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JP2010001790A - 内燃機関装置およびこれを備える車両並びに内燃機関装置の制御方法 - Google Patents

内燃機関装置およびこれを備える車両並びに内燃機関装置の制御方法 Download PDF

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JP2010001790A JP2008160734A JP2008160734A JP2010001790A JP 2010001790 A JP2010001790 A JP 2010001790A JP 2008160734 A JP2008160734 A JP 2008160734A JP 2008160734 A JP2008160734 A JP 2008160734A JP 2010001790 A JP2010001790 A JP 2010001790A
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Abstract

【課題】排気が吸気系に還流されているときの着火性をより適正なものにすると共にこのときに生じ得るトルク変動を抑制する。
【解決手段】排気を吸気系に還流するときには、EGRバルブの開度Vegrが大きいほど大きくなる傾向の初期値を用いて学習してRAMの所定領域に記憶したコイル電流I(#)を点火プラグの間隙に磁界を印加するコイルに流す電流として設定し(S110)、クランクシャフトの720度分の回転角速度ω(θ)におけるピーク値ω(peak)のピーク偏差Δωが閾値ωref以上となったときには、ピーク値ω(peak)の直前に点火した気筒に対応するコイル電流I(peak)からピーク偏差Δωにゲインkを乗じた値を減じたものを新たなコイル電流I(peak)として設定する(S130〜S190)。これにより、着火性を向上させると共にトルク変動を抑制することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関装置およびこれを備える車両並びに内燃機関装置の制御方法に関し、詳しくは、複数気筒の内燃機関と内燃機関の排気を内燃機関の吸気系に再循環する排気ガス再循環装置とを備える内燃機関装置およびこうした内燃機関装置を搭載する車両並びにこうした内燃機関装置の制御方法に関する。
従来、この種の内燃機関装置としては、中心電極と接地電極との間に電気火花を発生させることにより気筒内で点火可能な点火プラグと、この点火プラグにより発生する電気火花放電間隙に磁界を印加可能なコイルとを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この内燃機関装置では、火花放電時にコイルに高圧電流を印加することによって着火性を向上している。
特開平5−129064号公報
近年、車両に搭載される内燃機関装置などでは、エネルギ効率の向上の観点から、内燃機関の排気を内燃機関の吸気系に再循環する排気ガス再循環装置の利用が積極的に行なわれており、排気が吸気系に環流されているときの着火性が良好になることが望まれる。一方、複数気筒の内燃機関では、排気の吸気系への還流が各気筒に吸入される混合気に対して均一なものとなればよいが、若干の不均一が生じることにより各気筒における爆発燃焼力に差が生じ、トルク変動が生じる場合がある。
本発明の内燃機関装置およびこれを備える車両並びに内燃機関装置の制御方法は、排気ガス再循環装置によって排気が還流されているときの着火性をより適正なものにすることを主目的の一つとする。また、本発明の内燃機関装置およびこれを備える車両並びに内燃機関装置の制御方法は、排気ガス再循環装置によって排気が還流されているときに生じ得るトルク変動を抑制することを主目的の一つとする。
本発明の内燃機関装置およびこれを備える車両並びに内燃機関装置の制御方法は、上述のいずれかの主目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の内燃機関装置は、
複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の排気を該内燃機関の吸気系に再循環する排気ガス再循環装置と、を備える内燃機関装置であって、
前記内燃機関の各気筒の点火プラグに対して電気火花間隙に磁界を印加する複数の磁界印加手段と、
前記排気ガス再循環装置により吸気系に再循環される排気の還流量が多いほど前記電気火花間隙に印加される磁界が大きくなるよう前記複数の磁界印加手段を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1の内燃機関装置では、排気ガス再循環装置により吸気系に再循環される排気の還流量が多いほど電気火花間隙に印加される磁界が大きくなるよう複数の磁界印加手段を制御する。これにより、排気の還流量を多くしても着火性を良好なものとすることができる。即ち、着火性をより適正なものとすることができる。
