JP2010195687A - アスコルビン酸誘導体由来組成物、その製造方法、及び化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】アスコルビン酸を原料とした反応により得られるアスコルビン酸由来の化合物又は当該アスコルビン酸由来の化合物の2種以上の混合物からなるアスコルビン酸誘導体由来組成物であって、美白作用、コラーゲン産生促進作用、皮膚老化防止作用等を有するとともに、長期間の保存でも安定であるアスコルビン酸誘導体由来組成物、この組成物を容易に安価に製造することができる製造方法、及びこの組成物を配合した化粧料を提供する。
【解決手段】アスコルビン酸と、グリシドール、アルキルグリシジルエーテル、エポキシアルカン等のエポキシ化合物との反応生成物1、又は前記反応生成物1と、アルケニル化剤又はベンジル化剤との反応生成物、この組成物を容易に安価に製造することができる製造方法、及びこの組成物を配合した化粧料。
【選択図】 なし
【解決手段】アスコルビン酸と、グリシドール、アルキルグリシジルエーテル、エポキシアルカン等のエポキシ化合物との反応生成物1、又は前記反応生成物1と、アルケニル化剤又はベンジル化剤との反応生成物、この組成物を容易に安価に製造することができる製造方法、及びこの組成物を配合した化粧料。
【選択図】 なし
Description
本発明は、化粧料の原料等として好適に用いられるアスコルビン酸誘導体由来組成物及びその製造方法に関する。本発明は、又、前記アスコルビン酸誘導体由来組成物を配合した化粧料に関する。
アスコルビン酸は、安全かつ有用な抗酸化物質であり、優れた美白作用などを有する化合物として知られているが、一方、光、熱、酸化に対して不安定であり、化粧品分野での利用が妨げられていた。そこで、アスコルビン酸より経時安定性が向上したものとして、種々のアスコルビン酸誘導体又はその塩が提案されており、美白用の皮膚外用剤への配合(特許文献1、特許文献2)や、化粧料への配合(特許文献3)が提案されている。
しかしながら、前記のアスコルビン酸誘導体及びその塩の多くは、経時により着色や臭いを発生する等の問題があり、その経時安定性はなお不十分であり、又、生体内での活性の持続も短期的でありその改善が望まれている。
経時安定性をさらに改善するアスコルビン酸から誘導される化合物として、酵素の作用等により遊離のアスコルビン酸を生成するアスコルビン酸リン酸塩やアスコルビン酸グルコシド(特許文献4)などが提案されている。しかし、これらは、その製造が複雑であり価格的にも高価である。そこで、美白作用、コラーゲン産生促進作用など、アスコルビン酸が元来有する優れた機能を有するとともに、経時での安定性が良好であって、さらに、安価で容易な製造方法により製造可能なアスコルビン酸から誘導される化合物の開発が望まれている。
本発明は、アスコルビン酸を原料とした反応により得られるアスコルビン酸由来の化合物又は当該アスコルビン酸由来の化合物の2種以上の混合物からなるアスコルビン酸誘導体由来組成物であって、美白作用、コラーゲン産生促進作用等のアスコルビン酸が元来有する優れた機能を有するとともに、長期間の保存でも安定で、変色、変臭、活性低下等が少ないアスコルビン酸誘導体由来組成物を提供することを課題とする。本発明は、又、この新規なアスコルビン酸誘導体由来組成物を、容易に安価に製造することができる製造方法を提供することを課題とする。本発明はさらに、この新規なアスコルビン酸誘導体由来組成物を配合した化粧料を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記実情に鑑みて鋭意検討した結果、アスコルビン酸と、特定構造のエポキシ化合物とを、反応させて得られる反応生成物1、又は前記反応生成物1と、特定構造のアルキル化剤、アルケニル化剤又はベンジル化剤との反応生成物2であるアスコルビン酸誘導体由来組成物は、美白作用、保湿作用、コラーゲン産生促進作用、光老化防止効果、しわ形成抑制効果、乾燥肌改善作用、皮膚弾力性改善作用、くすみ防止作用、グルタチオンの細胞内合成増強作用、メイラード反応阻害などの優れた作用を有するとともに、長期間の保存でも安定で、変色、変臭、活性低下等が少ないことを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、
アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び炭素数6の脂環式エポキシから選ばれるエポキシ化合物との反応生成物1、又は前記反応生成物1と、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキル化剤、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニル化剤又はベンジル化剤との反応生成物2であって、下記の一般式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体以外のアスコルビン酸誘導体由来化合物を含むことを特徴とするアスコルビン酸誘導体由来組成物である。
アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び炭素数6の脂環式エポキシから選ばれるエポキシ化合物との反応生成物1、又は前記反応生成物1と、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキル化剤、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニル化剤又はベンジル化剤との反応生成物2であって、下記の一般式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体以外のアスコルビン酸誘導体由来化合物を含むことを特徴とするアスコルビン酸誘導体由来組成物である。
[式中、
R1は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、ベンジル基、R3−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R4−O−CH2−CH(CH2OH)−、R5−CH(CH2OH)−、R6−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、
R2は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、ベンジル基、R7−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R8−O−CH2−CH(CH2OH)−、R9−CH(CH2OH)−、R10−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、ここで
R3及びR4は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R5及びR6は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R7及びR8は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R9及びR10は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基である。
但し、R1がH又は炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基又はベンジル基のとき、R2は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基及びベンジル基のいずれでもない。]
R1は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、ベンジル基、R3−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R4−O−CH2−CH(CH2OH)−、R5−CH(CH2OH)−、R6−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、
R2は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、ベンジル基、R7−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R8−O−CH2−CH(CH2OH)−、R9−CH(CH2OH)−、R10−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、ここで
R3及びR4は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R5及びR6は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R7及びR8は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R9及びR10は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基である。
但し、R1がH又は炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基又はベンジル基のとき、R2は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基及びベンジル基のいずれでもない。]
アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び炭素数6の脂環式エポキシから選ばれるエポキシ化合物との反応生成物、又は前記反応生成物と、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキル化剤、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニル化剤又はベンジル化剤との反応生成物は、通常前記式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体及び他のアスコルビン酸由来の化合物と、他のアスコルビン酸由来の化合物の混合物である。
そして、この混合物に含まれる前記式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体も美白作用、保湿作用、コラーゲン産生促進作用などの優れた作用を有するとともに、長期間の保存でも安定で、変色、変臭、活性低下等が少ないものである。しかし、本発明者らは、検討の結果、前記反応生成物中に含まれる他のアスコルビン酸由来の化合物も同様な優れた効果を有することを見出し、本発明を完成したのである。
従って、前記反応生成物から前記式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体を精製して取り出す工程や濃縮する工程を行わなくても、アスコルビン酸由来の化合物の混合物(アスコルビン酸誘導体由来組成物)であって、前記の優れた効果を有するものが得られる。
