以下、本実施形態について、図を用いて説明する。撮像装置1は、デジタルカメラであるとして説明する。なお、方向を説明するために、撮像装置1において撮影レンズ67の光軸LLと直交する方向を第1方向x、第1方向x及び光軸LLと直交する方向を第2方向y、光軸LLと平行な方向を第3方向zとして説明する。
第1方向x、第2方向y、及び第3方向zと、重力方向との関係は、撮像装置1の保持姿勢によって変動する。例えば、撮像装置1が、正立横位置姿勢状態にある場合、すなわち、撮像装置1が、水平保持状態で、且つ撮像装置1の上面部が上を向いた状態(図2参照)にある場合は、第1方向xと第3方向zは重力方向と垂直で、第2方向yは重力方向に平行である。撮像装置1が、倒立横位置姿勢状態にある場合、すなわち、撮像装置1が、水平保持状態で、且つ撮像装置1の底面部が上を向いた状態(図3参照)にある場合は、第1方向xと第3方向zは重力方向と垂直で、第2方向yは重力方向に平行である。第1縦位置姿勢状態にある場合、すなわち、撮像装置1が、縦保持状態で、且つ撮像装置1の側面の一方が上を向いた状態(図4参照)にある場合は、第1方向xが重力方向に平行で、第2方向yと第3方向zが重力方向に垂直である。撮像装置1が、第2縦位置姿勢状態にある場合、すなわち、撮像装置1が、縦保持状態で、且つ撮像装置1の側面の他方が上を向いた状態(図5参照)にある場合は、第1方向xが重力方向に平行で、第2方向yと第3方向zが重力方向に垂直である。撮像装置1の正面部(撮影レンズ67がある側)が重力方向を向いた状態にある場合は、第1方向xと第2方向yが重力方向に垂直で、第3方向zが重力方向に平行である。
撮像装置1の撮像に関する部分は、主電源のオンオフ切り替えを行うPonボタン11、レリーズボタン13、構図調整オンオフボタン14、構図調整キー16(右方向キー16a、左方向キー16b、上方向キー16c、下方向キー16d、右回転キー16e、左回転キー16f)、表示部17、DSP19、CPU21、AE部23、AF部24、構図調整部30の撮像部39a、及び撮影レンズ67から構成される(図1、図2、図6、図7参照)。なお、Ponボタン11、構図調整オンオフボタン14、構図調整キー16、表示部17は、いずれも撮像装置1の背面側に設けられる。Ponボタン11の押下に対応してPonスイッチ11aのオンオフ状態が切り替えられ、これにより撮像装置1の主電源のオンオフ状態が切り替えられる。被写体像は、撮像部39aによって撮影レンズ67を介した光学像として撮像され、表示部17によって撮像された画像が表示される(スルー画像表示)。また被写体像は光学ファインダ18によって光学的に観察することも可能である。
レリーズボタン13は、全押しすることによりレリーズスイッチ13aがオン状態にされ撮像部39a(撮像手段)による撮像(撮像動作)が行われ、撮影像がメモリされる。レリーズスイッチ13aのオン/オフ情報は、1ビットのデジタル信号としてCPU21のポートP13に入力される。
右方向キー16aは、CPU21のポートP21と接続され、構図調整モード時の右方向キー16aの押下に対応して、撮像装置1の背面側から見て、構図が右方向に移動するように、すなわち移動前に比べて右側の被写体を撮像出来るように、可動部30aが左方向に移動せしめられる(横移動量H:正方向)。左方向キー16bは、CPU21のポートP22と接続され、構図調整モード時の左方向キー16bの押下に対応して、撮像装置1の背面側から見て、構図が左方向に移動するように、すなわち移動前に比べて左側の被写体を撮像出来るように、可動部30aが右方向に移動せしめられる(横移動量:負方向)。
上方向キー16cは、CPU21のポートP23と接続され、構図調整モード時の上方向キー16cの押下に対応して、撮像装置1の背面側から見て、構図が上方向に移動するように、すなわち移動前に比べて上側の被写体を撮像出来るように、可動部30aが下方向に移動せしめられる(縦移動量V:正方向)。下方向キー16dは、CPU21のポートP24と接続され、構図調整モード時の下方向キー16dの押下に対応して、撮像装置1の背面側から見て、構図が下方向に移動するように、すなわち移動前に比べて下側の被写体を撮像出来るように、可動部30aが上方向に移動せしめられる(縦移動量V:負方向)。
右回転キー16eは、CPU21のポートP25と接続され、構図調整モード時の右回転キー16eの押下に対応して、右回転スイッチ(不図示)がオン状態にされ、撮像装置1の背面側から見て、構図が右回り(時計回り)に回転するように、すなわち移動前に比べて右回転した位置の被写体を撮像出来るように、可動部30aが右回りに回転せしめられる(回転量α:正方向)。左回転キー16fは、CPU21のポートP26と接続され、構図調整モード時の左回転キー16fの押下に対応して、左回転スイッチ(不図示)がオン状態にされ、撮像装置1の背面側から見て、構図が左回り(半時計回り)に回転するように、すなわち移動前に比べて左回転した位置の被写体を撮像出来るように、可動部30aが左回りに回転せしめられる(回転量α:負方向)。
右方向キー16a、左方向キー16b、上方向キー16c、下方向キー16d、右回転キー16e、及び左回転キー16fの裏側にはLEDなどで構成されるバックライト(不図示)が設けられ、後述する警告表示時には、対応するキーのバックライトが点灯し、点灯したバックライトの表面に配置されたキーの少なくとも一部が発光する。従って、右方向キー16a、左方向キー16b、上方向キー16c、下方向キー16d、右回転キー16e、及び左回転キー16fは、裏側に設けられたバックライトが発光する光を透過する半透明の部材で構成される。
表示部17は、ポートP6で信号の入出力が行われ、スルー画像上に、構図調整に関する情報として、第1情報IN1、及び第2情報IN2を表示する(図8、図9参照)。第1情報IN1は、可動部30aの移動可能範囲に対する位置関係を図示し、可動部30aが移動可能範囲の外形を示す枠に当たる場合には、当たる状態を強調して表示する。第2情報IN2は、撮像装置1の傾き状態と、可動部30aの回転状態とを図示する。
具体的には、第1情報IN1は、可動部30aの外形を模式的に表す第1枠F1と、可動部30aの移動可能範囲を模式的に表す第2枠F2とで構成される。可動部30aが、回転量αに対応して回転移動が出来る場合には、第1枠F1の外形を構成する矩形の2辺が、第2枠F2の外形を構成する矩形の2辺と平行で、且つ第1枠F1が第2枠F2の中心に配置された状態で、第1枠F1、第2枠F2が表示される(図8、図9参照)。
可動部30aが、回転量αに対応して回転移動が出来ない場合には、第1枠F1を傾けた状態で強調し、第1枠F1の外形を構成する矩形の頂点の1部が第2枠F2に接触し、第2枠F2の外形を構成する辺の少なくとも一方を強調した状態で、第1枠F1、第2枠F2が表示される(図10参照)。可動部30aが、横移動量Hに対応して横シフト移動が出来ない場合には、第2枠F2の外形を構成する矩形の第2方向yに平行な2辺の少なくとも一方を強調した状態で、第1枠F1、第2枠F2が表示される(図11参照)。可動部30aが、縦移動量Vに対応して縦シフト移動が出来ない場合には、第2枠F2の外形を構成する矩形の第1方向xに平行な2辺の少なくとも一方を強調した状態で、第1枠F1、第2枠F2が表示される(図12参照)。
第1情報IN1として、第1枠F1と第2枠F2とを、移動可能な場合と移動不能な場合とで表示状態を変えて、表示することにより、可動部30aの移動可能範囲に対する状態、特に移動不能であるか否かを容易に把握出来る。また、回転移動に関する警告表示は第1枠F1を用いる一方、横シフト移動、及び縦シフト移動に関する警告表示は第2枠F2を用いるので、警告されている移動の種類も容易に把握出来る。
また、第2情報IN2は、カメラアイコンIC11、撮像素子アイコンIC12、水平線に平行な水平軸HX、重力方向に平行な鉛直軸VX、第2情報IN2上における第1方向xに平行な線を示す第1方向軸AX、及び撮像素子39a1の撮像面を構成する矩形の2辺に平行な可動部傾き軸LVXで構成される。
カメラアイコンIC11は、撮像装置1の傾き状態(カメラ傾き角度Kθ)に応じて、光軸LL回りに回転した状態で表示され、撮像素子アイコンIC12は、可動部30aの傾き状態(回転量α)に応じて、光軸LL回りに回転した状態で表示される。カメラ傾き角度Kθは、水平軸HXと第1方向軸AXのなす角度で示される(図13〜図15における外側の斜線部分参照)。回転量αは、第1方向軸AXと可動部傾き軸LVXのなす角度で示される(図14、図15における内側の斜線部分参照)。可動部30aの重力方向と垂直な水平面に対する光軸LL周りの傾き角度(可動部傾き角度LVL)は、水平軸HXと可動部傾き軸LVXのなす角度で示される(LVL=Kθ+α、図16の(7)参照)。
ただし、第1情報IN1、第2情報IN2は、スルー画像上だけでなく、別途設けられた表示装置に表示される形態であってもよい。
撮影レンズ67は、撮像装置1の交換レンズであり、CPU21のポートP8と接続され、撮影レンズ67に内蔵されたレンズROMなどに記録されたレンズ情報を、撮像装置1の電源がオン状態にされた時などにCPU21に出力する。DSP19は、CPU21のポートP9、及び撮像部39aと接続され、CPU21の指示に基づいて、撮像部39aにおける撮像により得られた画像信号について、画像処理などの演算処理を行う。
CPU21は、撮像に関する各部の制御、特に、構図調整を行う際に、可動部30aの移動制御を行う制御手段である。