こうした本発明の第1の内燃機関装置において、前記内燃機関の出力軸の回転位置を検出する回転位置検出手段と、前記検出された回転位置に基づいて前記出力軸の回転角速度を演算する回転角速度演算手段と、を備え、前記制御手段は、前記演算された回転角速度の周期のピークが所定値以上のときには、前記複数の磁界印加手段のうち前記ピークの直前に点火した気筒に対応する磁界印加手段によって印加される磁界が他の磁界印加手段によって印加される磁界に比して小さくなるよう該対応する磁界印加手段を制御する手段である、ものとすることもできる。回転角速度の周期のピークの直前に点火した気筒の着火性を低下させると、その気筒の爆発燃焼による機械的なエネルギが小さくなり、回転角速度を小さくすることができる。これにより、回転角速度の周期のピークを小さくすることができ、内燃機関のトルク変動を抑制することができる。この場合、前記制御手段は、前記ピークが大きいほど前記対応する磁界印加手段によって印加される磁界が小さくなるよう該対応する磁界印加手段を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、トルク変動をより適正に抑制することができる。
本発明の第2の内燃機関装置は、
複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の排気を該内燃機関の吸気系に再循環する排気ガス再循環装置と、を備える内燃機関装置であって、
前記内燃機関の各気筒の点火プラグに対して電気火花間隙に磁界を印加する複数の磁界印加手段と、
前記内燃機関の出力軸の回転位置を検出する回転位置検出手段と、
前記検出された回転位置に基づいて前記出力軸の回転角速度を演算する回転角速度演算手段と、
前記排気ガス再循環装置により吸気系に排気を再循環するときには前記電気火花間隙に印加される磁界が所定の磁界となるよう前記複数の磁界印加手段を制御し、前記演算された回転角速度の周期のピークが所定値以上のときには前記複数の磁界印加手段のうち前記ピークの直前に点火した気筒に対応する磁界印加手段によって印加される磁界が前記所定の磁界より小さくなるよう該対応する磁界印加手段を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の内燃機関装置では、排気ガス再循環装置により吸気系に排気を再循環するときには電気火花間隙に印加される磁界が所定の磁界となるよう複数の磁界印加手段を制御する。これにより、各気筒の着火性を良好なものとすることができる。そして、内燃機関の出力軸の回転角速度の周期のピークが所定値以上のときには複数の磁界印加手段のうちピークの直前に点火した気筒に対応する磁界印加手段によって印加される磁界が所定の磁界より小さくなるようこの対応する磁界印加手段を制御する。これにより、回転角速度の周期のピークを小さくすることができ、内燃機関のトルク変動を抑制することができる。これは、回転角速度の周期のピークの直前に点火した気筒の着火性を低下させると、その気筒の爆発燃焼による機械的なエネルギが小さくなり、回転角速度を小さくすることができることに基づく。
本発明の車両は、上述のいずれかの態様の本発明の第1の内燃機関装置または第2の内燃機関装置、即ち、基本的には、複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の排気を該内燃機関の吸気系に再循環する排気ガス再循環装置と、を備える内燃機関装置であって、前記内燃機関の各気筒の点火プラグに対して電気火花間隙に磁界を印加する複数の磁界印加手段と、前記排気ガス再循環装置により吸気系に再循環される排気の還流量が多いほど前記電気火花間隙に印加される磁界が大きくなるよう前記複数の磁界印加手段を制御する制御手段と、を備えることを要旨とする第1の内燃機関装置、または、複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の排気を該内燃機関の吸気系に再循環する排気ガス再循環装置と、を備える内燃機関装置であって、前記内燃機関の各気筒の点火プラグに対して電気火花間隙に磁界を印加する複数の磁界印加手段と、前記内燃機関の出力軸の回転位置を検出する回転位置検出手段と、前記検出された回転位置に基づいて前記出力軸の回転角速度を演算する回転角速度演算手段と、前記排気ガス再循環装置により吸気系に排気を再循環するときには前記電気火花間隙に印加される磁界が所定の磁界となるよう前記複数の磁界印加手段を制御し、前記演算された回転角速度の周期のピークが所定値以上のときには前記複数の磁界印加手段のうち前記ピークの直前に点火した気筒に対応する磁界印加手段によって印加される磁界が前記所定の磁界より小さくなるよう該対応する磁界印加手段を制御する制御手段と、を備えることを要旨とする第2の内燃機関装置を搭載し、前記内燃機関からの動力を用いて走行することを要旨とする。
