JP2010036883A - 非空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】取り付け体11とリング状体12とを連結する連結部材13がタイヤ周方向に沿って複数設けられた非空気入りタイヤ1であって、リング状体12は、タイヤ周方向に沿って多数個の分割体12aに分割されるとともに、これらの分割体12aにおいてリング状体12の外周面12cをなす各表面が平坦面となっている。
【選択図】図1
Description
そこで、このパンクの発生を防止できる非空気入りタイヤとして、従来では例えば下記特許文献1に示されるような、内部がゴム材料で満たされた中実構造のいわゆるソリッドタイヤが提案されている。
また、連結部材が、前記タイヤ側面視で、タイヤ周方向における一方側に向けて凸となるように湾曲した第1連結板と、他方側に向けて凸となるように湾曲した第2連結板と、を備えているので、この非空気入りタイヤに外力が作用して取り付け体とリング状体とが相対的にタイヤ径方向、タイヤ周方向、若しくはタイヤ幅方向に変位したときに、この変位に応じて第1連結板および第2連結板を弾性変形させ易くすることが可能になり、当該非空気入りタイヤに柔軟性を具備させることができ、車両への振動の伝達が抑えられ良好な乗り心地性を確実に確保することができる。
さらに、リング状体がタイヤ周方向に沿って多数個の分割体に分割されていることから、リング状体の柔軟性が高められ、非空気入りタイヤに作用する外力に応じて第1連結板および第2連結板のみならずリング状体をも変形させ易くすることが可能になる。したがって、接地面内での接地圧のばらつきを抑えることが可能になり、良好な乗り心地性をより一層確実に確保することができるとともに、後述のようにリング状体の外周面側にトレッド部材が配設された場合には、耐久性を向上させることができる。
さらにこのように、リング状体を変形させ易くすることが可能になることから、前述の両連結板自体にかかる負荷のみならず、両連結板においてリング状体に連結される各一端部および取り付け体に連結される各他端部、つまり両連結板の接続部分にかかる負荷も大きく緩和することが可能になり、この接続部分を含めた連結部材全体の耐久性を高めることができる。
さらに、前述のようにリング状体がタイヤ周方向に沿って多数個の分割体に分割されているので、この非空気入りタイヤを容易に形成することが可能になるとともに、例えばリング状体の一部が破損したときに、リング状体の全体を交換せずにこの破損箇所のみを交換すれば足り、メンテナンス性を向上させることも可能になる。
また、前述の分割体においてリング状体の外周面をなす各表面が平坦面となっているので、例えば非空気入りタイヤを平坦な路面上に接地させて第1連結板および第2連結板を撓ませたときに、このタイヤにおいて路面上に位置する複数個の分割体の各表面の全てをそのほぼ全域にわたって路面と平行に沿わせる、つまり同一平面上に位置させることが可能になり、接地面内での接地圧のばらつきをより一層確実に抑えることができる。
すなわち、分割体の各表面を、例えば前記リング状体の外周面がこの非空気入りタイヤの軸線を中心とした真円になるようにタイヤ径方向の外方に向けて凸となるような凸曲面に形成した場合、このタイヤを平坦な路面上に接地させると、路面上に位置する複数個の分割体の各表面それぞれにおいて、タイヤ周方向の中間部に位置する部分が、路面側に当接する一方、この中間部よりもタイヤ周方向の外側に位置する部分は、前記中間部からタイヤ周方向の外側に向かうに従い漸次、タイヤ径方向の内側に向かい路面から離れることとなり、これら複数個の分割体の各表面の全てを全域にわたって路面と平行に沿わせることができない。
なお、各連結部材が、前記タイヤ側面視で、タイヤ径方向に沿って延びる仮想線に対して線対称となっている場合には、この非空気入りタイヤにおけるタイヤ周方向の一方側に沿うばね定数と他方側に沿うばね定数とで差が生ずるのを抑えることが可能になる。したがって、この非空気入りタイヤを接地させた状態で、当該タイヤの接地部分における進行方向に沿うばね定数と制動方向に沿うばね定数との差を抑えることが可能になり、良好な操縦性を確実に確保することができる。
