JP2009272942A - 受信装置、無線通信システム、チャネルベクトルの量子化方法、及びマルチストリームの伝送方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い伝送特性、及び伝送効率を実現可能な受信装置を提供すること。
【解決手段】N本(N≧3)の受信アンテナからM本(2≦M≦N−1)の受信アンテナの組み合わせを選択し、互いに異なるK個(K≧2)の組み合わせで形成される全ての組を選択するアンテナ候補選択部と、M本の受信アンテナに対応するM個のチャネルベクトルを合成量子化して各組に対応するK個の量子化ベクトルを算出する合成量子化部と、K個の量子化ベクトルの角度差を組毎に算出する角度差計算部と、角度差計算部により算出された角度差が最も直角に近い組を検出し、その組に対応するK個の量子化ベクトルを選択する直交量子化ベクトル選択部と、直交量子化ベクトル選択部により選択されたK個の量子化ベクトルを用いて受信SINRを算出する受信SINR算出部とを備える、受信装置が提供される。
【選択図】図6
【解決手段】N本(N≧3)の受信アンテナからM本(2≦M≦N−1)の受信アンテナの組み合わせを選択し、互いに異なるK個(K≧2)の組み合わせで形成される全ての組を選択するアンテナ候補選択部と、M本の受信アンテナに対応するM個のチャネルベクトルを合成量子化して各組に対応するK個の量子化ベクトルを算出する合成量子化部と、K個の量子化ベクトルの角度差を組毎に算出する角度差計算部と、角度差計算部により算出された角度差が最も直角に近い組を検出し、その組に対応するK個の量子化ベクトルを選択する直交量子化ベクトル選択部と、直交量子化ベクトル選択部により選択されたK個の量子化ベクトルを用いて受信SINRを算出する受信SINR算出部とを備える、受信装置が提供される。
【選択図】図6
Description
本発明は、受信装置、無線通信システム、チャネルベクトルの量子化方法、及びマルチストリームの伝送方法に関する。特に、移動通信システムにおけるマルチユーザMIMO(Multiple−Input and Multiple−Output)方式に係る受信装置、無線通信システム、チャネルベクトルの量子化方法、及びマルチストリームの伝送方法に関する。
無線装置間の通信速度を高速化する技術の一つとして、多入力・多出力伝送方式が知られている。この方式は、文字通り、複数のアンテナを用いた信号の入出力を基本としている。この方式の特徴は、異なる複数のアンテナを利用して、同じタイミング、かつ、同じ周波数で複数の送信データを一度に送信することが可能な点にある。そのため、同時に送信可能なチャネルの数が増加するにつれ、増加したチャネルの分だけ単位時間当たりに送信可能な情報量を増加させることが可能になる。また、この方式は、通信速度を向上させるに当たって、占有される周波数帯域が増加しないという利点も有する。
しかし、同一周波数の搬送波成分を有する複数の変調信号が同時に送信されるため、受信側において混信した変調信号を分離する手段が必要になる。そこで、受信側において、無線伝送路の伝送特性を表すチャネル行列が推定され、そのチャネル行列に基づき、受信信号から各サブストリームに対応する送信信号が分離される。尚、チャネル行列は、パイロットシンボル等を用いて推定される。
しかしながら、伝送路内で付加されるノイズやサブストリーム間に生じる干渉等の影響を十分に除去してサブストリーム毎に送信信号を精度良く再現するには特別な工夫が必要である。近年、MIMO信号検出に関する様々な技術が開発されてきている。特に最近は、MIMO方式の信号伝送が可能な複数の通信装置を含むマルチユーザMIMOシステムに関する話題に注目が集まっている。
マルチユーザMIMOシステムにおける信号検出方法としては、例えば、MMSE(Minimum Mean Squared Error)検出を利用する方法が知られている。この方法は、受信側でMMSE検波後のSINR(Signal power to Interference plus Noise power Ratio)を算出して送信側に帰還し、そのMMSE検波後のSINRに基づいて伝送制御パラメータを設定することで伝送特性を向上させる技術である。
さらに、上記のMMSE検波方式よりも伝送特性を向上させることが可能な方式として、例えば、MLD(Maximum Likelihood Detection)検波方式等をマルチユーザMIMOシステムの受信側に利用したいという要望もある。そのため、ユーザ毎にサブチャネルを分離する技術が求められている。これに関連する技術として、例えば、下記の非特許文献1には、各受信装置から帰還されたサブチャネル行列を特異値分解してビームフォーミング行列を算出する技術が開示されている。
また、受信側で推定したチャネル情報を送信側に帰還して、送信側でスループットが向上するユーザの組み合わせを選択する技術が知られている。このとき、チャネル情報の帰還情報量を低減させるために各チャネルベクトルに対して量子化が施される。このとき、量子化誤差を低減させるために、複数のチャネルベクトルを合成量子化する技術が知られている。この合成量子化技術の一例として、下記の非特許文献2には、最大比伝送チャネルベクトル量子化と呼ばれる手法が開示されている。こうした手法を用いることで、チャネル情報を帰還する際の帰還情報量を低減することができる。
Q.H.Spencer et al,"Zero−forcing methods for downlink spatial multiplexing in multiuser MIMO channels", IEEE Trans. Signal Processing, vol.52, no.2, pp.461−471, Feb 2004
D.Love, R.Heath and T.Strohmer,"Grassmannian beamforming for multiple−input multiple−output wirelesssystems",IEEE Trans. on Information Theory, vol.49, no.10, pp.2735−2747, October 2003
しかしながら、上記の非特許文献2に記載のシステムにおいては、各ユーザにおいて、全ての受信アンテナに対応するチャネルベクトルを用いて量子化チャネルベクトルが算出されるため、ユーザ毎に1ストリームしか送信できない。そのため、送信アンテナ数よりもユーザ数が少ない場合、スループット特性が低下するという問題がある。また、あるユーザが高速のデータ伝送を要求しても、ストリーム数を増やして高速化することができないという問題がある。
また、上記の非特許文献1に記載のシステムにおいては、1ユーザ当たり複数のストリームを伝送することが可能であるが、ユーザ単位でブロック対角化されたビームフォーミング行列を用いて送信ビームフォーミングが施されているため、各ユーザが他ユーザのMIMOチャネル情報を知り得ない。そのため、自ユーザに向けられるビームフォーミングウェイトを予測することができない。その結果、スループットが向上するユーザの組み合わせを送信側で選択する際に用いる信号品質情報が各ユーザにおいて算出できず、信号品質情報を用いてユーザ選択する場合に比べて、スループット特性が低下してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、伝送効率及び伝送特性を向上させることが可能な、新規かつ改良された受信装置、無線通信システム、及び無線通信方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、N本(N≧3)の受信アンテナからM本(2≦M≦N−1)の受信アンテナの組み合わせを選択し、互いに異なるK個(K≧2)の前記組み合わせで形成される全ての組を選択するアンテナ候補選択部と、前記M本の受信アンテナに対応するM個のチャネルベクトルを合成量子化して前記各組に対応するK個の量子化ベクトルを算出する合成量子化部と、前記K個の量子化ベクトルの角度差を前記組毎に算出する角度差計算部と、前記角度差計算部により算出された角度差が最も直角に近い組を検出し、その組に対応する前記K個の量子化ベクトルを選択する直交量子化ベクトル選択部と、前記直交量子化ベクトル選択部により選択された前記K個の量子化ベクトルを用いて受信SINRを算出する受信SINR算出部とを備え、前記直交量子化ベクトル選択部により選択された前記K個の量子化ベクトルのコードブックインデックスと、前記受信SINR算出部により算出された受信SINRとを送信側に帰還する、受信装置が提供される。
このように、上記の受信装置は、アンテナ候補選択部により、N本(N≧3)の受信アンテナからM本(2≦M≦N−1)の受信アンテナの組み合わせを選択し、互いに異なるK個(K≧2)の前記組み合わせで形成される複数の組を選択する。N本(N≧3)の受信アンテナから選択できるM本(2≦M≦N−1)の受信アンテナの組み合わせは複数通りある。そのため、互いに異なるK個の組み合わせを選択し、「組み合わせ」の組を選択することができる。アンテナ候補選択部は、このような「組」を全て選択するのである。
さらに、上記の受信装置は、合成量子化部により、前記M本の受信アンテナに対応するM個のチャネルベクトルを合成量子化して前記各組に対応するK個の量子化ベクトルを算出する。上記の通り、「組」毎にK個の「M本の受信アンテナの組み合わせ」がある。M本の受信アンテナで受信した信号からチャネル行列が生成できる。そして、各受信アンテナに対応するチャネルベクトルを抽出することができる。つまり、組毎に「M個のチャネルベクトル」がK個ずつ得られる。そこで、合成量子化部は、M個のチャネルベクトルを合成量子化して1つの量子化ベクトルを生成する。その結果、各組に対応するK個の量子化ベクトルが得られる。
さらに、上記の受信装置は、角度差計算部により、前記K個の量子化ベクトルの角度差を前記組毎に算出する。そして、直交量子化ベクトル選択部により、前記角度差計算部により算出された角度差が最も直角に近い組を検出し、その組に対応する前記K個の量子化ベクトルを選択する。この角度差が直角に近いほど、受信ビームフォーミングにおいてサブストリームの分離が容易になる。そして、上記の受信装置は、受信SINR算出部により、前記直交量子化ベクトル選択部により選択された前記K個の量子化ベクトルを用いて受信SINRを算出し、各量子化ベクトルのコードブックインデックスと共に送信側に帰還する。
上記のように、角度差が直角に近い量子化ベクトルの組が選択され、それらのコードブックインデックスと、受信SINRとが帰還される。送信側では、コードブックインデックスから量子化ベクトルを再生することができる。そのため、送信側では、量子化ベクトルを利用してユーザ間干渉を除去することが可能な送信ビームフォーミング行列(ウェイト行列)を生成することができるようになる。また、送信側では、受信SINRを用いてスループット特性が向上するような受信装置の組み合わせを選択できるようになる。その結果、MIMOチャネルにおけるスループット特性を向上させることが可能になる。
また、上記の受信装置は、前記コードブックインデックスから生成された送信ビームフォーミング行列により送信ビームフォーミングが施された信号を受信し、受信した信号から前記N本の受信アンテナに対応するN個のチャネルベクトルを推定するビームフォーミングチャネル推定部と、前記ビームフォーミングチャネル推定部により推定された前記N個のチャネルベクトルを用いて、各サブストリームを分離するためのK個の受信ビームフォーミングベクトルを生成する受信ビームフォーミングベクトル生成部と、前記K個の受信ビームフォーミングベクトルを用いてビームフォーミング後の受信SINRを算出するビームフォーミング後受信SINR算出部と、をさらに備えていてもよい。
この場合、上記の受信装置は、前記ビームフォーミング後受信SINR算出部により算出されたビームフォーミング後の受信SINRを送信側に帰還するように構成される。また、上記の受信装置は、前記ビームフォーミング後の受信SINRに基づいて決定された符号化方式、及び変調方式によりチャネル符号化、及び変調マッピングが施された信号を受信し、受信した信号から前記K個の受信ビームフォーミングベクトルを用いてK個のサブストリームを分離する受信ビームフォーミング部をさらに備えていてもよい。