この本発明の車両では、上述のいずれかの態様の本発明の第1の内燃機関装置または第2の内燃機関装置を搭載するから、本発明の第1の内燃機関装置が奏する効果、例えば、着火性をより適正なものとすることができるという効果や、本発明の第2の内燃機関装置が奏する効果、例えば、内燃機関のトルク変動を抑制することができるという効果などと同様の効果を奏することができる。
本発明の第1の内燃機関装置の制御方法は、
複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の排気を該内燃機関の吸気系に再循環する排気ガス再循環装置と、前記内燃機関の各気筒の点火プラグに対して電気火花間隙に磁界を印加する複数の磁界印加手段と、を備える内燃機関装置の制御方法であって、
前記排気ガス再循環装置により吸気系に再循環される排気の還流量が多いほど前記電気火花間隙に印加される磁界が大きくなるよう前記複数の磁界印加手段を制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の第1の内燃機関装置の制御方法では、排気ガス再循環装置により吸気系に再循環される排気の還流量が多いほど電気火花間隙に印加される磁界が大きくなるよう複数の磁界印加手段を制御する。これにより、排気の還流量を多くしても着火性を良好なものとすることができる。即ち、着火性をより適正なものとすることができる。
本発明の第2の内燃機関装置の制御方法は、
複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の排気を該内燃機関の吸気系に再循環する排気ガス再循環装置と、前記内燃機関の各気筒の点火プラグに対して電気火花間隙に磁界を印加する複数の磁界印加手段と、を備える内燃機関装置の制御方法であって、
前記排気ガス再循環装置により吸気系に排気を再循環するときには前記電気火花間隙に印加される磁界が所定の磁界となるよう前記複数の磁界印加手段を制御し、前記内燃機関の出力軸の回転角速度の周期のピークが所定値以上のときには前記複数の磁界印加手段のうち前記ピークの直前に点火した気筒に対応する磁界印加手段によって印加される磁界が前記所定の磁界より小さくなるよう該対応する磁界印加手段を制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の第2の内燃機関装置の制御方法では、排気ガス再循環装置により吸気系に排気を再循環するときには電気火花間隙に印加される磁界が所定の磁界となるよう複数の磁界印加手段を制御する。これにより、各気筒の着火性を良好なものとすることができる。そして、内燃機関の出力軸の回転角速度の周期のピークが所定値以上のときには複数の磁界印加手段のうちピークの直前に点火した気筒に対応する磁界印加手段によって印加される磁界が所定の磁界より小さくなるようこの対応する磁界印加手段を制御する。これにより、回転角速度の周期のピークを小さくすることができ、内燃機関のトルク変動を抑制することができる。これは、回転角速度の周期のピークの直前に点火した気筒の着火性を低下させると、その気筒の爆発燃焼による機械的なエネルギが小さくなり、回転角速度を小さくすることができることに基づく。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての車載された内燃機関装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例の内燃機関装置20は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な複数気筒の内燃機関であるエンジン22と、エンジン22からの排気を吸気系に再循環する排気ガス再循環装置51と、エンジン22や排気ガス再循環装置51をコントロールする電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、図示するように、エアクリーナ23により清浄された空気をスロットルバルブ24を介して吸入すると共に燃料噴射弁26からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ28を介して燃料室に吸入し、点火プラグ30による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン32の往復運動をクランクシャフト60の回転運動に変換し、この回転運動をオートマチックトランスミッション64で変速して駆動輪63a,63bにデファレンシャルギヤ62を介して接続された駆動軸61に出力する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)34を介して外気へ排出される。エンジン22の点火プラグ30には、図2に示すように、電気火花(スパーク)が生じる間隙30aに磁界を印加するためのコイル30dが取り付けられている。点火プラグ30からの電気火花(スパーク)は、コイル30dに通電することによって生じる磁界が強くなるとコイル30d側に広がるため、エンジン22の着火性を向上させる。