この場合、1つの連結部材における両連結板の各一端部が、タイヤ周方向で互いに隣接する複数個の分割体に跨って連結されているので、リング状体を構成する分割体の個数を、前述の作用効果を奏するのに十分な数量確保し易くすることが可能になるとともに、後述のようにリング状体の外周面側にトレッド部材が配設された場合には、トレッド部材に作用する接地圧をタイヤ周方向に分散させ易くすることも可能になり、接地面内での接地圧のばらつきを確実に抑えることができる。
この構成において、前記複数個の分割体は、前記各表面の全てが同一平面上に位置するように弾性的に剛体変位可能となってもよい。
この場合、前記複数個の分割体が、前記各表面の全てが同一平面上に位置するように弾性的に剛体変位可能となっているので、この非空気入りタイヤを平坦な路面上に接地させた時に、このタイヤにおいて路面上に位置する複数個の分割体の各表面の全てをそのほぼ全域にわたって路面に平行に沿わせることが可能になる。
この場合、リング状体の外周面側に、その全周にわたってトレッド部材が配設されているので、乗り心地性、グリップ性、および非空気入りタイヤの耐久性を確実に向上させることができる。
また、第1連結板および第2連結板の各一端部が、リング状体の内周面側においてパターン溝と対応する位置に連結されているので、この非空気入りタイヤの接地時に、路面から連結部材全体に加えられる負荷、およびトレッド部材において第1連結板および第2連結板の各一端部と対応する対応部分に加えられる負荷をそれぞれ確実に抑制することが可能になる。
このうち、トレッド部材の前記対応部分に加えられる負荷を抑制することが可能になることから、トレッド部材の前記対応部分で接地圧が局所的に高くなるのを防ぎ、接地面内で接地圧がばらつくのをより一層確実に抑えることができる。
この場合、1つの連結部材における両連結板の各一端部が、リング状体の内周面側においてタイヤ周方向における同一の位置にタイヤ幅方向の位置を互いに異ならせて各別に連結されて、連結部材が、第1連結板が一のタイヤ幅方向位置にタイヤ周方向に沿って複数配置され、かつ第2連結板が他のタイヤ幅方向位置にタイヤ周方向に沿って複数配置されるように、タイヤ周方向に沿って複数設けられているので、タイヤ周方向で隣り合う連結部材同士の干渉を抑えることが可能になり、その配設個数に制限が生ずるのをより一層確実に抑えることができる。
なお、前述のようにトレッド部材が配設された場合には、トレッド部材に作用する接地圧をさらにタイヤ幅方向に分散させ易くすることも可能になり、耐久性を確実に向上させることができる。
この場合、分割体に補強リブが設けられているので、分割体の曲げ剛性を向上させることが可能になり、この分割体が曲げ変形したことに起因して接地圧がばらつくのを抑制することができる。
この場合、ヒステリシスロスの発生をほぼなくすことが可能になり、転がり抵抗を空気入りタイヤよりも低減することができる。
この場合、両連結板における各一端部および各他端部のうちの少なくとも一方が、タイヤ幅方向に沿って平行に延びる回転軸線回りに回転自在に支持されているので、非空気入りタイヤに外力が作用して取り付け体とリング状体とが相対的に前述のように変位したときに、前記少なくとも一方を前記回転軸線回りに回転させることにより、この少なくとも一方が局所的に大きく変形させられるのを抑制することが可能になる。したがって、前記両連結板の全体を偏り少なく均等に変形させて前記少なくとも一方にかかる負荷を抑えることが可能になり、乗り心地性、および連結部材全体の耐久性をより一層高めることができる。
ところで、このように両連結板における各一端部および各他端部のうちの少なくとも一方を前記回転軸線回りに回転自在に支持する構成では、この連結部材の配設個数がスペース上の理由から制限されるおそれがある。このように連結部材の配設個数が制限された場合に、1つの連結部材における両連結板の各一端部を1つの分割体に連結してしまうと、分割体の個数が少なくなりすぎて、前述の作用効果が奏功され難くなるおそれがある。
