JP2009224476A - 欠陥関連性表示装置、基板検査装置、および欠陥関連性表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面欠陥と裏面欠陥との関連性を、容易に確認または解析することを可能にする。
【解決手段】半導体ウェハ100の表面101を撮像した表面画像202と、裏面102を撮像した裏面画像201aを鏡像変換した裏面画像201bとが表示される。表示された状態の表面画像202内での表面欠陥204の相対位置と、表示された状態の裏面画像201b内での裏面欠陥203bの相対位置とに基づいて、表面欠陥204と裏面欠陥203a(203b)との関連性を示すための標識が、さらに表示される。
【選択図】図1
【解決手段】半導体ウェハ100の表面101を撮像した表面画像202と、裏面102を撮像した裏面画像201aを鏡像変換した裏面画像201bとが表示される。表示された状態の表面画像202内での表面欠陥204の相対位置と、表示された状態の裏面画像201b内での裏面欠陥203bの相対位置とに基づいて、表面欠陥204と裏面欠陥203a(203b)との関連性を示すための標識が、さらに表示される。
【選択図】図1
Description
本発明は、基板の外観を検査するための技術に関する。
従来、半導体ウェハなどの各種の基板の製造工程において、基板の外観を観察して欠陥(すなわち不良)の有無や欠陥の種別などを検査する各種の欠陥検査装置が知られている。それらの欠陥検査装置の中には、基板の表側の面(以下、単に「表面」という。)と裏側の面(以下、単に「裏面」という。)の双方を撮像して検査する機能を有するものもある(例えば、特許文献1および2参照。)。
また、近年、携帯電話をはじめとする情報機器の小型化、薄型化、多機能化にともない、IC(Integrated Circuit)チップの薄型化が進んでいる。例えば、50μm程度の厚さの半導体ウェハも一般化しつつある。そして、半導体ウェハが薄くなるにつれて、半導体ウェハの裏面における欠陥が表面に影響を及ぼし、表面に欠陥を生じさせることが実際問題として懸念されるようになってきた。
例えば、半導体ウェハの裏面に粉塵などの異物が付着するという種類の欠陥がある。厚い半導体ウェハでは、裏面におけるこの種の欠陥が表面に影響することはほとんどない。しかし、例えば50μm程度の薄い半導体ウェハの場合、半導体ウェハを露光装置のステージに載置したときに、裏面に異物が付着している付近で半導体ウェハが弓なりに盛り上がってステージから浮いてしまうことがある。
その結果、露光装置の光学系の光軸方向における表面の位置が、露光装置の焦点とずれてしまうことがある。よって、裏面に異物が付着したために盛り上がっている付近では、半導体ウェハの表面はデフォーカスされた状態(いわゆるピンぼけの状態)で露光されてしまう。この場合、裏面における異物の付着という欠陥が、表面の露光不良という欠陥を引き起こしている。すなわち、表面と裏面の欠陥には関連性がある。
このような関連性を見出すことによって、欠陥の原因が究明しやすくなると期待される。例えば、裏面の同じ箇所に異物が付着しやすいことが原因で、同じ箇所で露光不良が繰り返し発生している場合、表面と裏面の関連性の検査によって、原因を早期に見つけ出すことが容易となり、ひいては製品の歩留まりも向上すると期待される。したがって、半導体ウェハが薄くなるにつれて、表面と裏面の欠陥の関連性も含めて検査を行う必要性が高まると考えられる。
特開2004−288927号公報
国際公開 WO 03/027652号公報
しかしながら、従来の欠陥検査装置では、たとえ表面と裏面の両面の撮像と検査を行うものであっても、表面と裏面をそれぞれ独立に検査している。すなわち、裏面の欠陥が表面に及ぼす影響、または表面の欠陥が裏面に及ぼす影響といった相互の関連性(つまり相関関係)については特に考慮されていない。つまり、従来の欠陥検査装置では、関連性を確認するための仕組みが提供されていないので関連性について不明なままであり、ユーザは表面と裏面の欠陥の関連性を確認することが難しかった。
そこで本発明の目的は、基板の表側の面における欠陥と裏側の面における欠陥との関連性を、容易に確認または解析することを可能にすることである。
本発明の一態様によれば、欠陥関連性表示装置が提供される。該欠陥関連性表示装置は、基板の表側の面を撮像して得られた画像である表面画像と、前記基板の裏側の面を撮像して得られた画像である裏面画像とを格納する格納手段と、前記格納手段に格納された前記表面画像と前記裏面画像を、一方のみを鏡像変換した状態で双方ともに表示する表示手段と、前記表側の面における欠陥である表面欠陥と前記裏側の面における欠陥である裏面欠陥との関連性を表すための標識を、表示した前記表面画像内での前記表面欠陥の相対位置と表示した前記裏面画像内での前記裏面欠陥の相対位置とに基づいて表示するよう、前記表示手段を制御する制御手段と、を備える。
本発明の別の態様によれば、前記欠陥関連性表示装置を備えた基板検査装置が提供される。該基板検査装置は、前記基板の前記表側の面と前記裏側の面をそれぞれ撮像して、前記格納手段に格納すべき前記表面画像と前記裏面画像を取得する画像取得手段と、前記表面欠陥の存在および位置を前記表面画像に基づいて検出し、前記裏面欠陥の存在および位置を前記裏面画像に基づいて検出する検出手段と、をさらに備える。
そして、該基板検査装置において、前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記表面欠陥の前記位置および前記裏面欠陥の前記位置に基づいて前記表示手段を制御し、前記画像取得手段は、前記基板を撮像する撮像手段と、前記撮像手段と前記基板との相対的な位置を変化させる相対移動手段とを備えることにより、または、前記表側の面を撮像する表面撮像手段と、前記裏側の面を撮像する裏面撮像手段とを備えることにより、前記表面画像と前記裏面画像の双方を取得する。
本発明のさらに別の態様によれば、コンピュータが前記欠陥関連性表示装置を実現するために実行する方法が提供される。
上記いずれの態様においても、表面画像と裏面画像の双方が、一方のみが鏡像変換された状態で表示される。したがって、半導体ウェハを挟んで同じ位置に表面欠陥と裏面欠陥が存在する場合、表示された表面画像における表面欠陥の相対位置と、表示された裏面画像における裏面欠陥の相対位置とが一致する。標識は、これら2つの相対位置に基づいて表示される。
上記いずれの態様においても、表面画像と裏面画像の双方が、一方のみが鏡像変換された状態で表示される。したがって、半導体ウェハを挟んで同じ位置に表面欠陥と裏面欠陥が存在する場合、表示された表面画像における表面欠陥の相対位置と、表示された裏面画像における裏面欠陥の相対位置とが一致する。標識は、これら2つの相対位置に基づいて表示される。
近くにある表面欠陥と裏面欠陥の間には、関連性が存在する可能性がある。本発明の各実施形態において、ユーザは、表示された表面画像と裏面画像を見るだけで表面欠陥と裏面欠陥の近さを直感的に把握することができ、さらに、表示された標識を見るだけで、表面欠陥と裏面欠陥の間の関連性について注意を払うべき箇所を容易に認識することもできる。すなわち、本発明は、表面欠陥と裏面欠陥の関連性の確認または解析を容易にする効果を有する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。説明は次の順序で行う。まず、図1を参照して、各実施形態に共通の基本的な原理を説明する。次に、図2を参照して、第1実施形態と第2実施形態に共通の処理の流れを説明し、図3を参照して、第1実施形態と第2実施形態に共通のハードウェア構成を説明する。その後、図4〜図7を参照して第1実施形態について説明し、図8〜図11を参照して第2実施形態について説明する。最後に、いくつかの変形例について説明する。
図1は、各実施形態に共通の基本的な原理を説明する図である。半導体ウェハ100は、厚さが例えば50μm程度の非常に薄い略円板形状であり、方位を示すためのノッチ103を有する。図1では、回路パターンを形成する表側の面である表面101が上になり、裏側の面である裏面102が下になるように、半導体ウェハ100が図示されている。図1では、図示の都合上、ノッチ103の大きさと半導体ウェハ100の厚みが強調されている。
ここで、以後の説明の便宜上、次のようなxyz座標系を仮定する。このような仮定によって一般性が失われることはない。
・z軸は、半導体ウェハ100の厚み方向の軸であり、半導体ウェハ100の表側がz軸の正の方向である。
・z軸は、半導体ウェハ100の厚み方向の軸であり、半導体ウェハ100の表側がz軸の正の方向である。
・ノッチ103がなければ表面101と裏面102は円形である。以下、その円を「表面101の円」、「裏面102の円」などということがある。表面101と裏面102の円の中心は、いずれも(x,y)=(0,0)なる点である。
・上記の円の中心を通るノッチ103の中心軸は、y軸に平行である。
したがって、z軸を光軸とする撮像装置によって、z軸の正の方向から半導体ウェハ100を撮像すると、表面101の写った画像である表面画像202が得られる。同様に、z軸を光軸とする撮像装置によって、z軸の負の方向から半導体ウェハ100を撮像すると、裏面102の写った画像である裏面画像201aが得られる。
したがって、z軸を光軸とする撮像装置によって、z軸の正の方向から半導体ウェハ100を撮像すると、表面101の写った画像である表面画像202が得られる。同様に、z軸を光軸とする撮像装置によって、z軸の負の方向から半導体ウェハ100を撮像すると、裏面102の写った画像である裏面画像201aが得られる。
