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JP2009280801A - 樹脂組成物及びその硬化物を用いた光学部材 - Google Patents

樹脂組成物及びその硬化物を用いた光学部材 Download PDF

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JP2009280801A JP2009104885A JP2009104885A JP2009280801A JP 2009280801 A JP2009280801 A JP 2009280801A JP 2009104885 A JP2009104885 A JP 2009104885A JP 2009104885 A JP2009104885 A JP 2009104885A JP 2009280801 A JP2009280801 A JP 2009280801A
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Abstract

【課題】硬化物の透明性が高く、耐光性、耐熱性、機械特性、実装信頼性、耐リフロー性、及び取り扱い性に優れる樹脂組成物、及びこれを用いた光学部材を提供する。
【解決手段】(A)(a)エポキシ基含有(メタ)アクリレートと、(b)1分子中に重合性不飽和結合を1個有する不飽和化合物と、(c)シロキサン構造含有(メタ)アクリレートとが共重合した共重合体に、不飽和カルボン酸を、エポキシ基の当量と不飽和カルボン酸のカルボキシル基の当量とが0.3:1〜0.7:1の割合となるように反応させて得られるアクリル系樹脂、(B)熱又は光硬化可能な不飽和二重結合を少なくとも1個有する硬化性重合単量体、(C)ラジカル重合開始剤、及び(D)ヒンダードアミン系光安定剤を含有してなる樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物及びその硬化物を用いた光学部材に関する。
光学部材用樹脂は、透明基板、レンズ、接着剤、光導波路や発光ダイオード(LED)、フォトトランジスタ、フォトダイオード、固体撮像素子等の光半導体素子用の材料として用いられている。
従来、光学部材用樹脂には透明性や耐光性に優れるアクリル系樹脂、例えばPMMAなどが一般に多用されてきた。しかし、PMMAは、硬化収縮が大きく、また熱可塑性樹脂であるため耐熱性が不十分であるという問題がある。
一方、光・電子機器分野に利用される光学部材用樹脂には、電子基板等への実装プロセスや高温動作下での耐熱性や機械特性が求められ、エポキシ系樹脂がよく用いられていた。しかし、近年、光・電子機器分野でも高強度のレーザ光や青色光や近紫外光の利用が広がり、従来以上に透明性、耐熱性、耐光性に優れた樹脂が求められている。
一般にエポキシ樹脂は可視域での透明性は高いが、紫外から近紫外域では十分な透明性が得られない。中でも脂環式ビスフェノールAジグリシジルエーテル等を用いたエポキシ樹脂は比較的透明性が高いが、熱や光によって着色し易い等の問題点がある。これに対して、特許文献1や特許文献2には、脂環式ビスフェノールAジグリシジルエーテルに含まれる着色原因の一つである不純物の低減方法が開示されている。
また近年、光学部材用途に透明性、着色性に優れるシリコーン樹脂を用いる例、例えば特許文献3が公開されている。
特開2003−171439号公報 特開2004−75894号公報 特開2004−2810号公報
しかしながら、特許文献1、2等に記載の不純物の低減方法を用いて製造した光学部材用樹脂にも、耐熱性、耐紫外線着色性に改善の余地がある。
また、特許文献3に記載のシリコーン樹脂を用いた光学部材用樹脂については、シリコーン樹脂が一般に、取り扱い難い、線膨張係数が大きい、接着性が小さい等といった問題が懸念されている。
そこで本発明は、その硬化物の光学的透明性が高く、耐光性、耐熱性、機械特性、実装信頼性、耐リフロー性、及び取り扱い性に優れる樹脂組成物、及びこれを用いた光学部材を提供することを目的とする。
本発明は、(A)(a)エポキシ基含有(メタ)アクリレートと、(b)1分子中に重合性不飽和結合を1個有する不飽和化合物と、(c)シロキサン構造含有(メタ)アクリレートとが共重合した共重合体に、不飽和カルボン酸を、エポキシ基の当量と不飽和カルボン酸のカルボキシル基の当量とが0.3:1〜0.7:1の割合となるように反応させて得られるアクリル系樹脂、(B)熱又は光硬化可能な不飽和二重結合を少なくとも1個有する硬化性重合単量体、(C)ラジカル重合開始剤、及び(D)ヒンダードアミン系光安定剤を含有してなる樹脂組成物を提供する。
かかる樹脂組成物によれば、その硬化物の光学的透明性が高く、耐光性、耐熱性、機械特性、実装信頼性、耐リフロー性、及び取り扱い性に優れる。
本発明の樹脂組成物によりこのような効果が得られる理由は必ずしも明らかでないが、発明者らは次のように考えている。
すなわち、光学材料として透明性の高いアクリル樹脂としては、一般にPMMAが知られているが、硬化収縮が大きい、熱可塑性樹脂であるため耐熱性が不十分という問題がある。
これに対して、エポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体に不飽和カルボン酸を反応させることで官能基を導入し、架橋構造をより密とすることにより、耐熱性が向上する。
また、エポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体にシロキサン構造を導入することにより、光学特性においてはさらに耐熱性、耐光性を、機械特性においては、強靭性を付与し曲げ強度が向上する。
さらに、ヒンダードアミン系光安定剤を適用することで、さらに耐熱性、耐光性が向上する。
一方、上記アクリル樹脂を表面実装型LEDパッケージの透明封止樹脂に適用すると、鉛フリーはんだのリフロー条件である高温リフロー処理において、熱応力による透明樹脂とパッケージ成形体の界面で剥離が発生する問題があった。
これに対して、エポキシ基に不飽和カルボン酸を反応させる際に、エポキシ基の当量/不飽和カルボン酸のカルボキシル基当量比を0.3〜0.7の割合にし、エポキシ基を残存させることで、化学的な相互作用によるパッケージ成形体との接着性を上げ、さらに低弾性化することでリフロー処理時に発生する熱応力を緩和し、リフロー処理での透明樹脂とパッケージ成形体の界面での剥離が抑制される。
上記共重合体は、共重合体中の全モノマー単位を基準として、(a)エポキシ基含有(メタ)アクリレート10〜65モル%、(b)1分子中に重合性不飽和結合を1個有する不飽和化合物20〜75モル%、(c)シロキサン構造含有(メタ)アクリレート10〜65モル%の比で共重合した共重合体であることが好ましい。
(a)エポキシ基含有(メタ)アクリレートはグリシジル(メタ)アクリレートであることが好ましい。
(c)シロキサン構造含有(メタ)アクリレートは、下記一般式(1)又は(2)で表される化合物であるであることが好ましい。
Figure 2009280801

