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JP2010096050A - 過給システムの異常検出装置 - Google Patents

過給システムの異常検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】過給システムにおいて吸気通路に漏れが生じている異常を検出する異常検出装置を提供する。
【解決手段】異常検出装置は、アクセルセンサ、回転数センサ等の出力信号に基づいてエンジン運転状態を検出し(S300)、エンジン運転状態に基づいて過給機の上流側の吸気通路における推定吸気量を算出する(S302)。過給機の下流側の吸気通路における実過給圧が所定値よりも低く(S304:Yes)、過給機の上流側の吸気通路における実吸気量が推定吸気量から所定値を減算した値以上の場合(S306:Yes)、異常検出装置は、S304において実過給圧が所定値よりも低くなった原因は、過給機による過給不足ではなく、過給機の下流側の吸気通路に吸気漏れが発生しているからだと判定する(S308)。そして、異常検出装置は、吸気圧センサの異常検出ルーチンに対して異常検出の禁止を指示する(S310)。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関に吸入される吸気を過給機により過給する過給システムの異常を検出する異常検出装置に関する。
従来、内燃機関に吸入される吸気を過給機により過給する過給システムにおいて、過給機の上流側の吸気通路に吸気量センサとしてエアフロメータを設置し、エアフロメータで計量される吸気量に基づいて過給システムの異常を検出することが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、過給機の下流側の吸気通路に吸気圧センサを設置し、過給圧に相当する吸気圧センサの出力に基づいて過給システムの異常を検出することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭56−126644号公報 特開2007−23977号公報
過給システムにおいて過給機の上流側の吸気通路に漏れが発生していると、過給システムの異常検出において、過給機の上流側の吸気通路に設置された吸気量センサの出力に基づいて検出される吸気量は、内燃機関の運転状態等に基づいて過給機が作動しているときの吸気量として推定される推定吸気量よりも少なくなる。
また、過給機の下流側の吸気通路に漏れが発生していると、過給システムの異常検出において、過給機の下流側の吸気通路に設置された吸気圧センサの出力に基づいて検出される過給圧は、内燃機関の運転状態等に基づいて過給機が作動しているときの過給圧として推定される推定過給圧よりも低くなる。
しかしながら、吸気圧センサの出力に基づく過給圧の検出値が過給圧の推定値よりも低くなる過給圧の異常原因、あるいは、吸気量センサの出力に基づく吸気量の検出値が吸気量の推定値よりも少なくなる吸気量の異常原因としては、吸気通路からの漏れ以外に過給機の過給不良も考えられる。しかしながら、吸気圧センサまたは吸気量センサの出力情報だけでは、過給圧または吸気量の異常原因を特定することはできない。
尚、各種センサの出力に基づいて異常検出を含む種々の処理を実施するために、通常、各処理とは別に各センサに対する異常検出が実施されている。したがって、過給システムの異常検出を実施する場合には、吸気圧センサおよび吸気量センサは正常であることを前提としている。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、過給システムにおいて吸気通路に漏れが生じている異常を検出する異常検出装置を提供することを目的とする。
過給機が正常に作動しており、かつ過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れがなければ、過給機の上流側の吸気通路に設置された吸気量センサの出力に基づいて検出される実吸気量は、内燃機関の運転状態に基づいて推定された推定吸気量以上になるはずである。つまり、実吸気量が推定吸気量以上であれば、過給機は正常に作動していると判定できる。
一方、過給機の下流側の吸気通路に設置された吸気圧センサの出力に基づいて検出された過給機による実過給圧が所定値より低い場合は、過給機による過給が不足しているか、あるいは過給機の下流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると考えられる。尚、実過給圧と比較する所定値は、過給機による過給が不足しているか、あるいは過給機の下流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定できる値であれば、固定値であってもよいし、過給機による過給状態を推定できるエンジン回転数、アクセル開度等のエンジン運転状態に基づいてマップ等から取得する可変値であってもよい。
そこで、請求項1から5に記載の発明によると、吸気量推定手段は、内燃機関の運転状態に基づいて過給機の上流側の吸気通路における吸気量を推定し、実吸気量検出手段は、過給機の上流側の吸気通路に設置された吸気量センサの出力に基づいて実吸気量を検出する。また、実過給圧検出手段は、過給機の下流側の吸気通路に設置された吸気圧センサの出力に基づいて過給機による実過給圧を検出する。そして、漏れ判定手段は、実過給圧が所定値より低く、かつ実吸気量が吸気量推定手段が推定する推定吸気量以上の場合、過給機の下流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定する。