排気ガス再循環装置51は、エンジン22の排気管の浄化装置34の後段に取り付けられて排気を吸気系に再循環するためのEGR管52と、吸気系に供給する排気の供給量を調節するEGRバルブ54とを備え、EGRバルブ54を開成することにより、エンジン22の吸気管の負圧を利用して排気を吸気系に環流する。排気の吸気系への還流量は、EGRバルブ54の開度と吸気管負圧に基づく。
電子制御ユニット70は、エンジン22や排気ガス再循環装置51のコントローラとしての機能に加えて車両全体をコントロールするユニットとしても機能しており、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。電子制御ユニット70には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、例えば、クランクシャフト60の回転位置を検出するクランクポジションセンサ40からのクランクポジションや、エンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ42からの冷却水温,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ28や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ44からのカムポジション,スロットルバルブ24のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ46からのスロットルポジション,吸気管に取り付けられたエアフローメータ48からのエアフローメータ信号,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ49からの吸気温,吸気管の負圧を検出する負圧センサ47からの吸気管負圧,排気管の浄化装置34の上流側に取り付けられた空燃比センサ35aからの空燃比,排気管の浄化装置34の下流側に取り付けられた酸素センサ35bからの酸素信号,EGR管52内のEGRガスの温度を検出する温度センサ55からのEGRガス温度などが入力ポートを介して入力されている。また、電子制御ユニット70からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁26への駆動信号や、スロットルバルブ24のポジションを調節するスロットルモータ36への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル38への制御信号、点火プラグ30に取り付けられたコイル30dへの通電信号,吸気バルブ28の開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構50への制御信号,排気ガス再循環装置51のEGRバルブ54への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。また、電子制御ユニット70は、車両全体をコントロールするユニットとしても機能することから、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号やシフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなども入力ポートを介して入力している。上述したクランクポジションセンサ40は、図3に示すように、クランクシャフト60と回転同期して回転するように取り付けられて10度毎に歯が形成されると共に基準位置検出用に2つ分の欠歯を形成したタイミングローター40aを有する電磁ピックアップセンサとして構成されており、クランクシャフト60が10度回転する毎に整形波を生じさせる。電子制御ユニット70は、このクランクポジションセンサ40からの整形波に基づいてクランクシャフト60が30度回転する毎の回転角速度ω(θ)を演算したり、この回転角速度ω(θ)に基づいてエンジン22の回転数Neも計算している。クランクシャフト60が30度回転する毎の回転角速度ω(θ)は、後述するコイル30dに印加する電流を設定する処理に用いられたり、エンジン22の失火の判定などに用いられる。
次に、こうして構成された実施例の内燃機関装置20の動作、特に、排気を吸気系に還流しているときに生じ得るトルク変動を抑制する際の動作について説明する。図4は、排気ガス再循環装置51のEGRバルブ54を開成してエンジン22の吸気系に排気を還流しているときに点火プラグ30の間隙30aに印加する磁界、即ち、コイル30dに流すコイル電流I(#)を学習するために電子制御ユニット70により実行されるコイル電流学習処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、所定タイミング毎(例えば、EGRバルブ54の開度を変更する毎)に繰り返し実行される。なお、コイル電流I(#)の「#」は、実施例では、エンジン22の各気筒(例えば、4気筒のエンジンの場合は、1番気筒〜4番気筒)の番号を示している。
