JP2009230025A - コイル駆動ユニット、ブレ補正機構および撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コイル駆動ユニットにおける駆動精度の向上を図ること。
【解決手段】巻き線の内側に空芯部を備えたコイル506の内周側と外周側とにそれぞれ位置付けられた一対の鉄心部601a、601b、602a、602bを備えたヨーク403と、一対の鉄心部601aおよび601b、602aおよび602bの間であっていずれか一方の鉄心部601b、602aに設けられて、ヨーク403とともにコイル506に対して相対的に変位可能なマグネット503と、コイル506の内周面に沿った平面形状部を有し、当該平面形状部をコイル506の内周面に当接させた状態でコイル506に取り付けられた基板301と、基板301に設けられて、マグネット503の磁界強度を検出する磁気センサ508と、を備えたコイル駆動ユニット520とした。
【選択図】図6
【解決手段】巻き線の内側に空芯部を備えたコイル506の内周側と外周側とにそれぞれ位置付けられた一対の鉄心部601a、601b、602a、602bを備えたヨーク403と、一対の鉄心部601aおよび601b、602aおよび602bの間であっていずれか一方の鉄心部601b、602aに設けられて、ヨーク403とともにコイル506に対して相対的に変位可能なマグネット503と、コイル506の内周面に沿った平面形状部を有し、当該平面形状部をコイル506の内周面に当接させた状態でコイル506に取り付けられた基板301と、基板301に設けられて、マグネット503の磁界強度を検出する磁気センサ508と、を備えたコイル駆動ユニット520とした。
【選択図】図6
Description
この発明は、駆動対象部材を所定方向に移動させる駆動力を発生させるコイル駆動ユニット、当該コイル駆動ユニットを用いて光軸に直交する平面内で撮像素子を移動させることによって手ブレなどの振動による撮像画像の画質低下を低減するブレ補正機構、および、当該ブレ補正機構を備えた撮像装置に関する。
従来、駆動コイルの内周部に配置した磁気センサを用いて、駆動コイルの巻き軸方向における一端側に配置された駆動磁石が発生する磁界を検知することによって、駆動コイルと駆動磁石との相対位置を検出するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。この技術においては、磁気センサは、駆動コイルの巻き軸に垂直な方向に磁束の検出軸を有しており、2極に着磁された駆動磁石が着磁方向に移動することによる駆動磁石の境界部を中心とした磁束の変化を検出して駆動コイルと駆動磁石との相対位置を検出している。
また、従来、両面に駆動コイルが実装されたヨークの一面に磁気センサを配置した技術(たとえば、下記特許文献2を参照。)や、コイルの空芯部を巻き軸に平行な方向に磁性体が出入りする構成となっている技術(たとえば、下記特許文献3、4を参照。)があった。さらに、従来、駆動コイルが発生する磁束による磁気センサへの影響を、駆動コイルに加えた電圧によって補正するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献5を参照。)。
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、駆動コイルの発生する磁束が磁気センサの検出方向に一致しているため、駆動コイルの磁束が磁気センサの出力に影響を与え、駆動磁石の磁束を良好に検出することができないという問題があった。また、上述した特許文献2の技術では、駆動コイルと磁気センサとがヨークの一面側に設けられているため、駆動コイルの磁束が磁気センサの出力に影響を与え、駆動磁石の磁束を良好に検出することができないという問題があった。
また、上述した特許文献3、4の技術では、駆動コイルの空芯部を磁性体が出入りする構造となっているため、移動量の変化を駆動磁石の磁気で検出する磁気センサを設けることが難しいという問題があった。この対策として、磁気の影響を受けない光学式の位置センサを用いることが考えられるが、光学式のセンサは駆動磁石の発生する磁気検出に比較して構成部品が多くなり、小さな空間に組み込むことが難しい。
また、上述した特許文献5の技術では、駆動コイルに加える電圧を補正するための回路が必要となり、部品点数が増加するとともに構造が複雑化するという問題があった。さらに、上述した特許文献5の技術では、駆動電流が一定でなく常に変化し、磁気センサへの影響が常に変化しているため、駆動電流の変化に遅れることなく駆動コイルに加える電圧を補正することは難しく、駆動コイルが発生する磁束による磁気センサへの影響を精度よく補正することが困難であるという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、ヨークおよび駆動磁石とコイルおよび基板とを相対的に駆動する際のコイル駆動ユニットにおける駆動精度の向上を図ることができるコイル駆動ユニット、当該コイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットおよび当該ブレ補正ユニットを備えた撮像装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるコイル駆動ユニットは、巻き線の内側に空芯部を備えた空芯コイルと、前記空芯コイルの内周側と外周側とにそれぞれ位置付けられた一対の鉄心部を備えたヨークと、前記一対の鉄心部の間であっていずれか一方の鉄心部に設けられて、前記ヨークとともに前記空芯コイルに対して相対的に変位可能な駆動磁石と、前記空芯コイルの周面に沿った平面形状部を有し、当該平面形状部を前記空芯コイルの周面に当接させた状態で前記空芯コイルに取り付けられた基板と、前記基板における前記駆動磁石が配置される側の面に設けられて、前記駆動磁石の磁界強度を検出する磁気センサと、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、一般的に型枠への巻き付けにより製造されるコイルの周面を基準とすることによって基板の取り付け位置の精度向上を図ることができる。
