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JP2010091008A - 自動調心ころ軸受 - Google Patents

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JP2010091008A JP2008261909A JP2008261909A JP2010091008A JP 2010091008 A JP2010091008 A JP 2010091008A JP 2008261909 A JP2008261909 A JP 2008261909A JP 2008261909 A JP2008261909 A JP 2008261909A JP 2010091008 A JP2010091008 A JP 2010091008A
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Takeshi Maeda
剛 前田
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NTN Corp
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Abstract

【課題】たる形ころの保持器への組み込み性を向上させる。
【解決手段】外輪2の球面軌道5と内輪軌道3、4との間に2列の複数のたる形ころ6、7が介在され、各列の複数のたる形ころ6、7が保持器8、9で周方向に等配される。内輪1は各軌道3、4の小径側のつばがないものであり、内輪1の軌道3、4の小径側に配置される保持器8、9の環状部8a、9aに柱部8b、9bがころ中心軸に対して平行に形成される。柱部8b、9bの内面は、たる形ころ6、7の転動面に沿う湾曲面をなし、保持器8、9の軸受中心軸方向への抜けに対して、たる形ころ6、7の転動面との間で保持器8、9の自重を保持可能な抵抗を生じる。これにより、たる形ころ6、7を組み込んだ保持器8、9に内輪1が軸方向に容易に組み込むことができ、内輪アセンブリが組み立てられる。また、この内輪アセンブリを外輪2に組み込むとき、保持器8、9の軸方向の抜けが防止される。
【選択図】図1

Description

この発明は、球面軌道を有する外輪と、複列の軌道を有する内輪と、くし形保持器とを備えた自動調心ころ軸受に関するものである。
一般に、自動調心ころ軸受は、ラジアル荷重、両方向のアキシアル荷重およびこれらの合成荷重を負荷する能力が高く、振動、衝撃荷重を受ける用途に適している。このため、建設機械、鉄鋼設備、風力発電機等、各種産業機械装置のロールや回転軸等の回転支持部に組み込まれた状態で使用されている(例えば、特許文献1参照)。
このような自動調心ころ軸受は、図9に示すように、2列1対の軌道23、24を有する内輪21と、球面軌道25を有する外輪22と、球面軌道25と一方の軌道23との間に介在する複数のたる形ころ26と、球面軌道25と他方の軌道24との間に介在する複数のたる形ころ27と、たる形ころ26、27を周方向に等配するくし形保持器28とを備えたものである。
くし形保持器28は、金属の切削加工により形成されたもみ抜き保持器であり、たる形ころ26、27の列間で円環状に連なる環状部29と、環状部29から軸方向両方向に延びる複数の柱部30とを備えている。隣接する柱部30の保持器周方向の内面に形成されたポケット内に各列のたる形ころ26、27を保持している。
各列のたる形ころ26、27は、内輪21の両軌道23、24の小径側に形成されたつば部31によって、くし形保持器28から軸方向外方への脱落が防止されている。
特開2007−332996号公報
ところで、この自動調心ころ軸受の組み立ての際には、先に各列のたる形ころ26、27と、くし形保持器28とを内輪21の軌道23、24の外側に組み付けて内輪アセンブリを組み立てる。その後、内輪アセンブリを外輪22に直角に差し込み、その内輪アセンブリを外輪22と中心軸が一致するように回転させ(はら返しさせ)て、外輪22に組み込んでいる。
この内輪アセンブリを外輪22に直角に差し込むとき、外輪22の球面軌道25の端部に当接する直径方向両側のたる形ころ26、27は取り外されており、内輪アセンブリを外輪22に組み込んだ後、内輪アセンブリを傾かせて組み付けられる。
しかしながら、内輪アセンブリの組み立ての際、まず、たる形ころ26を、順次一個ずつ、くし形保持器28のポケット内に収容する必要がある。すなわち、図10に示すように、たる形ころ26は、内輪21の軌道23側のつば部31を乗り越えるように、その端部を内輪21の軌道23に突き当てて、柱部30を弾性変形させながらポケット内に挿入する必要がある。さらに、たる形ころ27も、たる形ころ26の場合と同様、順次1個づつポケットに収容させる必要がある。