(mは0〜10の整数、R、R、Rは各々独立して水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、アリール基、トリメチルシロキシ基を表す。ただし、R、R、Rのうち少なくとも一つは、トリメチルシロキシ基である。)
Figure 2009280801

(mは0〜10の整数、nは0〜150の整数,Rは各々独立して水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、アリール基を表す。)
本発明は、上記本発明の樹脂組成物を硬化した硬化物からなる光学部材を提供する。
かかる光学部材によれば、光学的透明性が高く、耐光性、耐熱性、取り扱い性に優れる。
本発明により、その硬化物の光学的透明性が高く、耐光性、耐熱性、機械特性、実装信頼性、耐リフロー性、取り扱い性に優れる樹脂組成物を提供することが可能となった。さらに、本発明により、耐熱性、耐光性、取り扱い性に優れ、寿命や信頼性が向上した光学部材を提供することが可能となった。
本発明の樹脂組成物を用いた表面実装型LEDパッケージの具体例を示す模式断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書中、(メタ)アクリル共重合体とはアクリル共重合体及びそれに対応するメタクリル共重合体を示し、(メタ)アクリレートとはアクリレート及びそれに対応するメタクリレートを示す。
本発明の樹脂組成物は、(A)(a)エポキシ基含有(メタ)アクリレートと、(b)1分子中に重合性不飽和結合を1個有する不飽和化合物と、(c)シロキサン構造含有(メタ)アクリレートとが共重合した共重合体に、不飽和カルボン酸を、エポキシ基の当量と不飽和カルボン酸のカルボキシル基の当量とが0.3:1〜0.7:1の割合となるように反応させて得られるアクリル系樹脂、(B)熱又は光硬化可能な不飽和二重結合を少なくとも1個有する硬化性重合単量体、(C)ラジカル重合開始剤、及び(D)ヒンダードアミン系光安定剤を含有してなる。
(a)エポキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等が挙げられ、その中でもグリシジルメタクリレートが好ましい。
(b)1分子中に重合性不飽和結合を1個有する不飽和化合物は、エポキシ基を有していないものであれば特に制限はなく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエトキシ(メタ)アクリレート、2−エトキシエトキシ(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ピレノキシド付加物(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルモノ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンを有するモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(c)シロキサン構造含有(メタ)アクリレートは、ケイ素原子と酸素原子とが交互に結合したシロキサン構造と、(メタ)アクリレート基とを有する単量体であり、下記一般式(1)又は下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(1)で表される化合物の好適な具体例としては、m=3、R=R=R=トリメチルシロキシ基である3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等が挙げられる。
一般式(2)で表される化合物の好適な具体例としては、m=3、n=27、R=メチル基である片末端メタクリル変性シリコーンオイル(官能基等量2,100)、m=3、n=61、R=メチル基である片末端メタクリル変性シリコーンオイル(官能基等量4,600)、m=3、n=161、R=メチル基である片末端メタクリル変性シリコーンオイル(官能基等量12,000)等が挙げられるが、溶剤との相溶性の観点で低分子量のm=3、n=27、R=メチル基である片末端メタクリル変性シリコーンオイル(官能基等量2,100)が好ましい。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
Figure 2009280801