また、この発明にかかるコイル駆動ユニットは、巻き線の内側に空芯部を備えた空芯コイルと、前記空芯コイルの内周側と外周側とにそれぞれ位置付けられた一対の鉄心部を備えたヨークと、前記一対の鉄心部の間であっていずれか一方の鉄心部に設けられて、前記ヨークとともに前記空芯コイルに対して相対的に変位可能な駆動磁石と、前記空芯コイルの周面に沿った平面形状部を有し、当該平面形状部を前記空芯コイルの周面に当接させた状態で前記空芯コイルに取り付けられた基板と、前記基板における前記空芯コイルとは反対側の面に設けられて、前記駆動磁石の磁界強度を検出する磁気センサと、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、磁気センサを空芯コイルと同じ側に設ける場合よりも空芯コイルの磁束が疎になった位置で磁束を検出して磁束の検出にかかる空芯コイルの磁界の影響を小さくするとともに、磁気センサと駆動磁石とを基板に対して同じ側に位置させて駆動磁石の磁束が多いところで磁束を検出することができるので、駆動磁石の磁束を良好に検出することができる。
また、この発明にかかるコイル駆動ユニットは、上記の発明において、前記空芯コイルが、周面の少なくとも一部に前記空芯コイルの径方向に交差する平面形状部を備え、前記基板が、前記空芯コイルの平面形状部に取り付けられた平板状の部材であることを特徴とする。この発明によれば、空芯コイルの平面形状部に平板状の基板を取り付けることによって基板の取り付け位置の精度向上を図るとともに、基板の取り付け作業の容易化を図ることができる。
また、この発明にかかるコイル駆動ユニットは、上記の発明において、前記基板が、前記平面形状部が前記空芯コイルの内周面に沿った形状をなし、当該平面形状部を前記空芯コイルの内周面に当接した状態で前記空芯コイルに取り付けられていることを特徴とする。
この発明によれば、一般的に型枠への巻き付けにより製造されるコイルの内周面を基準とすることによって基板の取り付け位置の精度向上を図るとともに、コイルの外周側に基板を取り付ける場合よりもコイルの軸心方向に発生する推力の中心に近い位置に基板を取り付けることによってヨークおよび駆動磁石に対して相対的に変位することによるコイルの変形量を低減することができる。
また、この発明にかかるコイル駆動ユニットは、上記の発明において、前記駆動磁石が、当該駆動磁石が発生する磁束線が前記空芯コイルの内周側から外周側に貫通するように前記空芯コイルの内周側に設けられていることを特徴とする。この発明によれば、駆動磁石と磁気センサとの距離を小さくし、駆動磁石の磁束が多いところで磁束を検出することによって、磁束の検出精度の向上を図るができる。
また、この発明にかかるブレ補正機構は、撮像素子または当該撮像素子が設けられた基板の少なくとも一方(以下「素子基板」という)を支持するとともに光軸方向に直交する平面内において変位可能なブレ補正部材と、前記ブレ補正部材を変位させる上記のコイル駆動ユニットと、を備え、前記コイル駆動ユニットが備えた基板は、前記ブレ補正部材に取り付けられていることを特徴とする。この発明によれば、コイル駆動ユニットにより基板の取り付け位置の精度向上を図り、素子基板の駆動精度の向上を図ることができる。
また、この発明にかかる撮像装置は、上記のブレ補正機構と、前記ブレ補正機構が備えた撮像素子に外光を導入する光学部材と、を備えたことを特徴とする。この発明によれば、素子基板の駆動精度の向上を図ることにより、撮像する画像の品質向上を図ることができる。
この発明にかかるコイル駆動ユニットによれば、ヨークおよび駆動磁石とコイルおよび基板とを相対的に駆動する際のコイル駆動ユニットにおける駆動精度の向上を図ることができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるコイル駆動ユニット、当該コイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットおよび当該ブレ補正ユニットを備えた撮像装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
まず、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニット、当該コイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットおよび当該ブレ補正ユニットを備えた撮像装置について説明する。図1および図2は、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットを示す斜視図である。図1においては、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットを対物側から見た状態を示している。図2においては、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットを接眼側から見た状態を示している。
まず、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニット、当該コイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットおよび当該ブレ補正ユニットを備えた撮像装置について説明する。図1および図2は、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットを示す斜視図である。図1においては、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットを対物側から見た状態を示している。図2においては、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットを接眼側から見た状態を示している。
図1および図2において、この発明にかかる実施の形態1のブレ補正ユニット100は、レンズ101を保持するレンズ保持枠102を備えている。レンズ保持枠102は、光軸を軸心方向とする略円筒形状からなり、対物側の端部においてレンズ101を保持している。
レンズ保持枠102の接眼側には、鏡筒103と、カバー部材としての後カバー104とが設けられている。鏡筒103と後カバー104とは、ねじ201によって連結されている。図1および図2において符号105、106は、フレキシブル基板を示している。フレキシブル基板105、106は、長尺形状からなる。