このようなたる形ころ26、27のポケット内への収容作業は、煩わしく、手間と時間が掛かかるものである。さらに、たる形ころ26、27の収容の際、柱部30の変形が大きい場合、あるいは、変形に大きな力を必要とする場合など、柱部30が塑性変形して、くし形保持器28の寸法精度が悪くなるおそれがある。
また、たる形ころ26、27の転動面へ傷がついたり、たる形ころ26、27が内輪21の軌道23、24に強く当たり、軌道面が傷付いたりするおそれがある。
そこで、この発明の課題は、たる形ころの保持器への組み込み性を向上させることである。
上記課題を解決するために、この発明は、球面軌道を有する外輪と、複列の軌道を有する内輪と、くし形の保持器とを備え、前記外輪の球面軌道と前記内輪の各軌道との間に介在される複数のたる形ころを前記保持器で保持した自動調心ころ軸受において、前記保持器の環状部が前記内輪の各軌道の小径側に配置され、前記柱部の保持器周方向の内面が、前記たる形ころの転動面との間で前記保持器の軸受中心軸方向への抜けに対して前記保持器の自重を保持可能な抵抗を生じる傾きを持つ構成を採用したのである。
この構成によると、たる形ころを保持器に組み込むときには、保持器の柱部の先端から環状部に向かって差し込むことができ、従来の場合のように、たる形ころを傾けながら挿入する必要がなく、容易にたる形ころを保持器に組み込むことができる。
また、保持器の環状部が内輪の各軌道の小径側に配置されているので、内輪アセンブリの組み立ての際、保持器にたる形ころを組み込み、たる形ころを組み込んだ保持器に内輪を軸方向からつばを乗り越えるように組み込むことが可能となる。
さらに、柱部の保持器周方向の内面が、たる形ころの転動面との間で保持器の軸受中心軸方向への抜けに対して保持器の自重を保持可能な抵抗を生じる傾きを有している。この抵抗によって、内輪アセンブリを外輪に差し込み、内輪アセンブリをはら返しするとき、保持器の脱落が防止され、内輪アセンブリを外輪に組み込むことが可能となる。
前記保持器の柱部に係る構成において、前記保持器は、前記柱部が環状部に向かって径方向内向きに保持器中心軸に対して傾くように前記環状部に形成された構成を採用することができる。
保持器の柱部が保持器中心軸に対して傾くように形成されると、柱部を保持器中心軸と平行に形成した場合よりも、柱部の内面のころ中心軸方向の長さを長く形成することが可能となる。このため、ころの回転を安定させてスキューの発生を抑えることができる。
また、保持器の柱部を保持器中心軸に対して傾くように形成すると、保持器の軸方向の抜けに対して、柱部の保持器周方向内面のうち1列のたる形ころのピッチ径(PCD)よりも径方向内側の部分(柱部内面の内径部分)が、たる形ころの転動面でのPCDが通る部分と接触し、摩擦抵抗が生じる。この摩擦抵抗により、前述した内輪アセンブリのはら返しの際、保持器の脱落が防止される。
このとき、前記柱部が前記ころの中心軸に平行に傾くように前記環状部に形成されると、柱部内面の内径部分は、ころ中心軸方向の長さが最大となる。したがって、柱部の保持器周方向の内面とたる形ころの転動面との間で生じる摩擦抵抗をより大きくすることができ、保持器の軸方向の抜けが確実に防止される。
さらに、内輪は各軌道の小径側のつばがないものである構成を採用することができる。この構成では、内輪はつばがないものであり、かつ保持器の環状部が内輪の各軌道の小径側に配置されるので、内輪アセンブリの組み立ての際、保持器にたる形ころを組み込み、たる形ころを組み込んだ保持器に内輪を軸方向から組み込むとき、そのたる形ころがつばを乗り越えるように組み込む必要がないため、組み込み易くなる。
ここで、従来の自動調心ころ軸受のように、内輪の軌道の小径側につばを形成する場合、通常、内輪の軌道とたる形ころとの回転を円滑にするために、軌道の表面(軌道面)に研削加工を施している。
しかし、軌道面とつばとの境界部分は、砥石がつばに接触して研削加工を施すことができない。そこで、軌道面の非研削部分ところの転動面との接触を避けるために、内輪の軌道面とつばとの境界部分にぬすみ部を設ける必要がある。ぬすみ部を形成すると、内輪の剛性が低下し、軸受の負荷容量が低下することがある。
また、内輪につばを形成する場合、つばの加工工程に加えて、さらにぬすみ部の加工工程が増加して、内輪の製作工程が増加して、製作コストが増大する。
前記構成によると、内輪は各軌道の小径側につばがないものであるので、ぬすみ部の形成による負荷容量の低下および内輪の製作コストの増大を招かない。さらに、一般に自動調心ころ軸受において、鋼板の打ち抜き保持器が使用されているつばのない内輪を、この構成における内輪として使用可能となる。つばのない内輪を兼用することで、内輪の管理工数の削減につながる。
