JP2010122589A - 立体画像表示装置、偏光分離合成装置、立体画像表示方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】偏光分離合成装置は、偏光分離合成素子の透過光進行面側と、反射光進行面側に、それぞれ反射型表示パネルを配置する。各反射型表示パネルには、それぞれ左眼用の画像と右眼用の画像を表示する。そしてこの場合、一方の反射型表示パネルにはP偏光成分が、また他方の反射型表示パネルにはS偏光成分が入射される。それぞれのパネル反射光である画像光は、偏光分離合成素子から合成されて出力される。つまり、1つの偏光分離合成装置により、左眼用の画像光と右眼用の画像光の合成光が得られる。従ってこの偏光分離合成装置を用いることで1台のプロジェクターで、左眼用の画像光と右眼用の画像光のそれぞれを、P偏光成分とS偏光成分として投射できる。
【選択図】図2
Description
その中でも、プロジェクターを用いた画像表示装置は、画像の大きさが自由に設定でき、また、今後の100インチを越えるディスプレイを実現する手段としても有望である。
しかしながらこの場合、装置が大掛かりになってしまうこと、コストが倍かかってしまうこと、2台のレジ合わせ等調整が大変なことなど、デメリットが多い。
この場合、右眼用画像と左眼用画像とをそれぞれ投影する2台のプロジェクター100S、100Pが用いられる。
この照明光は、コンデンサレンズ103を介してダイクロイックミラー104,105に照射される。そしてR光(赤色光:一点鎖線で示す)及びG光(緑色光:点線で示す)はダイクロイックミラー104で反射され、ミラー107側に進行する。
一方、B光(青色光:実線で示す)は、ダイクロイックミラー105で反射され、ミラー106側に進行する。
ミラー107で反射されたR光及びG光は、さらにダイクロイックミラー108で波長分離される。即ちR光はダイクロイックミラー108を透過し、G光はダイクロイックミラー108で反射される。
以上の光路で、R光は偏光ビームスプリッタ121に導かれ、G光は偏光ビームスプリッタ122に導かれ、B光は偏光ビームスプリッタ123に導かれることになる。
また偏光ビームスプリッタ122の一側面側にはG用液晶パネル111(以下「Gパネル」)が配置されている。Gパネル111は、例えば右眼用のG画像信号が供給され、これに基づいた表示を行う。
また偏光ビームスプリッタ123の一側面側にはB用液晶パネル112(以下「Bパネル」)が配置されている。Bパネル112は、例えば右眼用のB画像信号が供給され、これに基づいた表示を行う。
同様に、P偏光成分のみとされているG光は、偏光ビームスプリッタ122を透過してGパネル111に照射される。そしてGパネル111で反射されて得られるS偏光の画像光(Gパネル111の表示像光)は、偏光ビームスプリッタ122で反射されて色合成プリズム124に導かれる。
さらに同様に、P偏光成分のみとされているB光は、偏光ビームスプリッタ123を透過してBパネル112に照射される。そしてBパネル112で反射されて得られるS偏光の画像光(Bパネル112の表示像光)は、偏光ビームスプリッタ123で反射されて色合成プリズム124に導かれる。
そしてこれら、R、G、Bの各画像光は色合成プリズム124で合成され、投影レンズ125によって投影される。
この場合、このプロジェクター100Sから投影される画像は、例えば右眼用の画像として、S偏光成分によるR、G、B画像光となる。
従って、このプロジェクター100Pから投影される画像は、例えば左眼用の画像として、P偏光成分によるR、G、B画像光となる。
しかしながら、このような2台のプロジェクター100S、100Pによる立体画像表示システムでは、上記のように装置規模が大きく、コスト的な面や、2台のレジ合わせ等の調整などでデメリットが多い。