後カバー104は、光軸方向において鏡筒103よりも接眼側に設けられ、鏡筒103よりも接眼側から撮像素子を搭載した基板(図3における符号301を参照)を覆っている。後カバー104は、フレキシブル基板105、106の他端部を固定する固定部201を備えている。フレキシブル基板105、106の他端部は、フレキシブル基板105、106における実際の物理的な端部に限るものではない。
フレキシブル基板105、106の他端部は、フレキシブル基板105、106の長手方向における中間位置であってもよい。この場合、フレキシブル基板105、106は、基板301側から後カバー104の外側に導通され、さらに後カバー104の外側に伸長(展延)する。
この実施の形態1におけるフレキシブル基板105、106は、他端部とされる中間位置において固定部201に固定されている。固定部201は、フレキシブル基板105、106の幅方向における両端部をビスを用いて固定する。また、固定部201は、フレキシブル基板105、106の幅方向における後カバー104側の面に両面テープや接着剤などを用いて固定してもよい。
後カバー104には、後カバー104の内側と外側とを連通するスリット202が設けられている。フレキシブル基板105、106は、スリット202を介して後カバー104の内側から外側に導通され、後カバー104の外側において後カバー104に固定されている。
後カバー104は、固定部201からフレキシブル基板105、106の一端方向に向かうフレキシブル基板105、106の伸長(展延)方向が、基板(図3における符号301を参照)の両端部におけるフレキシブル基板105、106の伸長(展延)方向とは反対方向となるようにフレキシブル基板105、106の他端部を固定する。
図3は、フレキシブル基板105、106を示す説明図である。図3においては、図2に示したブレ補正ユニット100における後カバー104を仮想線で示し、後カバー104を取り付けた状態におけるフレキシブル基板105、106を示している。図3において、フレキシブル基板105、106は、後カバー104の内側でS字形状に湾曲している。フレキシブル基板105、106は、長手方向における一端において基板301に接続されている。また、フレキシブル基板105、106の他端部は、固定部201において後カバー104に固定されている。
図4はブレ補正ユニット100を示す断面図であり、図5はブレ補正ユニット100の一部を示す分解斜視図である。図4においては、ブレ補正ユニット100を光軸を通る平面で切断した断面を示している。図5においては、ブレ補正ユニット100の一部を分解して接眼側から見た状態を示している。
図4および図5において、鏡筒103の内周側には、固定枠401が設けられている。固定枠401は、ガイドポール501を備えている。ガイドポール501は、光軸に直交する平面における第1の方向(図5における符号Xを参照)を軸心方向とし、光路から退避した位置に設けられている。ガイドポール501は、光軸に直交する平面において第1の方向に交差する第2の方向(図5における符号Yを参照)において、光路を間にして2箇所に設けられている。
また、固定枠401は、光軸を中心とする円の半径方向に突出するヨーク支持部402を備えている。ヨーク支持部402は、光軸に直交する面内において直交する2方向に突出するように設けられている。ヨーク支持部402は、具体的には、光軸を第1の方向に通過する直線上に1つ、光軸を第2の方向に通過する直線上に1つ、それぞれ設けられている。各ヨーク支持部402は、それぞれヨーク403を支持する。
ヨーク403には、それぞれマグネット503が取り付けられている。ヨーク403は、それぞれ、フレキシブル基板505に取り付けられたコイル506の空芯部に挿入される。フレキシブル基板505には、光軸に直交する平面内における基板301の位置を検出する磁気センサ508が設けられている。
この実施の形態1においては、ヨーク403、フレキシブル基板505、マグネット503、コイル506および磁気センサ508によってコイル駆動ユニット520が構成されている。この実施の形態1においては、基板301(基板301に搭載された撮像素子)を第1の方向に移動させる駆動力を発生するコイル駆動ユニット520と、基板301(基板301に搭載された撮像素子)を第2の方向に移動させる駆動力を発生するコイル駆動ユニット520と、を備えている。
フレキシブル基板505は、ブレ補正部材410とブレ補正部材420との間に設けられている。ブレ補正部材410は、光軸方向において固定枠401に対向配置されている。ブレ補正部材410は、基板301に設けられた図示を省略する撮像素子を開放する開口部510を備えている。この実施の形態1においては、基板301によって素子基板が実現されている。開口部510は、撮像素子の変位範囲を含み、当該変位範囲を外周側から囲むように開口している。撮像素子が変位する構成については後述する。
また、ブレ補正部材410は、ガイドポール501に係合するガイド部511を備えており、ガイド部511をガイドポール501に当接させた状態でガイドポール501に沿ってスライド可能に設けられている。ブレ補正部材410は、ガイドポール501に沿ってスライドすることによって、光軸に直交する平面において第1の方向に変位可能とされている。
また、ブレ補正部材410は、ガイドポール512を備えている。ガイドポール512は、第2の方向を長手方向とし、光路から退避した位置であってかつ開口部510よりも外周側に設けられている。ガイドポール512は、光軸に直交する平面において第1の方向に沿って、光路を間にしてブレ補正部材410の両側に設けられている。
ブレ補正部材420は、基板301を支持する。ブレ補正部材420は、ガイドポール512に係合する図示を省略するガイド部を備えており、このガイド部をガイドポール512に当接させた状態でガイドポール512に沿ってスライド可能に設けられている。ブレ補正部材420は、ガイドポール512に沿ってスライドすることによって、光軸に直交する平面において第2の方向に変位可能とされている。
また、ブレ補正部材420は、ブレ補正部材410に連結されているため、ブレ補正部材410がガイドポール501に沿ってスライドした場合には第1の方向にも変位する。すなわち、ブレ補正部材420は、光軸に直交する平面において第1の方向および第2の方向に変位することができ、これによって基板301に搭載された撮像素子が光軸に直交する平面内の任意の位置に変位可能とされる。