図1では、表面画像202と裏面画像201aの双方に、上記のx軸とy軸を示した。図1に示したとおり、表面画像202と裏面画像201aにおける半導体ウェハ100の輪郭は、y軸に関して鏡像関係にあり、左右対称である。このことは、図1においてx軸の向きによって示される。すなわち、表面画像202においては右側がx軸の正の方向であるのに対し、裏面画像201aにおいては左側がx軸の正の方向である。
ここで、撮像された裏面画像201aの、y軸に関する鏡像変換(すなわち対称変換)を行うと、裏面画像201aを左右反転した裏面画像201bが得られる。裏面画像201bにおいて、x軸の正の方向は右側である。
実際には半導体ウェハ100は不透明のこともあるが、仮に半導体ウェハ100が透明であれば、裏面画像201bは、z軸の正の方向から半導体ウェハ100の裏面102を透視したときに見える像と同じ見え方である。換言すれば、半導体ウェハ100の位置よりもz軸の負の側にxy平面と平行に置いた鏡に映る像と、裏面画像201bは、同じ見え方である。
以下、表面101上の欠陥を「表面欠陥」といい、裏面102上の欠陥を「裏面欠陥」ということにすると、図1において、裏面画像201aに写った裏面欠陥203aは、裏面102の円の右端近く、裏面102の円の中心よりもやや上に位置している。よって、裏面欠陥203aは、左右が反転した裏面画像201bにおいては、裏面102の円の左端近く、裏面102の円の中心よりも少し上に位置する裏面欠陥203bとして表現される。以下、裏面欠陥203aと203bを区別する必要がない場合は、「203」なる符号を用いて説明する。
裏面欠陥203は、例えば裏面102に付着した異物である。上記のとおり、裏面欠陥203が原因となって、表面101において露光不良などの表面欠陥が生じることがある。図1には裏面欠陥203が原因で生じた表面欠陥204を例示した。
裏面欠陥203と表面欠陥204は関連性(つまり相関関係)があるので、裏面欠陥203aおよび203bの位置を示すxy座標(x1,y1)は、表面欠陥204の位置を示すxy座標(x2,y2)とほぼ等しい。具体例は後述するが、「ほぼ等しい」とは予め決められた許容範囲内の差しかないという意味である。
逆に、xy座標(x1,y1)と(x2,y2)がほぼ等しければ、裏面欠陥203と表面欠陥204との関連性が疑われる。本発明の実施形態によれば、関連性の疑われる裏面欠陥203と表面欠陥204の組をユーザが認識しやすくなる。よって、関連性の有無の検査を実施して原因を究明し、半導体ウェハ100の歩留まりを向上させることができる。なお、ユーザとは、例えば、半導体ウェハ100の製造工場の検査員である。
上記のように鏡像変換された裏面画像201bを用いる理由は、関連性の疑われる裏面欠陥203と表面欠陥204の組をユーザが容易に認識することを可能にするために有効だからである。
すなわち、xy座標(x2,y2)に位置する表面欠陥204は、表面画像202において、表面101の円の左端近く、表面101の円の中心よりも少し上に位置する。よって、表面画像202と裏面画像201bを見たユーザは、表面画像202内での表面欠陥204の相対位置と、裏面画像201b内での裏面欠陥203bの相対位置が、いずれも「半導体ウェハ100の輪郭であるノッチが刻まれた円内の、左端近く、円の中心よりも少し上」であることを視認することができる。視認により、ユーザは直感的に裏面欠陥203と表面欠陥204の近さを容易に判断することができる。
つまり、表面画像202と裏面画像201aとを比較して表面欠陥204と裏面欠陥203aが「ほぼ等しい位置にある」と視認することは、一般のユーザにとって容易ではないが、裏面画像201bを用いることによって、位置関係が分かりやすく表示され、表面欠陥204と裏面欠陥203の関連性をユーザが直感的に認識することが可能となる。
なお、後述の実施形態では、xy座標(x1,y1)と(x2,y2)に基づいて、裏面欠陥203と表面欠陥204の関連性を示唆するための様々な標識が提供され、これらの標識も、ユーザが関連性を認識するのを助ける役割を果たす。
次に、図1を参照して説明した原理にしたがって行われる処理の概要について、図2を参照して説明する。詳しくは後述するが、図2の処理は、例えば汎用のコンピュータにより実行されてもよく、基板検査装置に内蔵されたコンピュータにより実行されてもよい。
図2は、第1実施形態と第2実施形態に共通の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS101において、表面画像202の撮像が行われ、撮像された表面画像202をコンピュータが取得する。同様に、ステップS102において、裏面画像201aの撮像が行われ、撮像された裏面画像201aをコンピュータが取得する。ステップS101とステップS102は並列に実行してもよく、ステップS102を先に実行してもよい。
ステップS101において、表面画像202の撮像が行われ、撮像された表面画像202をコンピュータが取得する。同様に、ステップS102において、裏面画像201aの撮像が行われ、撮像された裏面画像201aをコンピュータが取得する。ステップS101とステップS102は並列に実行してもよく、ステップS102を先に実行してもよい。
続いて、ステップS103において、表面画像202における座標系合わせをコンピュータが行う。ここで、「座標系合わせ」とは、表面画像202におけるx軸とy軸の方向および原点を決定することである。
図1に関する説明では省略したが、実際には、表面画像202における水平方向が図1のx軸の方向と正確に一致するとは限らない。
そこで、コンピュータは、ステップS101で取得した表面画像202を、座標系合わせの処理によって加工する。すなわち、画像における水平方向とx軸の方向が一致し、画像における垂直方向とy軸の方向が一致し、xy座標系の原点が画像内の所定の画素に位置するように、コンピュータは、ステップS101で取得した表面画像202を変換する。なお、「202」なる符号は、変換前後の双方の表面画像に対して区別なく用いる。
そこで、コンピュータは、ステップS101で取得した表面画像202を、座標系合わせの処理によって加工する。すなわち、画像における水平方向とx軸の方向が一致し、画像における垂直方向とy軸の方向が一致し、xy座標系の原点が画像内の所定の画素に位置するように、コンピュータは、ステップS101で取得した表面画像202を変換する。なお、「202」なる符号は、変換前後の双方の表面画像に対して区別なく用いる。
座標系合わせの処理は、具体的には、例えば次のような処理である。
コンピュータは、予め半導体ウェハ100の設計データを読み込み、ノッチ103の形状、ノッチ103の大きさと半導体ウェハ100の直径との比などを認識する。そして、コンピュータは、周知のエッジ抽出技術などを用いて、表面画像202に写った半導体ウェハ100の輪郭を抽出する。
コンピュータは、予め半導体ウェハ100の設計データを読み込み、ノッチ103の形状、ノッチ103の大きさと半導体ウェハ100の直径との比などを認識する。そして、コンピュータは、周知のエッジ抽出技術などを用いて、表面画像202に写った半導体ウェハ100の輪郭を抽出する。
すると、ノッチ103の刻まれた円形の輪郭が抽出される。コンピュータは、設計データと抽出結果に基づいて、ノッチ103を除いた第1の部分(すなわち弧)と、ノッチ103に該当する第2の部分(すなわちV字形)を識別する。以下、説明の便宜上、ノッチ103のV字形は左右対称であるとする。
コンピュータは、第1の部分に基づいて、円の中心が表面画像202内のどの画素に相当するかを計算する。この計算において、コンピュータは、第2の部分の中心軸を検出し、検出した中心軸が円の中心を通るべきことを利用してもよい。そして、コンピュータは、計算した画素の位置と、xy座標系の原点が位置すべき上記所定の画素の位置との差を計算する。さらに、計算した差に基づいて、コンピュータは、円の中心が上記所定の画素に位置するように、表面画像202を平行移動させる変換を実行する。
また、コンピュータは、第2の部分の中心軸の方向を検出し、検出した方向が表面画像202の垂直方向となす角度を認識する。そして、コンピュータは、認識した角度に基づいて、第2の部分の中心軸すなわちy軸の方向が表面画像202の垂直方向と一致するように、平行移動後の表面画像202における円の中心の周りで、表面画像202を回転させる変換を実行する。
以上が、座標系合わせの処理の具体例である。半導体ウェハ100には、ノッチ103の代わりに1つ以上のオリエンテーションフラット(OF)が刻まれている場合もあるが、そのような場合も、同様の方法で座標合わせの処理を行うことが可能である。
また、表面画像202を撮像する撮像装置の光軸とz軸が一致しない場合もありうるが、その場合も、コンピュータは、周知の画像処理技術によって、光軸とz軸のずれの表面画像202における影響を補正することができる。例えば、予め、既知のパターンを撮像装置が撮像し、コンピュータが、既知のパターンと撮像されたパターンとを比較し、比較結果に基づいて光軸とz軸のずれを計算しておいてもよい。コンピュータは、表面画像202の座標系合わせの処理において、予め計算しておいたずれに基づいて表面画像202を補正してもよい。
また、ステップS103においてコンピュータは、裏面画像201aにおける座標系合わせの処理も上記と同様にして実行する。なお、「201a」なる符号は、変換前後の双方の表面画像に対して区別なく用いる。また、図1に示した表面画像202と裏面画像201aは、正確には、座標系合わせの処理後のものである。
続いて、ステップS104においてコンピュータは、裏面画像201aをy軸に関して対称に変換する鏡像変換を行うことにより裏面画像201bを生成し、表面画像202と生成した裏面画像201bとを画面に表示する。表示の具体的な類型は後述するが、2つの画像を別々に左右または上下に並べて表示してもよく、少なくとも一方の画像を透明にして両画像を重ねてオーバーレイ表示をしてもよい。