(mは0〜10の整数、R、R、Rは各々独立して水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、アリール基、トリメチルシロキシ基を表す。ただし、R、R、Rのうち少なくとも一つは、トリメチルシロキシ基である。)
Figure 2009280801

(mは0〜10の整数、nは0〜150の整数,Rは各々独立して水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、アリール基を表す。)
上記(a)成分、(b)成分、及び(c)成分は、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で溶液重合法などの公知の方法にて共重合させて共重合体とすることができる。以下に、その具体例を示す。
反応容器中に溶剤を入れ、窒素ガス雰囲気下、0.15MPa(1.5kgf/cm)の加圧条件にて攪拌しながら140℃まで加熱する。140℃で(a)エポキシ基含有(メタ)アクリレート、(b)1分子中に重合性不飽和結合を1個有する不飽和化合物、(c)シロキサン構造含有(メタ)アクリレート及びラジカル重合開始剤からなる混合液を均一滴下し、滴下終了後さらに反応を続けることにより、共重合体が得られる。
ラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等、通常のラジカル重合に使用できるものを使用することができる。
例えば、アゾ系開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサノン−1−カルボニトリル、アゾジベンゾイル等が挙げられ、過酸化物開始剤としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ヘキシルパーオキシド等が挙げられる。
上記(a)成分の配合比は、(a)、(b)、及び(c)成分の総モル数に対して、10〜65モル%であることが好ましく、20〜55モル%であることがより好ましい。この配合比が10モル%未満では、この樹脂組成物の曲げ強度が低下する傾向があり、65モル%を超えても、この樹脂組成物の曲げ強度が低下する傾向がある。
上記(b)成分の配合比は、(a)、(b)、及び(c)成分の総モル数に対して、2
0〜75モル%であることが好ましく、30〜65モル%であることがより好ましい。この配合比が20モル%未満では、この樹脂組成物の曲げ強度が低下する傾向があり、75モル%を超えても、この樹脂組成物の曲げ強度が低下する傾向がある。
上記(c)成分の配合比は、(a)、(b)、及び(c)成分の総モル数に対して、10〜65モル%であることが好ましく、20〜55モル%であることがより好ましい。この配合比が10モル%未満では、この樹脂組成物の曲げ強度が低下する傾向があり、65モル%を超えても、この樹脂組成物の曲げ強度が低下する傾向がある。
上記共重合体の重量平均分子量は、1,000〜50,000であることが好ましく、2,000〜30,000であることがより好ましい。この重量平均分子量が1,000未満では樹脂組成物の機械特性(曲げ強度)及び光学特性も低下する傾向があり、50,000を超えると、(B)硬化性重合単量体に溶解し難くなる傾向がある。重量平均分子量が1,000〜10,000の低分子量の共重合体を作る手法としては、連鎖移動剤を用いる方法、ラジカル重合開始剤を多く加える方法、より高温条件下で反応を行なう方法等が挙げられる。
なお、本明細書中、重量平均分子量とは、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー法(GPC)により、標準ポリスチレンによる検量線を用いて測定されるものを示し、例えば以下の測定条件で測定することができる。
〈GPC条件〉
使用機器:日立L−6000型〔株式会社日立製作所〕
カラム :ゲルパックGL−R420+ゲルパックGL−R430+ゲルパックGL−R440(計3本)〔いずれも日立化成工業株式会社製商品名〕
溶離液 :テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量 :1.75ml/min.
検出器 :L−3300RI〔株式会社日立製作所〕
上述の共重合体と不飽和カルボン酸を反応させることにより(A)アクリル系樹脂を得ることができる。共重合体と不飽和カルボン酸との配合比は、エポキシ基とカルボニル基の当量比が共重合体中のエポキシ基と不飽和カルボン酸のカルボニル基との当量比が0.3〜0.7(0.3:1〜0.7:1)になるように配合するが、特に0.4〜0.6であることが好ましい。
この配合比が0.3未満であると硬化後に樹脂硬化物表面にタックが残り、取り扱い性が低下する傾向にあり、0.7を超えるとリフロー処理において剥離が発生する傾向がある。
不飽和カルボン酸としては、典型的には(メタ)アクリル酸が用いられる。
上記反応は塩基性触媒、例えば、N,N’−ジエチルシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、またリン系触媒、例えば、トリフェニルホスフィンなどの存在下、105℃で8〜10時間反応させることにより行うことができる。
(A)アクリル系樹脂は、精製することにより耐光性及び耐熱着色性を向上させることができる。精製は、公知の精製法にて行うことができるが、例えば、再沈法にて精製することができる。以下に、その具体例を示す。
アクリル系樹脂溶液を10倍量の貧溶媒(メタノール:水=50:50)に攪拌しながら滴下し、滴下終了後、上澄み液を除去して、沈殿物を得る。その沈殿物を溶剤に溶かし、硫酸マグネシウムで脱水した後ろ過し、その溶液を脱溶剤することにより、精製された(A)アクリル系樹脂が得られる。