このように、過給機の上流側の実吸気量が推定吸気量以上であることから過給機が正常に作動していると考えられるにも関わらず、過給機の下流側の実過給圧が所定値よりも低い場合には、過給機の下流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定できる。
ところで、過給機の下流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると、吸気圧センサの出力に基づいて検出される過給機の下流側の実過給圧は、内燃機関の運転状態から推定される推定過給圧よりも低くなる。すると、その原因が過給機の下流側の吸気通路における吸気漏れであるにも関わらず、過給システムの異常検出とは別に実施される吸気圧センサの異常検出において、吸気圧センサが異常であると判定される恐れがある。
そこで、請求項2に記載の発明によると、漏れ判定手段が過給機の下流側に吸気漏れが発生していると判定すると、吸気圧センサ異常検出禁止手段は吸気圧センサに対する異常検出を禁止する。
これにより、漏れ判定手段が過給機の下流側に吸気漏れが発生している場合に、センサの異常検出において吸気圧センサの異常であると誤判定することを防止できる。
請求項3に記載の発明によると、漏れ判定手段が過給機の下流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定すると、出力制限手段は内燃機関の出力を所定値以下に制限する。
このように、過給機の下流側に吸気漏れが発生し、内燃機関に吸入される吸気量が不足している状態で内燃機関の出力を所定値以下に制限する、すなわち燃料噴射量を所定値以下に制限し吸入吸気量に対して過度の燃料が噴射されることを防止することにより、排気温度の過度の上昇およびエミッションの悪化を防止できる。尚、内燃機関の出力を所定値以下に制限するために燃料噴射量を所定値以下に制限する場合、燃料噴射量を直接制限してもよいし、燃料噴射量を決定するパラメータの値を制限して間接的に燃料噴射量を制限してもよい。
ところで、過給機が正常に作動しており、かつ過給機の下流側の吸気通路に吸気漏れがなければ、過給機の下流側の吸気通路に設置された吸気圧センサの出力に基づいて検出される実過給圧は、内燃機関の運転状態に基づいて推定された推定過給圧以上になるはずである。つまり、実過給圧が推定過給圧以上であれば、過給機は正常に作動していると判定できる。
一方、過給機の上流側の吸気通路に設置された吸気量センサの出力に基づいて検出された実吸気量が所定値より少ない場合は、過給機による過給が不足しているか、あるいは過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると考えられる。尚、実吸気量と比較する所定値は、過給機による過給が不足しているか、あるいは過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定できる値であれば、固定値であってもよいし、過給機による過給状態を推定できるエンジン回転数、アクセル開度等のエンジン運転状態に基づいてマップ等から取得する可変値であってもよい。
そこで、請求項4および5に記載の発明によると、請求項1から3の発明の構成に加え、運転状態に基づいて過給機による過給圧を推定する過給圧推定手段をさらに備え、漏れ判定手段は、実吸気量が所定値より少なく、かつ実過給圧が過給圧推定手段が推定する推定過給圧以上の場合、過給機の上流側に吸気漏れが発生していると判定する。
また、請求項6から8に記載の発明によると、過給圧推定手段は、内燃機関の運転状態に基づいて過給機による過給圧を推定し、実過給圧検出手段は、吸気圧センサの出力に基づいて実過給圧を検出する。また、実吸気量検出手段は、過給機の上流側の吸気通路に設置されている吸気量センサの出力に基づいて実吸気量を検出する。そして、漏れ判定手段は、実吸気量が所定値より少なく、かつ実過給圧が過給圧推定手段が推定する推定過給圧以上の場合、過給機の上流側に吸気漏れが発生していると判定する。
このように請求項4から8に記載の発明においては、過給機の下流側の実吸気圧が推定過給圧以上であることから過給機は正常に作動していると考えられるにも関わらず、過給機の上流側の実吸気量が所定値よりも少ない場合には、過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定できる。
ところで、過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生している場合には、吸気量センサの出力に基づいて検出される実吸気量は、過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していない場合よりも少ない値になる。これに対し、過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していても、過給機が正常に作動している場合には、推定吸気量に近い吸気が内燃機関に吸入される。
そこで、請求項5および7に記載の発明によると、漏れ判定手段が過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定すると、吸気量選択手段は過給機の上流側の吸気量として実吸気量の代わりに吸気量推定手段が推定する推定吸気量を選択する。