AE部23は、被写体の測光動作を実行して露光値を演算し、この露光値に基づき撮影に必要となる絞り値及び露光時間を演算する。AF部24は、測距を行い、この測距結果に基づき撮影レンズ67を光軸方向に変位させ焦点調節を行う。AE部23、AF部24は、それぞれポートP4、P5で信号の入出力が行われる。
撮像装置1の構図調整装置すなわち構図調整処理に関する部分は、構図調整オンオフボタン14、構図調整キー16、表示部17、CPU21、傾き検出部25、駆動用ドライバ回路29、構図調整部30、及び磁界変化検出素子の信号処理回路としてのホール素子信号処理回路45を有する。
構図調整オンオフボタン14は、押下することにより構図調整スイッチ14aがオン状態にされ、構図調整キー16の操作が有効にされる。この場合、測光など他の動作と独立して、一定時間ごとに、傾き検出部25、及び構図調整部30が駆動されて構図調整処理が行われる。構図調整スイッチ14aがオン状態にされた構図調整モードの場合に構図調整パラメータCPが1に設定され、構図調整スイッチ14aがオフ状態にされた構図調整モードでない場合に構図調整パラメータCPが0に設定される。本実施形態ではこの一定時間を1msであるとして説明する。構図調整スイッチ14aのオン/オフ情報は、1ビットのデジタル信号としてCPU21のポートP14に入力される。
次に、傾き検出部25、駆動用ドライバ回路29、構図調整部30、ホール素子信号処理回路45についての詳細、及びCPU21との入出力関係について説明する。
傾き検出部25は、加速度センサ26、及び第1、第2アンプ28a、28bを有する。加速度センサ26は、重力加速度の第1方向x成分(横方向成分)である第1重力加速度成分と、重力加速度の第2方向y成分(縦方向成分)である第2重力加速度成分を検出するセンサである。第1アンプ28aは、加速度センサ26から出力された第1重力加速度成分に関する信号を増幅し、第1加速度ahとしてアナログ信号をCPU21のA/D1に出力する。第2アンプ28bは、加速度センサ26から出力された第2重力加速度成分に関する信号を増幅し、第2加速度avとしてアナログ信号をCPU21のA/D2に出力する。
構図調整部30は、構図調整処理を行う場合(CP=1)に、CPU21が演算した移動すべき位置Sに撮像部39aを、移動させることによって、構図を変える装置であり、撮像部39aを含みxy平面上に移動可能領域をもつ可動部30aと、固定部30bとを備える。
CPU21、及び傾き検出部25の各部への電力供給は、Ponスイッチ11aがオン状態にされた(主電源がオン状態にされた)後に開始される。傾き検出部25における傾き検出演算は、Ponスイッチ11aがオン状態にされた(主電源がオン状態にされた)後に開始される。
CPU21は、A/D1、A/D2に入力された第1、第2加速度ah、avをA/D変換し(第1、第2デジタル加速度信号Dah、Dav)、ノイズ除去のために高周波成分をカットし(デジタルローパスフィルタ処理、第1、第2デジタル加速度Aah、Aav)、撮像装置1の重力方向と垂直な水平面に対する光軸LL周りの傾き角度(カメラ傾き角度Kθ)を求める(図16の(1)参照)。傾き角度(カメラ傾き角度Kθ)は、保持姿勢などにより変動する撮像装置1の傾き角度(水平に保持された状態と比較した光軸LL周りの傾き度合い)である。言い換えると、撮像装置1の傾きは、重力方向と垂直な水平面と第1方向xとのなす角度または水平面と第2方向yとのなす角度で表される。第1方向xと第2方向yの一方と水平面とのなす角度が0度で且つ第1方向xと第2方向yの他方と水平面とのなす角度が90度である場合に、撮像装置1が傾いていない状態である。従って、傾き検出部25とCPU21は、撮像装置1の傾き角度を演算する機能を有する。
第1、第2重力加速度成分に相当する第1、第2デジタル加速度Aah、Aavは、それぞれ、撮像装置1の保持姿勢によって変動し、−1から+1までの値を示す。例えば、撮像装置1が、正立横位置姿勢状態にある場合、すなわち、撮像装置1が、水平保持状態で、且つ撮像装置1の上面部が上を向いた状態(図2参照)にある場合は、第1デジタル加速度Aahは0で、第2デジタル加速度Aavは+1である。撮像装置1が、倒立横位置姿勢状態にある場合、すなわち、撮像装置1が、水平保持状態で、且つ撮像装置1の底面部が上を向いた状態(図3参照)にある場合は、第1デジタル加速度Aahは0で、第2デジタル加速度Aavは−1である。撮像装置1が、第1縦位置姿勢状態にある場合、すなわち、撮像装置1が、縦保持状態で、且つ撮像装置1の側面の一方が上を向いた状態(図4参照)にある場合は、第1デジタル加速度Aahは−1で、第2デジタル加速度Aavは0である。撮像装置1が、第2縦位置姿勢状態にある場合、すなわち、撮像装置1が、縦保持状態で、且つ撮像装置1の側面の他方が上を向いた状態(図5参照)にある場合は、第1デジタル加速度Aahは+1で、第2デジタル加速度Aavは0である。
撮像装置1の正面部(撮影レンズ67がある側)が反重力方向あるいは重力方向(上または下)を向いた状態にある場合は、第1、第2デジタル加速度Aah、Aavはいずれも0である。
撮像装置1が、正立横位置姿勢状態から、正面からみて反時計回りにKθだけ回転した(傾いた)場合(図17参照)は、第1デジタル加速度Aahは−sin(Kθ)で、第2デジタル加速度Aavは+cos(Kθ)である。従って、傾き角度(カメラ傾き角度Kθ)を求めるには、第1デジタル加速度Aahについてアークサイン変換を施し且つ負符号を付すこと、または第2デジタル加速度Aavについてアークコサイン変換を施すことによって求めることが出来る。但し、傾き角度(Kθ)の絶対値が微少である(0に近い)場合は、余弦関数の変化量よりも、正弦関数の変化量の方が大きいため、アークサイン変換を施す計算の方が、アークコサイン変換を施す計算に比べて、高精度に傾き角度を算出することが可能になる(Kθ=−Sin−1(Aah)、図27のステップS77参照)。
撮像装置1が、第1縦位置姿勢状態から、正面からみて反時計回りにKθだけ回転した(傾いた)場合(図18参照)は、第1デジタル加速度Aahは−cos(Kθ)で、第2デジタル加速度Aavは−sin(Kθ)である。従って、傾き角度(カメラ傾き角度Kθ)を求めるには、第1デジタル加速度Aahについてアークコサイン変換を施し且つ負符号を付すこと、または第2デジタル加速度Aavについてアークサイン変換を施し且つ負符号を付すことによって求めることが出来る。但し、傾き角度(Kθ)の絶対値が微少である(0に近い)場合は、余弦関数の変化量よりも、正弦関数の変化量の方が大きいため、アークサイン変換を施す計算の方が、アークコサイン変換を施す計算に比べて、高精度に傾き角度を算出することが可能になる(Kθ=−Sin−1(Aav)、図27のステップS73参照)。
撮像装置1が、倒立横位置姿勢状態から、正面からみて反時計回りにKθだけ回転した(傾いた)場合(図19参照)は、第1デジタル加速度Aahは+sin(Kθ)で、第2デジタル加速度Aavは−cos(Kθ)である。従って、傾き角度(カメラ傾き角度Kθ)を求めるには、第1デジタル加速度Aahについてアークサイン変換を施すこと、または第2デジタル加速度Aavについてアークコサイン変換を施し且つ負符号を付すことによって求めることが出来る。但し、傾き角度(Kθ)の絶対値が微少である(0に近い)場合は、余弦関数の変化量よりも、正弦関数の変化量の方が大きいため、アークサイン変換を施す計算の方が、アークコサイン変換を施す計算に比べて、高精度に傾き角度を算出することが可能になる(Kθ=+Sin−1(Aah)、図27のステップS76参照)。
撮像装置1が、第2縦位置姿勢状態から、正面からみて反時計回りにKθだけ回転した(傾いた)場合(図20参照)は、第1デジタル加速度Aahは+cos(Kθ)で、第2デジタル加速度Aavは+sin(Kθ)である。従って、傾き角度(カメラ傾き角度Kθ)を求めるには、第1デジタル加速度Aahについてアークコサイン変換を施すこと、または第2デジタル加速度Aavについてアークサイン変換を施すことによって求めることが出来る。但し、傾き角度(Kθ)の絶対値が微少である(0に近い)場合は、余弦関数の変化量よりも、正弦関数の変化量の方が大きいため、アークサイン変換を施す計算の方が、アークコサイン変換を施す計算に比べて、高精度に傾き角度を算出することが可能になる(Kθ=+Sin−1(Aav)、図27のステップS74参照)。
傾き角度すなわちカメラ傾き角度Kθは、第1デジタル加速度Aahと第2デジタル加速度Aavとで絶対値の小さい方の値について、アークサイン変換を行い、プラスまたはマイナスの符号を付すことにより求められる(Kθ=+Sin−1(Aah)、−Sin−1(Aah)、+Sin−1(Aav)、及び−Sin−1(Aav)のうちいずれか1つ)。付される符号の正負は、第1デジタル加速度Aahと第2デジタル加速度Aavとで絶対値の大きい方の値の符号(0よりも小さいか否か)に基づいて決定される。具体的には、図27のフローチャートを用いて後述する。
本実施形態では、第1割り込み処理における加速度検出処理は、傾き検出部25における処理、及び傾き検出部25からCPU21への第1、第2加速度ah、avの入力処理を言うものとする。カメラ傾き角度Kθは、使用者により設定された回転量αと足し合わせた可動部傾き角度LVLの算出に使用される。