この場合、図示しない光源からの照明光学系で、S偏光のR光、P偏光のG光、S偏光のB光が入射される。そしてダイクロイックプリズム131でB光が分離され、このB光は偏光ビームスプリッタ137に導かれる。偏光ビームスプリッタ134の一面側にはBパネル137が設けられており、B光は偏光ビームスプリッタ121で反射してBパネル137に照射される。そしてBパネル137で反射されて得られるP偏光のB画像光は、偏光ビームスプリッタ134を透過してダイクロイックプリズム132に導かれる。
S偏光のR光は偏光ビームスプリッタ133で反射してRパネル136に照射される。そしてRパネル136で反射されて得られるP偏光のR画像光は、偏光ビームスプリッタ133を透過してダイクロイックプリズム132に導かれる。
P偏光のG光は偏光ビームスプリッタ133を透過してGパネル135に照射される。そしてGパネル135で反射されて得られるS偏光のG画像光は、偏光ビームスプリッタ133で反射されてダイクロイックプリズム132に導かれる。
ダイクロイックプリズム132では、R画像光、G画像光、B画像光が合成され、この合成された画像光が、投影レンズ125に入射され、画像が投影される。
但しこの場合、投影レンズ125からの合成画像光は、P偏光のR画像光、S偏光のG画像光、P偏光のB画像光となる。
また、投影レンズ138より出てくる光もたとえばG画像光のみがS偏光になってしまう。このため2台で立体画像表示システムを構成しようとする場合は、Gのみ偏光を回すカラーセレクト的な波長板が必要になったり、そのままで使うのであれば、たとえば、左眼用右眼用のGの信号のみ入れ替えて投影する等、大変複雑な処理が必要になってくる。
また、上記光源部は、レーザ光源と、該レーザ光源からのレーザを伝送する四角コア光ファイバーを有し、上記四角コア光ファイバーの出力として無偏光の光を出射する構成とする。
また上記色合成光学素子部は、複数のダイクロイックプリズムによって構成される。
また上記色合成光学素子部と、上記投影レンズ部の間に、スペックル除去機構部を設ける。
さらに、第4色光を出射する第4色光源部と、上記第4色光が入射光とされ、第4色合成画像光を出射する第4色光偏光分離合成装置部とを備え、上記色合成光学素子部は、上記赤色合成画像光と、上記緑色合成画像光と、上記青色合成画像光と、上記第4色合成画像光を合成して上記投影レンズ部に導く。
本発明の偏光分離合成装置は、偏光分離合成素子(例えば偏光ビームスプリッタ)の透過光進行面側と、反射光進行面側に、それぞれ反射型表示パネル(例えば反射型液晶パネル)を配置する。各反射型表示パネルには、それぞれ左眼用の画像と右眼用の画像を表示する。そしてこの場合、一方の反射型表示パネルにはP偏光成分が、また他方の反射型表示パネルにはS偏光成分が入射される。
それぞれの反射型表示パネルでの反射光、即ち画像光は、再び偏光分離合成素子に戻るが、一方の反射型表示パネルに入射したP偏光成分は反射してS偏光成分の画像光となり、他方の反射型表示パネルに入射したS偏光成分は反射してP偏光成分の画像光となる。従って、元の無偏光の光が入射した面とは異なる面から、S偏光成分の画像光とP偏光成分の画像光が合成されて出力されることになる。
つまり、1つの偏光分離合成装置により、左眼用の画像光と右眼用の画像光の合成光が得られる。従ってこの偏光分離合成装置を用いれば、1台のプロジェクターで、左眼用の画像光と右眼用の画像光のそれぞれを、P偏光成分とS偏光成分として投射できることを意味する。このためユーザは、偏光メガネをかけて視聴することで、立体画像を見ることができる。
またレーザ光源と四角コア光ファイバーにより光源部を構成することで、プロジェクターの光学構成の自由度が増し、装置開発に適し、小型化や性能向上を促進できる。
[1.3D用分離合成装置例]
[2.立体画像表示装置例I]
[3.立体画像表示装置例II]
[4.立体画像表示装置例III]