(B)熱又は光硬化可能な不飽和二重結合を少なくとも1個有する硬化性重合単量体としては、耐熱性の観点からエーテル構造を有さないもの、また耐光性の観点から芳香環を2つ以上含まないものが好ましい。その具体例としては、グリシジル(メタ)アクリレート、3、4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエトキシ(メタ)アクリレート、2−エトキシエトキシ(メタ)アクリレート、ピレノキシド付加物(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルモノ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンを有するモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−エタンジオールジ(メタ)クリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、亜鉛ジ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、カプロラクトン変性トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート、片末端(メタ)アクリル変性シリコーンオイル、両末端(メタ)アクリル変性シリコーンオイルなどが挙げられる。これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。
(C)ラジカル重合開始剤としては、例えば、ラジカル熱重合開始剤、光重合開始剤が挙げられる。
ラジカル熱重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等、通常のラジカル重合に使用できるものを使用することができる。
例えば、アゾ系開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサノン−1−カルボニトリル、アゾジベンゾイル等が挙げられ、過酸化物開始剤としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ヘキシルパーオキシド等が挙げられる。
さらに、架橋反応をより効率的に進行させるに、半減期温度の異なる複数のラジカル熱重合開始剤を併用すると効果的である。例えば、過酸化ラウロイルで60℃5時間硬化させた後、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネートで120℃1時間硬化させることで反応をより進行させることができる。
また光重合開始剤としては、工業的UV照射装置の紫外線を効率良く吸収して活性化し、硬化樹脂を黄変させないものであれば特に特定されるものではない。例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノンとトリプロピレングリコールジアクリレートとの混合物、及びオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−(2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ)−エチルエステルとオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチルエステルの混合物等が挙げられる。
(D)ヒンダートアミン系光安定剤としては、これは別名HALSとも称されるが、例えば、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(ADEKA社製、商品名アデカスタブ LA−52)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタン−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(ADEKA社製、商品名アデカスタブ LA−57)、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル、及びトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(ADEKA社製、商品名アデカスタブ LA−62)、2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノールとトリデシルアルコールと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸との縮合物(ADEKA社製、商品名アデカスタブ LA−67)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β,β−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)−ジエタノールとの縮合物(ADEKA社製、商品名アデカスタブ LA−68LD)、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)(ADEKA社製、商品名アデカスタブ LA−77Y)、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート(ADEKA社製、商品名アデカスタブ LA−82)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート(ADEKA社製、商品名アデカスタブ LA−87)、高分子量ヒンダードアミン系光安定剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名CHIMASSORB 119FL、CHIMASSORB 2020FDL、)、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名CHIMASSORB 944FDL)、高分子立体障害型アミン誘導体(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名TINUVIN 622LD)、(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名TINUVIN144)、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名TINUVIN 765)などが挙げられる。これらのうち、耐熱、耐光性を著しく向上させるものとして、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(ADEKA社製、商品名アデカスタブ LA−52)、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)(ADEKA社製、商品名アデカスタブ LA−77Y)、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名TINUVIN 765)が好ましい。これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の樹脂組成物における(B)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して10〜70重量部であることが好ましく、20〜60重量部であることがより好ましい。10重量部より小さいと、樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎ、扱い難くなる傾向があり、一方、70重量部より大きいと、曲げ強度が低下する傾向がある。
