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JP2009511270A - 噴霧デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】加圧容器内に入れられた香料、害虫駆除組成物、及び又は消毒組成物を噴霧するための噴霧デバイスを提供する。
【解決手段】本発明の噴霧デバイスは、容器受け部分(13)と、切換え部分(10)とを含み、切換え部分(10)は、ソレノイドスイッチを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、噴霧デバイスに関し、特に限定されないが、噴霧デバイス用の切換え手段に関する。
既存の噴霧デバイスは、典型的には、可動アームの下の適所に保持されるエアゾール容器で構成される。可動アームは、タイマー及びモーターによって制御され、それにより設定された時間間隔で、アームが動き且つエアゾール容器の出口弁を押し下げて材料の噴霧をエアゾール容器から噴出させる。
エアゾール容器の作動を確実にするためにアームの移動を比較的大きな量の力で行なわなければならないという欠点がこの種のデバイスで起る。しかしながら、公差がしっかりと管理されない限り、エアゾール容器の出力ステムの僅かな横移動の結果、移動するアームによって与えられる力により、エアゾール容器を損傷させることがある。エアゾール容器のステムが破損して噴霧デバイスの故障を引き起すことがある。
本発明の目的は、上記の欠点と取り組むことにある。
本発明の一態様によれば、加圧容器内に入れられた香料、害虫駆除組成物、及び又は消毒組成物を噴霧するための噴霧デバイスであって、容器受け部分と、切換え部分とを含み、切換え部分は、ソレノイドスイッチを有する噴霧デバイスを提供する。
有利には、上記の材料の噴霧デバイスを制御するソレノイドスイッチの使用は、従来技術のデバイスと比較して優れた出力制御を提供する。
ソレノイドスイッチは、弾性バイアスを組込んでもよし、この弾性バイアスは、コイルばね、好ましくは、伸長した、非圧縮形態にある、形状が円錐形、好ましくは裁頭円錐形のばね、であるのがよい。好ましくは、ばねは、圧縮形態にあるとき螺旋形状をとり、好ましくは圧縮されたとき、ばねの単一巻きの深さを好ましくは有する。
有利には、円錐形のばねの使用は、弾性バイアスが付勢するソレノイドの電機子の自動芯出しを可能にする。また、円錐形のばねは、有利には薄いパッケージに圧縮して、ソレノイド磁気回路の空隙を最小にすることができる。
好ましくは、弾性バイアスは、電機子の凹部に配置され、凹部は、圧縮されたとき、ほぼ弾性バイアスの厚さの深さを有する。好ましくは、凹部は、電機子の端に配置される。
ソレノイドは、ボビン要素を有し、ボビン要素にまたはその回りにソレノイドのコイルが巻かれる。ボビンは、ソレノイドの磁気回路が配置される枠を提供する。
有利には、ボビンは、その入口端及び出口端だけに開口を有する、漏れ無し設計を提供する。また、ボビンは、ソレノイドの他の部分が固定される枠を形成する。
好ましくは、ボビン及び磁気回路は、それらの間に、好ましくはスリーブの出口開口の回りに配置されたシールを有する。シールは、好ましくは、切換え部分の組立中、変形でき或いは変形できるようになっている。好ましくは、シールは、切換え部分の組立中、変形される。好ましくは、シールは、ボビンの流れチャネルからの流体の放出を阻止することができるようになっていて、該流れチャネルは、好ましくは、ソレノイドの電機子とボビンの内側との間にある。
磁気回路は、少なくとも第1の部分及び第2の部分を含むのがよい。磁気回路の第1の部分は、U字形であり、好ましくは断面が一般的に正方形であるのがよい。第1の部分は、切換え部分の出口開口を有するのがよい。磁気回路の第2の部分は、U字形の第1の部分を閉じることができるようになっている一般的に平らな端部分であるのがよい。磁気回路の第2の部分は、好ましくは、開口、好ましくは、中央開口を有する。好ましくは、電機子は、該開口の中へ突出する。好ましくは、開口は、ボビンの一部分を受け入れる。好ましくは、第2の部分は、第1の部分よりも厚い。