又、前記反応生成物中(請求項1における反応生成物1及び/又は反応生成物2)に、前記式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体以外のアスコルビン酸由来の化合物が50質量%以上含まれていても前記の優れた効果が損なわれることはなく、従って、前記式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体以外のアスコルビン酸由来の化合物が10質量%以上含まれるアスコルビン酸誘導体由来組成物(請求項2)、30質量%以上含まれるアスコルビン酸誘導体由来組成物も、前記反応生成物から前記式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体を精製して取り出したものと同様に使用することができる。
又、前記反応生成物中の式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体は、反応終了後、含水溶媒中で、他のアスコルビン酸由来の化合物に変化する場合があること、特に塩基性物質が含水溶媒中に含まれている場合この傾向が大きいことが本発明者らにより見出されたが、その場合でも、前記の優れた効果が低下することはない。
さらに、前記反応生成物から、前記式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体を取り除いたものであっても前記の優れた効果を有する。さらに又、反応条件等によっては、前記式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体がほとんど含まれない組成物が得られる場合も考えられるが、当該組成物であっても前記の優れた効果を有する。
請求項1における反応生成物1には、アスコルビン酸の2位及び3位の水酸基の一方が、エーテル化等がされずに残存しているものが含まれるが、その場合は、さらに、残存している水酸基のHが他の陽イオン、例えば金属イオンやアンモニウムイオン等で置換されて塩となっているものも含まれる。
反応生成物2は、反応生成物1において、アスコルビン酸の2位及び3位の水酸基の一方が、エーテル化等がされずに残存している場合、当該水酸基を、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキル化剤、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニル化剤又はベンジル化剤で、アルキル化、アルケニル化又はベンジル化して得られる反応生成物である。
反応生成物1及び2共に、カルボキシル基や解離しやすい水酸基などの酸性官能基がある場合には、その酸性官能基のHが他の陽イオン、例えば金属イオンやアンモニウムイオン等で置換されて塩となっているものも含まれる。
請求項3に記載の発明は、アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び炭素数6の脂環式エポキシから選ばれるエポキシ化合物との反応生成物1’、又は前記反応生成物1’と、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキル化剤、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニル化剤又はベンジル化剤との反応生成物2’が、含水溶媒中又は塩基性物質を加えた含水溶媒中に含有されて生成されたことを特徴とするアスコルビン酸誘導体由来組成物である。
アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び炭素数6の脂環式エポキシから選ばれるエポキシ化合物との反応生成物1’、又は前記反応生成物1’と、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキル化剤、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニル化剤又はベンジル化剤との反応生成物2’が、含水溶媒に含有されると、当該反応生成物中に含まれている前記式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体が、他のアスコルビン酸由来の化合物に変化することがある。特に、含水溶媒中に塩基性物質が含まれているとその傾向が大きい。しかし、このような変化により、前記式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体以外のアスコルビン酸由来の化合物の含量が増えても、美白作用、保湿作用、コラーゲン産生促進作用などの優れた作用を有するとともに、長期間の保存でも安定で、変色、変臭、活性低下等が少ない等の効果が低下することはない。
なお、反応生成物1’及び反応生成物2’には、前記反応の反応生成物に精製等の手段を施して、前記式(I)で表される化合物を精製又は濃縮したものも含まれる。又、塩基性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物等を挙げることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のアスコルビン酸誘導体由来組成物が、さらに酸性の含水溶媒中に含有されて生成されたことを特徴とするアスコルビン酸誘導体由来組成物である。請求項3に記載のアスコルビン酸誘導体由来組成物を、さらに酸性の含水溶媒中に含有させても、前記の優れた効果が得られ、経時的にも効果が保持される。なお、酸性の含水溶媒は、含水溶媒に酸性物質を加えることにより得られるが、他にも、塩基性物質を含有する含水溶媒から、例えば陽イオン交換樹脂により塩基性物質を除去し系を酸性にする方法等によっても得ることができる。
請求項5に記載の発明は、
アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び炭素数6の脂環式エポキシから選ばれるエポキシ化合物とを、含水溶媒中で反応させ、下記の一般式(Ia)で表されるアスコルビン酸誘導体以外の反応生成物を含む組成物を生成させることを特徴とするアスコルビン酸誘導体由来組成物の製造方法である。
アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び炭素数6の脂環式エポキシから選ばれるエポキシ化合物とを、含水溶媒中で反応させ、下記の一般式(Ia)で表されるアスコルビン酸誘導体以外の反応生成物を含む組成物を生成させることを特徴とするアスコルビン酸誘導体由来組成物の製造方法である。
[式中、
R11は、H、R3−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R4−O−CH2−CH(CH2OH)−、R5−CH(CH2OH)−、R6−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、
R12は、H、R7−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R8−O−CH2−CH(CH2OH)−、R9−CH(CH2OH)−、R10−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、ここで
R3及びR4は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R5及びR6は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R7及びR8は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R9及びR10は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基である。
但し、R11がHのとき、R12はHではない。]
R11は、H、R3−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R4−O−CH2−CH(CH2OH)−、R5−CH(CH2OH)−、R6−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、
R12は、H、R7−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R8−O−CH2−CH(CH2OH)−、R9−CH(CH2OH)−、R10−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、ここで
R3及びR4は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R5及びR6は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R7及びR8は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R9及びR10は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基である。
但し、R11がHのとき、R12はHではない。]
アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び1,2−エポキシシクロヘキサンから選ばれるエポキシ化合物とを、含水溶媒中で反応させることにより、前記反応生成物1を製造することができる。この反応生成物1は、通常、前記式(Ia)で表されるアスコルビン酸誘導体と他のアスコルビン酸由来化合物の混合物であるが、請求項5の製造方法は、この通常の場合得られる混合物、即ち、前記反応生成物1であって他のアスコルビン酸由来化合物が含まれているアスコルビン酸誘導体由来組成物の製造方法である。
グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルは、下記式(II)で表される化合物である。
[式中、R15は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基である。]
エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイドは、下記式(III)で表される化合物である。
[式中、R16は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基である。]
式(II)で表される化合物、式(III)で表される化合物、及び1,2−エポキシシクロヘキサンから選ばれる特定のエポキシ化合物を用いた場合は、アスコルビン酸との反応に於いて、位置特異的なエーテル化がより明白であり、より選択性を持った反応となり有利なものとなる。そこで、本発明は、この製造方法を請求項5として提供する。
式(II)で表される化合物としては、
グリシドール、アルキルグリシジルエーテルとしては、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、ヘプチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテル、ヘプタデシルグリシジルエーテル、オクタデシルグリシジルエーテル、ノナデシルグリシジルエーテル、
アルケニルグリシジルエーテルとしては、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブテニルグリシジルエーテル、イソブテニルグリシジルエーテル、クロチルグリシジルエーテル、オクテニルグリシジルエーテル、デセニルグリシジルエーテル、ドデセニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルが例示される。
