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JP2010055078A - 演奏情報出力装置、及び演奏システム - Google Patents

演奏情報出力装置、及び演奏システム Download PDF

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JP2010055078A JP2009171321A JP2009171321A JP2010055078A JP 2010055078 A JP2010055078 A JP 2010055078A JP 2009171321 A JP2009171321 A JP 2009171321A JP 2009171321 A JP2009171321 A JP 2009171321A JP 2010055078 A JP2010055078 A JP 2010055078A
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Abstract

【課題】オーディオ信号の汎用性を損なわずに、演奏情報をオーディオ信号に重畳することができる演奏情報出力装置、及び演奏システムを提供する。
【解決手段】電子弦楽器であるギター1(MIDIギター)は、フレット121のオンオフを検出するフレットスイッチ21と弦111の振動を検出する弦センサ22と備える。ギター1は、各フレットスイッチ21のオンオフに基づいて、演奏者の指の運びを示す運指情報を生成する。ギター1は、弦センサ22が検出した弦111の振動に応じた波形を示す波形信号に基づいて、ストロークの強度を示すストローク情報を生成する。ギター1は、運指情報とストローク情報とから演奏情報を生成する。ギター1は、人に聞こえないように演奏情報をオーディオ信号に重畳して、出力I/F27から出力する。
【選択図】図2

Description

この発明は、オーディオ信号と楽器の演奏情報とを出力する演奏情報出力装置、及び演奏システムに関する。
従来、オーディオデータと楽器の演奏情報とを出力する電子楽器が各種提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
楽器の演奏情報は、加工が容易なMIDIデータとして、オーディオデータと別に記憶されている。このため、電子楽器は、オーディオ端子とMIDI端子とを備え、オーディオ端子からオーディオデータを出力し、MIDI端子から楽器の演奏情報を出力するので、2本の端子(オーディオ端子とMIDI端子)を備える必要がある。そこで、特許文献1に記載のデータ重畳方法では、デジタルオーディオデータに楽器の演奏情報を重畳して出力することで、1本の端子からオーディオデータと楽器の演奏情報とを出力している。
特開2003−316356号公報
しかしながら、特許文献1のデータ重畳方法では、オーディオデータのLSB(Least Significant Bit)にMIDIデータを格納しているため、MP3等の圧縮オーディオに変換したり、アナログのオーディオ信号として放音したりすると、関連づけされている情報が失われるという問題があった。また、オーディオデータとMIDIデータを扱うアプリケーションも存在するが、汎用的なデータフォーマットが無いため、利便性に乏しい物であった。
そこで、本発明は、オーディオデータの汎用性を損なわずに、オーディオ信号に演奏情報を重畳して出力することができる演奏情報出力装置、及び演奏システムを提供することを目的とする。
演奏情報出力装置は、演奏者の演奏操作を示す演奏情報(例えば、ギターであれば何弦何フレット目が押されているかを示す運指情報や、ストロークの強度を示すストローク情報や、ボリューム調整や音程調整等の各種ボタンの操作情報等)を取得する。演奏情報出力装置は、演奏情報に応じて発生したオーディオ信号の周波数成分と異なる帯域に演奏情報の変調成分が含まれるように当該演奏情報を重畳して出力する。例えば、演奏情報出力装置は、M系列擬似ノイズ(PN符号)を演奏情報で位相変調することにより符号化する。演奏情報を重畳する周波数帯域は20kHz以上の非可聴域にすることが望ましいが、D/A変換や圧縮オーディオのエンコード等により非可聴域が使えない構成の場合は、例えば15kHz以上の高周波数帯域に演奏情報を重畳し、聴感上の影響を少なくする。
そして、演奏情報出力装置は、重畳後のオーディオ信号に基づく音声を放音したり、重畳後のオーディオ信号をオーディオ端子から出力したりする。