有利には、第2の部分の厚さは、磁気回路のリラクタンスを減じる。
第2の部分は、圧着部分により第1の部分に固定されるのがよく、圧着部分は、第1の部分の一部分であるのがよい。
第1の部分は、好ましくは、第1の流れガイドを出口開口の近くに有する。流れガイドは、溝であってもよく、その溝は、好ましくは、流体を開口に向って案内するために、好ましくは、開口の両側から、開口から離れるように延びるのがよい。流れガイドは、調整可能であるのがよく、ねじを相互に嵌合することによって第1の部分に固定されている流れガイドであるのがよい。調整は、出力噴霧を、例えば、デバイスの噴霧コーンを広げるか又は狭めるように調整することによって行われてもよい。
ボビンは、好ましくは、ボビンの流れチャネルへの入口開口を有する。入口開口は、好ましくは、その隆起部分で流れチャネルに入る。隆起部分は、好ましくは、シール要素を受けるようになっている。有利には、隆起部分は、小さい断面積を提供し、シール要素はこの断面積に当たるようになっている。好ましくは、シール要素は、浮動シール要素である。好ましくは、シール要素は、電機子と隆起プラットフォーム部分との間に保持される。
容器受け部分は、好ましくは、ボビンで受けられ又はボビンに配置され、好ましくは、少なくとも、容器受け部分の要素が、ボビンを取り囲む。好ましくは、容器受け部分は、ボビンと実質的に同軸である。容器受け部分は、有利には、ソレノイドスイッチを使用者が材料容器を挿入する又は取り外す操作から隔絶する。
好ましくは、シール要素は、約10バールまで、好ましくは約11バール、好ましくは12バール、好ましくは13バールまでの圧力で流れチャネルをシールするようになっている。
好ましくは、電機子は、約0.1mm(ミリメートル)ないし0.6mm、好ましくは約0.18mmないし0.45mm移動するようになっている。
好ましくは、切換えデバイスは、約15cP(センチポアズ)未満、好ましくは約13cP未満、好ましくは約11cP未満、好ましくは約10cP以下の粘度を有する流体で機能するようになっている。
好ましくは、コイルは、約100乃至300の巻数を有し、好ましくは、約250乃至500AT(アンペア回数)、好ましくは300乃至450ATのアンペア回数値を有する。
好ましくは、使用中、コイルに通させるべき最大電流は、約3A(アンペア)、好ましくは約2A未満である。
好ましくは、電機子は、約7ms(ミリ秒)、好ましくは約5ms、より好ましくは3msの応答時間を有する。
本発明の他の形態によれば、加圧容器内に保持された香料、害虫駆除組成物、及び又は消毒組成物を噴霧するための噴霧デバイスであって、容器受け部分と、切換え部分とを含み、切換え部分は、ソレノイドの磁気回路が配置されるボビン要素を有するソレノイドスイッチを含む、噴霧デバイスを提供する。
本発明の他の形態によれば、加圧容器内に入れられた香水、害虫駆除組成物、及び又は消毒組成物を噴霧するための噴霧デバイスであって、容器受け部分と、切換え部分とを含み、切換え部分は、ソレノイドの磁気電機子を保持するボビン要素を有するソレノイドスイッチを含み、シール要素が電機子とボビンの入口部分との間に保持される、噴霧デバイスを提供する。
ここに記述した特徴の全ては、いかなる組合せで、上記形態のどれと組合せてもよい。
本発明のより良い理解のために、且つどのように本発明の実施形態が実施されるのかを示すために、いま、参照が一例として添付した図式的な図面に対してなされる。
噴霧デバイスの切換え部分10は、以下に説明するように、ソレノイドスイッチからなる。エアゾール容器14の出口ステム12(図4参照)が切換え部分10の下部開口16で受け入れられる。弁ステム12は、Oリング18及び面シール要素20により密封される。Oリング18と面シール要素20は、スペーサ22によって離される。面シール要素20は、エアゾール容器14からの材料が通る開口24を有する。面シール要素20は、チャンバ26への通路を与え、チャンバ26は、入口ピン穴28までテーパしている。入口ピン穴28は、一次シール要素30によって密封され、一次シール要素30は、可動磁気電機子32によって入口ピン穴28と密封係合状態に保持される。
