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JP2010240257A - X線コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置 Download PDF

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JP2010240257A JP2009094270A JP2009094270A JP2010240257A JP 2010240257 A JP2010240257 A JP 2010240257A JP 2009094270 A JP2009094270 A JP 2009094270A JP 2009094270 A JP2009094270 A JP 2009094270A JP 2010240257 A JP2010240257 A JP 2010240257A
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Abstract

【課題】X線コンピュータ断層撮影装置において、連続スキャン又は間欠スキャン中に、体軸方向に関して、呼吸による臓器の動きや、造影剤の流れ等を観察すること。
【解決手段】X線コンピュータ断層撮影装置は、X線管101と、多列型X線検出器103と、X線管と多列型X線検出器とを回転自在に支持する支持機構102と、多列型X線検出器で検出された複数の投影データセットを記憶する記憶部112と、X線管と多列型X線検出器との連続的回転に並行して、X線管が特定の角度に位置する時に収集された投影データセットを記憶部から選択的に読み出して透視画像データを即時的に作成する透視画像作成部121と、X線管と多列型X線検出器との連続的回転に並行して、作成された透視画像データを即時的に表示する表示部116と、複数の投影データセットに基づいて3次元画像データを再構成する再構成部114とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、広範囲を一度に撮影できる多列型面検出器(エリアデテクタともいう)を装備するX線コンピュータ断層撮影装置に関する。
近年、320列などのエリアデテクタを装備したX線コンピュータ断層撮影装置が登場し、一回転で広範囲の領域を一度に撮影出来るようになった。また、連続して何回転も撮影して時間の経過を観察するための連続スキャンにおいて、ある断面の画像をリアルタイムに表示する機能がある。
また、リアルプレップ(特許文献1)という機能があり、これは、連続回転スキャン中に、ある断面の画像を連続的にリアルタイムに作成し、指定した関心領域の造影剤のCT値の変化を測定し、造影剤の染まり具合を観察するものである。
また、特許文献2の発明は、面検出器のX線コンピュータ断層撮影装置で透視画像を作成するというもので、X線コンピュータ断層撮影装置の検出器は円弧状に配置されているので、そのために発生する歪みを投影データに対して補正し作成する方法を示している。CT撮影モードと透視撮影モードを切り替えるて使用するものである。
320列などのエリアデテクタのX線コンピュータ断層撮影装置が登場し、一回転で広範囲の領域を一度に撮影出来るようになったが、連続スキャンの撮影中に体軸方向に関してリアルタイムに観察することは出来ない。
特開平10−127621号公報 特開2005−103088号公報
本発明の目的は、X線コンピュータ断層撮影装置において、連続スキャン又は間欠スキャン中に、体軸方向に関して、呼吸による臓器の動きや、造影剤の流れ等を観察することを実現することにある。
本発明のある局面は、X線を発生するX線管と、被検体を透過したX線を検出する多列型X線検出器と、前記X線管と前記多列型X線検出器とを回転自在に支持する支持機構と、前記多列型X線検出器で検出された複数の投影データセットを記憶する記憶部と、前記X線管と前記多列型X線検出器との連続的回転に並行して、前記X線管が特定の角度に位置する時に収集された投影データセットを前記記憶部から選択的に読み出して透視画像データを即時的に作成する透視画像作成部と、前記X線管と前記多列型X線検出器との連続的回転に並行して、前記作成された透視画像データを即時的に表示する表示部と、前記複数の投影データセットに基づいて3次元画像データを再構成する再構成部とを具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置を提供する。