基板301は光軸に直交する平面をなす平板形状からなり、基板301の略中央部には撮像素子が搭載されている。撮像素子は、入射された光を電気に変換し、入射光の強度に応じた電気信号を出力する。撮像素子はたとえばCCDなどによって実現することができ、撮像素子については公知の技術であるため説明を省略する。
基板301は、ブレ補正部材420に固定されているため、ブレ補正部材420と同様に変位することが可能とされている。すなわち基板301は、光軸に直交する平面内の任意の位置に変位することが可能とされている。基板301には、フレキシブル基板105、106の一端が接続されている。
フレキシブル基板105、106は、第1の方向において基板301の両端にそれぞれ接続されている。フレキシブル基板105、106は、光軸に直交する平面における第1の方向を長手方向として伸長(展延)する長尺形状からなる。フレキシブル基板105、106は、基板301に接続された一端において、それぞれ、基板301からの伸長(展延)方向が、光軸から離反する方向となるように接続されている。
つぎに、コイル駆動ユニット520について説明する。図6は、実施の形態1のコイル駆動ユニット520を示す断面図である。図6においては、実施の形態1のコイル駆動ユニット520を光軸を通り光軸に平行な平面で断面した状態が示されている。図6においては、具体的には、基板301(基板301に搭載された撮像素子)を第1の方向に移動させる駆動力を発生するコイル駆動ユニット520を光軸を通り光軸および第1の方向に平行な平面で切断した状態、および、基板301(基板301に搭載された撮像素子)を第2の方向に移動させる駆動力を発生するコイル駆動ユニット520を光軸を通り光軸および第2の方向に平行な平面で切断した状態を示している。いずれの方向に駆動力を発生するコイル駆動ユニット520も同一の構造からなっており、図6においてはコイル駆動ユニット520についての説明をおこなう。
図6において、コイル駆動ユニット520が備えるヨーク403は、断面形状が略コの字形状をなす複数(この実施の形態1においては2つ)のヨーク部材601、602を光軸方向に2つ重ね合わせることによって構成されており、これにより断面形状が数字の3あるいは略E字形状をなしている。
ヨーク部材601、602は、それぞれ、光軸方向に対向する一対の鉄心部601aおよび601b、602aおよび602bを備えている。一対の鉄心部601aおよび601b、602aおよび602bは、それぞれ、光軸から離反する側の端部において連結されている。マグネット503は、各ヨーク部材601、602における一対の鉄心部601aおよび601b、602aおよび602bの間にそれぞれ設けられている。
一対の鉄心部601aおよび601b、602aおよび602bは、それぞれ、一方の鉄心部601b、602aをコイル506の内周側に位置付け、他方の鉄心部601a、602bをコイル506の外周側に位置付けている。マグネット503は、コイル506の外周側に位置する鉄心部601a、602bが設けられており、コイル506を間にして対向した状態で配置されている。
マグネット503とコイル506とは、非接触状態とされており、第1の方向あるいは第2の方向(図6における紙面左右方向)において相対的に変位可能とされている。マグネット503は、各マグネット503が発生する磁束線がコイル506の外周側から内周側に貫通するようにコイル506の外周側に設けられている。
基板301は、コイル506の外周面に取り付けられている。コイル506は、型枠に金属線を巻き付けることによって製造されている。コイル506の製造に用いる型枠は、角柱形状あるいは楕円柱形状をなし、外周面の一部が平面とされている。コイル506は、角柱形状あるいは楕円柱形状の型枠に金属線を巻き付けることによって製造されることによって、外周面の少なくとも一部に、コイル506の径方向に交差する平面をなす平面形状部を備えている。基板301は、平板状の部材であって、コイル506の平面形状部に取り付けられている。
コイル506の平面形状部に平板状の基板301を取り付けることによって基板の取り付け位置の精度向上を図るとともに、基板の取り付け作業の容易化を図ることができる。すなわち、コイル506における平坦な平面形状部に平板状の基板301を取り付けることによって、基板の取り付け作業の容易化を図ることができる。
磁気センサ508は、基板301に設けられており、マグネット503の磁界強度を検出する。磁気センサ508は、基板301におけるマグネット503側の面であって、かつ、鉄心部601aと601bおよび鉄心部602aと602bが正対する範囲外に設けられている。磁気センサ508は、基板301におけるコイル506とは反対側の面に設けられている。
つぎに、マグネット503が発生する磁束について説明する。図7は、マグネット503が発生する磁束を示す説明図である。図7において、鉄心部601aに取り付けられたマグネット503は、マグネット503からコイル506を介してマグネット503とは反対側の鉄心部601bに向かう磁束線を発生する。磁束線は、鉄心部601a、601bの対向方向に直交する方向におけるマグネット503の端部においては、コイル506を通過せず近傍のヨーク部材601に向かって発生している。
鉄心部602bに取り付けられたマグネット503は、マグネット503からコイル506を介してマグネット503とは反対側の鉄心部602aに向かう磁束線を発生する。磁束線は、鉄心部602a、602bの対向方向に直交する方向におけるマグネット503の端部においては、コイル506を通過せず近傍のヨーク部材602の端面に向かって発生している。
マグネット503が発生する磁束線は、鉄心部602a、602bの対向方向に直交する方向においては、マグネット503の端部位置ほど密度が低い。マグネット503が発生する磁束線は、基板301におけるマグネット503側の方が、基板301におけるマグネット503側よりも高い。磁気センサ508を基板301におけるマグネット503側の面に設けることによって、基板301におけるマグネット503とは反対側の面に磁気センサ508を設ける場合と比較してマグネット503の磁界をより多く検出することができる。
つぎに、コイル506が発生する磁束について説明する。図8は、コイル506が発生する磁束を示す説明図である。図8において、コイル506は、コイル506の内周側から外周側を通って再び内周側に戻る磁束を発生する。コイル506が発生した磁束は、ヨーク403およびマグネット503を通る。