構図調整処理を行う場合(CP=1)、CPU21は、使用者による右方向キー16a、及び左方向キー16bの操作量に基づいて可動部30aの横移動量Hを決定し、上方向キー16c、及び下方向キー16dの操作量に基づいて可動部30aの縦移動量Vを決定し、右回転キー16e、及び左回転キー16fの操作量に基づいて回転量αを決定する。
構図調整処理を行わない場合(CP=0)は、可動部30aが初期状態(可動部30aが移動可能範囲の中心で且つ撮像素子39a1の撮像面の外形を構成する4辺が第1方向xまたは第2方向yに平行な状態)で固定されるように、横移動量H、縦移動量V、及び回転量αの値を設定する(H=V=α=0)。
CPU21は、横移動量H、縦移動量V、及び回転量αに対応して移動すべき可動部30aの位置S(可動部30aの駆動点の移動位置)を算出し(図16の(2)参照、図26のステップS57、S60参照)、算出後、かかる位置Sに移動させる。
構図調整キー16を使って、可動部30aを、第1方向xに移動させることにより、横シフト移動による構図調整が行われ、第2方向yに移動させることにより、縦シフト移動による構図調整が行われ、回転させることにより、回転移動による構図調整が行われる。構図調整キー16の操作と、可動部30aの移動方向との関係は、使用者が撮像装置1の正面部に結像する被写体像の倒立や反転を考慮せずに行えるように設定される。例えば、横シフト移動により可動部30aを背面から見て右方向に移動させれば、構図(被写体)が移動前よりも左方向に移動し、縦シフト移動により可動部30aを上方向に移動させれば、構図(被写体)が移動前よりも下方向に移動する。回転移動により可動部30aを背面から見て右回りに回転させれば、構図(被写体)も右回りに回転する。
すなわち、構図調整キー16の各方向キーが示す方向と表示部17上の表示画像の移動方向とが一致するように、可動部30aが移動せしめられる。具体的には、構図調整キー16により上下左右方向のいずれかへの移動の指示を受けた場合は、CPU21は、可動部30aを背面側から見て指示された方向と逆の方向に移動させ、回転移動の指示を受けた場合は、CPU21は、可動部30aを背面側から見て指示された回転方向と同じ方向に回転させる。このため、構図を移動させたい方向に対応して、構図を移動させることが可能になる。
これにより、三脚などで撮像装置1を固定した場合でも、撮像装置1を動かさずに、表示部17上に表示されたスルー画像を見て、可動部30aの移動に伴う構図の変化を確認し、構図を調整することが可能になる。また、調整前後の構図は、表示部17に表示されたスルー画像で確認出来るため、スルー画像を見ながら、使用者の意図に沿った構図になるように調整することが可能になる。
図8では、車両が左端で且つ先頭が右斜め上に向いた状態で撮像されている。ここで、左方向キー16bを操作して、可動部30aを背面から見て右方向に移動させ、下方向キー16dを操作して、可動部30aを上方向に移動させ、右回転キー16eを操作して、可動部30aを背面から見て右回りに(正面から見て左回り)に回転移動させると、図9で示されるように、車両が撮像素子39a1の中央付近に水平状態で撮像される。
本実施形態では、撮像装置1の内部に設けられ且つ撮像素子39a1を含む可動部30aだけを光軸LLに垂直な平面(xy平面上)を移動させるため、構図調整のために、撮像装置1を移動させる必要はない。このため、装置が大型化することはない。
ただし、可動部30aは、移動可能範囲を越えて移動することが出来ないため、位置Sの算出には、後述するような横移動量H、縦移動量V、及び回転量αに基づく可動部30aの移動量と移動可能範囲との関係が考慮される。
可動部30aの第1方向xへ移動させるための駆動点を横方向駆動点DPxとし、第2方向yへの移動及び回転させるための駆動点を第1縦方向駆動点DPyl、DPyrとする(図21、図22参照)。横方向駆動点DPxは、可動部30aの第1方向xへの駆動に使用されるコイル(横方向コイル31a)によって力が加えられる点で、横方向ホール素子hh10と近い位置に設定される。第1縦方向駆動点DPylは、可動部30aの第2方向yへの駆動に使用されるコイル(第1縦方向コイル32a1)によって力が加えられる点で、第1縦方向ホール素子hv1と近い位置に設定される。第2縦方向駆動点DPyrは、可動部30aの第2方向yへの駆動に使用されるコイル(第2縦方向コイル32a2)によって力が加えられる点で、第2縦方向ホール素子hv2と近い位置に設定される。
横方向駆動点DPxの移動位置(構図調整処理を開始する時点、すなわち初期状態における横方向駆動点DPxの位置に対する第1方向xの移動量)Sxは、回転量αと、横移動量Hとに基づいて算出される。具体的には、回転量αに対応して、横方向駆動点DPxは、第1方向xに第1横方向シフト量SHX1だけ移動せしめられる(SHX1=Lx×cos(θx+α)−Lx×cos(θx))。Lxは、撮像素子39a1の撮像面の回転中心Oから横方向駆動点DPxまでの距離、θxは、初期状態における横方向駆動点DPxと回転中心Oとを結ぶ線と第1方向xとのなす角度であり、設計により予め求められる定数である(図22参照)。また、横移動量Hに対応して、横方向駆動点DPxは、第1方向xに第2横方向シフト量SHX2だけ移動せしめられる(SHX2=H)。従って、横方向駆動点DPxの移動位置Sxは、第1横方向シフト量SHX1と、第2横方向シフト量SHX2との和で表される(Sx=SHX1+SHX2)。
第1縦方向駆動点DPylの移動位置(初期状態における第1縦方向駆動点DPylの位置に対する第2方向yの移動量)Sylは、縦移動量Vと、回転量αとに基づいて算出される。具体的には、回転量αに対応して、第1縦方向駆動点DPylは、第2方向yに第1縦方向シフト量SHY1だけ移動せしめられる(SHY1=Lyl×cos(θyl−α)―Lyl×cos(θyl))。Lylは、回転中心Oから第1縦方向駆動点DPylまでの距離、θylは、初期状態における第1縦方向駆動点DPylと回転中心Oとを結ぶ線と第2方向yとのなす角度であり、設計により予め求められる定数である。また、縦移動量Vに対応して、第1縦方向駆動点DPylは、第2方向yに第2縦方向シフト量SHY2だけ移動せしめられる(SHY2=V)。従って、第1縦方向駆動点DPylの移動位置Sylは、第1縦方向シフト量SHY1と、第2縦方向シフト量SHY2との和で表される(Syl=SHY1+SHY2)。
第2縦方向駆動点DPyrの移動位置(初期状態における第2縦方向駆動点DPyrの位置に対する第2方向yの移動量)Syrは、縦移動量Vと、回転量αとに基づいて算出される。具体的には、回転量αに対応して、第2縦方向駆動点DPyrは、第2方向yに第3縦方向シフト量SHY3だけ移動せしめられる(SHY3=Lyr×cos(θyr+α)―Lyr×cos(θyr))。Lyrは、回転中心Oから第2縦方向駆動点DPyrまでの距離、θyrは、初期状態における第2縦方向駆動点DPyrと回転中心Oとを結ぶ線と第2方向yとのなす角度であり、設計により予め求められる定数である。また、縦移動量Vに対応して、第2縦方向駆動点DPyrは、第2方向yに第4縦方向シフト量SHY4だけ移動せしめられる(SHY4=V)。従って、第2縦方向駆動点DPyrの移動位置Syrは、第3縦方向シフト量SHY3と、第4縦方向シフト量SHY4との和で表される(Syr=SHY3+SHY4)。
回転量αに対応して横方向駆動点DPxを第1方向xに第1横方向シフト量SHX1だけ移動させ、第1縦方向駆動点DPylを第2方向yに第1縦方向シフト量SHY1だけ移動させ、第3縦方向駆動点DPyrを第2方向yに第3縦方向シフト量SHY3だけ移動させることにより、可動部30aを回転量αだけ回転させた場合、可動部30aの任意の点P(例えば、撮像素子39a1の撮像面を構成する矩形(または正方形)の頂点)の第1方向xの移動量は、第1移動量Rxで表され(Rx=r×sin(B+|α|)−r×sinB、図23参照)、第2方向yの移動量は、第2移動量Ryで表される(Ry=r×sin(A+|α|)−r×sinA、図24参照)。rは、撮像面の回転中心Oと点Pとの距離であり、角度Bは、可動部30aが初期状態において、回転中心Oと点Pとを結ぶ線分と第2方向yとのなす角であり、角度Aは、可動部30aが初期状態において、回転中心Oと点Pとを結ぶ線分と第1方向xとのなす角であり、これらは設計により予め求められる定数である。
横移動量Hと回転量αとに基づく可動部30aの第1方向xの移動が、可動部30aの移動可能範囲内になるように、横方向駆動点DPxの移動位置Sxは調整(制限)される。同様に、縦移動量Vと回転量αとに基づく可動部30aの第2方向yの移動が、可動部30aの移動可能範囲内になるように、第1縦方向駆動点DPylの移動位置Syl、及び第2縦方向駆動点DPyrの移動位置Syrは調整(制限)される。
具体的には、CPU21は、第1移動量Rxの絶対値が、回転による可動部30aの第1方向xの移動可能量を示す第1横方向移動量Tsxを越えるか否か、及び第2移動量Ryの絶対値が、回転による可動部30aの第2方向yの移動可能量を示す第1縦方向移動量Tsyを越えるか否かを判断する。第1横方向移動量Tsxは、第2横方向移動量Ksxと横移動量Hの絶対値との差異と、第1移動量Rxの絶対値との和で表される(Tsx=(Ksx−|H|)+|Rx|)。第1縦方向移動量Tsyは、第2縦方向移動量Ksyと縦移動量Vの絶対値との差異と、第2移動量Ryの絶対値との和で表される(Tsy=(Ksy−|V|)+|Ry|)。
