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JP2010100140A - 車両用空調装置 - Google Patents

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JP2010100140A
JP2010100140A JP2008272376A JP2008272376A JP2010100140A JP 2010100140 A JP2010100140 A JP 2010100140A JP 2008272376 A JP2008272376 A JP 2008272376A JP 2008272376 A JP2008272376 A JP 2008272376A JP 2010100140 A JP2010100140 A JP 2010100140A
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door
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outside
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JP2008272376A
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English (en)
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Akinori Kuwayama
明規 桑山
Yoshihiko Okumura
奥村  佳彦
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

【課題】ウィンドガラスの曇りを適切に除去しつつ、車両室内を迅速に暖房し、さらに、省動力運転が可能な車両用空調装置を提供する。
【解決手段】第1送風機110を、空調ケース111内におけるエバポレータ104に対して空調空気流れ下流側に配設する。また、空調ケース111におけるヒータコア109と第1送風機110との間へ車両室内の空気を導入する第2内気口140を形成する。そして、第2内気口140に、第2内気口140の開閉状態を調整する第2内気ドア141、及び第2送風機143を設ける。第2内気ドア141と、ヒータコア109より空調空気流れ下流側に配設された第1仕切ドア142とによって外気通路144と内気通路145とを形成し、内外気2層モードによる空調制御を実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両室内の空調を行う車両用空調装置に関するものである。
従来、車両用空調装置として、特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に記載の車両用空調装置の通風路は、空調ケースによって形成されている。空調ケースは、車両室外の空気を吸入する外気吸入口と、車両室内の空気を吸入する内気吸入口と、ウィンドガラスへ空気を吹出す第1の吹出口と、乗員の足元へ空気を吹出す第2の吹出口とが形成されている。また、空調ケース内には、外気吸入口、又は内気吸入口から吸入された空気を冷却するエバポレータが配設されている。さらに、空調ケース内には、外気吸入口から吸入された空気をエバポレータを介して第1の吹出口へ導く通路と、内気吸入口から吸入された空気をエバポレータを介して第2の吹出口へ導く通路とを仕切るための仕切板が設けられている。これにより、外気によって空調された空気をウィンドガラスへ吹出し、ウィンドガラスの曇りを除去している。また、内気によって空調された空気を車両室内へ吹出し、車両室内を暖房している。
特開平5−124426号公報
しかしながら、特許文献1に記載の車両用空調装置において、外気吸入口、又は内気吸入口から吸入された空気は、必ずエバポレータを通過する為、空調空気がエバポレータを通過する必要の無い状態においても、エバポレータに対して通風させる必要がある。その結果、エバポレータを通過する必要の無い空気を冷却しなければならず、圧縮機動力を無駄に消費してしまう。また空調空気を送風する送風機の必要送風能力を低減させて送風機駆動動力の節減する省動力運転が図り難いといった問題点がある。