最後に、ステップS105においてコンピュータは、表面欠陥204と裏面欠陥203の関連性を表すための標識を画面に表示する。ステップS105の詳細は実施形態に応じて様々なので後述する。
なお、以下で「標識」とは画面上の強調表示を意味する。例えば、特定の色による強調、円形・バツ印・三角形・矢印など特定の形状の印の表示、それらの印の点滅表示、文字・数字・記号による表示、およびこれらの任意の組み合わせが、標識として利用可能である。
また、「関連性を表すための標識」には、例えば次の(1)〜(3)のような種類があり、コンピュータは、1つ以上の種類の標識を適宜画面に表示することができる。
(1)表面欠陥204の存在および位置を強調する標識。この標識は、表面画像202上に表示されてもよく、裏面画像201b上の対応箇所に表示されてもよい。
(1)表面欠陥204の存在および位置を強調する標識。この標識は、表面画像202上に表示されてもよく、裏面画像201b上の対応箇所に表示されてもよい。
この標識により表面欠陥204の位置に注目したユーザは、今度は、反転された裏面画像201bにおいて表面欠陥204とほぼ等しい位置に裏面欠陥が存在するか否かを画面上で確認することができる。もしそのような裏面欠陥が見つかれば(例えば図1の例では裏面欠陥203bが見つかる。)、見つかった裏面欠陥と表面欠陥204との間に関連性があることが疑われる。
つまり、(1)の標識は、関連性が存在する可能性をユーザに示唆するという意味で、関連性を表すための標識である。
(2)裏面欠陥203bの存在および位置を強調する標識。この標識は、裏面画像201b上に表示されてもよく、表面画像202上の対応箇所に表示されてもよい。
(2)裏面欠陥203bの存在および位置を強調する標識。この標識は、裏面画像201b上に表示されてもよく、表面画像202上の対応箇所に表示されてもよい。
この標識により裏面欠陥203bの位置に注目したユーザは、今度は表面画像202において裏面欠陥203bとほぼ等しい位置に表面欠陥が存在するか否かを画面上で確認することができる。もしそのような表面欠陥が見つかれば(例えば図1の例では表面欠陥204が見つかる。)、見つかった表面欠陥と裏面欠陥203bとの間に関連性があることが疑われる。
つまり、(2)の標識も、上記(1)と同様に、関連性が存在する可能性をユーザに示唆するという意味で、関連性を表すための標識である。
(3)ほぼ等しい位置に存在する表面欠陥と裏面欠陥の組を強調する標識。上記の「ほぼ等しい」の定義より、予め決められた許容範囲と、表面欠陥の座標(x1,y1)と、裏面欠陥の座標(x2,y2)とに基づいて、コンピュータは、当該表面欠陥と当該裏面欠陥がほぼ等しい位置に存在するか否かを自動的に判断することができる。
(3)ほぼ等しい位置に存在する表面欠陥と裏面欠陥の組を強調する標識。上記の「ほぼ等しい」の定義より、予め決められた許容範囲と、表面欠陥の座標(x1,y1)と、裏面欠陥の座標(x2,y2)とに基づいて、コンピュータは、当該表面欠陥と当該裏面欠陥がほぼ等しい位置に存在するか否かを自動的に判断することができる。
したがって、コンピュータは、ある表面欠陥とある裏面欠陥のそれぞれの位置を表す座標のデータを取得すると、両欠陥がほぼ等しい位置に存在するか否か、すなわち両欠陥の間に関連性が存在するか否かを判定する。そして、コンピュータは、関連性が存在すると判定した表面欠陥と裏面欠陥の組を強調する標識を画面に表示する。
なお、コンピュータは、半導体ウェハ100内で発見された表面欠陥と裏面欠陥のすべての座標のデータを、予め他の装置から一括して取得してもよく、自らの機能により裏面画像201bと表面画像202から画像処理により取得してもよい。あるいは、コンピュータは、例えばポインティングデバイスによるユーザからの入力を受け付けることにより、表面欠陥または裏面欠陥の座標のデータを取得することも可能である。
つまり、(3)の標識は、関連性が存在するというコンピュータによる判断をユーザに通知するという意味で、関連性を表すための標識である。
以上のとおり、標識の種類は様々であるが、ステップS105で標識が表示されると、図2の処理は終了する。ユーザは、表示された標識に基づいて、関連性を持つと疑われる表面欠陥と裏面欠陥の組を認識し、例えば顕微鏡を用いて、認識した表面欠陥の精密な観察および検査を行うことができる。
以上のとおり、標識の種類は様々であるが、ステップS105で標識が表示されると、図2の処理は終了する。ユーザは、表示された標識に基づいて、関連性を持つと疑われる表面欠陥と裏面欠陥の組を認識し、例えば顕微鏡を用いて、認識した表面欠陥の精密な観察および検査を行うことができる。
続いて、図2の処理を実現するためのハードウェアの例を説明する。図3は、第1実施形態と第2実施形態に共通のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3には、ネットワーク311を介して相互に接続されたコンピュータ300、レビュー装置312、基板検査装置313、および基板検査装置314が示されている。基板検査装置313と314はそれぞれコンピュータ317と322を備える。後述の第1実施形態と第2実施形態において、コンピュータ300、317、および322のいずれが図2の処理を実行してもよい。コンピュータ317と322の内部の構成と機能は、コンピュータ300と同様である。
図3には、ネットワーク311を介して相互に接続されたコンピュータ300、レビュー装置312、基板検査装置313、および基板検査装置314が示されている。基板検査装置313と314はそれぞれコンピュータ317と322を備える。後述の第1実施形態と第2実施形態において、コンピュータ300、317、および322のいずれが図2の処理を実行してもよい。コンピュータ317と322の内部の構成と機能は、コンピュータ300と同様である。
コンピュータ300は、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、通信インターフェイス304、入力装置305、表示装置306、記憶装置307、およびコンピュータ読み取り可能な可搬型記憶媒体310の駆動装置308を備え、これらがバス309により互いに接続されている。入力装置305は、例えば、マウスなどのポインティングデバイスまたはキーボードを含む。表示装置306は、LCD(Liquid Crystal Display)などにより実現されるモニタを含み、さらにプリンタを含んでもよい。記憶装置307は、例えばハードディスク装置などである。
CPU301がプログラムをRAM303にロードして実行することにより、図2の処理が実現される。プログラムは、不図示のプログラム提供者からネットワーク311と通信インターフェイス304を介して記憶装置307にダウンロードされてもよく、可搬型記憶媒体310、記憶装置307、またはROM302に予め格納されていてもよい。
RAM303は、CPU301がプログラムを実行する際のワーキングエリアとして機能するとともに、表面画像と裏面画像を格納する格納手段としても機能する。RAM303の一部は、表面画像と裏面画像を格納するための専用のVRAM(Video RAM)であってもよい。
また、CPU301は、標識を表示するよう表示装置306を制御する制御手段として機能する。CPU301は、実施形態によってはさらに、表面欠陥と裏面欠陥に関連性があるか否かを判定する判定手段として機能してもよく、表面欠陥または裏面欠陥の存在および位置を検出する検出手段として機能してもよい。
また、図3には半導体ウェハ100などの基板の外観を検査するための2種類の基板検査装置313と314が例示されている。
図3の基板検査装置313と314は、面積が比較的大きな欠陥に関する「マクロ検査」と呼ばれる検査と、微小な欠陥に関して顕微鏡を用いて行う「ミクロ検査」と呼ばれる検査の双方の機能を有する。マクロ検査の検査対象には、例えば、比較的大きな異物および傷、ならびにフォトレジストなどの膜厚の変化にともなうムラなどが含まれる。図1の表面画像202と裏面画像201aは、いずれもマクロ検査用に撮像される画像である。
図3の基板検査装置313と314は、面積が比較的大きな欠陥に関する「マクロ検査」と呼ばれる検査と、微小な欠陥に関して顕微鏡を用いて行う「ミクロ検査」と呼ばれる検査の双方の機能を有する。マクロ検査の検査対象には、例えば、比較的大きな異物および傷、ならびにフォトレジストなどの膜厚の変化にともなうムラなどが含まれる。図1の表面画像202と裏面画像201aは、いずれもマクロ検査用に撮像される画像である。
基板検査装置313は、撮像部315と相対移動部316とミクロ観察部318とを備え、さらに、これらを制御するコンピュータ317を備える。
撮像部315は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラでもよく、CMOS(Complementary Mental-Oxide Semiconductor)カメラでもよい。撮像部315は、カラー撮像を行ってもよく、モノクロームの輝度画像を撮像してもよい。また、実施形態によっては、ミラーや照明光学系などを撮像部315がさらに含んでもよい。
撮像部315は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラでもよく、CMOS(Complementary Mental-Oxide Semiconductor)カメラでもよい。撮像部315は、カラー撮像を行ってもよく、モノクロームの輝度画像を撮像してもよい。また、実施形態によっては、ミラーや照明光学系などを撮像部315がさらに含んでもよい。
