JP2010062793A - 圧電振動片、圧電振動片の製造方法、圧電デバイス、および圧電デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面接触長さAと裏面接触長さBとが相違するので、水晶振動片1に荷重をかける方向により、連結部2の破断状態が異なる。このため、破断された連結部2が、水晶振動片1に残されることを抑制し、水晶振動片1を水晶ウェハ10から分離することができる。
【選択図】図3
Description
そして、連結部の水晶振動片側の幅を、水晶ウェハ側の幅に対して細く形成し、水晶振動片に荷重をかけることで、幅の細い水晶振動片側の連結部を破断させて、水晶ウェハから水晶振動片を分離する方法が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
以下、第1実施形態の水晶振動片について、図1から図4を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の水晶振動片を備えた水晶ウェハを示す概略平面図である。図2は、第1実施形態の水晶振動片を備えた水晶ウェハの概略部分拡大図である。図3は、第1実施形態の水晶振動片に繋げられた連結部の部分拡大図である。図4は、第1実施形態の水晶振動片の概略斜視図である。
そして、連結部2を破断することで、図4に示す水晶振動片1を得る。
水晶ウェハ10の表面および裏面に、真空蒸着法を用いて、クロム(Cr)からなるCr膜、金(Au)からなるAu膜を、順に形成する。引き続いて、Au膜の上に、レジストを塗布し、レジスト膜を形成する。ここでは、感光した部分が溶解するポジタイプのレジストを用いる。このレジストは、ノボラック樹脂を含有するフォトレジスト材料が、一例として挙げられる。
外形パターン30A,30Bをマスクとして用い、水晶ウェハ10にウェットエッチング処理を施す。これにより、部分的に露出された水晶ウェハ10の表面および裏面を、取り除く。その後、外形パターン30A,30Bを、除去する。これにより、図6(b)に示すように、水晶ウェハ10から水晶振動片1、連結部2、および保持部3を形成する。ここで、図6(b)において、連結部2が水晶振動片1の裏面1Bと接する裏面接触長さBと、連結部2が水晶振動片1の表面1Aと接する表面接触長さAとを、同様の形状に形成されているように示したが、連結部2は詳細には図3(a)および(b)に示すように、形成されている。つまり、連結部2が水晶振動片1の裏面1Bと接する裏面接触長さBは、連結部2が水晶振動片1の表面1Aと接する表面接触長さAに比べて、短く形成されている。そして、上述したように、表面接触長さAは第1接触長さaと等しく、裏面接触長さBは第2接触長さbと等しい。
水晶ウェハ10に、真空蒸着法を用いて、クロム(Cr)からなるCr膜、金(Au)からなるAu膜を、順に形成する。引き続いて、Au膜の上に、レジストを塗布し、レジスト膜を形成する。ここでは、外形パターニング工程(S1)と同様に、感光した部分が溶解するポジタイプのレジストを用いる。このレジストは、ノボラック樹脂を含有するフォトレジスト材料が、一例として挙げられる。
その後、マスクを用いて露光処理を施す。マスクを透過する露光により、レジスト膜を感光させる。感光した部分のレジスト膜を溶解し、現像液を用いて除去する。除去することにより露出したAu膜を、エッチング液を用いて除去する。引き続き、Au膜を除去することにより露出したCr膜を、エッチング液を用いて除去する。そして、純水を用いて洗浄する。
このようにして、図6(c)に示すように、感光しない部分のレジスト膜およびAu膜およびCr膜からなる電極パターン31および引出電極パターン31aを、水晶振動片1の表面1Aおよび裏面1Bに形成する。
ウェットエッチング処理を施し、電極パターン31および引出電極パターン31aを除去する。これにより、図6(d)に示すように、水晶振動片1の表面1Aおよび裏面1Bに、励振電極11および引出電極11aを形成する。
図7に示すように、連結部2および保持部3を、固定部材40により押付けることで固定する。そして、折り取り部材50を用いて、水晶振動片1の表面1Aに矢印で示す荷重Fをかける。この荷重Fをかける方向は、水晶振動片1の表面1A側から裏面1B側に向かう方向とする。図7に破線で示したように、折り取り部材50は中空で水晶振動片1を吸着する機構を備えていてもよい。これにより、連結部2を破断することで、水晶振動片1を水晶ウェハ10および保持部3から分離する。このようにして、図4に示す水晶振動片1を得る。