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、ウィンドガラスの曇りを適切に除去しつつ、車両室内を迅速に暖房し、さらに、省動力運転が可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に係る発明は、空調空気が内部を流通する空調ケース(111)と、空調ケース(111)内に配設され、空調空気を冷却する冷却用熱交換器(104)と、空調ケース(111)内における冷却用熱交換器(104)より空調空気流れ下流側に配設され、空調空気を加熱する加熱装置(109)と、空調ケース(111)内における加熱装置(109)より空調空気流れ上流側に配設され、空調空気を車両室内に送風する第1及び第2送風機(110、143)と、空調ケース(111)に設けられ、車両室内の空気を導入する第1内気口(120)と、空調ケース(111)に設けられ、車両室外の空気を導入する外気口(130)と、空調ケース(111)に設けられ、空調空気をウィンドガラスへ吹出す第1吹出口(150、160)と、空調ケース(111)に設けられ、空調空気を乗員の足元へ吹出す第2吹出口(170)とを有する車両用空調装置であって、空調ケース(111)における冷却用熱交換器(104)及び第1送風機(110)より空調空気流れ下流側であって、加熱装置(109)より空調空気流れ上流側に設けられ、車両室内の空気を導入する第2内気口(140)と、第1内気口(120)、外気口(130)、及び第2内気口(140)を開閉する開閉手段(121、131、141)と、第1送風機(110)によって外気口(130)から導入された車両室外の空気を冷却用熱交換器(104)、及び加熱装置(109)を介して第1吹出口(150、160)へと導く外気通路(144)と、第2送風機(143)によって第2内気口(140)から導入された車両室内の空気を加熱装置(109)を介して第2吹出口(170)へと導く内気通路(145)とを形成可能とする仕切手段(141、142、246、247、248、249)とを備え、開閉手段(121、131、141)によって、第1内気口(120)を閉め外気口(130)、及び第2内気口(140)を開け、仕切手段(141、142、246、247、248、249)によって、外気通路(144)と内気通路(145)とを形成する内外気2層モードに設定可能とし、内外気2層モード時において、第1送風機(110)及び第2送風機(143)を作動させることを特徴とする。
これによれば、暖房運転時であって、ウィンドガラスの除湿が必要とされる場合、車両室外の乾いた空気が、第1送風機(110)によって、冷却用熱交換器(104)、及び加熱装置(109)を介してウィンドガラスへ吹出され、ウィンドガラスの曇りを適切に除去することができる。また、冷却用熱交換器(104)を通過しない車両室内の暖かい空気が、第2送風機(143)によって第2内気口(140)から空調ケース(111)内に導入され、加熱装置(109)を介して再び車両室内へ吹き出されるので、車両室内を迅速に暖房しつつ、省動力運転を行うことができる。省動力運転とは、第2内気口(140)から導入される導入風量の分だけ、冷却用熱交換器(104)の通風抵抗を減少させて、第1送風機(110)と第2送風機(143)を合わせた必要送風能力を低減させ、送風機(110、143)の駆動動力を効果的に節減するとともに、冷却用熱交換器(104)を通風する風量を減少させることで、圧縮機(101)の動力を節減する運転である。つまり、ウィンドガラスの曇りを適切に除去しつつ、車両室内を迅速に暖房しつつ省動力運転を実行することが可能となる。
また、請求項2に係る発明では、開閉手段(121、131、141)は、第1内気口(120)を開閉する第1内気開閉手段(121)と、外気口(130)を開閉する外気開閉手段(131)と、第2内気口(140)を開閉する第2内気開閉手段(141)とを有し、仕切手段(141、142)は、第2内気開閉手段(141)であって、第2内気口(140)における空調空気流れ上流側の開口端を回転中心として回転する内気ドア(141)と、加熱装置(109)より空調空気流れ方向下流側に設けられ、空調ケース(111)の側壁面(111a)を回転中心として回転する仕切ドア(142)とを有し、空調制御装置(190)は、内気ドア(141)を第2内気口(140)が開状態となる位置に回転させるとともに、仕切ドア(142)を内気ドア(141)の先端と仕切ドア(142)の先端とが加熱装置(109)を挟んで対向する位置に回転させることによって、内気通路(145)と外気通路(144)とを形成することを特徴とする。
これによれば、仕切手段(141、142)と第2内気開閉手段(141)とを同じ部材で構成することができ、仕切手段(141、142)と第2内気開閉手段(141)とを簡素な構成で提供することが可能となる。また、仕切ドア(142)は、空調ケース(111)の側壁面(111a)を回転中心として回転する為、通常運転時において空調ケース(111)の側壁面(111a)に沿う状態に仕切ドア(142)を回転させることができる。その結果、仕切ドア(142)が設けられることによる空調空気流れへの影響を最小限に抑制することが可能となる。
また、請求項3に係る発明では、内気ドア(141)は、第2内気口(140)における空調空気流れ上流側の開口端を回転中心として回転する第1ドア部(141a)と、第1ドア部(141a)の先端を回転中心として回転する第2ドア部(141b)とを有し、制御装置(190)は、第1ドア部(141a)を第2内気口(140)が閉状態となる位置に回転させるとともに、第2ドア部(141b)を第1ドア部(141a)の主面と第2ドア部(141b)の主面とが対向する位置に回転させることによって、第2内気口(140)を閉め、更に、第1ドア部(141a)を第2内気口(140)が開状態となる位置に回転させるとともに、第2ドア部(141b)を第1ドア部(141a)の主面と第2ドア部(141b)の主面とが連続する面を形成する位置に回転させることによって、内気通路(145)と外気通路(144)とを形成することを特徴とする。
