JP2010254238A - ラック軸支持装置および車両用操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】付勢部材20によってラック軸8側へ付勢されるラック軸支持部材18が、本体21と、本体21の前面21aに固定された摺接板22とを備える。摺接板22の表面からなる支持面22aが、ラック軸8のラック8aの背面に設けられた被支持面8bを支持する。支持面22aおよび被支持面8bが、ピニオン軸7の軸方向Y1およびラック軸8の軸方向Z1(図2の紙面とは直交する方向)の双方に平行な平面からなる。
【選択図】図2
Description
断面円弧状の受け面では、ラック軸の捩れを拘束することができない。ラック軸が捩じられると、ラックとピニオンの噛み合いにおいて、ラックの歯すじ方向の端部において、面圧が過度に高くなり、耐久性が低下する。
また、ハンドル操作によってピニオン軸からラック軸に動力伝達するときに、ラック軸が捩じられるため、応答性が悪く、その結果、運転者の操舵フィーリングが悪い。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、耐久性に優れ、操舵フィーリングが良く、且つ構造が簡単なラック軸支持装置および車両用操舵装置を提供することを目的とする。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
図1を参照して、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結された中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されたピニオン軸7と、ピニオン軸7の端部近傍に設けられたピニオン7aに噛み合うラック8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸8とを有している。ピニオン軸7およびラック軸8により舵取り機構としてのラックアンドピニオン機構Aが構成されている。
図2を参照して、ピニオン軸7はピニオン7aを挟んだ上部7bと下部7cを有している。ピニオン軸7は、例えば玉軸受からなりピニオン軸7の上部7bを支持する第1の軸受12と、例えば針状ころ軸受からなりピニオン軸7の下部7cを支持する第2の軸受13とによって、ピニオンハウジング14内に回転可能に支持されている。ピニオン軸7のピニオン7aとラック軸8のラック8aとは、ピニオンハウジング14内で相互に噛み合わされている。
ラック軸支持装置15のハウジング17は、ピニオンハウジング14と単一の材料で一体に形成され、ラック軸8を隔ててピニオン軸7とは反対側に配置されている。ピニオンハウジング14およびハウジング17は例えばダイキャストにより製作される。
ラック軸支持部材18は、中空円柱状の本体21と、本体21の前面21aに固定された低摩擦の摺接板22とを備えている。摺接板22に設けられた凸部30が本体21の前面21aに設けられた凹部に嵌合することにより、摺接板22が本体21に固定されている。具体的には、凸部30は、図3に示すように、ラック軸8の軸方向Z1(図2において紙面とは直交する方向)に延びる凸条からなり、本体21の前面21aに設けられた凹条に嵌合している。ラック軸支持部材18の本体21の後面21bと封止ねじ19の前面19aとの間には、変動吸収のための隙間が確保されている。ラック軸支持部材18の本体21の外周面21cは円筒面からなる。
摺接板22としては、例えば、低摩擦の合成樹脂板(例えばフッ素樹脂板)を用いてもよいし、また、フッ素樹脂を被覆した金属板を用いてもよい。摺接板22の表面が、ラック軸7の背面である被支持面8bを支持する支持面22aを構成している。支持面22aは、ピニオン軸7の軸方向Y1およびラック軸8の軸方向Z1(図3参照)の双方に平行な平面からなる。
本実施の形態によれば、ピニオン軸7の軸方向Y1およびラック軸8の軸方向Z1の双方に平行な平面からなる、ラック軸支持部材18の支持面22aによって、ラック軸8の背面の被支持部8bを支持することにより、ラック軸8の捩れ(ツイスト)を規制することができる。したがって、ラック8aとピニオン7aの噛み合い部に過度な面圧が働くことがなく、耐久性を向上することができる。
さらに、被支持面8bおよび上記支持面22aの双方が平面からなるので、構造が簡単であり、製造コストを安くすることができる。
なお、ピニオン軸7の軸方向Y1とは平行な方向へのラック軸8の変位は、ラック軸8の端部を支持するラックブッシュ50により拘束すればよい。
一対の摺接板220は、本体21の前面21aから突出する一対の凸部を構成している。一対の凸部を構成する一対の摺接板220は、ピニオン軸7の軸方向Y1とは平行な方向(図4において上下方向)に互いに離隔している。各摺接板220の表面が、ラック軸7の背面である被支持面8bを支持する支持面220aを構成している。図5に示すように、各摺接板220の支持面220aは、ピニオン軸7の軸方向Y1およびラック軸8の軸方向Z1の双方に平行な平面からなる。具体的には、各摺接板220の凸部30は、ラック軸8の軸方向Z1とは平行に延びる凸条からなり、ラック軸支持部材21の前面21aに設けられた凹条に嵌合されている。本実施の形態の構成要素において、図2の実施の形態と同じ構成要素には、図2の実施の形態の構成要素と同じ符号を付してある。
さらに、被支持面8bおよび上記支持面220aの双方が平面からなるので、構造が簡単であり、製造コストを安くすることができる。
本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、例えば、上記各実施の形態では、各摺接板22、220を対応するラック軸支持部材18、180に固定したが、ラック軸8に固定するようにしてもよい。その他、本発明の特許請求の範囲で種々の変更を施すことができる。
Z1…ラック軸の軸方向
Claims (4)
- ピニオン軸に噛み合うラック軸を支持するラック軸支持装置において、
ハウジングに設けられた保持孔に保持孔の深さ方向に進退可能に保持されたラック軸支持部材と、
上記ハウジング内に収容され、ラック軸支持部材をラック軸側へ付勢する付勢部材と、を備え、
ラック軸支持部材に設けられた支持面によって、ラック軸のラックの背面に設けられた被支持面が、ラック軸の軸方向に移動可能に支持されており、
上記被支持面および上記支持面の少なくとも一方が、ピニオン軸の軸方向およびラック軸の軸方向の双方に平行な平面からなることを特徴とするラック軸支持装置。 - 請求項1において、上記被支持面および支持面の一方が、ピニオン軸の軸方向とは平行な方向に互いに離隔した少なくとも2つの凸部の頂部からなり、他方が、ピニオン軸の軸方向およびラック軸の軸方向の双方に平行な平面からなることを特徴とするラック軸支持装置。
- 請求項1または2において、上記支持面は、ラック軸支持部材に設けられた低摩擦の摺接板の表面によって構成されていることを特徴とするラック軸支持装置。
- 請求項1から3の何れか1項に記載のラック軸支持装置を用いて上記ラック軸を軸方向に摺動可能に支持することを特徴とする車両用操舵装置。
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JP2009109519A JP2010254238A (ja) | 2009-04-28 | 2009-04-28 | ラック軸支持装置および車両用操舵装置 |
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- 2009-04-28 JP JP2009109519A patent/JP2010254238A/ja active Pending
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