JP2010132011A - ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】高硬度、高破断伸びであり、ビードワイヤへの接着性および作業性に優れたタイヤビードインシュレーションおよびタイヤビードカバー用ゴム組成物並びにそれを用いた空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を0.5〜10質量部、カーボンブラックを60質量部以上および無機充填剤を10質量部以上配合し、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が100〜180質量部であることを特徴とするタイヤビードインシュレーション(G)用およびタイヤビードカバー(C)用ゴム組成物と、該ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
【選択図】図1
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を0.5〜10質量部、カーボンブラックを60質量部以上および無機充填剤を10質量部以上配合し、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が100〜180質量部であることを特徴とするタイヤビードインシュレーション(G)用およびタイヤビードカバー(C)用ゴム組成物と、該ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
【選択図】図1
Description
本発明は、タイヤビードインシュレーションおよびタイヤビードカバー用ゴム組成物並びにそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、高硬度、高破断伸びであり、ビードワイヤへの接着性および作業性に優れたタイヤビードインシュレーションおよびタイヤビードカバー用ゴム組成物並びにそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
図1は、空気入りタイヤの一例の部分断面図である。
図1において、空気入りタイヤは左右一対のビード部1およびサイドウォール部2と、両サイドウォール部2に連なるトレッド部3からなり、ビード部1、1間にスチールコードが埋設されたカーカス層4が装架され、カーカス層4の端部がビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。トレッド部3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。ベルト層7の両端部には、ベルトクッション8が配置されている。空気入りタイヤの内面には、タイヤ内部に充填された空気がタイヤ外部に漏れるのを防止するために、インナーライナー9が設けられ、インナーライナー9を接着するためのタイゴム10が、カーカス層4とインナーライナー9との間に積層されている。
図1において、空気入りタイヤは左右一対のビード部1およびサイドウォール部2と、両サイドウォール部2に連なるトレッド部3からなり、ビード部1、1間にスチールコードが埋設されたカーカス層4が装架され、カーカス層4の端部がビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。トレッド部3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。ベルト層7の両端部には、ベルトクッション8が配置されている。空気入りタイヤの内面には、タイヤ内部に充填された空気がタイヤ外部に漏れるのを防止するために、インナーライナー9が設けられ、インナーライナー9を接着するためのタイゴム10が、カーカス層4とインナーライナー9との間に積層されている。
図2は、ビードコア5の一例の拡大断面図である。
ビードコア5はビードワイヤWと該ビードワイヤWを被覆するインシュレーションゴムGとから構成されている。このビードコア5は複数本のビードワイヤWを連続的に巻回して成形されたものである。また、ビードコア5の周囲をビードカバーCが被覆している。
ビードコア5はビードワイヤWと該ビードワイヤWを被覆するインシュレーションゴムGとから構成されている。このビードコア5は複数本のビードワイヤWを連続的に巻回して成形されたものである。また、ビードコア5の周囲をビードカバーCが被覆している。
インシュレーションゴムGおよびビードカバーCに求められる特性としては、大きくヤング率が異なるビードワイヤWを束ね、一体化するために高硬度であること;大変形時のビードコアセパレーションを防止するために高破断伸びであること;様々な加硫条件下においてビードワイヤWへの接着性が確保されること;等があり、そのため、カーボンブラック、無機充填剤および硫黄の多量配合が多く用いられている。
一方で、ビードワイヤWへのインシュレーションゴムGのインシュレーション作業においては、上記特殊配合に伴う高粘度化によるインシュレーション作業不可能(押出不可、スコーチ発生)等が問題となることから、未加硫ゴムの粘度が適切であることの要求も大きい。
したがって、インシュレーションゴムGおよびビードカバーCにおいては、高硬度、高破断伸びであり、ビードワイヤWへの接着性が良好であるとともに、低粘度による良好な作業性を高次にバランスすることが求められている。
一方で、ビードワイヤWへのインシュレーションゴムGのインシュレーション作業においては、上記特殊配合に伴う高粘度化によるインシュレーション作業不可能(押出不可、スコーチ発生)等が問題となることから、未加硫ゴムの粘度が適切であることの要求も大きい。
したがって、インシュレーションゴムGおよびビードカバーCにおいては、高硬度、高破断伸びであり、ビードワイヤWへの接着性が良好であるとともに、低粘度による良好な作業性を高次にバランスすることが求められている。
なお、下記特許文献1〜3には、スチレン・無水マレイン酸樹脂をゴム組成物に使用する技術が開示されているが、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物をタイヤビードインシュレーションおよびタイヤビードカバー用ゴム組成物に適用することについては、何ら開示されていない。
特開平7−228785号公報