ヨーク403は、マグネット503によって励磁されている。このため、ヨーク403は、マグネット503に近い位置ほど磁束が通りにくくなっている。基板301に対してコイル506と同一の面に設置した場合の磁気センサ508の検出精度は、コイル506とは反対側の面に磁気センサ508を設置した場合よりもコイル506の磁界の影響を強く受ける。
コイル506の磁界の変化量は、基板301に対してコイル506と同一の面よりも、基板301に対してコイル506とは反対側の面の方が小さい。すなわち、基板301に対してコイル506とは反対側の面に設置した場合の方が、基板301に対してコイル506と同一の面に磁気センサ508を設置した場合よりも、磁気センサ508に対するコイル506の磁界の影響が少ない。
コイル506が発生した磁束は、コイル506に近い程密度が高く、コイル506から離反するほど密度が低い。また、コイル506が発生した磁束は、コイル506の内周側すなわち鉄心部601b、602a側ほど密度が高い。また、コイル506が発生した磁束は、鉄心部601aと601bおよび鉄心部602aと602bが正対する範囲においては密度が高く、鉄心部601aと601bおよび鉄心部602aと602bが正対する範囲外においてはコイル506から離間するほど密度が低い。
この実施の形態1のコイル駆動ユニット520における磁気センサ508は、基板301におけるマグネット503側の面であって、かつ、鉄心部601aと601bおよび鉄心部602aと602bが正対する範囲外に設けられているため、コイル506による磁束の影響を受けにくい位置でマグネット503の磁束を検出することができる。
つぎに、磁気センサ508の取り付け位置について説明する。図9および図10は、実施の形態1のコイル駆動ユニット520における磁気センサ508の取り付け位置を示す説明図である。図9においては、実施の形態1のコイル駆動ユニット520を光軸を通り光軸に平行な平面で断面した状態が示されている。図10においては、実施の形態1のコイル駆動ユニット520を、光軸に平行であって光軸を中心とする円の半径に直交する平面で断面した状態が示されている。
図9において、磁気センサ508は、光軸を中心とする円の半径方向において、マグネット503に対して距離D1をあけて配置されている。距離D1は、第1の方向あるいは第2の方向における基板301の移動距離によって定められる。距離D1は、第1の方向あるいは第2の方向における基板301の移動に際して、磁気センサ508がマグネット503に接触あるいは衝突しない状態を維持できるように設定されている。
磁気センサ508の配置位置は、マグネット503に対して近い位置であるほど磁気センサ508の検出精度を高めることができる。この実施の形態1における距離D1は、磁気センサ508とマグネット503との位置関係が、基板301の移動に際して磁気センサ508がマグネット503に接触あるいは衝突しない状態であって、かつ、磁気センサ508がマグネット503側の端部まで移動した場合にも接触あるいは衝突しない位置となるように定められている。
図10において、磁気センサ508は、基板301の移動方向に直交する方向における中心位置に設けられている。第1の方向における基板301の位置を検出する磁気センサ508は、具体的には、第2の方向における中心位置に設けられている。また、第1の方向における基板301の位置を検出する磁気センサ508は、具体的には、第2の方向におけるマグネット503の中心となる位置および光軸を通る直線上に設けられている。
第2の方向における基板301の位置を検出する磁気センサ508は、具体的には、第1の方向における中心位置に設けられている。また、第2の方向における基板301の位置を検出する磁気センサ508は、具体的には、第1の方向におけるマグネット503の中心となる位置および光軸を通る直線上に設けられている。
上記の構成において、コイル506に通電すると、通電状態にあるコイル506から磁束が発生し、発生した磁束によって光軸に直交する平面内におけるコイル506とマグネット503との相対的な位置関係を変化させるような電磁力が発生する。そして、発生した電磁力に応じてコイル506とマグネット503との相対的な位置関係が変化するようにブレ補正部材410、420が変位する。これによって、基板301が第1の方向および第2の方向に移動する。
コイル駆動ユニット520は、光軸を第1の方向に通る直線上に設けられた磁気センサ508が検出する磁束の強度に基づいて、第1の方向における基板301の移動量を取得する。また、コイル駆動ユニット520は、光軸を第2の方向に通る直線上に設けられた磁気センサ508が検出する磁束の強度に基づいて、第2の方向における基板301の移動量を取得する。
上述したように、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニット520によれば、巻き線の内側に空芯部を備えた空芯コイルの一例としてのコイル506と、コイル506の内周側と外周側とにそれぞれ位置付けられた一対の鉄心部601a、601bおよび602a、602bを備えたヨーク403と、一対の鉄心部601a、601bおよび602a、602bの間であって一方の鉄心部601bおよび602aに設けられて、ヨーク403とともにコイル506に対して相対的に変位可能な駆動磁石の一例としてのマグネット503と、コイル506の周面に沿った平面形状部を有し、当該平面形状部をコイル506の周面に当接させた状態でコイル506に取り付けられた基板301と、基板301に設けられて、マグネット503の磁界強度を検出する磁気センサ508と、を備えたことを特徴とするため、一般的に型枠への巻き付けにより製造されるコイル506の内周面を基準とすることによって基板301の取り付け位置の精度向上を図ることができる。これによって、ヨーク403およびマグネット503とコイル506および基板301とを相対的に駆動する際のコイル駆動ユニット520における駆動精度の向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニット520によれば、コイル506が、周面の少なくとも一部にコイル506の径方向に交差する平面形状部を備え、基板301が、コイル506の平面形状部に取り付けられた平板状の部材であることを特徴とするため、コイル506の平面形状部に平板状の基板301を取り付けることによって基板301の取り付け位置の精度向上を図るとともに、基板301の取り付け作業の容易化を図ることができる。