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JP2009210176A - 乾燥装置 - Google Patents

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JP2009210176A
JP2009210176A JP2008052905A JP2008052905A JP2009210176A JP 2009210176 A JP2009210176 A JP 2009210176A JP 2008052905 A JP2008052905 A JP 2008052905A JP 2008052905 A JP2008052905 A JP 2008052905A JP 2009210176 A JP2009210176 A JP 2009210176A
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Abstract

【課題】 食品残渣、野菜屑などの有機物を高速で乾燥し粉砕する乾燥装置に関し、高速で能率よく乾燥が行え、設置スペースが少なくて済み、製造容易で製造コストが安く保守性にも優れた乾燥装置を提供する。
【解決手段】 被処理物を取出口へと移送するホッパと、取出口から排出される被処理物が送り込まれる始端部から、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように形成され、被処理物の上昇路及び下降路を形成する各筒体を上方側の屈曲筒と下方側の屈曲筒とを介して交互に連結して被処理物の乾燥路9が形成された乾燥筒部8と、上方側の屈曲筒の乾燥路9の頂部から突出形成された粉砕板34と、乾燥筒部8の始端部に配置され、加熱器により熱せられた空気流とともに被処理物を乾燥路9の終端部へ搬送する送風機と、乾燥筒部8の終端部に設けられ、この終端部から放出された被処理物と水蒸気を含む空気とを分離させる粉粒分離機12と、を有する構成である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、食品残渣、野菜屑などの有機物を高速で乾燥し粉砕する乾燥装置に関する。
従来、食品の製造工程等で発生する食品残渣、野菜屑などのような水分を多量に含んでいる廃棄物を乾燥処理するための乾燥装置の開発が行なわれている。
例えば特許文献1には、蚊取り線香のように渦状に曲げられた仕切り板によって渦状の気流通路が形成された気流乾燥装置が開示されている。この気流乾燥装置は図8に示すように、ヒータ72により加熱された空気流と共に定量供給機74から被乾燥物が供給され、この被粉砕物は、解砕機76により粉砕されて気流乾燥装置70の入口の外周部開口に吸引され、気流乾燥装置70の渦状の気流通路中で加熱乾燥されサイクロンセパレータ78により分離収集される。特許文献2にも旋回流式乾燥機が開示されている。
また、特許文献3に記載されているように、被処理物を長い円筒状の容器本体内に投入して、この被処理物を容器本体内をモータで回転する軸なし螺旋翼によって移動させながら、螺旋翼の中心に設けた内側加熱手段と容器本体を外側から加熱する外側加熱手段によって被処理物を加熱乾燥させる乾燥装置が開示されている。
特許第3155527号公報 特公平8−27132号公報 特開2003−145088号公報 実用新案登録第3138388号公報
しかし、特許文献1及び2に記載された乾燥装置は、仕切り板を渦巻き状に形成しその中心部に中央部排出口を形成する形状であるため構造が複雑となり、このため製造コストがかかり、また清掃や点検などの保守が困難であり、また被乾燥物は常に渦状の気流通路を通過することから、被乾燥物が外周付近に集まって均等な分散しにくく、このため乾燥効率が低下するといった問題がある。
また、特許文献3に記載された乾燥装置は、容器本体内に投入された被処理物を少しずつ螺旋翼で容器本体の排出口側へ移動させながら徐々に乾燥させる構造になっているため、被処理物が容器本体内に留まっている時間が長く、被処理物を連続的に処理する能力を高めるためには、容器本体の全長を長くする必要があり広い処理スペースを要し、また装置の内部にロータが配置されている複雑な構造のため、製造コストが高くなるとともに、清掃や点検等の保守が困難であるという問題がある。
これに対して、本件出願人らは先に特許文献4の高速乾燥機を開示したが、本出願ではこれに改良を加えた。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、高速で能率よく乾燥が行え、設置スペースが少なくて済むとともに、製造容易で製造コストが安く保守性にも優れた乾燥装置を提供することを目的とする。
以上の技術的課題を解決するため、本発明に係る乾燥装置は、図1に示すように、投入された被処理物5を送り装置により取出口へと移送するホッパ2と、上記取出口から排出される被処理物が送り込まれる始端部24から、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように形成され、上記被処理物5の上昇路を形成する筒体26と下降路を形成する筒体26とを上方側の屈曲筒28と下方側の屈曲筒28とを介して交互に連結して被処理物5の乾燥路9が形成された乾燥筒部8と、円弧状に形成された上記上方側の屈曲筒28の乾燥路9の頂部から、この乾燥路の中心に向けて突出形成され上記被処理物5を粉砕する粉砕板34と、上記乾燥筒部8の始端部24に配置され、加熱器4により熱せられた空気流とともに上記被処理物5を上記乾燥路9の終端部へ搬送する送風機10と、上記乾燥筒部8の終端部27に設けられ、この終端部27から放出された被処理物5と水蒸気を含む空気とを分離させる粉粒分離機12と、を有する構成である。