特表2004−503650号公報
特表2004−508428号公報
本発明の目的は、高硬度、高破断伸びであり、ビードワイヤへの接着性および作業性に優れたタイヤビードインシュレーションおよびタイヤビードカバー用ゴム組成物並びにそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ジエン系ゴムにスチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物、カーボンブラックおよび無機充填剤を特定量配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を0.5〜10質量部、カーボンブラックを60質量部以上および無機充填剤を10質量部以上配合し、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が100〜180質量部であることを特徴とするタイヤビードインシュレーション用ゴム組成物。
2.ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を0.5〜10質量部、カーボンブラックを60質量部以上および無機充填剤を10質量部以上配合し、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が100〜180質量部であることを特徴とするタイヤビードカバー用ゴム組成物。
3.前記1または2に記載のゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を0.5〜10質量部、カーボンブラックを60質量部以上および無機充填剤を10質量部以上配合し、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が100〜180質量部であることを特徴とするタイヤビードインシュレーション用ゴム組成物。
2.ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を0.5〜10質量部、カーボンブラックを60質量部以上および無機充填剤を10質量部以上配合し、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が100〜180質量部であることを特徴とするタイヤビードカバー用ゴム組成物。
3.前記1または2に記載のゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
本発明によれば、ジエン系ゴムにスチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物、カーボンブラックおよび無機充填剤を特定量配合することにより、高硬度、高破断伸びであり、ビードワイヤへの接着性および作業性に優れたタイヤビードインシュレーションおよびタイヤビードカバー用ゴム組成物並びにそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(ジエン系ゴム)
本発明で使用されるジエン系ゴム成分は、タイヤ用ゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴムを用いることができ、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのジエン系ゴムの中でも、本発明の効果の点からNR、SBRが好ましい。
本発明で使用されるジエン系ゴム成分は、タイヤ用ゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴムを用いることができ、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのジエン系ゴムの中でも、本発明の効果の点からNR、SBRが好ましい。
(スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物)
本発明で使用されるスチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物は、スチレン・無水マレイン酸樹脂とアルコールとを反応させることにより得ることができ、例えば次の一般式(1)で表すことができる。
本発明で使用されるスチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物は、スチレン・無水マレイン酸樹脂とアルコールとを反応させることにより得ることができ、例えば次の一般式(1)で表すことができる。
一般式(1)中、RはCxHyOzを表し、xは1〜10であり、yは3〜21であり、zは0または1である。mは好ましくは1〜4であり、nは好ましくは8〜12である。
上記反応原料であるアルコールとしては、代表的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
本発明で使用されるスチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物は、市販品を利用することもでき、例えばサートマー・ジャパン(株)製のSMA1440、SMA3840、SMA17352、SMA2625等が挙げられる。
本発明で使用されるスチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物は、市販品を利用することもでき、例えばサートマー・ジャパン(株)製のSMA1440、SMA3840、SMA17352、SMA2625等が挙げられる。
(カーボンブラック)
本発明で使用されるカーボンブラックは、市販されているものから適宜選択して使用すればよい。なお、本発明で使用されるカーボンブラックは、窒素吸着比表面積(N2SA)(注:JIS K6217−2に準拠して測定)が20〜90m2/gであるのが好ましい。
本発明で使用されるカーボンブラックは、市販されているものから適宜選択して使用すればよい。なお、本発明で使用されるカーボンブラックは、窒素吸着比表面積(N2SA)(注:JIS K6217−2に準拠して測定)が20〜90m2/gであるのが好ましい。
(無機充填剤)
