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JP2010084549A - 内燃機関の制御装置および方法 - Google Patents

内燃機関の制御装置および方法 Download PDF

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JP2010084549A JP2008252121A JP2008252121A JP2010084549A JP 2010084549 A JP2010084549 A JP 2010084549A JP 2008252121 A JP2008252121 A JP 2008252121A JP 2008252121 A JP2008252121 A JP 2008252121A JP 2010084549 A JP2010084549 A JP 2010084549A
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Abstract

【課題】
回転速度と負荷とバルブタイミングにもとづいて点火時期制御量を演算する構成に、大気圧の低下する高地補正分の影響を考慮しようとすると、少なくとも回転速度と負荷とバルブタイミングと大気圧を軸とする多次元マップが必要となるために、ECUに搭載するマップが大規模となり、メモリ容量が増大する。
【解決手段】
少なくとも回転速度と吸気絶対圧と大気絶対圧または排気絶対圧と可変バルブ制御量を入力とする多項式にもとづき充填効率基準値とEGR量基準値を演算し、これを吸気絶対圧と大気絶対圧との比によって高地補正する。大気圧の低下する高地条件では、上記高地補正した充填効率にもとづき燃料噴射量を演算し、また、回転速度と上記高地補正済み充填効率と上記高地補正済みEGR量にもとづき点火時期を演算する。
【選択図】図6

Description

本発明は、可変バルブを備えた内燃機関の高地条件下において、燃料噴射量と点火時期の制御を好適に行う内燃機関の制御装置に関する。
近年の自動車用内燃機関では、吸気バルブや排気バルブにバルブタイミングまたはバルブリフト量を可変とする可変バルブ機構を備えた内燃機関が一般化する傾向にある。上記可変バルブ機構は、制御自由度の増加や動作範囲の拡大,応答性の向上などの観点で技術の向上が図られている。特に、バルブリフト量を連続的に可変制御できる可変バルブ機構が開発されており、上記リフト連続可変バルブ機構によってシリンダへ吸入される空気量を、スロットルバルブを代替して吸気バルブにて制御することで、ポンプ損失の低減やミラーサイクルを実現した内燃機関が開発されている。このような可変バルブ機構を搭載した内燃機関の制御装置においては、吸気管に備えられたエアフローセンサ、または圧力センサによって、吸気管を流れる吸入空気量を検出または推定しており、この値から充填効率を演算し、上記充填効率にもとづき燃料噴射量や点火時期の制御量が演算されている。
特開平9−209895号公報によれば、実バルブタイミングが基本バルブタイミングよりずれた場合に、そのずれに応じて点火時期を好適に補正する技術が開示されている。特開平9−209895号公報に開示されている技術では、バルブタイミングのずれが遅角側にずれた場合、低負荷域においては、内部EGR量(EGR:Exhaust Gas Recirculation)の減少にともなう燃焼速度の増加に対応すべく点火時期を遅角側に補正し、また高負荷域においては実圧縮比の低下にともなう燃焼速度の減少に対応すべく点火時期を進角側に補正している。一方、バルブタイミングのずれが進角側にずれた場合、低負荷域においては内部EGR量の増加にともなう燃焼速度の減少に対応すべく点火時期を進角側に補正し、また高負荷域においては、実圧縮比の増加にともなう燃焼速度の増加に対応すべく点火時期を遅角側に補正している。
特開平9−209895号公報
しかしながら、高地条件のような大気圧の低下する状態においては、バルブタイミングにもとづき変化する内部EGR量が、大気圧の状態によっても影響を受けるために、バルブタイミングのずれのみにもとづいて点火時期の補正を正確に実施することができない。また、バルブタイミングが進角側あるいは遅角側にずれた場合の実圧縮比の変化は、バルブ作動角によっても異なるために、バルブ作動角を可変とする可変バルブにおいては、バルブタイミングのずれのみで実圧縮比の変化を考慮することができない。さらに、回転速度と負荷とバルブタイミングにもとづいて点火時期制御量を演算する構成に、前述した大気圧の低下する高地補正分の影響を考慮しようとすると、少なくとも回転速度と負荷とバルブタイミングと大気圧を軸とする多次元マップが必要となるために、ECUに搭載するマップが大規模となり、メモリ容量が増大するといった課題があった。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、高地条件のような大気圧が低下した状態で可変バルブを制御した場合においても、充填効率とEGR量を精度良く演算し、これらにもとづき点火時期と燃料噴射量を好適に制御できる内燃機関の制御装置を提供することにある。
可変バルブを備えた内燃機関の制御装置であって、
少なくとも回転速度と吸気絶対圧と大気絶対圧または排気絶対圧と可変バルブ制御量にもとづき充填効率を演算する手段と、少なくとも回転速度と吸気絶対圧と大気絶対圧または排気絶対圧と可変バルブ制御量にもとづきEGR量を演算する手段と、少なくとも前記充填効率にもとづき燃料噴射量を演算する手段と、少なくとも前記回転速度と前記充填効率と前記EGR量にもとづき点火時期を演算する手段を備えること、
を特徴とする内燃機関の制御装置。
請求項1に記載の発明によれば、少なくとも回転速度と吸気絶対圧と大気絶対圧または排気絶対圧と可変バルブ制御量にもとづき充填効率を演算するので、大気圧の低下する高地条件においても精度良く充填効率を演算することができる。また、少なくとも回転速度と吸気絶対圧と大気絶対圧または排気絶対圧と可変バルブ制御量にもとづきEGR量を演算するので、大気圧の低下する高地条件においても精度良くEGR率を演算することができる。また、少なくとも高地条件に対応した充填効率演算手段にもとづき燃料噴射量を演算するので、大気圧の低下する高地条件においても精度良く空燃比制御を行うことができ、燃費悪化や排気の悪化を回避することができる。さらに、少なくとも回転速度と高地条件に対応した充填効率演算手段と高地条件に対応したEGR量演算手段にもとづき点火時期を演算するので、大気圧の低下する高地条件においても精度良く点火時期制御を行うことができ、燃費悪化やトルク低下を回避することができる。
請求項2に記載の発明によれば、吸気絶対圧と大気絶対圧または排気絶対圧との比である吸気相対圧を演算し、少なくとも回転速度と吸気相対圧と可変バルブ制御量にもとづき充填効率基準値を演算する。さらに、大気絶対圧と大気絶対基準圧との比にもとづいて高地補正量を演算し、充填効率基準値と高地補正量との積によって高地条件での充填効率を演算する。そのため、大気圧の低下する高地条件においても精度良く充填効率を演算することができる。
請求項3に記載の発明によれば、吸気絶対圧と大気絶対圧または排気絶対圧との比である吸気相対圧を演算し、少なくとも回転速度と吸気相対圧と可変バルブ制御量にもとづき内部EGR量基準値を演算する。さらに、大気絶対圧と大気絶対基準圧との比にもとづいて高地補正量を演算し、充填効率基準値と高地補正量との積によって高地条件での内部EGR量を演算する。そのため、大気圧の低下する高地条件においても精度良く内部EGR量を演算することができる。
請求項4に記載の発明によれば、少なくとも回転速度と充填効率と排気温度と大気絶対圧にもとづき排気絶対圧を演算するので、大気圧の低下する高地条件においても精度良く排気絶対圧を演算することができる。
請求項5に記載の発明によれば、排気流路に前記排気絶対圧を測定するための排気圧力センサを備えるので、大気圧の低下する高地条件においても精度良く排気絶対圧を検知することができる。