本発明に係る乾燥装置は、投入された被処理物5を送り装置により取出口へと移送するホッパ2と、上記取出口から排出される被処理物が送り込まれる始端部24から、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように形成され、上記被処理物5の上昇路を形成する筒体26と下降路を形成する筒体26とを上方側の屈曲筒28と下方側の屈曲筒28とを介して交互に連結して被処理物の乾燥路9が形成された乾燥筒部8と、上記乾燥筒部8の始端部24に配置され、加熱器4により熱せられた空気流とともに上記被処理物5を上記乾燥路9の終端部27へ搬送する送風機10と、上記乾燥筒部8の終端部27に設けられ、この終端部から放出された被処理物5と水蒸気を含む空気とを分離させる粉粒分離機12とを有し、上記下方側の屈曲筒28の両上端部を、それぞれ上記筒体26の下端部と連結部30を介して着脱可能に連結した構成である。
本発明に係る乾燥装置は、上記乾燥筒部8において、上記始端部24から上方に向かう第一の上昇路46の長さに対して、この上昇路に続く第一の下降路47の長さをより短く形成し、かつこれ以降の蛇行による下降路の長さを上記第一の下降路47より長く形成した構成である。
また本発明に係る乾燥装置は、投入された被処理物5を送り装置により取出口へと移送する第一のホッパ2と、上記取出口から排出される被処理物5が送り込まれる始端部24から、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように形成され、上記被処理物5の上昇路を形成する筒体26と下降路を形成する筒体26とを上方側の屈曲筒28と下方側の屈曲筒28とを介して交互に連結して被処理物5の乾燥路9が形成された第一の乾燥筒部8と、上記第一の乾燥筒部8の始端部24に配置され、加熱器4により熱せられた空気流とともに上記被処理物5を上記乾燥路9の終端部27へ搬送する第一の送風機10と、上記第一の乾燥筒部8の終端部27に設けられ、この終端部27から放出された被処理物5と水蒸気を含む空気とを分離させる第一の粉粒分離機12と、上記第一の粉粒分離機12から排出される被処理物を受けて下方の取出口へと移送する第二のホッパ58と、上記取出口から排出される被処理物5が送り込まれる始端部24から、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように形成され、上記被処理物5の上昇路を形成する筒体26と下降路を形成する筒体26とを上方側の屈曲筒28と下方側の屈曲筒28とを介して交互に連結して被処理物の乾燥路9が形成された第二の乾燥筒部8と、上記第二の乾燥筒部8の始端部24に配置され、加熱器4により熱せられた空気流とともに上記被処理物5を上記乾燥路9の終端部27へ搬送する第二の送風機10と、上記第二の乾燥筒部8の終端部27に設けられ、この終端部から放出された被処理物5と水蒸気を含む空気とを分離させる第二の粉粒分離機12と、を有する構成である。
本発明に係る乾燥装置は、上記第一の乾燥筒部8において、上記始端部24から上方に向かう第一の上昇路46の長さに対して、この上昇路に続く第一の下降路47の長さをより短く形成し、かつこれ以降の蛇行による下降路の長さを上記第一の下降路47より長く形成した構成である。
また本発明に係る乾燥装置は、上記下方側の屈曲筒28の両上端部を、それぞれ上記筒体26の下端部と連結部30を介して着脱可能に連結した構成である。
また本発明に係る乾燥装置は、上記上方側の屈曲筒28の乾燥路9を円弧状に形成し、この乾燥路の頂部からこの乾燥路の中心に向けて上記被処理物5を粉砕する粉砕板34を突出形成した構成である。
また本発明に係る乾燥装置は、上記送風機10の吹き出し口の近傍に、空気流を螺旋状に旋回させるための旋回羽根59を設けた構成である。
本発明に係る乾燥装置によれば、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように被処理物の乾燥路が形成された乾燥筒部、上方側の屈曲筒の乾燥路の頂部から突出形成された粉砕板、加熱器により熱せられた空気流とともに被処理物を搬送する送風機、及び乾燥路の終端部から放出された被処理物と水蒸気を含む空気とを分離させる粉粒分離機を有する構成を採用したから、乾燥路は筒を上下に立てて連ねた簡単な構造であるため製造が簡単で製造コストが大幅に削減でき、また乾燥路の距離が確保され場所をとらないコンパクト設計が行なえて設備費が削減できるという効果を奏する。
またこの乾燥装置の乾燥筒部は、強い熱風とともに被処理物が搬送されるため高速での乾燥が行なえ、さらに被処理物は粉砕板に打ち付けられて粉砕され、また打ち付けの衝撃により含有する水分が飛散分離し、屈曲筒の外周側を通過する被処理物は、この粉砕板により拡散され分散されるので、乾燥路の搬送中での乾燥の効率が高められ、加えてこの乾燥装置は、直接加熱方式であるため高効率であり低ランニングコストが実現でき、また取扱いが容易であり連続運転による大量処理・連続排出により人件費の削減など低コスト化が実現できるという効果がある。
本発明に係る乾燥装置によれば、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように被処理物の乾燥路が形成された乾燥筒部、加熱器により熱せられた空気流とともに被処理物を搬送する送風機、及び乾燥路の終端部から放出された被処理物と水蒸気を含む空気とを分離させる粉粒分離機を有し、下方側の屈曲筒の両上端部を、それぞれ筒体の下端部と連結部を介して着脱可能に連結した構成を採用したから、上記効果に加えて、乾燥筒部は筒同士を連結部において容易に着脱できて、筒内部の掃除等が容易に行なえ保守性また耐久性にも優れるという効果を奏する。
本発明に係る乾燥装置によれば、始端部から上方に向かう上昇路の長さに対して、この上昇路に続く第一の下降路の長さをより短く形成し以降の下降路の長さを第一の下降路より長く形成した構成としたから、水分含有率の高い被処理物の乾燥処理においても、乾燥筒部の下部近傍への堆積が防止され、被処理物の水分含有率の割合にかかわらず良好に乾燥が行え、また管理が容易であるという効果がある。