これによって、ヨーク403およびマグネット503とコイル506および基板301とを相対的に駆動する際のコイル駆動ユニット520における駆動精度の一層の向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニット520によれば、磁気センサ508が、基板301におけるマグネット503側の面に設けられていることを特徴とするため、コイル506が発生する磁束と磁気センサ508が検出する磁界の方向とを異ならせることができるので、コイル506への通電状態にかかわらずマグネット503の磁束を良好に検出することができる。これによって、ヨーク403およびマグネット503とコイル506および基板301とを相対的に駆動する際のコイル駆動ユニット520における駆動精度の一層の向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニット520によれば、巻き線の内側に空芯部を備えたコイル506と、コイル506の内周側と外周側とにそれぞれ位置付けられた一対の鉄心部601a、601bおよび602a、602bを備えたヨーク403と、一対の鉄心部601a、601bおよび602a、602bの間であって一方の鉄心部601bおよび602aに設けられて、ヨーク403とともにコイル506に対して相対的に変位可能な駆動磁石の一例としてのマグネット503と、コイル506の内周面に沿った平面形状部を有し、当該平面形状部をコイル506の内周面に当接させた状態でコイル506に取り付けられた基板301と、基板301におけるコイル506とは反対側の面に設けられて、マグネット503の磁界強度を検出する磁気センサ508と、を備えたことを特徴とするため、磁気センサ508をコイル506と同じ側に設ける場合よりもコイル506の磁束が疎になった位置で磁束を検出して磁束の検出にかかるコイル506の磁界の影響を小さくするとともに、磁気センサ508とマグネット503とを基板301に対して同じ側に位置させて駆動磁石の磁束が多いところで磁束を検出することができるので、マグネット503の磁束を良好に検出することができる。これによって、ヨーク403およびマグネット503とコイル506および基板301とを相対的に駆動する際のコイル駆動ユニット520における駆動精度の一層の向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニット520を備えたブレ補正ユニット100によれば、ブレ補正部材410、420を精度よく変位させることができるので、撮像素子のブレを良好に補正することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のコイル駆動ユニット520を備えたブレ補正ユニット100およびブレ補正ユニット100を備えた撮像装置によれば、撮像素子のブレを良好に補正することができる。これによって、撮像装置を用いて撮像した画像の品質向上を図ることができる。
(実施の形態2)
つぎに、この発明にかかる実施の形態2のコイル駆動ユニット、当該コイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットおよび当該ブレ補正ユニットを備えた撮像装置について説明する。この発明にかかる実施の形態2においては、上述した実施の形態1と同一部分は同一符号で示し、説明を省略する。
つぎに、この発明にかかる実施の形態2のコイル駆動ユニット、当該コイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットおよび当該ブレ補正ユニットを備えた撮像装置について説明する。この発明にかかる実施の形態2においては、上述した実施の形態1と同一部分は同一符号で示し、説明を省略する。
図11は、この発明にかかる実施の形態2のコイル駆動ユニットを示す断面図である。図11においては、実施の形態2のコイル駆動ユニットを光軸を通り光軸に平行な平面で断面した状態が示されている。図11においては、具体的には、基板301(基板301に搭載された撮像素子)を第1の方向に移動させる駆動力を発生するコイル駆動ユニットを光軸を通り光軸および第1の方向に平行な平面で切断した状態、および、基板301(基板301に搭載された撮像素子)を第2の方向に移動させる駆動力を発生するコイル駆動ユニットを光軸を通り光軸および第2の方向に平行な平面で切断した状態を示している。いずれの方向に駆動力を発生するコイル駆動ユニットも同一の構造からなっている。
図11において、コイル駆動ユニット1100が備えるマグネット503は、ヨーク部材601における鉄心部601aおよびヨーク部材602における鉄心部602aに設けられている。コイル506は、鉄心部601b、602aおよび鉄心部602aに設けられたマグネット503を内周側に位置づけるようにして、鉄心部601b、602aおよび鉄心部602aの外周側に位置付けられている。
基板301は、コイル506の内周面に取り付けられている。コイル506は、型枠に金属線を巻き付けることによって製造されている。コイル506の製造に用いる型枠は、角柱形状あるいは楕円柱形状をなし、外周面の一部が平面とされている。コイル506は、角柱形状あるいは楕円柱形状の型枠に金属線を巻き付けることによって製造されることによって、内周面の少なくとも一部に、コイル506の径方向に交差する平面をなす平面形状部を備えている。基板301は、平板状の部材であって、コイル506の平面形状部に取り付けられている。
コイル506は、型枠に巻き線することによって形成されているため、コイル506における空芯部の形状および寸法は、型枠の外形によって一様に決定することができ、コイル506における空芯部の寸法精度を型枠の寸法精度に一致させることが可能となる。このように、高い寸法精度からなるコイル506の内周面を基準として当該内周面に基板301を取り付けることによって、コイル506に対する基板301の取り付け位置の精度向上を図ることができる。
また、コイル506の平面形状部に平板状の基板301を取り付けることによって基板の取り付け位置の精度向上を図るとともに、基板の取り付け作業の容易化を図ることができる。すなわち、コイル506における平坦な平面形状部に平板状の基板を取り付けることによって、基板301の取り付け作業の容易化を図ることができる。