請求項6に記載の発明によれば、少なくとも点火時期と空燃比とEGR率にもとづき排気温度を演算するので、精度良く排気温度を演算することができる。
請求項7に記載の発明によれば、排気流路に排気温度を測定するための排気温度センサを備えるので、精度良く排気温度を検知することができる。
請求項8に記載の発明によれば、少なくとも排気絶対圧と、排気温度と、外部EGRバルブ開度と、吸気絶対圧にもとづき外部EGR量を演算するので、大気圧の低下する高地条件においても精度良く外部EGR量を演算することができる。
請求項9に記載の発明によれば、少なくとも充填効率と内部EGR量と外部EGR量にもとづきEGR率を演算する手段と、少なくとも回転速度と充填効率とEGR率と吸気バルブ閉時期を入力変数とする多項式によって点火時期を演算するので、大気圧の低下する高地条件においても精度良く点火時期を演算することができる。また、多次元マップを用いる必要がないので、ECUのメモリ容量を削減することができる。
請求項10に記載の発明によれば、少なくとも回転速度と吸気管相対圧と吸気バルブ作動角と吸気バルブ開時期と排気バルブ閉時期を入力変数とする多項式によって基準大気圧条件における充填効率基準値を演算するので、精度良く充填効率基準値を演算することができる。また、多次元マップを用いる必要がないので、ECUのメモリ容量を削減することができる。
請求項11に記載の発明によれば、少なくとも回転速度と吸気管相対圧と吸気バルブ作動角と吸気バルブ開時期と排気バルブ閉時期を入力変数とする多項式によって基準大気圧条件における内部EGR量基準値を演算するので、精度良く内部EGR量基準値を演算することができる。また、多次元マップを用いる必要がないので、ECUのメモリ容量を削減することができる。
請求項12に記載の発明によれば、スロットルバルブ上流の吸気流路にエアフローセンサを備え、スロットルバルブ下流の吸気流路に圧力センサを備え、少なくとも充填効率演算手段と圧力センサ検出値にもとづきエアフローセンサ部流量を推定し、エアフローセンサ検出流量とエアフローセンサ部推定流量との偏差を充填効率演算手段のもつ誤差として充填効率演算結果を補正するので、内燃機関の個体ばらつきや環境変化,経時劣化などの誤差要因に対して充填効率演算精度をロバストにすることができる。また、可変バルブやスロットルバルブの急変時に対しても充填効率演算精度が悪化することがない。
請求項13に記載の発明によれば、スロットルバルブ上流の吸気流路にエアフローセンサを備え、少なくとも充填効率演算手段とエアフローセンサ検出流量にもとづいてスロットルバルブ下流の吸気絶対圧を推定する。さらに推定された吸気絶対圧を充填効率演算手段に用いるので、内燃機関の個体ばらつきや環境変化,経時劣化などの誤差要因に対して充填効率演算精度をロバストにすることができる。また、可変バルブやスロットルバルブの急変時に対しても充填効率演算精度が悪化することがない。
請求項14に記載の発明によれば、少なくとも回転速度と負荷にもとづき目標EGR率を演算する手段と、充填効率と内部EGR量と外部EGR量にもとづき現在のEGR率を演算する手段と、目標EGR率と現在のEGR率と吸気相対圧にもとづき可変バルブの制御量または外部EGRバルブ開度を演算するので、大気圧の低下する高地条件においても可変バルブ制御量または外部EGRバルブ開度を、燃焼安定性を悪化させない範囲で、燃費性能および排気性能を最適点に制御することができる。
請求項15に記載の発明によれば、充填効率を一定に保持した状態で大気圧が低下する高地条件の場合に、同一オーバーラップ期間では、大気圧が低下するほど点火時期を遅角側に補正し、同一大気圧では、オーバーラップ期間が増加するほど点火時期を遅角側に補正するので、大気圧の低下する高地条件においても点火時期を燃費最適点に制御することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
以下、本発明の実施の形態を図にもとづいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の構成を説明する図である。本実施形態のシステムは内燃機関1を備えている。内燃機関1には吸気流路および排気流路が連通している。吸気流路にはエアフローセンサおよび吸気温度センサ2が組付けられている。エアフローセンサ2の下流にはスロットルバルブ3が設けられている。スロットルバルブ3はアクセル踏量とは独立にスロットル開度を制御することができる電子制御式スロットルバルブである。スロットルバルブ3の下流には吸気マニホールド4が連通している。吸気マニホールド4には吸気管圧力センサ5が組付けられている。吸気マニホールド4の下流には吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射弁7が配置されている。内燃機関1はバルブのタイミングとリフトを連続的に可変とする可変バルブ機構付き吸気弁8を備えている。可変バルブ機構にはバルブタイミングと最大リフトを検知するためのセンサ9が組付けられている。また、内燃機関1には排気バルブ10が備えられている。排気バルブ10には排気バルブタイミングを可変とする可変バルブ機構が備えられており、排気バルブのタイミングをセンサ11によって検知している。シリンダヘッド部にはシリンダ内に電極部を露出させた点火プラグ12が組付けられている。さらにシリンダにはノックの発生を検知するノックセンサ13が組付けられている。クランク軸にはクランク角度センサ14が組付けられている。クランク角度センサ14からの出力信号にもとづき内燃機関1の回転速度を検出することができる。排気流路にはO2センサ15が組付けられている。本実施形態のシステムには排ガスの一部を吸気管へ還流させるための外部EGR管16および外部EGR流量を制御するための外部EGRバルブ17が備えられている。部分負荷運転時には、外部EGRバルブ17を開きEGRを行うことで、ポンプ損失を低減することができる。
本実施形態のシステムは図1に示すようにECU(Electronic Control Unit)17を備えている。ECU18には、上述した各種センサが接続されている。スロットルバルブ3,燃料噴射弁7,可変バルブ機構付き吸気バルブ8,可変バルブ機構付き排気バルブ10などのアクチュエータはECU18により制御されている。さらに、上述した各種センサから入力された信号にもとづき内燃機関1の運転状態を検知し、運転状態に応じてECU18により決定されたタイミングで点火プラグ12が点火を行う。
図2は、吸気バルブの位相を連続的に変化させた場合の、吸気バルブと排気バルブとのオーバーラップ期間の変化を説明する図である。吸気バルブの位相を進角側に変化させるにしたがって、排気バルブとのオーバーラップ期間が増加する。可変バルブを備えた内燃機関では、部分負荷条件において、上記オーバーラップ期間が生じるように可変バルブが制御され、排気管中の排ガスを一旦、吸気管へ吹き返すことによって内部EGRを生じさせる。内部EGRの増加にしたがって、部分負荷条件でのポンプ損失の低減ができ、燃焼ガス温度を低減できるために排気中の窒素酸化物の低減を行うことができる。
図3は、バルブの作動角,リフトおよび位相を同時に変化させることができる可変バルブ機構のバルブリフトパターンを説明する図である。従来のスロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関では、吸気バルブの上流圧をスロットルバルブによって絞ることで負圧を生じさせるため、ポンプ損失による燃費悪化が問題となる。吸気バルブの上流圧を絞ることなく、吸気バルブの開閉時期によって吸気量を制御することができれば、上記ポンプ損失にともなう燃費悪化を回避することが出来る。図3に示す可変バルブでは、吸気バルブにバルブリフトを連続的に可変とするリフト可変機構と、位相を連続的に可変とする位相可変機構とを組合わせて用いることによって、バルブ開時期(IVO)を固定しつつ、バルブ閉時期(IVC)を変化させている。このような可変バルブ機構を備えることで、可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関を実現することができる。本リフト可変機構では、バルブ作動角が増加するにしたがって最大リフトが増加する図3下に示すような関係を有しており、要求トルクの小さいときにはリフト量を小さくすると同時にIVCを早期化して吸気量を小さくすることができる。このとき、IVCを早期化することによって、ピストン圧縮量をピストン膨張量と比較して相対的に小さくすることができるので、ポンプ損失の低減に加えてミラーサイクル効果による燃費向上効果も期待できる点が特徴である。