[5.立体画像表示装置例IV]
[6.立体画像表示装置例V]
[7.立体画像表示装置例VI]
図1に、本発明の偏光分離合成装置の実施の形態としての3D用分離合成装置1を示す。
この3D用分離合成装置1は、偏光分離素子としての偏光ビームスプリッタ2と、左眼用反射型液晶表示パネル(以下、左眼用パネル)3と、右眼用反射型液晶表示パネル(以下、右眼用パネル)4を有して成る。
左眼用パネル3は、偏光ビームスプリッタ2で反射される反射光が進行する側の面に、位置調整を施して装着されている。即ち左眼用パネル3には偏光ビームスプリッタ2で反射される光が入射される。
また右眼用パネル4は、偏光ビームスプリッタ2を透過する透過光が進行する側の面に、位置調整を施して装着されている。即ち右眼用パネル4には偏光ビームスプリッタ2を透過する光が入射される。
また、右眼用パネル4には、立体画像を構成する際の右眼用の画像とした画像信号VD(R)が供給される。右眼用パネル4は、画像信号VD(R)に基づいて、液晶駆動を行う。従って、左眼用パネル3に照射された光(S偏光成分)の反射光は、右眼用の画像に基づいた画像光となる。この画像光は、液晶パネル面で反射することで偏光面の回転が生じ、S偏光となる。従ってビームスプリッタ2で45°反射されて出射される。
これにより、偏光ビームスプリッタ2の出射面(図中、下側の面)からは、P偏光成分による左眼用の画像光と、S偏光成分による右眼用の画像光が合成されて出射されることになる。
換言すれば、入射光の各偏光成分を利用して、1つの光学コアで左右両画像の変調及び合成を行うものである。これによって、左右画像光の変調・合成を、非常に簡単な構成で実現できる。
本発明の立体画像表示装置の実施の形態として、上記の3D用分離合成装置1を用いたカラー立体画像表示用のプロジェクター10を図2で説明する。
ランプ11からはR、G、B各波長成分としてのP偏光成分とS偏光成分を有する照明光が出射される。
そしてR光(赤色光:一点鎖線で示す)及びG光(緑色光:点線で示す)はダイクロイックミラー14で反射され、ミラー17側に進行する。
一方、B光(青色光:実線で示す)は、ダイクロイックミラー15で反射され、ミラー16側に進行する。
ミラー17で反射されたR光及びG光は、さらにダイクロイックミラー18で波長分離される。即ちR光はダイクロイックミラー18を透過し、G光はダイクロイックミラー18で反射される。
以上の光路で、R光は偏光ビームスプリッタ31に導かれ、G光は偏光ビームスプリッタ32に導かれ、B光は偏光ビームスプリッタ33に導かれることになる。
即ち偏光ビームスプリッタ31と、R光用の左眼用パネル(以下、左眼用Rパネル)21と、R光用の右眼用パネル(以下、右眼用Rパネル)22で、R光についての3D用分離合成装置1Rが形成されている。
左眼用Rパネル21は、立体画像を構成する際の左眼用のR画像信号が供給されて液晶駆動動作を行い、右眼用Rパネル22は、立体画像を構成する際の右眼用のR画像信号が供給されて液晶駆動動作を行う。
左眼用Gパネル23は、立体画像を構成する際の左眼用のG画像信号が供給されて液晶駆動動作を行い、右眼用Gパネル24は、立体画像を構成する際の右眼用のG画像信号が供給されて液晶駆動動作を行う。
さらに、偏光ビームスプリッタ33と、B光用の左眼用パネル(以下、左眼用Bパネル)25と、B光用の右眼用パネル(以下、右眼用Bパネル)26で、B光についての3D用分離合成装置1Bが形成されている。
左眼用Bパネル25は、立体画像を構成する際の左眼用のB画像信号が供給されて液晶駆動動作を行い、右眼用Bパネル26は、立体画像を構成する際の右眼用のB画像信号が供給されて液晶駆動動作を行う。
そして左眼用Rパネル21と右眼用Rパネル22は、それぞれ左眼用R画像信号と右眼用R画像信号によって液晶駆動されている。