これによれば、第2内気開閉手段(141)は、第2内気口(140)を閉めるとともに、第1ドア部(141a)と第2ドア部(141b)とを折りたたむことができる。その結果、第1ドア部(141a)と第2ドア部(141b)との長さを含めた回転スペースを必要とせず、第1ドア部(141a)の長さ分の回転スペースで足りる為、空調ケース(111)の大型化を抑制することが可能となる。また、第2内気開閉手段(141)は、第2内気口(140)が開状態となるように調整するとともに、第1ドア部(141a)と第2ドア部(141b)との長さ分、加熱装置(109)へ伸び出すことができる。その結果、第2内気開閉手段(141)を大型化すること無く、加熱装置(109)における外気通路(144)側と内気通路(145)側とを略均等に仕切ることが可能となる。
また、請求項4に係る発明では、第2内気口(140)は、空調ケース(111)における下側に設けられることを特徴とする。
これによれば、第2内気口(140)を乗員から最も離れた位置とすることができ、第2送風機(143)による吸い込み騒音を低減することが可能となる。
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態における車両用空調装置100が搭載された車両の構造について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態における車両用空調装置100を示す模式図である。図1が記載された紙面上において、紙面上方を車両前方とし、紙面下方を車両後方とする。ここで、車両前方とは、エンジンルーム側であり、車両後方とは、車室内(乗員側)である。
本実施形態における車両用空調装置100は、冷凍サイクル112を構成するエバポレータ104、エンジン105を冷却する冷却水が循環するヒータ回路113に配設されるヒータコア109、送風用の第1送風機110等が空調ケース111内に設けられて構成されている。また、各機器を制御する空調制御装置としてECU190を有している。
冷凍サイクル112は、圧縮機101、コンデンサ102、膨張弁103、エバポレータ104が順に配管で環状に接続されて構成されている。圧縮機101は、エバポレータ104から流出する冷媒を高温高圧に圧縮する流体機械である。コンデンサ102は、圧縮機101から吐出される高温高圧の冷媒を走行風と熱交換させ、冷媒を低温高圧に冷却する熱交換器である。膨張弁103は、コンデンサ102から流出する低温高圧の冷媒を低温低圧に減圧膨張させる減圧手段である。エバポレータ104は、膨張弁103から流出する低温低圧の冷媒を第1送風機110によって通風する空調空気と熱交換させ、空調空気を除湿、冷却する熱交換器である。
エンジン105は、車両用水冷の内燃機関であり、ラジエータ108側に冷却水が循環するラジエータ回路114と、ヒータコア109側に冷却水が循環するヒータ回路113を備えている。ラジエータ回路114には、ウォータポンプ106、サーモスタット107、ラジエータ108、及びバイパス路108aが設けられている。ウォータポンプ106は、冷却水を循環させる流体機械である。サーモスタット107は、ラジエータ108へ流入する冷却水量を制御する流量開閉手段である。ラジエータ108は、サーモスタット107にて許容された冷却水を走行風と熱交換させ、冷却水を冷却する熱交換器である。バイパス路108aは、ラジエータ108をバイパスする配管である。
ヒータ回路109は、ラジエータ108に対して並列に接続された回路であり、その途中にヒータコア109が設けられている。ヒータコア109は、エンジン105から流出した冷却水を第1送風機110によって送風される空調空気と熱交換させ、空調空気を加熱する加熱装置である。ヒータ回路113は、図示しないバルブによってヒータコア109への冷却水の流量が調整されて、ヒータコア109の加熱能力が調整されるようになっている、いわゆるリヒート式である。
次に、本実施形態における車両用空調装置100の構造について、図2、及び図3を用いて詳しく説明する。図2、及び図3は、本実施形態における車両用空調装置100を示す模式図である。
空調ケース111は、エバポレータ104、ヒータコア109、第1送風機110、第2送風機143等を収容するとともに、空調空気の流路を形成するものである。空調ケース111内には、車両室内を空調する空調空気の流れにおいて、上流側から下流側へ、フィルタ114、エバポレータ104、第1送風機110、ヒータコア109の順に配置されている。ここで、空調ケース111には、フィルタ114、エバポレータ104、第1送風機110、及びヒータコア109をバイパスするバイパス通路は形成されておらず、空調ケース111は、これらの構成部品の形状に応じて、可能な限り小径に形成されている。