本発明で使用される無機充填剤としては、とくに制限されないが、例えばシリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム等を挙げることができる。なお本明細書において、カーボンブラックは無機充填剤に含まれないものとする。
本発明で使用される無機充填剤としては、とくに制限されないが、例えばシリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム等を挙げることができる。なお本明細書において、カーボンブラックは無機充填剤に含まれないものとする。
(ゴム組成物の配合割合)
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を0.5〜10質量部、カーボンブラックを60質量部以上および無機充填剤を10質量部以上配合し、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が100〜180質量部であることを特徴とする。
スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物の配合割合が0.5質量部未満では、添加量が少なすぎて本発明の効果を奏することができない。逆に10質量部を超えるとビードワイヤへの接着性が損なわれる。
カーボンブラックの配合割合が60質量部未満では、硬度が低下する。
無機充填剤の配合割合が10質量部未満では、硬度が低下する。
カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が100質量部未満では硬度が低下してしまう。逆に180質量部を超えると、破断伸びおよびビードワイヤへの接着性が悪化する。また粘度が高くなり、作業性も悪化する。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を0.5〜10質量部、カーボンブラックを60質量部以上および無機充填剤を10質量部以上配合し、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が100〜180質量部であることを特徴とする。
スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物の配合割合が0.5質量部未満では、添加量が少なすぎて本発明の効果を奏することができない。逆に10質量部を超えるとビードワイヤへの接着性が損なわれる。
カーボンブラックの配合割合が60質量部未満では、硬度が低下する。
無機充填剤の配合割合が10質量部未満では、硬度が低下する。
カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が100質量部未満では硬度が低下してしまう。逆に180質量部を超えると、破断伸びおよびビードワイヤへの接着性が悪化する。また粘度が高くなり、作業性も悪化する。
本発明のゴム組成物において、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物のさらに好ましい上記配合割合は、3〜8質量部である。
また、カーボンブラックの配合割合は、さらに好ましくは、80〜120質量部である。
無機充填剤の配合割合は、さらに好ましくは、20〜80質量部である。
カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量の配合割合は、さらに好ましくは、120〜160質量部である。
また、カーボンブラックの配合割合は、さらに好ましくは、80〜120質量部である。
無機充填剤の配合割合は、さらに好ましくは、20〜80質量部である。
カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量の配合割合は、さらに好ましくは、120〜160質量部である。
本発明に係るゴム組成物には、前記した成分に加えて、充填剤、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。また本発明のゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに使用することができる。
本発明のゴム組成物は、高硬度、高破断伸びであり、ビードワイヤへの接着性および作業性に優れていることから、乗用車用タイヤ、小型トラック用タイヤ、重荷重用タイヤのビードインシュレーションおよび/またはビードカバー用ゴムとして好適に使用することができる。
本発明のゴム組成物は、高硬度、高破断伸びであり、ビードワイヤへの接着性および作業性に優れていることから、乗用車用タイヤ、小型トラック用タイヤ、重荷重用タイヤのビードインシュレーションおよび/またはビードカバー用ゴムとして好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1〜4および比較例1〜9
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、加硫促進剤と硫黄を除く成分をBB−2型ミキサーで60℃、30rpm、放出温度150℃で混練し、オープンロールで加硫促進剤と硫黄を投入し、左右各10回切り返しを行い(ナイフで切り込みを入れて逆から投入する作業を10回繰り返す)、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で150℃で40分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を調製した。得られた加硫ゴム試験片を用いて、デュロA硬度、引張破断伸びの評価を行なった。粘度は、加硫促進剤、硫黄を加えた上記未加硫ゴム組成物を用いて測定を行なった。
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、加硫促進剤と硫黄を除く成分をBB−2型ミキサーで60℃、30rpm、放出温度150℃で混練し、オープンロールで加硫促進剤と硫黄を投入し、左右各10回切り返しを行い(ナイフで切り込みを入れて逆から投入する作業を10回繰り返す)、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で150℃で40分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を調製した。得られた加硫ゴム試験片を用いて、デュロA硬度、引張破断伸びの評価を行なった。粘度は、加硫促進剤、硫黄を加えた上記未加硫ゴム組成物を用いて測定を行なった。