すなわち、両連結板における各一端部および各他端部のうちの少なくとも一方を前記回転軸線回りに回転自在に支持する構成を採用したことにより、連結部材の配設個数が少なくなったとしても、前述のように、1つの連結部材における両連結板の各一端部を、タイヤ周方向で互いに隣接する複数個の分割体に跨って連結することによって、リング状体を構成する分割体の個数は、前述の作用効果を奏するのに十分な数量確保することが可能になる。つまり、1つの連結部材における両連結板の各一端部を、タイヤ周方向で互いに隣接する複数個の分割体に跨って連結することで、連結部材の配設個数とは無関係に分割体の個数を数多く確保することができる。
この非空気入りタイヤ1は、図示されない車軸に取り付けられる取り付け体11と、取り付け体11をタイヤ径方向の外側から囲繞するリング状体12と、タイヤ周方向に沿って複数設けられ取り付け体11の外周面側とリング状体12の内周面12b側とを連結する連結部材13と、リング状体12の外周面12c側にその全周にわたって配設されたトレッド部材14と、リング状体12とトレッド部材14との間に配設された補強層15と、が備えられている。
補強層15は、円筒状に形成されたゴムシートの内部にスチールコードが複数本並べられて埋設された構成となっている。なお、この補強層15はトレッド部材14と一体に形成してもよい。また、補強層15は、例えば接着剤等を用いてその内周面をリング状体12の外周面12cに接着させ外周面をトレッド部材14の内周面に接着させることにより固定されている。
すなわち、両連結板21、22の各長さは互いに同等とされるとともに、両連結板21、22の各他端部21b、22bは、前記タイヤ側面視で、取り付け体11の外周面において前記各一端部21a、22aとタイヤ径方向で対向する位置から前記軸線Oを中心にタイヤ周方向における一方側および他方側にそれぞれ同じ角度(例えば45°以上135°以下、好ましくは90°以上120°以下)ずつ離れた各位置に各別に連結されている。
また、取り付け部材19は、分割体12aの前記裏面においてタイヤ幅方向Hの中央部から他端側にずれた位置に配設されている。そして、前記ブロック状体19bにおいてタイヤ径方向の内側を向く表面に、1つの連結部材13における両連結板21、22の各一端部21a、22aが外接するように連結されている。
なお、第1連結板21および第2連結板22を、例えば鉄鋼、ステンレス鋼若しくはアルミニウム合金等の金属材料で形成した場合には、第1連結板21および第2連結板22それぞれの両端部21a、21bおよび22a、22bは、取り付け体11の外周面および前記ブロック状体19b(リング状体12の内周面12b側)に溶接若しくは締結部材で締結されて連結される。
また、第1連結板21および第2連結板22を樹脂材料で形成した場合には、第1連結板21および第2連結板22それぞれの両端部21a、21bおよび22a、22bは、取り付け体11の外周面および前記ブロック状体19b(リング状体12の内周面12b側)に当該樹脂材料を接着させる若しくは締結部材で締結されることによって連結される。
さらにまた、本実施形態では、リング状体12の外周面12c側に、その全周にわたってトレッド部材14が配設されているので、乗り心地性、グリップ性、および非空気入りタイヤ1の耐久性を確実に向上させることができる。
このうち、トレッド部材14の前記対応部分に加えられる負荷を抑制することが可能になることから、トレッド部材14の前記対応部分で接地圧が局所的に高くなるのを防ぎ、接地面内で接地圧がばらつくのをより一層確実に抑えることができる。
さらに、第1連結板21および第2連結板22がそれぞれ、金属材料若しくは樹脂材料で形成されているので、ヒステリシスロスの発生をほぼなくすことが可能になり、転がり抵抗を空気入りタイヤよりも低減することができる。
取り付け体31の外周面においてタイヤ幅方向Hの両端には、タイヤ径方向外方に向けて突出する第1支持突部32が、タイヤ周方向に等間隔をあけて複数設けられるとともに、各第1支持突部32にはタイヤ幅方向Hに貫通する第1軸受孔32aが形成されている。