本発明の樹脂組成物における(C)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して0.01〜5重量部とすることが好ましく、0.1〜1重量部とすることがより好ましい。この配合量が5重量部を超えると硬化物が熱や近紫外線によって着色し易くなり、0.01重量部より少ないと硬化し難くなる傾向がある。半減期温度の異なる複数の熱ラジカル重合開始剤を用いた場合においては、合計の配合量が上記範囲となることが好ましい。
本発明の樹脂組成物における(D)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して0.01〜5重量部とすることが好ましく、0.1〜1重量部とすることが特に好ましい。この配合量が5重量部を超えると硬化物が着色し易くなり、0.01重量部より少ないと着色を抑える効果が小さくなる傾向がある。
本発明の樹脂組成物には、上記成分以外に、フェノール系やリン系の酸化防止剤、紫外線吸収剤、無機充填剤、有機充填剤、カップリング剤、重合禁止剤等を添加することができる。また、成形性の観点から離型剤、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤等を添加してもよい。
以上、説明した本発明の樹脂組成物は、その硬化物の光学的透明性が高く、耐熱性、耐光性、機械特性、実装信頼性、耐リフロー性、取り扱い性に優れる樹脂組成物であり、その硬化物を用いた透明基板、レンズ、接着剤、光導波路や発光ダイオード(LED)、フォトトランジスタ、フォトダイオード、固体撮像素子等の光半導体素子用途の光学部材として使用することができる。
本発明の光学部材は、例えば以下に示す方法により製造することができる。
すなわち、上述の樹脂組成物の溶液を所望の部分に注型、ポッティング、又は金型へ流し込み、加熱によって硬化することにより、光学部材を製造することができる。
また、硬化阻害や着色防止のため、予め窒素バブリングによって樹脂組成物中の酸素濃度を低減することが望ましい。
熱硬化の場合の硬化条件は、最終的に硬化が完結する温度、時間が望ましい。(B)硬化性重合単量体の種類、組み合わせ、添加量等により望ましい温度、時間は異なるが、例えば、60〜150℃で1〜5時間程度とすることが望ましい。また、急激な硬化反応により発生する内部応力を低減するために、硬化温度を段階的に昇温することが望ましい。
本発明の樹脂組成物を表面実装型LEDパッケージ(光半導体装置)の透明封止樹脂に適用した場合のパッケージ成形体としては、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を適用することができる。
熱可塑性樹脂としては、液晶ポリマー、ポリフタルアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート等、従来から知られているあらゆる熱可塑性樹脂を用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、シアネート樹脂等種々のものを用いることができる。特に、エポキシ樹脂は透明封止樹脂に対する接着性が優れるため好ましい。熱可塑性樹脂を用いた場合、成形は射出成形で行い、熱硬化性樹脂を用いた場合、成形はトランスファー成形で行う。
図1は、本発明の樹脂組成物を用いた表面実装型LEDパッケージの具体例を示す模式断面図である。図1に示す表面実装型LEDパッケージ200は、半導体発光素子102と、本発明の樹脂組成物を硬化した硬化物からなる封止体(透明封止樹脂)104と、樹脂成形体100とを有する。
樹脂成形体100は、リードフレームから成形した一対のリード105、106を熱硬化性樹脂からなる樹脂部103によりモールドした構造を有する。
樹脂部103には開口部101が形成されており、その中に半導体発光素子102が載置されている。そして、半導体発光素子102を包含するように封止体104により封止されている。半導体発光素子102は、リード106の上にマウントされている。
そして、半導体発光素子102上の電極102aとリード105とが、ワイア107により接続されている。2本のリード105、106を通して半導体発光素子102に電力を供給すると発光が生じ、その発光が封止体104を通して光取り出し面108から取り出される。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(製造例1)
反応容器中にトルエン101重量部を入れ、窒素ガス雰囲気下、0.15MPa(1.5kgf/cm)の加圧条件にて攪拌しながら140℃まで加熱した。140℃で下記表1記載の配合1からなる成分114重量部を2時間かけて均一滴下した。滴下終了後、さらに4時間反応を続け共重合体を合成した。得られた共重合体のモル比は、(a)/(b)/(c)=40/10/50であり、重量平均分子量が2,000であった。
次にこの共重合体214重量部にアクリル酸のカルボニル基で当量比が0.5になる量のアクリル酸5.3重量部、トリフェニルホスフィン1重量部及びハイドロキノンモノメチルエーテル0.3重量部を加え、大気圧で、空気を吹き込みながら100℃で10時間加熱攪拌し、固形分50重量%のアクリル系樹脂(酸価:1.5)溶液を得た。さらに、このアクリル系樹脂溶液を10倍量の貧溶媒(メタノール:水=50:50)中に攪拌しながら滴下し、数時間静置した後、上澄み液を除去し沈殿物を得た。その沈殿物をTHFで溶かし、硫酸マグネシウムで脱水した後ろ過した。その溶液をエバポレータによりトルエン含有量が1重量%以下になるまで脱溶剤し、精製した(A)アクリル系樹脂を得た(表1中の配合1に対応)。
(製造例2〜10)
製造例1における配合1を、下記表1の各配合(配合2〜10)に変えた以外は、製造例1と同様にして、製造例2〜10のアクリル系樹脂を得た。表1中の配合2〜10は、製造例2〜10にそれぞれ対応している。
Figure 2009280801