これにより、演奏情報出力装置は、1本の端子から(又は、放音で)演奏情報とオーディオ信号との両方を出力することができ、且つ、この信号を記録した場合、汎用のオーディオデータに演奏情報を重畳しておくことができる。
また、演奏重畳出力装置は、ピックアップや音響マイク等からなる生成手段を備え、オーディオ信号を生成する。そして、演奏重畳出力装置は、生成したオーディオ信号に演奏情報を重畳して出力してもよい。
これにより、演奏情報出力装置は、電子楽器に内蔵された態様だけでなく、既存の楽器(例えば、アコースティックギター、グランドピアノ、アコースティックバイオリン等)に後付けして用いることができる。
演奏システムは、上述の演奏情報出力装置と再生装置とから構成される。再生装置は、演奏情報出力装置が出力したオーディオ信号を復号して、演奏情報を取得する。再生装置は、取得した演奏情報とオーディオ信号とを出力する。この際、再生装置は、オーディオ信号を前記演奏情報の重畳や復号に要した時間分だけ演奏情報より遅延させて出力することで、オーディオ信号と演奏情報とを同時に出力する。もしくは、再生装置は、事前にオーディオ信号に重畳された演奏情報を復号しておき、オーディオ信号と演奏情報とを同期させて出力することで、オーディオ信号と演奏情報とを同時に出力する。
これにより、聴衆者は、演奏情報に基づくコード情報や運指情報が、該演奏情報に応じた音声の放音と同時にモニタに表示されるので、コード情報や運指情報をモニタで確認しながら、放音された音声を聴くことができる。
この発明の演奏情報出力装置は、オーディオデータの汎用性を損なわずに、演奏情報をオーディオ信号に重畳することができる。
ギターの外観を示す外観図である。 ギターの機能、構成を示すブロック図である。 再生装置の機能、構成を示すブロック図である。 モニタに表示される画面の一例である。 演奏情報出力装置を装着したギターの外観を示す外観図である。 演奏情報出力装置の機能、構成を示すブロック図である。 演奏情報出力装置を装着した他のギターの外観を示す外観図である。
「第1実施形態」
この発明の第1実施形態に係るギター1について、図1,2を参照して説明する。図1は、ギターの外観を示す外観図である。図1(A)は、ギターの外観を上面から見た上面図である。図1(B)は、ギターのネックの一部拡大図である。図2(A)は、ギターの機能、構成を示すブロック図である。
まず、ギター1の外観について、図1を参照して説明する。図1(A)に示すように、ギター1は、電子弦楽器(MIDIギター)であり、胴体の部分であるボディ11と首の部分であるネック12とから構成される。
ボディ11には、ギターの奏法で弾かれる6本の弦111と、オーディオ信号を出力する出力I/F27と、が配設されている。6本の弦111には、それぞれ弦111の振動を検出するための弦センサ22(図2参照。)が配置されている。
ネック12には、図1(B)に示すように、音階を区切るフレット121が配設されている。フレット121の間には、複数のフレットスイッチ21が配置されている。
次に、ギター1の機能、構成について、図2(A)を参照して説明する。図2(A)に示すように、ギター1は、制御部20、フレットスイッチ21、弦センサ22、演奏情報取得部23、演奏情報変換部24、楽音生成部25、重畳部26、及び出力I/F27から構成される。
制御部20は、ギター1に設定されたボリュームやトーンに基づいて、演奏情報取得部23及び楽音生成部25を制御する。
フレットスイッチ21は、自身のスイッチのオンオフを検出して、スイッチのオンオフを示す検出信号を演奏情報取得部23へ出力する。
弦センサ22は、ピエゾセンサ等からなり、対応する弦111の振動を波形に変換した波形信号を生成して、演奏情報取得部23へ出力する。
演奏情報取得部23は、フレットスイッチ21から入力された検出信号(スイッチのオンオフ)に基づいて、演奏者の指の運びを示す運指情報を取得する。具体的には、演奏情報取得部23は、検出信号を入力したフレットスイッチ21に対応付けられたノート番号と、当該ノート番号のノートオン(スイッチのオン)、ノートオフ(スイッチのオフ)と、を取得する。
また、演奏情報取得部23は、弦センサ22から入力された波形信号に基づいて、ストロークの強度を示すストローク情報を取得する。具体的には、演奏情報取得部23は、ノートオン時のベロシティ(音の強度)を取得する。