本発明によれば、X線コンピュータ断層撮影装置において、連続スキャン撮影中に、体軸方向に関して、呼吸による臓器の動きや、造影剤の流れ等を観察することを実現することができる。
本発明の実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図である。 図1のエリアデテクタの斜視図である。 本実施形態による連続ばく射モードでのスキャニング動作手順を示す流れ図である。 図3の連続回転を示す図である。 本実施形態の連続ばく射モードによる投影データの収集と並行して行われる透視画像作成表示動作を示す図である。 本実施形態のエリアデテクタによる透視画像撮影を従来のシングルデテクタによるスキャノグラム撮影と比較して示す図である。 本実施形態のエリアデテクタによるデータ収集を示す図である。 本実施形態のエリアデテクタの全チャンネルを用いて透視画像を作成する処理を示す図である。 本実施形態による間欠ばく射モードのスキャニング動作手順を示す流れ図である。 本実施形態の間欠ばく射モードによる投影データの間欠的な収集と並行して行われる透視画像作成表示動作を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態の概要は次の通りである。
(1)連続スキャン撮影中に、任意の角度(例えば、ゼロ度(最上位置)など)での投影データを用いて透視画像を作成する。なお、ここでは、スキャンとは、単一の画像データ、ここでは3次元画像データ(ボリュームデータ)を再構成するのに必要なひとそろい(1ユニット)の投影データ(1ユニットの投影データを投影データユニットという)を収集する例えばX線管が被検体の周囲を360°又は180°+ファン角の範囲を回転する間に投影データを収集することを単位動作として定義される。連続スキャンとは、X線管の連続的な回転を伴って、スキャンを連続的に繰り返す動作をいう。
透視画像はスキャノグラム作成と同様に作成され、これはX線検出器が円弧状に配置されている影響で、歪みはあるが、X線診断装置による平面画像(透視画像)に近似的な画像になる。しかしながら、体軸方向の観察、特に呼吸等による臓器の動きや、造影剤の流れなどを観察するには十分な画像である。これら透視画像を、連続回転と並行して、回転毎に特定の角度で次々と即時的に作成して表示する。もちろん、投影データを円弧上の配置から平面上の配置相当に変換して、歪みの補正処理等を行っても良い。
(2)また、各回転の透視画像を用いて差分画像を作成することにより、造影剤のみ(もしくはそれに近い)画像を作成し、造影剤の流れを観察しやすい画像を得ることが出来る。差分に関しては、最初の画像と現在の画像の差分を取る方法と、直前の画像との差分を累積していく方法などが考えられる。
(3)また、回転をしたままで任意の角度のみの一瞬のみばく射を行い、その投影データより作成した画像を観察しながら造影タイミングを見て連続ばく射に移る、間欠モードで撮影する手段を用意する。
このような特徴を備えたことにより、連続スキャン撮影中に、回転の間隔で、体軸方向の動き、特に呼吸等による臓器の動きや、造影剤の流れなどを観察出来るようになる。また、間欠モードでは、被曝の低減を図ることが出来る。
以下図面を参照して本発明によるX線コンピュータ断層撮影装置を好ましい実施形態により詳細に説明する。なお、X線コンピュータ断層撮影装置には、X線管とX線検出器とが1体として被検体の周囲を回転するROTATE/ROTATE-TYPE、リング状にアレイされた多数の検出素子が固定され、X線管のみが被検体の周囲を回転するSTATIONARY/ROTATE-TYPE等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本発明を適用可能である。ここでは、ROTATE/ROTATE-TYPEとして説明する。また、画像データを再構成するには、被検体の周囲1周、360°分の投影データが、またハーフスキャン法でも180°+ファン角分の投影データが必要とされる。いずれの再構成方式にも本発明は適用可能である。ここでは、360°法を例に説明する。また、入射X線を電荷に変換するメカニズムは、シンチレータ等の蛍光体でX線を光に変換し更にその光をフォトダイオード等の光電変換素子で電荷に変換する間接変換形と、X線によるセレン等の半導体内での電子正孔対の生成及びその電極への移動すなわち光導電現象を利用した直接変換形とが主流である。検出素子としては、それらのいずれの方式を採用してもよい。さらに、近年では、X線管とX線検出器との複数のペアを回転リングに搭載したいわゆる多管球型のX線CT装置の製品化が進み、その周辺技術の開発が進んでいる。本発明では、従来からの一管球型のX線CT装置であっても、多管球型のX線CT装置であってもいずれにも適用可能である。ここでは、一管球型として説明する。