図4は、回転速度と吸気圧力を一定に保持した状態において得られる、低地条件と高地条件でのオーバーラップ期間と内部EGR量との関係を説明する図である。ここでいうEGR量とは、シリンダに残留した既燃ガス質量を行程容積相当の標準状態での空気質量にて除した値である。図4に示すように、内部EGRにはオーバーラップ期間に応じて決まる吹き返しに起因する部分と、排気バルブ閉時期(EVC)のすきま容積部に応じて決まる部分とに分けることができる。さらに、内部EGR量は、排気圧力と吸気圧力との関係によって影響を受ける。オーバーラップが有る条件で高地条件のように排気圧力が低下する場合においては、吹き返し分の減少によって内部EGR量が大幅に減少する。一方、オーバーラップが無い条件では、排気圧力が低下した場合であっても、内部EGR量の低下分はすきま容積に起因する部分に限られるために、その減少幅は相対的に小さい。そのため、可変バルブを搭載した内燃機関の高地条件において、内部EGR量を正確に見積もるためには、少なくともIVO,EVC,吸気圧力および排気圧力(または大気圧力)の情報が必要となる。
図5は、回転速度と吸気圧力を一定に保持した状態において得られる、低地条件と高地条件でのオーバーラップ期間と充填効率との関係ならびにオーバーラップ期間と燃料噴射量との関係を説明する図である。ここでいう充填効率とは、シリンダへ吸気された新気の質量を行程容積相当の標準状態での空気質量にて除した値である。吸気圧力が一定に保持されている場合には、オーバーラップが有る条件において、大気圧の低下する高地条件で充填効率が増加する。これは、図4で述べたように、吸気管へ吹き返され再度シリンダ内へ吸気される内部EGR量が減少するからである。オーバーラップ期間が増加するに従って、充填効率の増加が大きくなる一方、オーバーラップが無い条件では、内部EGR量の低下分はすきま容積に起因する部分に限られるために、その減少幅は相対的に小さく、充填効率の増加幅も同様に小さい。上述した充填効率の変化に対して、目標空燃比を一定に保つためには、充填効率の変化に応じて燃料噴射量を変化させる高地補正を行う必要がある。すなわち吸気圧力一定でオーバーラップがある条件で、空燃比を一定に保持するために、高地条件にて増加した充填効率に対して燃料噴射量の増量補正を行う。可変バルブを搭載した内燃機関では、上述した高地補正を、オーバーラップ期間や大気圧に応じて変化させる必要がある。スロットルバルブの上流部にエアフローセンサを備えた内燃機関では、高地条件にて上記充填効率の増加分をエアフローセンサにて検出することができるため、定常条件においては、エアフローセンサにて検出された流量と目標空燃比に応じて燃料噴射量制御を行うことができる。
図6は、回転速度と充填効率を一定に保持した状態において得られる、低地条件と高地条件でのオーバーラップ期間と内部EGR率との関係,オーバーラップ期間と燃焼速度との関係、ならびにオーバーラップ期間と点火時期(MBT:Minimum spark advance for Best Torque)との関係を説明する図である。ここでいう内部EGR率とは内部EGR量と充填効率を用いて、次式で求めることができる。
内部EGR率=内部EGR量/(内部EGR量+充填効率+充填効率/空燃比)
・・・式(1)
図4および図5で説明したように、オーバーラップが有る状態で、高地条件にて大気圧が低下した場合には、低地条件と比較して内部EGR量が減少するとともに充填効率が増す。同一充填効率で比較した場合では、高地条件にて上式で定義される内部EGR率は減少する。EGR率は燃焼速度に影響を与え、EGR率が増加するほど燃焼速度が低下する。燃焼速度が低下すると、燃焼開始時期である点火時期から燃焼終了までに要する時間が増加するため、燃焼期間を最大トルクの発生する時期に設定するためのMBTが進角する。高地条件かつオーバーラップ有りの条件では、上述するように内部EGR率が減少するため、燃焼速度が増加し、MBTが低地条件にて設定されたMBTから遅角側へ変化する。一方、オーバーラップが無い条件では、内部EGR率の減少幅は相対的に小さいため、MBTの遅角量も相対的に小さい。以上述べたように、可変バルブを搭載した内燃機関においては高地条件やオーバーラップ期間の程度に応じて、点火時期の高地補正を適宜行う必要があるといえる。
図7は、回転速度と充填効率を一定に保持した状態において得られる、低地条件と高地条件での点火時期とトルクとの関係をオーバーラップ期間大および小の場合について説明する図である。点火時期とトルクとの関係には凸の関係が見られ、点火時期は通常トルク最大点(トルク一定の場合には燃費最良点)、すなわちMBTに設定されている。部分負荷運転時にはオーバーラップ期間を増加して、大量の内部EGRを行いポンプ損失の低減を図るため、MBTはオーバーラップ無しの条件と比較して進角側に設定されている。充填効率を一定にした状態で高地条件下のような大気圧低下が生じると、内部EGRが減少し、燃焼速度が増加するとともにMBTが遅角側に変化する。点火時期を充填効率にもとづいて決定すると、本来のMBTからのかい離を生じ、トルクの低下(燃費の悪化)をきたすことになる。この傾向は、オーバーラップ期間が増加するほど、また大気圧が低下するほど大きくなる。オーバーラップ期間や大気圧の程度に応じて適宜、点火時期高地補正を行うことで、可変バルブを搭載した内燃機関の高地条件においても、トルクの低下を生じることなく、運転状態を常に最適点に保持することができる。
図8は、可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,バルブ作動角,IVO,EVC,吸気絶対圧,大気絶対圧,吸気温度および外部EGR率にもとづいて充填効率を演算する手段を説明する図である。図8に示すブロック線図では、まず吸気絶対圧と大気絶対圧との比を求める。吸気絶対圧は吸気マニホールドに備えられた圧力センサによって測定することができる。大気絶対圧についてもスロットルバルブ上流部に圧力センサを備えて測定することができる。また、内燃機関の始動時やスロットルバルブ開度が全開となったときに、吸気マニホールド圧力と大気圧とが一致しているとみなして、大気絶対圧を吸気マニホールドに備えられた圧力センサによって測定することとしてもよい。吸気絶対圧と大気絶対圧との比をブロック81に入力する。ブロック81では、回転速度,吸気絶対圧と大気絶対圧との比,バルブ作動角,IVOおよびEVCを入力として、基準条件での充填効率を演算する。ここで、基準条件とは、大気絶対圧,吸気温度,外部EGR率がそれぞれ基準条件に設定されているときに得られる充填効率を示している。大気絶対圧と大気絶対基準圧との比を基準充填効率に掛けることで高地補正が行われる。さらに、ブロック82において、吸気温度および外部EGR率の基準条件からの変化分を以下の式を用いて補正する。
充填効率補正量=(基準吸気温度/吸気温度)0.5
×(1−外部EGR率−基準外部EGR率) ・・・式(2)
吸気温度の単位はK(ケルビン)である。上で求められる充填効率補正量との積によって、高地補正済みの充填効率を求めることができる。
図9は、可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,バルブ作動角,IVO,EVC,吸気絶対圧および大気絶対圧にもとづいて内部EGR量を演算する手段を説明する図である。図9に示すブロック線図では、まず吸気絶対圧と大気絶対圧との比を求める。吸気絶対圧と大気絶対圧との比をブロック91に入力する。ブロック91では、回転速度,吸気絶対圧と大気絶対圧との比,バルブ作動角,IVOおよびEVCを入力として、基準条件での内部EGR量を演算する。ここで、基準条件とは、大気絶対圧が基準条件に設定されているときに得られる内部EGR量を示している。大気絶対圧と大気絶対基準圧との比を基準内部EGR量に掛けることで、高地補正済みの内部EGR量を求めることができる。