そして、演奏情報取得部23は、取得した運指情報及びストローク情報に基づいて、演奏者の演奏操作を示す演奏情報(MIDIメッセージ)を生成して、演奏情報変換部24、及び楽音生成部25へ出力する。この際、演奏情報取得部23は、ノートオンが入力されていてもストローク情報が入力されていない場合、演奏されていないと判断して、対応する運指情報を削除する。具体的には、演奏情報取得部23は、ノート番号のノートオン時のベロシティが0の場合に、当該ノート番号のノートオン、ノートオフを削除する。
演奏情報変換部24は、演奏情報取得部23から入力された演奏情報に基づいて、MIDIデータを生成し、重畳部26へ出力する。
楽音生成部25は、音源を備える。楽音生成部25は、演奏情報取得部23から入力された演奏情報に基づいて、オーディオ信号を生成して、重畳部26へ出力する。
重畳部26は、楽音生成部25から入力されたオーディオ信号に、演奏情報変換部24から入力された演奏情報を重畳して、出力I/F27へ出力する。例えば、重畳部26は、高周波数のキャリア信号を演奏情報(0,1のデータ符号列とする。)で位相変調することにより、オーディオ信号の周波数成分(音響信号成分)と異なる帯域に演奏情報の周波数成分が含まれるようにする。また、以下の様なスペクトラム拡散を用いることも可能である。
図2(B)は、スペクトラム拡散を用いる場合の重畳部26の構成の一例を示すブロック図である。なお、同図においては、全てデジタル信号処理として説明するが、外部に出力される信号はアナログ信号(アナログ変換後の信号)であってもよい。
この例では、拡散符号発生部264が出力するM系列の疑似ノイズ符号(PN符号)と演奏情報(0,1のデータ符号列)とを乗算器265で乗算することにより、演奏情報をスペクトラム拡散する。拡散後の演奏情報は、XOR回路266に入力される。XOR回路266は、乗算器265から入力された符号と遅延器267を経て入力された1サンプル前の出力符号の排他的論理和を出力し、拡散後の演奏情報を差動符号化する。差動符号化後の信号は、−1,1で2値化しておくものとする。−1,1に2値化した差動符号を出力することで、復号側では、連続する2サンプルの差動符号を乗算することにより拡散後の演奏情報を抽出することができる。
そして、差動符号化した演奏情報は、LPF(ナイキストフィルタ)268においてベースバンド内で帯域制限され、乗算器270に入力される。乗算器270は、キャリア信号発生器269が出力するキャリア信号(音響信号成分より高域のキャリア信号)とLPF268の出力信号を乗算し、差動符号化後の演奏情報をパスバンドに周波数シフトする。なお、差動符号化後の演奏情報は、アップサンプリングしてから周波数シフトしてもよい。周波数シフトされた後の演奏情報は、ゲイン調整器271でゲイン調整され、加算器263でオーディオ信号とミキシングされて出力I/F27に出力される。
なお、楽音生成部25から出力されたオーディオ信号は、LPF261でパスバンドの帯域がカットされ、ゲイン調整器262でゲイン調整された後に加算器263に入力されるが、LPF261は必須ではなく、音響信号成分と変調信号の成分(重畳される演奏情報の周波数成分)とを完全に帯域分割する必要はない。例えば、キャリア信号を20〜25kHz程度にすれば、音響信号成分と変調信号の成分が若干重複していたとしても、聴取者に変調信号が聞こえにくく、かつ演奏情報を復号できる程度のSN比を確保することができる。なお、演奏情報を重畳する周波数帯域は20kHz以上の非可聴域にすることが望ましいが、D/A変換や圧縮オーディオのエンコード等により非可聴域が使えない構成の場合は、例えば15kHz以上の高周波数帯域に演奏情報を重畳することで、聴感上の影響を少なくすることができる。
以上のようにして演奏情報が重畳されたオーディオ信号は、オーディオ出力端子である出力I/F27から出力される。オーディオ信号は、例えば、記録装置(不図示)に出力され、オーディオデータとして録音される。
次に、録音したオーディオ信号の使用方法について説明する。一般的な再生装置を用いて、録音したオーディオ信号に基づく楽曲を再生することができるが、ここでは、オーディオ信号に重畳されている演奏情報を復号可能な再生装置3を用いて、録音したオーディオ信号を再生する方法について説明する。再生装置3の機能、構成について図3,4を参照して説明する。図3(A)は、再生装置の機能、構成を示すブロック図である。図4は、モニタに表示される画面の一例である。図4(A)は、コード情報を示し、図4(B)は、演奏者の運指情報を示す。
