所定の時間」とする。
例えば、管理者は、充電装置に組み込む組電池5のデータから、「Vb」、「R」、「I」および「T」が既知であるならば、「V」を式(10)の等号が成立する値とし、式(11)を満たす「C」の値に近い容量を有するコンデンサ3を選定したうえで、既知の「T」を所定の時間(充電時間)として、充電装置の運用を行なう。
また、管理者は、予め設定した「V」により、式(10)および式(11)を満たす「C」および「a」を求めて、コンデンサ3の選定および所定の時間(充電時間)の決定を行なってもよい。
あるいは、管理者は、式(10)および式(11)を用いることにより、予め選定していたコンデンサ3の容量「C」により、「V」と「a」とを求めて、所定の電圧および所定の時間の決定を行なってもよい。
なお、上記では、式(10)の等号成立時の「V」を所定の電圧として決定する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、式(10)および式(11)を満たすならば、式(10)にて左辺が右辺より大きくなる「V」を所定の電圧として決定する場合であってもよい。
また、上記では、所定の時間「RClna」が「T」として設定される場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、式(10)および式(11)を満たすならば、所定の時間「RClna」は、「T」より大きい値として設定される場合であってもよい。
ここで、改めて、図3を用いて、本実施例における充電装置の運用時における並列回路4の電圧「v」と組電池5の充電電流「i」の推移を説明する。
図3に示すように、並列回路4の電圧「v」が所定の電圧「V」に達した時点でスイッチ6が制御部7によりONとなり、電流初期値「i」にて組電池5の充電が開始される。そして、所定の時間「t1/a=RClna」が経過して、充電電流「i」が「i/a」まで低下した時点でスイッチ6が制御部7によりOFFとなる。これらスイッチ6の動作が、内部メモリに所定の電圧および所定の時間が設定された制御部7の処理により繰り返され、組電池5の充電に要する時間(または、組電池5の充電に要する時間より長い時間)、常に最低電流以上の充電電流にて組電池5の充電が行なわれる。
次に、図4を用いて、本実施例における充電装置の処理について説明する。図4は、本実施例における充電装置の処理を説明するためのフローチャートである。なお、以下では、充電装置の管理者により制御部7の内部メモリに所定の時間「t1/a」および所定の電圧「V」が格納されたのちの処理について図4を用いて説明する。
図4に示すように、本実施例における充電装置の制御部7は、管理者から充電装置の運用開始指示を受け付けると(ステップS101肯定)、スイッチ6をOFFとするように制御する(ステップS102)。なお、制御部7は、管理者から充電装置の運用開始指示を受け付けた時点から、並列回路4の電圧の測定を開始する。
そして、制御部7は、並列回路4の電圧が「V」以上であるか否かを判定する(ステップS103)。
ここで、制御部7は、並列回路4の電圧が「V」未満である場合(ステップS103否定)、並列回路4の電圧と「V」との比較判定を継続して実行する。
一方、制御部7は、並列回路4の電圧が「V」以上である場合(ステップS103肯定)、スイッチ6をONとするように制御する(ステップS104)。
そののち、制御部7は、スイッチ6がONとなってから充電時間である所定の時間「t1/a」が経過したか否かを判定する(ステップS105)。
ここで、制御部7は、「t1/a」が経過していない場合(ステップS105否定)、スイッチ6がONとなってからの経過時間と「t1/a」との比較判定を継続して実行する。
一方、制御部7は、「t1/a」が経過した場合(ステップS105肯定)、ステップS102に戻って、スイッチ6をOFFとするように制御し、以下、ステップS103以降の処理を継続して実行する。
上述してきたように、本実施例では、制御部7は、組電池5が充電されるために要する充電時間「T」以上の時間である「所定の時間」と、スイッチ6がONとなることにより、コンデンサ3から放電されることで蓄電池に流れ込む充電電流の値が「所定の時間」経過するまでの間、組電池5の充電に要する最低電流値「I」以上の値となる電圧値である「所定の電圧」を内部メモリに記憶する。そして、制御部7は、太陽電池1の出力電力を蓄積したコンデンサ3の電圧が所定の電圧になった時に、コンデンサ3にて蓄積された電荷が放電されて組電池5に充電されるようにスイッチ6をONに切り替えるよう制御し、コンデンサ3の電圧が所定の電圧となった時点から所定の時間が経過した時に、太陽電池1からの出力電力がコンデンサ3に充電されるようにスイッチをOFFに切り替えるよう制御する。