本発明に係る乾燥装置によれば、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように被処理物の乾燥路が形成された第一の乾燥筒部、加熱器により熱せられた空気流とともに被処理物を搬送する第一の送風機、及び乾燥路から放出された被処理物と水蒸気を含む空気とを分離させる第一の粉粒分離機からなる第一の乾燥機、この第一の粉粒分離機から排出される被処理物を受ける第二のホッパ、第二の乾燥筒部、第二の送風機、及び被処理物と水蒸気を含む空気とを分離させる第二の粉粒分離機を有する第二の乾燥機からなる構成を採用し、第一の乾燥機と第二の乾燥機との間の粉粒分離機により被処理物を乾燥して分離した水蒸気を一度大気中に放出する過程を設けたことにより、上記効果に加えて第二の乾燥機における乾燥粉砕処理の効率が格段に高められ、また被処理物についても、水分含有率が低率から高率までの広い範囲のものに適用可能であるという効果を奏する。
本発明に係る乾燥装置によれば、第一の乾燥筒部において、始端部から上方に向かう上昇路の長さに対して、この上昇路に続く第一の下降路の長さをより短く形成し以降の下降路の長さを第一の下降路より長く形成した構成としたから、水分含有率の高い被処理物の乾燥処理においても、乾燥筒部の下部近傍への堆積が防止され、被処理物の水分含有率の割合にかかわらず良好に乾燥が行え、また管理が容易であるという効果がある。
また本発明に係る乾燥装置によれば、下方側の屈曲筒の両上端部を、それぞれ筒体の下端部と連結部を介して着脱可能に連結した構成としたから、筒内部の掃除等が容易に行なえ保守性また耐久性にも優れるという効果がある。
また本発明に係る乾燥装置によれば、上方側の屈曲筒の乾燥路を円弧状に形成し、この乾燥路の頂部からこの乾燥路の中心に向けて被処理物を粉砕する粉砕板を突出形成した構成としたから、被処理物は打ち付けの衝撃により含有する水分が飛散分離し、屈曲筒の外周側を通過する被処理物は粉砕板により拡散され分散されるので、乾燥路の搬送中での乾燥及び粉砕の効率が高められるという効果がある。
また本発明に係る乾燥装置によれば、送風機の吹き出し口の近傍に、空気流を螺旋状に旋回させるための旋回羽根を設けた構成としたから、被処理物が乾燥筒部内を旋回しつつ上昇するため筒の直線距離内においてそれ以上に乾燥路の距離を確保することができ、また被処理物が螺旋状の空気に揉まれることから乾燥の効率が高められるという効果がある。
以下、本発明に係る乾燥装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、第一の実施の形態に係る乾燥装置を示したものである。この乾燥装置1は、乾燥させたい被処理物5を投入するホッパ2、加熱器4、被処理物5を通過させる傾斜筒部6、被処理物5を加熱乾燥する乾燥筒部8、この乾燥筒部8内の被処理物5を乾燥させる乾燥路9に高速の空気流を送る送風機10、乾燥筒部8の終端部から排出され乾燥粉砕された被処理物5を水蒸気を含む空気と分離する粉粒体分離器としてのサイクロン12、及び乾燥粉砕した被処理物5を収納する回収容器14を有する。
また上記乾燥装置1は、高温になる上記送風機10の羽根部、乾燥路を構成する乾燥筒部8及びサイクロン12の各構成部品等は、長期の継続的使用に耐えられるように耐熱性、耐摩耗性に優れたステンレス材を使用している。
上記ホッパ2は、上端に開口部を有してここから食品残渣などの被処理物5を投入する。このホッパ2に投入された被処理物5は、攪拌して解すとともにブリッジの発生を防止するため上下2段の攪拌部材(図示せず)が設けられている。ホッパ2の下部には、筒状のケーシング16の内部に搬送スクリューを内蔵した送り装置としてのスクリューフィーダ18を有している。
上記ケーシング16内のスクリューフィーダ18は、その搬送方向終端部側でケーシング16の外部に設けられた回転数が可変の駆動源に駆動連結されており、ホッパ2から落下供給される被処理物5を一定の割合で乾燥路側の底開き式の取出口20へ搬送する。
また上記加熱器4として、ここでは灯油バーナを燃焼室22で燃焼させて加熱する形態を用いているが、他にガスバーナ、或いは電熱器等のヒーターを熱源とすることができる。この加熱器4により、燃焼室22から上記傾斜筒部6に向けて熱を放射し、取出口20から排出される被処理物5とともに乾燥路9に高温の熱を供給する。この加熱器4は、閉ざされた乾燥筒部8の乾燥路9を加熱(始端部の温度は100℃〜200℃程度である)するものであるから、単位時間の熱量は比較的少なくて済む。
上記傾斜筒部6は、上記ホッパ2の取出口20の下方から上記乾燥筒部8の始端部24に至る間に、円筒を斜め下方向きに傾斜して配置したものであり、上記取出口20から排出され落下する被処理物5を、その重みで傾斜路を通過させて上記始端部24へ向けて送る。
上記乾燥筒部8は、ステンレス材からなる断面円形の筒であり、直径は100mm〜250mm(程度)、筒の厚みは1mm〜5mm(程度)である。この乾燥筒部8は、被処理物5を搬送する乾燥路9を形成するものであり、その始端部24から上方及び下方に向けて複数回蛇行するように構成され、被処理物5が上昇する上昇路と下降する下降路とを屈曲部を介して交互に折り返すように形成されている。
ここでは上記乾燥筒部8として、上下向きに配置される直線状の筒体26を数本用い、各隣り合う筒体26の上部及び下部同士をそれぞれ屈曲筒28で連結した形態としている。このように乾燥筒部8は、筒体26、近傍の筒体26,26の上端部同士を連結する上方側の屈曲筒28、及び近傍の筒体26,26の下端部同士を連結する下方側の屈曲筒28からなる。
また上記屈曲筒28は、乾燥路9の中心線が半円状或いは円弧状になるように筒を滑らかに屈曲形成させ、また筒体26とも滑らかに連結する形状である。このように、乾燥筒部8による乾燥路9は、上記筒体26により被処理物5が上昇する上昇路と下降する下降路、及び上記屈曲筒28により円弧状に屈曲した乾燥路から構成される。この場合、乾燥筒部8として、風上には太い径の円筒を用い、風下に向かうにしたがって被処理物が小さく粉砕されることから徐々に細い径の円筒を用いて乾燥路9を形成してもよい。