これにより、過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生している場合に、吸気量センサの出力に基づいて検出される実吸気量よりも内燃機関に吸入される吸気量により近い推定吸気量に基づいて、各種制御をより正確に実施できる。
ところで、過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると、吸気量センサの出力に基づいて検出される過給機の上流側の実吸気量は、内燃機関の運転状態から推定される推定吸気量よりも少なくなる。すると、その原因が過給機の上流側の吸気通路における吸気漏れであるにも関わらず、過給システムの異常検出とは別に実施される吸気量センサの異常検出において、吸気量センサが異常であると判定される恐れがある。
そこで、請求項8に記載の発明によると、吸気量センサ異常検出禁止手段は、漏れ判定手段が過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定すると、吸気量センサに対する異常検出を禁止する。
これにより、漏れ判定手段が過給機の上流側に吸気漏れが発生している場合に、センサの異常検出において吸気量センサの異常であると誤判定することを防止できる。
尚、本発明に備わる複数の手段の各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、またはそれらの組み合わせにより実現される。また、これら複数の手段の各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
本発明の一実施形態による過給システムを図1に示す。本実施形態の過給システム10は、吸気通路100から内燃機関であるディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」ともいう。)2に吸入される吸気を過給機14により過給するシステムである。過給システム10は、過給機14、吸気量センサ30、吸気圧センサ34、電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)40および吸気通路100等から構成される。
エンジン2の燃焼室202に吸気を導入する吸気通路100には、吸気フィルタ12、過給機14、インタークーラ18、EGR(Exhaust Gas Recirculation)弁20等が設置されている。
過給機14は、排気通路200に設置された図示しないタービンと、シャフトを介してタービンに接続され吸気通路100に設置された図示しないコンプレッサとを有するターボチャージャである。エンジン2から排気通路200に排出される排気エネルギーによりタービンとともにコンプレッサが回転すると、吸気通路100の吸気が過給されてエンジン2に吸入される。
バイパス弁16は、過給機14のタービンの上流側であるエンジン2側の排気通路200とタービンの下流側の排気通路200とをタービンをバイパスして接続するバイパス通路に設置されている。バイパス弁16の開度が調整されることにより、バイパス通路を流れる排気量、言い換えれば過給機14のタービンを回転させる排気量が制御される。これにより、過給機14が吸気を過給する過給圧が制御される。
EGR弁20は、排気通路200からEGR通路204を通り吸気通路100に環流されるEGRガス量を制御することにより、エンジン2の燃焼室202における燃焼状態を制御する。
吸気通路100には、吸気量センサ30、吸気温センサ32、吸気圧センサ34が設置されている。吸気量センサ30は、過給機14のコンプレッサに対し上流側の吸気通路100に設置されており、過給機14の上流側の吸気通路100を流れる吸気量に応じた信号を出力する。吸気温センサ32は、過給機14のコンプレッサに対しインタークーラ18よりも下流側の吸気通路100に設置されており、インタークーラ18の下流側の吸気通路100における吸気温度に応じた信号を出力する。吸気圧センサ34は、過給機14のコンプレッサに対しEGR弁20よりも下流側の吸気通路100に設置されており、過給機14の下流側の吸気通路100における吸気圧に応じた信号を出力する。
ECU40は、図示しないCPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等を有するマイクロコンピュータから主に構成されている。過給システム10の異常検出装置としてのECU40は、ROMまたはフラッシュメモリに記憶されている制御プログラムを実行することにより、特許請求の範囲に記載した過給圧推定手段、実過給圧検出手段、吸気量推定手段、実吸気量検出手段、漏れ判定手段、出力制限手段、吸気圧センサ異常検出禁止手段、吸気量センサ異常検出禁止手段、吸気量選択手段として機能する。
ECU40は、前述した各種センサと後述する圧力センサ56に加え、図示しないアクセル開度を検出するためのアクセルセンサ、エンジン2の回転数を検出するための回転数センサ等の出力信号に基づいてエンジン運転状態を検出する。
ECU40は、吸気圧センサ34の出力信号に基づいて検出する過給機14の下流側の吸気通路100における吸気圧、つまり過給機14による実際の過給圧である実過給圧が目標過給圧に一致するように、バイパス弁16の開度をフィードバック制御する。ECU40は、過給システム10に対する過給圧制御に加え、過給システム10に対する異常検出を実施する。過給システム10に対する異常検出の詳細については後述する。
ECU40は、過給システム10に対する制御以外に、EGRガス量制御、高圧ポンプ50の吐出量制御、燃料噴射弁58の燃料噴射制御、排気浄化制御を実施する。