GMA:グリシジルメタクリレート ライトエステルG 共栄社化学株式会社製
MMA:メチルメタクリレート 和光純薬工業株式会社製
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート ライトエステルHO 共栄社化学株式会社製
TM−0701T:3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン チッソ株式会社製
X−24−8201:片末端メタクリル変性シリコーンオイル 信越化学工業株式会社製パーヘキシルD:ジ−t−ヘキシルパーオキシド 日本油脂株式会社製
(実施例1)
製造例1で得られた(A)アクリル系樹脂50重量部、ラウリルアクリレート(ライトアクリレートLA 共栄社化学株式会社製)50重量部、過酸化ラウロイル(パーロイルL 日本油脂株式会社製)0.5重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(パーブチルI 日本油脂株式会社製)0.5重量部、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(ADEKA社製、商品名アデカスタブ LA−52)0.15重量部を常温(25℃)にて混合し、樹脂組成溶液を調製した。この樹脂溶液を、3mm及び1mm厚のシリコーン製のスペーサーをガラス板で挟んだ型の中に流し入れ、オーブン中で60℃3時間、120℃1時間の条件で加熱し、3mm及び1mm厚の硬化物を得た。
(実施例2〜8、及び比較例1〜3)
製造例1で得られた(A)アクリル系樹脂に代えて、製造例2〜10で得られた(A)アクリル系樹脂を使用して、下記表2に示す配合で実施例1と同様に樹脂組成物を調製し、3mm及び1mm厚の硬化物を得た。
Figure 2009280801