図1は本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図である。ガントリ100には、回転支持機構102が収容される。回転支持機構102は、回転リングと、回転リングを回転軸Zを中心として回転自在に支持するリング支持機構とからなる。回転リングには、X線管101が搭載される。X線管101は、高電圧発生装置109からスリップリング108を経由して管電圧の印加及び管電流の供給を受けて、焦点からX線を放射する。X線管101のX線放射窓にはコリメータユニット111が取り付けられている。コリメータユニット111は、X線管101からのX線を四角形に制限する。コリメータユニット111により、X線束は、角錐形状に成形される。
回転リングには、X線管101と、2次元アレイ型又は多列型と称されるX線検出器(エリアデテクタという)103が搭載されている。エリアデテクタ103は、回転軸Zを挟んでX線管101に対峙する位置及びアングルで取り付けられる。エリアデテクタ103は、図2に示すように、複数のX線検出素子を有している。なおここでは単一のX線検出素子が単一のチャンネルを構成するものとして説明する。複数のチャンネルは、回転軸Zに平行な方向(スライス方向)と、回転軸Zに直交し、且つX線焦点を中心として緩やかにカーブする円弧方向(チャンネル方向)との2方向に関して2次元状に配列される。このような2次元の検出素子配列を有するエリアデテクタ103は、チャンネル方向に関して1列に配列された検出素子を、スライス方向に関して複数列並べることで構成するようにしてもよいし、検出素子がM×Nのマトリクスに配列されてなる複数のモジュールを配列することで構成するようにしてもよい。撮影又はスキャンに際しては、X線管101とエリアデテクタ103との間の円筒形の撮影領域内に、被検体が挿入される。
エリアデテクタ103の出力には、一般的にDAS(Data Acquisition System) と呼ばれるデータ収集回路104が接続されている。このデータ収集回路104には、エリアデテクタ103の各チャンネルの電流信号を電圧に変換するI−V変換器と、この電圧信号をX線のばく射周期に同期して周期的に積分する積分器と、この積分器の出力信号を増幅するアンプと、このプリアンプの出力信号をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル・コンバータとが、チャンネルごとに設けられている。
このデータ収集回路104から出力されるデータ(純生データ(pure raw data))は、磁気送受信又は光送受信を用いた非接触データ伝送装置105を経由して、前処理装置106に伝送される。前処理装置106は、この純生データに対して前処理を施す。前処理には、例えばチャンネル間の感度不均一補正処理、X線強吸収体、主に金属部による極端な信号強度の低下又は信号脱落を補正する処理等が含まれる。この前処理装置106から出力される再構成処理直前のデータ(生データ(raw data)又は投影データと称される、ここでは投影データという)は、データ収集した時のビューアングルを表すデータを関連付けられて、磁気ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリを備えた投影データ記憶部112に記憶される。
なお、投影データとは被検体を透過したX線の強度に応じたデータ値の集合であり、ここでは説明の便宜上、各ビューポイントごとにワンショットで略同時に収集したビューアングルが同一である全チャンネルにわたるひとそろいの投影データを投影データセットと称する。また、ビューアングルは、X線管101が回転中心軸Zを中心として周回する円軌道上の各位置を、回転軌道の最上部の位置をゼロ°として360°の範囲で角度で表したものである。
再構成処理部114は、ビューアングルが360°又は180°+ファン角の範囲内の投影データに基づいて、例えば拡張フェルドカンプ再構成法に従って、予め設定された略円柱形の再構成範囲の画像データ(ボリュームデータ)を再構成する。表示装置116では、この画像データに基づいて任意断面、3次元のレンダリング画像を作成し、表示する。