ECU40は、エンジン運転状態に基づいてEGR弁20の開度を制御してEGRガス量を調整することにより、燃焼室202における燃焼状態を制御する。
また、ECU40は、圧力センサ56の出力信号に基づいてコモンレール圧(実コモンレール圧)を検出し、実コモンレール圧が目標コモンレール圧に一致するように高圧ポンプ50の調量弁を制御して高圧ポンプ50の吐出量をフィードバック制御する。
また、ECU40は、燃料噴射弁58の燃料噴射を噴射指令パルスにより制御する。ECU40は、噴射指令パルスの立ち上がり時期により燃料噴射弁58の噴射開始時期を制御し、噴射指令パルスのパルス幅により燃料噴射弁58の噴射量を制御する。さらに、ECU40は、主なトルクを発生するメイン噴射の前後にパイロット噴射、ポスト噴射等を含む多段噴射を実施する燃料噴射弁58の噴射パターンを制御する。
また、ECU40は、後述する排気温センサ230、232、243の出力信号に基づいて、酸化触媒210の活性程度、ならびにDPF(Diesel Particulate Filter)220におけるパティキュレートの燃焼状態を検出する。そして、酸化触媒210の活性程度、ならびにDPF220におけるパティキュレートの燃焼状態に基づいて、燃料噴射弁58からのポスト噴射量を制御する。
燃料供給ポンプである高圧ポンプ50は、燃料タンク52から加圧室に吸入した燃料をプランジャの往復移動により加圧する公知のポンプである。高圧ポンプ50の燃料吐出量は、高圧ポンプ50が吸入する燃料吸入量を制御する図示しない調量弁により調量される。
コモンレール54は、高圧ポンプ50が圧送する燃料を蓄圧しエンジン運転状態に応じた所定圧に燃料圧力を保持する。圧力センサ56は、コモンレール54内の燃料圧力に応じた信号を出力する。
燃料噴射弁58は、例えば制御室の圧力を調整することによりノズルニードルによる噴孔の開閉を電磁弁で制御する公知の噴射弁である。燃料噴射弁58は、ディーゼルエンジン2の各気筒に設置され、コモンレール54が蓄圧している燃料を気筒内に噴射する。燃料噴射弁58は、ディーゼルエンジン2の1燃焼サイクルにおいて、主なトルクを発生するメイン噴射の前後にパイロット噴射、ポスト噴射等を含む多段噴射を実施する。
尚、ノズルニードルのリフトを制御室の圧力で制御する燃料噴射弁に代えて、ピエゾアクチュエータ等を用いた直動式の燃料噴射弁を使用してもよい。
排気通路200には、酸化触媒210、DPF220、排気温センサ230、232、234等が設置されている。
酸化触媒210は、ハニカム構造体にプラチナ等の触媒を担持した構造体であり、排気通路200に供給される排気中の炭化水素(HC)を上記触媒により浄化する。
DPF220は、多孔質のセラミックにより形成されたハニカム構造体を収容している。DPF220のハニカム構造体を排気流れ方向に形成された排気通路の入口側および出口側は、互い違いに封止されている。排気中のパティキュレートは、入口側が封止されておらず出口側が封止されている排気通路から流入し、排気通路を形成するハニカム構造体の隔壁を通過する際に隔壁の細孔に捕集される。排気は、入口側が封止されており出口側が封止されていない排気通路から流出する。
排気温センサ230、232、234は、それぞれ過給機14と酸化触媒210との間、酸化触媒210とDPF220との間、DPF220の下流側にそれぞれ設置されており、各設置位置における排気通路200の排気温度を検出する。
(吸気漏れ検出)
次に、ECU40が実施する過給システム10の吸気通路100における吸気漏れ検出について、図2〜図5のフローチャートに基づいて説明する。図2〜図5のフローチャートにおいて、「S」はステップを表している。
吸気通路100における吸気漏れの異常原因は、吸気通路100を形成する吸気管同士または吸気管と他装置との係合不良、損傷等により吸気管に形成された穴、吸気通路100に設置された装置からの漏れ等が考えられる。特に、過給機付きのディーゼルエンジンの場合、ガソリンエンジン等に比べて過給機14による過給圧が高いので、過給機14の下流側における吸気管の係合不良等により吸気漏れが発生しやすくなる。
尚、吸気量センサ30、吸気圧センサ34、およびその他のセンサは、過給システム10の吸気漏れ検出とは別のセンサの異常検出において異常か否かを判定されている。そして、センサが正常である場合に図2〜図5のフローチャートが示す異常検出ルーチンが実行される。
(過給機14の下流側における吸気漏れ検出)
図2のS300において、ECU40は、アクセルセンサ、回転数センサ等の出力信号に基づいてエンジン運転状態を検出する。
S302においてECU40は、エンジン運転状態に基づいて過給機14の作動状態を推定し、過給機14の作動状態に基づいて、過給機14の上流側の吸気通路100の吸気量であると推定される推定吸気量を算出する。
S304においてECU40は、吸気圧センサ34の出力信号に基づいて過給機14の下流側の吸気通路100における実際の過給圧である実過給圧を検出し、実過給圧が所定値よりも低いか否かを判定する。尚、S304において実過給圧と比較する所定値は、過給機14による過給が不足しているか、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生していると判定できる値であれば、例えば、固定値であってもよいし、アクセル開度、エンジン回転数等の過給機14の作動状態を推定できる値に応じてマップ等から取得する可変値であってもよい。実過給圧と比較する所定値の大きさによって、過給機14による過給不足の程度、ならびに過給機14の下流側の吸気通路100における吸気漏れの程度を設定できる。