第1移動量Rxの絶対値が、第1横方向移動量Tsxより大きい(Tsx<|Rx|)、または第2移動量Ryの絶対値が、第1縦方向移動量Tsyより大きい(Tsy<|Ry|)場合には、横移動量Hに対応して横シフト移動を行い、且つ縦移動量Vに対応して縦シフト移動を行った上で、可動部30aを回転量αだけ回転させた場合には可動部30aの一部が可動部30aの移動可能範囲の外形を示す枠に当たると判断し、回転量αに対応した第1横方向シフト量SHX1、第1縦方向シフト量SHY1、及び第3縦方向シフト量SHY3の再計算を行わず、前の回転移動状態を維持する。
この場合、CPU21は、スルー画像上の第1情報IN1として、回転量αに対応した回転移動が出来ない旨を示す警告表示を行う。具体的には、回転量αが0未満の場合には、CPU21は、背面から見て左回りの回転移動が出来ないと判断し、第1枠F1を左下に傾けて強調する(図10参照、図29のステップS108参照)。回転量αが0以上である場合には、CPU21は、背面から見て右回りの回転移動が出来ないと判断し、第1枠F1を右下に傾けて強調する(図29のステップS107参照)。
また、CPU21は、背面から見て左回りの回転移動が出来ないと判断した場合に、左回転キー16fのバックライトを点灯させ、左回転キー16f以外の構図調整キー16を操作して、かかる回転移動が出来ない状態を解除しない限り、左回転キー16fの操作は無効であることを知らせる。また、CPU21は、背面から見て右回りの回転移動が出来ないと判断した場合に、右回転キー16eのバックライトを点灯させて、右回転キー16e以外の構図調整キー16を操作して、かかる回転移動が出来ない状態を解除しない限り、右回転キー16eの操作は無効であることを知らせる(図7参照)。図7は、斜線部分で、右回転キー16eのバックライトが点灯した状態を示す。
第1移動量Rxの絶対値が、第1横方向移動量Tsx以下(Tsx≧|Rx|)で、且つ第2移動量Ryの絶対値が、第1縦方向移動量Tsy以下(Tsy≧|Ry|)である場合には、横移動量Hに対応して横シフト移動を行い、且つ縦移動量Vに対応して縦シフト移動を行った上で、可動部30aを回転量αだけ回転させても、可動部30aが可動部30aの移動可能範囲の外形を示す枠に当たらないと判断し、回転量αに対応した第1横方向シフト量SHX1、第1縦方向シフト量SHY1、及び第3縦方向シフト量SHY3の再計算を行い(図29のステップS103参照)、第1横方向シフト量SHX1だけ横方向駆動点DPxを第1方向xに移動させ、第1縦方向シフト量SHY1だけ第1縦方向駆動点DPylを第2方向yに移動させ、且つ第3縦方向シフト量SHY3だけ第2縦方向駆動点DPyrを第2方向yに移動させる。この場合、第1枠F1を傾斜させた強調を行わない状態で、第1情報IN1がスルー画像上に表示される(図8、図9、図11、図12参照、図29のステップS105参照)。
また、CPU21は、表示部17に表示されたスルー画像上の第2情報IN2として、撮像装置1の傾き状態(カメラ傾き角度Kθ)、及び可動部30aの傾き状態(回転量α)を図示する。これにより、カメラ傾き角度Kθ、回転量α、及びこれらの足し合わせた可動部傾き角度LVL(=Kθ+α)を客観的に把握することが可能になる。図9、図15は、例として、カメラ傾き角度Kθの正負が反対で、且つ絶対値が等しくなるように回転量αを設定し、撮像素子39aの撮像面の外形を構成する矩形の2辺が水平線に平行で、残る2辺が水平線に垂直な状態にされた状態(LVL=Kθ+α=0)を示す。
また、CPU21は、横移動量Hの絶対値が、横シフトによる可動部30aの第1方向xの移動可能量を示す第2横方向移動量Ksxを越えるか否か、及び縦移動量Vの絶対値が、縦シフトによる可動部30aの第2方向yの移動可能量を示す第2縦方向移動量Ksyを越えるか否かを判断する。第2横方向移動量Ksxは、第1横方向移動量Tsxと第1移動量Rxの絶対値との差異と、横移動量Hの絶対値との和で表される(Ksx=(Tsx−|Rx|)+|H|)。第2縦方向移動量Ksyは、第1縦方向移動量Tsyと第2移動量Ryの絶対値との差異と、縦移動量Vの絶対値との和で表される(Ksy=(Tsy−|Ry|)+|V|)。
横移動量Hの絶対値が、第2横方向移動量Ksxより大きい(Ksx<|H|)場合には、回転量αに対応して回転移動を行い、且つ縦移動量Vに対応して縦シフト移動を行った上で、可動部30aを横移動量Hだけ横シフト移動させた場合には可動部30aの一部が可動部30aの移動可能範囲の外形を示す枠に当たると判断し、横移動量Hに対応した第2横方向シフト量SHX2の再計算を行わず、前の横シフト移動状態を維持する。
この場合、CPU21は、スルー画像上の第1情報IN1として、横移動量Hに対応した横シフト移動が出来ない旨を示す警告表示を行う。具体的には、横移動量Hが0未満の場合には、CPU21は、可動部30aを背面から見て右方向へ横シフト移動させることが出来ない、すなわち構図を左方向に移動させることが出来ないと判断し、第2枠F2の左辺部を強調する(図11参照、図29のステップS114参照)。横移動量Hが0以上の場合には、CPU21は、可動部30aを背面から見て左方向へ横シフト移動させることが出来ない、すなわち構図を右方向に移動させることが出来ないと判断し、第2枠F2の右辺部を強調する(図29のステップS115参照)。
また、CPU21は、可動部30aを背面から見て右方向へ横シフト移動させることが出来ないと判断した場合に、左方向キー16bのバックライトを点灯させ、左方向キー16b以外の構図調整キー16を操作して、かかる横シフト移動が出来ない状態を解除しない限り、左方向キー16bの操作は無効であることを知らせる。また、CPU21は、可動部30aを背面から見て左方向への横シフト移動が出来ないと判断した場合に、右方向キー16aのバックライトを点灯させて、右方向キー16a以外の構図調整キー16を操作して、かかる横シフト移動が出来ない状態を解除しない限り、右方向キー16aの操作は無効であることを知らせる。
横移動量Hの絶対値が、第2横方向移動量Ksx以下(Ksx≧|H|)である場合には、回転量αに対応して回転移動を行い、且つ縦移動量Vに対応して縦シフト移動を行った上で、可動部30aを横移動量Hだけ横シフト移動させても、可動部30aが可動部30aの移動可能範囲の外形を示す枠に当たらないと判断し、横移動量Hに対応した第2横方向シフト量SHX2の再計算を行い(図29のステップS110参照)、第2横方向シフト量SHX2だけ横方向駆動点DPxを第1方向xに移動させる。この場合、第2枠F2の右辺部や左辺部の強調を行わない状態で、第1情報IN1がスルー画像上に表示される(図8、図9、図12参照、図29のステップS112参照)。
縦移動量Vの絶対値が、第2縦方向移動量Ksyより大きい(Ksy<|V|)場合には、回転量αに対応して回転移動を行い、且つ横移動量Hに対応して横シフト移動を行った上で、可動部30aを縦移動量Vだけ縦シフト移動させた場合には可動部30aの一部が可動部30aの移動可能範囲の外形を示す枠に当たると判断し、縦移動量Vに対応した第2縦方向シフト量SHY2、及び第4縦方向シフト量SHY4の再計算を行わず、前の縦シフト移動状態を維持する。
この場合、CPU21は、スルー画像上の第1情報IN1として、縦移動量Vに対応した縦シフト移動が出来ない旨を示す警告表示を行う。具体的には、縦移動量Vが0未満の場合には、CPU21は、可動部30aを上方向へ縦シフト移動させることが出来ない、すなわち構図を下方向に移動させることが出来ないと判断し、第2枠F2の下辺部を強調する(図12参照、図29のステップS121参照)。縦移動量Vが0以上の場合には、CPU21は、可動部30aを下方向へ縦シフト移動させることが出来ない、すなわち構図を上方向に移動させることが出来ないと判断し、第2枠F2の上辺部を強調する(図29のステップS122参照)。
また、CPU21は、可動部30aを上方向へ縦シフト移動させることが出来ないと判断した場合に、下方向キー16dのバックライトを点灯させ、下方向キー16d以外の構図調整キー16を操作して、かかる縦シフト移動が出来ない状態を解除しない限り、下方向キー16dの操作は無効であることを知らせる。また、CPU21は、可動部30aを下方向へ縦シフト移動させることが出来ないと判断した場合に、上方向キー16cのバックライトを点灯させて、上方向キー16c以外の構図調整キー16を操作して、かかる縦シフト移動が出来ない状態を解除しない限り、上方向キー16cの操作は無効であることを知らせる。
縦移動量Vの絶対値が、第2縦方向移動量Ksy以下(Ksy≧|V|)である場合には、回転量αに対応して回転移動を行い、且つ横移動量Hに対応して横シフト移動を行った上で、可動部30aを縦移動量Vだけ縦シフト移動させても、可動部30aが可動部30aの移動可能範囲の外形を示す枠に当たらないと判断し、縦移動量Vに対応した第2縦方向シフト量SHY2、第4縦方向シフト量SHY4の再計算を行い(図29のステップS117参照)、第2縦方向シフト量SHY2だけ第1縦方向駆動点DPylを第2方向yに移動させ、第4縦方向シフト量SHY4だけ第2縦方向駆動点DPyrを第2方向yに移動させる。この場合、第2枠F2の上辺部や下辺部の強調を行わない状態で、第1情報IN1がスルー画像上に表示される(図8、図9、図11参照、図29のステップS119参照)。