そして、取り付け体31の外周面においてタイヤ幅方向Hの両端に位置する各第1支持突部32は、タイヤ幅方向Hで互いに対向しており、これらの第1支持突部32に形成された第1軸受孔32aは回転軸線Rと同軸に位置している。
そして、第1軸部35の両端部が第1軸受孔32aに回転自在に挿入され、かつ第2軸部36の両端部が前記第2軸受孔に回転自在に挿入されている。
例えば、前記各実施形態では、連結部材13として第1連結板21および第2連結板22をそれぞれ1つずつ備えた構成を示したが、これに代えて、1つの連結部材13に第1連結板21および第2連結板22がそれぞれ複数ずつ、互いのタイヤ幅方向Hの位置を異ならせて備えられた構成を採用してもよい。
また、連結部材13を、取り付け体11とリング状体12との間にタイヤ幅方向Hに沿って複数設けてもよい。
さらに、取り付け体11、31として円盤状体を示したが、これに代えて例えばリング状体等を採用してもよい。
さらに、第1連結板21および第2連結板22を形成する材質は前記各実施形態に限らず適宜変更してもよい。
また、第1連結板21および第2連結板22それぞれの他端部21b、22bは、前記各実施形態に代えて例えば、取り付け体11、31の外周面において前記軸線Oをタイヤ径方向で挟んで互いに反対となる位置に各別に連結してもよいし、あるいは、取り付け体11、31の外周面において、第1連結板21および第2連結板22の各一端部21a、22aにタイヤ径方向で対向する位置等に連結してもよい。
さらに、前記各実施形態では、補強層15を、接着剤等を介してその内周面をリング状体12の外周面12cに接着し外周面をトレッド部材14の内周面に接着して固定したが、これに代えて例えば、前記両連結板21、22の弾性復元力により、リング状体12の外周面12cと補強層15の内周面とを密接させ、かつ補強層15の外周面とトレッド部材14の内周面とを密接させるようにしてもよい。なお、補強層15は設けなくてもよい。
さらに、補強リブ12dは設けなくてもよい。
また、前記各実施形態では、両連結板21、22の各一端部21a、22aを、リング状体12の内周面12b側においてトレッド部材14の外周面に形成された複数の周方向主溝14aのうちの1つと対応する位置に、前記ブロック状体19bを介して連結したが、リング状体12の内周面12b側における任意の位置に連結してもよい。
さらに、前記各実施形態では、両連結板21、22の各一端部21a、22aが、リング状体12の内周面12b側においてトレッド部材14の外周面に形成された周方向主溝14aと対応する位置に前記ブロック状体19bを介して連結された構成を示したが、これに代えて例えば、トレッド部材14の外周面に横溝(パターン溝)を形成し、両連結板21、22の各一端部21a、22aを、リング状体12の内周面12b側において前記横溝と対応する位置に連結してもよい。
また、前記第2実施形態では、両連結板21、22の各一端部21a、22aおよび各他端部22b、22bの双方が、前記回転軸線R回りに回転自在に支持された構成を示したが、前記各一端部21a、22aおよび各他端部22b、22bのうちの少なくとも一方を前記回転軸線R回りに回転自在に支持するようにしてもよい。
また、リング状体12の外周面12c側にトレッド部材14を設けなくてもよい。
さらに、連結部材13の前記タイヤ側面視の形状は、前記仮想線Lに対して非対称としてもよい。
したがって、接地面内での接地圧のばらつきや振動の発生を確実に抑えることができるとともに、リング状体12を多数個の分割体12aに分割したことによって、非空気入りタイヤの転がり抵抗が増大したり、あるいは両連結板21、22にかかる負荷が高くなったりするのを抑制することができる。
さらに多数個の分割体12aが、剛体ではなく弾性部材38によってタイヤ周方向に連結されていることから、接地面積が大きく低減してしまうのを防ぐことが可能になるとともに、路面から受ける負荷が弾性部材38を介して非空気入りタイヤの広い範囲にわたって分散されることで局所的に大きな負荷が加わる部分が生ずるのを防ぐことが可能になり、耐久性を向上させることができる。