プラスチックボビン34は、以下に説明するように、多数の要素が配置される枠を提供する。プラスチックボビン34は、チャンバ26及び入口ピン穴28を形成する。以下に説明するように、入口ピン穴28は、隆起プラットフォーム部分36を貫いて延びる。
可動磁気電機子32は、プラスチックボビン34内に配置され且つ以下に説明するように、図1の矢印Aの方向に上下に移動することができる。また、プラスチックボビン34は、ソレノイドの一部を形成する銅巻線38のための場所を提供する。ソレノイドの磁気回路は、プラスチックボビン34の外側に配置された上部鉄枠40aと、上部鉄枠14と接触している下部鉄枠40bと、によって作られる。鉄クリンプ40cは、上部鉄枠40aの一部であり、且つ上部鉄枠40a及び下部鉄枠40bと切換え部分10の残りの部分とを一緒に保持するのに役立つ。
一般に、切換え部分10は、流体の噴霧を制御するための蓄電池駆動式ソレノイドバルブである。切換え部分10は、例えば、予め加圧され且つ連続式放出弁を装着したエアゾール容器からの流体放出を制御するように設計される。
切換え部分10は、電気コイル巻線38を通して蓄電池(図示せず)によって賦勢される磁気回路を有する、インタクトボビンハウジングと、エアゾールインターフェイスチャンバ要素13と、からなる。ボビン34は、切換え部分10の枠組みを形成し、且つまた、エアゾール容器14から切換え部分10の出口42までの流体送出用チャネルを提供する。銅コイル(電気巻線)38は、磁気賦勢をなすためにボビン34の回りに巻かれる。上部鉄枠40a及び下部鉄枠40bは、磁気回路を完成するためにプラスチックボビン34に取付けられる。ボビン34の底には、ピン穴28があり、ピン穴28は、エアゾールインターフェイスチャンバ26とボビンハウジング34との間の連結チャネルを提供する。
一次シール要素30は、ピン穴28とプランジャを形成する可動磁気電機子32との間に平らな浮動シールを形成する。一次シール要素30は、能動的なピン穴シール要素を提供する。上部鉄枠40aの中心には、流体を周囲空気中に放出するための出口穴42が配置される。
より詳細な切換えデバイスのベースに戻ると、開口16は、エアゾールインターフェイスチャンバ要素13の一部分であり且つエアゾール容器14のステム12をうまく受け入れるために僅かに広がった開口を備えた円筒形を有する。ステム12は、開口16の端の面シール要素20での面シールと、開口円筒16の内面から僅かに内方に突出するO−リング18でのO−リングシールと、により切換え部分10を密封する。これらシールの両方は、エアゾール容器14の内容物が漏れるのを防止するために設けられる。
インターフェイスチャンバは、プラスチック要素13によって形成され、プラスチック要素13は、ボビン34からインターフェイスチャンバ要素13を貫いて突出するペグ15(図2及び図3を参照)を用いて超音波溶着によってボビン34に固定される。突出部は、インターフェイスチャンバ要素13の正方形頂部の各角に配置される。向い合った対角線上の角のペグ15のうちの二つは、他の二つのペグよりも大きく且つインターフェイスチャンバ要素13及びボビン34の容易な位置決めを提供する。溶着は、下部鉄枠40bがボビン34と下部インターフェイス要素13との間に固定されるのを確保する。上部鉄枠40a及び下部鉄枠40bは、例えば、図2に示すように、鉄圧着部40cの外縁に圧力を加えることよって、上述したように圧着により互いに接合される。