グリシドール、アルキルグリシジルエーテルとしては、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、ヘプチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテル、ヘプタデシルグリシジルエーテル、オクタデシルグリシジルエーテル、ノナデシルグリシジルエーテル、
アルケニルグリシジルエーテルとしては、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブテニルグリシジルエーテル、イソブテニルグリシジルエーテル、クロチルグリシジルエーテル、オクテニルグリシジルエーテル、デセニルグリシジルエーテル、ドデセニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルが例示される。
式(III)で表されるエポキシアルカンとしては、エチレンオキサイド、メチルオキシラン、エチルオキシラン、プロピルオキシラン、イソプロピルオキシラン、ブチルオキシラン、ペンチルオキシラン、ヘキシルオキシラン、ヘプチルオキシラン、オクチルオキシラン、ノニルオキシラン、デシルオキシラン、ウンデシルオキシラン、ドデシルオキシラン、トリデシルオキシラン、テトラデシルオキシラン、ペンタデシルオキシラン、ヘキサデシルオキシラン、ヘプタデシルオキシラン、オクタデシルオキシラン、ノナデシルオキシランが、
式(III)で表されるエポキシアルケンとしては、イソプロピレンオキシラン、ブテンオキシラン、ペンテンオキシラン、ヘキセンオキシラン、ヘプテンオキシラン、オクテンオキシラン、ノネンオキシラン、デセンオキシラン、ウンデセンオキシラン、ドデセンオキシラン、トリデセンオキシラン、テトラデセンオキシラン、ペンタデセンオキシラン、ヘキサデセンオキシラン、ヘプタデセンオキシラン、オクタデセンオキシラン、ノナデセンオキシランが例示される。
式(III)で表されるエポキシアルケンとしては、イソプロピレンオキシラン、ブテンオキシラン、ペンテンオキシラン、ヘキセンオキシラン、ヘプテンオキシラン、オクテンオキシラン、ノネンオキシラン、デセンオキシラン、ウンデセンオキシラン、ドデセンオキシラン、トリデセンオキシラン、テトラデセンオキシラン、ペンタデセンオキシラン、ヘキサデセンオキシラン、ヘプタデセンオキシラン、オクタデセンオキシラン、ノナデセンオキシランが例示される。
アルキルグリシジルエーテルは、市販品を用いても良いが、アルコール類にエピハロ(クロロ)ヒドリンを反応することによっても得ることができる。
本発明で用いられるアスコルビン酸は、4位、5位の炭素の立体がS配置、R配置のいずれでもよい。又、グリシドール、アルキルグリシジルエーテル、アルケニルグリシジルエーテル、又はエポキシアルカン、エポキシアルケン等のエポキシ化合物等も同様にS体、R体又はその混合物でもよい。
なお、アスコルビン酸とエポキシ化合物との反応においては、エポキシ環は、1級水酸基又は2級水酸基が生じるように開環しこれらの混合物として得られるが、主に、2級水酸基が生じるように開環してアスコルビン酸の水酸基と結合する。
請求項1に記載の反応生成物1又は反応生成物2を製造するための反応は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)等から選ばれる溶媒又はこれらの混合溶媒中で行うことができ、溶媒の種類は特に制限されないが、環境への負荷を低減し、かつコスト、安全性の点から含水溶媒が好ましい。
請求項5に記載の製造方法の反応は含水溶媒中で行われ、含水溶媒中に前記の反応原料等を添加し、混合することにより行われる。含水溶媒としては、水のみからなるもの、及び水を主体とし、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)等から選ばれる溶媒の混合溶媒を挙げることができる。
アスコルビン酸類は酸化されやすいため、この反応は、反応系内をアルゴン、窒素、ヘリウムなどの不活性ガスで置換して行うことが好ましく、不活性ガス下で反応を行うことにより、着色、着臭などを低減することができる。アスコルビン酸にエポキシ化合物を付加する際、触媒としては、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ触媒、硫酸等の酸触媒を使用することが可能である。臭化テトラブチルアンモニウム等の相間移動触媒を使用することも可能である。反応を行うときは、十分に混ざるように、触媒を少量の水に溶解させて添加してもよい。又、アスコルビン酸とエポキシ化合物等の原料の混合方法は特に限定されないが、エポキシ化合物を反応系中に滴下することもできる。
アスコルビン酸に対するエポキシ化合物の使用量は、特に制限はないが、アスコルビン酸の1モルに対して0.5〜5モルが好ましい。アスコルビン酸に対するエポキシ化合物の使用量が少ない程、付加反応の位置特異性、即ち、2位又は3位への選択的付加(即ち、5位、6位への反応が行われないこと)が明白になる。又、アスコルビン酸1モルに対し、エポキシ化合物1モルを付加させる場合は、0.5〜1.5モル程度の範囲が好ましい。
請求項6に記載の発明は、前記含水溶媒中での反応が、pH2〜9、反応温度30〜100℃で行われることを特徴とする請求項5に記載のアスコルビン酸誘導体由来組成物の製造方法である。
又、請求項7に記載の発明は、前記含水溶媒中での反応が、pH9〜12、温度30〜100℃で行われることを特徴とする請求項5に記載のアスコルビン酸誘導体由来組成物の製造方法である。
前記製造方法において、反応温度は特に制限ないが、好ましくは30〜100℃である。又、反応溶媒のpHは特に制限はないが、pH2〜9では、アスコルビン酸誘導体の3位、ならびに2,3位の水酸基への反応が優勢であり、pH9〜12では、アスコルビン酸誘導体の2位の水酸基への反応が優勢である。
請求項8に記載の発明は、アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び1,2−エポキシシクロヘキサンから選ばれるエポキシ化合物とを、含水溶媒中で反応させて得られる反応生成物を含む溶液に、さらに、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキル化剤、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニル化剤又はベンジル化剤を添加して反応させ、下記の一般式(Ib)で表されるアスコルビン酸誘導体以外の反応生成物を含む組成物を生成させることを特徴とするアスコルビン酸誘導体由来組成物の製造方法である。
[式中、
R21は、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、ベンジル基、R3−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R4−O−CH2−CH(CH2OH)−、R5−CH(CH2OH)−、R6−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、
R22は、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、ベンジル基、R7−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R8−O−CH2−CH(CH2OH)−、R9−CH(CH2OH)−、R10−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、ここで
R3及びR4は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R5及びR6は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R7及びR8は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R9及びR10は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基である。
但し、R21が炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基又はベンジル基のとき、R22は、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基及びベンジル基のいずれでもない。]
R21は、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、ベンジル基、R3−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R4−O−CH2−CH(CH2OH)−、R5−CH(CH2OH)−、R6−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、
R22は、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、ベンジル基、R7−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R8−O−CH2−CH(CH2OH)−、R9−CH(CH2OH)−、R10−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、ここで
R3及びR4は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R5及びR6は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R7及びR8は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R9及びR10は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基である。
但し、R21が炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基又はベンジル基のとき、R22は、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基及びベンジル基のいずれでもない。]
この方法は、前記反応生成物2の製造方法である。即ち、アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び1,2−エポキシシクロヘキサンから選ばれるエポキシ化合物とを、含水溶媒中で反応させて、反応生成物1を製造し、その反応生成物1を含む溶液に、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキル化剤、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニル化剤又はベンジル化剤を添加してこれらを反応させることにより行うことができる。
この反応により通常、前記式(Ib)で表されるアスコルビン酸誘導体と他のアスコルビン酸由来化合物の混合物が得られるが、請求項8の製造方法は、この通常の場合得られる混合物、即ち、前記反応生成物2であって式(Ib)で表されるアスコルビン酸誘導体以外のアスコルビン酸由来化合物が含まれているアスコルビン酸誘導体由来組成物の製造方法である。
アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキル化剤としては、炭素数が1〜22であるハロゲン化アルキル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニル化剤としては、アルケニル部の炭素数が2〜22であるハロゲン化アルケニル、ベンジル化剤としては、ハロゲン化ベンジル等を挙げることができる。
なお、アスコルビン酸と、エポキシ化合物とを反応させて得られる反応生成物1は、そのまま、アルキル化剤、アルケニル化剤又はベンジル化剤と反応させてもよいが、アスコルビン酸と、エポキシ化合物とを反応させて得られる反応生成物1に精製等の手段を施して特定の化合物を精製又は濃縮させた後、アルキル化剤、アルケニル化剤又はベンジル化剤と反応させてもよい。精製の手段としては、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー、イオン交換樹脂等の樹脂を用いたカラムクロマトグラフィー、活性炭処理、抽出、蒸留、結晶化等の手段を挙げることができる。
本発明のアスコルビン酸誘導体由来組成物は、皮膚外用剤や毛髪化粧料等の各種化粧料の成分として好適に用いられる。請求項9は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のアスコルビン酸誘導体由来組成物を配合したことを特徴とする化粧料を提供するものである。
前記のように、本発明のアスコルビン酸誘導体由来組成物は、アスコルビン酸が元来有する美白作用、コラーゲン産生促進作用などの優れた作用を有するとともに、保湿作用を有し長期間の保存でも安定で、変色、変臭、活性低下等が少ない。そこで、このアスコルビン酸誘導体由来組成物を成分として含有させることにより、優れた美白作用、コラーゲン産生促進作用、保湿作用、皮膚老化防止作用等を有するとともに、経時安定性にも優れた皮膚外用剤、毛髪化粧料等の各種化粧料を得ることができる。又、食品の添加剤、飼料等としても利用できる。
本発明のアスコルビン酸誘導体由来組成物を、保湿剤として用いる場合は、各種化粧料への配合量は、1から20重量%が好ましいが、他の用途の場合、その配合量の範囲は、化粧料の用途により異なり、特に限定できないが、通常、0.01%〜20重量%の範囲が好ましい。0.01%重量未満の場合は、美白効果等、本発明のアスコルビン酸誘導体由来組成物が有する効果を十分示せない場合が多い。一方、20重量%を超える場合は、配合量に見合った効果が望めない場合が多い、又、剤系を壊す恐れがある。
本発明の化粧料には、この必須成分の他に、通常、用いられる成分、例えば、油性原料、界面活性剤、高分子化合物、紫外線吸収剤、薬剤、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤などを適宜配合することができる。又、本発明のアスコルビン酸誘導体又はその塩は、保湿剤としても作用するが、本発明の化粧料には、他の保湿剤を適宜配合することができる。
油性原料としては、オリーブ油、椿油、マカデミアナッツ油、茶実油、ヒマシ油、トリ(カプリン/カプリル)グリセリルなどの油脂類、ホホバ油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ラノリン、ミツロウなどのロウ類、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワランなどの炭化水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸などの脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコールなどの高級アルコール類、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸−2−オクチルドデシル、2−エチルへキサン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリ−2−エチルヘキサノイン、などのエステル類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどのシリコーン類などが挙げられる。
界面活性剤としては、高級脂肪酸石鹸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アシル−N−メチルタウリン塩、N−アシルアミノ酸塩、アルキルリン酸エステル塩などのアニオン性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシ−N−ヒドロキシイミダゾリニウムベタインなどの両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコーンなどの非イオン性界面活性剤などが挙げられる。
他の保湿剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、マルチトール、ソルビトール、1,3−ブチレングリコール、乳酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムなどが挙げられる。
高分子化合物としては、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、高分子のジメチルポリシロキサンなどが挙げられる。
酸化防止剤としては、ビタミンEやタンニン、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)等を挙げることができる。
本発明の化粧料の剤系は任意であり、溶液系、可溶化系、乳化系、ゲル系、粉末分散系、水−油二層系等いずれも可能であり、目的とする剤系に応じて上記アスコルビン酸誘導体由来組成物と上記任意配合成分とを配合して製造することができる。
本発明の、アスコルビン酸誘導体由来組成物は、美白作用、コラーゲン産生促進作用等のアスコルビン酸誘導体が元来有する優れた機能を有するとともに、保湿作用を有し、長期間の保存でも安定で、変色、変臭、活性低下等が少ないものである。従って、この化合物を皮膚外用剤や毛髪化粧料などの化粧料に配合することにより、美白作用や保湿作用、皮膚老化防止作用などに優れかつ長期間の保存でも安定した化粧料を得ることができる。本発明の化粧料は、この美白作用や保湿作用などに優れかつ長期間の保存でも安定した化粧料(美白化粧料や保湿化粧料など)である。
次に、本発明を実施するための具体的な形態を実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1 3−O−グリセリルアスコルビン酸由来組成物の合成
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(300g)、炭酸水素ナトリウム(42.9g)を加え、室温で30分攪拌した後、グリシドール(126g)を加えた。その後、加温して50℃とし5時間攪拌を行った。減圧下にて濃縮を行い、296gの反応生成物を得た。得られた生成物には、下記構造式で表される3−O−グリセリルアスコルビン酸以外にも、下記スキーム1で示される他のアスコルビン酸誘導体由来の化合物等が含まれていることが類似化合物についての結果(下記の実施例5等)等から推定される。又、これらの互変異性体も存在していると考えられる。
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(300g)、炭酸水素ナトリウム(42.9g)を加え、室温で30分攪拌した後、グリシドール(126g)を加えた。その後、加温して50℃とし5時間攪拌を行った。減圧下にて濃縮を行い、296gの反応生成物を得た。得られた生成物には、下記構造式で表される3−O−グリセリルアスコルビン酸以外にも、下記スキーム1で示される他のアスコルビン酸誘導体由来の化合物等が含まれていることが類似化合物についての結果(下記の実施例5等)等から推定される。又、これらの互変異性体も存在していると考えられる。
実施例2 3−O−ヘキサデシルグリセリルアスコルビン酸由来組成物の合成
アルゴン雰囲気下、L−アスコルビン酸(100g)に、炭酸水素ナトリウム(14.3g)及びDMSO200mlを加え、さらにヘキサデシルグリシジルエーテル(203g)を加えた。80℃に加温し24時間攪拌した後、減圧下にて濃縮を行い、107gの反応生成物を得た。得られた生成物には、下記構造式で表される3−O−ヘキサデシルグリセリルアスコルビン酸以外にも、下記スキーム2で示される他のアスコルビン酸誘導体由来の化合物等が含まれていることが類似化合物についての結果(下記の実施例5等)等から推定される。又、これらの互変異性体も存在していると考えられる。
アルゴン雰囲気下、L−アスコルビン酸(100g)に、炭酸水素ナトリウム(14.3g)及びDMSO200mlを加え、さらにヘキサデシルグリシジルエーテル(203g)を加えた。80℃に加温し24時間攪拌した後、減圧下にて濃縮を行い、107gの反応生成物を得た。得られた生成物には、下記構造式で表される3−O−ヘキサデシルグリセリルアスコルビン酸以外にも、下記スキーム2で示される他のアスコルビン酸誘導体由来の化合物等が含まれていることが類似化合物についての結果(下記の実施例5等)等から推定される。又、これらの互変異性体も存在していると考えられる。
実施例3 3−O−(2−ヒドロキシヘキシル)アスコルビン酸由来組成物の合成
アルゴン雰囲気下、L−アスコルビン酸(5.00g)に水1ml、DMF30mlを加え、さらに1,2−エポキシへキサン(3.45g)を加えた。80℃に加温し24時間攪拌を行った。減圧下にて濃縮を行い、8.83gの反応生成物を得た。得られた生成物には、下記構造式で表される3−O−(2−ヒドロキシヘキシル)アスコルビン酸以外にも、下記スキーム3で示される他のアスコルビン酸誘導体由来の化合物等が含まれていることが類似化合物についての結果(下記の実施例5等)等から推定される。又、これらの互変異性体も存在していると考えられる。
アルゴン雰囲気下、L−アスコルビン酸(5.00g)に水1ml、DMF30mlを加え、さらに1,2−エポキシへキサン(3.45g)を加えた。80℃に加温し24時間攪拌を行った。減圧下にて濃縮を行い、8.83gの反応生成物を得た。得られた生成物には、下記構造式で表される3−O−(2−ヒドロキシヘキシル)アスコルビン酸以外にも、下記スキーム3で示される他のアスコルビン酸誘導体由来の化合物等が含まれていることが類似化合物についての結果(下記の実施例5等)等から推定される。又、これらの互変異性体も存在していると考えられる。
実施例4 3−O−ヘキサデシル−2−O−グリセリルアスコルビン酸由来組成物の合成
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(10.0g)、炭酸水素ナトリウム(9.54g)を加え、室温で30分攪拌し、グリシドール(8.41g)を加えた。加温して60℃として5時間攪拌を行った。メタノールを加えろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣19.0gに、アルゴン雰囲気下にDMSOを10ml加え、炭酸水素ナトリウム4.20gを加え、室温で30分攪拌し、ヘキサデシルブロマイド10.4gを加え100℃に加温し6時間攪拌した。その後、減圧下にて濃縮を行い、32.5gの反応生成物を得た。得られた生成物には、下記構造式で表される3−O−ヘキサデシル−2−O−グリセリルアスコルビン酸以外にも、下記スキーム4で示される他のアスコルビン酸誘導体由来の化合物等が含まれていることが類似化合物についての結果(下記の実施例5等)等から推定される。又、これらの互変異性体も存在していると考えられる。