また、弾性部材38が、外径がリング状体12の内径と同等のリング状に形成されているので、この非空気入りタイヤの製造に際し、例えば弾性部材38を基準の一つとして多数個の分割体12aの配設位置を特定することが可能になり、非空気入りタイヤを容易かつ高精度に形成することができる。
また、弾性部材38の配設位置は、リング状体12内において多数個の分割体12aをタイヤ周方向に連結することが可能な位置であれば、図示した位置に限られるものではない。
さらに、弾性部材38を、タイヤ周方向に沿って全周にわたって連続して延在させたが、タイヤ周方向に沿って断続的に点在若しくは延在させてもよい。例えば、弾性部材38を、タイヤ周方向に沿って多数個の弾性分割体に分割し、1つの弾性分割体により2つの分割体12aをタイヤ周方向に連結させるとともに、2つの弾性分割体を1つの分割体12aに連結することで、弾性部材38をタイヤ周方向の全周にわたって延在させ、かつこの弾性部材38により多数個の分割体12aをタイヤ周方向の全周にわたって連結させてもよい。この場合、弾性部材38を容易に形成することが可能になるとともに、この弾性部材38を容易にリング状体12に組付けることができる。
実施例1として図1から図4で示した非空気入りタイヤ1を採用し、実施例2として図5から図8で示した非空気入りタイヤ2を採用した。
比較例1として、実施例1の非空気入りタイヤ1において、1つの連結部材13における両連結板21、22の各一端部21a、22aを、3つの分割体12aが一体となった1つの分割体に連結した構成を採用し、比較例2として、実施例2の非空気入りタイヤ2において、1つの連結部材13における両連結板21、22の各一端部21a、22aを、3つの分割体12aが一体となった1つの分割体に連結した構成を採用し、比較例3として、実施例1の非空気入りタイヤ1において、多数個の分割体12aの各表面を、リング状体12の外周面12cが前記軸線Oを中心とした真円になるようにタイヤ径方向の外方に向けて凸となるような凸曲面に形成した構成を採用した。
従来例として、内圧を230kPaかけた空気入りタイヤを採用した。
これらの実施例1、実施例2、比較例1、比較例2、比較例3および従来例のタイヤのサイズは全て195/55R16とした。
実施例2では、両連結板21、22におけるタイヤ幅方向Hの大きさおよび厚さをそれぞれ18mm、2.0mmとし、リング状体12の分割体12aにおけるタイヤ周方向の大きさおよび厚さをそれぞれ16mm、3.5mmとした。
さらに、実施例1、実施例2、比較例1、比較例2および比較例3の全てについて、両連結板21、22はステンレス鋼で形成し、リング状体12はアルミニウム合金で形成した。
転がり抵抗については、前述したそれぞれのタイヤを、ドラム試験機のドラム上に4.0kNの力で押し付けた状態で80km/hの速度で回転させたときに、ドラム軸に作用した抵抗力を測定した。
前記各ばね定数については、前述したそれぞれのタイヤを剛体板上に4.0kNの力で押し付けた状態で、この押し付け方向に直交する方向のうちタイヤ周方向に沿う方向に剛体板を押したときの力とその移動量(タイヤの変形量)とから測定した。
この表において、重量および転がり抵抗は数値が小さいほど良好であることを示しており、また、ばね定数は数値が大きいほど大きいことを示している。
接地圧標準偏差については、比較例1、2および実施例1、2の各非空気入りタイヤを、感圧紙を介して平板上に4.0kNの力で押し付けることで接地形状を得て、この接地形状を画像処理して計測した。
乗り心地性については、前述したそれぞれのタイヤを車両に装着し、この車両に2名乗車させて当該車両を走行させたときのドライバーによるフィーリングで評価した。
耐久性については、比較例1、2および実施例1、2の各非空気入りタイヤを、ドラム試験機のドラム上に5.2kNの力で押し付けた状態で81km/hの速度で回転させ、故障が発生したときの時間で評価した。
この表において、接地圧標準偏差は数値が小さいほど良好であることを示しており、また、乗り心地性および耐久性は数値が大きいほど良好であることを示している。
さらに、実施例2の非空気入りタイヤ2では、接地圧分布の低減、さらには乗り心地性および耐久性の向上がより一層図られることが確認された。