相対移動部316は、半導体ウェハ100と撮像部315の一方または双方を相対的に動かすことにより、検査対象である半導体ウェハ100に対する撮像部315の相対位置を移動させる機構であり、アクチュエータなどにより実現される。例えば、基板検査装置313は、半導体ウェハ100のベベル部分もしくはチップとして使われない外縁部を把持または吸着して固定するための不図示の基板保持部をさらに備えてもよく、その場合、相対移動部316は、撮像部315のみを動かすことによって相対位置の移動を実現する。
ミクロ観察部318は、半導体ウェハ100の表面101を微細に観察するための顕微鏡を備える。ミクロ観察部318は、顕微鏡による観察のために半導体ウェハ100を保持する台、照明光学系、および顕微鏡により拡大された画像を撮像するためのカメラをさらに含んでもよい。
図2のステップS101で、コンピュータ317による制御にしたがって、相対移動部316は、撮像部315が表面101の側に位置し、かつ、表面101の円の中心を通り表面101に垂直な直線(すなわち図1のz軸)に撮像部315の光軸が一致するように、撮像部315の半導体ウェハ100に対する相対位置を移動させる。移動の後、さらにステップS101では、コンピュータ317による制御にしたがって、撮像部315が101を撮像し、表面画像202のデータをコンピュータ317に出力する。
コンピュータ317は、このようにして表面画像202のデータを取得することができる。
また、コンピュータ317が、取得した表面画像202のデータを、ネットワーク311を介してコンピュータ300に送信することにより、コンピュータ300がステップS101で表面画像202のデータを取得することもできる。コンピュータ300は、送信された表面画像202のデータを、通信インターフェイス304を介して受信し、記憶装置307に格納し、後の処理でRAM303に読み出して使うことができる。
また、コンピュータ317が、取得した表面画像202のデータを、ネットワーク311を介してコンピュータ300に送信することにより、コンピュータ300がステップS101で表面画像202のデータを取得することもできる。コンピュータ300は、送信された表面画像202のデータを、通信インターフェイス304を介して受信し、記憶装置307に格納し、後の処理でRAM303に読み出して使うことができる。
同様にして、図2のステップS102では、コンピュータ317の制御のもとで相対移動部316と撮像部315が動作することにより、コンピュータ317が裏面画像201aのデータを取得する。取得された裏面画像201aのデータは、上記と同様にしてネットワーク311を介してコンピュータ300に送信されてもよい。
そして、図2のステップS103〜ステップS105がコンピュータ317または300により実行される。その結果、関連性の疑われる表面欠陥と裏面欠陥の組があれば、ユーザは、ミクロ観察部318を用いて表面欠陥を微細に観察することができる。顕微鏡を用いた精密な観察に基づいて、ユーザは、実際に関連性があるのか、それとも偶然ほぼ同じ位置に表面欠陥と裏面欠陥の組が存在しているだけなのかを判別する。
続いて、基板検査装置314について説明する。基板検査装置314は、基板保持部319と表面撮像部320と裏面撮像部321とミクロ観察部323とを備え、さらに、これらを制御するコンピュータ322を備える。ミクロ観察部323はミクロ観察部318と同様である。
基板保持部319は、半導体ウェハ100を所定の位置および姿勢に固定して保持する。例えば、基板保持部319は、半導体ウェハ100のベベル部分もしくはチップとして使われない外縁部を把持または吸着する機構を備える。
表面撮像部320と裏面撮像部321は、撮像部315と同様に、カラーまたはモノクロームの例えばCCDカメラまたはCMOSカメラでもよく、ミラーや照明光学系などを含んでいてもよい。
表面撮像部320は、基板保持部319に保持された半導体ウェハ100の表面101の側に、表面101の円の中心を通り表面101に垂直な直線に光軸が一致するように、固定されている。同様に、裏面撮像部321は、基板保持部319に保持された半導体ウェハ100の裏面102の側に、裏面102の円の中心を通り裏面102に垂直な直線に光軸が一致するように、固定されている。
図2のステップS101で、コンピュータ322による制御にしたがって、表面撮像部320が表面101を撮像し、表面画像202のデータをコンピュータ322に出力する。また、このようにしてコンピュータ322が取得した表面画像202のデータは、基板検査装置313の場合と同様にコンピュータ300に送信されてもよい。
同様に、図2のステップS102で、コンピュータ322による制御にしたがって裏面撮像部321が裏面102を撮像し、裏面画像201aのデータをコンピュータ322に出力する。また、このようにしてコンピュータ322が取得した裏面画像201aのデータは、基板検査装置313の場合と同様にコンピュータ300に送信されてもよい。
なお、基板検査装置314においては、ステップS101とステップS102を並列に実行することも可能である。
上記のようにして表面画像202と裏面画像201aのデータを取得したコンピュータ322または300は、続いて、図2のステップS103〜ステップS105を実行する。その結果によって、ユーザがミクロ観察部323を用いて表面欠陥を微細に観察する点は、基板検査装置313の場合と同様である。
上記のようにして表面画像202と裏面画像201aのデータを取得したコンピュータ322または300は、続いて、図2のステップS103〜ステップS105を実行する。その結果によって、ユーザがミクロ観察部323を用いて表面欠陥を微細に観察する点は、基板検査装置313の場合と同様である。
撮像部315、相対移動部316、表面撮像部320、および裏面撮像部321はいずれも、表面画像と裏面画像の双方を取得する画像取得手段として機能する。また、コンピュータ317と322内の不図示のCPUは、表面欠陥と裏面欠陥の位置を検出する検出手段として機能するとともに、基板検査装置313と314がそれぞれ備える不図示のモニタなどの表示装置を制御する制御手段としても機能する。
続いて、レビュー装置312について説明する。
表面欠陥および裏面欠陥の位置は、表面画像202と裏面画像201aのデータを取得したコンピュータ300、317、および322のいずれかが、画像処理によって検出することも可能である。しかし、欠陥の位置の検出をレビュー装置312が行ってもよい。
表面欠陥および裏面欠陥の位置は、表面画像202と裏面画像201aのデータを取得したコンピュータ300、317、および322のいずれかが、画像処理によって検出することも可能である。しかし、欠陥の位置の検出をレビュー装置312が行ってもよい。
すなわち、コンピュータ317またはコンピュータ322は、取得した表面画像202と裏面画像201aのデータを、ネットワーク311を介してレビュー装置312に送信してもよい。レビュー装置312は、送信されたデータを受信し、受信したデータを用いて画像処理を行い、表面欠陥および裏面欠陥を検出する。
また、欠陥の検出にともなって、レビュー装置312は、欠陥の位置、大きさ、種類なども判別し、判別した結果のデータを、ネットワーク311を介して、例えばコンピュータ300や不図示の欠陥修正装置などの外部装置に送信する。
一般に、欠陥は不定形である。そこで、レビュー装置312は、例えば、欠陥の重心の位置の座標を、欠陥の位置を表す座標として算出してもよく、欠陥を包摂する最小の矩形における特定の位置(左上の頂点など)の座標を、欠陥の位置を表す座標として算出してもよい。また、欠陥の大きさは、欠陥と判定した領域の面積により表してもよく、欠陥を包摂する最小の矩形の辺の長さなどにより表してもよい。
このようにしてレビュー装置312が判別した結果のデータは、ネットワーク311を介して送信され、コンピュータ300、317、または322に取得され、図2のステップS105において、標識を表示するのに利用されてもよい。
以上が、第1実施形態と第2実施形態の共通点の概要である。続いて、図4〜図7を参照して、第1実施形態について具体的に説明する。以下、説明の便宜上、基板検査装置313により撮像された表面画像202と裏面画像201aに基づいてコンピュータ300が図2の処理を行うと仮定して説明するが、基板検査装置314により撮像が行われてもよく、図2の処理はコンピュータ317または322が行ってもよい。
図4は、第1実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。図4は、図2のステップS105に相当する。また、図5〜図7は、第1実施形態において、モニタなどの表示装置306が表示する第1〜第3の画面例である。
図5に示すように、第1実施形態では、図2のステップS104において、表面画像202と裏面画像201bとが並べて表示される。すなわち、図5の表面画像401は図1の表面画像202に対応し、図5の裏面画像402は、図1において鏡像変換後の裏面画像201bに対応する。裏面画像402には、4つの裏面欠陥403a〜403dが写っている。
また、第1実施形態では、図2のステップS104において、表示装置306の画面上にボタン404を表示するよう、CPU301が制御を行う。ボタン404の機能は後述する。図5の1点鎖線は、図1のx軸とy軸に相当するが、必ずしも画面に表示する必要はない。
図4に示すように、第1実施形態では、裏面画像402上の裏面欠陥403a〜403dの位置に標識を表示する第1の処理(ステップS202〜ステップS207)と、裏面欠陥403a〜403dに対応する表面画像401上の位置に標識を表示する第2の処理(ステップS209)と、特定の1つの裏面欠陥を強調する表示を行う第3の処理(ステップS210)が実行される。そして、裏面欠陥403a〜403dの位置のデータの取得方法に応じて、第1実施形態には複数のバリエーションがあり、具体的には第1の処理の内容が異なる。