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(10.0g)、炭酸水素ナトリウム(9.54g)を加え、室温で30分攪拌し、グリシドール(8.41g)を加えた。加温して60℃として5時間攪拌を行った。メタノールを加えろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣19.0gに、アルゴン雰囲気下にDMSOを10ml加え、炭酸水素ナトリウム4.20gを加え、室温で30分攪拌し、ヘキサデシルブロマイド10.4gを加え100℃に加温し6時間攪拌した。その後、減圧下にて濃縮を行い、32.5gの反応生成物を得た。得られた生成物には、下記構造式で表される3−O−ヘキサデシル−2−O−グリセリルアスコルビン酸以外にも、下記スキーム4で示される他のアスコルビン酸誘導体由来の化合物等が含まれていることが類似化合物についての結果(下記の実施例5等)等から推定される。又、これらの互変異性体も存在していると考えられる。
参考例1 2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(100g)、炭酸水素ナトリウム(14.4g)を加え、室温で30分攪拌し、グリシドール(42.0g)を加えた。加温して50℃とし5時間攪拌を行った。その後、グリシドール(57.5g)を加え80℃に加温し4時間攪拌を行った後、減圧下に濃縮した。得られた残渣232gをアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム/メタノール/水=6/4/1混液にて溶出し、減圧下にて濃縮を行い、2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸(23.0g)を得た。
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(100g)、炭酸水素ナトリウム(14.4g)を加え、室温で30分攪拌し、グリシドール(42.0g)を加えた。加温して50℃とし5時間攪拌を行った。その後、グリシドール(57.5g)を加え80℃に加温し4時間攪拌を行った後、減圧下に濃縮した。得られた残渣232gをアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム/メタノール/水=6/4/1混液にて溶出し、減圧下にて濃縮を行い、2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸(23.0g)を得た。
実施例5 2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸と水酸化ナトリウムを反応させ得られる組成物の製造方法
2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸(200g)に、2規定の水酸化ナトリウム水溶液600ml加え、60℃に加温し3時間攪拌を行った後、陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR120B)を用いてpHを7.3に調製した。減圧下に濃縮し、アスコルビン酸誘導体由来組成物(277g)を得た。このアスコルビン酸誘導体由来組成物の1HNMR測定(重メタノール中、400MHz)測定、13CNMR測定(重メタノール中、100MHz)を行ったところそれぞれ図1、図2に示されるスペクトルが得られた。又、図3に示すIRスペクトルが得られた。これらのスペクトルから、この組成物には、2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸とともに、下記スキーム5に示す化合物が主成分として含まれ、さらにその互変異性体も存在すると考えられる。
2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸(200g)に、2規定の水酸化ナトリウム水溶液600ml加え、60℃に加温し3時間攪拌を行った後、陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR120B)を用いてpHを7.3に調製した。減圧下に濃縮し、アスコルビン酸誘導体由来組成物(277g)を得た。このアスコルビン酸誘導体由来組成物の1HNMR測定(重メタノール中、400MHz)測定、13CNMR測定(重メタノール中、100MHz)を行ったところそれぞれ図1、図2に示されるスペクトルが得られた。又、図3に示すIRスペクトルが得られた。これらのスペクトルから、この組成物には、2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸とともに、下記スキーム5に示す化合物が主成分として含まれ、さらにその互変異性体も存在すると考えられる。
実施例6 実施例5で得られた組成物をpH調製し得る組成物の製造方法
実施例5で得られた2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸開環体(50.0g)に水を加え溶解し、陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR120B)を用いてpHを2.5に調製した。減圧下に濃縮し、アスコルビン酸誘導体由来組成物(41.7g)を得た。この組成物の1HNMR測定(重メタノール中、400MHz)測定、13CNMR測定(重メタノール中、100MHz)を行ったところ、それぞれ図4、図5に示されるスペクトルが得られた。又、図6に示すIRスペクトルが得られた。これらのスペクトルから、この組成物には、2,3−O−グリセリルアスコルビン酸と共に、下記スキーム6に示す化合物が主成分として含まれ、さらにその互変異性体も存在すると考えられる。
実施例5で得られた2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸開環体(50.0g)に水を加え溶解し、陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR120B)を用いてpHを2.5に調製した。減圧下に濃縮し、アスコルビン酸誘導体由来組成物(41.7g)を得た。この組成物の1HNMR測定(重メタノール中、400MHz)測定、13CNMR測定(重メタノール中、100MHz)を行ったところ、それぞれ図4、図5に示されるスペクトルが得られた。又、図6に示すIRスペクトルが得られた。これらのスペクトルから、この組成物には、2,3−O−グリセリルアスコルビン酸と共に、下記スキーム6に示す化合物が主成分として含まれ、さらにその互変異性体も存在すると考えられる。
実施例7 実施例5で得られた組成物に酸を加え得られる組成物の製造
実施例5で得られた組成物(30.0g)を、1Nの塩酸水溶液に溶解させ、60℃に加温し、5時間攪拌を行った。減圧下に濃縮し、アスコルビン酸由来組成物(25.6g)を得た。この組成物の1HNMR測定(重メタノール中、400MHz)測定、13CNMR測定(重メタノール中、100MHz)を行ったところ、それぞれ図7、図8に示されるスペクトルが得られた。又、図9に示すIRスペクトルが得られた。これらのスペクトルから、この組成物には、2,3−O−グリセリルアスコルビン酸と共に、下記スキーム7に示す化合物が主成分として含まれ、さらにその互変異性体も存在すると考えられる。
実施例5で得られた組成物(30.0g)を、1Nの塩酸水溶液に溶解させ、60℃に加温し、5時間攪拌を行った。減圧下に濃縮し、アスコルビン酸由来組成物(25.6g)を得た。この組成物の1HNMR測定(重メタノール中、400MHz)測定、13CNMR測定(重メタノール中、100MHz)を行ったところ、それぞれ図7、図8に示されるスペクトルが得られた。又、図9に示すIRスペクトルが得られた。これらのスペクトルから、この組成物には、2,3−O−グリセリルアスコルビン酸と共に、下記スキーム7に示す化合物が主成分として含まれ、さらにその互変異性体も存在すると考えられる。
参考例2 3−O−エチル−2−O−グリセリルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(10.0g)、炭酸水素ナトリウム(9.54g)を加え、室温で30分攪拌し、グリシドール(8.41g)を加えた。加温して60℃として5時間攪拌を行った。メタノールを加えろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣19.0gを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=6/4/1で溶出し、減圧下にて濃縮を行い、2−O−グリセリルアスコルビン酸(1.21g)を得た。
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(10.0g)、炭酸水素ナトリウム(9.54g)を加え、室温で30分攪拌し、グリシドール(8.41g)を加えた。加温して60℃として5時間攪拌を行った。メタノールを加えろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣19.0gを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=6/4/1で溶出し、減圧下にて濃縮を行い、2−O−グリセリルアスコルビン酸(1.21g)を得た。
アルゴン雰囲気下、得られた、2−O−グリセリルアスコルビン酸(1.00g)にDMSOを2ml、炭酸水素ナトリウム0.33gを加え、室温で30分攪拌し、エチルブロマイド0.87gを加え100℃に加温し4時間攪拌した。その後、水を10ml加えODSカラムクロマトグラフィーに付した。メタノール/水=10/90混液にて溶出し、減圧下にて濃縮を行い、3−O−エチル−2−O−グリセリルアスコルビン酸(0.34g)を得た。
実施例8 3−O−エチル−2−O−グリセリルアスコルビン酸由来組成物の合成
3−O−エチル−2−O−グリセリルアスコルビン酸(100mg)に、1規定の水酸化ナトリウム水溶液0.35mlを加え、50℃に加温し5時間攪拌を行った後、減圧下に濃縮し、アスコルビン酸由来組成物(97mg)を得た。この組成物の1HNMR測定(重メタノール中、400MHz)測定、13CNMR測定(重メタノール中、100MHz)を行ったところ、それぞれ図10、図11に示されるスペクトルが得られた。これらのスペクトルから、この組成物には、3−O−エチル−2−O−グリセリルアスコルビン酸とともに、下記スキーム8に示す化合物が主成分として含まれ、さらにその互変異性体も存在すると考えられる。
3−O−エチル−2−O−グリセリルアスコルビン酸(100mg)に、1規定の水酸化ナトリウム水溶液0.35mlを加え、50℃に加温し5時間攪拌を行った後、減圧下に濃縮し、アスコルビン酸由来組成物(97mg)を得た。この組成物の1HNMR測定(重メタノール中、400MHz)測定、13CNMR測定(重メタノール中、100MHz)を行ったところ、それぞれ図10、図11に示されるスペクトルが得られた。これらのスペクトルから、この組成物には、3−O−エチル−2−O−グリセリルアスコルビン酸とともに、下記スキーム8に示す化合物が主成分として含まれ、さらにその互変異性体も存在すると考えられる。