使用中、切換え部分は、エアゾール容器14に固定され、上述したようにそのステム12が開口16に受け入れられる。エアゾール容器14は、連続放出式の弁を有し、ステム12が切換え部分10によって押し下げられて、エアゾール容器14からの材料が、エアゾール容器14を出てチャンバ26の中へ且つ一次シール要素30まで自由に流れることになる。エアゾール容器14から、そして開口16の外への材料の漏れは、O−リング18及び面シール要素20によって阻止される。面シール要素20の開口24により、エアゾール容器14からの材料を、チャンバ26の中へ且つ入口ピン穴28に沿って一次シール要素30まで流通させる。これは、エアゾール容器14の弁ではなく、切換え部分10が放出を完全に制御する利点を有する。
一次シール要素30は、図4に示すように、可動磁気電機子32からの圧力によって隆起プラットフォーム部分36に、下方に押圧され、一方、可動磁気電機子32は、以下に詳述するように、ばね44によって下方に押される。この形態は、電力がコイル巻線38に供給されないときに存在する。
流体放出がエアゾール容器14から要求される場合には、電流がコイル38に加えられ、磁気誘導により可動磁気電機子32を図5に示す形態に移動させる。コイルの電流の方向は、電力が加えられるときに可動磁気電機子32を開口42に向って上方に移動させるように選択される。かくして、一次シール要素30は、ピン穴28から遠ざかり、これにより、チャンバ26からの加圧流体を、磁気電機子32が配置されているキャビティに流入し、磁気電機子32の側面の回りを通って開口42に向って流れ、開口42から周囲の大気の中へ流出する。切換え部分10の更なる特徴をいま詳細に説明する。
上記の磁気回路は、U字形である上部鉄枠40aから形成される。上部鉄枠40aは、圧着部分40c(図2を参照)を受け入れ切欠き以外は一ほぼ正方形である平らな下部鉄枠40bと合致される。下部鉄枠は、プラスチックボビン34の一部分を受ける中央開口を有する。可動磁気電機子32は、磁気回路を完成するために、下部鉄枠40bの開口の中に突出する。下部鉄枠40bは、二つの上部鉄枠40a及び下部鉄枠40bと磁気電機子32との間のリラクタンスを最小にするために上部鉄枠40aよりも厚くなるように設計される。下部鉄枠40bの中央開口は、下部鉄枠40bと磁気電機子32との間の一様な磁束結合を考慮に入れるために円形である。
切換え部分の磁気材料は、磁気電機子32がその側面を出口42まで通る流体を有しているとすれば、切換え部分10を通る薬品と化学反応を確実に起さないように選択される。また、材料は、十分な相対透磁率と共に機械的強度及び安定性を有していなければならない。使用される磁気材料は、上部鉄枠40a、下部鉄枠40b、圧着部分40cについてはニッケルで被覆された軟鉄であり、電機子32について磁気等級ステンレス鋼である。
磁気電機子32の上面は、ばね44を受け入れるために中央凹部43を有し、その結果、電機子32と上部鉄枠40aの内面との間の間隙を最小にする。
巻線コイルの材料を選択するのに用いられる設計の特性は、標準アルカリ蓄電池によって駆動されるのに、十分な電磁力を電機子32に与えること、及び蓄電池の十分な寿命を考慮に入れることであった。また、巻線は、十分に速い応答時間を提供しなければならず、又大きさが小さくなければならない。考慮した設計選択の範囲は、約150乃至250の巻数を有する、29又は30のゲージワイヤを用いることであった。これは、2アンペア未満の最大電流及び5ミリ秒未満の応答時間と共に、300乃至450のアンペア回数値をもたらす。典型的には、AA形(単2)蓄電池を用いる。
上部鉄枠40aは、上述したように流れ案内チャネルを有する。チャネルは、エアゾール容器14から電機子32の頂部の回り、ばね44の上或いはばねの中及び出口開口42に材料の流れを可能にする。