フィルタ114は、空調空気から埃や異物などを取り除くものであり、空調空気流れにおいて、エバポレータ104の上流側に近接して設けられている。第1送風機110は、軸方向から吸い込み、軸方向に送風する吸い込み式の軸流ファンである。
また、空調ケース111には、第1内気口120、外気口130、第2内気口140、デフロスタ口150、フェイス口150、及びフット口170が形成されている。
第1内気口120は、空調ケース111内に車両室内の空気を導入する導入口である。第1内気口120には、第1内気開閉手段として、第1内気口120の開閉状態を調整する第1内気ドア121が設けられている。本実施形態における第1内気ドア121は、バタフライドアである。外気口130は、空調ケース111内に車両室外の空気を導入する導入口である。外気口130には、外気開閉手段として、外気口130の開閉状態を調整する外気ドア131が設けられている。本実施形態における外気ドア131は、バタフライドアである。
第1内気口120、及び外気口130は、空調空気流れにおいて最も上流側であって、空調ケース111における車両上側に形成されている。外気口130は、第1内気口120に対して車両前方に位置している。
デフロスタ口150は、空調ケース111からウィンドガラスへ空調空気を吹き出す吹出口である。デフロスタ口150には、デフロスタ口150の開閉状態を調整するデフロスタドア151が設けられている。本実施形態におけるデフロスタドア151は、バタフライドアである。
フェイス口160は、空調ケース111から乗員の胸元へ空調空気を吹き出す吹出口である。フェイス口160には、フェイス口160の開閉状態を調整するフェイスドア161が設けられている。本実施形態におけるフェイスドア161は、バタフライドアである。
フット口170は、空調ケース111から乗員の足元へ空調空気を吹き出す吹出口である。フット口170には、フット口170の開閉状態を調整するフットドア171が設けられている。本実施形態におけるフットドア171は、バタフライドアである。
デフロスタ口150、フェイス口160、及びフット口170は、空調空気流れにおいて最も下流側に形成されている。デフロスタ口150、及びフェイス口160は、空調ケース111における車両上側に形成されている。デフロスタ口150は、フェイス口160に対して車両上方に位置している。また、フット口170は、空調ケース111における車両下側に形成されている。
第2内気口140は、空調ケース111内に車両室内の空気を導入する導入口である。第2内気口140は、空調空気流れにおいて第1送風機110と加熱装置109との間であって、空調ケース111における車両下側に形成されている。
第2内気口140には、第2内気開閉手段として、第2内気口140の開閉状態を調整する第2内気ドア141が設けられている。第2内気ドア141、第1内気ドア121、及び外気ドア131は、開閉手段に相当する。本実施形態における第2内気ドア141は、第2内気口140における空調空気流れ上流側の開口端を回転中心として回転する板ドアの第1ドア部141aと、第1ドア部141aの先端を回転中心として回転する板ドアの第2ドア部142bとを有している。第1ドア部141aの回転中心から先端までの長さと、第2ドア部141bの回転中心から先端までの長さは略同じである。第2内気ドア141は、第1ドア部141aを第2内気口140が閉状態となる位置に回転させるとともに、第2ドア部141bを第1ドア部141aの主面と第2ドア部141bの主面とが対向する位置に折りたたむように回転させて、第2内気口140を閉めている。一方、第1ドア部141aを第2内気口140が開状態となる位置に回転させるとともに、第2ドア部141bを第1ドア部141aの主面と第2ドア部141bの主面とが連続する面を形成する位置に伸びだすように回転させることによって、第2内気口140を開けている。開状態における第2ドア部141bの先端は、ヒータコア109の略中央側へ伸び出している。つまり、閉状態において、第2ドア部141bの先端は、ヒータコア109の略中央位置となる。
第2内気口140内には、第2送風機143が配設されている。第2送風機143は、軸方向から吸い込み、軸方向に送風する吸い込み式の軸流ファンである。本実施形態では、第2送風機143は、第1送風機110よりもファン径が小さく、駆動用のモータ出力の小さいものを使用している。