接地面積および接地圧標準偏差は、前述と同様にして得られた接地形状を画像処理して計測した。
結果を表3に示す。
この表において、接地面積は数値が大きいほど大きいことを示しており、接地圧標準偏差は数値が小さいほど良好であることを示している。
11、31 取り付け体
12 リング状体
12a 分割体
12b リング状体の内周面
12c リング状体の外周面
12d 補強リブ
13 連結部材
14 トレッド部材
14a 周方向主溝(パターン溝)
21 第1連結板
22 第2連結板
21a、22a 一端部
21b、22b 他端部
H タイヤ幅方向
L 仮想線
O 軸線
R 回転軸線
Claims (8)
- 車軸に取り付けられる取り付け体と、
該取り付け体をタイヤ径方向の外側から囲繞するリング状体と、
タイヤ周方向に沿って複数設けられ前記取り付け体と前記リング状体とを連結する連結部材と、が備えられた非空気入りタイヤであって、
前記連結部材は、このタイヤをその軸線方向から見たタイヤ側面視において、タイヤ周方向における一方側に向けて凸となるように湾曲した第1連結板と、他方側に向けて凸となるように湾曲した第2連結板と、を備え、
前記リング状体は、タイヤ周方向に沿って多数個の分割体に分割されるとともに、これらの分割体において前記リング状体の外周面をなす各表面が平坦面となっていることを特徴とする非空気入りタイヤ。 - 請求項1記載の非空気入りタイヤであって、
1つの前記連結部材における第1連結板および第2連結板の各一端部は、タイヤ周方向で互いに隣接する複数個の分割体に跨って連結されていることを特徴とする非空気入りタイヤ。 - 請求項2記載の非空気入りタイヤであって、
前記複数個の分割体は、前記各表面の全てが同一平面上に位置するように弾性的に剛体変位可能となっていることを特徴とする非空気入りタイヤ。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の非空気入りタイヤであって、
前記リング状体の外周面側には、その全周にわたってトレッド部材が配設され、
このトレッド部材の外周面にはパターン溝が形成され、
前記第1連結板および第2連結板の各一端部は、前記リング状体の内周面側において前記パターン溝と対応する位置に連結されていることを特徴とする非空気入りタイヤ。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の非空気入りタイヤであって、
1つの連結部材における第1連結板および第2連結板の各一端部は、前記リング状体の内周面側においてタイヤ周方向における同一の位置にタイヤ幅方向の位置を互いに異ならせて各別に連結され、
前記連結部材は、前記第1連結板が一のタイヤ幅方向位置にタイヤ周方向に沿って複数配置され、かつ前記第2連結板が他のタイヤ幅方向位置にタイヤ周方向に沿って複数配置されるように、タイヤ周方向に沿って複数設けられていることを特徴とする非空気入りタイヤ。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の非空気入りタイヤであって、
前記多数個の分割体において前記リング状体の内周面をなす各裏面には、タイヤ径方向の内方に向けて補強リブが突設されていることを特徴とする非空気入りタイヤ。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の非空気入りタイヤであって、
前記第1連結板および第2連結板はそれぞれ、金属材料若しくは樹脂材料で形成されていることを特徴とする非空気入りタイヤ。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の非空気入りタイヤであって、
前記リング状体の内周面側に連結される第1連結板および第2連結板の各一端部、および前記取り付け体の外周面側に連結される第1連結板および第2連結板の各他端部のうちの少なくとも一方は、タイヤ幅方向に沿って平行に延びる回転軸線回りに回転自在に支持されていることを特徴とする非空気入りタイヤ。
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