図10は、可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、排気絶対圧力を演算する手段を備え、前記排気絶対圧力と回転速度,バルブ作動角,IVO,EVC,吸気絶対圧,大気絶対圧,吸気温度および外部EGR率にもとづいて充填効率を演算する手段を説明する図である。図10に示すブロック線図では、まず吸気絶対圧と排気絶対圧との比を求める。吸気絶対圧と排気絶対圧との比をブロック101に入力する。ブロック101では、回転速度,吸気絶対圧と排気絶対圧との比,バルブ作動角,IVOおよびEVCを入力として、基準条件での充填効率を演算する。ここで、基準条件とは、大気絶対圧,吸気温度,外部EGR率がそれぞれ基準条件に設定されているときに得られる充填効率を示している。大気絶対圧と大気絶対基準圧との比を基準充填効率に掛けることで高地補正が行われる。ブロック102では、回転速度,大気絶対圧,空燃比,点火時期,EGR率および、前ステップで求められた充填効率を入力として排気絶対圧を演算する。さらに、ブロック103において、吸気温度および外部EGR率の基準条件からの変化分を補正する。ブロック103において求められた充填効率補正量との積によって、高地補正済みの充填効率を求めることができる。このように図8に示した充填効率演算手段を代替えして、図10に示したブロック線図によっても高地補正済み充填効率を求めることができる。さらに本発明は図8または図10を用いる方式に限定されるものではなく、ブロック101に示した排気絶対圧力演算手段を代替えして、排気管中に圧力センサを備えて直接に排気絶対圧を測定する方法を用いても同様の効果を奏することができる。
図11は、可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、排気絶対圧力を演算する手段を備え、前記排気絶対圧力と回転速度,バルブ作動角,IVO,EVC,吸気絶対圧および大気絶対圧にもとづいて内部EGR量を演算する手段を説明する図である。図11に示すブロック線図では、まず吸気絶対圧と排気絶対圧との比を求める。吸気絶対圧と排気絶対圧との比をブロック111に入力する。ブロック111では、回転速度,吸気絶対圧と排気絶対圧との比,バルブ作動角,IVOおよびEVCを入力として、基準条件での内部EGR量を演算する。ここで、基準条件とは、大気絶対圧が基準条件に設定されているときに得られる内部EGR量を示している。ブロック112では、回転速度,大気絶対圧,空燃比,点火時期,EGR率および、前ステップで求められた充填効率を入力として排気絶対圧を演算する。大気絶対圧と大気絶対基準圧との比を基準内部EGR量に掛けることで、高地補正済みの内部EGR量を求めることができる。このように図9に示した内部EGR量演算手段を代替して、図11に示したブロック線図によっても高地補正済み内部EGR量を求めることができる。さらに本発明は図9または図11を用いる方式に限定されるものではなく、ブロック112に示した排気絶対圧力演算手段を代替えして、排気管中に圧力センサを備えて直接に排気絶対圧を測定する方法を用いても同様の効果を奏することができる。
図12は、シリンダ排気流量とシリンダ排気温度と出口排気流量と外部EGR量にもとづき排気圧力変化率を演算し、前記排気圧力変化率にもとづき排気絶対圧力を演算する手段を説明する図である。図12に示すブロック線図では、まず回転速度,空燃比および充填効率を入力として、ブロック121においてシリンダより排出される排気流量dGcyl/dtを演算する。また、点火時期,空燃比およびEGR率を入力としてブロック122においてシリンダより排出される排気の温度Texを演算する。排気温度の演算には、点火時期,空燃比およびEGR率を軸としたマップあるいは多項式を用いることができる。また、シリンダより排出される排気温度Tex,大気絶対圧Patm、および排気管の流量係数μvを入力としてブロック123において排気管から大気中へ排出される排気の流量dGout/dtを演算する。大気中へ排出される排気流量の演算には次式を用いる。
dGout/dt=μout×Aout×(2/RexTex)0.5
×Ψ(Pex,Patm)
Ψ(Pex,Patm)=(2/(k+1))(1/(k-1))×(k/(k+1))0.5
・・・ Patm/Pex<(2/(k+1))(k/(k-1))
Ψ(Pex,Patm)={(k/(k−1))×((Patm/Pex)2/k
−(Patm/Pex)(k+1)/k)}0.5
・・・ Patm/Pex≧(2/(k+1))(k/(k-1))
・・・式(3)
ここで、μoutは排気出口の流量係数、Aoutは排気管出口の面積、kは比熱比である。また、シリンダより排出される排気温度,吸気絶対圧,EGRバルブ開度,排気絶対圧を入力としてブロック124において外部EGR流量dGegr/dtを演算する。外部EGR流量の演算には次式を用いる。
dGegr/dt=μegr×Aegr×(2/RexTex)0.5
×Ψ(Pex,Pin)
Ψ(Pex,Pin)=(2/(k+1))(1/(k-1))×(k/(k+1))0.5
・・・ Pin/Pex<(2/(k+1))(k/(k-1))
Ψ(Pex,Pin)={(k/(k−1))×((Pin/Pex)2/k
−(Pin/Pex)(k+1)/k))0.5
・・・ Pin/Pex≧(2/(k+1))(k/(k-1))
・・・式(4)
ここで、μegrは外部EGRバルブの流量係数、Aegrは外部EGRバルブの開口面積、kは比熱比である。ブロック125では、ブロック121から124で求められたシリンダ排気流量dGcyl/dt,シリンダ排気温度Texおよび排気出口流量dGout/dtを用いて次式を用いて排気圧力変化率dPex/dtを演算する。
dPex/dt=(RexTex/Vex)×(dGcyl/dt−dGout/dt−dGegr/dt) ・・・式(5)
ここで、Rexは排ガスのガス定数、Vexは排気管の容積である。ブロック125で求められた排気圧力変化率dPex/dtを時間積分することによって排気絶対圧を演算することができる。本方式によれば、外部EGRを行う内燃機関の大気圧の低下する高地条件においても、排気圧力を精度良く演算することが可能である。
図13は、可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,吸気相対圧,バルブ作動角,IVOおよびEVCをパラメータとした多項式にもとづいて基準状態での充填効率を演算する手段を説明する図である。本実施形態では、充填効率に与える回転速度,吸気相対圧,吸気バルブ作動角,IVOおよびEVCの影響を考慮に入れた多項式回帰モデルを用いて基準充填効率を演算する。吸気相対圧とは吸気絶対圧と大気絶対圧との比、または吸気絶対圧と排気絶対圧との比である。上記影響因子を説明変数として、4次項までを考慮する。さらに、上記影響因子同士の交互作用の影響をモデル上で表現するために、4次を最大とする交互作用項を備えている。このように高次項や交互作用項を回帰モデルに含めることで、非線形なエンジンの充填効率特性を精度良く演算することができる。なお、本発明では基準状態での充填効率の演算に多項式を用いる構成としたがこれに限定されるものではない。すなわち、回転速度,吸気相対圧,バルブ作動角,IVOおよびEVCをパラメータとしたマップあるいはテーブルにもとづいて演算する方式としても良い。