空調ケース111内のヒータコア109より空調空気流れ下流側には、第1仕切ドア142が配設されている。第1仕切ドア142は、空調ケース111の車両後方側の側壁面111aに設けられ、側壁面111a側を回転中心として回転する板ドアである。第1仕切ドア142の回転中心から先端までの長さは、側壁面111aからヒータコア109までの距離と略同じである。第1仕切ドア142の開状態は、側壁面111aに沿った位置に回転した状態である。一方、閉状態は、開状態となった第2内気ドア141における第2ドア部141bの先端と、第1仕切ドア142の先端とがヒータコア109を挟んで対向する位置に回転した状態である。つまり、閉状態において、第1仕切ドア142の先端は、ヒータコア109の略中央位置となる。閉状態の第1仕切ドア142は、空調ケース111内におけるヒータコア109に対して空調空気流れ下流側の空間を上下の2つに仕切っている。ここで、第2内気ドア141と第1仕切りドア142は仕切り手段に相当する。
ECU190は、第1ドアコントローラ191を介して、第1内気ドア121及び外気ドア131の開度を制御している。また、ECU190は、第2ドアコントローラ192を介して、第2内気ドア141、第1仕切ドア142、デフロスタドア151、フェイスドア161、及びフットドア171の開度を制御している。また、ECU190は、送風機コントローラ193を介して第1送風機110、及び第2送風機143の回転数を制御している。
車両用空調装置100は、上記のECU190による各種ドアの開閉制御により、内外気切替モードと吹出切替モードとを形成して、空調空気流れを変更可能としている。内外気切替モードは、各導入口の開閉状態、及び第1仕切ドア142の開閉状態を選択するモードであって、内気モード、外気モード、及び内外気2層モードを有する。
内気モード時において、第1内気ドア121は、第1内気口120を開け、外気ドア131は、外気口130を閉め、第2内気ドア141は、第2内気口140を閉め、第1仕切ドア142は、開状態となる位置に回転する。そして、第1送風機110のみが駆動される。これによって、空調ケース111内に導入される空気は、第1内気口120から導入される車両室内の空気となる。
外気モード時において、第1内気ドア121は、第1内気口120を閉め、外気ドア131は、外気口130を開け、第2内気ドア141は、第2内気口140を閉め、第1仕切ドア142は、開状態となる位置に回転する。そして、第1送風機110のみが駆動される。これによって、空調ケース111内に導入される空気は、外気口130から導入される車両室外の空気となる。
内外気2層モード時において、第1内気ドア121は、第1内気口120を閉め、外気ドア131は、外気口130を開け、第2内気ドア141は、第2内気口140を開け、第1仕切ドア142は、閉状態となる位置に回転する。そして、第1送風機110、及び第2送風機143が駆動される。これによって、空調ケース111内に導入される空気は、外気口130から導入された車両室外の空気、及び第2内気口140から導入された車両室内の空気となる。そして、図3に示すように、外気口130から導入された車両室外の空気は、第2内気ドア141、及び第1仕切ドア142が形成した外気通路144内を流通する。そして、第2内気口140から導入された車両室内の空気は、第2内気ドア141、及び第1仕切ドア142が形成した内気通路145内を流通する。
一方、吹出切替モードは、各吹出口の開閉状態を選択するモードであって、デフロスタモード、フェイスモード、フットモード、デフロスタ・フットモード、バイレベルモード等を有している。そして、各吹出口に設けられたドア151、161、171を調整し、各吹出口からの吹き出し量を変化させることで、上記の各モードを形成している。図2は、外気モード時におけるバイレベルモードの空調空気の流れを示しており、図3は、内外気2層モード時におけるバイレベルモードの空調空気の流れを示している。
次に、本実施形態における車両用空調装置100の作動について説明する。本実施形態における車両用空調装置100は、車両室内に対して冷房、及び暖房が可能なものである。
1.冷房時(通常運転)
乗員が車両室内の冷房を望む場合、冷凍サイクル112が作動され、ヒータコア109への冷却水の流量を調整するバルブは閉じられる。そして、内外気切替モードは、内気モード、或いは外気モードに設定される。そして、通常運転が実行される。これらの内外気切替モード時における空調空気は、第1送風機110によって第1内気口120、或いは外気口130から空調ケース111内に導入され、エバポレータ104を通過することによって冷却され、ヒータコア107を通過して車両室内に送風される。ここで、冷房時において、ヒータコア109への冷却水の流量を調整するバルブは閉じられていることから、ヒータコア109へ冷却水が流入することが阻止され、ヒータコア109は作動していない停止状態である為、車両室内には、エバポレータ104によって冷却された空調空気が送風される。
2.暖房時(通常運転)