このため、左眼用Rパネル21の反射光は、左眼用のR画像に基づいたR画像光となる。このR画像光はP偏光となっており、偏光ビームスプリッタ31を透過する。また、右眼用Rパネル22の反射光は、右眼用のR画像に基づいたR画像光となる。このR画像光はS偏光となっており、偏光ビームスプリッタ31で反射される。そして、これらP偏光及びS偏光のR画像光は、色合成プリズム(4ピースプリズム)34に導かれる。
そして左眼用Gパネル23と右眼用Gパネル24は、それぞれ左眼用G画像信号と右眼用G画像信号によって液晶駆動されている。
このため、左眼用Gパネル23の反射光は、左眼用のG画像に基づいたG画像光となる。このG画像光はP偏光となっており、偏光ビームスプリッタ32を透過する。また、右眼用Gパネル24の反射光は、右眼用のG画像に基づいたG画像光となる。このG画像光はS偏光となっており、偏光ビームスプリッタ32で反射される。そして、これらP偏光及びS偏光のG画像光は、色合成プリズム34に導かれる。
そして左眼用Bパネル25と右眼用Bパネル26は、それぞれ左眼用B画像信号と右眼用B画像信号によって液晶駆動されている。
このため、左眼用Bパネル25の反射光は、左眼用のB画像に基づいたB画像光となる。このB画像光はP偏光となっており、偏光ビームスプリッタ33を透過する。また、右眼用Bパネル26の反射光は、右眼用のB画像に基づいたB画像光となる。このB画像光はS偏光となっており、偏光ビームスプリッタ33で反射される。そして、これらP偏光及びS偏光のB画像光は、色合成プリズム34に導かれる。
この場合、このプロジェクター10から投影される画像は、例えば右眼用の画像として、S偏光成分によるR、G、B画像光を有するとともに、左眼用の画像として、P偏光成分によるR、G、B画像光を有することになる。
また、このプロジェクター10は、図9で示した従来の構成と同様のトライコアタイプの光学系を有するものであり、プロジェクター自体の構成として、従来と比して構成の複雑化を招くものではない。つまりプロジェクター10自体も、立体画像表示のための2台分のプロジェクターの機能を備えながら、従来と同程度の構成規模であるという利点も有する。
続いてレーザ光源を用いた例を説明する。
図3に、無偏光の照明光を得る光源部として、レーザ光を出射するレーザユニット6と、四角コア光ファイバー7を用いた例を示す。
一方、レーザ光は点光源であり、光ファイバーへの入射に適している。さらに、光ファイバー、特に四角コア光ファイバー7によって偏光がランダムに回転することで、ほぼ完全な無偏光の照明光を得ることができる。
そこで、図3のように、レーザユニット6からのレーザ光を四角コア光ファイバー7を用い、レンズ5を介して3D用分離合成装置1に導入するようにする。
四角コア光ファイバー7からは、均一性の高い、四角形の光が得られるので、縦横比をレンズ5などで自由に整形して、左眼用パネル3及び右眼用パネル4に照明することができる。
このように、無偏光かつ強度の均一な照明光を3D用分離合成装置1に入射させることが容易に実現できる。
なお、この図3は、モノクロ画像としての立体画像を表示するものとなる。カラー表示を行う場合の構成例を次に説明する。
上記のようにレーザユニットと光ファイバーを用いた構成において、カラー立体画像表示を行うプロジェクター10の構成を、図4で説明する。
各レーザユニット41,42,43からのレーザ光は、それぞれ四角コア光ファイバー44,45,46によって、光学系に導入される。
四角コア光ファイバー44から得られる無偏光かつ均一強度のG光は、レンズ47で縦横比が整形されて偏光ビームスプリッタ32に入射される。
偏光ビームスプリッタ32及び左眼用Gパネル23,右眼用Gパネル24によって、G光用の3D用分離合成装置1Gが形成されている。従って、偏光ビームスプリッタ32に入射したP偏光成分とS偏光成分は、それぞれ右眼用Gパネル24と左眼用Gパネル23に照射される。そして、左眼用Gパネル23の反射光と右眼用Gパネル24の反射光として、左眼用、右眼用の各G画像光が得られ、これらが偏光ビームスプリッタ32で合成されて色合成プリズム34に導かれる。