図14は、可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,吸気相対圧,バルブ作動角,IVOおよびEVCをパラメータとした多項式にもとづいて基準状態での内部EGR量を演算する手段を説明する図である。本実施形態では、内部EGR量に与える回転速度,吸気相対圧,吸気バルブ作動角,IVOおよびEVCの影響を考慮に入れた多項式回帰モデルを用いて基準内部EGR量を演算する。吸気相対圧とは吸気絶対圧と大気絶対圧との比、または吸気絶対圧と排気絶対圧との比である。上記影響因子を説明変数として、4次項までを考慮する。さらに、上記影響因子同士の交互作用の影響をモデル上で表現するために、4次を最大とする交互作用項を備えている。このように高次項や交互作用項を回帰モデルに含めることで、非線形なエンジンの内部EGR量特性を精度良く演算することができる。なお、本発明では基準状態での内部EGR量の演算に多項式を用いる構成としたがこれに限定されるものではない。すなわち、回転速度,吸気相対圧,バルブ作動角,IVOおよびEVCをパラメータとしたマップあるいはテーブルにもとづいて演算する方式としても良い。
図15は、可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、高地補正済み充填効率,高地補正済み内部EGR量,高地補正済み外部EGR量,回転速度,IVC,吸気温度,空燃比およびオクタン価を入力とした高地補正済み点火時期制御量を演算する手段を説明する図である。図15に示すブロック線図では、まずブロック151において内部EGR量,外部EGR量,空燃比および充填効率にもとづきEGR率を演算する。EGR率は次式を用いて求めることができる。
EGR率=(外部EGR量+内部EGR量)
/(内部EGR量+外部EGR量+充填効率+充填効率/空燃比)
・・・式(6)
次に、ブロック152において基準点火時期を演算する。基準点火時期とは、EGR率,吸気温度,空燃比、およびオクタン価を基準状態に設定した際に得られる最適点火時期を示している。ブロック153から155では、EGR率,吸気温度,空燃比およびオクタン価を入力として点火時期の各補正量を演算する。さらに基準値に上記演算された補正値を加算することによって点火時期が演算される。充填効率,内部EGR量および外部EGR量は、いずれも高地条件と可変バルブに対応している。これら高地条件と可変バルブに対応した入力を用いる構成とすることによって、点火時期を精度良く演算することが可能となる。
図16は、可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,充填効率,IVC,EGR率,吸気温度,空燃比およびオクタン価をパラメータとした多項式にもとづいて点火時期を演算する手段を説明する図である。基準値多項式の入力には、回転速度,充填効率,IVC(吸気バルブ閉じ角)を用いており、これら各変数について高次項および交互作用項を設定している。基準値多項式にIVCを考慮するのは、吸気バルブに作動角および位相を連続的に可変とする可変バルブ機構を備えた本実施形態のシステムでは、IVCによってピストン運動による実圧縮比が大きく変化し、点火時期制御に重要な因子であるノック挙動が上記IVCの影響を大きく受けるからである。EGR率補正値多項式の入力には、回転速度,充填効率,IVCおよびEGR率を用いており、これら各変数について高次項および交互作用項を設定している。同様に、吸気温度補正値多項式,空燃比補正値多項式およびオクタン価補正値多項式を設定している。上述した基準値に各補正値を加算する構成とすることで、点火時期を精度良く演算することが可能となる。なお、本発明では点火時期の演算に多項式を用いる構成としたがこれに限定されるものではない。すなわち、回転速度,充填効率,IVC,内部EGR量,吸気温度,空燃比,外部EGR率およびオクタン価をパラメータとしたマップあるいはテーブルにもとづいて演算する方式としても良い。
以下、本発明の実施の形態2を図にもとづいて説明する。本実施形態のシステムは吸気バルブに位相のみ可変型の可変バルブ機構を備え、スロットルバルブを主体として充填効率を制御に用いる点以外は、実施例1と同様である。
図17は、スロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,IVO,EVC,吸気絶対圧,大気絶対圧,吸気温度および外部EGR率にもとづいて充填効率を演算する手段を説明する図である。図17に示すブロック線図では、まず吸気絶対圧と大気絶対圧との比を求める。吸気絶対圧と大気絶対圧との比をブロック171に入力する。ブロック171では、回転速度,吸気絶対圧と大気絶対圧との比,IVOおよびEVCを入力として、基準条件での充填効率を演算する。ここで、基準条件とは、大気絶対圧,吸気温度,外部EGR率がそれぞれ基準条件に設定されているときに得られる充填効率を示している。大気絶対圧と大気絶対基準圧との比を基準充填効率に掛けることで高地補正が行われる。さらに、ブロック172において、吸気温度および外部EGR率の基準条件からのかい離分を補正する。以上のような構成とすることで高地補正済みの充填効率を求めることができる。なお、本発明は、これに限定されるものではなく、図10に示したように、排気絶対圧を演算する手段を備える構成とすることも可能である。また、排気管中に圧力センサを備え、直接的に測定された排気圧力を用いる構成とすることも可能である。
図18は、スロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,IVO,EVC,吸気絶対圧および大気絶対圧にもとづいて内部EGR量を演算する手段を説明する図である。図18に示すブロック線図では、まず吸気絶対圧と大気絶対圧との比を求める。吸気絶対圧と大気絶対圧との比をブロック181に入力する。ブロック181では、回転速度,吸気絶対圧と大気絶対圧との比,IVOおよびEVCを入力として、基準条件での内部EGR量を演算する。ここで、基準条件とは、大気絶対圧が基準条件に設定されているときに得られる内部EGR量を示している。大気絶対圧と大気絶対基準圧との比を基準内部EGR量に掛けることで、高地補正済みの内部EGR量を求めることができる。なお、本発明は、これに限定されるものではなく、図11に示したように、排気絶対圧を演算する手段を備える構成とすることも可能である。また、排気管中に圧力センサを備え、直接的に測定された排気圧力を用いる構成とすることも可能である。
図19は、スロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,吸気相対圧,IVOおよびEVCをパラメータとした多項式にもとづいて基準状態での充填効率を演算する手段を説明する図である。本実施形態では、充填効率に与える回転速度,吸気相対圧,IVOおよびEVCの影響を考慮に入れた多項式回帰モデルを用いて基準充填効率を演算する。吸気相対圧とは吸気絶対圧と大気絶対圧との比、または吸気絶対圧と排気絶対圧との比である。上記影響因子を説明変数として、4次項までを考慮する。さらに、上記影響因子同士の交互作用の影響をモデル上で表現するために、4次を最大とする交互作用項を備えている。このように高次項や交互作用項を回帰モデルに含めることで、非線形なエンジンの充填効率特性を精度良く演算することができる。なお、本発明では基準状態での充填効率の演算に多項式を用いる構成としたがこれに限定されるものではない。すなわち、回転速度,吸気相対圧,IVOおよびEVCをパラメータとしたマップあるいはテーブルにもとづいて演算する方式としても良い。
図20は、スロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,吸気相対圧,IVOおよびEVCをパラメータとした多項式にもとづいて基準状態での内部EGR量を演算する手段を説明する図である。本実施形態では、内部EGR量に与える回転速度,吸気相対圧,IVOおよびEVCの影響を考慮に入れた多項式回帰モデルを用いて基準内部EGR量を演算する。吸気相対圧とは吸気絶対圧と大気絶対圧との比、または吸気絶対圧と排気絶対圧との比である。上記影響因子を説明変数として、4次項までを考慮する。さらに、上記影響因子同士の交互作用の影響をモデル上で表現するために、4次を最大とする交互作用項を備えている。このように高次項や交互作用項を回帰モデルに含めることで、非線形なエンジンの内部EGR量特性を精度良く演算することができる。なお、本発明では基準状態での内部EGR量の演算に多項式を用いる構成としたがこれに限定されるものではない。すなわち、回転速度,吸気相対圧,IVOおよびEVCをパラメータとしたマップあるいはテーブルにもとづいて演算する方式としても良い。
