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JP2009501635A - 中断なしの鋼板の製造方法及びプラント - Google Patents

中断なしの鋼板の製造方法及びプラント Download PDF

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Abstract

スラブ(10)の連続鋳造工程(1)によって厚さ100mm未満で幅4000mmまでの鋼板を製造する方法及び関連プラントは、少なくとも一つのスタンドにおいて高縮小比で仕上げ圧延工程(3)の終了まで中断せずに、液体芯縮小工程を含む。圧延工程に入る際の平均温度は、1250℃以上であるが、非合金又は低合金鋼の場合には大きく低減され得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、連続鋳造から最後の圧延スタンドまで中断なしに鋼板を製造する方法及び関連プラントに関するものである。
伝統的に、この製造分野においては、長さ及び幅について製品のサイズをその毎度増大するために、好ましくは横断面が長方形のインゴット、又は加熱及び温度等化炉において上流で適当に加熱したスタブを、所望の厚さ及び幅の板が得られるまで、数回長手方向及び横方向に通すことによって圧延するのに、“可逆”圧延スタンドが用いられてきた。
インゴット又はスタブ(スタブはできれば連続鋳造によって製造される)の寸法は、鋼の形式及び製造に使用した技術に応じて、厚さ120〜400mm及び幅1000〜2000mmであるようにされる。
また、この形式の方法では、出発材料すなわちインゴット又はスラブの厚さと所望の最終鋼板の厚さとの比は、厚さの厚いインゴット/スラブにおいて普通である、芯又は中間領域に存在する可能な細孔の溶着を保証するために、1:4未満でない必要がある。このことは、最終厚さが50mmの鋼板の場合に、初期スラブの最小厚さが200mmであることを意味している。
厚い・並みの厚さのスラブ技術のその後の発展により、150mmまでの厚さのスラブを3600mmまでの幅をもって鋳造するプラントが構成されてきた。これらのスラブはその後切断されそして加熱温度等化炉を通る際に、可逆圧延機へインラインで送られるが、しかしこの可逆圧延機は単に長手方向に圧延するようにされている。
これらのプラントでは、スラブと最終鋼板との厚さの比は1:3程度に低くでき、それにより、厚さ50mmの鋼板の場合にはスラブの最小厚さは150mmであることが必要とされる。当然また、これらのプラントを用いて、鋼板だけでなく、同一の可逆スタンドを炉において二つのレールで作動させることによりコイルに巻かれた条片を製造することも可能である(プレート/ステッケル圧延技術)。スラブと最終鋼板との縮小比(縮率)1:3で、仕上がり鋼板において40〜50mmの厚さを得るためには、中断せずにインライン圧延工程に対しては3.5m/分の最小速度を必要とするが、不十分である2m/分台の最大速度で120〜150mmのスラブを鋳造する必要があることが明らかである。
これらの考察は、条片を製造するために既に知られている“鋳造・圧延”技術を鋼板製造に適用するのを阻止している。しかし、圧延スタンドの低減したトルク値のために35%より高い縮小を得ることは可能でない経験的な試験に基いて、数学的シミュレーティングモデルが開発されてきた。同一の品質結果は、50%以上でありまた60%までもの縮小効率で達成でき、よりコンパクトなプラントにでき更に製造コスト及び投資を低減できることがこれらのモデルから理解されてきた。
従って、本発明の目的は、厚さ100mmまで、幅4000mmまでの鋼板を低投資及び製造コストで製造する方法及び関連プラントを提供することにある。
本出願人の欧州特許第0925132号、同第0946316号、及び同第1011896号によるコイルの製造に使用した技術を適用する際には、成形型の出口において製品の厚さ75mmで開始し、連続鋳造の出口において55mmの厚さで、液体芯縮小(“ソフト縮小”)の後、5m/分の速度で1200℃以上の平均温度が確立されたことが観察されてきた。インライン圧延は、厚さ25mmの最終鋼板を得るために高い縮小比をもつ二つのスタンド(第1のスタンドで33%、第2のスタンドで30%)を用い、結果として約1:2のスラブ/鋼板の厚さ比で実施された。品質は先行技術に従って製造した公判の品質に匹敵し、特に細孔が無くしかも厚さ全体にわたって均質な微細構造を備えていた。
本発明の目的は、それぞれ請求項1及び請求項7における概括的な特徴で定義された方法及び関連プラントによって達成される。
本発明のこれらの及びその他の目的、利点及び特徴は、添付図面を参照して本発明を限定しない例としてなされる本発明の二つの実施形態の以下の詳細な説明から明らかになる。
図1を参照すると、プラントの種々の構成要素間の相互距離を示し、また連続鋳造機1から圧延工程の終端までの全長が60mであるプラントが示されている。また上記の例で述べたものと異なるが、しかし要求した範囲の値内である厚さの値も示されている。実際に速度3.5m/分及び平均温度1200℃の連続鋳造機1によってスラブ10を70mmの厚さで開始して、スケール除去装置2を通り、そして中断なしに鋳造機1とインラインに設けた圧延機3へ送られ、出口において厚さ8mm以下の鋼板が得られるまで、連続性を解くことなしに圧延する。鋼の形式及び鋼板の所望の厚さに応じて、(M1〜M3)で三つ示されている圧延スタンドは、一つ又は二つ除去して数を減らすことができる。事実要求した温度条件により、単一圧延スタンドを用い、1:1.5〜1:2.5の範囲、好ましくは約1:2の適切な縮小比で、最終鋼板を得ることができる。
実際に、1350℃に近い高い芯又は中間領域における温度値で薄いスラブに対して適した温度分布は平均圧延温度を高め、厚さの高い縮小比を可能にし、従って従来の鋼板圧延機に対して圧延パスを減らして内部細孔を溶着することが認められる。実際に、一定の幅で所与縮小比又は形状ファクタを超えると、薄いスラブ芯における静水応力すなわち単位圧力は全ての存在する細孔を溶着するのに十分に高い値に達する。さらに、高い変形温度は再結晶化を高め、すなわち、粒子を変形するプロセスは、高温のために、完全に再結晶化し、従って、欧州特許第0580062号で教示されているように、例えば1050〜900℃の比較的低い温度で圧延する際に生じるものと違って、一様なマイクロ構造を形成するのに有利である。これらの低温度は一般に実際完全に再結晶化されない混合構造体をもたらす。
高い圧延温度はまたステンレス鋼においてクロム炭化物の可溶化を高め、従ってその後の特別な可溶化処理を必要とせずに、クロム炭化物の沈殿を避けることができる。
再び図1を参照すると、加速した冷却工程が4で行われ、鋼板プロファイルのマイクロ構造及び特性をさらに改善できる。
さらに、鋼板を所望の長さに切断するせん断装置5の後に、くせ直し工程6が設けられる。
図2を参照すると、本発明によるプラントの別の実施形態が示され、このプラントは特に非合金又は低合金鋼の鋼板に適用される。この場合、スタンドM2、M3との間に、これらの形式の鋼に対して要求されるように、高い圧延温度を50〜100℃下げることのできるインタースタンド冷却手段4’が設けられる。これらの場合に、実際機械的変形と冷却とを組合わせて処理する熱・機械的圧延を行う必要がある。
スタンドM2、M3間の距離は、これら二つのスタンド間に付加的な冷却システム4’が存在するため大きい。また、上記の熱・機械的処理の観点で、非合金又は低合金鋼の場合に要求されるように、出口圧延通路において第1のスタンドM1と強い冷却手段4との間の距離は比較的短くされ得る。
ステンレス鋼の鋼板を製造する本発明によるプラントの概略図。 非合金又は低合金鋼グレードの鋼板を製造する本発明によるプラントの概略図。