上記乾燥筒部8は上下に蛇行する形態であるが、屈曲筒28は平面方向として前後左右の好適な方向に向けて配置することが可能であり、平面が四角形の領域の範囲内に全ての乾燥筒部8が納まる形態(例えば平面を蛇行する形状)に設置することで省スペース化が実現できる。また、上記乾燥筒部8の上部を残して、乾燥筒部8の略全体をステンレス板などの金属板で形成されたボックスで囲むようにしても良い。これにより、乾燥筒部8の上部がボックスで保持され、かつボックスにより熱の保温効果が得られる。
またここでは図2にも示すように、上方側の屈曲筒28の両下端部をそれぞれ筒体26の上端部と連結部30を介して着脱可能に連結し、また下方側の屈曲筒28の両上端部を、それぞれ筒体26の下端部と連結部30を介して着脱可能に連結している。これら連結部30は、各筒の端部に形成されたフランジ部を複数の締結具32(ボルトナット、係止具など)を用いて締結したものである。保守点検の際には、上記連結部30の締結具32を外して各屈曲筒28を筒体26から脱着すれば筒内部の掃除等が容易に行える。なお、上記連結部30は、下方側の屈曲筒28と筒体26との接続箇所にのみ設けることとしても良い。被処理物5が堆積、付着するのは多くの場合、下方側の屈曲筒28内と考えられるからである。
さらに上記上方側の屈曲筒28には、乾燥路9の頂部付近に乾燥路9の中心に向けて突出する粉砕板34を設けている。図3は、上記粉砕板34を示したものである。この粉砕板34は、全体が中空円板状の取付基部36の上部に形成されたものであり、下方に向けて板片状に突出した形状である。また、取付基部36の上下左右部にはそれぞれ上下に長い長孔40が設けられている。粉砕板34の板厚は3mm〜5mmであり、被処理物5が当たる側の下端部には直角或いは鋭角のエッジが形成されている。
この粉砕板34は、図3(a)に示すように下辺が平坦な形態、図3(b)に示すように下辺が凸凹した形態がある。粉砕板34の下辺に凸凹部39を形成することで、被処理物5を砕くエッジ部分の面積が大きくなり粉砕の効率が高められる。
上記上方側の屈曲筒28は中央部で左右に筒が二分(屈曲筒片29,29)されており、上記取付基部36を各屈曲筒片29の端部に形成されたフランジ部同士の間に介在させ、両フランジ間を締結具32により締結した状態で取り付けている。
そして粉砕板34の取付基部36は、上記長孔40に該当する4箇所を各長孔40内を締結具32のボルトが通過する状態で取り付けており、長孔40の範囲で粉砕板34を上下に移動させてその突出面積を拡大縮小して可変式に調整可能としている。また、アクチュエータを用いた機構により粉砕板34を上下に移動させその粉砕部分の面積を増減することも可能である。
上記粉砕板34は、必ずしも上方側の屈曲筒28の全てに設ける必要はなく、被処理物5の状態、性質、水分の含有率などにより取付け形態が異なる。被処理物5が比較的固い場合は、粉砕板34を多くの屈曲筒に取付けかつその突出面積を拡大し、また被処理物5が軟らかく粉砕し易いものである場合には、粉砕板34を風上の上部側の屈曲筒28に優先的に配置し或いは突出面積を縮小し、また風上寄りの上部側の屈曲筒28にのみ配置する形態であってもよい。
また、被処理物5が比較的粉砕し易いものである場合には、乾燥筒部8の蛇行した乾燥路9を通過する間に乾燥とともに粉砕が行なわれるため、この場合には敢えて粉砕板34を設けなくてもよい。ただしこの場合であっても、粉砕板34を設けることでより粒子が細かく粉砕されることは言うまでもない。なお、粉砕板34を下方側の屈曲筒28に設けることは可能ではあるが、この場合、被処理物が堆積し易いためその排除清掃についての配慮が望まれる。
上記粉砕板34における被処理物5の当接面積の大きさは、被処理物5の材質により、或いは粉砕板34の配置箇所(風上側或いは風下側)により適宜なサイズに定めるようにしてもよい。この場合、風上側に設けた粉砕板34の突出寸法を大きくし、風下側に設けた粉砕板34の突出寸法を小さくすると効果的である。
上記送風機10は、ここでは耐熱型のブロワーを用いたが、他にシロッコファン等を用いることができる。この送風機10は、上記乾燥筒部8の始端部24の近傍に配置され、加熱器4により熱された空気を乾燥筒部8の筒体26内を上方に向けて高速で吹き上げる形態で用いる。
この送風機10は、加熱器4の燃焼室22に設けた空気孔23から空気を吸い込み、この空気を加熱して熱流を発生させ、これを乾燥筒部8の乾燥路9に送る。このとき、乾燥筒部8の始端部24の筒に設けた空気孔25からも乾燥筒部8に送る一部の空気を吸引し、上記熱流と合わせることで十分な空気量を確保し、乾燥筒部8内に強い多量の熱風を発生させる。この送風機10により、乾燥筒部8内の乾燥路9には風速5m〜10m/秒程度の空気流が得られ、強い風圧で被処理物5を搬送する。
上記サイクロン12は、上記乾燥筒部8の最後の上方側の屈曲筒28に形成される終端部27に隣接して設けられる。この終端部27には、上部側の屈曲筒28を中央部で二分した一方の屈曲筒片29のみが取り付けられており、この屈曲筒片29から水平方向に吹き出される含粉空気流をサイクロン12の流入口に送出する。
このサイクロン12は、乾燥筒部8の終端部27から放出され被処理物5を粉砕した粉粒物と水分を含んだ空気(水蒸気)とを、強力な旋回気流で遠心分離し集塵する粉粒体分離機である。サイクロン12は、含塵空気を円筒容器の接線方向に流入させて旋回運動を与え、遠心力を利用して粉塵粒子を分離捕集し、粉塵は遠心力で壁に打ち付けられさらに旋回流とともに下降し、一方水蒸気を含む空気はコニカル部11で反転旋回流となりサイクロン12の中心部を旋回上昇し排気管13を通じて大気中に排気される。ここでは、乾燥筒部8を高速で通過した含粉空気流をサイクロンに導入し、強力な旋回気流を発生させている。またサイクロン12は、構造が簡単であり可動部分を含まないため保守点検が容易である。