乗員が車両室内の暖房を望む場合、冷凍サイクル112が作動され、ヒータコア109への冷却水の流量を調整するバルブが開かれ、開度調整される。そして、内外気切替モードは、内気モード、或いは外気モードに設定される。そして、通常運転が実行される。これらの内外気切替モード時における空調空気は、第1送風機110によって第1内気口120、或いは外気口130から空調ケース111内に導入され、エバポレータ104を通過することによって除湿され、ヒータコア109を通過して車両室内に送風される。ここで、暖房時において、ヒータコア109への冷却水の流量を調整するバルブが開かれ、開度調整されることから、ヒータコア109へ冷却水が流入することが許容され、ヒータコア109は作動している運転状態である為、車両室内には、エバポレータ104によって除湿され、ヒータコア109によって加熱された空調空気が送風される。
3.内外気2層モード時(省動力運転)
暖房運転時であって、ウィンドガラスの除湿が必要とされる場合、冷凍サイクル112が作動され、ヒータコア109への冷却水の流量を調整するバルブが開かれ、開度調整される。そして、内外気切替モードは、内外気2層モードに設定され、吹出切替モードは、デフロスタ・フットモード、フットモード或いはバイレベルモードに設定される。そして、省動力運転が実行される。省動力運転とは、第2内気口140から導入される導入風量の分だけ、エバポレータ104の通風抵抗を減少させて、第1送風機110と第2送風機143とを合わせた必要送風能力を低減させ送風機110、143の駆動動力を効果的に節減するとともに、エバポレータ104を通風する風量を減少させることで、圧縮機101の動力を節減する運転である。この内外気2層モードにおいては、車両室外の乾いた空気が、第1送風機110によって外気口130から空調ケース111内に導入され、エバポレータ104を通過することによって除湿され、ヒータコア109を通過してデフロスタ口150、或いはフェイス口160から車両室内のウィンドガラスへ吹出される。また、車両室内の暖かい空気が、第2送風機143によってエバポレータ104を通過せずに第2内気口140から空調ケース111内に導入され、ヒータコア109を通過してフット口170から車両室内の乗員の足元へ吹出される。
本実施形態の構成、及び作動は以上のようになっている。本実施形態における車両用空調装置100は、通常の冷房時には、内気モード、或いは外気モードに設定されるので、エバポレータ104を通過して冷却された空調空気を車両室内に送風することができる。また、通常の暖房時においても同様に、内気モード或いは外気モードに設定されるので、エバポレータ104を通過して除湿された空調空気を車両室内に送風することができる。
更に、暖房運転時であって、ウィンドガラスの除湿が必要とされる場合、内外気2層モードに設定され、吹出切替モードがデフロスタ・フットモード、フットモード、或いはバイレベルモードに設定され、第1送風機110及び第2送風機143が作動されるので、車両室外の乾いた空気が、第1送風機110によってウィンドガラスへ吹出され、ウィンドガラスの曇りを適切に除去することができる。また、車両室内の暖かい空気が、第2送風機143によってエバポレータ104を通過せずに第2内気口140から空調ケース111内に導入され、乗員の足元へ吹出されるので、車両室内を迅速に暖房しつつ、送風機110、143及び圧縮機101の省動力運転を行うことができる。つまり、本実施形態における車両用空調装置100は、ウィンドガラスの曇りを適切に除去しつつ、車両室内を迅速に暖房し、さらに、省動力運転を実行することが可能となる。
また、第1仕切ドア142は、開状態において空調ケース111の側壁面111aに沿った位置に回転するため、第1仕切ドア142を設けることによる空調空気流れへの影響を最小限に抑制することが可能となる。
また、第2内気ドア141は、回転中心から先端までの長さが互いに略同じの第1ドア部141aと第2ドア部141bとによって構成され、閉状態において折りたたまれるように回転するので、第1ドア部141aの長さ分の回転スペースで足りる為、空調ケース111の大型化を抑制することが可能となる。また、第2内気ドア141は、開状態においてヒータコア109の略中央側へ伸び出すように回転するので、第2内気ドア141を大型化すること無く、ヒータコア109における外気通路144側と内気通路145側とを略均等に仕切ることが可能となる。
また、第2内気口140を空調ケース111における車両下側の乗員から離れた位置に形成しているので、乗員に対して第2送風機143によって吸い込まれる空気の吸い込み騒音を低減することができる。
また、車両前方から車両後方に向かって、エバポレータ104、第1送風機110、ヒータコア109の順に配置しているので、冷凍サイクル112を構成する圧縮機101、コンデンサ102、及び膨張弁103が配置される位置にエバポレータ104を近づけることができる。その結果、これらを接続する配管を短くすることが可能となる。また、ヒータコア109を第1送風機110及び第2送風機143より車両後方側に配置しているので、第1送風機110の吸い込み騒音及び第2送風機143の吸い込み騒音をヒータコア109により乗員に対して遮音することが可能となる。
(他の実施形態)