保持器の環状部に係る構成において、前記保持器の環状部に前記径方向内向きのフランジが形成され、そのフランジの内面にころ案内面が形成された構成を採用することができる。これにより、フランジでたる形ころの端面を支えて、その挙動を安定させることで、スキューを防止することができる。
保持器のフランジに係る構成において、前記保持器は、前記フランジが前記内輪の保持器案内面に摺接し、前記内輪により案内された構成を採用することができる。これにより、保持器が内輪によって案内されるので、保持器が安定する。
前記保持器は、その直径方向の対角2箇所以上のポケットが、前記ころを径方向外側から圧入可能に形成された構成を採用することができる。このようにすると、前述した従来の自動調心ころ軸受の組み立てのように、外輪に直角に差し込んだ内輪アセンブリを外輪と中心軸が一致するように回転させて、内輪アセンブリを外輪に組み込み、取り外した直径方向の対角2箇所以上のころを内輪アセンブリの中心軸を外輪中心軸に対して傾かせて組み付けることができる。
前記保持器は、前記柱部の保持器周方向の内面が円筒面であり、その円筒面がころ最大径における直径を有し、かつ筒軸がころ中心軸と一致するようにした構成を採用することができる。この場合、たる形ころを保持器のポケットに圧入することなく組み込むことができるので、たる形ころの保持器への組み込み性がさらに向上する。
前記保持器の環状部が軸受幅面よりも軸方向内側に位置する構成とすると、軸受幅面から保持器の環状部が突き出さないため、軸受幅が大きくならない。
もみぬき保持器とする場合、柱部の切削加工を容易に行うために、前記保持器の材質が軟質金属により形成された構成としてもよい。
以上のように、この発明は、たる形ころを保持器の柱部の先端から環状部に向かって差し込むことができるので、くし形保持器への組み込み性が向上する。
以下、この発明の第1実施形態に係る自動調心ころ軸受を図1〜図6に基づいて説明する。 図1に示すように、この自動調心ころ軸受は、2列1対の内輪軌道3、4を有する内輪1と、球面軌道5を有する外輪2と、球面軌道5と一方の内輪軌道3との間に介在する転動面が球面をなす複数のたる形ころ6と、球面軌道5と他方の内輪軌道4との間に介在する複数のたる形ころ7と、複数のたる形ころ6を周方向に等配する保持器8と、複数のたる形ころ7を周方向に等配する保持器9とを備えている。
保持器8、9は、それぞれ同一構成のものが採用されており、組み込みの向きが反対向きとなっているだけであるので、以下、保持器8に関してのみ述べる。
保持器8は、図2、図3に示すように、円環状に連なる環状部8aと、この環状部8aの片側に対して周方向に等間隔に形成された複数の柱部8bとから構成され、軟質金属の切削加工で形成されたくし形のもみ抜き保持器である。保持器8の材質を軟質金属とすることで、容易に切削加工を行うことができる。なお、保持器8としては、合成樹脂による一体成形により製作することも可能であるが、強度の観点から切削加工によるもみ抜き保持器であることが好ましい。
保持器8の環状部8aは、内輪1の内輪軌道3の小径側に配置され、たる形ころ6の外端面に接触している。環状部8aの軸方向外側面(柱部8b側に対して反対側の側面)は、ラジアル平面に平行に形成されており、軸受幅面よりも軸方向内側に位置している(図1参照)。このため、保持器8の環状部8aによって軸受幅が不必要に大きくなることが防止される。
また、環状部8aの軸方向内側面(柱部8b側の側面)は、たる形ころ6の外端面に対して平行に形成されている。この内側面でたる形ころ6の外端面を案内するので、たる形ころ6の挙動が安定し、スキューの発生を抑えることができる。スキューの発生の抑制効果をさらに高める目的で、環状部8aに径方向内向きのフランジを形成し、そのフランジの軸方向内面をたる形ころ6の案内面とすることができる。
図3に示すように、保持器8の柱部8bは、環状部8aに向かって径方向内向きに保持器中心軸に対して傾くようにその環状部8aに複数形成されている。図4に示すように、各柱部8bの保持器周方向の内面は、たる形ころ6の転動面に沿って湾曲面をなし、ころ中心軸を通る平面での断面形状が円弧状となっている。
また、保持器8の柱部8bの先端がたる形ころ6の転動面の最大径部分よりもころ中心軸方向内側に位置している(図1中のQ参照)。これにより、隣接する柱部8bの内面で形成されるポケット8cでたる形ころ6が抱きかかえられ、保持器8がたる形ころ6により案内される。
さらに、図5に示すように、保持器8の直径方向の対角2箇所以上のポケット8cは、このポケット8cを構成する隣接する柱部8bの径方向外縁に面取り部10が形成されている。この面取り部10により、前記ポケット8cの保持器周方向の開口幅が、他の位置のポケット8cの開口幅よりも大きくなり、たる形ころ6を径方向外側から圧入可能となる。