このように、送信ビームフォーミングが施された信号を受信し、受信した信号から推定されるチャネルベクトルを用いて受信ビームフォーミングベクトルが生成され、この受信ビームフォーミングベクトルから受信SINRが算出される。この受信SINRは、送信ビームフォーミングと、受信ビームフォーミングとが考慮されたものとなる。この受信SINRが送信側に帰還され、符号化方式及び変調方式の組み合わせを決定される際に参照されることで、より伝送効率の高い組み合わせが選択され、スループット特性の向上に寄与する。
また、送信ビームフォーミングが施された信号によるチャネルベクトルの推定処理は、残留ユーザ間干渉の効果を推定する処理に相当する。従って、上記のように、受信した信号に受信ビームフォーミングを施してサブストリームを分離することで、残留ユーザ間干渉を除去することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、送信装置と、複数の受信装置とを含む次のような無線通信システムが提供される。
上記の無線通信システムに含まれる前記各受信装置は、N本(N≧3)の受信アンテナからM本(2≦M≦N−1)の受信アンテナの組み合わせを選択し、互いに異なるK個(K≧2)の前記組み合わせで形成される全ての組を選択するアンテナ候補選択部と、前記M本の受信アンテナに対応するM個のチャネルベクトルを合成量子化して前記各組に対応するK個の量子化ベクトルを算出する合成量子化部と、前記K個の量子化ベクトルの角度差を前記組毎に算出する角度差計算部と、前記角度差計算部により算出された角度差が最も直角に近い組を検出し、その組に対応する前記K個の量子化ベクトルを選択する直交量子化ベクトル選択部と、前記直交量子化ベクトル選択部により選択された前記K個の量子化ベクトルを用いて受信SINRを算出する受信SINR算出部と、前記直交量子化ベクトル選択部により選択された前記K個の量子化ベクトルのコードブックインデックスと、前記受信SINR算出部により算出された受信SINRとを前記送信装置に帰還するコードブックインデックス/受信SINR帰還部と、を備える。
また、上記の無線通信システムに含まれる前記送信装置は、前記各受信装置から帰還されたコードブックインデックスに基づいて量子化ベクトルを再生する量子化ベクトル再生部と、前記複数の受信装置から帰還された受信SINRに基づいてスループット特性が向上する前記受信装置の組み合わせを選択するユーザ選択部と、前記ユーザ選択部により選択された受信装置の組み合わせに対応する前記量子化ベクトルの組み合わせを用いて前記各受信装置に送信されるストリームが互いに干渉しないようにする送信ビームフォーミング行列を生成する送信ビームフォーミング行列生成部と、前記ユーザ選択部により選択された各受信装置に送信される信号をK個のサブストリームに分配し、前記送信ビームフォーミング行列を用いて全てのサブストリームに送信ビームフォーミングを施す送信ビームフォーミング処理部と、前記送信ビームフォーミングが施された信号を複数のアンテナで送信する送信部と、を備える。
また、上記の無線通信システムに含まれる前記各受信装置は、前記送信ビームフォーミングが施された信号を受信し、受信した信号から前記N本の受信アンテナに対応するN個のチャネルベクトルを推定するビームフォーミングチャネル推定部と、前記ビームフォーミングチャネル推定部により推定された前記N個のチャネルベクトルを用いて、各サブストリームを分離するためのK個の受信ビームフォーミングベクトルを生成する受信ビームフォーミングベクトル生成部と、前記K個の受信ビームフォーミングベクトルを用いてビームフォーミング後の受信SINRを算出するビームフォーミング後受信SINR算出部と、前記ビームフォーミング後受信SINR算出部により算出されたビームフォーミング後の受信SINRを送信側に帰還するビームフォーミング後受信SINR帰還部と、をさらに備えていてもよい。
この場合、上記の無線通信システムに含まれる前記送信装置は、前記各受信装置から帰還されたビームフォーミング後の受信SINRに基づいてスループット特性が向上する符号化方式、及び変調方式の組み合わせを決定し、当該符号化方式及び変調方式の組み合わせを用いてサブストリーム毎にチャネル符号化、及び変調マッピングするチャネル符号化&変調マッピング部をさらに備え、前記送信ビームフォーミング処理部は、前記チャネル符号化&変調マッピング部によりチャネル符号化及び変調マッピングが施された信号に対し、前記送信ビームフォーミング行列を用いて送信ビームフォーミングするように構成される。
また、上記の無線通信システムに含まれる前記各受信装置は、前記送信装置によりビームフォーミング後の受信SINRに基づいてチャネル符号化、及び変調マッピングが施された信号を受信し、受信した信号から前記K個の受信ビームフォーミングベクトルを用いてK個のサブストリームを分離する受信ビームフォーミング部をさらに備えていてもよい。
上記のような構成にすることで、各受信装置に対するマルチストリーム伝送が実現される。また、同時に信号が伝送されるユーザを選択する際に、各受信装置から帰還された受信SINRが参照されるため、スループット特性の良いユーザの組み合わせが選択される。さらに、各受信装置において受信ビームフォーミングが施され、残留ユーザ間干渉が除去される。このとき、各受信装置から帰還される複数の量子化ベクトルの成す角が直角に近いため、各受信装置で受信ビームフォーミングによりサブストリームの分離が容易になる。そして、送信ビームフォーミング、及び受信ビームフォーミングが考慮された受信SINRを参照して符号化方式、及び変調方式が選択されるため、さらにスループット特性が向上する。このような作用から伝送効率、及び伝送品質の格別な向上効果が得られる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、N本(N≧3)の受信アンテナからM本(2≦M≦N−1)の受信アンテナの組み合わせが選択され、互いに異なるK個(K≧2)の前記組み合わせで形成される全ての組が選択されるアンテナ候補選択ステップと、前記M本の受信アンテナに対応するM個のチャネルベクトルが合成量子化され、前記各組に対応するK個の量子化ベクトルが算出される合成量子化ステップと、前記K個の量子化ベクトルの角度差が前記組毎に算出される角度差計算ステップと、前記角度差計算ステップにおいて算出された角度差が最も直角に近い組が検出され、その組に対応する前記K個の量子化ベクトルが選択される直交量子化ベクトル選択ステップと、前記直交量子化ベクトル選択ステップにおいて選択された前記K個の量子化ベクトルを用いて受信SINRが算出される受信SINR算出ステップと、前記直交量子化ベクトル選択ステップにおいて選択された前記K個の量子化ベクトルのコードブックインデックスと、前記受信SINR算出ステップにおいて算出された受信SINRとが送信側に帰還されるステップと、を含む、チャネルベクトルの量子化方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、送信装置と、複数の受信装置とを含む無線通信システムにおける次のようなマルチストリームの伝送方法が提供される。
上記のマルチストリームの伝送方法には、前記各受信装置により、N本(N≧3)の受信アンテナからM本(2≦M≦N−1)の受信アンテナの組み合わせが選択され、互いに異なるK個(K≧2)の前記組み合わせで形成される全ての組が選択されるアンテナ候補選択ステップと、前記M本の受信アンテナに対応するM個のチャネルベクトルが合成量子化され、前記各組に対応するK個の量子化ベクトルが算出される合成量子化ステップと、前記K個の量子化ベクトルの角度差が前記組毎に算出される角度差計算ステップと、前記角度差計算ステップにおいて算出された角度差が最も直角に近い組が検出され、その組に対応する前記K個の量子化ベクトルが選択される直交量子化ベクトル選択ステップと、前記直交量子化ベクトル選択ステップにおいて選択された前記K個の量子化ベクトルを用いて受信SINRが算出される受信SINR算出ステップと、前記直交量子化ベクトル選択ステップにおいて選択された前記K個の量子化ベクトルのコードブックインデックスと、前記受信SINR算出部により算出された受信SINRとが前記送信装置に帰還されるコードブックインデックス/受信SINR帰還ステップと、が含まれる。
さらに、上記のマルチストリームの伝送方法には、前記送信装置により、前記各受信装置から帰還されたコードブックインデックスに基づいて量子化ベクトルが再生される量子化ベクトル再生ステップと、前記複数の受信装置から帰還された受信SINRに基づいてスループット特性が向上する前記受信装置の組み合わせが選択されるユーザ選択ステップと、前記ユーザ選択ステップにおいて選択された受信装置の組み合わせに対応する前記量子化ベクトルの組み合わせを用いて前記各受信装置に送信されるストリームが互いに干渉しないようにするための送信ビームフォーミング行列が生成される送信ビームフォーミング行列生成ステップと、前記ユーザ選択ステップにおいて選択された各受信装置に送信される信号がK個のサブストリームに分配され、前記送信ビームフォーミング行列を用いて全てのサブストリームに送信ビームフォーミングが施される送信ビームフォーミング処理ステップと、前記送信ビームフォーミングが施された信号が複数のアンテナで送信される送信ステップと、が含まれる。
以上説明したように本発明によれば、マルチストリーム伝送が可能になると共に、各ユーザにおける信号品質情報に基づいてスループット特性が向上するユーザの組み合わせを選択することが可能になるため、伝送効率及び伝送特性を向上させることができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
《課題の整理》
まず、本発明の好適な実施形態について説明するに先立ち、同実施形態に係る技術と従来技術との間の相違点を明確にするため、ビームフォーミングを用いるマルチユーザMIMOシステムの構成例について簡単に説明する。
まず、本発明の好適な実施形態について説明するに先立ち、同実施形態に係る技術と従来技術との間の相違点を明確にするため、ビームフォーミングを用いるマルチユーザMIMOシステムの構成例について簡単に説明する。
具体的には、ゼロ−フォーシング・ビームフォーミング(ZFBF;Zero−forcing beamforming)、及びブロック対角化ビームフォーミング(BDBF;Block−diagonalizing beamforming)について説明する。この中で、これらの技術が抱える問題点についても指摘する。
[通信システムS1の構成]
まず、図1を参照しながら、ZFBFを用いるマルチユーザMIMOシステムに係る通信システムS1の構成について説明する。図1は、ZFBFを用いるマルチユーザMIMOシステムに係る通信システムS1の構成例を示す説明図である。
まず、図1を参照しながら、ZFBFを用いるマルチユーザMIMOシステムに係る通信システムS1の構成について説明する。図1は、ZFBFを用いるマルチユーザMIMOシステムに係る通信システムS1の構成例を示す説明図である。
図1に示すように、通信システムS1は、送信装置10と、複数の受信装置24(#1、#2、#3、#4)により構成される。送信装置10の送信アンテナ数NTは4本である。各受信装置24(#1、#2、#3、#4)の受信アンテナ数NRは4本である。また、以下の説明において、全ての受信装置24(#1、#2、#3、#4)が同じ機能構成を有するものと仮定する。また、受信装置24のことをユーザと呼ぶ場合がある。
図1に示す通信システムS1は、受信装置24から送信装置10にチャネル情報を帰還する際に、チャネルベクトルを量子化してコードブックインデックスを帰還するように構成されている。また、通信システムS1は、送信装置10においてユーザ選択処理、チャネル符号化処理、変調マッピング処理を実行する際に、CQI(Channel Quality Indicator)を利用するように構成されている。以下、受信装置24、送信装置10における個々の機能構成について説明する。
(受信装置24の機能構成)
まず、受信装置24の機能構成について説明する。上記の通り、送信装置10の送信アンテナ数NT=4、受信装置24の受信アンテナ数NR=4であるから、任意の受信装置24において推定されるチャネル行列Hは、下記の式(1)のように表現される。