次に、上記乾燥装置1の動作について説明する。
この乾燥装置1が起動されると、ホッパ2内の攪拌部材、スクリューフィーダ18の搬送スクリューが回転を開始するとともに、送風機10とサイクロン12が動作を開始する。次いで加熱器4が点火され、傾斜筒部6を介して乾燥筒部8に熱風を伴った高速の空気流を発生させる。
そして、ホッパ2に被処理物5を投入する。この被処理物5としては、おから、ビール粕、醤油粕、残飯などの食品残渣、動物性残渣、野菜屑、飲料食品残渣、魚、食品加工残渣などが有り、これらは乾燥、粉砕処理することで家畜の飼料などに再利用する。また被処理物5として、鶏糞、豚糞、牛糞等の畜産産業物、下水汚泥、食品工場汚泥、排水汚泥などの乾燥、粉砕も可能であり、これらは処理後は土壌改良の肥料などに再利用する。
ホッパ2内に投入された被処理物5は、攪拌部材によって攪拌されて塊が解され、その下段に位置する攪拌部材の回転によって、滞りなく一定の速度でホッパ2の下部へ移動してスクリューフィーダ18のケーシング16内に落下する。
ケーシング16内の被処理物5は、スクリューフィーダ18によりケーシングの終端部へ移動し、この終端部に設けられた取出口20から排出落下する。この排出された被処理物5は、乾燥路の始端部の一部分を構成する傾斜筒部6を経由して、垂直に配置された乾燥筒部8の下部の始端部24へ送り込まれる。一方、加熱器4による熱も空気とともに熱風と化して送風機10に吸引され、傾斜筒部6を経由して乾燥筒部8の下部の始端部24に送られる。
前記乾燥筒部8の始端部24に送り込まれた被処理物5は、送風機10から上方に吹き出す高速高温の空気流による風圧により上昇路を浮遊して吹き上げられ、さらに乾燥筒部8の上下に蛇行する乾燥路9を終端部へ向けて高速で搬送される。そして、乾燥筒部8の中を被処理物が浮遊することで粉砕及び水分との分離が行なわれ、高速で被処理物が搬送されかつ粉砕されることで水蒸気との分離が行なわれる。
この過程において、高温に熱せられた被処理物5から発生する水蒸気が送風機10から乾燥路9内に吹き込まれた多量の空気の中に吸収され、これにより迅速かつ効率的に被処理物5の乾燥処理が行なわれる。また、垂直に設けられた筒体26においては、被処理物5が水平方向に平均的に分散することから効率よく乾燥が行なわれ、特に上昇路においては乾燥途中の被処理物が熱風と揉まれて乾燥が促進される。そして、被処理物5は乾燥筒部8内を浮遊し、かつ熱風と揉まれながら高速の空気流とともに筒内を移動する間に水分を分離する。
また、乾燥筒部8を高速で垂直に上昇する被処理物5は、上方側の屈曲筒28に至るとここから半円状の乾燥路9を通過するが、このとき遠心力により屈曲筒28の外周側の壁面及び粉砕板34に打ち付けられて粉砕され、これと同時に水分を分離する。
図4に示すように、被処理物5の内の重い片、塊等の比較的大きな粒子は、遠心力の影響を受けて屈曲筒28の外周側の壁面に沿う状態で移動するが、このように屈曲筒28の外周側を通過する被処理物5は、粉砕板34に打ち付けられて粉砕され、併せて被処理物5は打ち付けの衝撃により含有する水分が飛散分離する。また、遠心力により屈曲筒の外周側を通過する被処理物5は、この粉砕板34により拡散され分散されるので、乾燥路9の搬送中での乾燥の効率が高められる。
さらに、被処理物5は熱流とともに乾燥筒部8の下降路を下降し、下方側の屈曲筒28の半円状の乾燥路を通過するが、このときも遠心力により屈曲筒28の外周側の壁面に打ち付けられ粉砕されながらこの屈曲筒28の乾燥路9を通過する。
これ以降も、同様にして被処理物5は乾燥筒部8の上昇路、下降路の上昇、旋回、下降、旋回を続けながら乾燥され、粉砕を繰り返して粉粒状となって乾燥筒部8の終端部27まで移送される。
こうして、乾燥筒部8の終端部27に空気流と共に移送された粉粒状の被処理物5は、この終端部27に設けられたサイクロン12に高速で流れ込み、ここで多量の水蒸気を含む空気流と分離されて、ほとんどの空気流は水蒸気とともに排気管13から大気中に放出され、下方の排出口42からは粉粒体状になった被処理物5が降下して排出される。この実施の形態では、被処理物5がホッパ2に投入されてから乾燥筒部8を通過し、サイクロン12の排出口42に排出されるまでは僅かに数秒を要する程度である。乾燥処理が完了した被処理物5は、サイクロン12の下方に配置された回収容器14又は収納袋に回収される。
乾燥装置1の保守点検の際には、筒体26と下方側の屈曲筒28との連結部30、或いは筒体26と上方側の屈曲筒28との連結部30の締結具32を緩めて屈曲筒28を取り外し、各屈曲筒28及び筒体26の内部に付着した被処理物5を除去し清掃を行なう。
したがって、第一の実施の形態に係る乾燥装置1によれば、乾燥路は筒体を上下に立設して屈曲筒で連ねた簡単な構造であるため製造が簡単で製造コストが大幅に削減でき、また乾燥路の距離が確保され場所をとらないコンパクト設計が行なえ、併せて設備費が削減できる。また、乾燥筒部は強い熱風とともに被処理物5が搬送されるため高速での乾燥が行なえる。
また乾燥装置1は、直接加熱方式であるため高効率であり低ランニングコストが実現でき、加えて取扱いが容易であり、連続運転による大量処理・連続排出で人件費の削減など低コスト化が実現でき、さらに乾燥筒部8は、筒同士を連結部において着脱可能としているため保守点検が容易に行える。
また、乾燥し最終処理された有機物は、家畜の餌などの飼料、土壌改良剤などの肥料として再利用でき、リサイクル需要に適応した環境保護に威力を発揮する。また、乾燥路の温度は通常100℃前後或いはこれ以下でありまた乾燥時間が短いため、食品等の成分変性がない状態で乾燥粉砕が行なえる。このため例えば、とうもろこし等の家畜の餌を乾燥粉砕することで、カビなどが防止されて保存性がよくなり好適な飼料が得られる。
図5は、第二の実施の形態に係る乾燥装置44を示したものである。この乾燥装置44は、上記図1に記載の乾燥装置1と同一のものについては同一番号の符号を付してここでの詳しい説明は省略する。