図8は、連結部2の変形例を示す部分拡大図である。図8(a)に示すように、表面接触長さAは第1接触長さaと等しいが、裏面接触長さBは第2接触長さbと等しくなく第2接触長さbよりも短くてもよい。また、図8(b)に示すように、表面接触長さAは第1接触長さaと等しくなく第1接触長さaよりも短く、そして裏面接触長さBは第2接触長さbと等しくなく第2接触長さbよりも短くてもよい。
以下、第2実施形態の圧電デバイスとして水晶振動子を一例に挙げて説明する。
図9および図10に示すように、水晶振動子30は、パッケージ36内に水晶振動片1を収納している。具体的には、水晶振動子30は、図10に示すように、第1の基板34と、この第1の基板34に積層された第2の基板35とを含むパッケージ36内に水晶振動片1を収納している。
第1の基板34と第2の基板35は絶縁材料で形成され、セラミックが適している。特に、好ましい材料としては水晶振動片1や蓋体37の熱膨張係数と一致もしくは、きわめて近い熱膨張係数を備えたものが選択され、本実施形態では、例えば、セラミックのグリーンシートが利用されている。グリーンシートは、例えば、所定の溶液中にセラミックパウダを分散させ、バインダを添加して生成される混練物をシート状の長いテープ形状に成形し、これを所定の長さにカットして得られるものである。
図10に示すように、電極部32は、パッケージ36の底面に露出した実装端子41と図示しない導電パターンにより接続されている。この電極部32と実装端子41とを接続するための導電パターンは、パッケージ36の形成時に利用されるキャスタレーション(図示せず)の表面に形成して、パッケージ36の外面を引き回してもよいし、あるいは第1の基板34を貫通する導電スルーホールなどにより接続してもよい。
また、表面1Aの各引出電極11aは、水晶振動片1の側面を回り込んで、裏面1Bの各引出電極11aにそれぞれ接続されている。
これにより、パッケージ36の外部から実装端子41を介して供給された駆動電圧は、パッケージ36側の電極部32から導電性接着剤43および水晶振動片1の引出電極11aを介して、励振電極11に印加される。これにより、水晶振動片1は圧電作用により振動することで、駆動されるようになっている。
Claims (6)
- 圧電ウェハから形成された圧電振動片と、前記圧電ウェハと前記圧電振動片とに繋がれた連結部とを備え、
前記連結部は、前記圧電振動片の表面が前記連結部に接する表面接触長さと前記圧電振動片の裏面が前記連結部に接する裏面接触長さとは相違して形成され、前記連結部が破断されたことを特徴とする圧電振動片。 - 請求項1に記載の圧電振動片であって、
前記表面接触長さは、前記裏面接触長さより長く、
前記表面側の前記圧電ウェハの第1面が前記連結部に接する第1接触長さは、前記表面接触長さに等しいまたは長く、
前記裏面側の前記圧電ウェハの第2面が前記連結部に接する第2接触長さは、前記裏面接触長さより長いことを特徴とする圧電振動片。 - 請求項1または2に記載の圧電振動片であって、
前記連結部を2つ以上備えていることを特徴とする圧電振動片。 - 圧電ウェハから形成された圧電振動片と、前記圧電ウェハと前記圧電振動片とに繋がれた連結部とを備え、
前記連結部は、前記圧電振動片の表面が前記連結部に接する表面接触長さに比べて、前記圧電振動片の裏面が前記連結部に接する裏面接触長さが短く形成され、
前記圧電振動片の表面に荷重をかけることにより、前記連結部を破断して前記圧電振動片を前記圧電ウェハから分離する分離工程を備えることを特徴とする圧電振動片の製造方法。 - 圧電ウェハから形成された圧電振動片と、前記圧電振動片を収納するパッケージとを備え、
前記パッケージ内に前記圧電振動片が気密に封止された圧電デバイスであって、
前記圧電ウェハは、前記圧電振動片に繋がれた連結部を備え、
前記圧電振動片の表面が前記連結部に接する表面接触長さと前記圧電振動片の裏面が前記連結部に接する裏面接触長さとは相違して形成され、前記連結部が破断されて前記圧電ウェハから分離されたことを特徴とする圧電デバイス。 - 圧電ウェハから形成された圧電振動片と、前記圧電ウェハと前記圧電振動片とに繋がれた連結部と、前記圧電振動片を収納するパッケージとを備え、
前記パッケージ内に前記圧電振動片が気密に封止された圧電デバイスの製造方法であって、
前記連結部は、前記圧電振動片の表面が前記連結部に接する表面接触長さと前記圧電振動片の裏面が前記連結部に接する裏面接触長さとは相違して形成され、
前記連結部が接する前記圧電振動片の表面または裏面に荷重をかけることにより、前記連結部を破断して前記圧電振動片を前記圧電ウェハから分離する分離工程を備えることを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
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