まず、受信装置24の機能構成について説明する。上記の通り、送信装置10の送信アンテナ数NT=4、受信装置24の受信アンテナ数NR=4であるから、任意の受信装置24において推定されるチャネル行列Hは、下記の式(1)のように表現される。
通信システムS1に含まれる受信装置24は、上記の式(1)で表現されるチャネル行列Hを推定する機能を有する。チャネル行列Hを推定すると、受信装置24は、推定したチャネル行列Hを利用し、下記の式(2)に基づいて量子化チャネルベクトルh’を算出する。下記の式(2)で表現される量子化チャネルベクトルの算出方法は、最大比伝送チャネルベクトル量子化と呼ばれる。
但し、上記の式(2)の中で、h’、cmはベクトル量である。また、上付きのHはエルミート共役を表す。また、ベクトルcmは、量子化コードブックに含まれるNT次元のユニットノルムベクトルである。そして、Bは量子化ビット数である。
このように、受信装置24は、4本の受信アンテナで受信した信号から推定したチャネル行列Hに基づいて1つの量子化チャネルベクトルh’を算出する。量子化チャネルベクトルh’を推定した後、受信装置24は、推定した量子化チャネルベクトルh’に対応するコードブックインデックスを送信装置10に帰還する。帰還されたコードブックインデックスは、後述する送信装置10の量子化ベクトル再生部12に伝達される。
さらに、受信装置24は、量子化チャネルベクトルh’を用いて、送信装置10でユーザ選択処理に利用される仮のCQIを算出する。仮のCQIは、次のようにして算出される。
量子化チャネルベクトルh’*が送信ビームウェイトとして利用されると仮定し、仮想的な送信信号ベクトルs、仮想的な雑音ベクトルnを用いると、仮想的な受信信号ベクトルxは、下記の式(3)のように表現できる。但し、上付きの*は複素共役を表す。
また、上記の式(3)で表現される仮想的な受信信号ベクトルxに対して受信ビームフォーミングが施されると、下記の式(4)に示す正規化最大比合成受信ビームベクトルvを用いて、受信ビームフォーミング出力信号yが下記の式(5)のように表現される。但し、下記の式(5)の中で、上付きのTは転置を表す。
従って、量子化チャネルベクトルh’*が送信ビームウェイトとして利用されると仮定した場合、受信SINR(ρ)は、|s|2=1/NT、‖v‖2=1、雑音分散σ2を用いて、下記の式(6)のように表現される。そこで、受信装置24は、下記の式(6)に基づいて受信SINR(ρ)を算出する。さらに、受信装置24は、仮のCQIとして、算出した受信SINRを送信装置10に帰還する。このとき、仮のCQIは、上記のコードブックインデックスと共に送信装置10に帰還される。帰還された仮のCQIは、後述する送信装置10のユーザ選択部14に伝達される。
上記のように、受信装置24で算出されたコードブックインデックス、及び仮のCQIは、送信装置10に帰還される。そして、送信装置10では、帰還されたコードブックインデックスに基づいて量子化チャネルベクトルが再生され、この量子化チャネルベクトルと、帰還された仮のCQIとに基づいてスループットが向上するユーザの組み合わせが選択される。その後、選択されたユーザの組み合わせに対し、送信ビームフォーミングが施された信号が送信される。この信号を受けて、受信装置24は、送信ビームフォーミングと受信ビームフォーミングとを考慮したCQIを算出する。以下、この算出処理について説明する。
上記の通り、送信装置10では、選択されたユーザの組み合わせに対応して送信信号に送信ビームフォーミングが施される。このとき、送信装置10は、コードブックインデックスに基づいて再生された量子化チャネルベクトルのうち、選択されたユーザの量子化チャネルベクトルを纏めてチャネル行列とする。そして、送信装置10は、このチャネル行列に基づいて算出されるZFBFのビームフォーミングウェイト行列を用いて送信信号に送信ビームフォーミングを施す。
このように、各受信装置24から帰還されたチャネル情報に基づいて送信ビームフォーミングが施されるため、本来、ユーザ間干渉の影響が除去されるはずである。ところが、各受信装置24において推定されたチャネルベクトルと量子化チャネルベクトルとの間の誤差に起因してユーザ間干渉の影響が残留してしまう。そのため、受信装置24では、この残留ユーザ間干渉を除去するための受信ビームフォーミングが実行される。そのため、送信装置10で実行される送信ビームフォーミングと、受信装置24で実行される受信ビームフォーミングとを考慮したCQIの算出が求められるのである。
送信ビームフォーミングが施された信号を受信すると、受信装置24は、ビーム毎に送信信号に対して付加されている個別パイロット信号を用いて各ビームからのチャネルベクトルを推定する。この推定処理は、上記の残留ユーザ間干渉の推定に相当する。そして、受信装置24は、推定したチャネルベクトルを用いて残留ユーザ間干渉を除去するための受信ビームフォーミングベクトルを算出する。さらに、受信装置24は、この受信ビームフォーミングベクトルを用いてCQIを算出し、送信装置10に帰還する。
帰還されたCQIは、送信装置10のチャネル符号化&変調マッピング部18に伝達され、MCS(Modulation and Coding Set)の選択に利用される。選択されたMCSに基づいて送信された信号を受信すると、受信装置24は、上記の受信ビームフォーミングベクトルを受信信号に重積してストリームを抽出する。
以上、受信装置24の機能構成について説明した。上記の通り、通信システムS1の受信装置24は、推定したチャネル情報に基づいて量子化ベクトル、仮のCQIを算出して送信装置10に帰還する。さらに、受信装置24は、残留ユーザ間干渉を除去するための受信ビームフォーミングベクトルを算出し、この受信ビームフォーミングベクトルを用いて算出したCQIを送信装置10に帰還する。その結果、送信装置10において、高いスループットが得られるユーザの組み合わせ、及びMCSが選択できるようになる。
(送信装置10の機能構成)
次に、送信装置10の機能構成について簡単に説明する。上記の受信装置24に関する説明の中で、通信システムS1が実行する一連の処理における送信装置10が実行する処理の流れについては既に説明している。そこで、以下の説明では、送信装置10が有する構成要素の具体的な機能について、より詳細に説明する。
次に、送信装置10の機能構成について簡単に説明する。上記の受信装置24に関する説明の中で、通信システムS1が実行する一連の処理における送信装置10が実行する処理の流れについては既に説明している。そこで、以下の説明では、送信装置10が有する構成要素の具体的な機能について、より詳細に説明する。
図1に示すように、送信装置10は、主に、量子化ベクトル再生部12と、ユーザ選択部14と、ZFBF行列生成部16と、チャネル符号化&変調マッピング部18と、ZFBF処理部20と、複数の送信アンテナ22とにより構成される。
(量子化ベクトル再生部12)
量子化ベクトル再生部12は、量子化コードブックを参照し、各受信装置24から帰還されたコードブックインデックスに基づき、各受信装置24で推定されたチャネルベクトルに対応する量子化チャネルベクトルを再生する。量子化ベクトル再生部12で再生された量子化チャネルベクトルの情報は、ユーザ選択部14に入力される。
量子化ベクトル再生部12は、量子化コードブックを参照し、各受信装置24から帰還されたコードブックインデックスに基づき、各受信装置24で推定されたチャネルベクトルに対応する量子化チャネルベクトルを再生する。量子化ベクトル再生部12で再生された量子化チャネルベクトルの情報は、ユーザ選択部14に入力される。
(ユーザ選択部14)
ユーザ選択部14は、量子化ベクトル再生部12から入力された各受信装置24の量子化チャネルベクトル、及び受信装置24から帰還された仮のCQIに基づき、送信信号が同時に送信された場合に送信ビームフォーミング後のチャネル容量が大きくなり、スループットが大きくなるユーザの組合せを選択する。そして、ユーザ選択部14は、選択したユーザの組み合わせをZFBF行列生成部16に伝達する。このとき、各受信装置24に対応するユーザインデックスの組み合わせがZFBF行列生成部16に伝達される。
ユーザ選択部14は、量子化ベクトル再生部12から入力された各受信装置24の量子化チャネルベクトル、及び受信装置24から帰還された仮のCQIに基づき、送信信号が同時に送信された場合に送信ビームフォーミング後のチャネル容量が大きくなり、スループットが大きくなるユーザの組合せを選択する。そして、ユーザ選択部14は、選択したユーザの組み合わせをZFBF行列生成部16に伝達する。このとき、各受信装置24に対応するユーザインデックスの組み合わせがZFBF行列生成部16に伝達される。
さらに、ユーザ選択部14により受信装置24の組合せが選択されると、その組み合わせに応じてストリーム毎に割り当てるデータ(ユーザ#1へのデータu1、ユーザ#2へのデータu2、ユーザ#3へのデータu3、ユーザ#4へのデータu4)が決定され、チャネル符号化&変調マッピング部18に入力される。
(ZFBF行列生成部16)
ZFBF行列生成部16は、ユーザ選択部14からユーザインデックスの組み合わせが伝達されると、その組み合わせに対応するビームフォーミング行列Wを次のようにして算出する。但し、以下の説明において、受信装置24(#k)(k=1〜4)から帰還されたコードブックインデックスに対応する量子化チャネルベクトルをh’#kと表記する。また、量子化チャネルベクトルh’#kを下記の式(7)〜(10)のように表記する。
ZFBF行列生成部16は、ユーザ選択部14からユーザインデックスの組み合わせが伝達されると、その組み合わせに対応するビームフォーミング行列Wを次のようにして算出する。但し、以下の説明において、受信装置24(#k)(k=1〜4)から帰還されたコードブックインデックスに対応する量子化チャネルベクトルをh’#kと表記する。また、量子化チャネルベクトルh’#kを下記の式(7)〜(10)のように表記する。
まず、ZFBF行列生成部16は、下記の式(11)に示すように、上記の(7)〜(10)で表現される選択ユーザの量子化チャネルベクトルh’#kを用いてマルチユーザMIMOチャネルのチャネル行列Hを生成する。
次いで、ZFBF行列生成部16は、下記の式(12)に示すように、上記の(11)で表現されるチャネル行列に逆行列演算を施して送信ビームフォーミング行列Wを算出する。この送信ビームフォーミング行列Wは、選択された組み合わせに属するユーザについて、ユーザ間の干渉成分を除去するためのものである。このようにして算出された送信ビームフォーミング行列Wは、ZFBF処理部20に入力される。
(チャネル符号化&変調マッピング部18)
チャネル符号化&変調マッピング部18は、入力されたストリーム毎のデータをチャネル符号化する。さらに、チャネル符号化&変調マッピング部18は、チャネル符号化されたストリーム毎のデータを所定の変調方式及び変調次数で変調マッピングし、ストリーム毎の送信シンボルを決定する。受信装置24からCQIが帰還されている場合、チャネル符号化&変調マッピング部18は、CQIを考慮してスループットが向上するMCSの組み合わせを決定する。チャネル符号化&変調マッピング部18により決定されたストリーム毎の送信シンボルはZFBF処理部20に入力される。
チャネル符号化&変調マッピング部18は、入力されたストリーム毎のデータをチャネル符号化する。さらに、チャネル符号化&変調マッピング部18は、チャネル符号化されたストリーム毎のデータを所定の変調方式及び変調次数で変調マッピングし、ストリーム毎の送信シンボルを決定する。受信装置24からCQIが帰還されている場合、チャネル符号化&変調マッピング部18は、CQIを考慮してスループットが向上するMCSの組み合わせを決定する。チャネル符号化&変調マッピング部18により決定されたストリーム毎の送信シンボルはZFBF処理部20に入力される。
(ZFBF処理部20)
上記の通り、ZFBF処理部20には、ZFBF行列生成部16から送信ビームフォーミング行列Wが入力され、チャネル符号化&変調マッピング部18からストリーム毎の送信シンボルが入力されている。そこで、ZFBF処理部20は、入力された送信シンボルで構成される送信シンボルベクトルに対し、送信ビームフォーミング行列Wを積算する。
上記の通り、ZFBF処理部20には、ZFBF行列生成部16から送信ビームフォーミング行列Wが入力され、チャネル符号化&変調マッピング部18からストリーム毎の送信シンボルが入力されている。そこで、ZFBF処理部20は、入力された送信シンボルで構成される送信シンボルベクトルに対し、送信ビームフォーミング行列Wを積算する。