この乾燥装置44の乾燥筒部45についても、筒体26及び屈曲筒28を用いて上昇路及び下降路からなる蛇行した乾燥路9を形成しているが、ここでは始端部24から上方に向かう第一の上昇路46の長さに対して、この上昇路に続く第一の下降路47の長さを半分(約1/2)とし、さらに第二の上昇路48により上昇した後に下降する第二の下降路49の長さを上記第一の上昇路46の長さの約2/3としている。これ以降は、乾燥筒部45の下降路の長さ及び上昇路の長さは第一の上昇路の長さと同じ(程度)としている。なお、上記乾燥筒部45の各上昇路の上端は全て同じ高さである。
このように、上記乾燥装置44の乾燥筒部45は、始端部24から上方に向かう上昇路の上昇長さに対して、この上昇路に続く第一の下降路47及び第二の下降路49の長さを短く形成し、また第一の下降路47の下降長さを第二の下降路49の下降長さと比べてより短く形成している。これは、特に被処理物5の水分含有率が高い場合、第一の下降路47を通過する被処理物5はまだ乾燥が十分でないため、この被処理物5が下降する距離が長いと加速により落下の勢いが強くなりそのまま乾燥筒部45の下部の屈曲筒28の壁面に打ち付けられ、被処理物5が屈曲筒28の内壁面に付着する可能性が高くなるのでこれを軽減するためである。
即ち、第一の下降路47及び第二の下降路49の下降長さを短くすることで、被処理物5の落下による加速の勢いが小さいうちにこの被処理物を上昇に転じさせることができ、これにより乾燥筒部45の下部への付着を軽減する。上記第二の下降路49の下降長さを第一の下降路47より長くしたのは、第二の下降路49を通過する被処理物5は第一の下降路47を通過するときよりもより乾燥されて、屈曲筒28の内壁面に付着する可能性が低いためである。
したがって、第二の実施の形態に係る乾燥装置によれば、上記第一の実施の形態と同様、乾燥路は簡単な構造であるため製造が簡単で製造コストが大幅に削減でき、また場所をとらないコンパクト設計が行なえ併せて設備費が削減でき、また高速での乾燥が行なえ、加えて水分含有率の高い被処理物の乾燥処理においても、乾燥筒部の下部近傍への被処理物の堆積が防止されて管理が容易となって保守にも寄与する。
図6は、第三の実施の形態に係る乾燥装置50を示したものである。この乾燥装置50は、上記図1に記載の乾燥装置1と同一のものについては同一番号の符号を付してここでの詳しい説明は省略する。
この乾燥装置50は、基本的には上記第一の実施の形態に係る乾燥装置1を3連、直列に繋げた形態であり、第一の乾燥機51、第二の乾燥機52及び第三の乾燥機53を有している。第一の実施の形態に係る1連の乾燥装置1では、乾燥路9を通過中は被処理物5から分離した水分(水蒸気)はそのまま乾燥路9を通過するが、この第二の実施形態に係る乾燥装置50では、途中に設けたサイクロン12により上記水蒸気を一度外部に放出し、さらに被処理物5を連続して次の乾燥機52,53の乾燥路9に投入して乾燥粉砕を繰り返す形態である。
上記乾燥機51,52,53は、上記第一の実施の形態に係る乾燥装置1と基本的な形態は同様であるが、加熱器4及び燃焼室22は一箇所に集中させ、この燃焼室22から搬送筒56を経由して各乾燥機51,52,53の傾斜筒部6に連結させて熱流を供給する形態である。このように加熱器4、燃焼室22を一箇所に集中することで、装置の簡素化及びコストの低減化を図っている。勿論、上記加熱器4及び燃焼室22を各乾燥機51,52,53毎に設ける形態、或いは近い距離関係にあるもの例えば乾燥機51と乾燥機53との加熱器4、燃焼室22を一箇所に集中させ、乾燥機52を単独の加熱器4、燃焼室22で構成する形態であっても何ら差し支えはない。
また第一の乾燥機51は、第一の実施の形態に係る乾燥装置1と同様に被処理物5を投入するホッパ2、被処理物を通過させる傾斜筒部6、被処理物を加熱乾燥する乾燥筒部8、この乾燥筒部8に高速の空気流を送る送風機10、乾燥筒部の終端部から排出された被処理物を水蒸気を含む空気と分離するサイクロン12を有する。
第二の乾燥機52及び第三の乾燥機53は、それぞれサイクロン12から排出され乾燥粉砕された被処理物5を投入するホッパ58、被処理物を通過させる傾斜筒部6、被処理物を加熱乾燥する乾燥筒部8、この乾燥筒部8に高速の空気流を送る送風機10、乾燥筒部の終端部から排出された被処理物を水蒸気を含む空気と分離するサイクロン12を有する。
上記ホッパ58は、第一の乾燥機51のホッパ2と同様の形態でもよいが、ここでは被処理物を投入する開口部が上端に設けられ、ホッパの下端には底開き式の取出口が設けられた形態としている。また、第三の乾燥機53には、サイクロン12の下方に乾燥粉砕した被処理物5を収納する回収容器14を設けている。
この乾燥装置50では、何れの乾燥機51,52,53においても乾燥筒部8の上方側の屈曲筒28に粉砕板34を設けているが、この粉砕板34は第一の乾燥機51にのみ設ける形態、或いは第一の乾燥機51と第二の乾燥機52に設ける形態であってもよい。また、被処理物が軟らかく粉砕し易いものである場合には、粉砕板34を風上の上部側の屈曲筒28に優先的に配置し、風下の上部側の屈曲筒28には配置しない形態であってもよい。また、被処理物が比較的粉砕し易いものである場合には、乾燥筒部8の蛇行した乾燥路9を通過する間に、乾燥とともに粉砕が行なわれるため、この場合には何れの乾燥機についても粉砕板を設けなくてもよい。
各乾燥機51,52,53の乾燥筒部8の筒の直径についても、被処理物は次第に小さく粉砕されていくことから、順に大径から小径へと次第に直径を細くする形態を採用することができる。
次に、上記乾燥装置50の動作について説明する。
この乾燥装置50が起動されると、第一の乾燥機51において、ホッパ2内の攪拌部材、スクリューフィーダ18の搬送スクリューが回転を開始するとともに、送風機10とサイクロン12も稼動を開始する。第二の乾燥機52及び第三の乾燥機53においても、送風機10とサイクロン12の稼動が開始される。次いで加熱器4が点火され、各乾燥機51,52,53の送風機10による吸引力により燃焼室22からの熱流が搬送筒56を経由し、各乾燥機51,52,53の傾斜筒部6を通過してそれぞれの乾燥筒部8に送られ、これら乾燥筒部8において熱風からなる高速の空気流を発生させる。