図21は、スロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、高地補正済み充填効率,高地補正済み内部EGR量,高地補正済み外部EGR量,回転速度,吸気温度,空燃比およびオクタン価を入力とした高地補正済み点火時期制御量を演算する手段を説明する図である。図21に示すブロック線図では、まずブロック211において内部EGR量,外部EGR量,空燃比および充填効率にもとづきEGR率を演算する。次に、ブロック212において基準点火時期を演算する。基準点火時期とは、EGR率,吸気温度,空燃比、およびオクタン価を基準状態に設定した際に得られる最適点火時期を示している。ブロック213から215では、EGR率,吸気温度,空燃比およびオクタン価を入力として点火時期の各補正量を演算する。さらに基準値に上記演算された補正値を加算することによって点火時期が演算される。充填効率,内部EGR量および外部EGR量は、いずれも高地条件と可変バルブに対応している。これら高地条件と可変バルブに対応した入力を用いる構成とすることによって、点火時期を精度良く演算することが可能となる。
図22は、スロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,充填効率,EGR率,吸気温度,空燃比およびオクタン価をパラメータとした多項式にもとづいて点火時期を演算する手段を説明する図である。基準値多項式の入力には、回転速度,充填効率、を用いており、これら各変数について高次項および交互作用項を設定している。EGR率補正値多項式の入力には、回転速度,充填効率、およびEGR率を用いており、これら各変数について高次項および交互作用項を設定している。同様に、吸気温度補正値多項式,空燃比補正値多項式およびオクタン価補正値多項式を設定している。上述した基準値に各補正値を加算する構成とすることで、点火時期を精度良く演算することが可能となる。なお、本発明では点火時期の演算に多項式を用いる構成としたがこれに限定されるものではない。すなわち、回転速度,充填効率,内部EGR量,吸気温度,空燃比,外部EGR率およびオクタン価をパラメータとしたマップあるいはテーブルにもとづいて演算する方式としても良い。
図23は、充填効率検知手段としてエアフローセンサと圧力センサを用いる内燃機関の吸気管構成を説明する図である。定常運転時にはスロットル上流部に備えられたエアフローセンサ部の流量と、シリンダ部の流量とが一致するため、エアフローセンサ検出流量にもとづいて充填効率を演算することが可能である。しかしながら、スロットルバルブが急激に変化する過渡時の場合には、エアフローセンサ部の流量がスロットルバルブ開口面積とマニホールド内圧力に応じて直ちに変化を開始するのに対して、シリンダ部の流量はマニホールド内圧力の変化にもとづいて徐々に変化する。一方、可変バルブが急激に変化する場合には、シリンダ部の流量が可変バルブの変化に応じて直ちに変化を開始するのに対して、スロットルバルブ上流部の流量は、シリンダとエアフローセンサとの間に介在するマニホールド内の圧縮性流体の圧縮・膨張運動によって、その変化の挙動に遅れを生じる。したがって、過渡時においてはエアフローセンサ部の流量とシリンダ部の流量との間に差異を生じるため、エアフローセンサ検出値にもとづいて適切に燃料噴射量や点火時期を演算することができない。エアフローセンサによる検出には、過渡の予測精度の悪化といった課題があるものの、定常精度は環境変化や経時劣化,個体ばらつきに対してロバストであるという長所を有する。一方、吸気管圧力や可変バルブにもとづく充填効率推定モデルは、過渡の急激な変化への追随性が良いという長所を有するものの、あらゆるばらつき要因をモデル内に記述することは実際上困難であるため、定常精度を所定以内に確保することは困難といえる。これらの長所を利用して、定常時や過渡時のいずれの条件において精度良く充填効率を演算できる手段が必要である。
図24は、可変バルブが主体となって充填効率を制御するか、またはスロットルバルブが主体となって充填効率を制御し、エアフローセンサおよび圧力センサを備えた内燃機関において、エアフローセンサ検出値とモデル推定値にもとづいて充填効率を演算する手段、および上記充填効率にもとづき燃料噴射量を演算する手段を説明する図である。図24に示すブロック線図において、ブロック242では回転速度,吸気絶対圧,大気絶対圧,可変バルブ,吸気温度および外部EGR率にもとづいて充填効率が演算される。ブロック242には、図8,図10または図17に示した充填効率演算手段のいずれも用いることができる。ブロック242にて演算された充填効率と回転速度の関係にもとづいてブロック244においてシリンダ部の流量が演算される。ブロック244において演算されたシリンダ部の流量dGcyl/dt,吸気管圧力変化率dPin/dt,吸気温度Tinおよび外部EGR流量dGegr/dtにもとづいて、ブロック245では次式によってエアフローセンサ部の流量dGafs/dtを推定する。
dGafs/dt=(Vin/RinTin)×(dPin/dt)+dGcyl/dt −dGegr/dt ・・・式(7)
ここで、Rinは吸気ガスのガス定数、Vinは吸気管の容積である。ブロック245において推定されたエアフローセンサ部流量と、実際に検出されたエアフローセンサ検出流量との差分を求め、これをブロック243にて充填効率に換算する。上記換算された差分はブロック242内のモデルの定常誤差に相当すると考えられる。この定常誤差を用いてブロック242にて演算された充填効率を修正することによって、定常や過渡の状態においても常に精度良く充填効率を演算することが可能となる。上記演算された充填効率を図15または図21に示した点火時期演算手段の入力に用いる。さらに、充填効率と目標空燃比,排気空燃比および過渡・定常判定にもとづいてブロック241にて燃料噴射量が演算される。
図25は、スロットルバルブが主体となって充填効率を制御し、エアフローセンサのみを備えた内燃機関において、エアフローセンサ検出値とモデル推定値にもとづいて充填効率を演算する手段、および上記充填効率にもとづき燃料噴射量を演算する手段を説明する図である。図25に示すブロック線図において、ブロック252では回転速度,吸気絶対圧,大気絶対圧,可変バルブ,吸気温度および外部EGR率にもとづいて充填効率が演算される。ブロック252には、図8,図10または図17に示した充填効率演算手段のいずれも用いることができる。ブロック252にて演算された充填効率と回転速度の関係にもとづいてブロック253においてシリンダ部の流量が演算される。ブロック253において演算されたシリンダ部の流量dGcyl/dt,吸気温度Tin,外部EGR流量dGegr/dtおよびエアフローセンサ検出流量dGcyl/dtにもとづいて、ブロック254では次式によって吸気管圧力変化率dPin/dtを推定する。
dPin/dt=(RinTin/Vin)×(dGafs/dt+dGegr/dt −dGcyl/dt) ・・・式(8)
ここで、Rinは吸気ガスのガス定数、Vinは吸気管の容積である。ブロック254において求められた吸気管圧力変化率を時間積分して吸気管絶対圧力を演算することができる。上記演算された充填効率を図15または図21に示した点火時期演算手段の入力に用いる。さらに、充填効率と目標空燃比,排気空燃比および過渡・定常判定にもとづいてブロック251にて燃料噴射量が演算される。
図26は、スロットルバルブが主体となって充填効率を制御し、圧力センサのみを備えた内燃機関において、モデル推定値にもとづいて充填効率を演算する手段、および上記充填効率にもとづき燃料噴射量を演算する手段を説明する図である。図26に示すブロック線図において、ブロック262では回転速度,吸気絶対圧,大気絶対圧,可変バルブ,吸気温度および外部EGR率にもとづいて充填効率が演算される。上記演算された充填効率を図15または図21に示した点火時期演算手段の入力に用いる。さらに、充填効率と目標空燃比,排気空燃比および過渡・定常判定にもとづいてブロック261にて燃料噴射量が演算される。