例えば、受信装置24(#k)(k=1〜4)に送信される送信シンボルをs#kと表記すると、送信装置10から送信される送信シンボルベクトルはs=[s#1,s#2,s#3,s#4]Tと表現される。同様に、受信装置24(#k)(k=1〜4)で受信される受信シンボルをr#kと表記すると、通信システムS1における受信シンボルベクトルはr=[r#1,r#2,r#3,r#4]Tと表記される。
これらの表記を用いると、送信シンボルベクトルsと受信シンボルベクトルrとの間の関係は、送信ビームフォーミング行列W及びチャネル行列Hを用いて下記の式(13)のように表現される。下記の式(13)から明らかなように、送信ビームフォーミングが施された後の実効的なチャネル行列HWは、ユーザ間干渉を示す非対角要素が全て除去された対角行列になる。
このように、ZFBF処理部20は、送信シンボルベクトルに対して送信ビームフォーミング行列Wを作用させることでユーザ間干渉を除去する。ZFBF処理部20により送信ビームフォーミングが施された送信信号は、アンテナ22を介して受信装置24に送信される。
以上、通信システムS1の構成について説明した。上記のように、チャネルベクトルを量子化してコードブックインデックスを帰還する構成とすることで、帰還するデータ量が低減され、帰還に係る通信負荷が低減される。また、仮のCQIが帰還されるため、各ユーザが推定したチャネルベクトルの大きさに関する情報を加味してユーザの組み合わせを選択することが可能になる。さらに、送信ビームフォーミングと、残留ユーザ間干渉を除去するための受信ビームフォーミングとを考慮したCQIが帰還されるため、残留ユーザ間干渉を加味してMCSを決定することができる。
(通信システムS1の問題点)
上記の通り、通信システムS1の構成を適用することでスループットを向上させる効果が得られる。しかし、通信システムS1の受信装置24は、複数の受信アンテナを有しているにも拘わらず、全ての受信アンテナに対応するチャネル行列を用いて量子化チャネルベクトルを算出している。そのため、受信装置24は、1つの量子化チャネルベクトルのコードブックインデックスしか送信装置10に帰還していない。その結果、送信装置10は、同一の受信装置24に対して複数のストリームを同時に送信できない。
上記の通り、通信システムS1の構成を適用することでスループットを向上させる効果が得られる。しかし、通信システムS1の受信装置24は、複数の受信アンテナを有しているにも拘わらず、全ての受信アンテナに対応するチャネル行列を用いて量子化チャネルベクトルを算出している。そのため、受信装置24は、1つの量子化チャネルベクトルのコードブックインデックスしか送信装置10に帰還していない。その結果、送信装置10は、同一の受信装置24に対して複数のストリームを同時に送信できない。
そのため、図2に示すように、ユーザ数が送信アンテナ数NTよりも少ない場合、次のような問題が生じる。図2は、通信システムS1において、ユーザ数が2(<NT=4)の場合を示したものである。(問題点1)ユーザ数が送信アンテナ数NTよりも少ない場合、MCSの最大レートが固定されているため、全体のスループット特性が低下してしまう。(問題点2)特定のユーザが高速なデータ伝送を要求した場合に、そのユーザに対してマルチストリーム伝送により対応することができない。後述する本発明の実施形態においては、こうした問題点を解決するための手段が提案される。
[通信システムS2の構成]
次に、図3を参照しながら、BDBFを用いるマルチユーザMIMOシステムに係る通信システムS2の構成について説明する。図3は、BDBFを用いるマルチユーザMIMOシステムに係る通信システムS2の構成例を示す説明図である。
次に、図3を参照しながら、BDBFを用いるマルチユーザMIMOシステムに係る通信システムS2の構成について説明する。図3は、BDBFを用いるマルチユーザMIMOシステムに係る通信システムS2の構成例を示す説明図である。
図3に示すように、通信システムS2は、送信装置30と、複数の受信装置44(#1、#2)とにより構成される。送信装置30の送信アンテナ数NTは4本である。各受信装置44(#1、#2)の受信アンテナ数NRは4本である。また、以下の説明において、全ての受信装置44(#1、#2)が同じ機能構成を有するものと仮定する。また、受信装置44のことをユーザと呼ぶ場合がある。
図3に示す通信システムS2は、受信装置44から送信装置30にチャネル情報を帰還する際に、チャネルベクトルを量子化してコードブックインデックスを帰還するように構成されている。また、通信システムS2は、送信装置30においてチャネル符号化処理、変調マッピング処理を実行する際に、CQI(Channel Quality Indicator)を利用するように構成されている。また、上記の通信システムS1とは異なり、各ユーザに送信される送信ストリーム数は2である。以下、受信装置44、送信装置30における個々の機能構成について説明する。
(受信装置44の機能構成)
まず、受信装置44の機能構成について説明する。上記の通り、送信装置30の送信アンテナ数NT=4、受信装置44の受信アンテナ数NR=4であるから、受信装置24(#1、#2)において推定されるチャネル行列(H1、H2)は、下記の式(14)及び式(15)のように表現される。
まず、受信装置44の機能構成について説明する。上記の通り、送信装置30の送信アンテナ数NT=4、受信装置44の受信アンテナ数NR=4であるから、受信装置24(#1、#2)において推定されるチャネル行列(H1、H2)は、下記の式(14)及び式(15)のように表現される。
また、上記の式(14)及び式(15)で表現されるチャネル行列H1、H2を2本の受信アンテナ毎に分割すると、下記の式(16)〜(19)で表現される4つのサブチャネル行列H11、H12、H21、H22に分割される。
受信装置44は、サブチャネル行列に基づいてチャネルベクトルを量子化する。例えば、受信装置44(#k)(k=1,2)は、下記の式(20)に基づいて量子化チャネルベクトルを算出する。但し、kはユーザインデックスである。iは分割されたサブチャネル行列のインデックスである。上記の式(16)〜(19)の例ではi=1、2となる。尚、チャネル行列の分割数は、ユーザ当たり送信ストリーム数に相当する。
但し、上記の式(20)の中で、h’ki、cmはベクトル量である。また、ベクトルcmは、量子化コードブックに含まれるNT次元のユニットノルムベクトルである。そして、Bは量子化ビット数である。上記の式(20)に基づいて量子化チャネルベクトルを算出すると、受信装置44は、その量子化チャネルベクトルに対応するコードブックインデックスを送信装置30に帰還する。
このように、通信システムS2の受信装置44は、ストリーム数分だけチャネル行列を分割してサブチャネル行列を生成し、量子化チャネルベクトルを算出する。そのため、全ての受信アンテナに対応するチャネルベクトルが量子化チャネルベクトルの算出に利用されずに済む。その結果、同一の受信装置44に向けて、送信装置30から複数のストリームを同時に送信することが可能になる。
(送信装置30の機能構成)
次に、送信装置30の機能構成について説明する。送信装置30は、上記の通信システムS1に含まれる送信装置10とは異なり、送信信号にBDBFを施してユーザ間干渉を除去するように構成されている。また、送信装置30は、同一の受信装置44に向けて複数のストリームを同時に送信する。
次に、送信装置30の機能構成について説明する。送信装置30は、上記の通信システムS1に含まれる送信装置10とは異なり、送信信号にBDBFを施してユーザ間干渉を除去するように構成されている。また、送信装置30は、同一の受信装置44に向けて複数のストリームを同時に送信する。
図3に示すように、送信装置30は、主に、量子化ベクトル再生部32と、BDBF行列生成部34と、S/P変換部36と、チャネル符号化&変調マッピング部38と、BDBF処理部40と、複数の送信アンテナ42とにより構成される。
(量子化ベクトル再生部32)
量子化ベクトル再生部32は、量子化コードブックを参照し、各受信装置44から帰還されたコードブックインデックスに基づき、各受信装置44で推定されたチャネルベクトルに対応する量子化チャネルベクトルを再生する。量子化ベクトル再生部32で再生された量子化チャネルベクトルの情報は、BDBF行列生成部34に入力される。
量子化ベクトル再生部32は、量子化コードブックを参照し、各受信装置44から帰還されたコードブックインデックスに基づき、各受信装置44で推定されたチャネルベクトルに対応する量子化チャネルベクトルを再生する。量子化ベクトル再生部32で再生された量子化チャネルベクトルの情報は、BDBF行列生成部34に入力される。
例えば、受信装置44(#k)(k=1、2)からサブチャネル行列Hk1、Hk2に対応する量子化チャネル行列h’k1、h’k2が帰還されると、量子化ベクトル再生部32は、下記の式(21)及び式(22)に示すように、受信装置44(#k)に対応するチャネル行列H’kを再生する。そして、チャネル行列H’1、H’2は、BDBF行列生成部34に入力される。
(BDBF行列生成部34)
BDBF行列生成部34は、下記の式(23)に示すように、量子化ベクトル再生部32から入力された受信装置44(#2)のサブチャネル行列H’2を特異値分解し、特異値ベクトルV2 (1)、V2 (0)を算出する。この中で、右特異値ベクトルV2 (0)は、特異値0に対応し、サブチャネル行列H’1に対する零空間ベクトルを与える。
BDBF行列生成部34は、下記の式(23)に示すように、量子化ベクトル再生部32から入力された受信装置44(#2)のサブチャネル行列H’2を特異値分解し、特異値ベクトルV2 (1)、V2 (0)を算出する。この中で、右特異値ベクトルV2 (0)は、特異値0に対応し、サブチャネル行列H’1に対する零空間ベクトルを与える。
同様に、BDBF行列生成部34は、下記の式(24)に示すように、量子化ベクトル再生部32から入力された受信装置44(#1)のサブチャネル行列H’1を特異値分解し、特異値ベクトルV1 (1)、V1 (0)を算出する。この中で、右特異値ベクトルV1 (0)は、特異値0に対応し、サブチャネル行列H’2に対する零空間ベクトルを与える。
そこで、BDBF行列生成部34は、右特異値ベクトルV2 (0)を受信装置44(#1)に対するビームフォーミング行列成分として用いる。また、右特異値ベクトルV1 (0)を受信装置44(#2)に対するビームフォーミング行列成分として用いる。つまり、BDBF行列生成部34は、上記の右特異値ベクトルV1 (0)、V2 (0)を用いて送信ビームフォーミング行列W=[V2 (0),V1 (0)]を生成する。このようにして生成された送信ビームフォーミング行列Wは、BDBF処理部40に入力され、チャネル符号化&変調マッピング部38から入力される送信シンボルベクトルに演算される。
(S/P変換部36、チャネル符号化&変調マッピング部38)
S/P変換部36には、各ユーザに送信されるデータが入力される。S/P変換部36は、入力されたデータをシリアル/パラレル変換して複数のサブストリームに分配する。各サブストリームに分配されたデータは、チャネル符号化&変調マッピング部38に入力される。
S/P変換部36には、各ユーザに送信されるデータが入力される。S/P変換部36は、入力されたデータをシリアル/パラレル変換して複数のサブストリームに分配する。各サブストリームに分配されたデータは、チャネル符号化&変調マッピング部38に入力される。
チャネル符号化&変調マッピング部38は、入力されたサブストリーム毎のデータをチャネル符号化する。さらに、チャネル符号化&変調マッピング部38は、チャネル符号化されたサブストリーム毎のデータを所定の変調方式及び変調次数で変調マッピングし、サブストリーム毎の送信シンボルを決定する。受信装置44からCQIが帰還されている場合、チャネル符号化&変調マッピング部38は、CQIを考慮してスループットが向上するMCSの組み合わせを決定する。チャネル符号化&変調マッピング部38により決定されたストリーム毎の送信シンボルはBDBF処理部40に入力される。
(BDBF処理部40)