コイル電流学習処理が実行されると、電子制御ユニット70のCPU72は、まず、EGRバルブ54の開度Vegrを入力すると共に(ステップS100)、入力したEGRバルブ54の開度Vegrに基づいてRAM76の所定領域に記憶しているコイル電流I(#)を入力してコイル30dに流す電流値として設定する処理を実行する(ステップS110)。ここで、コイル電流I(#)の学習が一度も行なわれていないときには、RAM76の所定領域には初期値としてEGRバルブ54の開度Vegrが大きいほど大きくなる傾向に設定されたコイル電流I(#)が設定される。EGRバルブ54の開度Vegrと初期値としてのコイル電流I(#)との関係の一例を図5に示す。このように、EGRバルブ54の開度Vegrが大きいほどコイル電流I(#)を大きくするのは、エンジン22の各気筒への排気の還流量が多くなると各気筒の着火性が低下するため、各気筒の着火性を向上させるためである。上述したように、点火プラグ30の間隙30aに印加する磁界の強度が大きいほど着火背が向上するため、EGRバルブ54の開度Vegrが大きいほど着火性が向上するようコイル電流I(#)を大きくするのである。なお、コイル電流I(#)が設定されると、エンジン22の各気筒の点火プラグ30で点火するタイミングにコイル30dに設定されたコイル電流I(#)が流される。
こうしてコイル30dに流すコイル電流I(#)を設定すると、エンジン22の回転数に変化がないのを確認して(ステップS120)、エンジン22のクランクシャフト60が30度回転する毎の回転角速度ω(θ)をクランクシャフト60の2回転分、即ち720度分を入力し(ステップS130)、入力した720度分の回転角速度ω(θ)の平均値として平均回転角速度ωaveを計算すると共に(ステップS140)、入力した720度分の回転角速度ω(θ)のうち最大のものをピーク値ω(peak)として判定し(ステップS150)、ピーク値ω(peak)から平均回転角速度ωaveを減じてピーク値偏差Δωを計算し(ステップS160)、ピーク値偏差Δωが閾値ωref以上であるか否かを判定する(ステップS170)。クランクシャフト60の回転角速度ω(θ)の変動はクランクシャフト60に出力されているトルクの変動であるから、クランクシャフト60の回転角速度ω(θ)の変動の程度によりクランクシャフト60のトルク変動の程度を判定することができる。このとき、エンジン22の回転数が変化すると、クランクシャフト60の回転角速度ω(θ)も増減するため、回転角速度ω(θ)の変動によるクランクシャフト60のトルク変動を適正に判断することができない場合が生じる。このため、実施例では、エンジン22の回転数に変化がないのを確認するのである。また、閾値ωrefは、クランクシャフト60のトルク変動として許容される上限に対応する回転角速度ω(θ)の変動量であり、車両の仕様などにより定めることができる。
ピーク値偏差Δωが閾値ωref以上のときには、クランクシャフト60のトルク変動は許容範囲外であり、適正なコイル電流I(#)が流れていないと判断し、ピーク値ω(peak)の直前に点火した気筒に対応するコイル電流I(peak)からピーク偏差Δωにゲインkを乗じた値を減じたものを新たなコイル電流I(peak)として計算して設定し(ステップS180)、設定したコイル電流I(peak)をピーク値ω(peak)の直前に点火して気筒のコイル電流としてEGRバルブ54のバルブ開度Vegrと共にRAM76の所定領域に記憶して(ステップS190)、コイル電流学習処理を終了する。こうして記憶されたコイル電流は、次回にコイル電流学習処理が実行されたときにステップS110で入力されて設定される。なお、ピーク値偏差Δωが閾値ωref未満のときには、クランクシャフト60のトルク変動は許容範囲内であり、適正なコイル電流I(#)が流れていると判断して、コイル電流学習処理を終了する。
図6は、クランクシャフト60の720度分の回転角速度ω(θ)におけるピーク値ω(peak)のピーク偏差Δωが閾値ωref以上となったときの回転角速度ω(θ)の変化の様子(学習前の回転角速度ω(θ)の変化の様子)とピーク値ω(peak)の直前に点火した気筒に対応するコイル電流I(peak)をコイル電流学習処理により調整した後の回転角速度ω(θ)の変化の様子(学習後の回転角速度ω(θ)の変化の様子)との一例を示す説明図である。図示するように、学習処理を行なうことにより、回転角速度ω(θ)の変動は小さくなる。これにより、クランクシャフト60のトルク変動を抑制することができる。
以上説明した実施例の内燃機関装置20によれば、EGRバルブ54の開度Vegrが大きいほど点火プラグ30の間隙30aに印加される磁界の強度が大きくなるようコイル30dに流すコイル電流I(#)を大きくすることにより、エンジン22の各気筒の着火性を向上させることができる。また、排気ガス再循環装置51により排気を吸気系に還流したときにクランクシャフト60の720度分の回転角速度ω(θ)におけるピーク値ω(peak)のピーク偏差Δωが閾値ωref以上となったときには、ピーク値ω(peak)の直前に点火した気筒に対応するコイル電流I(peak)からピーク偏差Δωにゲインkを乗じた値を減じたものを新たなコイル電流I(peak)として計算して設定することにより、排気ガス再循環装置51により排気を吸気系に還流しているときに生じ得るクランクシャフト60のトルク変動を抑制することができる。
