JP2010010348A - 基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】薬液ノズル4は、薬液吐出管23と、薬液吐出管23の先端部(下部領域27A)の周囲を取り囲んで被覆するカバー24とを備えている。カバー24の内壁と薬液吐出管23の外壁とによって、薬液吐出管23の先端部に隣接する排気空間37が区画されている。排気空間37内が吸引されると、多孔質体30によって捕獲された薬液が、多孔質体30を通過して排気空間37に移動する。
【効果】薬液吐出管23の先端部の内壁に薬液が残留しない。
【選択図】図2
Description
枚葉型の基板処理装置は、基板をほぼ水平に保持して回転させるスピンチャックと、このスピンチャックに保持された基板に対して処理液を供給する処理液ノズルとを備えている。
処理液ノズル50は、処理液吐出管53を備えている。この処理液吐出管53は、水平部54と、この水平部54の先端部から垂下した垂下部55とを有している。垂下部55は、円筒形状に形成されており、この垂下部55の下端に吐出口56が形成されている。処理液ノズル50は、基板Wの上方位置に、吐出口56を基板Wの表面に向けて配置されている。
処理液バルブ52を閉じて処理液59の供給を停止するときには、吸引バルブ58が開かれ、処理液バルブ52よりも処理液ノズル50側の処理液59が吸引される。処理液59の吸引は、処理液59の先端面が水平部54にある所定の待機位置に後退するまで行われる。
そこで、この発明の目的は、処理液ノズルの吐出口からの処理液のぼた落ち、および処理液ノズルにおける処理液の結晶化を防止または抑制することができる基板処理装置を提供することである。
この構成によれば、処理液吐出管の先端部の管壁を伝う処理液が、捕獲部によって捕獲される。そして、捕獲部によって捕獲された処理液が、吸引手段によって吸引されて、先端部の管壁から除去される。したがって、先端部の管壁に処理液がほとんど残留しない。これにより、処理液ノズルの吐出口からの処理液のぼた落ち、および処理液ノズルにおける処理液の結晶化を防止または抑制することができる。
この構成によれば、処理液吐出管の先端部の管壁が多孔質体によって構成されている。そのため、多孔質体を通過させることにより、処理液を処理液吐出管の管壁の内外を移動させることが可能である。したがって、処理液吐出管内で多孔質体により捕獲された処理液が、吸引手段によって多孔質体を通過して吸引されて処理液吐出管の外部に移動する。つまり、処理液吐出管内の処理液を、吐出口を経由せずに処理液吐出管外に除去することができる。これにより、基板上への処理液のぼた落ちをより一層抑制することができる。
この構成によれば、処理液吐出管の先端部に隣接して、カバー内、すなわちカバーと処理液吐出管の管壁とで仕切られる空間(37,72)が形成されている。そして、この空間がカバー内吸気手段によって吸引されることにより、先端部で捕獲された処理液を当該空間に取り込むことができる。これにより、処理液吐出管の先端部から処理液を除去することができる。
請求項4記載の発明は、前記吸引手段が、前記吐出口よりも基板寄りに配置され、当該吐出口に対向する吸引口(64,77)を通して、前記捕獲部に捕獲された処理液を吸引する手段(31,32,35)を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
請求項5に記載のように、前記捕獲部が、前記先端部の内壁に凹凸状に形成された凹凸部(61)を含んでいてもよい。
前記処理液供給手段から前記処理液ノズルに供給される処理液がふっ酸を含んでいてもよい。
また、前記処理液供給手段から前記処理液ノズルに供給される処理液がバファードふっ酸を含んでいてもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す模式図である。
基板処理装置は、処理液を用いて、半導体ウエハなどの基板Wから汚染物質を除去するための洗浄処理を実行するための装置である。処理液として、たとえば、薬液とリンス液としてのDIW(脱イオン化された水)とを用いることができる。
薬液ノズル4は、スピンチャック3の上方でほぼ水平に延びるノズルアーム10の先端部に取り付けられている。このノズルアーム10は、カップ6の側方でほぼ鉛直に延びたアーム支持軸11に支持されている。アーム支持軸11には、モータ(図示せず)を含むノズル駆動機構12が結合されている。ノズル駆動機構12からアーム支持軸11に回転力を入力して、アーム支持軸11を回動させることにより、スピンチャック3の上方でノズルアーム10を揺動させることができる。薬液ノズル4は、薬液の供給が行われないときには、カップ6の側方の退避位置に退避しており、薬液の供給時には、基板Wの上面に対向する処理位置へと移動する。