透視画像作成部121は、投影データ記憶部112に記憶された投影データセットから、X線管101が特定の角度に位置する時に収集された投影データセットを選択的に読み出して透視画像データを作成する。なお、透視画像作成部121は、特定の角度に関する単一の投影データセットから単一の透視画像のデータを作成してもよいし、特定の角度を中心とした微少角度範囲、例えば3°範囲内にビューアングルが含まれる複数、例えば3乃至5の投影データセットを単純加算又は加重加算により単一の透視画像のデータを作成してもよい。加重加算処理においては、特定の角度に対応する投影データセットに最大重みを与えて、特定の角度からの距離(角度差)が離れるに応じて重みを低下することが好適である。
本実施形態の連続ばく射モードでは、この透視画像作成部121による透視画像データの作成処理は、X線管101及びエリアデテクタ103の連続的な回転を伴って、投影データセットの収集を行うスキャンを連続的に繰り返す連続スキャン動作の最中に即時的に繰り返される。特定の角度は、操作部115を介して術者により指定される。
透視画像補正部122は、透視画像作成部121で作成された透視画像を、平行X線により撮影した透視画像に近似的な画像に補正する。差分処理部123は、収集時刻の異なる2枚の透視画像を差分して、差分画像を生成する。典型的には、造影剤注入前又は撮影部位への流入前に収集した透視画像と、最新の透視画像とを差分して、差分画像を生成する。また、最新の透視画像と、その直前に収集した透視画像とを差分して、その差分値を造影剤注入後から累積することにより差分画像を生成する。
比較部124は、作成された透視画像データ又は差分画像データの特定位置の画素値又は特定領域の画素値平均を、所定の閾値に比較する。この特定位置又は特定領域は、操作部115を介して術者により指定される。メッセージ発生部125は、メッセージデータを予め記憶している。メッセージデータとしては、例えば「造影剤が関心部位に流入しました」とのメッセージに関する音声又は画像によるデータである。メッセージ発生部125は、比較部124で透視画像データ又は差分画像データの特定位置の画素値又は特定領域の画素値平均が所定の閾値に達したとき、メッセージデータを表示装置116又は図示しないスピーカに出力するとともに、所定の制御信号を出力する。この制御信号が出力されたとき、ホストコントローラ110の制御により間欠ばく射モードが選択されているとき、X線が間欠ばく射から連続ばく射に切り替わる。
この間欠ばく射モードと、連続ばく射モードとは、操作部115を介して術者により事前に選択指定される。
図3には連続ばく射モードの動作手順を示している。まず、投影像を作成するための任意の角度(特定角度α°)が操作部115を介して術者により回転開始前に事前に指定される(S11)。特定角度α°は典型的にはX線管101が回転軌道の最上位置のゼロ°に指定される。それとともに連続ばく射モードが、操作部115を介して術者により選択される。その後、操作部115を介して術者により連続スキャントリガーボタンが押されると、ホストコントローラ110の制御のもと、架台駆動部107による回転支持機構102の駆動が開始される。それにより図4に示すようにX線管101及びエリアデテクタ103を伴う回転リングの連続的回転が開始される(S12)。回転リングの回転速度が一定速度に達した時点で、ホストコントローラ110の制御のもと、高電圧発生装置109によるX線管101への管電圧の連続的な印加及びフィラメント電流の連続的な供給が開始される。それによりX線管101からの連続的なX線のばく射及び被検体への連続的な照射が開始される(S13)。それとともにエリアデテクタ103を介して投影データセットの収集が開始される(S14)。投影データセットの収集はほぼ一定角度毎に繰り返され、次々と投影データ記憶部112に記憶されていく。投影データセットには、それぞれ収集時のX線管101の角度(ビューアングル)に関するデータが関連付けられる。
図5に示すように、透視画像作成部121では、連続スキャンと並行して、投影データ記憶部112に記憶された複数の投影データセットから、図8に示すように、特定の角度(α°)に関連付けられた最新の投影データセットを選択的に読み出して(S15)、読み出した投影データセットに基づいて、図7に示すように、補間処理及びXY座標系への座標変換処理により、透視画像データを作成し、表示装置116に表示させる(S16)。なお、必要に応じて、透視画像補正部122により、透視画像作成部121で作成された透視画像は、図6に示すように、平行X線により撮影した透視画像に近似的な画像に補正し、表示装置116に表示させる。これら投影データセットの選択的読み出し、その透視画像データの作成及び表示処理は、連続スキャンと並行して即時的に行われる。