回転移動が出来ない旨の警告表示(第1枠F1の強調表示)、横シフト移動が出来ない旨の警告表示(第2枠F2の右辺部と左辺部の少なくとも一方の強調表示)、及び縦シフト移動が出来ない旨の警告表示(第2枠F2の上辺部と下辺部の少なくとも一方の強調表示)は、同時に行われてもよい。図10は、構図を左回りに回転移動させること(可動部30aの背面から見た左回りの回転移動)、及び構図を下方向に移動させること(可動部30aの背面から見た上方向の縦シフト移動)が出来ない旨の警告表示が行われた場合の第1情報IN1を示す。
これらの警告表示により、構図調整による可動部30aの移動の限界を視認することが可能になる。特に、操作不可能なキーのバックライトを点灯させることにより、さらに警告表示が行われた状態を解除させるためのキーを使用者が簡単に知ることが出来る(操作可能なキーのバックライトを点灯させる形態であってもよい)。
構図調整キー16がタッチパネルで構成され、表示部17上などに表示される場合には、操作不可能なキーの表示状態を、他のキーと異なる状態にする形態であってもよい。また、構図調整キー16の警告出力の形態は、操作不可能なキーの操作時に警告音や警告振動を発する形態であってもよい。
また、構図調整キー16のうち回転移動に関連するキー(右回転キー16e、及び左回転キー16f)に代えて、右方向キー16a、左方向キー16b、上方向キー16c、及び下方向キー16dの周囲に回転ダイヤル部材16gを設ける形態であってもよい(図31参照)。この場合、回転ダイヤル部材16gを背面側から見て右回りに回転させると、右回転スイッチ(不図示)がオン状態にされ、回転ダイヤル部材16gの右回りの回転量に応じて、可動部30aが右回りに回転せしめられる。回転ダイヤル部材16gを背面側から見て左回りに回転させると、左回転キー16fを押下した場合と同様に、左回転スイッチ(不図示)がオン状態にされ、回転ダイヤル部材16gの左回りの回転量に応じて、可動部30aが左回りに回転せしめられる。
また、この場合、右回りの回転不能状態を示す警告表示は、回転ダイヤル部材16gの右側に設けられた右回転バックライト16hの点灯で、左回りの回転不能状態を示す警告表示は、回転ダイヤル部材16gの左側に設けられた左回転バックライト16iの点灯により行われる。従って、回転ダイヤル部材16gは、右回転バックライト16h、及び左回転バックライト16iが発光する光を透過する半透明の部材で構成される。
ただし、かかる右回りの回転不能状態を示す警告表示は、回転ダイヤル部材16gの周囲で且つ右側に設けられた右回転警告ライト16jの点灯で、左回りの回転不能状態を示す警告表示は、回転ダイヤルの周囲で且つ左側に設けられた左回転警告ライト16kの点灯で行われる形態であってもよい(図32参照)。
撮像部39aを含む可動部30aの移動は、後述する電磁力によって行われる。可動部30aを位置Sまで移動させるために駆動用ドライバ回路29を介して横方向コイル31aを駆動する駆動力Dの横方向成分を横方向駆動力Dx(横方向PWMデューティdx)、第1縦方向コイル32a1を駆動する縦方向成分を第1縦方向駆動力Dyl(第1縦方向PWMデューティdyl)、第2縦方向コイル32a2を駆動する縦方向成分を第2縦方向駆動力Dyr(第2縦方向PWMデューティdyr)とする。
構図調整部30の可動部30aの駆動(初期状態での固定を含む)は、CPU21のPWM0から横方向PWMデューティdx、PWM1から第1縦方向PWMデューティdyl、及びPWM2から第2縦方向PWMデューティdyrの出力を受けた駆動用ドライバ回路29を介して、駆動手段に含まれるコイル部、駆動用磁石部による電磁力によって行われる(図16の(3)参照)。可動部30aの移動前または移動後の位置Pはホール素子部44a、ホール素子信号処理回路45によって検出される。検出された位置Pの情報は、横方向検出位置信号pxが横方向成分として、2つの第1、第2縦方向検出位置信号pyl、pyrが縦方向成分としてそれぞれCPU21のA/D3、A/D4、A/D5に入力される(図16の(4)参照)。横方向検出位置信号px、第1、第2縦方向検出位置信号py1、py2はA/D3、A/D4、A/D5を介してA/D変換される。
横方向検出位置信号pxに対してA/D変換後の位置Pの横方向成分を横方向成分pdxとする。第1、第2縦方向検出位置信号pyl、pyrに対してA/D変換後の位置Pの縦方向成分を第1、第2縦方向成分pdyl、pdyrとする。検出された位置P(pdx、pdyl、pdyr)のデータと移動すべき位置S(Sx、Syl、Syr)のデータによりPID制御(横方向駆動力Dx、第1縦方向駆動力Dyl、第2縦方向駆動力Dyrの算出)が行われる(図16の(5)参照)。
構図調整処理すなわちPID制御による移動すべき位置Sへの可動部30aの駆動は、構図調整スイッチ14aがオン状態にされた構図調整モード(CP=1)の時に行われる。構図調整パラメータCPが0の時には、可動部30aは、構図調整処理に対応せず初期状態で固定するためのPID制御が行われ、撮像素子39a1の撮像面の外形を構成する長方形(または正方形)の4辺のそれぞれが、第1方向x、第2方向yのいずれかに平行な状態で且つ移動中心位置に移動せしめられる(図16の(6)参照)。
可動部30aは駆動用コイル部として横方向コイル31a、第1、第2縦方向コイル32a1、32a2、撮像素子39a1を有する撮像部39a、及び磁界変化検出素子部としてのホール素子部44aを有する(図6、図21参照)。本実施形態では、撮像素子39a1がCCDであるとして説明するが、CMOSなど他の撮像素子であってもよい。
固定部30bは、位置検出及び駆動用磁石部として、横方向磁石411b、第1、第2縦方向磁石412b1、412b2、横方向ヨーク431b、及び第1、第2縦方向ヨーク432b1、432b2を有する。
固定部30bは、ボールなどを使って可動部30aを挟み、可動部30aをxy平面上での矩形領域(移動可能領域)内で回転を含む移動が可能な状態を維持する。
撮像素子39a1の撮像範囲を最大限活用して構図調整処理を行うために、撮影レンズ67の光軸LLが撮像素子39a1の中心(回転中心O)近傍を通る位置関係にある時に、第1方向x、第2方向yともに可動部30aが移動可能範囲の中心に位置する(移動中心位置にある)ように可動部30aと固定部30bの位置関係を設定する。Ponボタン11の押下に対応してPonスイッチ11aがオン状態されて、構図調整処理を開始する時点、すなわち初期状態においては、可動部30aが移動可能範囲の中心に位置し、さらに、撮像素子39a1の撮像面の外形を構成する長方形(または正方形)の4辺のそれぞれは、第1方向x、第2方向yのいずれかに平行な状態にあるように可動部30aと固定部30bの位置関係を設定され、その後、構図調整処理が開始される(図25のステップS15参照)。撮像素子39a1の中心とは、撮像素子39a1の撮像面を形成する矩形が有する2つの対角線の交点をいう。
可動部30aには、シート状でかつ渦巻き状のコイルパターンが形成された横方向コイル31a、第1、第2縦方向コイル32a1、32a2、及びホール素子部44aが取り付けられている。横方向コイル31aのコイルパターンは、横方向コイル31aの電流の方向と横方向磁石411bの磁界の向きから生じる電磁力により横方向コイル31aを含む可動部30aにおける横方向駆動点DPxを第1方向xに移動させるべく、第2方向yと平行な線分を有する。第1縦方向コイル32a1のコイルパターンは、第1縦方向コイル32a1の電流の方向と第1縦方向磁石412b1の磁界の向きから生じる電磁力により第1縦方向コイル32a1を含む可動部30aにおける第1縦方向駆動点DPylを第2方向yに移動させるべく、第1方向xと平行な線分を有する。第2縦方向コイル32a2のコイルパターンは、第2縦方向コイル32a2の電流の方向と第2縦方向磁石412b2の磁界の向きから生じる電磁力により第2縦方向コイル32a2を含む可動部30aにおける第2縦方向駆動点DPyrを第2方向yに移動させるべく、第1方向xと平行な線分を有する。ホール素子部44aについては後述する。
横方向コイル31a、第1、第2縦方向コイル32a1、32a2は、フレキシブル基板(不図示)を介してこれらを駆動する駆動用ドライバ回路29と接続される。駆動用ドライバ回路29は、CPU21のPWM0、PWM1、PWM2から横方向PWMデューティdx、第1、第2縦方向PWMデューティdyl、dyrのそれぞれが入力される。駆動用ドライバ回路29は、入力された横方向PWMデューティdxの値に応じて横方向コイル31aに電力を供給し、可動部30aにおける横方向駆動点DPxを第1方向xに移動させる。駆動用ドライバ回路29は、入力された第1、第2縦方向PWMデューティdyl、dyrの値に応じて第1、第2縦方向コイル32a1、32a2に電力を供給し、可動部30aにおける第1、第2縦方向駆動点DPyl、DPyrを第2方向yに移動させる。
第1縦方向コイル32a1と第2縦方向コイル32a2とは、初期状態において、第1方向xに並べられて配置される。撮像素子39a1の中心と第1縦方向コイル32a1の中心近傍との第2方向yの距離と、撮像素子39a1の中心(回転中心O)と第2縦方向コイル32a2の中心近傍との第2方向yの距離は初期状態において等しい位置関係になるように、第1、第2縦方向コイル32a1、32a2は配置される。
横方向磁石411bは、横方向コイル31a及び横方向ホール素子hh10と対向するように固定部30bの可動部30a側に取り付けられる。
第1縦方向磁石412b1は、第1縦方向コイル32a1及び第1縦方向ホール素子hv1と対向するように固定部30bの可動部30a側に取り付けられる。第2縦方向磁石412b2は、第2縦方向コイル32a2及び第2縦方向ホール素子hv2と対向するように固定部30bの可動部30a側に取り付けられる。