偏光ビームスプリッタ31及び左眼用Rパネル21,右眼用Rパネル22によって、R光用の3D用分離合成装置1Rが形成されている。従って、偏光ビームスプリッタ31に入射したP偏光成分とS偏光成分は、それぞれ右眼用Rパネル22と左眼用Rパネル21に照射される。そして、左眼用Rパネル21の反射光と右眼用Rパネル22の反射光として、左眼用、右眼用の各R画像光が得られ、これらが偏光ビームスプリッタ31で合成されて色合成プリズム34に導かれる。
偏光ビームスプリッタ33及び左眼用Bパネル25,右眼用Bパネル26によって、B光用の3D用分離合成装置1Bが形成されている。従って、偏光ビームスプリッタ33に入射したP偏光成分とS偏光成分は、それぞれ右眼用Bパネル26と左眼用Bパネル25に照射される。そして、左眼用Bパネル25の反射光と右眼用Bパネル26の反射光として、左眼用、右眼用の各B画像光が得られ、これらが偏光ビームスプリッタ33で合成されて色合成プリズム34に導かれる。
また、四角コア光ファイバー44,45,46によって照明光を導入するため、各レーザユニット41,42,43の配置の自由度が高く、設計も容易となる。
レーザ光が点光源であることで、レーザユニット41,42,43から四角コア光ファイバー44,45,46への光の導入も容易である。
また、もともと偏光の揃ったレーザ光を光ファイバーによって無偏光とするものであるが、これは逆にランダムな偏光回転によって、P偏光強度とS偏光強度を殆ど均一化できることにもなる。従って、右眼用画像と左眼用画像の表示上の輝度バランスも一層良好となる。
ただし、液晶パネルとの相性は、その偏光光の必要性から、あまり相性がよくないとされてきた。
ところが、本実施の形態の3D用分離合成装置1(1R、1G、1B)では、液晶パネルを用いていながら、偏光光を必要としていない。逆に光ファイバー出力は無偏光であることを要する。
すると、例えば四角コア光ファイバー44,45,46に微小振動を与えるような構成を付加することによるスペックル回避が、そのまま好適に採用できることになる。
図5に立体画像表示装置10の光学系構成としての他の例を示す。
なお、図5において照明系は図示を省略しているが、図4と同様に、レーザユニット41,42,43、四角コア光ファイバー44,45,46、及びレンズ47,48,49がそれぞれ所要位置に配置されると考えればよい。
これに加えて、ダイクロイックプリズム51,52、透過コア53が設けられる。そして、偏光ビームスプリッタ31,32,33、ダイクロイックプリズム51,52、透過コア53が、それぞれ各パネル(21,22,23,24,25,26,27)からの画像光について同一の光路長を形成する光学的コアとして配置されている。
各B画像光は、透過コア53を通過した後、ダイクロイックプリズム52によって反射されて投影レンズ35に導かれる。
各R画像光は、ダイクロイックプリズム51で反射し、さらにダイクロイックプリズム52を透過して投影レンズ35に達する。
各G画像光は、ダイクロイックプリズム51、52を透過して投影レンズ35に達する。
レーザ光のように非常に直進性のいい光源をプロジェクターで用いると、図2,図4のような構成例において示した4ピース構造の色合成プリズム34の影が問題になることがある。
ところがこの図5の構成では、色合成プリズムを用いておらず、ダイクロイックプリズム51,52によって色合成を行うものとしているため、4ピースプリズムの影が画像上に影響を与えることは回避できる。
また、この図5の構成では、投影レンズ35からみて、各画像光のバックフォーカスとして3コア分の光路距離を得ることができる。