上記の通り、BDBF処理部40には、BDBF行列生成部34から送信ビームフォーミング行列Wが入力され、チャネル符号化&変調マッピング部38からサブストリーム毎の送信シンボルが入力されている。そこで、BDBF処理部40は、入力された送信シンボルで構成される送信シンボルベクトルに対し、送信ビームフォーミング行列Wを演算する。そして、送信ビームフォーミングが施された送信信号は、複数の送信アンテナ42を介して受信装置44に送信される。
上記の通り、BDBF処理部40には、BDBF行列生成部34から送信ビームフォーミング行列Wが入力され、チャネル符号化&変調マッピング部38からサブストリーム毎の送信シンボルが入力されている。そこで、BDBF処理部40は、入力された送信シンボルで構成される送信シンボルベクトルに対し、送信ビームフォーミング行列Wを演算する。そして、送信ビームフォーミングが施された送信信号は、複数の送信アンテナ42を介して受信装置44に送信される。
例えば、BDBF処理部40は、送信シンボルベクトルsに対し、入力された送信ビームフォーミング行列Wを作用させる。仮に、送信シンボルベクトルをs=[s1,s2,s3,s4]Tと表記すると、受信シンボルベクトルrは、下記の式(25)のように表現される。下記の式(25)から明らかなように、送信ビームフォーミングが施された後の実効的なチャネル行列HWは、ユーザ間干渉に対応する非対角要素が全て除去されたブロック対角行列になる。これは、ビームフォーミング行列Wを生成する際に、他のユーザのMIMOチャネル行列の零空間ベクトルを用いたことによる。そのため、ユーザ間干渉が除去されたのである。
上記の式(25)のように、ユーザ間の干渉成分が除去されているため、各受信装置44は、自装置向けのMIMOサブチャネルを推定し、MMSE検波やMLD検波等により信号検出をすることが可能になる。チャネルベクトル量子化による量子化誤差が十分に小さいならば、送信装置30は、上記の送信ビームフォーミング行列Wを利用してユーザ間に干渉を与えないように複数のストリームを同時に送信することができる。
(通信システムS2の問題点)
上記の通り、通信システムS2は、チャネルベクトルの量子化誤差が小さいならば、同一の受信装置44に対して複数のストリームを同時に送信することが可能である。そのため、ユーザ数が送信装置30の送信アンテナ数NTよりも少ない場合、各受信装置44に対して割り当てるストリーム数を増加させてスループットを向上させることができる。
上記の通り、通信システムS2は、チャネルベクトルの量子化誤差が小さいならば、同一の受信装置44に対して複数のストリームを同時に送信することが可能である。そのため、ユーザ数が送信装置30の送信アンテナ数NTよりも少ない場合、各受信装置44に対して割り当てるストリーム数を増加させてスループットを向上させることができる。
但し、上記の送信ビームフォーミング行列Wを用いると、他のユーザのMIMOチャネルの零空間に向けて送信ビームを送信することになる。そのため、この送信ビームフォーミング行列Wでビームフォーミングされた送信データを受信したユーザは、他のユーザのMIMOチャネルに関する情報を得ることができない。その結果、自身に向けられたビームフォーミングウェイトを予測することができず、受信装置44において仮のCQIを算出することができないという問題が生じる。
図4に示すように、送信装置30にユーザ選択部33を設け、選択されたユーザの組み合わせに対して信号を送信する場合、ユーザ選択部33は、量子化チャネルベクトルに含まれる角度情報のみに基づいてユーザの組み合わせを選択することになる。つまり、ユーザの組み合わせを選択する際に、信号品質の情報を利用することができないのである。その結果、信号品質を考慮してユーザ選択した場合に比べると、スループットが低下してしまうという問題が生じるのである。後述する本発明の実施形態においては、こうした問題点を解決するための手段が提案される。
《実施形態》
以下、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、同一のユーザに対してマルチストリーム伝送が可能であり、かつ、ユーザ選択に用いるCQIを生成することが可能なチャネルベクトル量子化方法に関する。
以下、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、同一のユーザに対してマルチストリーム伝送が可能であり、かつ、ユーザ選択に用いるCQIを生成することが可能なチャネルベクトル量子化方法に関する。
[通信システム1の構成]
まず、図5を参照しながら、本実施形態に係る通信システム1の構成について説明する。図5は、本実施形態に係る通信システム1の構成例を示す説明図である。
まず、図5を参照しながら、本実施形態に係る通信システム1の構成について説明する。図5は、本実施形態に係る通信システム1の構成例を示す説明図である。
図5に示すように、通信システム1は、送信装置100と、複数の受信装置200(#1、#2)とにより構成される。送信装置100の送信アンテナ数NTは4本である。各受信装置200(#1、#2)の受信アンテナ数NRは4本である。また、以下の説明において、説明の都合上、全ての受信装置200(#1、#2)が同じ機能構成を有するものと仮定する。また、受信装置200のことをユーザと呼ぶ場合がある。もちろん、送信アンテナ数、受信アンテナ数、ユーザ数等は、これに限定されるものではない。
図5に示す通信システム1は、受信装置200から送信装置100にチャネル情報を帰還する際に、チャネルベクトルを量子化してコードブックインデックスを帰還するように構成されている。また、通信システム1は、送信装置100においてユーザ選択処理、チャネル符号化処理、変調マッピング処理を実行する際に、CQIを利用するように構成されている。また、上記の通信システムS1とは異なり、同一ユーザに対して複数のストリームを送信できるように構成されている。以下、受信装置200、送信装置100における個々の機能構成について説明する。
(送信装置100の機能構成)
まず、送信装置100の機能構成について説明する。送信装置100は、送信信号にZFBFを施して送信するように構成されている。しかし、上記の通信システムS1に含まれる送信装置10とは異なり、各ユーザに送信されるデータを複数のサブストリームに分割し、同一ユーザに複数のサブストリームを送信する構成を有する。また、送信装置100には、上記の送信装置10と同様に、各受信装置200からコードブックインデックス、仮のCQI、CQIが帰還されているものとする。
まず、送信装置100の機能構成について説明する。送信装置100は、送信信号にZFBFを施して送信するように構成されている。しかし、上記の通信システムS1に含まれる送信装置10とは異なり、各ユーザに送信されるデータを複数のサブストリームに分割し、同一ユーザに複数のサブストリームを送信する構成を有する。また、送信装置100には、上記の送信装置10と同様に、各受信装置200からコードブックインデックス、仮のCQI、CQIが帰還されているものとする。
以下、送信装置100の各構成要素について、より詳細に説明する。但し、上記の送信装置10と実質的に同一の構成要素については詳細な説明を省略する。
図5に示すように、送信装置100は、主に、量子化ベクトル再生部102と、ユーザ選択部104と、ZFBF行列生成部106と、S/P変換部108と、チャネル符号化&変調マッピング部110と、ZFBF処理部112と、複数の送信アンテナ114とにより構成される。
(量子化ベクトル再生部102)
量子化ベクトル再生部102は、量子化コードブックを参照し、各受信装置200から帰還されたコードブックインデックスに基づいて、各受信装置200で推定されたチャネルベクトルに対応する量子化チャネルベクトルを再生する。量子化ベクトル再生部102で再生された量子化チャネルベクトルの情報は、ユーザ選択部104に入力される。
量子化ベクトル再生部102は、量子化コードブックを参照し、各受信装置200から帰還されたコードブックインデックスに基づいて、各受信装置200で推定されたチャネルベクトルに対応する量子化チャネルベクトルを再生する。量子化ベクトル再生部102で再生された量子化チャネルベクトルの情報は、ユーザ選択部104に入力される。
(ユーザ選択部104)
ユーザ選択部104は、量子化ベクトル再生部102から入力された各受信装置200の量子化チャネルベクトル、及び受信装置200から帰還された仮のCQIに基づき、送信信号が同時に送信された場合に送信ビームフォーミング後のチャネル容量が大きくなり、スループットが大きくなるユーザの組合せを選択する。そして、ユーザ選択部104は、選択したユーザの組み合わせをZFBF行列生成部106に入力する。
ユーザ選択部104は、量子化ベクトル再生部102から入力された各受信装置200の量子化チャネルベクトル、及び受信装置200から帰還された仮のCQIに基づき、送信信号が同時に送信された場合に送信ビームフォーミング後のチャネル容量が大きくなり、スループットが大きくなるユーザの組合せを選択する。そして、ユーザ選択部104は、選択したユーザの組み合わせをZFBF行列生成部106に入力する。
さらに、ユーザ選択部104により受信装置200の組合せが選択されると、その組み合わせに応じてストリーム毎に割り当てるデータ(ユーザ#1へのデータu1、ユーザ#2へのデータu2)が決定され、S/P変換部108に入力される。
(ZFBF行列生成部106)
ZFBF行列生成部106は、ユーザ選択部104からユーザインデックスの組み合わせが伝達されると、その組み合わせに対応するビームフォーミング行列Wを算出する。
ZFBF行列生成部106は、ユーザ選択部104からユーザインデックスの組み合わせが伝達されると、その組み合わせに対応するビームフォーミング行列Wを算出する。
まず、ZFBF行列生成部106は、選択ユーザの量子化チャネルベクトルを用いてマルチユーザMIMOチャネルのチャネル行列Hを生成する。次いで、ZFBF行列生成部106は、上記の式(12)に示すように、チャネル行列に逆行列演算を施して送信ビームフォーミング行列Wを算出する。このようにして算出された送信ビームフォーミング行列Wは、ZFBF処理部112に入力され、チャネル符号化&変調マッピング部110から入力される送信シンボルベクトルに演算される。
(S/P変換部108、チャネル符号化&変調マッピング部110)
S/P変換部108には、各ユーザに送信されるデータが入力される。S/P変換部108は、入力されたデータをシリアル/パラレル変換して複数のサブストリームに分配する。各サブストリームに分配されたデータは、チャネル符号化&変調マッピング部110に入力される。
S/P変換部108には、各ユーザに送信されるデータが入力される。S/P変換部108は、入力されたデータをシリアル/パラレル変換して複数のサブストリームに分配する。各サブストリームに分配されたデータは、チャネル符号化&変調マッピング部110に入力される。
チャネル符号化&変調マッピング部110は、入力されたストリーム毎のデータをチャネル符号化する。さらに、チャネル符号化&変調マッピング部110は、チャネル符号化されたストリーム毎のデータを所定の変調方式及び変調次数で変調マッピングし、ストリーム毎の送信シンボルを決定する。受信装置200からCQIが帰還されている場合、チャネル符号化&変調マッピング部110は、CQIを考慮してスループットが向上するMCSの組み合わせを決定する。チャネル符号化&変調マッピング部110により決定されたストリーム毎の送信シンボルはZFBF処理部112に入力される。
(ZFBF処理部112)
上記の通り、ZFBF処理部112には、ZFBF行列生成部106から送信ビームフォーミング行列Wが入力され、チャネル符号化&変調マッピング部110からストリーム毎の送信シンボルが入力されている。そこで、ZFBF処理部112は、入力された送信シンボルで構成される送信シンボルベクトルに対し、送信ビームフォーミング行列Wを積算する。このようにしてZFBF処理部112により送信ビームフォーミングが施された送信信号は、送信アンテナ114を介して受信装置200に送信される。