実過給圧が所定値以上の場合(S304:No)、ECU40は、過給機14による過給不足、ならびに過給機14の下流側の吸気通路100における吸気漏れは異常と判定するほど大きくないと判断し、本ルーチンを終了する。
実過給圧が所定値よりも低い場合(S304:Yes)、その原因は、過給機14による過給が不足しているか、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生しているかの少なくともいずれかである。したがって、過給機14による過給が不足しておらず過給機14が正常に作動していると判定できれば、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生していると判定できる。
そこで、S306においてECU40は、吸気量センサ30の出力信号に基づいて過給機14の上流側の吸気通路100における実際の吸気量である実吸気量を検出し、実吸気量が推定吸気量から所定値を減算した値以上であるか否かを判定する。尚、推定吸気量から減算する所定値は、過給機14の過給ばらつき、エンジン2の圧縮比ばらつき等を考慮して設定されている。
実吸気量が推定吸気量から所定値を減算した値以上の場合(S306:Yes)、ECU40は、過給機14は過給不足ではなく正常であると判断する。そして、ECU40は、S304において実過給圧が所定値よりも低くなった原因は、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生しているからだと判定する(S308)。
ところで、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生していると、吸気圧センサ34の出力に基づいて検出される実過給圧は、エンジン運転状態から推定される推定過給圧よりも低くなる。すると、その原因が過給機14の下流側の吸気通路100における吸気漏れであるにも関わらず、過給システム10の異常検出とは別に実施される吸気圧センサ34の異常検出において、吸気圧センサ34が異常であると判定される恐れがある。
そこで、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生している場合、吸気圧センサ34が異常であると誤検出されることを防止するために、S310においてECU40は、吸気圧センサ34の異常検出ルーチンに対して異常検出の禁止を指示し、本ルーチンを終了する。
一方、実吸気量が推定吸気量から所定値を減算した値よりも少ない場合(S306:No)、その原因は、過給機14の過給不足か、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生しているかの少なくともいずれかであり、どちらかに特定できない。その結果、実吸気量が推定吸気量から所定値を減算した値よりも少ない場合(S306:No)、実過給圧が所定値よりも低くS304でYesと判定される原因を特定できない。この場合、ECU40は、異常原因を特定せず本ルーチンを終了する。
尚、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生しているためにS304の判定がYesになる場合に、さらに、実吸気量が推定吸気量から所定値を減算した値よりも少なくなり、過給機14による過給不足か、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生するためにS306の判定がNoになることは、異常箇所が複数になるので発生する確率は低いと考えられる。したがって、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生している場合には、S306の判定がNoになる確率は低い。
図2のフローチャートにおいて、S300、S302は吸気量推定手段としてのECU40の機能に相当し、S304は実過給圧検出手段としてのECU40の機能に相当し、S306は実吸気量検出手段としてのECU40の機能に相当し、S304〜S308は漏れ判定手段としてのECU40の機能に相当する。さらに、図2のフローチャートにおいて、S310は吸気圧センサ異常検出禁止手段としてのECU40の機能に相当する。
(出力制限)
過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生している場合、エンジン2に吸入される吸気量は不足する。しかし、ディーゼルエンジン2においては、燃料噴射弁58から噴射される噴射量は、吸気量に関わらずエンジン回転数およびアクセル開度に基づいて指令される。そして、燃料噴射弁58から噴射される噴射量に対して吸気量が不足すると、燃焼温度が過度に上昇したり、エミッションの悪化を招く恐れがある。そこで、図3に示す噴射量制限ルーチンでは、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生している場合には、燃料噴射弁58の噴射量を制限する。
具体的には、図3のS320においてECU40は、エンジン回転数およびアクセル開度に基づいて噴射量制御において設定された指令噴射量を読み出す。S322においてECU40は、図2のルーチンの実行結果に基づき、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生しているかを判定する。過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生していない場合(S322:No)、ECU40は本ルーチンを終了する。