DIWノズル5には、DIW供給ラインからのDIWが供給されるDIW供給管20が接続されている。このDIW供給管20には、DIWバルブ21が介装されている。DIWバルブ21が開かれると、DIW供給管20からDIWノズル5にDIWが供給され、DIWノズル5からDIWが吐出される。スピンチャック3に基板Wが保持された状態で、DIWノズル5からDIWを吐出させることにより、基板Wの表面にDIWを供給することができる。
薬液ノズル4は、横断面形状が円環状の薬液吐出管23と、薬液吐出管23の先端部(後述する垂下部27の下部領域27A)の周囲を取り囲んで被覆するカバー24とを備えている。
薬液吐出管23は、内部に薬液流路25が形成されており、水平方向に延びる円筒状の水平部26と、この水平部26の先端部から垂下した円筒状の垂下部27とを備えている。薬液流路25は、水平部26の基端部で導入口28として開口するとともに、垂下部27の下端部27Bで吐出口29としてほぼ円形状に開口している。導入口28を介して薬液流路25に導入された薬液が、薬液流路25を流通した後、吐出口29から吐出される。
第2吸引配管32は、処理室2の外部へ延びており、その先端は、第2吸引配管32内を真空吸引するための第2真空発生装置35に接続されている。第2吸引配管32の途中部には、第2吸引バルブ36が介装されている。
図3は、図1に示す基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。
図4は、図1に示す基板処理装置の処理例を示す工程図であり、図5は、薬液処理工程を説明するためのフローチャートである。第1および第2真空発生装置18,35は、基板処理装置の電源オン時に駆動開始されている。
基板Wがスピンチャック3に保持された後、制御装置40は、モータ7を制御して、基板Wを回転開始させる(ステップS2)。基板Wの回転速度が1500rpmに達すると、基板Wの表面に薬液が供給されて、薬液を用いた薬液処理(ステップS3)が基板Wに施される。
DIWの供給開始から所定のリンス時間が経過すると、制御装置40は、DIWバルブ21を閉じて、基板WへのDIWの供給を停止する。また、制御装置40は、スピンチャック3をスピンドライ回転速度(たとえば3000rpm)まで加速する。これにより、リンス処理後の基板Wの表面に付着しているDIWを遠心力で振り切って乾燥させるスピンドライ処理が実施される(ステップS5)。スピンドライ処理が所定のスピンドライ時間にわたって行われると、スピンチャック3の回転が停止され(ステップS6)、その後、図示しない搬送ロボットによって基板Wが搬出される(ステップS7)。
この第2実施形態に係る薬液ノズル60では、薬液吐出管23全体が、PVC(poly−vinyl−chloride)、PTFE(poly tetra-fluoro ethylene)およびPFA(perfluoro−alkylvinyl−ether−tetrafluoro−ethlene−copolymer)などの樹脂材料によって形成されている。
カバー24と薬液吐出管23との間に形成される排気空間37の下端部は、吐出口29を取り囲む円環状の吸引口64として開口している。この吸引口64は、吐出口29よりも基板W寄りに配置され、吐出口29に対向している。このため、排気空間37内が吸引されると、吸引口64の周囲の雰囲気が吸引されて、雌ねじ61に捕獲された薬液が、吐出口29を介して、吸引口64によって捕捉される。
この第3実施形態に係る薬液ノズル70が第2実施形態に係る薬液ノズル60と相違する点は、カバー24に代えて吸引管(カバー)71を設けた点にある。
この第4実施形態に係る薬液ノズル80が第1実施形態に係る薬液ノズル4と相違する点は、薬液吐出管23全体が、PVC(poly−vinyl−chloride)、PTFE(poly tetra-fluoro ethylene)およびPFA(perfluoro−alkylvinyl−ether−tetrafluoro−ethlene−copolymer)などの樹脂材料によって形成されているとともに、垂下部27の下端部27Bの管壁に、その内外壁を貫通する複数の貫通孔81が形成されたことにある。