図3(A)に示すように、再生装置3は、操作部30、制御部31、入力I/F32、復号部33、遅延部34、スピーカ35、画像形成部36、及びモニタ37から構成される。
操作部30は、ユーザの操作入力を受け付け、操作入力に応じた操作信号を制御部31へ出力する。例えば、操作部30は、オーディオ信号の再生を指示するスタートボタンや、オーディオ信号の停止を指示するストップボタン等である。
制御部31は、操作部30から入力された操作信号に基づいて、復号部33を制御する。
入力I/F32には、演奏情報が重畳されたオーディオ信号が入力される。入力I/F32は、入力されたオーディオ信号を復号部33へ出力する。
復号部33は、制御部31の指示に基づいて、入力I/F32から入力されるオーディオ信号に重畳されている演奏情報を復号して取得する。復号部33は、オーディオ信号を遅延部34へ出力して、取得した演奏情報を画像形成部36へ出力する。復号部33の復号方式は、重畳部26における演奏情報の重畳方式により異なるが、上述のスペクトラム拡散を用いる場合、以下のようにして行う。
図3(B)は、復号部33の構成の一例を示すブロック図である。入力I/Fから入力されたオーディオ信号は、遅延部34およびHPF331に入力される。HPF331は、音響信号成分を除去するためのフィルタである。HPF331の出力信号は、遅延器332および乗算器333に入力される。遅延器332の遅延量は、差動符号の1サンプル分の時間に設定される。差動符号をアップサンプリングしている場合、アップサンプリング後の1サンプル分の時間に設定される。乗算器333は、HPF331から入力される信号と、遅延器332から出力される1サンプル前の信号とを乗算し、遅延検波処理を行う。差動符号化された信号は、−1,1に2値化されており、1サンプル前の符号からの位相変化を示したものであるため、1サンプル前の信号と乗算することにより、差動符号化前の演奏情報(拡散後の符号)が抽出される。
そして、乗算器333の出力信号は、ナイキストフィルタであるLPF334を経てベースバンド信号として抽出され、相関器335に入力される。相関器335は、上記拡散符号発生部264が出力した拡散符号と同じ拡散符号で入力信号との相関を求める。拡散符号は、自己相関性の高いPN符号を用いているため、相関器335が出力する相関値は、ピーク検出部336で拡散符号の周期(データ符号の周期)で正負のピーク成分が抽出される。符号判定部337は、各ピーク成分を演奏情報のデータ符号(0,1)として復号する。このようにして、オーディオ信号に重畳されている演奏情報が復号される。なお、重畳側の差動符号化の処理、復号側の遅延検波処理は必須ではない。
遅延部34は、ギター1での演奏情報の生成や重畳、及び再生装置3での復号に費やす時間分(以下、遅延時間と称す。)だけ、オーディオ信号を遅延させて出力する。具体的には、遅延部34は、遅延時間分(例えば、1ミリ秒〜数秒)のオーディオ信号を記憶するためのバッファ(不図示)を備える。遅延部34は、復号部33から入力されたオーディオ信号をバッファに一時記憶する。そして、遅延部34は、バッファの空き容量が無くなると、バッファに記憶されているオーディオ信号の中から最初に記憶されたオーディオ信号を取得して、スピーカ35へ出力する。これにより、遅延部34は、遅延時間分だけ遅延させてオーディオ信号をスピーカ35へ出力することができる。
スピーカ35は、遅延部34から入力されたオーディオ信号に基づいて、音声を放音する。
画像形成部36は、復号部33から入力された演奏情報に基づいて、演奏操作を示す画像データを生成して、モニタ37へ出力する。例えば、画像形成部36は、図4(A)に示すように、演奏するタイミング(演奏を開始してからの経過時間)に対応付けて、演奏者が演奏した順番でコード情報を表示する画像データを生成する。また、例えば、図4(B)に示すように、フレット121及び弦111をどの指6で押さえるかを示す運指情報を表示する画像データを生成したりする。
モニタ37は、画像形成部36から入力された画像データを表示する。
以上より、再生装置3は、オーディオ信号を遅延時間分だけ演奏情報より遅延させて出力するので、オーディオ信号と演奏情報とを同時に出力することができる。これにより、聴衆者は、再生装置3が演奏情報に基づくコード情報や運指情報を、該演奏情報に応じた音声の放音と同時にモニタ37に表示することができるので、コード情報や運指情報をモニタ37で確認しながら、放音された音声を聴くことができる。