過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生している場合(S322:Yes)、S324においてECU40は、指令噴射量と予め設定された所定値とのうち、小さい方の値を指令噴射量として設定し、本ルーチンを終了する。S324において指令噴射量と比較する所定値は、燃焼温度の過度な上昇、ならびにエミッションの悪化を極力防止しつつ、エンジン2を停止させない程度に燃料噴射弁58から噴射される最低噴射量である。燃料噴射弁58の噴射量を制限することにより、エンジン2の出力が制限される。
図3のフローチャートにおいて、S324は出力制限手段としてのECU40の機能に相当する。図3では、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生している場合、燃料噴射弁58の噴射量の上限を直接制限してエンジン2の出力を制限した。これに対し、燃料噴射弁58の噴射量を決定するパラメータである、アクセル開度およびエンジン回転数を検出するためのセンサの出力信号の上限を制限することにより、エンジン2の出力を制限してもよい。
(過給機14の上流側における吸気漏れ検出)
図4のS330において、ECU40は、アクセルセンサ、回転数センサ等の出力信号に基づいてエンジン運転状態を検出する。
S332においてECU40は、エンジン運転状態に基づいて過給機14の作動状態を推定する。そして、ECU40は、過給機14の作動状態に基づいて、過給機14により過給されると推定される過給機14の下流側の吸気通路100における推定吸気圧、つまり推定過給圧を算出する。
S334においてECU40は、吸気量センサ30の出力信号に基づいて過給機14の上流側の吸気通路100における実際の吸気量である実吸気量を検出し、実吸気量が所定値よりも少ないか否かを判定する。尚、S334において実吸気量と比較する所定値は、過給機14による過給が不足しているか、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生していると判定できる値であれば、例えば、固定値であってもよいし、アクセル開度、エンジン回転数等の過給機14の作動状態を推定できる値に応じてマップ等から取得する可変値であってもよい。実吸気量と比較する所定値の大きさによって、過給機14による過給不足の程度、ならびに過給機14の上流側の吸気通路100における吸気漏れの程度を設定できる。
実吸気量が所定値以上の場合(S334:No)、ECU40は、過給機14による過給不足、ならびに過給機14の上流側の吸気通路100における吸気漏れは異常と判定するほど大きくないと判断し、本ルーチンを終了する。
実吸気量が所定値よりも少ない場合(S334:Yes)、その原因は、過給機14による過給が不足しているか、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生しているかの少なくともいずれかである。したがって、過給機14による過給が不足しておらず過給機14が正常に作動していると判定できれば、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生していると判定できる。
そこで、S336においてECU40は、吸気圧センサ34の出力信号に基づいて過給機14の下流側の吸気通路100における実際の過給圧である実過給圧を検出し、実過給圧が推定過給圧から所定値を減算した値以上であるか否かを判定する。尚、推定過給圧から減算する所定値は、過給機14の過給ばらつき、エンジン2の圧縮比ばらつき等を考慮して設定されている。
実過給圧が推定過給圧から所定値を減算した値以上の場合(S336:Yes)、ECU40は、過給機14は過給不足ではなく正常であると判断する。そして、ECU40は、S334において実吸気量が所定値よりも少なくなった原因は、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生しているからだと判定する(S338)。
ところで、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生していると、吸気量センサ30の出力に基づいて検出される実吸気量は、エンジン運転状態から推定される推定吸気量よりも少なくなる。すると、その原因が過給機14の上流側の吸気通路100における吸気漏れであるにも関わらず、過給システム10の異常検出とは別に実施される吸気量センサ30の異常検出において、吸気量センサ30が異常であると判定される恐れがある。
そこで、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生している場合、吸気量センサ30異常であると誤検出されることを防止するために、S340においてECU40は、吸気量センサ30の異常検出ルーチンに対して異常検出の禁止を指示し、本ルーチンを終了する。
一方、実過給圧が推定過給圧から所定値を減算した値よりも低い場合(S336:No)、その原因は、過給機14の過給不足か、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生しているかの少なくともいずれかであり、どちらかに特定できない。その結果、実過給圧が推定過給圧から所定値を減算した値よりも少ない場合(S336:No)、実吸気量が所定値よりも少なくS334でYesと判定される原因を特定できない。この場合、ECU40は、異常原因を特定せず本ルーチンを終了する。