ばね44は、圧縮されないとき形状が円錐形であり且つ圧縮されたとき、電機子32の凹部43内に収まる螺旋形状を形成する。円錐設計の利点は、圧縮されたときに、ばねが一巻きの深さを有するに過ぎないことであり、その結果、ばねは、最小の余分な高さを追加する。これは、小さな凹部の使用を可能にし、小さな凹部は、大きな凹部と比較して最小の余分だけを磁気回路の合計リラクタンスに追加するのを助ける。ばねの直径は、電機子32の直径よりも小さく作られ、再びより優れた磁気回路を提供する。ばね44は、電機子32の軸線方向だけの運動をなし且つ円錐形状は、電機子32の不確実な半径方向移動を最小にする自動芯出しばねを提供する。凹部43の大きさが最小にされて、エアゾール容器14からの流体の望ましくない保持の場をほんの僅かにするのを助ける。しかしながら、保持は、保持されたいくらかの流体が蒸発し且つ芳香空気効能の飽和ポケットを残して、次に起動されたときにデバイスの初期ブースト出力になるという点である利点を有する。
ばね44は、100乃至150gm(グラム)の範囲の力を提供し、ばね44の時定数を考慮に入れるとき、例えば、上記で参照した5mm未満のような、短い応答時間に、電機子32をばねの力に抗して上方に押し上げるのに約300グラムの力を必要とする。ばねの深さは、完全に圧縮されたとき約2mmである。
上記したように、ばね44の力は、電機子32を下方に付勢し、従って一次シール要素30を、形状が裁頭円錐形である隆起プラットフォーム部分36に、下方に押し付ける。隆起プラットフォーム部分36を有することの利点は、一次シール要素30が、密封すべきである、より小さな表面積を提供することにある。これは、ばねからより小さな力を要求する、なぜならばより小さな表面積が効果的に密封されるからである。隆起プラットフォーム部分36への一次シールの密封圧力は、最大で13バールであることが有利であることを見出した。これは、様々な種類のエアゾール容器14の全付与圧力範囲にわたって有効な密封を確保する利点を有する。また、エアゾールが過熱されたときに安全機構を提供する。例えば、エアゾールは、一次シール要素30に加えられる圧力が15バールを越えたときに爆発するかもしれないが、しかし、勿論、爆発は、13バール以上の超過圧力を排出する本発明のデバイスでは発生しない。更に、必要とされる約300グラムの力とすれば、弁開放を達成する最小電力が要求される。また、上述した設計で達成することができる有利に高い密封圧力とすれば、隆起プラットフォーム部分36により、蓄電池によってデバイスに電力が供給される。
一次シール要素30は、電機子32の底部とプラスチックボビン34の一部分を形成する隆起プラットフォーム部分35との間で浮動するように設計される。浮動設計は、エアゾール容器14に用いられる或る化学推進剤と接触するときに、一次シール要素30が、3次元に、膨らむ、という事実に照らして有利である。任意には、生じる変形は、一次シール要素30の曲げを引き起さないかもしれない、なぜならば、一次シール要素30に向うプラスチックボビンの任意の突出部の存在のためである。突出部及びその間の対応する間隙の存在は、一次シール要素の突出部間の間隙への膨張を考慮する。
一次要素30の厚さは、最大変形、シールに必要な圧縮率、製造公差、及び電機子32に見込まれた移動量によって定められた許容最大空隙に基づいて選択される。空隙は、一次シール要素30のベースで測った0.18mm乃至0.45mmの大きさを有する。この空隙は、電機子の移動量を定める。上記大きさ間の空隙を有することの利点は、エアゾール容器14からの十分な量の流体の信頼できる送出を可能にすること、許容シール膨張及び圧縮特性を考慮に入れること、デバイスに蓄電池によって容易に電力供給できる十分に小さい移動量を有すること、且つ小さい移動量が、より管理可能な応答時間を有するので、タイミングによる一貫した噴霧を可能にすることにある。
入口ピン穴28は、次のパラメータに基づいて設計される:典型的には、3バールないし10バールであるエアゾール圧力対一次シール要素からの必要な密封力;密封硬度は、シール要素30の圧縮率対ばね44によって付与される力に基づいて考慮されなければならない;更に、密封公差は、(上記したように化学的攻撃の下で)必然の膨張対一次シール要素30の厚さとして、考慮されなければならない;最後に、ばね44からのばね力対そのばね力に抗して作用のに必要な電力に対する。