横方向磁石411bは、第3方向zにおいて固定部30b上で且つ可動部30a側に取り付けられた横方向ヨーク431bの上であって、第1方向xにN極とS極が並べて取り付けられる(不図示)。第1、第2縦方向磁石412b1、412b2は、第3方向zにおいて固定部30b上で且つ可動部30a側に取り付けられた第1、第2縦方向ヨーク432b1、432b2の上であって、第2方向yにN極とS極が並べて取り付けられる(不図示)。
横方向ヨーク431bは、軟磁性体材料で構成され、固定部30b上に取り付けられる。横方向ヨーク431bは、横方向磁石411bの磁界が周囲に漏れないようにする役目、及び横方向磁石411bと横方向コイル31a、及び横方向磁石411bと横方向ホール素子hh10との間の磁束密度を高める役目を果たす。
第1、第2縦方向ヨーク432b1、432b2は、軟磁性体材料で構成され、固定部30b上に取り付けられる。第1縦方向ヨーク432b1は、第1縦方向磁石412b1の磁界が周囲に漏れないようにする役目、及び第1縦方向磁石412b1と第1縦方向コイル32a1、及び第1縦方向磁石412b1と第1縦方向ホール素子hv1との間の磁束密度を高める役目を果たす。第2縦方向ヨーク432b2は、第2縦方向磁石412b2の磁界が周囲に漏れないようにする役目、及び第2縦方向磁石412b2と第2縦方向コイル32a2、及び第2縦方向磁石412b2と第2縦方向ホール素子hv2との間の磁束密度を高める役目を果たす。
なお、横方向ヨーク431b、第1、第2縦方向ヨーク432b1、432b2は、別体構成でも一体構成であってもよい。
ホール素子部44aは、ホール効果を利用した磁電変換素子であるホール素子を3つ有し、可動部30aの第1方向x、第2方向yの現在位置P(横方向検出位置信号px、第1、第2縦方向検出位置信号pyl、pyr)を検出する1軸ホール素子である。3つのホール素子のうち第1方向xの位置検出用のホール素子を横方向ホール素子hh10、第2方向yの位置検出用のホール素子を第1、第2縦方向ホール素子hv1、hv2とする。
横方向ホール素子hh10は、第3方向zから見て可動部30a上であって、固定部30bの横方向磁石411bと対向し、且つ横方向駆動点DPxに近い位置に取り付けられる。
横方向ホール素子hh10は、横方向コイル31aと、第2方向yに並べて配置されてもよいが、横方向コイル31aの巻線内に配置され、特に巻線内の第1方向xの中心近傍に配置されるのが望ましい(図21参照)。横方向ホール素子hh10は、横方向コイル31aと第3方向zに積層される。巻線内配置、及び積層により、位置検出のための磁界発生領域と、可動部30aの駆動のための磁界発生領域を共用できるので、横方向磁石411b、横方向ヨーク431bの第2方向yの長さを短くすることができる。
また、横方向コイル31aによって可動部30aを第1方向xに移動させる力を加える位置(横方向駆動点DPx)と、横方向ホール素子hh10による位置検出ポイントとが近接するため、精度の高い駆動制御を行うことが可能になる。
第1縦方向ホール素子hv1は、第3方向zから見て可動部30a上であって、固定部30bの第1縦方向磁石412b1と対向し、且つ第1縦方向駆動点DPylに近い位置に取り付けられる。第2縦方向ホール素子hv2は、第3方向zから見て可動部30a上であって、固定部30bの第2縦方向磁石412b2と対向し、且つ第2縦方向駆動点DPyrに近い位置に取り付けられる。
第1縦方向ホール素子hv1は、第1縦方向コイル32a1と、第1方向xに並べて配置されてもよいが、第1縦方向コイル32a1の巻線内に配置され特に巻線内の第2方向yの中心近傍に配置されるのが望ましい。第1縦方向ホール素子hv1は、第1縦方向コイル32a1と第3方向zに積層される。巻線内配置、及び積層により、位置検出のための磁界発生領域と、可動部30aの駆動のための磁界発生領域を共用できるので、第1縦方向磁石412b1、第1縦方向ヨーク432b1の第1方向xの長さを短くすることができる。
第2縦方向ホール素子hv2は、第2縦方向コイル32a2と、第1方向xに並べて配置されてもよいが、第2縦方向コイル32a2の巻線内に配置され特に巻線内の第2方向yの中心近傍に配置されるのが望ましい。第2縦方向ホール素子hv2は、第2縦方向コイル31a2と第3方向zに積層される。巻線内配置、及び積層により、位置検出のための磁界発生領域と、可動部30aの駆動のための磁界発生領域を共用できるので、第2縦方向磁石412b2、第2縦方向ヨーク432b2の第1方向xの長さを短くすることができる。
また、第1縦方向コイル32a1によって可動部30aを第2方向yに移動させる力を加える位置(第1縦方向駆動点DPyl)と、第1縦方向ホール素子hv1による位置検出ポイントとが近接し、第2縦方向コイル32a2によって可動部30aを第2方向yに移動させる力を加える位置(第2縦方向駆動点DPyr)と、第2縦方向ホール素子hv2による位置検出ポイントとが近接するため、精度の高い駆動制御を行うことが可能になる。
直線的な変化量を使って精度の高い位置検出が行える範囲を最大限活用して位置検出を行うため、横方向ホール素子hh10の第1方向xの位置は、初期状態において、撮像素子39a1の中心(回転中心O)近傍が光軸LLを通る位置関係にある時に、横方向磁石411bのN極、S極と等距離近傍にあるのが望ましい。同様に、第1縦方向ホール素子hv1の第2方向yの位置は、初期状態において、撮像素子39a1の中心(回転中心O)近傍が光軸LLを通る位置関係にある時に、第1縦方向磁石412b1のN極、S極と等距離近傍にあるのが望ましい。第2縦方向ホール素子hv2の第2方向yの位置は、初期状態において、撮像素子39a1の中心(回転中心O)近傍が光軸LLを通る位置関係にある時に、第2縦方向磁石412b2のN極、S極と等距離近傍にあるのが望ましい。
ホール素子信号処理回路45は、第1、第2、第3ホール素子信号処理回路450、460、470を有する。
第1ホール素子信号処理回路450は、横方向ホール素子hh10の出力信号から横方向ホール素子hh10における出力端子間の電位差を検出し、これから可動部30aの横方向ホール素子hh10がある部分の第1方向xの位置を特定する横方向検出位置信号pxをCPU21のA/D3に出力する。第1ホール素子信号処理回路450は、フレキシブル基板(不図示)を介して、横方向ホール素子hh10と接続される。
第2ホール素子信号処理回路460は、第1縦方向ホール素子hv1の出力信号から第1縦方向ホール素子hv1における出力端子間の電位差を検出し、これから可動部30aの第1縦方向ホール素子hv1がある部分の第2方向yの位置を特定する第1縦方向検出位置信号pylをCPU21のA/D4に出力する。第2ホール素子信号処理回路460は、フレキシブル基板(不図示)を介して、第1縦方向ホール素子hv1と接続される。
第3ホール素子信号処理回路470は、第2縦方向ホール素子hv2の出力信号から第2縦方向ホール素子hv2における出力端子間の電位差を検出し、これから可動部30aの第2縦方向ホール素子hv2がある部分の第2方向yの位置を特定する第2縦方向検出位置信号pyrをCPU21のA/D5に出力する。第3ホール素子信号処理回路470は、フレキシブル基板(不図示)を介して、第2縦方向ホール素子hv2と接続される。
本実施形態では、回転角度を含めた可動部30aの位置を特定するために、3つのホール素子を使う。3つのホール素子のうち、2つのホール素子を使って、可動部30a上の2つの点(第1縦方向駆動点DPyl、第2縦方向駆動点DPyrに近い点)における第2方向yの位置を、残る1つのホール素子を使って、可動部30a上の1つの点(横方向駆動点DPxに近い点)における第1方向xの位置を特定する。これら2つの点における第2方向yの位置情報、1つの点における第1方向xの位置情報に基づいて、可動部30aの回転角度(傾き)を含む位置を特定することが可能である。
次に、撮像装置1のメイン動作について図25のフローチャートで説明する。
Ponスイッチ11aがオン状態にされ撮像装置1の電源がオンにされると、ステップS11で、傾き検出部25に電力が供給され、電源オン状態にされる。ステップS12で、CPU21は、横移動量H、縦移動量V、回転量α、第1横方向移動量Tsx、第2横方向移動量Ksx、第1縦方向移動量Tsy、第2縦方向移動量Ksy、第1横方向シフト量SHX1、第2横方向シフト量SHX2、第1縦方向シフト量SHY1、第2縦方向シフト量SHY2、第3縦方向シフト量SHY3、及び第4縦方向シフト量SHY4を初期化する。具体的には、CPU21は、横移動量H、縦移動量V、回転量α、第1横方向シフト量SHX1、第2横方向シフト量SHX2、第1縦方向シフト量SHY1、第2縦方向シフト量SHY2、第3縦方向シフト量SHY3、及び第4縦方向シフト量SHY4を0に設定し、第1横方向移動量Tsx、及び第2横方向移動量Ksxを、横方向最大移動量HOxに設定し、第1縦方向移動量Tsy、及び第2縦方向移動量Ksyを、縦方向最大移動量HOyに設定する。横方向最大移動量HOxは、初期状態において可動部30aの第1方向xの移動可能量であり、縦方向最大移動量HOyは、初期状態において可動部30aの第2方向yの移動可能量であり、これらは、設計により予め求められる定数である(図23、図24参照)。