実施例9 実施例8で得られた組成物をpH調製し得る組成物の製造
実施例8で得られた組成物(50mg)に水を加え溶解し、陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR120B)を用いてpHを2.5に調製した。減圧下に濃縮し、アスコルビン酸由来組成物(41mg)を得た。この組成物の1HNMR測定(重メタノール中、400MHz)測定、13CNMR測定(重メタノール中、100MHz)を行ったところ、それぞれ図12、図13に示されるスペクトルが得られた。これらのスペクトルから、この組成物には、3−O−エチル−2−O−グリセリルアスコルビン酸とともに、下記スキーム9に示す化合物が主成分として含まれ、さらにその互変異性体も存在すると考えられる。
実施例8で得られた組成物(50mg)に水を加え溶解し、陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR120B)を用いてpHを2.5に調製した。減圧下に濃縮し、アスコルビン酸由来組成物(41mg)を得た。この組成物の1HNMR測定(重メタノール中、400MHz)測定、13CNMR測定(重メタノール中、100MHz)を行ったところ、それぞれ図12、図13に示されるスペクトルが得られた。これらのスペクトルから、この組成物には、3−O−エチル−2−O−グリセリルアスコルビン酸とともに、下記スキーム9に示す化合物が主成分として含まれ、さらにその互変異性体も存在すると考えられる。
参考例3 3−O−グリセリル−2−O−オクチルアスコルビン酸の合成
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(300g)、炭酸水素ナトリウム(42.9g)を加え、室温で30分攪拌した後、グリシドール(126g)を加えた。その後、加温して50℃とし5時間攪拌を行った。メタノールを加えろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣457gを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=65/35/5で溶出し、減圧下にて濃縮を行い、3−O−グリセリルアスコルビン酸(296g)を得た。
アルゴン雰囲気下、得られた3−O−グリセリルアスコルビン酸(54.1g)をDMSO(200ml)中で攪拌し、さらに炭酸水素ナトリウム(18.5g)を加え室温で30分攪拌を行った。その後臭化オクチル(63.7g)を加え100℃に加温し3時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮をした。得られた残渣131gをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=10/3/0.4混液にて溶出し、減圧下にて濃縮を行い、3−O−グリセリル−2−O−オクチルアスコルビン酸(48.0g)を得た。
アルゴン雰囲気下、水に、L−アスコルビン酸(300g)、炭酸水素ナトリウム(42.9g)を加え、室温で30分攪拌した後、グリシドール(126g)を加えた。その後、加温して50℃とし5時間攪拌を行った。メタノールを加えろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣457gを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=65/35/5で溶出し、減圧下にて濃縮を行い、3−O−グリセリルアスコルビン酸(296g)を得た。
アルゴン雰囲気下、得られた3−O−グリセリルアスコルビン酸(54.1g)をDMSO(200ml)中で攪拌し、さらに炭酸水素ナトリウム(18.5g)を加え室温で30分攪拌を行った。その後臭化オクチル(63.7g)を加え100℃に加温し3時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮をした。得られた残渣131gをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=10/3/0.4混液にて溶出し、減圧下にて濃縮を行い、3−O−グリセリル−2−O−オクチルアスコルビン酸(48.0g)を得た。
実施例10 3−O−グリセリル−2−O−オクチルアスコルビン酸の開環体の合成
参考例3で得られる3−O−グリセリル−2−O−オクチルアスコルビン酸組成物(1.13g)に水5mlを加え溶解後、水酸化ナトリウム(0.13g)を加え、60℃に加温し、5時間加温を行った。得られた反応物を、陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR120B)を用いてpHを2.8に調製した。減圧下に濃縮し、得られた残渣1.09gをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=10/3/0.5混液にて溶出し、減圧下にて濃縮し、アスコルビン酸由来組成物(1.01g)を得た。この組成物の1HNMR測定(重メタノール中、400MHz)測定、13CNMR測定(重メタノール中、100MHz)を行ったところ、それぞれ図14、図15に示されるスペクトルが得られた。これらのスペクトルから、組成物には、下記スキーム10に示す化合物が主成分として含まれ、さらにその互変異性体も存在すると考えられる。
参考例3で得られる3−O−グリセリル−2−O−オクチルアスコルビン酸組成物(1.13g)に水5mlを加え溶解後、水酸化ナトリウム(0.13g)を加え、60℃に加温し、5時間加温を行った。得られた反応物を、陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR120B)を用いてpHを2.8に調製した。減圧下に濃縮し、得られた残渣1.09gをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム/メタノール/水=10/3/0.5混液にて溶出し、減圧下にて濃縮し、アスコルビン酸由来組成物(1.01g)を得た。この組成物の1HNMR測定(重メタノール中、400MHz)測定、13CNMR測定(重メタノール中、100MHz)を行ったところ、それぞれ図14、図15に示されるスペクトルが得られた。これらのスペクトルから、組成物には、下記スキーム10に示す化合物が主成分として含まれ、さらにその互変異性体も存在すると考えられる。
試験例1
美白効果の試験として、B16メラノーマ4A5細胞のテオフィリン誘発メラニン産生に対する作用の評価を、下記の手順により、本発明のアスコルビン酸誘導体について行った。同様な評価を、比較として、アスコルビン酸や、公知化合物であるアスコルビン酸塩、アスコルビン酸誘導体についても行った。その結果を表1に示す。
美白効果の試験として、B16メラノーマ4A5細胞のテオフィリン誘発メラニン産生に対する作用の評価を、下記の手順により、本発明のアスコルビン酸誘導体について行った。同様な評価を、比較として、アスコルビン酸や、公知化合物であるアスコルビン酸塩、アスコルビン酸誘導体についても行った。その結果を表1に示す。
(1)B16マウス メラノーマ4A5株を、2.0×104cells/wellの細胞密度で48穴プレートに播種した。
(2)10%ウシ胎児血清(Invitrogen社製)含有ダルベッコ変法イーグル培地(SIGMA社製、以下D−MEMと略記する。)にて24時間培養後、0.2mMテオフィリン、及び所定の濃度の試料を含有した10%ウシ胎児血清含有D−MEMに交換した。
(3)試料共存下で3日間培養後、アスピレーターを用いて培地を除去し、蒸留水を添加後超音波により細胞を破砕した。
(2)10%ウシ胎児血清(Invitrogen社製)含有ダルベッコ変法イーグル培地(SIGMA社製、以下D−MEMと略記する。)にて24時間培養後、0.2mMテオフィリン、及び所定の濃度の試料を含有した10%ウシ胎児血清含有D−MEMに交換した。
(3)試料共存下で3日間培養後、アスピレーターを用いて培地を除去し、蒸留水を添加後超音波により細胞を破砕した。
(4)その後、タンパク量を、BCA protein assay kit(PIERCE社製)を用いて定量し、又、メラニンの生成量を、下記に記載したアルカリ可溶化法にて測定した。細胞破砕液に終濃度2Nとなるように水酸化ナトリウムを添加して加熱溶解(60℃、15分)後、マイクロプレートリーダーを用いて450nmの吸光度を測定した。メラニン量は、合成メラニン(SIGMA)を標準品として作成した検量線から算出した。タンパク量でメラニン量を除することにより単位タンパクあたりのメラニン量を算出した。
(5)メラニン生成抑制率は、次式から算出した。
メラニン生成抑制率(%)=[1−(A−B)/(C−B)]×100
[式中、Aは、試料添加時の単位タンパクあたりのメラニン量(g/g)、Bは、normal群の単位タンパクあたりのメラニン量(g/g)、Cはcontrol群の単位タンパクあたりのメラニン量(g/g)を示す。]
メラニン生成抑制率(%)=[1−(A−B)/(C−B)]×100
[式中、Aは、試料添加時の単位タンパクあたりのメラニン量(g/g)、Bは、normal群の単位タンパクあたりのメラニン量(g/g)、Cはcontrol群の単位タンパクあたりのメラニン量(g/g)を示す。]
Normalはテオフィリン(−)、試料(−)、Controlはテオフィリン(+)、試料(−)とした。
メラニンの生成を40%以上抑制するのに、必要とした試料の量を下記のように表記した。なお、測定はN=4で行った。
<100μg/ml :◎
100−300μg/ml :○
300−1000μg/ml :△
1000μg< :×
<100μg/ml :◎
100−300μg/ml :○
300−1000μg/ml :△
1000μg< :×
実施例3のアスコルビン酸誘導体由来生成物は、前記式(I)で表される化合物を含む反応組成物である。実施例5のアスコルビン酸誘導体由来組成物は、前記式(I)で表される化合物を、水(含水溶媒)に塩基性物質(水酸化ナトリウム)を加えたもの中に含有させて反応(60℃×3時間)させたものである。又、実施例6のアスコルビン酸誘導体由来組成物は、実施例5のアスコルビン酸誘導体由来組成物の水溶液を、陽イオン交換樹脂により、酸性にしたものである。いずれも、前記スキームで示す化合物が主に生成しているが、上表が示すように、公知のアスコルビン酸誘導体又はその塩、即ち、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、3−O−エチルアスコルビン酸より優れる美白効果を有している。
又、実施例3、5、6、10のアスコルビン酸誘導体由来組成物には、前記のように前記式(I)で表される化合物以外の反応生成物を含んでいるが、これらも、上表が示すように、公知のアスコルビン酸誘導体又はその塩、即ち、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、3−O−エチルアスコルビン酸より優れる美白効果を有している。
試験例2 [安定性試験]
各種試験サンプルの2%水溶液をそれぞれpH7に調製し、50mlのスクリュー管に入れ密栓し、50℃にて1ヶ月保管し、臭い、着色を下記の方法、基準に基づき評価し結果を表2に示す。