尚、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生しているためにS334の判定がYesになる場合に、さらに、実過給圧が推定過給圧から所定値を減算した値よりも低くなり、過給機14による過給不足か、過給機14の下流側の吸気通路100に吸気漏れが発生するためにS336の判定がNoになることは、異常箇所が複数になるので発生する確率は低いと考えられる。したがって、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生している場合には、S336の判定がNoになる確率は低い。
図4のフローチャートにおいて、S330、S332は過給圧推定手段としてのECU40の機能に相当し、S334は実吸気量検出手段としてのECU40の機能に相当し、S336は実過給圧検出手段としてのECU40の機能に相当し、S334〜S338は漏れ判定手段としてのECU40の機能に相当する。さらに、図4のフローチャートにおいて、S340は吸気量センサ異常検出禁止手段としてのECU40の機能に相当する。
(吸気量選択)
過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生している場合、吸気量センサ30の出力信号に基づいて検出される実吸気量は、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生していない場合よりも少ない値になる。これに対し、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生していても、過給機14が正常に作動している場合には、エンジン運転状態に基づいて推定される推定吸気量に近い吸気がエンジン2に吸入される。
そこで、図5のS350においてECU40は、図4に示すルーチンの処理結果に基づいて、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生しているか否かを判定する。
過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生している場合(S350:Yes)、S352においてECU40は、アクセル開度、エンジン回転数等のエンジン運転状態に基づいて過給機14の作動状態を推定し、過給機14の作動状態に基づいて、過給機14の上流側の吸気通路100の吸気量であると推定される推定吸気量を算出する。そして、S352においてECU40は、エンジン2に吸入される吸気量として、吸気量センサ30の出力信号に基づいて検出される実吸気量の代わりに推定吸気量を選択し、本ルーチンを終了する。これにより、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生している場合、吸気量センサ30の出力信号に基づいて検出される実吸気量よりもエンジン2に吸入される吸気量に近い推定吸気量に基づいて、例えばEGRガス量制御等の各種制御を実施できる。
一方、過給機14の上流側の吸気通路100に吸気漏れが発生していない場合(S350:No)、S354においてECU40は、エンジン2に吸入される吸気量として、吸気量センサ30の出力信号に基づいて検出される実吸気量を選択し、本ルーチンを終了する。
図5のフローチャートにおいて、S352は吸気量推定手段としてのECU40の機能に相当し、S350、S352は吸気量選択手段としてのECU40の機能に相当する。
以上説明した上記実施形態では、過給機14の上流側の吸気通路100に設置された吸気量センサ30の出力信号に基づいて検出される実吸気量と、過給機14の下流側の吸気通路100に設置された吸気圧センサ34の出力信号に基づいて検出される実過給圧とを組み合わせている。これにより、過給機14が正常に作動していることを検出できる場合、過給機14の上流側または下流側の吸気通路100において吸気漏れが発生している異常を検出できる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、ディーゼルエンジン2の過給システム10における吸気通路100の吸気漏れの検出に本発明を適用した。これ以外にも、ガソリンエンジンを含む他の内燃機関の過給システムにおける吸気通路の吸気漏れの検出に本発明を適用してもよい。
また、本発明では、過給機14の下流側と上流側とにおける吸気通路100の吸気漏れの検出の一方だけを実施してもよいし、過給機14の下流側と上流側とにおける吸気通路100の吸気漏れの検出の両方を実施してもよい。
本実施形態では、センサが正常である場合に図2〜図5のフローチャートが示す異常検出ルーチンが実行されることとした。この場合、図2〜図5の異常検出ルーチンを実行する前にセンサの正常判定を行ってもよいし、図2〜図5のルーチンの先頭においてセンサの正常判定を行ってもよい。
本発明では、図2のS310における吸気圧センサ34の異常検出禁止、図3のエンジン出力の制限、図4のS340における吸気量センサ30の異常検出禁止、図5の吸気量選択の各処理を省略してもよい。
上記実施形態では、過給圧推定手段、実過給圧検出手段、吸気量推定手段、実吸気量検出手段、漏れ判定手段、出力制限手段、吸気圧センサ異常検出禁止手段、吸気量センサ異常検出禁止手段、吸気量選択手段の機能を、制御プログラムにより機能が特定されるECU40により実現している。これに対し、上記複数の手段の機能の少なくとも一部を、回路構成自体で機能が特定されるハードウェアで実現してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