コイル506の推力は、コイルの軸芯すなわち空芯部の内側を中心として発生する。コイル506の内周面に基板301を取り付けることによって、コイル506の外周側に基板を取り付ける場合よりも推力の中心に近い位置に基板301を取り付けることができる。これによって、基板301がヨーク部材601、602およびマグネット503に対して相対的に変位することによるコイル506の変形量を低減することができる。
磁気センサ508は、基板301に設けられており、マグネット503の磁界強度を検出する。磁気センサ508は、基板301におけるマグネット503側の面であって、かつ、鉄心部601aと601bおよび鉄心部602aと602bが正対する範囲外に設けられている。
つぎに、マグネット503が発生する磁束について説明する。図12は、マグネット503が発生する磁束を示す説明図である。図12において、鉄心部601aに取り付けられたマグネット503は、マグネット503からコイル506を介してマグネット503とは反対側の鉄心部601bに向かう磁束線を発生する。磁束線は、鉄心部601a、601bの対向方向に直交する方向におけるマグネット503の端部においては、コイル506を通過せず近傍のヨーク部材601に向かって発生している。
鉄心部602aに取り付けられたマグネット503は、マグネット503からコイル506を介してマグネット503とは反対側の鉄心部602bに向かう磁束線を発生する。磁束線は、鉄心部602a、602bの対向方向に直交する方向におけるマグネット503の端部においては、コイル506を通過せず近傍のヨーク部材602に向かって発生している。
マグネット503が発生する磁束線は、鉄心部602a、602bの対向方向に直交する方向においては、マグネット503の端部位置ほど密度が低い。マグネット503が発生する磁束線は、基板301におけるコイル506側の方が、基板301におけるマグネット503側よりも高い。磁気センサ508を基板301におけるマグネット503側の面に設けることによって、基板301におけるマグネット503とは反対側の面に磁気センサ508を設ける場合と比較してマグネット503の磁界をより多く検出することができる。
つぎに、コイル506が発生する磁束について説明する。図13は、コイル506が発生する磁束を示す説明図である。図13において、コイル506は、コイル506の内周側から外周側を通って再び内周側に戻る磁束を発生する。コイル506が発生した磁束は、ヨーク403およびマグネット503を通る。
ヨーク403は、マグネット503によって励磁されている。このため、ヨーク403は、マグネット503に近い位置ほど磁束が通りにくくなっている。基板301に対してコイル506と同一の面に設置した場合の磁気センサ508の検出精度は、コイル506とは反対側の面に磁気センサ508を設置した場合よりもコイル506の磁界の影響を強く受ける。
コイル506の磁界の変化量は、基板301に対してコイル506と同一の面よりも、基板301に対してコイル506とは反対側の面の方が小さい。すなわち、基板301に対してコイル506とは反対側の面に設置した場合の方が、基板301に対してコイル506と同一の面に磁気センサ508を設置した場合よりも、磁気センサ508に対するコイル506の磁界の影響が少ない。
コイル506が発生した磁束は、コイル506に近い程密度が高く、コイル506から離反するほど密度が低い。また、コイル506が発生した磁束は、コイル506の内周側すなわち鉄心部601b、602a側ほど密度が高い。また、コイル506が発生した磁束は、鉄心部601aと601bおよび鉄心部602aと602bが正対する範囲においては密度が高く、鉄心部601aと601bおよび鉄心部602aと602bが正対する範囲外においてはコイル506から離間するほど密度が低い。
この実施の形態2のコイル駆動ユニット520における磁気センサ508は、基板301におけるマグネット503側の面であって、かつ、鉄心部601aと601bおよび鉄心部602aと602bが正対する範囲外に設けられているため、コイル506による磁束の影響を受けにくい位置でマグネット503の磁束を検出することができる。
つぎに、磁気センサ508の取り付け位置について説明する。図14および図15は、実施の形態2のコイル駆動ユニット1100における磁気センサ508の取り付け位置を示す説明図である。図14においては、実施の形態2のコイル駆動ユニット1100を光軸を通り光軸に平行な平面で断面した状態が示されている。図15においては、実施の形態1のコイル駆動ユニット1100を、光軸に平行であって光軸を中心とする円の半径に直交する平面で断面した状態が示されている。
図14において、磁気センサ508は、光軸を中心とする円の半径方向において、マグネット503に対して距離D2をあけて配置されている。距離D2は、第1の方向あるいは第2の方向における基板301の移動距離によって定められる。距離D2は、第1の方向あるいは第2の方向における基板301の移動に際して、磁気センサ508がマグネット503に接触あるいは衝突しない状態を維持できるように設定されている。
磁気センサ508の配置位置は、マグネット503に対して近い位置であるほど磁気センサ508の検出精度を高めることができる。この実施の形態2における距離D2は、磁気センサ508とマグネット503との位置関係が、基板301の移動に際して磁気センサ508がマグネット503に接触あるいは衝突しない状態であって、かつ、磁気センサ508がマグネット503側の端部まで移動した場合にも接触あるいは衝突しない位置となるように定められている。
図15において、磁気センサ508は、基板301の移動方向に直交する方向における中心位置に設けられている。第1の方向における基板301の位置を検出する磁気センサ508は、具体的には、第2の方向における中心位置に設けられている。また、第1の方向における基板301の位置を検出する磁気センサ508は、具体的には、第2の方向におけるマグネット503の中心となる位置および光軸を通る直線上に設けられている。
第2の方向における基板301の位置を検出する磁気センサ508は、具体的には、第1の方向における中心位置に設けられている。また、第2の方向における基板301の位置を検出する磁気センサ508は、具体的には、第1の方向におけるマグネット503の中心となる位置および光軸を通る直線上に設けられている。