図4にはステップS201として、裏面欠陥403a〜403dの位置のデータの取得方法に応じた分岐ステップを便宜的に示した。マウスなどの入力装置305からの入力を受け付けることによって裏面欠陥403a〜403dの位置を取得する場合は、処理がステップS202へ移行する。取得済みの裏面画像402からコンピュータ300が自動的に裏面欠陥403a〜403dの位置を取得する場合は、処理がステップS205に移行する。レビュー装置312などの他の装置から裏面欠陥403a〜403dの位置のデータを取得する場合は、処理がステップS206に移行する。
ステップS202では、例えば、ユーザが裏面画像402上のいずれか1つの裏面欠陥の位置でマウスのクリック操作を行うと、クリック操作が行われた裏面画像402上のxy座標(a,b)をCPU301が検出して取得する。
続いて、ステップS203において、CPU301は、裏面画像402の座標(a,b)に標識を表示するよう表示装置306を制御する。例えば、ステップS202でユーザが裏面欠陥403aの位置でクリック操作を行った場合、ステップS203では裏面欠陥403aの位置に標識が表示される。
そして、ステップS204では、マウスによる裏面欠陥の位置の入力が終了したか否かを、入力装置305からの入力に基づいてCPU301が判断する。入力が終了していれば処理はステップS208に進み、入力が未了であれば処理はステップS202に戻る。
例えば、不図示の入力終了指示ボタンを表示装置306が表示し、入力終了指示ボタン上でのクリック操作の有無をCPU301が検出することにより、または、入力装置305の特定のキーの押下をCPU301が検出することにより、ステップS204は実現される。
ステップS205は、CPU301が画像認識処理により、裏面欠陥403a〜403dの位置を表すxy座標を、裏面画像402から検出するステップである。例えば、ゴールデンウェハと呼ばれる欠陥のない半導体ウェハの裏面102を撮像した裏面画像と、検査対象の半導体ウェハ100の裏面画像402とを比較し、画素値の差分に基づいて、欠陥の位置、大きさ、形状などをCPU301が検出することができる。
なお、以下では特に断らない限り、欠陥の位置は1点のxy座標により表されるものとする。例えば、ステップS205において、CPU301は、2次元状の広がりを有する裏面欠陥を検出し、検出した裏面欠陥の範囲に基づいて、検出した裏面欠陥の重心のxy座標を算出する。そして、以後の処理においてコンピュータ300は、算出した重心のxy座標を、裏面欠陥を表すxy座標として利用する。
ステップS205に続いて、ステップS207では、裏面画像402において、裏面欠陥403a〜403dに対応するxy座標(すなわちステップS205で検出された各xy座標)にそれぞれ標識を表示するよう、CPU301が表示装置306を制御する。そして、処理はステップS208に移行する。
また、ステップS206は、裏面欠陥の位置を表すxy座標のデータを他装置から取得する場合に実行される。すなわち、ステップS206では、ネットワーク311と通信インターフェイス304を介して裏面欠陥のxy座標のデータをコンピュータ300が受信し、CPU301は受信したデータを例えばRAM303に読み込むための制御を行う。
ステップS206に続いて、ステップS207では、裏面画像402において、裏面欠陥403a〜403dに対応するxy座標(すなわちステップS206で読み込んだ各xy座標)にそれぞれ標識を表示するよう、CPU301が表示装置306を制御し、処理がステップS208に移行する。
以上のようにして、裏面画像402上の裏面欠陥403a〜403dの位置に標識を表示する第1の処理が、ステップS201〜ステップS207において、裏面欠陥403a〜403dの取得方法に応じて行われる。
なお、図5は、図2のステップS104で表示される画面の説明と、図4のステップS208に移行する直前に表示される画面の説明を兼ねており、図示の都合上、裏面欠陥自体と標識との区別が明示的ではないので注意されたい。例えば、ステップS205で検出された裏面欠陥の範囲を点滅表示することを標識として利用することもできる。
続いて、ステップS208では、ユーザから入力装置305を介して入力された指示の種類をCPU301が判別する。
具体的には、図5のボタン404を押下する操作が入力装置305によりなされたことをCPU301がステップS208で検出すると、処理はステップS209に進む。また、例えば裏面画像402上でのクリック操作によって、裏面欠陥403a〜403dのいずれか1つを指定する入力が入力装置305によりなされたことをCPU301がステップS208で検出すると、処理はステップS210に進む。また、図4の処理の終了の指示がユーザから入力装置305を介して入力されたことをCPU301がステップS208で検出すると、CPU301は図4の処理を終了する。
具体的には、図5のボタン404を押下する操作が入力装置305によりなされたことをCPU301がステップS208で検出すると、処理はステップS209に進む。また、例えば裏面画像402上でのクリック操作によって、裏面欠陥403a〜403dのいずれか1つを指定する入力が入力装置305によりなされたことをCPU301がステップS208で検出すると、処理はステップS210に進む。また、図4の処理の終了の指示がユーザから入力装置305を介して入力されたことをCPU301がステップS208で検出すると、CPU301は図4の処理を終了する。
ステップS209では、図6に示すように、表面画像401において各裏面欠陥403a〜403dに対応するxy座標の位置に、それぞれ標識405a〜405dを表示するよう、CPU301が表示装置306を制御する。また、ステップS209の終了後、処理はステップS208に戻る。
既に明確に判明している裏面欠陥のxy座標に基づいて表示される標識405a〜405dにより、ユーザは、裏面欠陥403a〜403dに対応する表面画像401上の正確な位置を容易に視認することができる。つまり、標識405a〜405dは、裏面欠陥に起因する表面欠陥に関して、様子(つまり外観)を観察および解析すべき表面画像401上の具体的な箇所をユーザに提示する機能がある。
なお、標識405a〜405dは、例えば、特定の形状の印でもよく、特定の形状の印とxy座標を示す数字との組み合わせでもよく、その他の種類の標識でもよい。
ステップS210では、ステップS208で指定された裏面欠陥の座標を強調する標識を、裏面欠陥のxy座標の一覧表内に表示するよう、CPU301が表示装置306を制御する。
ステップS210では、ステップS208で指定された裏面欠陥の座標を強調する標識を、裏面欠陥のxy座標の一覧表内に表示するよう、CPU301が表示装置306を制御する。
ここで、裏面欠陥のxy座標の一覧表とは、例えば図7に例示した表である。図7の表は、ステップS201〜ステップS207までの処理によってコンピュータ300が認識している各裏面欠陥のxy座標に基づいて、例えばステップS203またはステップS207において、標識と同時に表示装置306が表示するものである。図7の表の各行は、裏面欠陥を識別するための識別子としての欠陥番号と、裏面欠陥のx座標の値と、裏面欠陥のy座標の値との組からなる。
例えば、図4の処理の開始時点で、裏面欠陥を選択するための図6の矢印406のようなポインタを表示装置306が表示する。そして、ステップS208において、ユーザは、矢印406が裏面欠陥403cを指すように入力装置305から指示を入力し、例えばマウスのクリック操作などによって、裏面欠陥403cを指定する旨の指示を入力する。すると、ステップS208において、裏面欠陥403cが指示されたことをCPU301が検知する。
例えば、ステップS210で表示される標識は、ステップS208で指定された裏面欠陥に対応する図7の表内の行を特定の色で塗って強調する種類の標識でもよく、「選択された欠陥」のような特定の文字列を、当該行の横に表示する種類の標識でもよく、両者の組み合わせでもよい。図7の表により、裏面欠陥のxy座標の値が表示装置306の画面上に表示されるので、ユーザは自分が選択した裏面欠陥の位置を明確かつ正確に認識することができる。
また、図7のように識別子とx座標とy座標との組によって表され、例えばコンピュータ300のRAM303に登録されているデータは、図1のステップS105の後でも利用される。
すなわち、このデータは、裏面欠陥との関連性の存在が疑われる表面欠陥の、ミクロ観察部318または323による詳細な観察において、表面101上の観察対象の位置を指定するために利用される。なお、このように特定の位置が指定された状態でミクロ観察部318または323によって行う詳細な観察のことを「レビュー」と呼ぶことがある。
例えば、図4の処理をコンピュータ300が行う場合、識別子とx座標とy座標との組によって表される図7のようなデータは、RAM303から読み出され、通信インターフェイス304とネットワーク311を介して、基板検査装置313または314のコンピュータ317または322に送信される。
コンピュータ317または322は、こうして受け渡されたxy座標値が表す位置を観察するように、ミクロ観察部318または323を制御する。よって、裏面欠陥との関連性が疑われる表面101上の箇所を容易に観察することが可能となる。
以上、第1実施形態について説明した。続いて、図8〜図11を参照して第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態の説明と同様に、説明の便宜上、基板検査装置313により撮像された表面画像202と裏面画像201aに基づいてコンピュータ300が図2の処理を行うと仮定して説明するが、基板検査装置314により撮像が行われてもよく、図2の処理はコンピュータ317または322が行ってもよい。