つまりバックフォーカスをとりたい場合の構成として好適であり、かつレーザ光源であればこそ、3つコアの距離に相当する投影レンズのバックフォーカスであったとしても、十分な照明輝度を得られるものともなる。
図6によりさらに他の構成例を説明する。
上述のようにレーザ光源を用いた場合にスペックル対策を施すことが必要な場合としては、レーザ光を導く光ファイバーに微小振動を与える構造を採ることが考えられる。
ところが、そのような構造を採ってもスペックルが問題になるような高輝度の場合には、図6の構成を採ることが考えられる。
この場合、R、G、B各画像光が色合成プリズム34から出射される段階で、すぐに1対1でリレーを形成し、回折拡散板62によって微小な揺動もしくは回転運動を加えるようにする。
即ち色合成プリズム34と投影レンズ35の間に、レンズ61及び回折拡散板62を配置する。回折拡散板62は可動部と固定部からなり、駆動部63によって可動部が揺動又は回転される構造である。
回折拡散板62の可動部が揺動される構造の場合、駆動部63は可動部を例えば数KHzオーダーで振動させる。或いは可動部が回転される構造の場合は、駆動部63は可動部を例えば数Hzオーダーで回転させる。
このような構成により、適切なスペックル対策が可能となり、レーザ光を光源とする本例のプロジェクター10として、高品質な立体画像表示を行うことができる。
なお、この場合、回折拡散板62にて発散角が生じるわけだが、レーザ光のように非常に直進性がよい光の場合は、投影レンズ35の光の取り込み角に十分余裕があるので、問題にはならない。
次に、より色の再現性に優れた構成例を図7,図8で説明する。
R、G、Bの3原色では、色の再現域に不足がある場合は、4色目を加えることが考えられる。例えば図8にUCS色度図を示しているが、R、G、B3原色での色域は破線で示される。これに対し、シアン(Cy)を加えて4色レーザ構成とすることで、実線で示すように再現可能な色域を広げることができる。
図6は、照明系及び光学系の構成は図4と同様であり、同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
この場合、R、G、Bの各レーザユニット41,42,43に加え、Cyレーザユニット74が設けられる。Cyレーザユニット74からのCyレーザ光は四角コア光ファイバー75によって導光される。
3D用分離合成装置1Cyは、偏光ビームスプリッタ73と、Cy光用の左眼用パネル(以下、左眼用Cyパネル)71と、Cy光用の右眼用パネル(以下、右眼用Cyパネル)72で構成される。
左眼用Cyパネル71は、立体画像を構成する際の左眼用のCy画像信号が供給されて液晶駆動動作を行い、右眼用Cyパネル72は、立体画像を構成する際の右眼用のCy画像信号が供給されて液晶駆動動作を行う。
また、ダイクロイックプリズム81,82,83が設けられる。
各B画像光は、ダイクロイックプリズム81を通過した後、ダイクロイックプリズム83によって反射されて投影レンズ35に導かれる。
各R画像光は、ダイクロイックプリズム82で反射し、さらにダイクロイックプリズム83を透過して投影レンズ35に達する。
各G画像光は、ダイクロイックプリズム82、83を透過して投影レンズ35に達する。
各Cy画像光は、ダイクロイックプリズム81で反射し、さらにダイクロイックプリズム83でも反射されて投影レンズ35に達する。
従って、非常に広い範囲の色を再現できる高品位な立体画像表示を行うことができる。
また、この構成からわかるように、第4色目を加える構成も容易に実現できる。
なお、R、G、Bの三原色に加える第4色は、シアン以外でもよい。
例えば光学素子の配置や形成される光路などは多様に考えられる。また図5や図7の構成に図6の回折拡散板62によるスペックル除去機構を設けるなど、各例を組み合わせた構成も考えられる。
Claims (8)
- 無偏光の光を出射する光源部と、