したがって、日射量が少ない場合でも充電に必要な充電電流を充電に必要な時間分確保できるため、上記した主たる特徴の通り、微少な充電電流による組電池5の劣化を防ぎ、効率よく充電することが可能となる。
また、上記の式(10)および式(11)を満たすように、充電装置に組み込むコンデンサ3や組電池5を選定したり、充電装置に組み込まれているコンデンサ3や組電池5の特性に基づいてスイッチ6の切り替え条件を決定したりするなどといったように、充電装置の管理者は、微少な充電電流による組電池5の劣化を防ぎ、効率よく充電する太陽電池システムを容易に運用することが可能となる。
なお、本実施例では、組電池5を構成する蓄電池が、ニッケル水素蓄電池である場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、組電池5を構成する蓄電池が、例えば、鉛蓄電池やニッケルカドミウム蓄電池やリチウムイオン蓄電池など他の種類の蓄電池により構成される場合であってもよい。
また、コンデンサ3は、キャパシタのように、蓄電量「Q」と、蓄電容量「C」と、両極電圧「V」との間に「Q=CV」の関係を満たす蓄電素子であれば、本発明に適用することが可能である。
以上のように、本発明に係る充電装置および充電方法は、太陽電池からの出力電力を直流回路にて蓄電池へ充電する場合に有用であり、特に、微少な充電電流による蓄電池の劣化を防ぎ、効率よく充電することに適する。
1 太陽電池
2 ダイオード
3 コンデンサ
4 並列回路
5 組電池
6 スイッチ
7 制御部
8 電圧源
9 内部抵抗

Claims (6)

  1. 太陽電池からの出力電力を直流回路にて蓄電池へ充電する充電装置であって、
    前記太陽電池と並列に接続されたコンデンサと、
    前記コンデンサの充放電を切り替えるためのスイッチと、
    前記コンデンサの電圧が所定の電圧になった時に、当該コンデンサにて蓄積された電荷が放電されて前記蓄電池に充電されるように前記スイッチを切り替えるよう制御し、前記コンデンサの電圧が前記所定の電圧となった時点から所定の時間が経過した時に、前記太陽電池からの出力電力が当該コンデンサに充電されるように前記スイッチを切り替えるよう制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする充電装置。
  2. 前記所定の時間は、1以上の実数である「a」と、前記蓄電池の内部抵抗である「R」と、前記コンデンサの容量である「C」とを用いることにより、前記蓄電池への充電電流が充電開始直後から1/aになるまでの時間として下記式(1)の左辺の数式で表され、かつ、前記蓄電池が充電されるために要する充電時間である「T」に対して、下記式(1)に示す関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
    Figure 2010259261
  3. 前記所定の電圧「V」は、前記蓄電池の充電に要する最低電流値を「I」とし、前記蓄電池の電圧を「V」とした場合、下記式(2)に示す関係式を満たすことを特徴とする請求項2に記載の充電装置。
    Figure 2010259261
  4. 太陽電池と並列に接続されたコンデンサと、前記コンデンサの充放電を切り替えるためのスイッチとを有する直流回路にて、前記太陽電池からの出力電力を蓄電池へ充電する充電方法であって、
    前記コンデンサの電圧が所定の電圧になった時に、当該コンデンサにて蓄積された電荷が放電されて前記蓄電池に充電されるように前記スイッチを切り替えるよう制御し、前記コンデンサの電圧が前記所定の電圧となった時点から所定の時間が経過した時に、前記太陽電池からの出力電力が当該コンデンサに充電されるように前記スイッチを切り替えるよう制御する制御ステップを含んだことを特徴とする充電方法。
  5. 前記所定の時間は、1以上の実数である「a」と、前記蓄電池の内部抵抗である「R」と、前記コンデンサの容量である「C」とを用いることにより、前記蓄電池への充電電流が充電開始直後から1/aになるまでの時間として下記式(3)の左辺の数式で表され、かつ、前記蓄電池が充電されるために要する充電時間である「T」に対して、下記式(3)に示す不等号の関係式を満たすことを特徴とする請求項4に記載の充電方法。
    Figure 2010259261
  6. 前記所定の電圧「V」は、前記蓄電池の充電に要する最低電流値を「I」とし、前記蓄電池の電圧を「V」とした場合、下記式(4)に示す関係式を満たすことを特徴とする請求項5に記載の充電方法。
    Figure 2010259261
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