各種試験サンプルの2%水溶液をそれぞれpH7に調製し、50mlのスクリュー管に入れ密栓し、50℃にて1ヶ月保管し、臭い、着色を下記の方法、基準に基づき評価し結果を表2に示す。
臭い:10人のパネラーにより次の基準で評価した。
3:ほとんど無臭。
2:少し異臭が感じられる。
1:強い異臭が感じられる。
この評価結果に基づき、下記の様に分類した。
○:10人の総合点が25以上
△:10人の総合点が16〜24
×:10人の総合点が15以下
3:ほとんど無臭。
2:少し異臭が感じられる。
1:強い異臭が感じられる。
この評価結果に基づき、下記の様に分類した。
○:10人の総合点が25以上
△:10人の総合点が16〜24
×:10人の総合点が15以下
着色:10人のパネラーにより次の基準で評価した。
3:調製直後と比較してほとんど変化無し。
2:調製直後と比較して着色有り。
1:調製直後と比較して強い着色。
この評価結果に基づき、下記のように分類した。
○:10人の総合点が25以上
△:10人の総合点が16〜24
×:10人の総合点が15以下
3:調製直後と比較してほとんど変化無し。
2:調製直後と比較して着色有り。
1:調製直後と比較して強い着色。
この評価結果に基づき、下記のように分類した。
○:10人の総合点が25以上
△:10人の総合点が16〜24
×:10人の総合点が15以下
表2の結果は、本発明のアスコルビン酸誘導体由来組成物は、公知のアスコルビン酸誘導体又はその塩、即ち、アスコルビン酸や3−O−エチルアスコルビン酸より、50℃で保存した場合の経時安定性に優れており、臭いの発生や着色等がほとんど見られないことを示している。すなわち、本発明のアスコルビン酸由来組成物はアスコルビン酸や従来のアスコルビン酸誘導体の問題であった経時安定性が向上しており、化粧量の配合材料としてより好適であることを示している。
試験例3 [保湿試験:水分保持力による保湿効果の測定]
以下に示す試料を乾燥し、乾燥した試料を秤量瓶(直径3.6cm、蓋を除いた高さ1.8cm)の底に、約0.4g(この重量をW0とする。)、均一な厚さになるように伸ばした。秤量瓶に入った試料を、恒湿恒温器(ENVIROS KCL−1000,EYELA)内で25℃、65%RHの環境下、静置した。定期的に重量を測定し、充分に吸湿して重量増加が平衡に達するのを待った(約48時間)。その後、25℃、20%RHの環境下に移し(飽和CH3COOK水溶液を底部に満たした密閉容器内)24時間後の重量(この重量をW1とする。)から、次の式により、乾燥試料1gあたりの、保持している水分量を算出した。
(W1−W0)/W0
このようにして算出した水分量から下記の判定基準に基づき保湿効果を判定し、その結果を表3に示した。
以下に示す試料を乾燥し、乾燥した試料を秤量瓶(直径3.6cm、蓋を除いた高さ1.8cm)の底に、約0.4g(この重量をW0とする。)、均一な厚さになるように伸ばした。秤量瓶に入った試料を、恒湿恒温器(ENVIROS KCL−1000,EYELA)内で25℃、65%RHの環境下、静置した。定期的に重量を測定し、充分に吸湿して重量増加が平衡に達するのを待った(約48時間)。その後、25℃、20%RHの環境下に移し(飽和CH3COOK水溶液を底部に満たした密閉容器内)24時間後の重量(この重量をW1とする。)から、次の式により、乾燥試料1gあたりの、保持している水分量を算出した。
(W1−W0)/W0
このようにして算出した水分量から下記の判定基準に基づき保湿効果を判定し、その結果を表3に示した。
(試料)
実施例1のアスコルビン酸誘導体由来組成物、実施例5のアスコルビン酸誘導体由来組成物、実施例6のアスコルビン酸誘導体由来組成物、実施例8のアスコルビン酸誘導体由来組成物、実施例9のアスコルビン酸誘導体由来組成物をpH7に調製し濃縮したもの、並びに、
アスコルビン酸、アスコルビン酸グルコシド、グリセリン、3−O−グリセリルアスコルビン酸、2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸を、それぞれpH7に調製し濃縮したものの9化合物。
実施例1のアスコルビン酸誘導体由来組成物、実施例5のアスコルビン酸誘導体由来組成物、実施例6のアスコルビン酸誘導体由来組成物、実施例8のアスコルビン酸誘導体由来組成物、実施例9のアスコルビン酸誘導体由来組成物をpH7に調製し濃縮したもの、並びに、
アスコルビン酸、アスコルビン酸グルコシド、グリセリン、3−O−グリセリルアスコルビン酸、2,3−ジ−O−グリセリルアスコルビン酸を、それぞれpH7に調製し濃縮したものの9化合物。
(判定基準)
◎:40mg以上
○:25mg以上40mg未満
△:10mg以上25mg未満
×:10mg未満
◎:40mg以上
○:25mg以上40mg未満
△:10mg以上25mg未満
×:10mg未満
実施例1、5、6、8、9のアスコルビン酸誘導体由来組成物には、前記のように前記式(I)で表される化合物以外の反応生成物を含んでいるが、アスコルビン酸よりはるかに優れた保湿効果を有し、保湿性の高いものとして広く知られているグリセリン等と同等程度の保湿効果を示すことが、表3の結果より明らかである。
試験例5 [アスコルビン酸誘導体がヒト繊維芽細胞のコラーゲン産生に与える影響]
正常ヒト皮膚繊維芽細胞を、2.5×104cells/wellの細胞密度になるように10%(v/v)のウシ胎児血清(Invitrogen社製)含有D−MEMで調製後、96穴プレート上で24時間のプレインキュベージョンを行った。培地を除去した後、次に5%(v/v)ウシ胎児血清含有D−MEMで100μMの濃度に調製したサンプルを各ウェルに添加した後37℃、5%CO2下で48時間培養した。培養終了後、培地を除去し、1mg/mlペプシン含有1M酢酸溶液を50μL添加した。37℃で4時間反応後、遊離したコラーゲンをSircol collagen assay kit(Biocolor社製)を用いて測定した。なお、測定はN=4で行った。
正常ヒト皮膚繊維芽細胞を、2.5×104cells/wellの細胞密度になるように10%(v/v)のウシ胎児血清(Invitrogen社製)含有D−MEMで調製後、96穴プレート上で24時間のプレインキュベージョンを行った。培地を除去した後、次に5%(v/v)ウシ胎児血清含有D−MEMで100μMの濃度に調製したサンプルを各ウェルに添加した後37℃、5%CO2下で48時間培養した。培養終了後、培地を除去し、1mg/mlペプシン含有1M酢酸溶液を50μL添加した。37℃で4時間反応後、遊離したコラーゲンをSircol collagen assay kit(Biocolor社製)を用いて測定した。なお、測定はN=4で行った。
試料を50μg/mlの濃度で測定したときのコラーゲン産生量をControl群と比較し、その結果(Control群を100%としたときの%値)を以下の基準に基づき表4に示す。
<100% :±
100−150%:+
<100% :±
100−150%:+
実施例1は、前記のように前記式(I)で表される化合物を含む反応組成物である。
実施例5、6、10のアスコルビン酸誘導体由来組成物には、前記のように前記式(I)で表される化合物以外の反応生成物を含んでいるが、コラーゲン産生促進物質として極めて効果の高いアスコルビン酸や、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド等の公知のアスコルビン酸誘導体と、同等程度のコラーゲン産生促進効果を有することが、表4の結果より、明らかである。
実施例5、6、10のアスコルビン酸誘導体由来組成物には、前記のように前記式(I)で表される化合物以外の反応生成物を含んでいるが、コラーゲン産生促進物質として極めて効果の高いアスコルビン酸や、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド等の公知のアスコルビン酸誘導体と、同等程度のコラーゲン産生促進効果を有することが、表4の結果より、明らかである。
なお、本出願の先願である国際特許出願PCT/JP2008/064934には、アスコルビン酸とエポキシ化合物等との反応により得られる多数のアスコルビン酸誘導体が記載されている。これらのアスコルビン酸誘導体は、前記式(I)で表されるものであり、アスコルビン酸とエポキシ化合物等との反応後精製されて得られたものであるが、この精製を行わない場合、すなわち他の反応生成物を含むアスコルビン酸誘導体由来組成物の場合でも、同様に、優れた美白効果や安定性、コラーゲン産生促進効果等を示すことが、上記実施例の結果より示されている。
実施例11 クリーム
表5に示す組成の(1)〜(5)の油相部の原料、および(6)〜(10)の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相および水相をそれぞれ調製した。その後、水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却することにより、美白効果に優れたクリームを調製する。なお、表5以後の表中、配合量は質量部を表す。
表5に示す組成の(1)〜(5)の油相部の原料、および(6)〜(10)の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相および水相をそれぞれ調製した。その後、水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却することにより、美白効果に優れたクリームを調製する。なお、表5以後の表中、配合量は質量部を表す。
実施例12 乳液
表6に示す組成の(1)〜(9)の油相部の原料、および(10)〜(13)の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相および水相をそれぞれ調製した。その後、水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却することにより、美白効果に優れた乳液を調製する。
表6に示す組成の(1)〜(9)の油相部の原料、および(10)〜(13)の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相および水相をそれぞれ調製した。その後、水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却することにより、美白効果に優れた乳液を調製する。
実施例13 乳液
表7に示す組成の(5)〜(10)の油相部の原料、および(1)〜(4)、(11)〜(12)の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相および水相をそれぞれ調製した。その後、水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却することにより、美白効果に優れた乳液を調製することができる。
表7に示す組成の(5)〜(10)の油相部の原料、および(1)〜(4)、(11)〜(12)の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相および水相をそれぞれ調製した。その後、水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却することにより、美白効果に優れた乳液を調製することができる。
実施例14 クリーム