※表中の配合量数値単位は全て重量部
LA:ラウリルアクリレート (NKエステルLA 新中村化学工業株式会社製)
MMA:メチルメタクリレート (ライトエステルM 共栄社化学株式会社製)
LPO:過酸化ラウロイル (パーロイルL 日本油脂株式会社製)
PBI:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート (パーブチルI 日本油脂株式会社製)
LA−52:テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート (アデカスタブ LA−52 ADEKA株式会社製)
上記実施例、比較例で得られた硬化物の機械特性及び光学特性を以下の方法により測定した。
曲げ弾性率及び曲げ強度は次のようにして算出した。すなわち、上記の硬化物から3×20×50mmの試験片を切り出し、三点曲げ試験装置を用いてJIS−K−6911に準拠した3点支持による曲げ試験を行い、下記数式(1)から曲げ弾性率を、下記数式(2)から曲げ強度を算出した。支点間距離は24mm、クロスヘッド移動速度は0.5mm/分、測定温度は室温(25℃)及び半導体パッケージ実装時のリフロー温度に近い250℃で測定を行った。
Figure 2009280801

(式中、Ef:曲げ弾性率(MPa)、σfB:曲げ強さ(MPa)、P’:試験片が折れた時の加重(N)であり、L:支点間距離、W:試験片の幅、h:試験片の厚さである。)
評価に用いた表面実装型LEDパッケージは図1に示す構造のものであり、パッケージ成形体には、エポキシ系の熱硬化性樹脂を用いた。
表面実装型LEDパッケージの実装信頼性は、冷熱温度サイクル下(1サイクルを−40℃/30min−85℃/30minとし、0及び100サイクルで評価)でパッケージ内の各樹脂組成物のひび割れ(クラック)、及び透明封止樹脂とパッケージ成形体の間の剥離(不良)の有無により評価した。所定のサイクル数での不良品率(=不良の数/試験に用いたパッケージ数*100(%))を計算し、実装信頼性とした。
表面実装型LEDパッケージのリフロー試験は、最高温度260℃10秒の温度条件におけるリフロー試験を行い、パッケージ内の各樹脂組成物のひび割れ(クラック)、及び透明封止樹脂とパッケージ成形体の間の剥離(不良)の有無を評価した。リフロー試験後の不良品率(=不良の数/試験に用いたパッケージ数*100(%))を計算し、耐リフロー性とした。
透過率は硬化後(初期)及び耐熱変色性の評価として150℃で144時間の高温放置した後に測定した。測定は分光光度計を用い、1mm厚の試験片で測定した。黄色味を示す黄変度(YI)は測定した透過スペクトルを用い、標準光Cの場合の三刺激値XYZを求め、下記数式(3)から求めた。
Figure 2009280801
上記実施例、比較例の機械特性、すなわち室温(25℃)での曲げ弾性率及び強度、実装信頼性、耐リフロー性、光学特性、すなわち硬化後(初期)と高温放置後での400nmでの透過率及び黄変度を表3に示す。
Figure 2009280801
実施例1〜8ではいずれも耐リフロー性に優れる。さらに、光学特性についても初期の透過率が高く、黄変度が小さく、高温放置後での透過率の低下が少なく、黄変度の変化量も小さいことが分かる。一方、カルボキシル基当量比が0.8の割合で不飽和カルボン酸を反応させた比較例1では、リフロー試験で剥離が発生した。また、カルボキシル基当量比が0.2の割合で不飽和カルボン酸を反応させた比較例2では、硬化後樹脂表面にタックが残った。
100…樹脂成形体、101…開口部、102…半導体発光素子、103…樹脂部、104…封止体(透明封止樹脂)、105、106…リード、107…ワイア、108…光取り出し面、200…表面実装型LEDパッケージ。

Claims (5)

  1. (A)(a)エポキシ基含有(メタ)アクリレートと、(b)1分子中に重合性不飽和結合を1個有する不飽和化合物と、(c)シロキサン構造含有(メタ)アクリレートとが共重合した共重合体に、不飽和カルボン酸を、エポキシ基の当量と不飽和カルボン酸のカルボキシル基の当量とが0.3:1〜0.7:1の割合となるように反応させて得られるアクリル系樹脂、
    (B)熱又は光硬化可能な不飽和二重結合を少なくとも1個有する硬化性重合単量体、
    (C)ラジカル重合開始剤、及び
    (D)ヒンダードアミン系光安定剤を含有してなる樹脂組成物。
  2. 前記共重合体は、共重合体中の全モノマー単位を基準として、(a)エポキシ基含有(メタ)アクリレート10〜65モル%、(b)1分子中に重合性不飽和結合を1個有する不飽和化合物20〜75モル%、(c)シロキサン構造含有(メタ)アクリレート10〜65モル%の比で共重合した共重合体である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. (a)エポキシ基含有(メタ)アクリレートがグリシジル(メタ)アクリレートである、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. (c)シロキサン構造含有(メタ)アクリレートが、下記一般式(1)又は(2)で表される化合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
    Figure 2009280801

    (mは0〜10の整数、R、R、Rは各々独立して水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、アリール基、トリメチルシロキシ基を表す。ただし、R、R、Rのうち少なくとも一つは、トリメチルシロキシ基である。)
    Figure 2009280801

    (mは0〜10の整数、nは0〜150の整数,Rは各々独立して水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、アリール基を表す。)
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を硬化した硬化物からなる光学部材。
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