上記第1実施形態では、仕切手段として、第2内気ドア141が用いられている。しかし、例えば、仕切手段の変形例として、図4のように、第2内気ドア141とは別の仕切ドアを設けて構成されていても良い。図4は、他の実施形態における車両用空調装置200を示す模式図である。車両用空調装置200は、第2内気開閉手段として、バタフライタイプの第2内気ドア241を有している。また、ヒータコア109に対し空調空気流れ上流側であって、空調ケース111内における車両下側には、バタフライタイプの第2仕切ドア246、及び第3仕切ドア247が配設されている。第2仕切ドア246、及び第3仕切ドア247は、空調空気流れに沿った位置に回転した状態を開状態とし、外気通路144と内気通路145とを形成する位置に回転した状態を閉状態とする。また、閉状態の第2仕切ドア246と閉状態の第3仕切ドア247との間には、第1仕切壁248が設けられ、閉状態の第3仕切ドア247とヒータコア109との間には、第2仕切壁249が設けられている。上記の構成によれば、図4に示すように内外気2層モード時に、第2内気ドア241によって第2内気口140を開状態として、第2仕切ドア246と、第3仕切ドア247とを上記の閉状態にすることによって、外気通路144と内気通路145とを形成することが可能となる。
また、上記第1実施形態では、仕切手段として、回転する第1仕切ドア142が用いられている。しかし、ヒータコア109より空調空気流れ下流側に設けられる仕切手段は、空調ケース111に固定された仕切板であっても良い。
また、上記第1実施形態では、第2内気ドア141は、開状態時において、第2ドア部141bを第1ドア部141aの主面と第2ドア部141bの主面とが連続する面を形成する位置に回転させている。しかし、第1ドア部141aの主面と第2ドア部141bの主面とは、平面となる連続する面を形成していなくても良い。例えば、第2内気ドア141は、開状態時において、「く」の字に折れ曲がっていても良い。
また、上記第1実施形態では、第2内気口140は、空調ケース111における下側に形成されている。しかし、第2内気口140は、例えば、空調ケース111における側壁や、上側に形成されていても良い。
また、上記第1実施形態では、各送風機110、143として、吸い込み式の軸流ファンが用いられている。しかし、各送風機110、143は、例えば、多段の軸流ファン、反転ファン、クロスフローファン、斜流ファン、遠心ファンが用いられたものであっても良い。
また、上記第1実施形態では、第1送風機110は、エバポレータ104に対して空調空気流れ下流側に配置しているが、例えば、エバポレータ104に対して空調空気流れ上流側に配置されていても良い。
また、上記第1実施形態では、各種ドアは、板ドア、或いはバタフライドアで構成されているが、それに限定されず、例えば、スライド式ドアや、ロータリドアであっても良い。
また、上記第1実施形態では、吹出口として、デフロスタ口150、フェイス口160、及びフット口170が形成されているが、これに限定されず、例えば、後席用フェイス口や、後席用フット口が形成されていても良い。
また、上記第1実施形態では、フィルタ114は、エバポレータ104に対して空調空気流れ上流側に配置しているが、例えば、エバポレータ104に対して空調空気流れ下流側に配置されていても良い。また、ヒータコア109の空調空気流れ下流側に配置されていても良い。更には、フィルタ114は、無くても良い。
また、上記第1実施形態では、リヒート式の車両用空調装置100であるが、エアミックスドアを備えるエアミックス式であっても良い。
また、上記第1実施形態では、ECU190によって、各種ドアの開閉制御が行われている。しかし、各種ドアの開閉は、手動で行われていても良い。
また、上記第1実施形態では、第1内気口120には第1内気切替ドア121が設けられ、外気口130には外気切替ドア131が設けられ、第2内気切替ドア140には第2内気切替ドア141が設けられている。しかし、複数の導入口の開閉状態を調整する切替ドアが設けられていても良い。例えば、第1内気口120の開閉状態を調整するとともに外気口130の開閉状態を調整する切替ドアが採用されていても良い。
本発明の第1実施形態における車両用空調装置を示す模式図である。 第1実施形態における車両用空調装置を示す模式図である。(内気モード時) 第1実施形態における車両用空調装置を示す模式図である。(内外気2層モード時) 他の実施形態における車両用空調装置を示す模式図である。(内外気2層モード時)
符号の説明
101…圧縮機、102…コンデンサ、103…膨張弁、104…エバポレータ、105…エンジン、106…ウォータポンプ、107…サーモスタット、108…ラジエータ、109…ヒータコア、110…送風機、111…空調ケース、112…冷凍サイクル、113…冷却水回路、120…第1内気口、121…第1内気ドア、130…外気口、131…外気ドア、140…第2内気口、141…第2内気ドア、141a…第1ドア部、141b…第2ドア部、142…第1仕切ドア、143…第2送風機、144…外気通路、145…内気通路。

Claims (4)

  1. 空調空気が内部を流通する空調ケース(111)と、