図8は、第2実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。図8は図2のステップS105に相当する。また、図9〜図11は、第2実施形態において、表示装置306が表示する第1〜第3の画面例である。
図9に示すように、第2実施形態では、図2のステップS104において、表面画像202と裏面画像201bとが重ねて表示される。すなわち、図9の表面画像401は図1の表面画像202に対応し、図9の裏面画像402は図1の裏面画像201bに対応する。裏面画像402には4つの裏面欠陥403a〜403dが写っている。
合成画像407は、表面画像401と裏面画像402の少なくとも一方を透明にして重ねて合成される画像である。図9に示すように、合成画像407では裏面欠陥403a〜403dが表面画像401と重なって表示されている。
第2実施形態においては、表示装置306が、表面画像401と裏面画像402と合成画像407の3種類の画像をすべて表示してもよく、合成画像407のみを表示してもよい。たとえ合成画像407のみしか表示されなくても、オーバーレイ表示された合成画像407を通して表面画像401と裏面画像402の双方が表示装置306に表示されている、と見なせることに注意されたい。
また、第2実施形態では、図2のステップS104において、表示装置306の画面上に表面濃度調整スライダー408と裏面濃度調整スライダー409とボタン410とを表示するよう、CPU301が制御を行う。
表面濃度調整スライダー408と裏面濃度調整スライダー409は、レバー形状のインディケータによって、合成画像407を合成する際の表面画像401と裏面画像402それぞれの濃度を任意に変更して調整するためのGUI(Graphical User Interface)である。図9の例では、両者とも0から100の間の値に設定可能である。
換言すれば、表面濃度調整スライダー408と裏面濃度調整スライダー409によって、合成画像407における表面画像401と裏面画像402それぞれの表示比率を任意に変更して設定することが可能である。なお、図9のように2つのスライダーを備えるのではなく、表面画像401と裏面画像402の相対的な表示比率を指定する1つのスライダーのみを備えた実施形態も可能である。
なお、合成画像407は、表面画像401と裏面画像402自体を指定された比率で合成してもよいが、オーバーレイ表示において表面101と裏面102を分けて認識しやすくするために、前処理された表面画像401と裏面画像402から合成してもよい。例えば、第1の色成分(例えば赤色成分)の階調のみで表面画像401を表現し、第2の色成分(例えば青色成分)の階調のみで裏面画像402を表現するよう、コンピュータ300が前処理を行ってもよい。
また、ボタン410は図5および図6のボタン404と同様の機能のボタンである。
図8に示すように、第2実施形態では、表面欠陥と裏面欠陥の位置のデータを取得する第1の処理(ステップS302とステップS303)と、表面欠陥と裏面欠陥の位置を表すxy座標を、関連性を表す標識とともに表形式で表示する第2の処理(ステップS305〜ステップS313)と、特定の1つの裏面欠陥を強調する表示を行う第3の処理(ステップS315)とが実行される。そして、裏面欠陥403a〜403dの位置を表す座標データの取得方法に応じて、第2実施形態にも複数のバリエーションがあり、具体的には第1の処理の内容が異なる。
図8に示すように、第2実施形態では、表面欠陥と裏面欠陥の位置のデータを取得する第1の処理(ステップS302とステップS303)と、表面欠陥と裏面欠陥の位置を表すxy座標を、関連性を表す標識とともに表形式で表示する第2の処理(ステップS305〜ステップS313)と、特定の1つの裏面欠陥を強調する表示を行う第3の処理(ステップS315)とが実行される。そして、裏面欠陥403a〜403dの位置を表す座標データの取得方法に応じて、第2実施形態にも複数のバリエーションがあり、具体的には第1の処理の内容が異なる。
図8にはステップS301として、表面欠陥と裏面欠陥の位置のデータの取得方法に応じた分岐ステップを便宜的に示した。取得済みの表面画像401と裏面画像402からコンピュータ300が自動的に表面欠陥と裏面欠陥の位置のデータを取得する場合は、処理がステップS302に移行する。レビュー装置312などの他の装置から表面欠陥と裏面欠陥の位置のデータを取得する場合は、処理がステップS303に移行する。
ステップS302では、図4のステップS205と同様の方法により、CPU301が、表面欠陥のxy座標を表面画像401から検出し、裏面欠陥のxy座標を裏面画像402から検出する。
ステップS303では、図4のステップS206と類似の方法により、コンピュータ300が、表面欠陥と裏面欠陥それぞれのxy座標のデータをレビュー装置312などの他の装置から読み込む。
ステップS302またはステップS303の実行後、処理はステップS304に進む。ステップS304では、ボタン410を押下する操作が入力装置305を介して行われたか否かをCPU301が検出する。ボタン410が押下されるまでステップS304は繰り返され、ボタン410が押下されると処理はステップS305に進む。
ステップS305で、CPU301は、ステップS302またはステップS303で取得した表面欠陥と裏面欠陥のxy座標のデータを表形式で表示するよう、表示装置306を制御する。表示される表の例は、強調のための標識を除いた状態の図10の表であるが、表の形式は図10と異なっていてもよい。
図10の表は、検出された表面欠陥と裏面欠陥の数が一致する場合に、xy座標の値が互いに近い表面欠陥と裏面欠陥を組にして、識別子としての欠陥番号を各組に割り当て、欠陥番号と、表面欠陥と裏面欠陥それぞれのx座標とy座標からなる5列のデータを1行に表したものである。
しかし、検出される表面欠陥と裏面欠陥の数は一致するとは限らない。その場合、例えば、表面欠陥に関して欠陥番号とx座標とy座標を組にして1行に表した第1の表と、裏面欠陥に関する同様の第2の表とを、図8のステップS305において表示装置306が表示してもよい。このように2つの表を表示する場合は、表面欠陥と裏面欠陥それぞれの欠陥番号は、互いに独立して任意に割り当てられてもよい。
続いて、ステップS306では、CPU301が変数jとkの値を1に初期化する。ステップS307〜ステップS313までは繰り返しループを形成しており、表面欠陥と裏面欠陥のすべての組み合わせについてステップS307〜ステップS309の処理が実行される。すべての組み合わせについて処理を行う理由は、1つの裏面欠陥が、複数の表面欠陥との間に関連性を有することもあるためである。
以下、ステップS302またはステップS303で検出された表面欠陥と裏面欠陥それぞれの数を、AおよびBと表記する。
ステップS307において、CPU301は、ステップS302またはステップS303で取得したxy座標のデータを用いて、j番目の表面欠陥とk番目の裏面欠陥との距離dを算出する。
ステップS307において、CPU301は、ステップS302またはステップS303で取得したxy座標のデータを用いて、j番目の表面欠陥とk番目の裏面欠陥との距離dを算出する。
続いてステップS308において、CPU301は、算出した距離dが予め決められた閾値T以下であるか否かを判定する。処理は、d≦TならばステップS309へ進み、d>TならばステップS310へ進む。
ステップS308で判定されるd≦Tか否かという条件は、図1に関して説明した、裏面欠陥203の位置を示すxy座標(x1,y1)が、表面欠陥204の位置を示すxy座標(x2,y2)と「ほぼ等しい」か否かという条件の具体例である。すなわち、d≦Tのとき、j番目の表面欠陥とk番目の裏面欠陥それぞれのxy座標は、予め決められた許容範囲である閾値T以内の差しかないので、「ほぼ等しい」と見なせる。
なお、実施形態によっては、距離d以外にも、表面欠陥と裏面欠陥のx座標(またはy座標)の差の絶対値などを判定に利用してもよい。
ステップS309では、xy座標がほぼ等しく、欠陥の表裏相関がある、すなわち関連性が存在する、と見なされたj番目の表面欠陥とk番目の裏面欠陥の組に関する処理が行われる。すなわち、表面欠陥の位置を示すxy座標と裏面欠陥の位置を示すxy関連性の存在を示す標識を、ステップS305で表示した表内に表示するよう、CPU301が表示装置306を制御する。
ステップS309では、xy座標がほぼ等しく、欠陥の表裏相関がある、すなわち関連性が存在する、と見なされたj番目の表面欠陥とk番目の裏面欠陥の組に関する処理が行われる。すなわち、表面欠陥の位置を示すxy座標と裏面欠陥の位置を示すxy関連性の存在を示す標識を、ステップS305で表示した表内に表示するよう、CPU301が表示装置306を制御する。
図10の表の例では、j=k=4、j=k=8、j=k=11の3組に関して標識が表示されている。具体的には、相関関係のある表面欠陥と裏面欠陥を示した行を、当該表面欠陥と裏面欠陥のxy座標を識別するための特定の識別色で塗り、「座標一致」という特定の文字列を当該行に表示することが、標識411a〜411cとして利用されている。しかし、標識の種類は図10に例示したもの以外であってもよい。
例えば、前述のように表面欠陥と裏面欠陥について2つの表を表示する場合、d≦Tとなるjとkの組み合わせにおいて、必ずしもj=kとは限らない。そこで、m番目に検出されたd≦Tとなるjとkの組み合わせに関しては第mの色の標識で強調する、といったように、jとkの組ごとに標識の色を変えてもよい。
ステップS308でd>Tと判定された後、あるいはステップS309の実行後に、ステップS310において、CPU301は、検出された裏面欠陥の数Bに変数kが等しいか否かを判定する。k=Bならば処理はステップS312に進み、k≠Bならば処理はステップS311に進む。