保持器8の柱部8bが保持器中心軸に対して傾き(図1中の角度α参照)、かつ、柱部8bの内面が湾曲面とされている。このため、保持器8の軸方向への抜けに対して、柱部8bの保持器周方向内面のうちたる形ころ6のピッチ径P(PCD)よりも径方向内側の部分(柱部内面の内径部分)が、たる形ころ6の転動面でのPCDが通る部分と接触し、摩擦抵抗が生じる。摩擦抵抗の大きさは、保持器8の自重を保持可能な大きさ以上に設定され、柱部8bの径方向の厚み、材質等に基づいて設定される。
この摩擦抵抗によって、自動ころ調心ころ軸受の組み立てにおいて、内輪アセンブリを外輪2の中心軸に対して直角となるように差し込み、外輪2の中心軸に一致するように回動する(はら返しする)とき、保持器8の軸方向への抜けが防止される。したがって、保持器8が抜けないようにするために、例えば、手で保持器8を押さえたり、治具、道具で固定したりする必要がない。
また、保持器8を柱部8bがころ中心軸に対して平行に傾くように環状部8aに形成することができる。この場合、柱部8b内面の内径部分は、ころ中心軸方向の長さが最大となる。したがって、柱部8bの保持器周方向の内面と、たる形ころ6の転動面との間で生じる摩擦抵抗をより大きくすることができ、保持器8の軸方向の抜けが確実に防止される。
このように構成された自動調心ころ軸受は、以下のように組み立てられる。
まず、保持器8をその環状部8aが下向きとなるように置き、保持器8の各ポケット8cにたる形ころ6を組み込んでいく。このとき、保持器8のポケット8cのうち直径方向の対角2箇所以上のポケット8c、すなわち、柱部8bの面取り部10により保持器周方向の開口幅を大きく形成されたポケット8cには、たる形ころ6が組み込まれていない。
次に、図6に示すように、各ポケット8cにたる形ころ6を差し込んだ保持器8に内輪1を軸方向に差し込み、内輪1の一方の内輪軌道3に各たる形ころ6の転動面が接触するように組み合わせる。
この組み合せ後、内輪1の裏表を返して、前述の保持器8と同様、たる形ころ7を組み合わせた保持器9のポケット9cに内輪1を軸方向に差し込み、内輪1の他方の内輪軌道4に各たる形ころ7の転動面が接触するように組み合わせる。このようにして、内輪1にたる形ころ6、7と保持器8、9とを組み込んだ内輪アセンブリを組み立てる。
続いて、内輪アセンブリを外輪2に直角に差し込む。このとき、内輪アセンブリはたる形ころ6、7が組み込まれていない保持器8、9の直径方向の対角2箇所以上が、外輪2の球面軌道5の端部に差し込んだ状態となっている。
この状態で外輪2に直角に差し込んだ内輪アセンブリを外輪2と中心軸が一致するように回転させ(はら返しさせ)て、内輪アセンブリを外輪2に組み込む。このはら返しの際、保持器8、9は、軸方向への抜けに対して、たる形ころ6、7との間で摩擦抵抗を生じ、内輪1から脱落しない。このため、保持器8、9を押さえておく必要がない。
はら返しの後、内輪アセンブリの中心軸を外輪2の中心軸に対して傾くように回転し、保持器8、9のポケットのうち開口幅が大きく形成されている直径方向の対角2箇所以上のポケット8c、9cにたる形ころ6、7を径方向内向きに圧入により組み込む。
このようにして、自動調心ころ軸受が組み立てられる。この自動調心ころ軸受は、保持器8、9が各列のたる形ころ6、7から軸方向に抜けない構成であるので、保持器8、9によって、各列のたる形ころ6、7が内輪1と外輪2の間に保持される。
たる形ころ6、7が保持されることで、内輪1の内輪軌道3、4の小径側につばを形成する必要がなくなる。したがって、内輪の製作工程において、つばの加工工程が不要となるとともに、内輪の軽量化が図られる。
また、一般に、打ち抜き保持器が組み込まれる内輪軌道の小径側につばを形成していない内輪を、この実施形態に係る自動調心ころ軸受の内輪1として兼用することができる。内輪が兼用可能であれば、内輪の品種、型番の管理工程数が削減可能となる。
上記保持器8、9の構造は、軸方向の抜けに対して、柱部8b、9bが、たる形ころ6、7との間で抵抗を生じさせることが可能な限り、適宜に変更することができる。一例として、この発明の第2実施形態を図7に示す。なお、以下においては、上記第1実施形態との相違点を中心に述べ、同一に考えられる構成に同符号を用いる。
この第2実施形態においても、保持器8、9は、それぞれ同一構成のものが採用されており、組み込みの向きが反対向きとなっているだけであるので、以下、保持器8に関してのみ述べる。
この実施形態の保持器8は、柱部8bの周方向の内面が円筒面をなしている。この円筒面はたる形ころ6の最大径における直径を有しており、隣接する柱部8bの内面によってポケット8cが形成されている。
保持器8のポケット8cが円筒面をなしているので、保持器8にたる形ころ6を組み込む際、ポケット8c内にたる形ころ6を圧入する必要がなくなる。したがって、たる形ころ6を保持器8にさらに組み込みやすくなる。