上記の通り、ZFBF処理部112には、ZFBF行列生成部106から送信ビームフォーミング行列Wが入力され、チャネル符号化&変調マッピング部110からストリーム毎の送信シンボルが入力されている。そこで、ZFBF処理部112は、入力された送信シンボルで構成される送信シンボルベクトルに対し、送信ビームフォーミング行列Wを積算する。このようにしてZFBF処理部112により送信ビームフォーミングが施された送信信号は、送信アンテナ114を介して受信装置200に送信される。
以上、本実施形態に係る送信装置100の機能構成について説明した。上記の通り、送信装置100は、逆行列演算を用いたZFBFにより送信信号に送信ビームフォーミングを施して送信するように構成されている。さらに、ユーザ選択処理の際に、受信装置200から帰還された仮のCQIを用いてスループットが向上するユーザの組み合わせを選択するように構成されている。
また、受信装置200から帰還されたCQIに基づいてMCSを選択するように構成されている。そして、各ユーザに向けて送信されるデータをサブストリーム毎に分配し、同一ユーザに対して複数のストリームを送信するように構成されている。これらの送信装置100が有する構成は、後述する受信装置200の特徴的な構成により実現される。そこで、上記の送信装置100が有する機能構成を念頭の置き、以下では、本実施形態に係る受信装置200の機能構成について詳細に説明する。
(受信装置200の機能構成)
ここで、図6を参照しながら、本実施形態に係る受信装置200の機能構成について説明する。図6は、本実施形態に係る受信装置200の機能構成を示す説明図である。
ここで、図6を参照しながら、本実施形態に係る受信装置200の機能構成について説明する。図6は、本実施形態に係る受信装置200の機能構成を示す説明図である。
図6に示すように、受信装置200は、量子化チャネルベクトル及び仮CQIの算出処理に関し、チャネル推定部204と、アンテナ候補選択部206と、ランダムベクトル量子化部208と、角度差計算部210と、直交量子化ベクトルインデックス検出部212と、仮CQI計算部214とを備える。
さらに、受信装置200は、送信ビームフォーミング及び受信ビームフォーミングを考慮したCQIの算出処理等に関し、BFチャネル推定部216と、受信ビームフォーミングベクトル計算部218と、CQI計算部220とを備える。そして、受信装置200は、複数の受信アンテナ202と、受信ビームフォーミング部222と、LLR計算部224と、誤り訂正復号部226とを備える。
(量子化チャネルベクトル及び仮CQIの算出について)
まず、受信装置200が備える機能構成のうち、量子化チャネルベクトル、及び仮CQIの算出処理に係る機能構成について説明する。
まず、受信装置200が備える機能構成のうち、量子化チャネルベクトル、及び仮CQIの算出処理に係る機能構成について説明する。
上記の通信システムS1が含む受信装置24においては、4本の受信アンテナで受信した信号から得られる全てのチャネルベクトルを用いて量子化チャネルベクトルが算出された。しかし、本実施形態に係る受信装置200は、全受信アンテナ数よりも少ない数の受信アンテナ202を用いて量子化チャネルベクトルを算出する。その際、本実施形態に係る受信装置200は、量子化チャネルベクトルの算出に用いるチャネルベクトルの組み合わせを好適に選択することができるように構成されている。この構成上の特徴点を中心に、以下で詳細に説明する。
(チャネル推定部204)
チャネル推定部204は、複数の受信アンテナ202から受信した信号に基づいてチャネル行列Hを推定する。例えば、チャネル推定部204は、第1番目の受信アンテナ202(#1)から受信した信号に基づいて、送信装置100が備える各送信アンテナ114に対応した成分を持つチャネルベクトルh1を推定する。同様に、チャネル推定部204は、第k番目(k=2〜4)の受信アンテナ202から受信した信号に基づいて各送信アンテナ114に対応した成分を持つチャネルベクトルhkを推定する。このとき、チャネル行列Hは、下記の式(26)のように表現される。
チャネル推定部204は、複数の受信アンテナ202から受信した信号に基づいてチャネル行列Hを推定する。例えば、チャネル推定部204は、第1番目の受信アンテナ202(#1)から受信した信号に基づいて、送信装置100が備える各送信アンテナ114に対応した成分を持つチャネルベクトルh1を推定する。同様に、チャネル推定部204は、第k番目(k=2〜4)の受信アンテナ202から受信した信号に基づいて各送信アンテナ114に対応した成分を持つチャネルベクトルhkを推定する。このとき、チャネル行列Hは、下記の式(26)のように表現される。
チャネル推定部204により推定された各チャネルベクトルhk(k=1〜4)は、アンテナ候補選択部206に入力される。
(アンテナ候補選択部206)
アンテナ候補選択部206は、量子化チャネルベクトルを算出するために用いるチャネルベクトルの組み合わせを選択する。各チャネルベクトルは、上記の通り、各受信アンテナ202で受信した信号から推定されるため、各受信アンテナ202に対応している。そこで、アンテナ候補選択部206は、量子化チャネルベクトルの算出に用いる受信アンテナ202の組み合わせを選択する。
アンテナ候補選択部206は、量子化チャネルベクトルを算出するために用いるチャネルベクトルの組み合わせを選択する。各チャネルベクトルは、上記の通り、各受信アンテナ202で受信した信号から推定されるため、各受信アンテナ202に対応している。そこで、アンテナ候補選択部206は、量子化チャネルベクトルの算出に用いる受信アンテナ202の組み合わせを選択する。
例えば、3つのチャネルベクトルを合成量子化して1つの量子化チャネルベクトルを算出するものとし、2つの量子化チャネルベクトルを算出するために、異なる2組の受信アンテナ202が選択される場合について考える。つまり、アンテナ候補選択部206は、互いに重複しないように、3本の受信アンテナ202で構成される受信アンテナ202の組み合わせを4本の受信アンテナ202から2組選択するのである。
このような組み合わせは、図10に示す図表1のように6通りある。図10は、組み合わせ毎に組み合わせ番号を付し、第1の組み合わせ(#1)と第2の組み合わせ(#2)とを並べて記載したものである。図表1の中で、第k番目(k=1〜4)の受信アンテナ202を番号kで表現し、例えば、第1、2、3番目の受信アンテナ202で構成される組み合わせを(1,2,3)と表現した。アンテナ候補選択部206は、例えば、図表1に記載したような受信アンテナ202の組み合わせを選択することができる。
但し、アンテナ候補選択部206は、上記の例以外にも、様々な条件の下でチャネルベクトルの組み合わせを選択することができる。例えば、2つのチャネルベクトルを合成量子化して1つの量子化チャネルベクトルを算出し、2つの量子化チャネルベクトルを算出する条件についても対応可能である。つまり、アンテナ候補選択部206は、互いに重複しないように、2本の受信アンテナ202で構成される受信アンテナ202の組み合わせを4本の受信アンテナ202から2組選択するのである。
このとき、アンテナ候補選択部206は、互いの要素が完全に重複しないように受信アンテナ202の組み合わせを選択することもできる。この場合、アンテナ候補選択部206により選択される受信アンテナ202の組み合わせは、図11の図表2に示した3通りとなる。図表2から明らかなように、選択された2組の受信アンテナ202の要素は、互いに完全に重複していない。
上記の通り、アンテナ候補選択部206は、量子化チャネルベクトルを算出するために用いるチャネルベクトルの組み合わせを互いに重複しないように複数組選択することができる。アンテナ候補選択部206により選択された受信アンテナ202の組み合わせ情報は、ランダムベクトル量子化部208に入力される。
(ランダムベクトル量子化部208)
ランダムベクトル量子化部208は、アンテナ候補選択部206により選択されたチャネルベクトルの組み合わせ情報に基づいて、チャネル推定部204により推定された複数のチャネルベクトルを合成量子化する。
ランダムベクトル量子化部208は、アンテナ候補選択部206により選択されたチャネルベクトルの組み合わせ情報に基づいて、チャネル推定部204により推定された複数のチャネルベクトルを合成量子化する。
まず、ランダムベクトル量子化部208は、下記の式(27)に示すように、受信アンテナ選択行列Pj、iを用いて各組み合わせ番号jに対応する第i番目のチャネル行列Hj、iを算出する。但し、受信アンテナ選択行列Pj,iは、例えば、図12に示すように、各組み合わせ番号jに対応して予め設定されている。
図12に示した図表3の例は、図10に示した図表1の組み合わせに各々対応するものである。図表3の例では、j=1〜6、i=1,2である。つまり、3本の受信アンテナ202に対応するチャネルベクトルから1つの量子化チャネルベクトルが算出され、2つの量子化チャネルベクトルが算出される場合である。2つの量子化チャネルベクトルが算出されるのは2ストリーム伝送に対応するためである。この場合、図表3に示すように、各受信アンテナ選択行列は3行4列になる。図表3に示す例の場合、例えば、組み合わせ番号1に対応するチャネル行列H1、i(i=1、2)は、下記の式(28)及び式(29)のように表現される。
このようにして各組み合わせ番号に対応するチャネル行列Hj,iを算出した後、ランダムベクトル量子化部208は、下記の式(30)に基づいて最大比伝送チャネルベクトル量子化を実行し、各組み合わせに対応する量子化チャネルベクトルh’j,iを算出する。
但し、上記の式(30)の中で、h’j、i、cmはベクトル量である。また、ベクトルcmは、量子化コードブックに含まれるNT次元のユニットノルムベクトルである。そして、Bは量子化ビット数である。
このようにしてランダムベクトル量子化部208により算出された量子化チャネルベクトルh’j、iは、角度差計算部210に入力される。
(角度差計算部210)
角度差計算部210は、ランダムベクトル量子化部208から入力された量子化チャネルベクトルh’j、iの間の角度差を計算する。例えば、角度差計算部210は、組み合わせ番号jの量子化チャネルベクトルh’j、1、h’j、2の間の角度差を計算する。この角度差θjは、下記の式(31)に基づいて算出される。
角度差計算部210は、ランダムベクトル量子化部208から入力された量子化チャネルベクトルh’j、iの間の角度差を計算する。例えば、角度差計算部210は、組み合わせ番号jの量子化チャネルベクトルh’j、1、h’j、2の間の角度差を計算する。この角度差θjは、下記の式(31)に基づいて算出される。
このようにして角度差計算部210により計算された角度差は、直交量子化ベクトルインデックス検出部212に入力される。
(直交量子化ベクトルインデックス検出部212)
直交量子化ベクトルインデックス検出部212は、角度差計算部210から入力された組み合わせ毎の角度差を参照し、量子化チャネルベクトルの交わる角度が最も直交に近い組み合わせを検出する。つまり、直交量子化ベクトルインデックス検出部212は、下記の式(32)に基づいて角度差が直交に近い組み合わせ数jmaxを検出する。但し、下記の式(32)の中で、Lは組み合わせ番号の最大値である。また、‖h’j,1‖=‖h’j,2‖=1である。
直交量子化ベクトルインデックス検出部212は、角度差計算部210から入力された組み合わせ毎の角度差を参照し、量子化チャネルベクトルの交わる角度が最も直交に近い組み合わせを検出する。つまり、直交量子化ベクトルインデックス検出部212は、下記の式(32)に基づいて角度差が直交に近い組み合わせ数jmaxを検出する。但し、下記の式(32)の中で、Lは組み合わせ番号の最大値である。また、‖h’j,1‖=‖h’j,2‖=1である。
このようにして角度差が直交に近い組み合わせ数jmaxを検出した後、直交量子化ベクトルインデックス検出部212は、この組み合わせ数jmaxに対応する量子化チャネルベクトルh’jmax,1、h’jmax,2のコードブックインデックスを送信装置100に帰還する。また、これらの量子化チャネルベクトルh’jmax,1、h’jmax,2は、仮CQI計算部214に入力される。
(仮CQI計算部214)
仮CQI計算部214は、直交量子化ベクトルインデックス検出部212から入力された量子化チャネルベクトルh’jmax,1、h’jmax,2を用いて、ユーザ選択に利用される仮CQIを算出する。仮CQIは、次のようにして算出される。