実施例の内燃機関装置20では、エンジン22の回転数に変化がないのを確認してコイル電流I(#)を学習する処理(ステップS130〜S190)を実行するものとしたが、エンジン22の回転数に変化が生じているときでもコイル電流I(#)を学習する処理(ステップS130〜S190)を実行するものとしてもよい。この場合、クランクシャフト60の720度分の回転角速度ω(θ)からエンジン22の回転数の変化分として平均回転数変化量に対応する回転角速度を減じたものを用いてピーク偏差Δωを計算すればよい。
実施例の内燃機関装置20では、排気ガス再循環装置51により排気を吸気系に還流したときにクランクシャフト60の720度分の回転角速度ω(θ)におけるピーク値ω(peak)のピーク偏差Δωが閾値ωref以上となったときには、ピーク値ω(peak)の直前に点火した気筒に対応するコイル電流I(peak)からピーク偏差Δωにゲインkを乗じた値を減じたものを新たなコイル電流I(peak)として計算するものとしたが、排気ガス再循環装置51により排気を吸気系に還流したときにクランクシャフト60の720度分の回転角速度ω(θ)におけるピーク値ω(peak)のピーク偏差Δωが閾値ωref以上となったときには、ピーク値ω(peak)の直前に点火した気筒に対応するコイル電流I(peak)から所定電流だけ減じたものを新たなコイル電流I(peak)として計算するものとしてもよい。
実施例の内燃機関装置20では、EGRバルブ54の開度Vegrが大きいほど大きくなる傾向に初期値としてのコイル電流I(#)を設定するものとしたが、吸気系に還流される排気の供給量が大きいほど大きくなる傾向に初期値としてのコイル電流I(#)を設定するものとしたり、吸気における排気の混合率が大きいほど大きくなる傾向に初期値としてのコイル電流I(#)を設定するものとしたりしてもよい。
実施例の内燃機関装置20では、EGRバルブ54の開度Vegrが大きいほど点火プラグ30の間隙30aに印加される磁界の強度が大きくなるようコイル30dに流すコイル電流I(#)を大きくすると共にクランクシャフト60の720度分の回転角速度ω(θ)におけるピーク値ω(peak)のピーク偏差Δωが閾値ωref以上となったときには、ピーク値ω(peak)の直前に点火した気筒に対応するコイル電流I(peak)からピーク偏差Δωにゲインkを乗じた値を減じたものを新たなコイル電流I(peak)として計算して設定するコイル電流の学習を実行するものとしたが、EGRバルブ54の開度Vegrが大きいほど点火プラグ30の間隙30aに印加される磁界の強度が大きくなるようコイル30dに流すコイル電流I(#)を大きくするだけでコイル電流の学習を行なわないものとしてもよいし、EGRバルブ54の開度Vegrの大きさに拘わらずに一定のコイル電流I(#)を流し、このコイル電流に対して学習を行なうだけのものとしてもよい。
実施例では、車載された内燃機関装置20として説明したが、車載されない内燃機関装置の形態としてもよく、内燃機関装置の制御方法の形態としてもよい。
ここで、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。本発明の第1の内燃機関装置と実施例との対応関係としては、エンジン22が「内燃機関」に相当し、排気ガス再循環装置51が「排気ガス再循環装置」に相当し、コイル30dが「磁界印加手段」に相当し、EGRバルブ54の開度Vegrが大きいほど点火プラグ30の間隙30aに印加される磁界の強度が大きくなるようコイル30dに流すコイル電流I(#)を大きくする処理として図5の関係を初期値として図4のステップS110の処理を実行する電子制御ユニット70が「制御手段」に相当する。また、クランクポジションセンサ40が「回転位置検出手段」に相当し、クランクポジションセンサ40からの整形波に基づいてクランクシャフト60が30度回転する毎の回転角速度ω(θ)を演算する電子制御ユニット70が「回転角速度演算手段」に相当する。本発明の第2の内燃機関装置と実施例との対応関係としては、エンジン22が「内燃機関」に相当し、排気ガス再循環装置51が「排気ガス再循環装置」に相当し、コイル30dが「磁界印加手段」に相当し、クランクポジションセンサ40が「回転位置検出手段」に相当し、クランクポジションセンサ40からの整形波に基づいてクランクシャフト60が30度回転する毎の回転角速度ω(θ)を演算する電子制御ユニット70が「回転角速度演算手段」に相当し、排気ガス再循環装置51により排気を吸気系に還流するときには、RAM76の所定領域に記憶されたコイル電流I(#)を入力して設定すると共に、クランクシャフト60の720度分の回転角速度ω(θ)におけるピーク値ω(peak)のピーク偏差Δωが閾値ωref以上となったときには、ピーク値ω(peak)の直前に点火した気筒に対応するコイル電流I(peak)からピーク偏差Δωにゲインkを乗じた値を減じたものを新たなコイル電流I(peak)として計算して設定する図4のコイル電流学習処理を実行する電子制御ユニット70が「制御手段」に相当する。