ステップS311において、CPU301は、変数kをインクリメントして、値を1増やし、処理はステップS307に戻る。
ステップS312において、CPU301は、検出された表面欠陥の数Aに変数jが等しいか否かを判定する。j=Aならば、表面欠陥と裏面欠陥のすべての組み合わせについて、表に関連づけた標識表示処理が済んでいるので、処理はステップS314に進む。j≠Aならば処理はステップS313に進む。
ステップS312において、CPU301は、検出された表面欠陥の数Aに変数jが等しいか否かを判定する。j=Aならば、表面欠陥と裏面欠陥のすべての組み合わせについて、表に関連づけた標識表示処理が済んでいるので、処理はステップS314に進む。j≠Aならば処理はステップS313に進む。
ステップS313において、CPU301は、変数jをインクリメントして、値を1増やすとともに、変数kの値を再度1に初期化し、処理はステップS307に戻る。
ステップS314では、ユーザから入力装置305を介して入力された指示の種類をCPU301が判別する。
ステップS314では、ユーザから入力装置305を介して入力された指示の種類をCPU301が判別する。
具体的には、図10の表内において、例えば欠陥番号を選択することによって特定の裏面欠陥を1つ選択する操作が入力装置305によりなされた、とCPU301がステップS314で検出すると、処理はステップS315に進む。また、図8の処理の終了の指示がユーザから入力装置305を介して入力されたことをCPU301がステップS314で検出すると、CPU301は図8の処理を終了する。
ステップS315では、ステップS314で選択された裏面欠陥の合成画像407におけるxy座標の位置に標識を表示するようCPU301が表示装置306を制御する。
例えば、図9の裏面欠陥403aに相当する行が図10の表内において選択されると、図11に示すように、合成画像407における裏面欠陥403aの位置に、標識412が表示される。ステップS315の実行後、処理はステップS314に戻る。裏面欠陥403aを強調するための標識412は、例えば、点滅表示する特定の印である。
例えば、図9の裏面欠陥403aに相当する行が図10の表内において選択されると、図11に示すように、合成画像407における裏面欠陥403aの位置に、標識412が表示される。ステップS315の実行後、処理はステップS314に戻る。裏面欠陥403aを強調するための標識412は、例えば、点滅表示する特定の印である。
以上のようにして第2実施形態における処理が行われるが、図4の処理とは独立して並列に、CPU301は、次のような処理を実行する。
すなわち、表面濃度調整スライダー408または裏面濃度調整スライダー409に対する入力装置305からの入力をCPU301は検知する。そして、入力を検知するたびに、CPU301は、検知した濃度に応じて表面画像401と裏面画像402とを合成しなおして新たな合成画像407を生成し、表示装置306に表示させる。
すなわち、表面濃度調整スライダー408または裏面濃度調整スライダー409に対する入力装置305からの入力をCPU301は検知する。そして、入力を検知するたびに、CPU301は、検知した濃度に応じて表面画像401と裏面画像402とを合成しなおして新たな合成画像407を生成し、表示装置306に表示させる。
以上の処理により、合成画像407における表面画像401と裏面画像402の濃淡の表示比率を随時変更可能である。
なお、本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、様々に変形可能である。以下にその例をいくつか述べる。
なお、本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、様々に変形可能である。以下にその例をいくつか述べる。
上記では検査対象の基板として半導体ウェハ100を例示したが、例えば、LCDやPDP(Plasma Display Panel)を含むFPD(Flat Panel Display)など、他の種類の基板に関しても、表面欠陥と裏面欠陥の関係を検査する必要があるならば、上記実施形態を適用することが可能である。
上記の実施形態では、図1のように、裏面画像201aを反転させた裏面画像201bと表面画像202との比較に基づく処理が行われる。しかし、表面画像202を反転させ、反転していない裏面画像201aとの比較に基づく処理を行ってもよいことは当然である。
また、表面画像と裏面画像を並べて表示するか重ねて表示するかという観点、標識の表示の前に座標データを取得する対象は表面欠陥のみか裏面欠陥のみか双方かという観点、座標データを取得する方法という観点、表面欠陥と裏面欠陥の座標をほぼ等しいと見なすべき判断基準、および利用する標識の種別など、様々な観点から様々に変形した実施形態が可能である。例えば、図8において、入力装置305からの入力によって表面欠陥と裏面欠陥の少なくとも一方の座標データを取得することも可能である。
例えば、第1実施形態のように表面画像と裏面画像を並べて表示する場合、第2実施形態と同様に表面欠陥と裏面欠陥の双方のxy座標のデータを先に取得してから標識を表示してもよい。また、図4のステップS210や図8のステップS315では選択された1つの裏面欠陥に対応する標識が表示されるが、CPU301は、関連性があると判定した表面欠陥と裏面欠陥のすべての組み合わせに対して同時に標識を表示するよう、表示装置306を制御してもよい。
また、上記の第1実施形態は、裏面欠陥に起因して表面欠陥が生じる場合があることを考慮して、裏面欠陥が表面101にどのように影響するのかの観察および確認を可能とした実施形態である。よって、図4の処理では、コンピュータ300は、先に裏面欠陥のxy座標を取得し、その後ステップS209において裏面欠陥に対応する表面画像上の位置に標識を表示する。
しかし、表面欠陥によって裏面102がどのような影響を受けるかという観点から表面101と裏面102の関連性の観察および検査を可能とする実施形態も可能である。その場合、コンピュータ300が、先に表面欠陥のxy座標を取得してから、表面欠陥に対応する裏面画像上の位置に標識を表示してもよい。
同様に、第2実施形態の図8のステップS314とステップS315においては、表面欠陥の選択を受け付け、合成画像407における表面欠陥の位置に標識を表示するよう、CPU301が制御を行ってもよい。
また、第1実施形態の図4においてステップS203およびステップS207は省略してもよい。なぜなら、標識で強調表示しなくても裏面画像402において裏面欠陥403a〜403dは視認可能であるためである。
逆に、第2実施形態の図8において、例えば、ステップS304の直前に、合成画像407内のすべての裏面欠陥に対して同時に標識を表示するステップを追加することも可能である。それにより、表面画像401と裏面画像402の表示濃度によらず、ユーザが常に合成画像407において裏面欠陥を容易に視認することができる。また、このようにしてステップS304の直前に表示される標識とステップS315で表示される標識の種類は異なることが好ましい。
また、上記の実施形態においては、図2のステップS105(すなわち図4または図8)の処理の後、表面欠陥と裏面欠陥の間に関連性があるか否かはユーザがミクロ観察部318または323によって確認する。しかし、この確認作業を自動化してもよい。
例えば、コンピュータ300が、図8のステップS308の判断基準によって関連性が存在すると判断した表面欠陥と裏面欠陥の組のデータを、自動的に基板検査装置313または314に送信する。そして、基板検査装置313または314が、コンピュータ317または322の制御下で自動的にミクロ観察部318または323によって表面欠陥を拡大して撮像する。
さらに、コンピュータ317または322は、ミクロ観察部318または323を用いて撮像した画像に基づいて表面欠陥の種別を判定し、判定した種別から、当該表面欠陥は裏面欠陥の影響で生じたものか否かを判定してもよい。例えば、表面欠陥の種別が露光不良であれば裏面欠陥と関係があると判定し、粉塵の付着であれば裏面欠陥とは無関係と判定してもよい。
また、以下の観点から、欠陥の位置以外に欠陥の大きさまたは形状を考慮して関連性の有無を判定してもよい。
上記実施形態では欠陥の位置は、欠陥の重心など、ある1点のxy座標により表される。よって、図8のステップS308における閾値Tの値によっては、大きな広がりを有する裏面欠陥あるいは長く延びた線状の裏面欠陥に起因して当該裏面欠陥の端部付近に生じた表面欠陥が、標識を表示すべき対象から漏れてしまうことがある。
上記実施形態では欠陥の位置は、欠陥の重心など、ある1点のxy座標により表される。よって、図8のステップS308における閾値Tの値によっては、大きな広がりを有する裏面欠陥あるいは長く延びた線状の裏面欠陥に起因して当該裏面欠陥の端部付近に生じた表面欠陥が、標識を表示すべき対象から漏れてしまうことがある。
これを防ぐために、ある1点のxy座標により欠陥の位置を表す代わりに、例えば、欠陥を包含する最小の矩形によって欠陥の位置を表してもよい。矩形間の距離は、一方の矩形内の第1の点と他方の矩形内の第2の点との距離が最小となるように第1と第2の点を選んだときの、2点間の距離として定義される。このような矩形間の距離を図8の距離dの代わりに用いることによって、大きな広がりを有する裏面欠陥あるいは長く延びた線状の裏面欠陥の端部付近に生じた表面欠陥が、標識を表示すべき対象として適切に判断される。
以上、複数の実施形態について説明したが、上記各実施形態によれば、半導体ウェハ100の裏面102の裏面欠陥に影響された表面101の状態をユーザが視覚的に確認することができるようになる。また、標識によって、ユーザは関連性について注意すべき箇所を容易に認識することができるようになる。