なお、第1実施形態では、演奏情報として運指情報とストローク情報とを出力したが、これに限らず、演奏情報として運指情報のみを出力してもよいし、音程やボリュームを変更するボタン操作の情報等も演奏情報として出力してもよい。
また、第1実施形態では、演奏情報取得部23は、ノートオンが入力されていてもストローク情報がない場合(すなわち、演奏していないと判断した場合)、対応する運指情報を削除したが、運指情報を削除しなくてもよい。これにより、ギター1は、演奏者がギター1を演奏していない間の指の動きについても演奏情報として取得することができる。例えば、ギター1は、次の演奏操作まで時間がある場合、演奏者がどの位置に指を置いて待機しているかを演奏情報として取得することができる。
更に、第1実施形態では、演奏情報が重畳されたオーディオ信号を出力I/F27を介して出力して録音したが、演奏情報が重畳されたオーディオ信号に基づく音声を放音してマイクを用いて録音してもよい。
また、第1実施形態では、ギター1を例に挙げて説明したが、これに限らず、電子ピアノ、電子バイオリン(MIDIバイオリン)等の電子楽器であってもよい。例えば、電子ピアノの場合、電子ピアノの鍵盤のノートオン、ノートオフ情報やエフェクトやフィルタ等の操作情報を演奏情報として生成すればよい。
更に、第1実施形態では、復号部33にて取得した演奏情報に基づいて、コード情報や運指情報をモニタ37に表示したが、演奏情報に基づいて、楽譜を作成してもよい。これにより、作曲者は、ギター1を演奏するだけで、楽譜を作成することができるので、楽譜を作成するために音階を書き写す煩雑な作業を行わなくてもよい。また、演奏情報に基づいて、電子楽器を駆動させてもよい。電子楽器に別のギターの音色を選択しておけば、ギター1の演奏者は、別のギター(電子楽器)とユニゾン演奏を行うことができる。
加えて、第1実施形態では、再生装置3は、オーディオ信号を遅延時間分だけ演奏情報より遅延させて出力することで、オーディオ信号と演奏情報とを同時に出力した。しかし、再生装置3は、予めオーディオ信号の重畳された演奏情報を復号しておき、遅延時間に基づいて、オーディオ信号に演奏情報を同期させて出力することで、オーディオ信号と演奏情報とを同時に出力してもよい。
「第2実施形態」
第2実施形態に係る演奏情報出力装置5について、図5,6を参照して説明する。図5は、演奏情報出力装置を装着したギターの外観を示す外観図である。図5(A)は、ギターの外観を上面から見た上面図である。図5(B)は、ギターのネックの一部拡大図である。図6は、演奏情報出力装置の機能、構成を示すブロック図である。第2実施形態は、電子弦楽器のギター(MIDIギター)1のオーディオ信号ではなく、アコースティックの弦楽器であるギター4(アコースティックギター)のオーディオ信号をマイクで拾い、録音する点が、第1実施形態と相違する。以下、相違点について説明する。
図5(A),(B)に示すように、演奏情報出力装置5は、複数の圧力センサ51と、マイク52(本発明の生成手段に相当する。)と、本体53とから構成される。マイク52は、ギター4のボディ11に設置される。また、複数の圧力センサ51は、ギター4のネック12に形成されたフレット121の間に設置される。
マイク52は、例えば、ギターのピックアップ等に用いるコンタクトマイクやエレキギターの電磁マイクである。コンタクトマイクは、楽器の胴体に取り付けることによって、外部ノイズをキャンセルしてギター4の弦111の振動のみならずギター4の鳴りも検出することができるマイクである。マイク52は、電源がオンされると、ギター4の弦111の振動のみならずギター4の鳴りを収音してオーディオ信号を生成する。そして、マイク52は、生成したオーディオ信号をイコライザ531(図6参照)に出力する。
圧力センサ51は、対応するフレット121のオンオフを示す検出結果を演奏情報取得部532へ出力する。
図6に示すように、本体53は、イコライザ531、演奏情報取得部532、演奏情報変換部24、重畳部26、及び出力I/F27を備える。なお、演奏情報変換部24、重畳部26、及び出力I/F27は、第1実施形態と同じ機能、構成なので、説明を省略する。
イコライザ531は、マイク52から入力されたオーディオ信号の周波数特性を調整して、オーディオ信号を重畳部26へ出力する。
演奏情報取得部532は、圧力センサ51からの検出結果に基づいて、各フレット121のオンオフを示す運指情報を生成する。演奏情報取得部532は、運指情報を演奏情報として演奏情報変換部24へ出力する。