ここで、本発明の第1の内燃機関装置および第2の内燃機関装置において、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「排気ガス再循環装置」としてはEGR管52とEGRバルブ54とからなるものに限定されるものではなく、内燃機関の排気を内燃機関の吸気系に再循環するものであれば如何なるものとしても構わない。「磁界印加手段」としては、コイル30dに限定されるものではなく、内燃機関の各気筒の点火プラグに対して電気火花間隙に磁界を印加するものであれば如何なるものとしても構わない。「回転位置検出手段」としては、クランクポジションセンサ40に限定されるものではなく、内燃機関の出力軸の回転位置を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「回転角速度演算手段」としては、クランクポジションセンサ40からの整形波に基づいてクランクシャフト60が30度回転する毎の回転角速度ω(θ)を演算するものに限定されるものではなく、内燃機関の出力軸の回転位置に基づいて出力軸の回転角速度を演算するものであれば如何なるものとしても構わない。本発明の第1の内燃機関装置の「制御手段」としては、EGRバルブ54の開度Vegrが大きいほど点火プラグ30の間隙30aに印加される磁界の強度が大きくなるようコイル30dに流すコイル電流I(#)を大きくするものに限定されるものではなく、排気ガス再循環装置により吸気系に再循環される排気の還流量が多いほど電気火花間隙に印加される磁界が大きくなるよう複数の磁界印加手段を制御するものであれば如何なるものとしても構わない。本発明の第2の内燃機関装置の「制御手段」としては、排気ガス再循環装置51により排気を吸気系に還流するときには、RAM76の所定領域に記憶されたコイル電流I(#)を入力して設定すると共に、クランクシャフト60の720度分の回転角速度ω(θ)におけるピーク値ω(peak)のピーク偏差Δωが閾値ωref以上となったときには、ピーク値ω(peak)の直前に点火した気筒に対応するコイル電流I(peak)からピーク偏差Δωにゲインkを乗じた値を減じたものを新たなコイル電流I(peak)として計算して設定するものに限定されるものではなく、排気ガス再循環装置により吸気系に排気を再循環するときには電気火花間隙に印加される磁界が所定の磁界となるよう複数の磁界印加手段を制御し、出力軸の回転角速度の周期のピークが所定値以上のときには複数の磁界印加手段のうちピークの直前に点火した気筒に対応する磁界印加手段によって印加される磁界が所定の磁界より小さくなるよう対応する磁界印加手段を制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、内燃機関装置の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としての車載された内燃機関装置20の構成の概略を示す構成図である。 点火プラグ30の一部分を拡大して示す部分拡大図である。 タイミングローター40aの一例を示す説明図である。 実施例の電子制御ユニット70により実行されるコイル電流設定処理の一例を示すフローチャートである。 EGRバルブ54の開度Vegrと初期値としてのコイル電流I(#)との関係の一例を示す説明図である。 学習前の回転角速度ω(θ)の変化の様子と学習後の回転角速度ω(θ)の変化の様子との一例を示す説明図である。
符号の説明
20 内燃機関装置、22 エンジン、23 エアクリーナ、24 スロットルバルブ、26 燃料噴射弁、28 吸気バルブ、30 点火プラグ、30a 間隙、30d コイル、32 ピストン、34 浄化装置、35a 空燃比センサ、35b 酸素センサ、36 スロットルモータ、38 イグニッションコイル、40 クランクポジションセンサ、40a タイミングローター、42 水温センサ、44 カムポジションセンサ、46 スロットルバルブポジションセンサ、47 負圧センサ、48 エアフローメータ、49 温度センサ、50 可変バルブタイミング機構、51 排気ガス再循環装置、52 EGR管、54 EGRバルブ、55 温度センサ、60 クランクシャフト、61 駆動軸、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64 オートマチックトランスミッション、70 電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ。

Claims (7)