図27は、回転速度と充填効率を一定に保持した状態において得られる、低地条件と高地条件でのオーバーラップ期間と内部EGR率との関係,オーバーラップ期間と燃料消費量および窒素酸化物濃度との関係、ならびにオーバーラップ期間と燃焼安定性との関係を説明する図である。内部EGRを行うと、ポンプ損失の低減や、窒素酸化物の排出量低減ができる一方で、既燃ガスによる希釈の影響で燃焼安定性が悪化する。そのため可変バルブを備える内燃機関では通常、低地条件の下で燃焼安定限界の範囲内で、できる限り多くのEGRを行えるように、可変バルブの制御量が予め設定されている。大気圧の低下する高地条件では、オーバーラップ期間の増加に対して内部EGR率が増加する関係において、同一オーバーラップ期間で比較すると内部EGR率が減少するために、十分なポンプ損失の低減や、窒素酸化物の排出量低減効果が得られないという問題がある。図27に示した場合では、オーバーラップ期間を増加する側に制御することによって、高地条件においても上記効果を得ることができる。高地条件においても十分な効果を得るためには、燃焼安定性が確保される範囲内で、大気圧の状態に応じて可変バルブを適切に制御するための手段を備える必要がある。これは、内部EGR制御を行う可変バルブのみならず、外部EGR制御を行うための外部EGRバルブについても同様である。
図28は、高地条件において目標EGR率となるべく可変バルブおよび外部EGRバルブ制御量を演算する手段を説明する図である。図28に示すブロック線図においては、まずブロック281において内部EGR量と外部EGR量と空燃比と充填効率を入力としてEGR率を演算する。上記EGR率演算手段には、高地補正済みの内部EGR量,外部EGR量および充填効率を用いているので、大気圧の低下する高地条件においても精度良くEGR率を演算することができる。ブロック282では、負荷と回転速度を入力として目標EGR率を演算する。負荷の変数としては充填効率や体積効率,吸気管絶対圧などを用いることができる。ここで、目標EGR率は、燃焼安定性が確保される範囲内で、ポンプ損失の低減や窒素酸化物の排出量低減効果が十分に得られるように、予め適合されている。ブロック283では、EGR率と目標EGR率と回転速度と吸気絶対圧と排気絶対圧との比にもとづいて可変バルブと外部EGRバルブの制御量が演算される。ここでは、排気絶対圧を用いる構成としたが、これに限定されるものではなく、大気絶対圧を用いても同様の効果を奏することができる。
本発明の実施の形態の構成を説明する図。 吸気バルブの位相を連続的に変化させた場合の、吸気バルブと排気バルブとのオーバーラップ期間の変化を説明する図。 バルブの作動角,リフトおよび位相を同時に変化させることができる可変バルブ機構のバルブリフトパターンを説明する図。 回転速度と吸気圧力を一定に保持した状態において得られる、低地条件と高地条件でのオーバーラップ期間と内部EGR量との関係を説明する図。 回転速度と吸気圧力を一定に保持した状態において得られる、低地条件と高地条件でのオーバーラップ期間と充填効率との関係ならびにオーバーラップ期間と燃料噴射量との関係を説明する図。 回転速度と充填効率を一定に保持した状態において得られる、低地条件と高地条件でのオーバーラップ期間と内部EGR率との関係,オーバーラップ期間と燃焼速度との関係、ならびにオーバーラップ期間と点火時期(MBT)との関係を説明する図。 回転速度と充填効率を一定に保持した状態において得られる、低地条件と高地条件での点火時期とトルクとの関係をオーバーラップ期間大および小の場合について説明する図。 可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,バルブ作動角,IVO,EVC,吸気絶対圧,大気絶対圧,吸気温度および外部EGR率にもとづいて充填効率を演算する手段を説明する図。 可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,バルブ作動角,IVO,EVC,吸気絶対圧および大気絶対圧にもとづいて内部EGR量を演算する手段を説明する図。 可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、排気絶対圧力を演算する手段を備え、前記排気絶対圧力と回転速度,バルブ作動角,IVO,EVC,吸気絶対圧,大気絶対圧,吸気温度および外部EGR率にもとづいて充填効率を演算する手段を説明する図。 可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、排気絶対圧力を演算する手段を備え、前記排気絶対圧力と回転速度,バルブ作動角,IVO,EVC,吸気絶対圧および大気絶対圧にもとづいて内部EGR量を演算する手段を説明する図。 シリンダ排気流量とシリンダ排気温度と出口排気流量と外部EGR量にもとづき排気圧力変化率を演算し、前記排気圧力変化率にもとづき排気絶対圧力を演算する手段を説明する図。 可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,吸気相対圧,バルブ作動角,IVOおよびEVCをパラメータとした多項式にもとづいて基準状態での充填効率を演算する手段を説明する図。 可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,吸気相対圧,バルブ作動角,IVOおよびEVCをパラメータとした多項式にもとづいて基準状態での内部EGR量を演算する手段を説明する図。 可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、高地補正済み充填効率,高地補正済み内部EGR量,高地補正済み外部EGR量,回転速度,IVC,吸気温度,空燃比およびオクタン価を入力とした高地補正済み点火時期制御量を演算する手段を説明する図。 可変バルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,充填効率,IVC,EGR率,吸気温度,空燃比およびオクタン価をパラメータとした多項式にもとづいて点火時期を演算する手段を説明する図。 スロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,IVO,EVC,吸気絶対圧,大気絶対圧,吸気温度および外部EGR率にもとづいて充填効率を演算する手段を説明する図。 スロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,IVO,EVC,吸気絶対圧および大気絶対圧にもとづいて内部EGR量を演算する手段を説明する図。 スロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,吸気相対圧,IVOおよびEVCをパラメータとした多項式にもとづいて基準状態での充填効率を演算する手段を説明する図。 スロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,吸気相対圧,IVOおよびEVCをパラメータとした多項式にもとづいて基準状態での内部EGR量を演算する手段を説明する図。 スロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、高地補正済み充填効率,高地補正済み内部EGR量,高地補正済み外部EGR量,回転速度,吸気温度,空燃比およびオクタン価を入力とした高地補正済み点火時期制御量を演算する手段を説明する図。 スロットルバルブが主体となって充填効率を制御する内燃機関において、回転速度,充填効率,EGR率,吸気温度,空燃比およびオクタン価をパラメータとした多項式にもとづいて点火時期を演算する手段を説明する図。 充填効率検知手段としてエアフローセンサと圧力センサを用いる内燃機関の吸気管構成を説明する図。 可変バルブが主体となって充填効率を制御するか、またはスロットルバルブが主体となって充填効率を制御し、エアフローセンサおよび圧力センサを備えた内燃機関において、エアフローセンサ検出値とモデル推定値にもとづいて充填効率、および上記充填効率にもとづき燃料噴射量を演算する手段を演算する手段を説明する図。 スロットルバルブが主体となって充填効率を制御し、エアフローセンサのみを備えた内燃機関において、エアフローセンサ検出値とモデル推定値にもとづいて充填効率を演算する手段、および上記充填効率にもとづき燃料噴射量を演算する手段を説明する図。 スロットルバルブが主体となって充填効率を制御し、圧力センサのみを備えた内燃機関において、モデル推定値にもとづいて充填効率を演算する手段、および上記充填効率にもとづき燃料噴射量を演算する手段を説明する図。 回転速度と充填効率を一定に保持した状態において得られる、低地条件と高地条件でのオーバーラップ期間と内部EGR率との関係,オーバーラップ期間と燃料消費量および窒素酸化物濃度との関係、ならびにオーバーラップ期間と燃焼安定性との関係を説明する図。 高地条件において目標EGR率となるべく可変バルブおよび外部EGRバルブ制御量を演算する手段を説明する図。