この第5実施形態に係る薬液ノズル90が第4実施形態に係る薬液ノズル80と相違する点は、縦断面形状がV字形状の受け溝(捕獲部)91が形成されている点である。薬液吐出管23の先端部(下端部27B)には、ほぼ円環状の先端構成部材92が内嵌されている。この先端構成部材92の上端部の外壁には外方に向かうに従って低くなるテーパ面93が形成されている。薬液吐出管23の内壁と先端構成部材92のテーパ面93とによって断面V字形状を有する円環状の受け溝91が形成されている。この受け溝91によって、薬液吐出管23の内壁を伝う薬液が捕獲される。また、先端構成部材92の下端部の外壁は、先端に向かうに従って細くなるテーパ面94が形成されている。受け溝91によって受け止められた薬液は、排気空間37内が吸引されることにより、貫通孔81を通して排気空間37に移動した後、排液される。また、薬液ノズル90の先端部分に先細りのテーパ面94が形成されているので、薬液の液切れがよい。したがって、この第5実施形態の薬液ノズル90では、液切れがよく、かつ、薬液吐出管23の内壁を伝う薬液の落下を防ぐことができるので、ぼた落ちを一層効果的に抑制できる。
この第6実施形態に係る薬液ノズル100では、薬液吐出管23全体が、PVC(poly−vinyl−chloride)、PTFE(poly tetra-fluoro ethylene)およびPFA(perfluoro−alkylvinyl−ether−tetrafluoro−ethlene−copolymer)などの樹脂材料によって形成されている。
たとえば、前述の第2および第3実施形態では、薬液吐出管23の先端部(下端部27B)の内壁に形成された雌ねじ61を例に挙げて説明したが、薬液吐出管23の先端部(下端部27B)の内壁に、互いに平行な複数本の円環状の凹部が形成された構成であってもよい。
また、前述の各実施形態では、第2吸引バルブ36の開タイミングを、薬液バルブ15の閉タイミングと同期させるものとして説明したが、たとえば、第2吸引バルブ36の開タイミングを、薬液バルブ15の閉タイミングよりも、所定時間(たとえば1秒間)だけ早いものとしてもよい。この場合、薬液吐出管23への薬液の供給停止時に、薬液吐出管23の先端部27A,27Bにおける吸引(第2真空発生装置35による吸引)が既に開始されているので、薬液吐出管23の先端部27A,27Bの内壁から薬液を、より確実に除去することができる。
また、かかる発明が薬液ノズル4,60,70,80,90,100だけでなく、リンス液を吐出するためのDIWノズル5に適用されていてもよい。
14 薬液供給管(処理液供給手段)
23 処理液吐出管
24 カバー
27A 下部領域(先端部)
27B 下端部(先端部)
29 吐出口
30 多孔質体
31 排気口(カバー内吸引手段、吸引手段)
32 第2吸引配管(カバー内吸引手段、吸引手段)
35 第2真空発生装置(カバー内吸引手段、吸引手段)
37,72 排気空間(空間)
61 雌ねじ(凹凸部)
64,77 吸引口
71 吸引管(カバー)
83 受け溝(捕獲部)
91 受け溝(捕獲部)
101 貫通孔(捕獲部)
S 空隙
W 基板
Claims (5)
- 先端部に形成された吐出口から基板に向けて処理液を吐出する処理液吐出管と、前記先端部の管壁を伝う処理液を捕獲する捕獲部とを備えた処理液ノズルと、
前記処理液ノズルに処理液を供給するための処理液供給手段と、
前記捕獲部に捕獲された処理液を、前記処理液吐出管の外部に向けて吸引する吸引手段とを含む、基板処理装置。 - 前記捕獲部が、前記先端部の管壁の少なくとも一部をなす多孔質体を含み、
前記吸引手段が、前記多孔質体に捕獲された処理液を、当該多孔質体を通して吸引する手段を含む、請求項1記載の基板処理装置。 - 前記先端部の前記管壁と空隙を隔てて配置されて、前記先端部の周囲を被覆するカバーをさらに含み、
前記吸引手段が、前記カバー内を吸引するカバー内吸引手段を含む、請求項1または2記載の基板処理装置。 - 前記吸引手段が、前記吐出口よりも基板寄りに配置され、当該吐出口に対向する吸引口を通して、前記捕獲部に捕獲された処理液を吸引する手段を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 前記捕獲部が、前記先端部の内壁に凹凸状に形成された凹凸部を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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