    前記空調ケース(111)内に配設され、前記空調空気を冷却する冷却用熱交換器(104)と、
    前記空調ケース(111)内における前記冷却用熱交換器(104)より前記空調空気流れ下流側に配設され、前記空調空気を加熱する加熱装置(109)と、
    前記空調ケース(111)内における前記加熱装置(109)より前記空調空気流れ上流側に配設され、前記空調空気を車両室内に送風する第1及び第2送風機(110、143)と、
    前記空調ケース(111)に設けられ、前記車両室内の空気を導入する第1内気口(120)と、
    前記空調ケース(111)に設けられ、前記車両室外の空気を導入する外気口(130)と、
    前記空調ケース(111)に設けられ、前記空調空気をウィンドガラスへ吹出す第1吹出口(150、160)と、
    前記空調ケース(111)に設けられ、前記空調空気を乗員の足元へ吹出す第2吹出口(170)とを有する車両用空調装置であって、
    前記空調ケース(111)における前記冷却用熱交換器(104)及び前記第1送風機(110)より前記空調空気流れ下流側であって、前記加熱装置(109)より前記空調空気流れ上流側に設けられ、前記車両室内の空気を導入する第2内気口(140)と、
    前記第1内気口(120)、前記外気口(130)、及び前記第2内気口(140)を開閉する開閉手段(121、131、141)と、
    前記第1送風機(110)によって前記外気口(130)から導入された前記車両室外の空気を前記冷却用熱交換器(104)、及び前記加熱装置(109)を介して前記第1吹出口(150、160)へと導く外気通路(144)と、前記第2送風機(143)によって前記第2内気口(140)から導入された前記車両室内の空気を前記加熱装置(109)を介して前記第2吹出口(170)へと導く内気通路(145)とを形成可能とする仕切手段(141、142、246、247、248、249)とを備え、
    前記開閉手段(121、131、141)によって、前記第1内気口(120)を閉め前記外気口(130)、及び前記第2内気口(140)を開け、前記仕切手段(141、142、246、247、248、249)によって、前記外気通路(144)と前記内気通路(145)とを形成する内外気2層モードに設定可能とし、
    前記内外気2層モード時において、前記第1送風機(110)及び前記第2送風機(143)を作動させることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記開閉手段(121、131、141)は、前記第1内気口(120)を開閉する第1内気開閉手段(121)と、前記外気口(130)を開閉する外気開閉手段(131)と、前記第2内気口(140)を開閉する第2内気開閉手段(141)とを有し、
    前記仕切手段(141、142)は、前記第2内気開閉手段(141)であって、前記第2内気口(140)における前記空調空気流れ上流側の開口端を回転中心として回転する内気ドア(141)と、前記加熱装置(109)より前記空調空気流れ方向下流側に設けられ、前記空調ケース(111)の側壁面(111a)を回転中心として回転する仕切ドア(142)とを有し、
    前記内気ドア(141)を前記第2内気口(140)が開状態となる位置に回転させるとともに、前記仕切ドア(142)を前記内気ドア(141)の先端と前記仕切ドア(142)の先端とが前記加熱装置(109)を挟んで対向する位置に回転させることによって、前記内気通路(145)と前記外気通路(144)とを形成することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記内気ドア(141)は、前記第2内気口(140)における前記空調空気流れ上流側の開口端を回転中心として回転する第1ドア部(141a)と、前記第1ドア部(141a)の先端を回転中心として回転する第2ドア部(141b)とを有し、
    前記第1ドア部(141a)を前記第2内気口(140)が閉状態となる位置に回転させるとともに、前記第2ドア部(141b)を前記第1ドア部(141a)の主面と前記第2ドア部(141b)の主面とが対向する位置に回転させることによって、前記第2内気口(140)を閉め、
    更に、前記第1ドア部(141a)を前記第2内気口(140)が開状態となる位置に回転させるとともに、前記第2ドア部(141b)を前記第1ドア部(141a)の主面と前記第2ドア部(141b)の主面とが連続する面を形成する位置に回転させることによって、前記内気通路(145)と前記外気通路(144)とを形成することを特徴とする請求項3に記載の車両用熱交換器。
  4. 前記第2内気口(140)は、前記空調ケース(111)における下側に設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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