ステップS13で、一定時間(1ms)間隔で第1、第2割り込み処理が開始される。第1割り込み処理の詳細については、図26、図27、図29のフローチャートを使って後述し、第2割り込み処理の詳細については、図28のフローチャートを使って後述する。ステップS14で、CPU21は、構図調整パラメータCPの値を0に設定する。ステップS15で、CPU21は、300msだけ時間が経過するのを待機する。その後ステップS16に進められる。この間に行われる第1割り込み処理により、初期状態として、可動部30aが移動可能範囲の中心に位置し、且つ撮像素子39a1の撮像面の外形を構成する長方形(または正方形)の4辺のそれぞれが、第1方向x、第2方向yのいずれかに平行な状態にあるように、可動部30aが移動せしめられる。また、CPU21と撮影レンズ67との間で通信が行われ、撮影レンズ67からレンズ情報が、CPU21に出力される。
ステップS16で、CPU21は、構図調整スイッチ14aがオン状態にされたか否かを判断する。構図調整スイッチ14aがオン状態にされていない場合は、ステップS17で、CPU21は、構図調整パラメータCPの値を0に設定する。構図調整スイッチ14aがオン状態にされている場合は、ステップS18で、CPU21は、構図調整パラメータCPの値を1に設定する。
ステップS19で、CCDの電荷蓄積すなわち露光が行われる。露光時間終了後、ステップS20で、CCD入力、すなわち露光時間内の間CCDに蓄積された電荷が移動せしめられる。ステップS21で、CPU21とDSP19との間で通信が行われ、移動された電荷に基づいて画像処理が行われ、画像処理された画像が表示部17によって表示される(スルー画像表示)。
ステップS22で、AE部23により測光が行われ、絞り値や露光時間が演算される。ステップS23で、AF部24により測距が行われ、AF部24のレンズ制御回路駆動により合焦動作が行われる。
ステップS24で、CPU21は、レリーズスイッチ13aがオン状態にされたか否かを判断する。レリーズスイッチ13aがオン状態にされていない場合には、ステップS16に戻される(ステップS16〜23を繰り返す)。レリーズスイッチ13aがオン状態にされている場合は、ステップS25に進められる。
ステップS25で、CCDの電荷蓄積すなわち露光が行われる。露光時間終了後、ステップS26で、CCD入力、すなわち露光時間内の間CCDに蓄積された電荷が移動せしめられる。ステップS27で、CPU21とDSP19との間で通信が行われ、移動された電荷に基づいて画像処理が行われ、画像処理された画像が撮像装置1内の映像メモリに記憶される。ステップS28で、記憶された画像信号は、表示部17によって表示される。その後、ステップS16に戻される(次の撮像動作が可能な状態にされる)。
次に、図25のステップS13で開始され、一定時間(1ms)間隔で行われる第1割り込み処理について図26のフローチャートを用いて説明する。第1割り込み処理が開始されると、ステップS51で、傾き検出部25から出力された第1、第2加速度ah、avが、CPU21のA/D1、A/D2を介しA/D変換され入力される(第1、第2デジタル加速度信号Dah、Dav、加速度検出処理)。第1、第2デジタル加速度信号Dah、Davは、ノイズ除去のために高周波成分がカットされる(第1、第2デジタル加速度Aah、Aav、デジタルローパスフィルタ処理)。
ステップS52で、ホール素子部44aで位置検出され、ホール素子信号処理回路45で演算された横方向検出位置信号px、第1、第2縦方向検出位置信号pyl、pyrがCPU21のA/D3、A/D4、A/D5を介しA/D変換され入力され、現在位置P(pdx、pdyl、pdyr)が求められる(図16の(4)参照)。
ステップS53で、CPU21は、第1、第2デジタル加速度Aah、Aavに基づいて、カメラ傾き角度Kθを算出する(図16の(1)参照)。カメラ傾き角度Kθを求める演算の詳細については、図27のフローチャートを使って後述する。ステップS54で、CPU21は、構図調整パラメータCPの値が0か否かを判断する。CP=0すなわち構図調整モードでない場合は、ステップS55に進められ、CP=1すなわち構図調整モードの場合は、ステップS58に進められる。
ステップS55で、CPU21は、横移動量H、縦移動量V、及び回転量αの値を0に設定する。ステップS56で、CPU21は、横シフト移動不能、縦シフト移動不能、及び回転移動不能を示す警告表示、すなわち、第1枠F1の傾斜させた状態の第1情報IN1の表示や、第2枠F2の右辺部などを強調させた状態の第1情報IN1の表示が行われている場合には、これを解除する。ステップS57で、CPU21は、可動部30aの移動すべき位置S(Sx、Syl、Syr)を、可動部30aの移動中心位置で且つ撮像素子39a1の撮像面の外形を構成する4辺が第1方向xまたは第2方向yに平行な状態になるように設定する(図16の(6)参照)。
ステップS58で、CPU21は、レリーズスイッチ13aがオン状態にされたか否かを判断する。レリーズスイッチ13aがオン状態にされていない場合には、ステップS59に進められる。レリーズスイッチ13aがオン状態にされている場合は、ステップS61に進められる。
ステップS59で、CPU21は、構図調整キー16の操作状態に応じて、横移動量H、縦移動量V、及び回転量αの値を決定する。ステップS60で、CPU21は、横移動量H、縦移動量V、回転量αなどに基づいて、横方向駆動点DPxの移動位置Sx、第1縦方向駆動点DPylの移動位置Syl、第2縦方向駆動点DPyrの移動位置Syrを算出する(図16の(2)参照)。可動部30aの移動すべき位置S(横方向成分Sx、第1縦方向成分Syl、第2縦方向成分Syr)の算出の詳細については、図29のフローチャートを使って後述する。
ステップS61で、ステップS57、60のいずれかで設定した位置S(Sx、Syl、Syr)と現在位置P(pdx、pdyl、pdyr)に基づいて、CPU21は、可動部30aの移動に必要な駆動力D、すなわち横方向コイル31aを駆動するのに必要な横方向駆動力Dx(横方向PWMデューティdx)と、第1縦方向コイル32a1を駆動するのに必要な第1縦方向駆動力Dyl(第1縦方向PWMデューティdyl)と、第2縦方向コイル32a2を駆動するのに必要な第2縦方向駆動力Dyr(第2縦方向PWMデューティdyr)を算出する(図16の(5)参照)。
ステップS62で横方向PWMデューティdxにより駆動用ドライバ回路29を介し横方向コイル31aが駆動され、第1縦方向PWMデューティdylにより駆動用ドライバ回路29を介し第1縦方向コイル32a1が駆動され、第2縦方向PWMデューティdyrにより駆動用ドライバ回路29を介し第2縦方向コイル32a2が駆動され、可動部30aが移動せしめられる(図16の(3)参照)。ステップS61、S62の動作は、一般的な比例、積分、微分演算を行うPID自動制御で用いられる自動制御演算である。
ステップS63で、CPU21は、可動部傾き角度LVLを算出する(LVL=Kθ+α、図16の(7)参照)。ステップS64で、スルー画像上に第1情報IN1が表示されていない場合には、CPU21は、スルー画像上に第1情報IN1を表示させる。既に、第1情報IN1が表示されている場合には、かかる表示状態を維持する。また、スルー画像上に第2情報IN2が表示されていない場合には、CPU21は、ステップS53で求められたカメラ傾き角度Kθなどに基づいて、スルー画像上に第2情報IN2を表示させる。既に、第2情報IN2が表示されている場合には、ステップS53で求められたカメラ傾き角度Kθなどに基づいて、スルー画像上の第2情報IN2の表示状態を更新する。
次に、図26のステップS53で行われるカメラ傾き角度Kθの演算処理について図27のフローチャートを用いて説明する。演算処理が開始されると、ステップS71で、CPU21は、第2デジタル加速度Aavの絶対値が、第1デジタル加速度Aahの絶対値以上に大きいか否かを判断する。大きくない場合には、ステップS72に進められ、大きい場合には、ステップS75に進められる。
ステップS72で、CPU21は、第1デジタル加速度Aahが0以上であるか否かを判断する。0以上でない場合には、撮像装置1が第1縦位置姿勢状態に近い状態で保持されているとして、ステップS73で、CPU21は、カメラ傾き角度Kθを、第2デジタル加速度Aavについてアークサイン変換したものに、負符号を付した値に設定する。0以上である場合には、撮像装置1が第2縦位置姿勢状態に近い状態で保持されているとして、ステップS74で、CPU21は、カメラ傾き角度Kθを、第2デジタル加速度Aavについてアークサイン変換した値に設定する。
ステップS75で、CPU21は、第2デジタル加速度Aavが0以上であるか否かを判断する。0以上でない場合には、撮像装置1が倒立横位置姿勢状態に近い状態で保持されているとして、ステップS76で、CPU21は、カメラ傾き角度Kθを、第1デジタル加速度Aahについてアークサイン変換した値に設定する。0以上である場合には、撮像装置1が正立横位置姿勢状態に近い状態で保持されているとして、ステップS77で、CPU21は、カメラ傾き角度Kθを、第1デジタル加速度Aahについてアークサイン変換したものに、負符号を付した値に設定する。