上記光源部からの無偏光の入射光を偏光成分によって透過及び反射させる偏光分離合成素子と、上記偏光分離合成素子を透過する偏光成分が入射する位置に配置され一方の眼に対応する画像信号が供給されて表示画像を形成する第1の反射型表示パネルと、上記偏光分離合成素子で反射する偏光成分が入射する位置に配置され他方の眼に対応する画像信号が供給されて表示画像を形成する第2の反射型表示パネルとを有し、上記第1の反射型表示パネルで反射された第1の画像光が上記偏光分離合成素子で反射され、上記第2の反射型表示パネルで反射された第2の画像光が上記偏光分離合成素子を透過することで、上記第1,第2の画像光の合成画像光を出射する偏光分離合成装置部と、
上記偏光分離合成装置部から出射された合成画像光を投影する投影レンズ部と、
を備えた立体画像表示装置。 - 上記光源部は、レーザ光源と、該レーザ光源からのレーザを伝送する四角コア光ファイバーを有し、上記四角コア光ファイバーの出力として無偏光の光を出射する構成とされている請求項1に記載の立体画像表示装置。
- 上記光源部として、
無偏光の赤色光を出射する赤色光源部と、
無偏光の緑色光を出射する緑色光源部と、
無偏光の青色光を出射する青色光源部と、
を有し、
また上記偏光分離合成装置部として、
上記赤色光が入射光とされ、赤色合成画像光を出射する赤色光偏光分離合成装置部と、
上記緑色光が入射光とされ、緑色合成画像光を出射する緑色光偏光分離合成装置部と、
上記青色光が入射光とされ、青色合成画像光を出射する青色光偏光分離合成装置部と、
を有するとともに、
上記赤色合成画像光と、上記緑色合成画像光と、上記青色合成画像光とを合成して、上記投影レンズ部に導く色合成光学素子部をさらに備える請求項2に記載の立体画像表示装置。 - 上記色合成光学素子部が、複数のダイクロイックプリズムによって構成される請求項3に記載の立体画像表示装置。
- 上記色合成光学素子部と、上記投影レンズ部の間に、スペックル除去機構部を設けた請求項3に記載の立体画像表示装置。
- さらに、第4色光を出射する第4色光源部と、
上記第4色光が入射光とされ、第4色合成画像光を出射する第4色光偏光分離合成装置部と、
を備え、
上記色合成光学素子部は、上記赤色合成画像光と、上記緑色合成画像光と、上記青色合成画像光と、上記第4色合成画像光とを合成して、上記投影レンズ部に導く請求項3に記載の立体画像表示装置。 - 無偏光の入射光を偏光成分によって透過及び反射させる偏光分離合成素子と、
上記偏光分離合成素子を透過する偏光成分が入射する位置に配置され、一方の眼に対応する画像信号が供給されて表示画像を形成する第1の反射型表示パネルと、
上記偏光分離合成素子で反射する偏光成分が入射する位置に配置され、他方の眼に対応する画像信号が供給されて表示画像を形成する第2の反射型表示パネルと、
を有し、
上記第1の反射型表示パネルで反射された第1の画像光が上記偏光分離合成素子で反射され、上記第2の反射型表示パネルで反射された第2の画像光が上記偏光分離合成素子を透過することで、上記第1,第2の画像光の合成画像光を出射する偏光分離合成装置。 - 無偏光の入射光を偏光分離合成素子に入射し、
上記入射光のうち上記偏光分離合成素子を透過する偏光成分を、一方の眼に対応する画像信号が供給されて表示画像を形成する第1の反射型表示パネルに入射し、
上記入射光のうち上記偏光分離合成素子で反射する偏光成分を、他方の眼に対応する画像信号が供給されて表示画像を形成する第2の反射型表示パネルに入射し、
上記第1の反射型表示パネルで反射された第1の画像光を、上記偏光分離合成素子で反射させ、かつ上記第2の反射型表示パネルで反射された第2の画像光が上記偏光分離合成素子を透過させることで、上記第1,第2の画像光の合成画像光を形成し、
上記合成画像光を投影レンズ部で投影する立体画像表示方法。
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