仮CQI計算部214は、直交量子化ベクトルインデックス検出部212から入力された量子化チャネルベクトルh’jmax,1、h’jmax,2を用いて、ユーザ選択に利用される仮CQIを算出する。仮CQIは、次のようにして算出される。
量子化チャネルベクトルh’* jmax,1、h’* jmax,2が送信ビームウェイトとして利用されると仮定し、仮想的な送信信号ベクトルs1、s2、仮想的な雑音ベクトルnを用いると、仮想的な受信信号ベクトルx1、x2は、下記の式(33)及び式(34)のように表現できる。
また、上記の式(33)及び式(34)で表現される仮想的な受信信号ベクトルx1、x2に対して受信ビームフォーミングが施されると、下記の式(35)に示す正規化最大比合成受信ビームベクトルvi(i=1,2)を用いて、受信ビームフォーミング出力信号y1、y2が下記の式(36)及び式(37)のように表現される。
従って、量子化チャネルベクトルh’* jmax,1、h’* jmax,2が送信ビームウェイトとして利用されると仮定した場合、受信SINR(ρ)は、|s1|2=|s2|2=1/NT、‖vi‖2=1、雑音分散σ2を用いて、下記の式(38)のように表現される。
そこで、仮CQI計算部214は、上記の式(38)に基づいて受信SINR(ρ)を算出し、この受信SINRを仮CQIとして送信装置100に帰還する。帰還された仮CQIは、既に述べた通り、送信装置100のユーザ選択部104に伝達され、スループットが向上するユーザの組み合わせを選択する際に利用される。
以上、本実施形態に係る受信装置200の機能構成のうち、量子化チャネルベクトル、及び仮CQIの算出処理に係る構成要素、及び処理の流れについて説明した。上記の通り、本実施形態に係る量子化チャネルベクトルの算出方法は、互いに重複しない受信アンテナ202の組み合わせが選択され、各組み合わせに対して算出された量子化チャネルベクトルに関する角度差が計算されて、角度差が直角に近い量子化チャネルベクトルの組み合わせが選択されるというものである。
このような構成にすることで、複数のチャネルベクトルを用いて精度の高い量子化チャネルベクトルが算出できると同時に、複数ストリームに対応する複数の量子化チャネルベクトルが選択できる。さらに、選択される複数の量子化チャネルベクトルの関係が互いに直交に近いため、受信ビームフォーミングによる信号分離が容易になる。
(送信/受信ビームフォーミングを考慮したCQIの算出処理等について)
上記のように、コードブックインデックス及び仮CQIが送信装置100に帰還されると、送信装置100は、帰還されたコードブックインデックスに基づいて量子化チャネルベクトルを再生し、仮CQIに基づいてスループットが向上するユーザの組み合わせを選択する。そして、選択されたユーザに対して送信ビームフォーミングを施した信号を送信する。このようにして送信信号に送信ビームフォーミングが施されると、量子化誤差が十分に小さいならば、ユーザ間干渉による影響が十分に取り除かれる。
上記のように、コードブックインデックス及び仮CQIが送信装置100に帰還されると、送信装置100は、帰還されたコードブックインデックスに基づいて量子化チャネルベクトルを再生し、仮CQIに基づいてスループットが向上するユーザの組み合わせを選択する。そして、選択されたユーザに対して送信ビームフォーミングを施した信号を送信する。このようにして送信信号に送信ビームフォーミングが施されると、量子化誤差が十分に小さいならば、ユーザ間干渉による影響が十分に取り除かれる。
しかしながら、量子化誤差が無視できない場合、受信装置200において受信ビームフォーミングが施され、量子化誤差に起因する残留ユーザ間干渉が取り除かれる。本実施形態に係る受信装置200は、複数ストリームが伝送される場合でも、送信ビームフォーミング、及び受信ビームフォーミングを考慮してCQIの算出ができるように構成されている。また、このCQIを考慮して選択されたMCSに基づいて送信された信号に対し、受信ビームフォーミングを施してマルチストリームを個別に抽出する手段を有する。
以下、送信ビームフォーミング及び受信ビームフォーミングを考慮したCQIの算出等に係る受信装置200の機能構成、及び一連の処理の流れについて説明する。尚、送信装置100において、帰還されたコードブックインデックス、及び仮CQIに基づいてユーザ選択がされ、送信ビームフォーミングが施された信号が送信されるものとする。
(BFチャネル推定部216)
BFチャネル推定部216は、受信アンテナ202の各々から信号を受信し、ビーム毎に送信信号に付加されている個別パイロット信号を用いて各受信アンテナ202に対応するチャネルベクトルを推定する。この推定処理は、残留ユーザ間干渉の推定に相当する。BFチャネル推定部216により推定されたチャネルベクトルは、受信ビームフォーミングベクトル計算部218に入力される。
BFチャネル推定部216は、受信アンテナ202の各々から信号を受信し、ビーム毎に送信信号に付加されている個別パイロット信号を用いて各受信アンテナ202に対応するチャネルベクトルを推定する。この推定処理は、残留ユーザ間干渉の推定に相当する。BFチャネル推定部216により推定されたチャネルベクトルは、受信ビームフォーミングベクトル計算部218に入力される。
(受信ビームフォーミングベクトル計算部218)
受信ビームフォーミングベクトル計算部218は、BFチャネル推定部216により推定されたチャネルベクトルに基づいて受信ビームフォーミングベクトルを算出する。尚、受信ビームフォーミングは、全ての受信アンテナ202から受信された信号に対して施される。そのため、受信ビームフォーミングベクトルは、全ての受信アンテナ202に対応するチャネルベクトルを用いて算出される。そして、受信ビームフォーミングベクトル計算部218により算出された受信ビームフォーミングベクトルは、CQI計算部220、及び受信ビームフォーミング部222に入力される。
受信ビームフォーミングベクトル計算部218は、BFチャネル推定部216により推定されたチャネルベクトルに基づいて受信ビームフォーミングベクトルを算出する。尚、受信ビームフォーミングは、全ての受信アンテナ202から受信された信号に対して施される。そのため、受信ビームフォーミングベクトルは、全ての受信アンテナ202に対応するチャネルベクトルを用いて算出される。そして、受信ビームフォーミングベクトル計算部218により算出された受信ビームフォーミングベクトルは、CQI計算部220、及び受信ビームフォーミング部222に入力される。
(CQI計算部220)
CQI計算部220は、受信ビームフォーミングベクトル計算部218から入力された受信ビームフォーミングベクトルに基づいて受信SINRを算出する。そして、CQI計算部220により算出された受信SINRはCQIとして送信装置100に帰還される。
CQI計算部220は、受信ビームフォーミングベクトル計算部218から入力された受信ビームフォーミングベクトルに基づいて受信SINRを算出する。そして、CQI計算部220により算出された受信SINRはCQIとして送信装置100に帰還される。
上記の通り、帰還されたCQIは、送信装置100においてMCSの選択に利用される。送信装置100では、帰還されたCQIに基づいてMCSが選択されると、選択されたMCSに基づいてチャネル符号化及び変調マッピングが施され、さらに、送信ビームフォーミングされて信号が送信される。この送信信号が受信装置200により受信され、受信ビームフォーミング部222に入力される。
(受信ビームフォーミング部222)
受信ビームフォーミング部222は、各受信アンテナ202を介して受信された受信信号に対し、受信ビームフォーミングベクトル計算部218から入力された受信ビームフォーミングベクトルを重積して自ユーザ向けに送信された複数のストリームを個々に抽出する。受信ビームフォーミング部222により抽出された各ストリームは、LLR計算部224に入力される。
受信ビームフォーミング部222は、各受信アンテナ202を介して受信された受信信号に対し、受信ビームフォーミングベクトル計算部218から入力された受信ビームフォーミングベクトルを重積して自ユーザ向けに送信された複数のストリームを個々に抽出する。受信ビームフォーミング部222により抽出された各ストリームは、LLR計算部224に入力される。
(LLR計算部224、誤り訂正復号部226)
LLR計算部224は、受信ビームフォーミング部222により分離された各ストリームの対数尤度比(LLR;Log−Likelihood Ratio)を計算する。LLR計算部224により算出されたストリーム毎の対数尤度比は、誤り訂正復号部226に入力される。誤り訂正復号部226は、LLR計算部224により算出された対数尤度比を用いて各ストリームに誤り訂正復号処理を施して復号データを出力する。
LLR計算部224は、受信ビームフォーミング部222により分離された各ストリームの対数尤度比(LLR;Log−Likelihood Ratio)を計算する。LLR計算部224により算出されたストリーム毎の対数尤度比は、誤り訂正復号部226に入力される。誤り訂正復号部226は、LLR計算部224により算出された対数尤度比を用いて各ストリームに誤り訂正復号処理を施して復号データを出力する。
以上、本実施形態に係る受信装置200の機能構成について説明した。また、量子化チャネルベクトルの選択方法、ユーザ選択に用いる仮CQIの算出方法、送信ビームフォーミング及び受信ビームフォーミングを考慮したCQIの算出方法について説明した。上記の通り、本実施形態に係る受信装置200は、受信アンテナ202の組み合わせを選択し、各組み合わせについて量子化チャネルベクトルを算出した後で、互いに直交に近い角度差を有する組み合わせを選択する。そして、選択された量子化チャネルベクトルを用いて仮CQIが算出される。
特に、受信装置200は、複数の受信アンテナ202を互いに重複しない2組のサブセットに分けてチャネルベクトルの量子化を実行する。その上で、2つの量子化チャネルベクトルが直交に近い関係にある量子化チャネルベクトルの組み合わせが選択される。そのため、同一ユーザにマルチストリームが伝送された場合にも、受信ビームフォーミングにより容易にストリームが分離できるようなチャネル状態が形成できるようになる。また、コードブックインデックスと共に仮CQIが帰還されることで、スループットが向上するユーザの組み合わせが選択できるようになる。その結果、ZFBFの枠組みの中で、伝送特性及び伝送効率を向上させることが可能になる。
[応用例]
次に、図7、図8を参照しながら、本実施形態に係る通信システム1の一応用例として、通信システム2の構成を示す。図7は、本応用例に係る通信システム2の構成を示す説明図である。図8は、本応用例に係る受信装置400の機能構成を示す説明図である。尚、上記の通信システム1に含まれる送信装置100、又は受信装置200の構成要素と実質的に同一の機能構成については詳細な説明を省略する。
次に、図7、図8を参照しながら、本実施形態に係る通信システム1の一応用例として、通信システム2の構成を示す。図7は、本応用例に係る通信システム2の構成を示す説明図である。図8は、本応用例に係る受信装置400の機能構成を示す説明図である。尚、上記の通信システム1に含まれる送信装置100、又は受信装置200の構成要素と実質的に同一の機能構成については詳細な説明を省略する。
図7に示すように、通信システム2は、ZFBFを用いるマルチユーザMIMOシステムの一例であり、送信装置300と、複数の受信装置400とにより構成されている。
図7に示すように、送信装置300は、量子化ベクトル再生部302と、ユーザ選択部304と、ZFBF行列生成部306と、S/P変換部308と、ターボ符号化&変調マッピング部310と、個別Pilot多重部311と、ZFBF処理部312と、共通Pilot多重部313と、複数の送信アンテナ314とを備える。
上記の送信装置100との間の主な構成上の相違点は、ターボ符号化&変調マッピング部310と、個別Pilot多重部311と、共通Pilot多重部313とにある。つまり、データを符号化する際にターボ符号を利用する点と、個別パイロット信号、及び共通パイロット信号を多重する処理を明示的に示した点とが相違する。
一方、受信装置400は、図8に示すように、複数の受信アンテナ402と、チャネル推定部404と、アンテナ候補選択部406と、ランダムベクトル量子化部408と、角度差計算部410と、直交量子化ベクトルインデックス検出部412と、仮CQI計算部414と、BFチャネル推定部416と、受信MMSEビームフォーミングベクトル計算部418と、CQI計算部420と、受信MMSEビームフォーミング部422と、LLR計算部424と、ターボ復号部426とを備える。