次に、図25のステップS13で開始され、一定時間(1ms)間隔で行われる第2割り込み処理について図28のフローチャートを用いて説明する。第2割り込み処理が開始されると、ステップS81で、CPU21は、右方向キー16aが押下されて、右方向スイッチ(不図示)がオン状態にされたか否かを判断する。右方向スイッチがオン状態にされた場合には、ステップS82で、CPU21は、横移動量Hを一定量(ここでは1)だけ増加させる。その後、ステップS83に進められる。右方向スイッチがオン状態にされていない場合には、ステップS82を介さずに、ステップS83に進められる。ステップS83で、CPU21は、左方向キー16bが押下されて、左方向スイッチ(不図示)がオン状態にされたか否かを判断する。右方向スイッチがオン状態にされた場合には、ステップS84で、CPU21は、横移動量Hを一定量(ここでは1)だけ減少させる。その後、ステップS85に進められる。左方向スイッチがオン状態にされていない場合には、ステップS84を介さずに、ステップS85に進められる。
ステップS85で、CPU21は、上方向キー16cが押下されて、上方向スイッチ(不図示)がオン状態にされたか否かを判断する。上方向スイッチがオン状態にされた場合には、ステップS86で、CPU21は、縦移動量Vを一定量(ここでは1)だけ増加させる。その後、ステップS87に進められる。上方向スイッチがオン状態にされていない場合には、ステップS86を介さずに、ステップS87に進められる。ステップS87で、CPU21は、下方向キー16dが押下されて、下方向スイッチ(不図示)がオン状態にされたか否かを判断する。下方向スイッチがオン状態にされた場合には、ステップS88で、CPU21は、縦移動量Vを一定量(ここでは1)だけ減少させる。その後、ステップS89に進められる。下方向スイッチがオン状態にされていない場合には、ステップS88を介さずに、ステップS89に進められる。
ステップS89で、CPU21は、左回転キー16fが押下されて、左回転スイッチ(不図示)がオン状態にされたか否かを判断する。左回転スイッチがオン状態にされた場合には、ステップS90で、CPU21は、回転量αを一定量(ここでは1)だけ減少させる。その後、ステップS91に進められる。左回転スイッチがオン状態にされていない場合には、ステップS90を介さずに、ステップS91に進められる。ステップS91で、CPU21は、右回転キー16eが押下されて、右回転スイッチ(不図示)がオン状態にされたか否かを判断する。右回転スイッチがオン状態にされた場合には、ステップS92で、CPU21は、回転量αを一定量(ここでは1)だけ増加させた後、終了する。右回転スイッチがオン状態にされていない場合には、ステップS92を介さずに、終了する。
次に、図26のステップS60で行われる可動部30aの移動すべき位置S(横方向成分Sx、第1縦方向成分Syl、第2縦方向成分Syr)の演算処理について、図29のフローチャートを用いて説明する。位置Sの演算が開始されると、ステップS101で、CPU21は、回転量αに基づいて、第1移動量Rx、及び第2移動量Ryを算出する。ステップS102で、CPU21は、第1移動量Rxの絶対値が、第1横方向移動量Tsxよりも大きいか否か、あるいは、第2移動量Ryの絶対値が、第1縦方向移動量Tsyよりも大きいか否かを判断する。大きくない場合には、横移動量Hに対応して横シフト移動を行い、且つ縦移動量Vに対応して縦シフト移動を行った上で、可動部30aを回転量αだけ回転させても、可動部30aが可動部30aの移動可能範囲の外形を示す枠に当たらないと判断し、ステップS103に進められ、大きい場合には、横移動量Hに対応して横シフト移動を行い、且つ縦移動量Vに対応して縦シフト移動を行った上で、可動部30aを回転量αだけ回転させた場合には可動部30aの一部が可動部30aの移動可能範囲の外形を示す枠に当たると判断し、ステップS106に進められる。
ステップS103で、CPU21は、回転量αに基づいて、第1横方向シフト量SHX1、第1縦方向シフト量SHY1、及び第3縦方向シフト量SHY3を算出する。ステップS104で、CPU21は、第1横方向移動量Tsx、第1移動量Rx、及び横移動量Hに基づいて、第2横方向移動量Ksxを算出し、第1縦方向移動量Tsy、第2移動量Ry、及び縦移動量Vに基づいて、第2縦方向移動量Ksyを算出する。ステップS105で、CPU21は、回転移動不能を示す警告表示(第1枠F1の傾斜させた状態の第1情報IN1の表示)が行われている場合には、これを解除する。
ステップS106で、CPU21は、回転量αが0未満であるか否かを判断する。回転量αが0以上である場合には、CPU21は、構図の右回りの回転移動が出来ないと判断し、ステップS107で、第1情報IN1の表示を、第1枠F1を右下に傾け、第1枠F1の外形を構成する矩形の頂点の一部を第2枠F2に接触させ、第2枠F2の接触した辺を強調した状態にする。回転量αが0未満の場合には、CPU21は、構図の左回りの回転移動が出来ないと判断し、ステップS108で、第1情報IN1の表示を、第1枠F1を左下に傾け、第1枠F1の外形を構成する矩形の頂点の一部を第2枠F2に接触させ、第2枠F2の接触した辺を強調した状態にする(図10参照)。
ステップS109で、CPU21は、横移動量Hの絶対値が、第2横方向移動量Ksxよりも大きいか否かを判断する。大きくない場合には、可動部30aを横移動量Hだけ横シフト移動させても、可動部30aが可動部30aの移動可能範囲の外形を示す枠に当たらないと判断し、ステップS110に進められ、大きい場合には、可動部30aを横移動量Hだけ横シフト移動させた場合には可動部30aの一部が可動部30aの移動可能範囲の外形を示す枠に当たると判断し、ステップS113に進められる。
ステップS110で、CPU21は、第2横方向シフト量SHX2を横移動量Hに設定する。ステップS111で、CPU21は、第2横方向移動量Ksx、横移動量H、及び第1移動量Rxに基づいて、第1横方向移動量Tsxを算出する。ステップS112で、CPU21は、横シフト移動不能を示す警告表示(第2枠F2の右辺部などを強調させた状態の第1情報IN1の表示)が行われている場合には、これを解除する。
ステップS113で、CPU21は、横移動量Hが0未満であるか否かを判断する。横移動量Hが0未満の場合には、CPU21は、構図の左方向への横シフト移動(可動部30aの右方向への移動)が出来ないと判断し、ステップS114で、第1情報IN1の表示を、第2枠F2の左辺部を強調した状態にする(図11参照)。横移動量Hが0以上の場合には、CPU21は、構図の右方向への横シフト移動(可動部30aの左方向への移動)が出来ないと判断し、ステップS115で、第1情報IN1の表示を、第2枠F2の右辺部を強調した状態にする。
ステップS116で、CPU21は、縦移動量Vの絶対値が、第2縦方向移動量Ksyよりも大きいか否かを判断する。大きくない場合には、可動部30aを縦移動量Vだけ縦シフト移動させても、可動部30aが可動部30aの移動可能範囲の外形を示す枠に当たらないと判断し、ステップS117に進められ、大きい場合には、可動部30aを縦移動量Vだけ縦シフト移動させた場合には可動部30aの一部が可動部30aの移動可能範囲の外形を示す枠に当たると判断し、ステップS120に進められる。
ステップS117で、CPU21は、第2縦方向シフト量SHY2、第4縦方向シフト量SHY4を縦移動量Vに設定する。ステップS118で、CPU21は、第2縦方向移動量Ksy、縦移動量V、及び第2移動量Ryに基づいて、第1縦方向移動量Tsyを算出する。ステップS119で、CPU21は、縦シフト移動不能を示す警告表示(第2枠F2の上辺部などを強調させた状態の第1情報IN1の表示)が行われている場合には、これを解除する。
ステップS120で、CPU21は、縦移動量Vが0未満であるか否かを判断する。縦移動量Vが0未満の場合には、CPU21は、構図の下方向への縦シフト移動(可動部30aの上方向への移動)が出来ないと判断し、ステップS121で、第1情報IN1の表示を、第2枠F2の下辺部を強調した状態にする(図12参照)。縦移動量Vが0以上の場合には、CPU21は、構図の上方向への縦シフト移動(可動部30aの下方向への移動)が出来ないと判断し、ステップS122で、第1情報IN1の表示を、第2枠F2の上辺部を強調した状態にする。
ステップS123で、CPU21は、第1横方向シフト量SHX1、第2横方向シフト量SHX2に基づいて、位置Sの横方向成分(横方向駆動点DPxの移動位置)Sxを算出し、第1縦方向シフト量SHY1、第2縦方向シフト量SHY2に基づいて、位置Sの第1縦方向成分(第1縦方向駆動点DPylの移動位置)Sylを算出し、第3縦方向シフト量SHY3、第4縦方向シフト量SHY4に基づいて、位置Sの第2縦方向成分(第2縦方向駆動点DPyrの移動位置)Syrを算出する。
なお、第2情報IN2は、傾き角度と前記回転量との和に関する情報として、可動部傾き角度LVLだけをバー表示する形態であってもよい(図30参照)。
また、撮像装置1は、磁界変化検出素子としてホール素子を利用したホール素子部44aによる位置検出を説明したが、磁界変化検出素子として別の検出素子を利用してもよい。具体的には、磁界の変化を検出することにより可動部の位置検出情報を求めることが可能なMIセンサ(高周波キャリア型磁界センサ)、または磁気共鳴型磁界検出素子、MR素子(磁気抵抗効果素子)であり、ホール素子を利用した本実施形態と同様の効果が得られる。
また、可動部30aは、像ブレ補正装置として用いられても良い。像ブレ補正処理を行う場合には、CPU21は、構図調整キー16を使って設定された横移動量H、縦移動量V、及び回転量αを考慮せずに、角速度センサ(不図示)などから検出されたブレ量に基づいて、可動部30aの移動制御を行う。