上述したように、この発明にかかる実施の形態2のコイル駆動ユニット1100によれば、基板301が、平面形状部がコイル506の内周面に沿った形状をなし、当該平面形状部をコイル506の内周面に当接した状態でコイル506に取り付けられていることを特徴とするため、一般的に型枠への巻き付けにより製造されるコイル506の内周面を基準とすることによって基板の取り付け位置の精度向上を図るとともに、コイル506の外周側に基板301を取り付ける場合よりもコイル506の軸心方向に発生する推力の中心に近い位置に基板を取り付けることによってヨーク403およびマグネット503に対して相対的に変位することによるコイル506の変形量を低減することができる。これによって、コイル駆動ユニット520の耐久性の向上を図るとともに、コイル駆動ユニット520における駆動精度の一層の向上を図ることができる。
すなわち、コイル506に対するマグネット503の位置にかかわらず、基板301に対するコイル506およびマグネット503の位置と、基板301における磁気センサ508の位置と、に応じて、基板301におけるコイル506とは反対側に磁気センサ508を設けることによって、ヨーク403およびマグネット503とコイル506および基板301とを相対的に駆動する際のコイル駆動ユニット1100における駆動精度の向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態2のコイル駆動ユニット520によれば、マグネット503は、マグネット503が発生する磁束線がコイル506の内周側から外周側に貫通するようにコイル506の内周側に設けられていることを特徴とするため、マグネット503と磁気センサ508との距離を小さくし、マグネット503の磁束が多いところで磁束を検出することによって、磁束の検出精度の向上を図ることができる。これによって、ヨーク403およびマグネット503とコイル506および基板301とを相対的に駆動する際のコイル駆動ユニット520における駆動精度の一層の向上を図ることができる。
以上説明したように、この実施の形態1、2によれば、ヨークおよびマグネットとコイルおよび基板とを相対的に駆動する際のコイル駆動ユニットにおける駆動精度の向上を図ることができる。
以上のように、この発明にかかるコイル駆動ユニット、当該コイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットおよび当該ブレ補正ユニットを備えた撮像装置は、光軸に直交する平面内で撮像素子を移動させることによって手ブレなどの振動による撮像画像の画質低下を低減する際に有用であり、特に、コイル駆動ユニットにおける駆動精度の向上を図るために撮像素子の移動量を検出しコイル駆動ユニット、当該コイル駆動ユニットを備えたブレ補正ユニットおよび当該ブレ補正ユニットを備えた撮像装置に適している。
100 ブレ補正ユニット
301 基板
410、420 ブレ補正部材
502 ヨーク
503 マグネット
506 コイル
508 磁気センサ
520 コイル駆動ユニット
601、602 ヨーク部材
601a、601b、602a、602b 鉄心部
1100 コイル駆動ユニット
301 基板
410、420 ブレ補正部材
502 ヨーク
503 マグネット
506 コイル
508 磁気センサ
520 コイル駆動ユニット
601、602 ヨーク部材
601a、601b、602a、602b 鉄心部
1100 コイル駆動ユニット
Claims (7)
- 巻き線の内側に空芯部を備えた空芯コイルと、
前記空芯コイルの内周側と外周側とにそれぞれ位置付けられた一対の鉄心部を備えたヨークと、
前記一対の鉄心部の間であっていずれか一方の鉄心部に設けられて、前記ヨークとともに前記空芯コイルに対して相対的に変位可能な駆動磁石と、
前記空芯コイルの周面に沿った平面形状部を有し、当該平面形状部を前記空芯コイルの周面に当接させた状態で前記空芯コイルに取り付けられた基板と、
前記基板における前記駆動磁石が配置される側の面に設けられて、前記駆動磁石の磁界強度を検出する磁気センサと、
を備えたことを特徴とするコイル駆動ユニット。 - 巻き線の内側に空芯部を備えた空芯コイルと、
前記空芯コイルの内周側と外周側とにそれぞれ位置付けられた一対の鉄心部を備えたヨークと、
前記一対の鉄心部の間であっていずれか一方の鉄心部に設けられて、前記ヨークとともに前記空芯コイルに対して相対的に変位可能な駆動磁石と、
前記空芯コイルの周面に沿った平面形状部を有し、当該平面形状部を前記空芯コイルの周面に当接させた状態で前記空芯コイルに取り付けられた基板と、
前記基板における前記空芯コイルとは反対側の面に設けられて、前記駆動磁石の磁界強度を検出する磁気センサと、
を備えたことを特徴とするコイル駆動ユニット。 - 前記空芯コイルは、周面の少なくとも一部に前記空芯コイルの径方向に交差する平面形状部を備え、
前記基板は、前記空芯コイルの平面形状部に取り付けられた平板状の部材であることを特徴とする請求項1または2に記載のコイル駆動ユニット。 - 前記基板は、前記平面形状部が前記空芯コイルの内周面に沿った形状をなし、当該平面形状部を前記空芯コイルの内周面に当接した状態で前記空芯コイルに取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のコイル駆動ユニット。
- 前記駆動磁石は、当該駆動磁石が発生する磁束線が前記空芯コイルの内周側から外周側に貫通するように前記空芯コイルの内周側に設けられていることを特徴とする請求項4に記載のコイル駆動ユニット。
- 撮像素子または当該撮像素子が設けられた基板の少なくとも一方(以下「素子基板」という)を支持するとともに光軸方向に直交する平面内において変位可能なブレ補正部材と、
前記ブレ補正部材を変位させる請求項1〜5のいずれか一つに記載のコイル駆動ユニットと、
を備え、
前記コイル駆動ユニットが備えた基板は、前記ブレ補正部材に取り付けられていることを特徴とするブレ補正機構。 - 請求項6に記載のブレ補正機構と、
前記ブレ補正機構が備えた撮像素子に外光を導入する光学部材と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
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