そして、第一の乾燥機51において、ホッパ2に投入された被処理物5は、第一の実施の形態で説明したのと同様に乾燥粉砕の処理が行なわれ、乾燥筒部8の終端部27に空気流とともに移送された被処理物5は、この終端部に設けられたサイクロン12に流れ込み、ここで多量の水蒸気を含む高速の空気流と分離され、水蒸気を含む空気は排気管13から大気中に放出され、排出口42からは乾燥処理により粉粒体状になった被処理物5が排出降下される。
次に、上記サイクロン12により水蒸気と分離された被処理物5は、第二の乾燥機52のホッパ58に投入される。第二の乾燥機52では、ホッパ58に投入された被処理物5が下部の取出口から排出され落下し、傾斜筒部6を経由して垂直に配置された乾燥筒部8の下部の始端部24へ送り込まれる。これと併せて、第二の乾燥機52の送風機10によって吸引された加熱器4からの熱流は傾斜筒部6を経由して乾燥筒部8の下部の始端部24に送られる。
そして、上記乾燥筒部8の始端部24に送り込まれた被処理物5は、送風機10から上方に吹き出す高速の熱流によって吹き上げられ、乾燥筒部8の上下に蛇行する乾燥路9を終端部27へ向けて搬送される。
この過程においては、上記第一の実施の形態で説明したように、乾燥筒部8内で乾燥させられた被処理物5から発生する水蒸気が多量の空気流中に吸収され、効率的に被処理物5の乾燥処理が行なわれる。そして、被処理物5が乾燥筒部8内を浮遊しかつ熱風と揉まれながら高速の空気流とともに乾燥路9を移動する間に水分を分離し、乾燥路9の終端部27に移送された被処理物5はサイクロン12に流入し、ここで水蒸気を含む空気は大気中に放出され、下方の排出口42からは乾燥により粉粒体状になった被処理物5が排出降下される。
さらに第二の乾燥機52のサイクロン12から排出された被処理物5は、第三の乾燥機53のホッパ58に投入される。これ以降、第三の乾燥機53では上記第二の乾燥機52と同様の処理が行なわれ、サイクロン12の下方の排出口42からは乾燥により粉粒体状になった被処理物5が降下して排出され下方の回収容器14に回収される。
この乾燥装置50は、乾燥能力が高いことから、有機質性及び無機質性のあらゆる物の乾燥、粉砕が可能である。また、乾燥路9などの清掃を兼ねてホッパから水を投入することも可能であり、この場合は全て水蒸気と化してサイクロン12から放出され、乾燥筒部8の掃除等が簡単に行なえ保守にも寄与する。
したがって、第三の実施の形態に係る乾燥装置によれば、上記第一の実施の形態に係る乾燥装置と同様な効果が得られるとともに、第一の乾燥機と第二の乾燥機との間及び第二の乾燥機と第三の乾燥機との間に、乾燥により被処理物と分離した水分(水蒸気)を一度大気中に放出する工程が加わることで、第二の乾燥機さらには第三の乾燥機における乾燥粉砕処理の効率が格段に高まる。このため、従来困難とされていた水分の高含有率(80%〜90%)の被処理物における乾燥粉砕が可能となり、被処理物はその水分含有率が低率から高率、さらには水分含有率90%以上或いは純粋な水までの広い範囲に適用可能である。
なお、上記第三の実施の形態においては第一、第二及び第三の乾燥機からなる3連の乾燥装置を開示したが、これは第一及び第二の乾燥機からなる2連の乾燥装置、或いは3連よりも多い複数連の乾燥機からなる乾燥装置にも適用できる。要は、被処理物の水分含有率に応じて乾燥機の連の数を決めてもよく、例えば水分が20%前後だと1連、50%前後だと2連、80%以上だと3連以上の乾燥機を用いた形態としてもよい。また、ホッパに投入する単位時間当たりの被処理物の投入量が少ない場合には、1連の乾燥機のみでも十分乾燥粉砕が行なえるが、上記投入量が多い場合には、乾燥機の連の数を増やす(乾燥途中で水蒸気を大気中に抜く)ことで乾燥粉砕の能力を容易に高めることが可能である。また、第二の実施の形態に係る乾燥装置を、この第三の実施の形態に係る第一の乾燥機に適用することで、被処理物の乾燥筒部の下部近傍への蓄積が防止できる。
図7は、乾燥装置の送風機近傍及びホッパの他の実施の形態を示したものである。
上記第一の実施の形態に係る送風機10は、直線方向に空気流を発生させるが、ここでは送風機10の吹き出し口の近傍に、乾燥筒部8内の空気流を旋回させるための旋回羽根59を設けて空気流を螺旋状に旋回させることとしている。
この旋回羽根59は、送風機10の上部の乾燥筒部8の筒体26の内周面の3箇所に、空気を旋回させる方向に傾斜した羽根が取付けられたものである。これにより、筒体26内を空気が螺旋状に上昇するため、被処理物5が乾燥筒部8内を螺旋状に旋回しつつ上昇し、筒に沿った搬送距離以上の距離の乾燥路を確保することができ、また被処理物が空気に揉まれることから乾燥の効率が高められる。この形態の旋回羽根59は、上記第一乃至第三の何れの実施の形態にも適用可能である。
また、被処理物5の水分含有率が90%を越える場合、このような水分の含有率の高い被処理物5は殆んど液状に近く、このためホッパ2から落下して傾斜筒部6を通過した被処理物5は、乾燥筒部8の始端部24の底部に溜まるおそれがある。
この実施の形態では、ホッパ2とともに水分含有率の高い被処理物5を貯留するタンク60を設けている。そしてポンプ62を用い、このタンク60内の被処理物5を濾過器68を介して吸引し、ホース64を介してホッパ2の取出口20の近傍まで搬送し、このホース64の先に設けられ取出口20の内側に向けて取付けられた霧吹出ノズル66から、傾斜筒部6の乾燥路に向けて霧状に被処理物5を噴出する。この被処理物5は、送風機10によって吸引され霧状のまま乾燥筒部8の始端部24に送られ、乾燥筒部8に高速の空気流とともに吹き上げられる。これにより、水状或いは水分の含有率の高い被処理物であっても乾燥筒部8の始端部24の底部に溜まることがなく、全ての被処理物について乾燥粉砕処理が行なわれるようになる。上記霧吹出ノズル66に係る実施の形態は、上記第一乃至第三の実施の形態に適用可能である。