作成された透視画像データは、差分処理部123において、収集時刻の異なる他の透視画像データと差分される。典型的には、造影剤注入前又は撮影部位への流入前に収集した透視画像と、最新の透視画像とを差分して、差分画像が生成される。なお、最新の透視画像と、その直前に収集した透視画像とが差分され、その差分値を造影剤注入後から累積することにより差分画像が生成されるものであってもよい。この差分画像のデータは比較部124に送られ、差分画像データの特定位置の画素値又は特定領域の画素値平均が所定の閾値に比較される(S17)。差分画像データの特定位置の画素値又は特定領域の画素値平均が所定の閾値に達したとき、メッセージデータがメッセージ発生部125から表示装置116又は図示しないスピーカに出力され、「造影剤が関心部位に流入しました」とのメッセージが表示され、またその音声が出力される(S18)。
ステップS14−S18の動作は、予定したスキャン時間又は予定した回転数を経過した時点まで繰り返される(S19)。投影データ収集のための連続スキャン終了後に、連続スキャンで収集した複数の投影データセットに基づいて、再構成処理部114により複数の3次元画像のデータが再構成される(S20)。
図9には間欠ばく射モードの動作手順を示している。図10には間欠ばく射モードによる投影データの間欠的な収集と並行して行われる透視画像作成表示動作を示している。
まず、間欠スキャンから連続スキャンへ移行する画素値に対する閾値と、連続スキャンの対象位置とが、投影像を作成するための任意の角度(特定角度α°)とともに、操作部115を介して術者により回転開始前に事前に指定される(S21)。その後、操作部115を介して術者により間欠スキャントリガーボタンが押されると、ホストコントローラ110の制御のもと、架台駆動部107による回転支持機構102の駆動が開始される。それによりX線管101及びエリアデテクタ103を伴う回転リングの連続的回転が開始される(S22)。回転リングの回転速度の中で、X線管101が特定角度α°を通過する時点で(S23)、ホストコントローラ110の制御のもと、高電圧発生装置109によるX線管101への管電圧の短時間の印加(パルス電圧印加)及びフィラメント電流の短時間の供給(パルス電流供給)がなされる(S24)。それによりX線管101からの短時間のパルスX線のばく射及び被検体への短時間の照射がなされる(S24)。X線の照射に同期してエリアデテクタ103を介して投影データセットが収集される(S25)。透視画像作成部121では、連続回転と並行して、投影データ記憶部112に記憶された特定角度α°の投影データセットに基づいて、補間処理及びXY座標系への座標変換処理により、透視画像データを作成し、表示装置116に表示させる(S26)。これら投影データセットの選択的読み出し、その透視画像データの作成及び表示処理は、連続回転と並行して即時的に行われる。
なお、間欠ばく射モードにおいても、連続ばく射モードと同様に、透視画像作成部121は、特定の角度を中心とした微少角度範囲、例えば3°範囲の通過時間に応じた継続時間でパルス上にX線を被検体に照射して、その間の複数、例えば3乃至5の投影データセットを単純加算又は加重加算により単一の透視画像のデータを作成してもよい。
作成された透視画像データは、差分処理部123において、収集時刻の異なる他の透視画像データと差分される。典型的には、造影剤注入前又は撮影部位への流入前に収集した透視画像と、最新の透視画像とを差分して、差分画像が生成される。比較部124では、差分画像データの特定位置の画素値又は特定領域の画素値平均が計算され(S27)、所定の閾値に比較される(S28)。
ステップS22−S27の動作は、差分画像データの特定位置の画素値又は特定領域の画素値平均が所定の閾値に達する時点まで繰り返される(S28)。
差分画像データの特定位置の画素値又は特定領域の画素値平均が所定の閾値に達したとき、図示しない被検体を載置した天板をS21で指定した連続スキャン位置に応じて移動し、メッセージデータがメッセージ発生部125から表示装置116又は図示しないスピーカに出力され、「造影剤が関心部位に流入しました」とのメッセージが表示され、またその音声が出力されるとともに、ホストコントローラ110の制御のもとで、間欠的なX線のばく射及びデータ収集を伴う間欠スキャンから、連続的なX線のばく射及びデータ収集を伴う連続スキャンへ移行する(S29)。