インターフェイスチャンバ13は、切換え部分10とエアゾール容器14とのインターフェイスのためにボビン34と別個の要素を提供する。これは、ボビン34が、エアゾール容器14の挿入によって影響されるその動作を有していないという利点を提供する;また、組立体は、もっと単純である。その結果、上記した空隙の安定性が維持される。更に、超音波溶着及び位置決めピン15を用いて、切換え部分10の一体性のための都合のよい、信頼できる手段を達成する。位置決めピン15は、ボビン34のベースの4つの角に配置され且つエアゾールインターフェイスチャンバ要素13の対応する開口に受け入れられる。ピン15は、図1においてエアゾールインターフェイスチャンバ要素13から突出して見えるがこの突出は本質的ではない。ピン15は、対向する角に二つのピンを有するように配置され、他の角の二つのピンよりも僅かに大きい直径を有する。これにより、有利には、エアゾールインターフェイスチャンバ要素13をボビン34に関して正確に配置させる。
ワンピースのプラスチックボビン34を設けることは、漏れ無し設計の利点を有する、なぜならばボビンからの出口だけが、材料の出口が予定されるその上端に、或いは材料がピン穴38の中を通る下端にあるからである。また、単一ピースのボビン34を有することは、製造を容易にしかつより安くする。プラスチックボビン34の上側には、ボビン34の頂面の回りのリングの形態の、圧縮可能なシール要素が設けられる。圧縮可能なシール要素は、エアゾール容器からの材料が、横向きに漏れて、コイル38が配置されている領域流入するのを防止するために上部鉄枠40aの上部の内面を圧迫する。
ボビン34に用いられる材料は、POM(ポリオキシメチレン)、(ガラス充填材及びPPS(ポリフェニレンサルファイド)を有し又は有しない)PA(ポリアミド)であり、その全てが当業者に容易に入手可能である。これらの材料は、機械的に強いままであり、エアゾール容器に含まれるべき適当な反応促進剤等、の作用のもとでの変形は、許容範囲内にある。更なら基準は、温度安定性、高湿度環境での寸法及び強度安定性、並びに、ピン穴28の生産の平滑な仕上げ及び成型可能性を含む。
一次シール要素30について、ブナ(Buna)(登録商標)、ヴァイトン(Viton)(登録商標)、シリコン及びネオプレン(Neoprene)のような材料が用いられた。設計基準は、一次シール要素30を通りそうな薬品との適合性、化学的作用による硬度及び硬度変化、力圧縮率関係、化学的作用による最大寸法形状変化、繰返し衝撃による疲労特徴、並びに温度安定性を含む。材料の硬度は、シュアースケールで60乃至80度の範囲のA等級材料として選択される。
出口開口42は、空隙の大きさを減少させ或いは増すためにストッパをそれぞれ締めたり緩めたりすることによって空隙の調整を考慮するために上部鉄枠40にねじ込むことができるねじストッパの形態で提供されるのがよい。
ここに説明した切換え部分10は、典型的には加圧された材料容器用であり、容器内の材料は、香料、害虫駆除物質、消毒組成物、等であるのがよい。
この出願と関してこの明細書と同時に或いはそれに先駆けて出願され、且つこの明細書とともに閲覧公開された全ての論文及び文献に注意が向けられ、全ての係る論文及び文献の記載内容がここに援用される。
(いかなる添付した特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)この明細書に開示された特徴の全て、及び又はそのように開示されたいかなる方法又は工程の段階の全ては、少なくとも係る特徴及び又は段階のあるものが相互に排除される組合せを除いて、いかなる組合せで組合せてもよい。
(いかなる添付した特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)この明細書に開示された各特徴は、明示的に別段の定めをした場合を除き、同じ、同等、或いは類似する目的のために役割をする代替の特徴によって置き換えてもよい。かくして、明示的に別段の定めをした場合を除き、開示された各特徴は、同等及び類似する特徴の包括的なシリーズのほんの一例である。