本発明の第一の実施の形態に係る乾燥装置の概略構成図である。 実施の形態に係る乾燥装置の乾燥筒部の上部を示す図である。 乾燥筒部に設けた粉砕板を示す図(a)(b)である。 粉砕板による被処理物の粉砕状態を示す図である。 本発明の第二の実施の形態に係る乾燥装置の概略構成図である。 本発明の第三の実施の形態に係る乾燥装置の概略構成図である。 本発明の他の形態に係る乾燥装置のホッパ近傍を示す図である。 従来例に係る気流乾燥装置を示す図である。
符号の説明
2 ホッパ、第一のホッパ
4 加熱器
5 被処理物
8 乾燥筒部、第一の乾燥筒部、第二の乾燥筒部
9 乾燥路
10 送風機、第一の送風機、第二の送風機
12 粉粒体分離器(サイクロン)、第一の粉粒体分離器、第二の粉粒体分離器
24 始端部
26 筒体
27 終端部
28 屈曲筒
30 連結部
34 粉砕板
46 第一の上昇路
47 第一の下降路
58 第二のホッパ
59 旋回羽根

Claims (8)

  1. 投入された被処理物を送り装置により取出口へと移送するホッパと、
    上記取出口から排出される被処理物が送り込まれる始端部から、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように形成され、上記被処理物の上昇路を形成する筒体と下降路を形成する筒体とを上方側の屈曲筒と下方側の屈曲筒とを介して交互に連結して被処理物の乾燥路が形成された乾燥筒部と、
    円弧状に形成された上記上方側の屈曲筒の乾燥路の頂部から、この乾燥路の中心に向けて突出形成され上記被処理物を粉砕する粉砕板と、
    上記乾燥筒部の始端部に配置され、加熱器により熱せられた空気流とともに上記被処理物を上記乾燥路の終端部へ搬送する送風機と、
    上記乾燥筒部の終端部に設けられ、この終端部から放出された被処理物と水蒸気を含む空気とを分離させる粉粒分離機と、を有することを特徴とする乾燥装置。
  2. 投入された被処理物を送り装置により取出口へと移送するホッパと、
    上記取出口から排出される被処理物が送り込まれる始端部から、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように形成され、上記被処理物の上昇路を形成する筒体と下降路を形成する筒体とを上方側の屈曲筒と下方側の屈曲筒とを介して交互に連結して被処理物の乾燥路が形成された乾燥筒部と、
    上記乾燥筒部の始端部に配置され、加熱器により熱せられた空気流とともに上記被処理物を上記乾燥路の終端部へ搬送する送風機と、
    上記乾燥筒部の終端部に設けられ、この終端部から放出された被処理物と水蒸気を含む空気とを分離させる粉粒分離機とを有し、
    上記下方側の屈曲筒の両上端部を、それぞれ上記筒体の下端部と連結部を介して着脱可能に連結したことを特徴とする乾燥装置。
  3. 上記乾燥筒部において、上記始端部から上方に向かう第一の上昇路の長さに対して、この上昇路に続く第一の下降路の長さをより短く形成し、かつこれ以降の蛇行による下降路の長さを上記第一の下降路より長く形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の乾燥装置。
  4. 投入された被処理物を送り装置により取出口へと移送する第一のホッパと、
    上記取出口から排出される被処理物が送り込まれる始端部から、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように形成され、上記被処理物の上昇路を形成する筒体と下降路を形成する筒体とを上方側の屈曲筒と下方側の屈曲筒とを介して交互に連結して被処理物の乾燥路が形成された第一の乾燥筒部と、
    上記第一の乾燥筒部の始端部に配置され、加熱器により熱せられた空気流とともに上記被処理物を上記乾燥路の終端部へ搬送する第一の送風機と、
    上記第一の乾燥筒部の終端部に設けられ、この終端部から放出された被処理物と水蒸気を含む空気とを分離させる第一の粉粒分離機と、
    上記第一の粉粒分離機から排出される被処理物を受けて下方の取出口へと移送する第二のホッパと、
    上記取出口から排出される被処理物が送り込まれる始端部から、上方及び下方に向けて複数回蛇行するように形成され、上記被処理物の上昇路を形成する筒体と下降路を形成する筒体とを上方側の屈曲筒と下方側の屈曲筒とを介して交互に連結して被処理物の乾燥路が形成された第二の乾燥筒部と、
    上記第二の乾燥筒部の始端部に配置され、加熱器により熱せられた空気流とともに上記被処理物を上記乾燥路の終端部へ搬送する第二の送風機と、
    上記第二の乾燥筒部の終端部に設けられ、この終端部から放出された被処理物と水蒸気を含む空気とを分離させる第二の粉粒分離機と、を有することを特徴とする乾燥装置。
  5. 上記第一の乾燥筒部において、上記始端部から上方に向かう第一の上昇路の長さに対して、この上昇路に続く第一の下降路の長さをより短く形成し、かつこれ以降の蛇行による下降路の長さを上記第一の下降路より長く形成したことを特徴とする請求項4に記載の乾燥装置。
  6. 上記下方側の屈曲筒の両上端部を、それぞれ上記筒体の下端部と連結部を介して着脱可能に連結したことを特徴とする請求項1、4又は5記載の乾燥装置。
  7. 上記上方側の屈曲筒の乾燥路を円弧状に形成し、この乾燥路の頂部からこの乾燥路の中心に向けて上記被処理物を粉砕する粉砕板を突出形成したことを特徴とする請求項2、4又は5記載の乾燥装置。
  8. 上記送風機の吹き出し口の近傍に、空気流を螺旋状に旋回させるための旋回羽根を設けたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の乾燥装置。
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