ムーニービス:JIS K6300に準拠し、100℃で小ローターを用いて測定した。比較例1を基準(100)として、指数が小さいほど低粘度で作業性に優れることを示す。
デュロA硬度:JIS K6253に準拠し、室温におけるデュロメーター(タイプA)の硬度測定を行なった。比較例1を基準(100)として、指数が大きいほど高硬度で好ましいことを示す。
デュロA硬度:JIS K6253に準拠し、室温におけるデュロメーター(タイプA)の硬度測定を行なった。比較例1を基準(100)として、指数が大きいほど高硬度で好ましいことを示す。
引張破断伸び:JIS K6251に準拠し、室温における引張破断伸びを測定した。比較例1を基準(100)として、指数が大きいほど引張破断伸びが高いことを示す。
ゴム付着率:得られたゴム組成物を用いて、ASTM D2229に準拠して、錫鍍金処理ビードワイヤ(φ1.55mm)を用いて、160℃×40分加硫により作製した引抜きサンプルのワイヤ引抜き試験を行い、引抜いたワイヤへのゴム付着率を目視で0−100%の点数付けした。比較例1の点数を基準(100)として、指数が大きいほど接着性が良好であることを示す。
結果を表1に併せて示す。
結果を表1に併せて示す。
*1:NR(STR20)
*2:SBR(日本ゼオン(株)製、Nipol 1502)
*3:カーボンブラック(新日化カーボン(株)製、HTC#G、窒素吸着比表面積(N2SA)26m2/g)
*4:クレー(日本タルク(株)製、Tクレー)
*5:アロマオイル(昭和シェル石油(株)製、エキストラクト4号S)
*6:石油系樹脂(日本ゼオン(株)製、クイントンA100)
*7:エステル化物(スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物、サートマー・ジャパン(株)製、SMA1440、上記一般式(1)において、x=6、y=13、z=1、m=1〜4、n=8〜12)
*8:エステル化物(スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物、サートマー・ジャパン(株)製、SMA3840、上記一般式(1)において、x=8、y=17、z=0、m=1〜4、n=8〜12)
*9:亜鉛華(正同化学工業(株)製、酸化亜鉛3種)
*10:ステアリン酸(千葉脂肪酸(株)製、工業用ステアリン酸)
*11:ナフテン酸コバルト(DIC(株)製、Co=10wt%)
*12:硫黄(細井化学工業(株)製、油処理硫黄(5%オイル処理))
*13:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製、ノクセラーDZ−G)
*14:カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量
*2:SBR(日本ゼオン(株)製、Nipol 1502)
*3:カーボンブラック(新日化カーボン(株)製、HTC#G、窒素吸着比表面積(N2SA)26m2/g)
*4:クレー(日本タルク(株)製、Tクレー)
*5:アロマオイル(昭和シェル石油(株)製、エキストラクト4号S)
*6:石油系樹脂(日本ゼオン(株)製、クイントンA100)
*7:エステル化物(スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物、サートマー・ジャパン(株)製、SMA1440、上記一般式(1)において、x=6、y=13、z=1、m=1〜4、n=8〜12)
*8:エステル化物(スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物、サートマー・ジャパン(株)製、SMA3840、上記一般式(1)において、x=8、y=17、z=0、m=1〜4、n=8〜12)
*9:亜鉛華(正同化学工業(株)製、酸化亜鉛3種)
*10:ステアリン酸(千葉脂肪酸(株)製、工業用ステアリン酸)
*11:ナフテン酸コバルト(DIC(株)製、Co=10wt%)
*12:硫黄(細井化学工業(株)製、油処理硫黄(5%オイル処理))
*13:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製、ノクセラーDZ−G)
*14:カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量
上記の表から明らかなように、実施例1〜4で調製されたゴム組成物は、ジエン系ゴムに本発明で規定する範囲内のスチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物、カーボンブラックおよび無機充填剤を配合しているので、従来の代表的な比較例1の配合からなるゴム組成物に対し、硬度、破断伸び、ビードワイヤへの接着性、作業性が共に優れている。
これに対し、比較例2および3は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を配合せずカーボンブラックを増量しているのみなので、粘度が増加し作業性が悪化し、引張破断伸びおよび接着性が改善されない。
比較例4は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物の替わりに一般的な石油系樹脂を配合した例であるので、硬度が低下した。
比較例5は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を配合せず、カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が本発明で規定する下限未満であるので、硬度が低下した。
比較例6は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を配合せず、カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が本発明で規定する上限を超えているので、粘度が増加し作業性が悪化し、引張破断伸びおよび接着性が改善されない。