本発明は、上述した実施形態の詳細に限定されない。本発明は、(いかなる添付した特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)この明細書に開示された特徴のいかなる新規なもの、或いはいかなる新規な組合せ、或いはそのように開示されたいかなる方法又は工程の段階のいかなる新規なもの、或いはいかなる新規な組合せにまで及ぶ。
図1は、噴霧デバイスの切換え部分の概略断面斜視図である。 図2は、図1に示す切換え部分の枠及びボビン部分の概略側面図である。 図3は、図2に示す枠及びボビン部分の概略正面図である。 図4は、閉じた位置の、且つエアゾール容器がそれに取付けられた切換え部分の概略断面図である。 図5は、開いた位置の切換え部分の概略側面図である。
符号の説明
10 切換え部分
12 出口ステム
13 インターフェイスチャンバ要素
14 エアゾール容器
15 ペグ
16 下方開口
20 面シール要素
23
24 開口
26 チャンバ
28 入口ピン穴
30 一次シール要素
32 磁気電機子
34 プラスチックボビン
36 隆起プラットフォーム部分
38 電機子コイル巻線
40a 上部鉄枠
40b 下部鉄枠
40c 鉄圧着部分
42 出口穴
43 中央凹部
44 ばね

Claims (12)

  1. 容器受け部分と、切換え部分とを含み、切換え部分は、ボビン要素を有するソレノイドスイッチを含み、該ボビン要素内に該ソレノイドの磁気電機子を保持し、シール要素が上記電機子と上記ボビンの入口部分との間に維持されることを特徴とする噴霧デバイス。
  2. シール要素は、浮動シール要素であることを特徴とする、請求項1に記載の噴霧デバイス。
  3. 容器受け部分は、ボビンで受けられることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の噴霧デバイス。
  4. 容器受け部分は、ボビンとほぼ同軸であることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の噴霧デバイス。
  5. 容器受け部分は、ソレノイドスイッチを、使用者が材料容器を挿入する又は取り外す操作から隔離することを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の噴霧デバイス。
  6. シール要素は、約13バールまでの圧力でボビンの流れチャネルを密封するようになっていることを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の噴霧デバイス。
  7. 電機子は、約0.1mmないし約0.6mm移動するようになっていることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の噴霧デバイス。
  8. 切換え部分は、約13cP(センチポアズ)未満の粘度を有する流体で機能するようになっていることを特徴とする、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の噴霧デバイス。
  9. ソレノイドのコイルは、約100乃至300の巻数を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の噴霧デバイス。
  10. コイルは、約250ATないし500ATのアンペア巻値を有することを特徴とする、請求項9に記載の噴霧デバイス。
  11. 使用中、ソレノイドのコイルに通させるべき最大電流は、約3A(アンペア)であることを特徴とする、請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の噴霧デバイス。
  12. 電機子は、約7ms(ミリ秒)の応答時間を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の噴霧デバイス。
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