予定したスキャン時間又は予定した回転数を経過した時点で連続スキャンが終了する(S30)。スキャン終了後に、連続スキャンで収集した複数の投影データセットに基づいて、再構成処理部114により複数の3次元画像のデータが再構成される。
このように本実施形態によると、連続スキャン又は間欠スキャン中に、体軸方向に関して、呼吸による臓器の動きや、造影剤の流れ等を観察することを実現することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されてもよい。
本発明は、、X線コンピュータ断層撮影装置において、連続スキャン撮影中に、体軸方向に関して、呼吸による臓器の動きや、造影剤の流れ等を観察することを実現する分野に利用可能性がある。
100…ガントリ、101…X線管、102…回転支持機構、103…アリアデテクタ(2次元アレイ型X線検出器)、104…データ収集回路、105…非接触データ伝送装置、106…前処理装置、107…架台駆動部、108…スリップリング、109…高電圧発生装置、110…ホストコントローラ、111…コリメータユニット、112…投影データ記憶部、114…再構成処理部、115…操作部、116…表示装置、121…透視画像作成部、122…透視画像補正部、123…差分処理部、124…比較部、125…メッセージ発生部。

Claims (7)

  1. X線を発生するX線管と、
    被検体を透過したX線を検出する多列型X線検出器と、
    前記X線管と前記多列型X線検出器とを回転自在に支持する支持機構と、
    前記多列型X線検出器で検出された複数の投影データセットを記憶する記憶部と、
    前記X線管と前記多列型X線検出器との連続的回転に並行して、前記X線管が特定の角度に位置する時に収集された投影データセットを前記記憶部から選択的に読み出して透視画像データを即時的に作成する透視画像作成部と、
    前記X線管と前記多列型X線検出器との連続的回転に並行して、前記作成された透視画像データを即時的に表示する表示部と、
    前記複数の投影データセットに基づいて3次元画像データを再構成する再構成部とを具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記X線管から連続的にX線が発生されることを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記特定の角度を前記X線管が通過するタイミングに同期して前記X線管から間欠的にX線が発生されることを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記作成された透視画像データの特定位置又は特定領域の画素値を所定の閾値に比較する比較部と、
    前記画素値が前記所定の閾値を超過した時、前記画素値が前記所定の閾値を超過したことを表すメッセージを前記表示部に表示させるためのメッセージデータを発生するメッセージ発生部とをさらに備えることを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記作成された透視画像データの特定位置又は特定領域の画素値を所定の閾値に比較する比較部と、
    前記画素値が前記所定の閾値を超過した時、前記X線の間欠的な発生動作から、前記X線の連続的な発生動作に移行させる制御部とをさらに備えることを特徴とする請求項3記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記X線の間欠的な発生動作から、前記X線の連続的な発生動作に移行させるための指示を操作者が入力する操作部をさらに備えることを特徴とする請求項3記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記作成された透視画像データを特定の透視画像データと差分して差分画像データを即時的に作成する差分処理部をさらに備え、
    前記表示部は、前記作成された透視画像データとともに、または前記作成された透視画像データに代えて差分画像データを即時的に表示することを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
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