比較例7は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を本発明で規定する範囲内で添加しているものの、カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が本発明で規定する上限を超えているので、粘度が増加し、引張破断伸びが低下するという結果となった。
比較例8は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を本発明で規定する範囲内で添加しているものの、カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が本発明で規定する下限未満であるので、硬度が低下した。
比較例9は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物の配合量が本発明で規定する上限を超えているので、接着性が悪化した。
これに対し、比較例2および3は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を配合せずカーボンブラックを増量しているのみなので、粘度が増加し作業性が悪化し、引張破断伸びおよび接着性が改善されない。
比較例4は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物の替わりに一般的な石油系樹脂を配合した例であるので、硬度が低下した。
比較例5は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を配合せず、カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が本発明で規定する下限未満であるので、硬度が低下した。
比較例6は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を配合せず、カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が本発明で規定する上限を超えているので、粘度が増加し作業性が悪化し、引張破断伸びおよび接着性が改善されない。
比較例7は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を本発明で規定する範囲内で添加しているものの、カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が本発明で規定する上限を超えているので、粘度が増加し、引張破断伸びが低下するという結果となった。
比較例8は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を本発明で規定する範囲内で添加しているものの、カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が本発明で規定する下限未満であるので、硬度が低下した。
比較例9は、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物の配合量が本発明で規定する上限を超えているので、接着性が悪化した。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 トレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルトクッション
9 インナーライナー
G インシュレーションゴム
W ビードワイヤ
C ビードカバー
2 サイドウォール部
3 トレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルトクッション
9 インナーライナー
G インシュレーションゴム
W ビードワイヤ
C ビードカバー
Claims (3)
- ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を0.5〜10質量部、カーボンブラックを60質量部以上および無機充填剤を10質量部以上配合し、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が100〜180質量部であることを特徴とするタイヤビードインシュレーション用ゴム組成物。
- ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン・無水マレイン酸樹脂のエステル化物を0.5〜10質量部、カーボンブラックを60質量部以上および無機充填剤を10質量部以上配合し、前記カーボンブラックおよび無機充填剤の合計配合量が100〜180質量部であることを特徴とするタイヤビードカバー用ゴム組成物。
- 請求項1または2に記載のゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012201742A (ja) * | 2011-03-24 | 2012-10-22 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP2016037589A (ja) * | 2014-08-11 | 2016-03-22 | 株式会社クラレ | 変性ファルネセン重合体、及びその製造方法、ゴム組成物、並びにタイヤ |
WO2016084892A1 (ja) * | 2014-11-28 | 2016-06-02 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤビードインシュレーション用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ |
US9695304B2 (en) | 2014-05-16 | 2017-07-04 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Rubber composition for tire bead insulation and pneumatic tire |
-
2008
- 2008-12-02 JP JP2008306936A patent/JP2010132011A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
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