符号の説明
1 内燃機関
2 エアフローセンサおよび吸気温センサ
3 スロットルバルブ
4 吸気マニホールド
5 吸気管圧力センサ
6 タンブルコントロールバルブ
7 燃料噴射弁
8 吸気可変バルブ機構
9 バルブリフトセンサおよびバルブタイミングセンサ
10 排気可変バルブ機構
11 バルブタイミングセンサ
12 点火プラグ
13 ノックセンサ
14 クランク角度センサ
15 O2センサ
16 外部EGR管
17 外部EGRバルブ
18 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (15)

  1. 可変バルブを備えた内燃機関の制御装置であって、
    少なくとも回転速度と吸気絶対圧と大気絶対圧または排気絶対圧と可変バルブ制御量にもとづき充填効率を演算する手段と、少なくとも回転速度と吸気絶対圧と大気絶対圧または排気絶対圧と可変バルブ制御量にもとづきEGR量を演算する手段と、少なくとも前記充填効率にもとづき燃料噴射量を演算する手段と、少なくとも前記回転速度と前記充填効率と前記EGR量にもとづき点火時期を演算する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    吸気絶対圧と大気絶対圧または排気絶対圧との比である吸気相対圧を演算する手段と、少なくとも回転速度と前記吸気相対圧と可変バルブ制御量にもとづき充填効率基準値を演算する手段と、前記大気絶対圧と大気絶対基準圧との比にもとづいて高地補正量を演算する手段と、前記充填効率基準値と前記高地補正量との積によって高地条件での充填効率を演算する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    吸気絶対圧と大気絶対圧または排気絶対圧との比である吸気相対圧を演算する手段と、少なくとも回転速度と前記吸気相対圧と可変バルブ制御量にもとづき内部EGR量基準値を演算する手段と、前記大気絶対圧と大気絶対基準圧との比にもとづいて高地補正量を演算する手段と、前記内部EGR量基準値と前記高地補正量との積によって高地条件での内部EGR量を演算する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    少なくとも前記回転速度と前記充填効率と排気温度と前記大気絶対圧にもとづき排気絶対圧を演算する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    排気流路に前記排気絶対圧を測定するための排気圧力センサを備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    少なくとも点火時期と空燃比とEGR率にもとづき排気温度を演算する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    排気流路に排気温度を測定するための排気温度センサを備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    少なくとも前記排気絶対圧と、前記排気温度と、外部EGRバルブ開度と、吸気絶対圧にもとづき外部EGR量を演算する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  9. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    少なくとも前記充填効率と前記内部EGR量と前記外部EGR量にもとづきEGR率を演算する手段と、少なくとも前記回転速度と前記充填効率と前記EGR率と吸気バルブ閉時期を入力変数とする多項式によって前記点火時期を演算する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  10. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    少なくとも前記回転速度と前記吸気管相対圧と吸気バルブ作動角と吸気バルブ開時期と排気バルブ閉時期を入力変数とする多項式によって基準大気圧条件における前記充填効率基準値を演算する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  11. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    少なくとも前記回転速度と前記吸気管相対圧と吸気バルブ作動角と吸気バルブ開時期と排気バルブ閉時期を入力変数とする多項式によって基準大気圧条件における前記内部EGR量基準値を演算する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  12. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    スロットルバルブ上流の吸気流路にエアフローセンサを備え、スロットルバルブ下流の吸気流路に圧力センサを備え、少なくとも前記充填効率演算手段と前記圧力センサ検出値にもとづきエアフローセンサ部流量を推定する手段と、前記エアフローセンサ検出流量と前記エアフローセンサ部推定流量との偏差を前記充填効率演算手段のもつ誤差として前記充填効率演算結果を補正する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  13. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    スロットルバルブ上流の吸気流路にエアフローセンサを備え、少なくとも前記充填効率演算手段と前記エアフローセンサ検出流量にもとづいてスロットルバルブ下流の吸気絶対圧を推定する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  14. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    少なくとも回転速度と負荷にもとづき目標EGR率を演算する手段と、前記充填効率と前記内部EGR量と前記外部EGR量にもとづき現在のEGR率を演算する手段と、前記目標EGR率と前記現在のEGR率と前記吸気相対圧にもとづき可変バルブの制御量または外部EGRバルブ開度を演算する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
  15. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    充填効率を一定に保持した状態で大気圧が低下する高地条件の場合に、同一オーバーラップ期間では、大気圧が低下するほど点火時期を遅角側に補正する手段と、同一大気圧では、オーバーラップ期間が増加するほど点火時期を遅角側に補正する手段を備えること、
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
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