  1. 複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の排気を該内燃機関の吸気系に再循環する排気ガス再循環装置と、を備える内燃機関装置であって、
    前記内燃機関の各気筒の点火プラグに対して電気火花間隙に磁界を印加する複数の磁界印加手段と、
    前記排気ガス再循環装置により吸気系に再循環される排気の還流量が多いほど前記電気火花間隙に印加される磁界が大きくなるよう前記複数の磁界印加手段を制御する制御手段と、
    を備える内燃機関装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関装置であって、
    前記内燃機関の出力軸の回転位置を検出する回転位置検出手段と、
    前記検出された回転位置に基づいて前記出力軸の回転角速度を演算する回転角速度演算手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記演算された回転角速度の周期のピークが所定値以上のときには、前記複数の磁界印加手段のうち前記ピークの直前に点火した気筒に対応する磁界印加手段によって印加される磁界が他の磁界印加手段によって印加される磁界に比して小さくなるよう該対応する磁界印加手段を制御する手段である、
    内燃機関装置。
  3. 前記制御手段は、前記ピークが大きいほど前記対応する磁界印加手段によって印加される磁界が小さくなるよう該対応する磁界印加手段を制御する手段である請求項2記載の内燃機関装置。
  4. 複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の排気を該内燃機関の吸気系に再循環する排気ガス再循環装置と、を備える内燃機関装置であって、
    前記内燃機関の各気筒の点火プラグに対して電気火花間隙に磁界を印加する複数の磁界印加手段と、
    前記内燃機関の出力軸の回転位置を検出する回転位置検出手段と、
    前記検出された回転位置に基づいて前記出力軸の回転角速度を演算する回転角速度演算手段と、
    前記排気ガス再循環装置により吸気系に排気を再循環するときには前記電気火花間隙に印加される磁界が所定の磁界となるよう前記複数の磁界印加手段を制御し、前記演算された回転角速度の周期のピークが所定値以上のときには前記複数の磁界印加手段のうち前記ピークの直前に点火した気筒に対応する磁界印加手段によって印加される磁界が前記所定の磁界より小さくなるよう該対応する磁界印加手段を制御する制御手段と、
    を備える内燃機関装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1つの請求項に記載の内燃機関装置を搭載し、前記内燃機関からの動力を用いて走行する車両。
  6. 複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の排気を該内燃機関の吸気系に再循環する排気ガス再循環装置と、前記内燃機関の各気筒の点火プラグに対して電気火花間隙に磁界を印加する複数の磁界印加手段と、を備える内燃機関装置の制御方法であって、
    前記排気ガス再循環装置により吸気系に再循環される排気の還流量が多いほど前記電気火花間隙に印加される磁界が大きくなるよう前記複数の磁界印加手段を制御する、
    ことを特徴とする内燃機関装置の制御方法。
  7. 複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の排気を該内燃機関の吸気系に再循環する排気ガス再循環装置と、前記内燃機関の各気筒の点火プラグに対して電気火花間隙に磁界を印加する複数の磁界印加手段と、を備える内燃機関装置の制御方法であって、
    前記排気ガス再循環装置により吸気系に排気を再循環するときには前記電気火花間隙に印加される磁界が所定の磁界となるよう前記複数の磁界印加手段を制御し、前記内燃機関の出力軸の回転角速度の周期のピークが所定値以上のときには前記複数の磁界印加手段のうち前記ピークの直前に点火した気筒に対応する磁界印加手段によって印加される磁界が前記所定の磁界より小さくなるよう該対応する磁界印加手段を制御する、
    ことを特徴とする内燃機関装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20120318246A1 (en) * 2011-06-17 2012-12-20 Denso Corporation Egr controller for internal combustion engine
US10393040B2 (en) 2016-05-13 2019-08-27 Hyundai Motor Company Control method of EGR valve for vehicle and control system for the same

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