つまり、上記各実施形態によれば、ユーザが、半導体ウェハ100の表面101と裏面102の相関関係を容易に把握し、裏面欠陥に起因する表面欠陥を見つけ出し、表面欠陥が発生する原因を解析することができるようになる。
このような効果は、表面欠陥と裏面欠陥がどの工程で起きているのかという解析を容易にするので、半導体製造過程での不良品の低減、すなわち歩留まりの向上に役立つ。
100 半導体ウェハ
101 表面
102 裏面
103 ノッチ
201a、201b 裏面画像
202 表面画像
203a、203b 裏面欠陥
204 表面欠陥
300 コンピュータ
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 通信インターフェイス
305 入力装置
306 表示装置
307 記憶装置
308 駆動装置
309 バス
310 可搬型記憶媒体
311 ネットワーク
312 レビュー装置
313、314 基板検査装置
315 撮像部
316 相対移動部
317、322 コンピュータ
318、323 ミクロ観察部
319 基板保持部
320 表面撮像部
321 裏面撮像部
401 表面画像
402 裏面画像
403a〜403d 裏面欠陥
404、410 ボタン
405a〜405d、411a〜411c、412 標識
406 矢印
407 合成画像
408 表面濃度調整スライダー
409 裏面濃度調整スライダー
101 表面
102 裏面
103 ノッチ
201a、201b 裏面画像
202 表面画像
203a、203b 裏面欠陥
204 表面欠陥
300 コンピュータ
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 通信インターフェイス
305 入力装置
306 表示装置
307 記憶装置
308 駆動装置
309 バス
310 可搬型記憶媒体
311 ネットワーク
312 レビュー装置
313、314 基板検査装置
315 撮像部
316 相対移動部
317、322 コンピュータ
318、323 ミクロ観察部
319 基板保持部
320 表面撮像部
321 裏面撮像部
401 表面画像
402 裏面画像
403a〜403d 裏面欠陥
404、410 ボタン
405a〜405d、411a〜411c、412 標識
406 矢印
407 合成画像
408 表面濃度調整スライダー
409 裏面濃度調整スライダー
Claims (10)
- 基板の表側の面を撮像して得られた画像である表面画像と、前記基板の裏側の面を撮像して得られた画像である裏面画像とを格納する格納手段と、
前記格納手段に格納された前記表面画像と前記裏面画像を、一方のみを鏡像変換した状態で双方ともに表示する表示手段と、
前記表側の面における欠陥である表面欠陥と前記裏側の面における欠陥である裏面欠陥との関連性を表すための標識を、表示した前記表面画像内での前記表面欠陥の相対位置と表示した前記裏面画像内での前記裏面欠陥の相対位置とに基づいて表示するよう、前記表示手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とした欠陥関連性表示装置。 - 前記制御手段は、前記表面欠陥の位置に対応する前記裏面画像上の位置に前記標識を表示するように、または、前記裏面欠陥の位置に対応する前記表面画像上の位置に前記標識を表示するように、前記表示手段を制御することを特徴する請求項1に記載の欠陥関連性表示装置。
- 前記表面欠陥と前記裏面欠陥との距離に基づいて、前記表面欠陥と前記裏面欠陥に関連性があるか否かを判定する判定手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記判定手段によって前記関連性があると判定された場合には、前記関連性の存在を示す前記標識を表示するように前記表示手段を制御する、
ことを特徴する請求項1に記載の欠陥関連性表示装置。 - 前記制御手段は、前記表面画像における前記表面欠陥の位置に前記標識を表示するように、または、前記裏面画像における前記裏面欠陥の位置に前記標識を表示するように、前記表示手段を制御することを特徴する請求項1に記載の欠陥関連性表示装置。
- 前記表面欠陥の位置または前記裏面欠陥の位置の少なくとも一方を指定する入力を受け付ける入力手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記入力手段が受け付けた前記入力により指定される前記表面欠陥の前記位置または前記裏面欠陥の前記位置に基づいて前記表示手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の欠陥関連性表示装置。 - 前記表面欠陥の存在および位置を前記表面画像に基づいて検出し、または、前記裏面欠陥の存在および位置を前記裏面画像に基づいて検出する検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記表面欠陥の前記位置または前記裏面欠陥の前記位置に基づいて前記表示手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の欠陥関連性表示装置。 - 前記表示手段は、一方のみが鏡像変換された前記表面画像と前記裏面画像を、個々に表示するか、または重ねて表示することを特徴とする請求項1に記載の欠陥関連性表示装置。
- 請求項1から5および7のいずれか1項に記載の欠陥関連性表示装置を備えた基板検査装置であって、
前記基板の前記表側の面と前記裏側の面をそれぞれ撮像して、前記格納手段に格納すべき前記表面画像と前記裏面画像を取得する画像取得手段と、
前記表面欠陥の存在および位置を前記表面画像に基づいて検出し、前記裏面欠陥の存在および位置を前記裏面画像に基づいて検出する検出手段と、
をさらに備え、
前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記表面欠陥の前記位置および前記裏面欠陥の前記位置に基づいて前記表示手段を制御し、
前記画像取得手段は、前記基板を撮像する撮像手段と、前記撮像手段と前記基板との相対的な位置を変化させる相対移動手段とを備えることにより、または、前記表側の面を撮像する表面撮像手段と、前記裏側の面を撮像する裏面撮像手段とを備えることにより、前記表面画像と前記裏面画像の双方を取得する、
ことを特徴とする基板検査装置。 - 前記表面画像よりも高い解像度で前記表側の面を観察するための顕微鏡を含む観察手段をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の基板検査装置。
- コンピュータが、
基板の表側の面を撮像して得られた画像である表面画像と、前記基板の裏側の面を撮像して得られた画像である裏面画像とを取得し、
取得した前記表面画像と前記裏面画像を、一方のみを鏡像変換した状態で双方ともに画面に表示し、
前記表側の面における欠陥である表面欠陥と前記裏側の面における欠陥である裏面欠陥との関連性を表すための標識を、表示した前記表面画像内での前記表面欠陥の相対位置と表示した前記裏面画像内での前記裏面欠陥の相対位置とに基づいて、さらに前記画面に表示する、
ことを特徴とする欠陥関連性表示方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008066016A JP2009224476A (ja) | 2008-03-14 | 2008-03-14 | 欠陥関連性表示装置、基板検査装置、および欠陥関連性表示方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008066016A JP2009224476A (ja) | 2008-03-14 | 2008-03-14 | 欠陥関連性表示装置、基板検査装置、および欠陥関連性表示方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009224476A true JP2009224476A (ja) | 2009-10-01 |
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ID=41240968
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2009224476A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2018501511A (ja) * | 2014-12-01 | 2018-01-18 | エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. | リソグラフィ製造プロセスに関する診断情報を取得するための方法および装置、診断装置を含むリソグラフィックプロセシングシステム |
JP2021089938A (ja) * | 2019-12-03 | 2021-06-10 | 株式会社ディスコ | 加工装置 |
KR20220145265A (ko) * | 2021-04-20 | 2022-10-28 | 주식회사 히타치하이테크 | 결함 검사 장치, 및 결함 검사 방법 |
-
2008
- 2008-03-14 JP JP2008066016A patent/JP2009224476A/ja not_active Withdrawn
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---|---|---|---|
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