以上より、演奏情報出力装置5は、オーディオ信号を生成しないギター4であっても、ギター4の弦111の振動やギター4の鳴りに応じてオーディオ信号を生成することができるので、オーディオ信号に演奏情報を重畳して出力することができる。
なお、第2実施形態では、各弦111の振動を検出する弦センサ22を有しない例について説明したが、第1実施形態と同様に、各弦111の振動を検出する弦センサ22を備えてもよい。この場合、演奏情報出力装置5は、運指情報とストローク情報とからなる演奏情報を生成することができる。
また、図7は、演奏情報出力装置を装着した他のギターの外観を示す外観図である。第2実施形態では、アコースティックのギター4を例に挙げて説明したが、図7に示すように、エレキギターであっても演奏情報を出力することができる。エレキギター7は、自身でオーディオ信号を生成するので、マイク52を用いずに、当該オーディオ信号を出力I/F27から演奏情報出力装置5へ出力する。また、音程を変更するためのアームや、ボリュームを変更するためのボリュームボタンの操作情報を検出するセンサをエレキギター7に設置し、演奏情報出力装置5が、操作情報を演奏情報として出力してもよい。
更に、第2実施形態では、ギター4を例に挙げて説明したが、これに限らず、グランドピアノ(鍵盤楽器)やトランペット(管楽器)等のアコースティックの楽器であってもよい。例えば、グランドピアノの場合、グランドピアノのフレームにマイク52を設置し、演奏情報出力装置5が、マイク52の収音によりオーディオ信号を生成する。また、各鍵盤のオンオフと各鍵盤に掛かる圧力とを検出する圧力センサ51や、ペダルが踏まれているか否かを検出するスイッチをグランドピアノに設置し、演奏情報出力装置5が、圧力センサ51やスイッチの検出結果に基づいて演奏情報を生成してもよい。
また、例えば、トランペットの場合、ベルの開口部を覆うようにマイク52を設置し、演奏情報出力装置5が、放音された音声をマイク52で収音してオーディオ信号を生成する。また、ピストンバルブの運指情報を取得するための圧力センサ51や、マウスピースの吹き方を取得するための空圧センサをトランペットに設置し、演奏情報出力装置5が、圧力センサ51や空圧センサの検出結果に基づいて演奏情報を生成してもよい。
1,4,7…ギター,3…再生装置,5…演奏情報出力装置,6…指,11…ボディ,12…ネック,20…制御部,21…フレットスイッチ,22…弦センサ,23…演奏情報取得部,24…演奏情報変換部,25…楽音生成部,26…重畳部,27…出力I/F,30…操作部,31…制御部,32…入力I/F,33…復号部,34…遅延部,35…スピーカ,36…画像形成部,37…モニタ,51…圧力センサ,52…マイク,53…本体,111…弦,121…フレット,531…イコライザ,532…演奏情報取得部

Claims (4)

  1. 演奏者の演奏操作を示す演奏情報を取得する演奏情報取得手段と、
    前記演奏操作に応じて発生したオーディオ信号の周波数成分よりも高い帯域に前記演奏情報の変調成分が含まれるように当該演奏情報を前記オーディオ信号に重畳する重畳手段と、
    前記重畳手段が演奏情報を重畳したオーディオ信号を出力する出力手段と、を備えた演奏情報出力装置。
  2. 前記重畳手段は、所定の周期を有する拡散符号を発生する拡散符号発生部と、
    前記演奏情報に基づき、前記拡散符号を前記周期ごとに位相変調する変調部と、
    位相変調された前記拡散符号に基づいて生成された変調信号を、前記オーディオ信号の周波数よりも高い周波数帯域に、前記オーディオ信号と合成し、合成信号として出力する合成部と、
    を備えた請求項1に記載の演奏情報出力装置。
  3. 前記演奏操作に応じて発生した振動を検出し、オーディオ信号を生成する生成手段を更に備え、
    前記重畳手段は、前記生成手段が生成したオーディオ信号に、前記演奏情報を重畳する請求項1又は2に記載の演奏情報出力装置。
  4. 請求項1、2、又は3に記載の演奏情報出力装置と、再生装置と、からなる演奏システムであって、
    前記再生装置は、
    前記演奏情報出力装置の出力手段から出力されたオーディオ信号を入力する入力手段と、
    前記入力手段に入力されたオーディオ信号から前記演奏情報を復号する復号手段と、
    前記演奏情報の重畳や復号に要した時間に基づいて、前記オーディオ信号と前記演奏情報とを同期させて出力する同期出力手段と、を備えた演奏システム。
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