Claims (11)

  1. スラブ連続鋳造工程によって厚さ100mm未満で幅4000mmまでの鋼板を製造する方法において、一つ以上のスタンドを介して高縮小比で仕上げ圧延工程の終了まで中断せずに、出口で厚さ55mm以上、平均温度1250℃以上で液体芯縮小工程と、その後に冷却工程と、鋼板を所望の長さに切断する工程とを含むことを特徴とする鋼板の製造方法。
  2. 最終くせ取り工程が設けられることを特徴とする請求項1記載の鋼板の製造方法。
  3. 連続鋳造を通ってきたスラブの厚さと圧延時の鋼板の最終厚さとの比が1:1.5〜1:2.5の範囲であることを特徴とする請求項1記載の鋼板の製造方法。
  4. 上記圧延工程の上流にスケール除去工程が設けられることを特徴とする請求項1記載の鋼板の製造方法。
  5. 圧延工程の開始時に、圧延すべき材料の芯温度が約1350℃であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項記載の鋼板の製造方法。
  6. 熱・機械的処理を必要とする非合金又は低合金鋼の場合に、圧延温度を50〜100℃下げるため圧延スタンド間に付加的な中間冷却工程が設けられることを特徴とする請求項1に記載の鋼板の製造方法。
  7. スラブの連続鋳造製品から厚さ100mm未満で幅4000mmまでの鋼板を製造するプラントにおいて、連続鋳造型(1)の後に、一つ以上のスタンド(M1、M2‐‐‐)を高縮小比の下で上記連続鋳造と調和させて仕上げ圧延機(3)の最後のスタンドまで中断せずに、55mm以上の厚さ及び出口で1250℃以上の平均温度を得る液体芯縮小手段と、その後に続く冷却手段(4)と、鋼板を所望の長さに切断するせん断機とを有することを特徴とする鋼板の製造プラント。
  8. 最終くせ取り機(6)を有することを特徴とする請求項7記載の鋼板の製造プラント。
  9. 上記圧延機(3)のすぐ上流にスケール除去機(2)を有することを特徴とする請求項7記載の鋼板の製造プラント。
  10. 連続鋳造型(1)から最後の冷却手段(4)までの全長が60m未満であることを特徴とする請求項7記載の鋼板の製造プラント。
  11. 最大で熱・機械的処理を必要とする非合金又は低合金鋼の場合に、圧延温度を50〜100℃下げるため圧延スタンド(M1、M2‐‐‐)間の中間位置に付加的な冷却手段(4’)が設けられることを特徴とする請求項7又は請求項8記載の鋼板の製造プラント。
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