表8に示す組成の(1)〜(2)の油相部の原料、および(3)〜(10)の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相および水相をそれぞれ調製した後、水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却することにより、クリームを調製することができる。このクリームは、美白効果に優れた皮膚用化粧料として用いられる。
表8に示す組成の(1)〜(2)の油相部の原料、および(3)〜(10)の水相部の原料をそれぞれ70℃に加温し溶解して、油相および水相をそれぞれ調製した後、水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却することにより、クリームを調製することができる。このクリームは、美白効果に優れた皮膚用化粧料として用いられる。
実施例15 化粧水
表9に示す組成の(1)〜(6)の原料を、よく攪拌しながら混合することにより化粧水を調製することができる。この化粧水は、実施例5のアスコルビン酸由来生成物を7重量%含んでいるので、優れた保湿効果を有する。
表9に示す組成の(1)〜(6)の原料を、よく攪拌しながら混合することにより化粧水を調製することができる。この化粧水は、実施例5のアスコルビン酸由来生成物を7重量%含んでいるので、優れた保湿効果を有する。
実施例16 クリーム
表10に示す組成の(1)〜(6)の油相部を、および(7)〜(10)の水相部をそれぞれ70℃に加温溶解する。水相部に油相部を加え予備乳化を行い、ついでホモミキサーで乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却してクリームを調製することができる。このクリームは、実施例5のアスコルビン酸由来生成物を3重量%含んでいるので、優れたコラーゲン産生促進効果を有し、特にその効果の持続性に優れたものである。又、実施例5のアスコルビン酸由来生成物、美白効果を与えるので、このクリームは、美白効果に優れた皮膚用化粧料として用いることができる。
表10に示す組成の(1)〜(6)の油相部を、および(7)〜(10)の水相部をそれぞれ70℃に加温溶解する。水相部に油相部を加え予備乳化を行い、ついでホモミキサーで乳化した後、よく攪拌しながら室温まで冷却してクリームを調製することができる。このクリームは、実施例5のアスコルビン酸由来生成物を3重量%含んでいるので、優れたコラーゲン産生促進効果を有し、特にその効果の持続性に優れたものである。又、実施例5のアスコルビン酸由来生成物、美白効果を与えるので、このクリームは、美白効果に優れた皮膚用化粧料として用いることができる。
Claims (9)
- アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び炭素数6の脂環式エポキシから選ばれるエポキシ化合物との反応生成物1、又は前記反応生成物1と、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキル化剤、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニル化剤又はベンジル化剤との反応生成物2であって、下記の一般式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体以外のアスコルビン酸誘導体由来化合物を含むことを特徴とするアスコルビン酸誘導体由来組成物。
[式中、
R1は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、ベンジル基、R3−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R4−O−CH2−CH(CH2OH)−、R5−CH(CH2OH)−、R6−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、
R2は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、ベンジル基、R7−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R8−O−CH2−CH(CH2OH)−、R9−CH(CH2OH)−、R10−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、ここで
R3及びR4は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R5及びR6は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R7及びR8は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R9及びR10は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基である。
但し、R1がH又は炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基又はベンジル基のとき、R2は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基及びベンジル基のいずれでもない。] - 一般式(I)で表されるアスコルビン酸誘導体以外のアスコルビン酸誘導体が、10質量%以上含まれることを特徴とする請求項1に記載のアスコルビン酸誘導体由来組成物。
- アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び炭素数6の脂環式エポキシから選ばれるエポキシ化合物との反応生成物1'、又は前記反応生成物1'と、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキル化剤、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニル化剤又はベンジル化剤との反応生成物2'が、含水溶媒中又は塩基性物質を加えた含水溶媒中に含有されて生成されたことを特徴とするアスコルビン酸誘導体由来組成物。
- 請求項3に記載のアスコルビン酸誘導体由来組成物が、さらに酸性の含水溶媒中に含有されて生成されたことを特徴とするアスコルビン酸誘導体由来組成物。
- アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び1,2−エポキシシクロヘキサンから選ばれるエポキシ化合物とを、含水溶媒中で反応させ、下記の一般式(Ia)で表されるアスコルビン酸誘導体以外の反応生成物を含む組成物を生成させることを特徴とするアスコルビン酸誘導体由来組成物の製造方法。
[式中、
R11は、H、R3−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R4−O−CH2−CH(CH2OH)−、R5−CH(CH2OH)−、R6−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、
R12は、H、R7−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R8−O−CH2−CH(CH2OH)−、R9−CH(CH2OH)−、R10−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、ここで
R3及びR4は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R5及びR6は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R7及びR8は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R9及びR10は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基である。
但し、R11がHのとき、R12はHではない。] - 前記含水溶媒中での反応が、pH2〜9、反応温度30〜100℃で行われることを特徴とする請求項5に記載のアスコルビン酸誘導体由来組成物の製造方法。
- 前記含水溶媒中での反応が、pH9〜12、温度30〜100℃で行われることを特徴とする請求項5に記載のアスコルビン酸誘導体由来組成物の製造方法。
- アスコルビン酸と、グリシドール、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキルグリシジルエーテル、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、アルカン部の炭素数が1〜20であるエポキシアルカン、アルケン部の炭素数が2〜20であるエポキシアルケン、スチレンオキサイド及び1,2−エポキシシクロヘキサンから選ばれるエポキシ化合物とを、含水溶媒中で反応させて得られる反応生成物を含む溶液に、さらに、アルキル部の炭素数が1〜22であるアルキル化剤、アルケニル部の炭素数が2〜22であるアルケニル化剤又はベンジル化剤を添加して反応させ、下記の一般式(Ib)で表されるアスコルビン酸誘導体以外の反応生成物を含む組成物を生成させることを特徴とするアスコルビン酸誘導体由来組成物の製造方法。
[式中、
R21は、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、ベンジル基、R3−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R4−O−CH2−CH(CH2OH)−、R5−CH(CH2OH)−、R6−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、
R22は、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、ベンジル基、R7−O−CH2−CH(OH)−CH2−、R8−O−CH2−CH(CH2OH)−、R9−CH(CH2OH)−、R10−CH(OH)−CH2−、又はヒドロキシシクロヘキシル基であり、ここで
R3及びR4は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R5及びR6は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R7及びR8は、H、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、又はフェニル基であり、
R9及びR10は、H、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又はフェニル基である。
但し、R21が炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基又はベンジル基のとき、R22は、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基及びベンジル基のいずれでもない。] - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のアスコルビン酸誘導体組成物を含有することを特徴とする化粧料。
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