この発明の第3実施形態を図8に示す。
この第3実施形態に係る自動調心ころ軸受は、保持器8、9の環状部8a、9aに径方向内向きのフランジ11が形成され、そのフランジ11が内輪1の外径面に摺接し、内輪1により案内された点で前述の第1実施形態と相違する。その他の構成は、前記第1実施形態と同様であり、同一に考えられる構成に同符号を用いる。
これにより、保持器8、9が内輪1によって案内されるので、保持器8、9が安定し、たる形ころ6、7の挙動が安定し、スキューの発生が抑えられる。
第1実施形態に係る自動調心ころ軸受を示す縦断面図 同上の保持器を示す正面図 同上の保持器を示す側面図 同上の保持器のポケットを示す一部拡大斜視図 同上の保持器の直径方向の対角2箇所以上のポケットを示す一部拡大斜視図 同上の内輪アセンブリの組み立てを示す説明図 第2実施形態に係る自動調心ころ軸受の保持器のポケットを示す一部拡大斜視図 第3実施形態に係る自動調心ころ軸受を示す縦断面図 従来の自動調心ころ軸受を示す縦断面図 同上のたる形ころの保持器への組み込み状態を示す説明図
符号の説明
1 内輪
2 外輪
3、4 内輪軌道
5 球面軌道
6、7 たる形ころ
8、9 保持器
8a、9a 環状部
8b、9b 柱部
8c、9c ポケット
10 面取り部
11 フランジ
21 内輪
22 外輪
23、24 軌道
25 球面軌道
26、27 たる形ころ
28 保持器
29 環状部
30 柱部
31 つば部

Claims (10)

  1. 球面軌道を有する外輪と、複列の軌道を有する内輪と、くし形の保持器とを備え、前記外輪の球面軌道と前記内輪の各軌道との間に介在される複数のたる形ころを前記保持器で保持した自動調心ころ軸受において、
    前記保持器の環状部が前記内輪の各軌道の小径側に配置され、前記保持器の柱部の保持器周方向の内面が、前記たる形ころの転動面との間で前記保持器の軸受中心軸方向への抜けに対して前記保持器の自重を保持可能な抵抗を生じる傾きを持つことを特徴とする自動調心ころ軸受。
  2. 前記保持器は、前記柱部が前記環状部に向かって径方向内向きに保持器中心軸に対して傾くように前記環状部に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の自動調心ころ軸受。
  3. 前記柱部が前記ころの中心軸に平行に傾くように前記環状部に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の自動調心ころ軸受。
  4. 前記内輪は各軌道の小径側につばがないものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の自動調心ころ軸受。
  5. 前記保持器の環状部に前記径方向内向きのフランジが形成され、そのフランジの内面にころ案内面が形成されたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに1つに記載の自動調心ころ軸受。
  6. 前記保持器は、前記フランジが前記内輪の外径面に摺接し、前記内輪により案内されたことを特徴とする請求項5に記載の自動調心ころ軸受。
  7. 前記保持器は、その直径方向の対角2箇所以上のポケットが、前記たる形ころを径方向外側から圧入可能に形成されたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の自動調心ころ軸受。
  8. 前記保持器は、前記柱部の保持器周方向の内面が円筒面であり、その円筒面がころ最大径における直径を有し、かつ筒軸がころ中心軸と一致することを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の自動調心ころ軸受。
  9. 前記保持器の環状部が軸受幅面よりも軸方向内側に位置することを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の自動調心ころ軸受。
  10. 前記保持器の材質が軟質金属により形成されたことを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の自動調心ころ軸受。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102017119112A1 (de) * 2017-08-22 2019-02-28 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Kammkäfigdesign für Pendelrollenlager

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