本実施形態による過給システムを示すブロック図。 過給機の下流側における吸気漏れの検出ルーチンを示すフローチャート。 過給機の下流側に吸気漏れが発生しているときの出力制限ルーチンを示すフローチャート。 過給機の上流側における吸気漏れの検出ルーチンを示すフローチャート。 吸気量の選択ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
2:エンジン(内燃機関)、10:過給システム、14:過給機、30:吸気量センサ、34:吸気圧センサ、40:ECU(異常検出装置、過給圧推定手段、実過給圧検出手段、吸気量推定手段、実吸気量検出手段、漏れ判定手段、出力制限手段、吸気圧センサ異常検出禁止手段、吸気量センサ異常検出禁止手段、吸気量選択手段)、100:吸気通路

Claims (8)

  1. 内燃機関に吸入される吸気を過給機により過給する過給システムの異常を検出する異常検出装置において、
    前記内燃機関の運転状態に基づいて前記過給機の上流側の吸気通路における吸気量を推定する吸気量推定手段と、
    前記過給機の上流側の吸気通路に設置された吸気量センサの出力に基づいて、前記過給機の上流側の吸気通路における実際の吸気量である実吸気量を検出する実吸気量検出手段と、
    前記過給機の下流側の吸気通路に設置された吸気圧センサの出力に基づいて、前記過給機による実際の過給圧である実過給圧を検出する実過給圧検出手段と、
    前記実過給圧が所定値より低く、かつ前記実吸気量が前記吸気量推定手段が推定する推定吸気量以上の場合、前記過給機の下流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定する漏れ判定手段と、
    を備えることを特徴とする過給システムの異常検出装置。
  2. 前記漏れ判定手段が前記過給機の下流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定すると、前記吸気圧センサに対する異常検出を禁止する吸気圧センサ異常検出禁止手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の過給システムの異常検出装置。
  3. 前記漏れ判定手段が前記過給機の下流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定すると、前記内燃機関の出力を所定値以下に制限する出力制限手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の過給システムの異常検出装置。
  4. 前記運転状態に基づいて前記過給機による過給圧を推定する過給圧推定手段をさらに備え、
    前記漏れ判定手段は、前記実吸気量が所定値より少なく、かつ前記実過給圧が前記過給圧推定手段が推定する推定過給圧以上の場合、前記過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の過給システムの異常検出装置。
  5. 前記漏れ判定手段が前記過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定すると、前記過給機の上流側の吸気通路における吸気量として前記実吸気量の代わりに前記推定吸気量を選択する吸気量選択手段をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の過給システムの異常検出装置。
  6. 内燃機関に吸入される吸気を過給機により過給する過給システムの異常を検出する異常検出装置において、
    前記内燃機関の運転状態に基づいて前記過給機による過給圧を推定する過給圧推定手段と、
    前記過給機の下流側の吸気通路に設置された吸気圧センサの出力に基づいて、前記過給機による実際の過給圧である実過給圧を検出する実過給圧検出手段と、
    前記過給機の上流側の吸気通路に設置された吸気量センサの出力に基づいて、前記過給機の上流側の吸気通路における実際の吸気量である実吸気量を検出する実吸気量検出手段と、
    前記実吸気量が所定値より少なく、かつ前記実過給圧が前記過給圧推定手段が推定する推定過給圧以上の場合、前記過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定する漏れ判定手段と、
    を備えることを特徴とする過給システムの異常検出装置。
  7. 前記運転状態に基づいて前記過給機の上流側の吸気通路における吸気量を推定する吸気量推定手段と、
    前記漏れ判定手段が前記過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定すると、前記過給機の上流側の吸気通路における吸気量として前記実吸気量の代わりに前記吸気量推定手段が推定する推定吸気量を選択する吸気量選択手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の過給システムの異常検出装置。
  8. 前記漏れ判定手段が前記過給機の上流側の吸気通路に吸気漏れが発生していると判定すると、前記吸気量センサに対する異常検出を禁止する吸気量センサ異常検出禁止手段をさらに備えることを特徴とする請求項4から7のいずれか一項に記載の過給システムの異常検出装置。
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