上記の受信装置200との間の主な構成上の相違点は、受信MMSEビームフォーミングベクトル計算部418と、受信MMSEビームフォーミング部422と、ターボ復号部426とにある。つまり、受信ビームフォーミングの際にMMSE検波方式を利用する点と、送信装置300に対応してデータを復号する際にターボ復号する点が相違する。
送信装置300、及び受信装置400に関する上記の相違点を踏まえ、以下、通信システム2におけるマルチストリーム送受信方法に関して一連の処理の流れを説明する。
まず、送信装置300は、共通Pilot多重部313によりフレーム信号に共通パイロット信号を付加した後、複数の送信アンテナ314を介して各受信装置400に複数のストリームを送信する。次いで、受信装置400は、チャネル推定部404により、フレーム信号に付加された共通パイロット信号を用いてチャネル行列を推定する。推定されたチャネル行列は、アンテナ候補選択部406に入力される。
アンテナ候補選択部406では、例えば、図10に示した図表1に基づいて、入力されたチャネル行列を2組のチャネル行列に分ける。アンテナ候補選択部406により分けられたチャネル行列は、ランダムベクトル量子化部408に入力される。そして、入力されたチャネル行列は、ランダムベクトル量子化部408により量子化される。このようにして算出された複数組の量子化チャネルベクトルは、角度差計算部410に入力される。
角度差計算部410では、入力された量子化チャネルベクトルの組毎の角度差が算出される。角度差計算部410により算出された組毎の角度差は、直交量子化ベクトルインデックス検出部412に入力される。そして、直交量子化ベクトルインデックス検出部412により、上記の式(32)に基づいて角度差に対応するメトリックが計算される。さらに、直交量子化ベクトルインデックス検出部412により、図表1に示す組み合わせ数の中から、メトリックが最小となる受信アンテナ402の組み合わせが選択される。
さらに、最小メトリックとなる量子化チャネルベクトルの組について、対応するコードブックインデックスが決定される。また、仮CQI計算部414により、この量子化チャネルベクトルの組に対応する仮CQIが算出される。その後、これらのコードブックインデックス及び仮CQIは、送信装置300に帰還される。
次いで、送信装置300は、量子化ベクトル再生部302により、受信装置400から帰還されたコードブックインデックスに基づいて量子化チャネルベクトルを再生する。量子化ベクトル再生部302により再生された量子化チャネルベクトルは、ユーザ選択部304に入力される。次いで、送信装置300は、ユーザ選択部304により、受信装置400から帰還された仮CQIを参照し、スループットが向上するユーザの組み合わせを選択し、各ユーザに送信するデータをS/P変換部308に入力する。
さらに、送信装置300は、ZFBF行列生成部306により、選択されたユーザに対応する量子化チャネルベクトルを纏めてチャネル行列を再現し、このチャネル行列から、逆行列演算に基づいてZFBFの送信ビームフォーミング行列Wを算出する。算出された送信ビームフォーミング行列Wは、ZFBF処理部312に入力される。ZFBF処理部312には、個別Pilot多重部311により個別パイロット信号が多重された信号が入力され、送信ビームフォーミングが施される。そして、送信ビームフォーミング後の個別パイロット信号は、選択されたユーザに対応する受信装置400に向けて送信される。
個別パイロット信号を受信した受信装置400では、BFチャネル推定部416により、送信ビームフォーミングの効果を含むチャネル行列が推定される。つまり、量子化誤差に起因して含まれる他ユーザ向けのビームによる干渉効果が推定される。推定されたチャネル行列は、受信MMSEビームフォーミングベクトル計算部418に入力される。受信MMSEビームフォーミングベクトル計算部418は、入力されたチャネル行列を用いて、ユーザ間干渉を除去し、自ユーザ向けのサブストリームを抽出するための2組のMMSE受信ビームフォーミングベクトルを計算する。
このMMSE受信ビームフォーミングベクトルはCQI計算部420に入力される。そして、CQI計算部420により、MMSE受信ビームフォーミングベクトルとチャネル行列とに基づいて受信SINRが算出される。算出された受信SINRは、CQIとして送信装置300に帰還される。
各受信装置400から帰還されたCQIを受け、送信装置300は、最適なMCSを選択する。そして、送信装置300は、ターボ符号化&変調マッピング部310により、選択されたMCSに基づいて複数ストリーム用のターボ符号化、及び変調マッピングを施す。さらに、ターボ符号化、及び変調マッピングが施された後の送信信号は、ZFBF処理部312により送信ビームフォーミングが施され、送信アンテナ314を介して各受信装置400に送信される。
各受信装置400では、受信MMSEビームフォーミング部422により、先に計算しておいたMMSE受信ビームフォーミングベクトルを用いてサブストリームが抽出される。具体的には、受信信号ベクトルにMMSE受信ビームフォーミングベクトルが重積される。尚、先に計算しておいたMMSE受信ビームフォーミングベクトルに代えて、個別パイロット信号を用いて新たに計算されたMMSE受信ビームフォーミングベクトルを用いてもよい。抽出されたサブストリーム毎の受信ビームフォーミング信号は、LLR計算部424に入力され、対数尤度比が計算される。そして、計算された対数尤度比を用いてターボ復号部426によりターボ復号が実行され、復号データが再生される。
以上、本実施形態に係る一応用例として、ターボ符号、及びMMSE検波方式を用いた具体的なシステム構成、及び一連の処理の流れについて説明した。この応用例においても、上記の通信システム1と同様、同一ユーザにマルチストリームが伝送された場合にも、受信ビームフォーミングにより容易にストリームが分離できるようなチャネル状態が形成できる。また、コードブックインデックスと共に仮CQIが帰還されることで、スループットが向上するユーザの組み合わせが選択できる。そして、ZFBFの枠組みの中で、伝送特性及び伝送効率を向上させることが可能になる。
[効果]
最後に、図9を参照しながら、本実施形態に係る技術を適用した場合に得られる具体的な効果について述べる。図9は、本実施形態に係る技術を適用した場合におけるシミュレーション結果を示す説明図である。このシミュレーション結果は、送信アンテナ数が4、受信アンテナ数が4の場合を想定して算出されたものである。また、MCSについては、符号化率が1/3、1/2、2/3、3/4、4/5、変調方式がQPSK、16QAM、64QAMの15通りである。
最後に、図9を参照しながら、本実施形態に係る技術を適用した場合に得られる具体的な効果について述べる。図9は、本実施形態に係る技術を適用した場合におけるシミュレーション結果を示す説明図である。このシミュレーション結果は、送信アンテナ数が4、受信アンテナ数が4の場合を想定して算出されたものである。また、MCSについては、符号化率が1/3、1/2、2/3、3/4、4/5、変調方式がQPSK、16QAM、64QAMの15通りである。
(実線(四角)のグラフについて)
図9の中で、実線(四角)で示したグラフは、ユーザ数が4、各ユーザにおいて全ての受信アンテナに対応するチャネル行列からチャネルベクトルを量子化した場合のスループット特性を示す。つまり、各ユーザは、全ての受信アンテナに対応するチャネルベクトルから1つの量子化チャネルベクトルを算出し、送信側に帰還する構成である。送信側では、ZFBFを施して各ユーザに1ストリームを伝送することになる。
図9の中で、実線(四角)で示したグラフは、ユーザ数が4、各ユーザにおいて全ての受信アンテナに対応するチャネル行列からチャネルベクトルを量子化した場合のスループット特性を示す。つまり、各ユーザは、全ての受信アンテナに対応するチャネルベクトルから1つの量子化チャネルベクトルを算出し、送信側に帰還する構成である。送信側では、ZFBFを施して各ユーザに1ストリームを伝送することになる。
この場合、送信側からは4ストリームが送信されるため、高SNR領域(30dB)では、MCSのレートの上限である4.8bit/s/Hz(符号化率4/5、変調方式64QAM)の4倍に相当する19.2bit/s/Hzに漸近していることが分かる。
(点線(三角)のグラフについて)
図9の中で、点線(三角)で示したグラフは、ユーザ数が2、各ユーザにおいて全ての受信アンテナに対応するチャネル行列からチャネルベクトルを量子化した場合のスループット特性を示す。つまり、各ユーザは、全ての受信アンテナに対応するチャネルベクトルから1つの量子化チャネルベクトルを算出し、送信側に帰還する構成である。送信側では、ZFBFを施して各ユーザに1ストリームを伝送することになる。
図9の中で、点線(三角)で示したグラフは、ユーザ数が2、各ユーザにおいて全ての受信アンテナに対応するチャネル行列からチャネルベクトルを量子化した場合のスループット特性を示す。つまり、各ユーザは、全ての受信アンテナに対応するチャネルベクトルから1つの量子化チャネルベクトルを算出し、送信側に帰還する構成である。送信側では、ZFBFを施して各ユーザに1ストリームを伝送することになる。
この場合、ユーザ数が2であることから、送信側からは2ストリームしか送信されず、高SNR領域では、MCSのレートの上限が4.8bit/s/Hzの2倍に相当する9.6bit/s/Hzに留まっていることが分かる。
(鎖線(丸)のグラフについて)
図9の中で、鎖線(丸)で示したグラフは、ユーザ数が2の場合において、本実施形態の構成を適用した場合のスループット特性を示すものである。このグラフから明らかなように、本実施形態のスループット特性は、ユーザ数が2であるにも拘わらず、ユーザ数が4の場合(実線(四角))に漸近している。4ユーザの場合に比べて若干スループット特性が低下しているのは、3本の受信アンテナから最大比伝送チャネルベクトル量子化を行っているためであり、4本の受信アンテナで最大比伝送チャネルベクトル量子化を行う場合に比べて受信電力が低下することによる。しかしながら、同じユーザ数の場合(点線(三角))で比較すると、受信SNRが10dB以上の場合には、スループット特性を大きく改善できることが分かる。
図9の中で、鎖線(丸)で示したグラフは、ユーザ数が2の場合において、本実施形態の構成を適用した場合のスループット特性を示すものである。このグラフから明らかなように、本実施形態のスループット特性は、ユーザ数が2であるにも拘わらず、ユーザ数が4の場合(実線(四角))に漸近している。4ユーザの場合に比べて若干スループット特性が低下しているのは、3本の受信アンテナから最大比伝送チャネルベクトル量子化を行っているためであり、4本の受信アンテナで最大比伝送チャネルベクトル量子化を行う場合に比べて受信電力が低下することによる。しかしながら、同じユーザ数の場合(点線(三角))で比較すると、受信SNRが10dB以上の場合には、スループット特性を大きく改善できることが分かる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記の説明において、送信アンテナ数を4、受信アンテナを4としたが、これに限定されない。また、ユーザ数が2の場合について説明したが、ユーザ数が3以上であってもよい。さらに、符号化方式や変調方式についても、自由に変更することができる。
1、2 通信システム
100、300 送信装置
102、302 量子化ベクトル再生部
104、304 ユーザ選択部
106、306 ZFBF行列生成部
108、308 S/P変換部
110 チャネル符号化&変調マッピング部
112、312 ZFBF処理部
114、314 送信アンテナ
200、400 受信装置
202、402 受信アンテナ
204、404 チャネル推定部
206、406 アンテナ候補選択部
208、408 ランダムベクトル量子化部
210、410 角度差計算部
212、412 直交量子化ベクトルインデックス検出部
214、414 仮CQI計算部
216、416 BFチャネル推定部
218 受信ビームフォーミングベクトル計算部
220、420 CQI計算部
222 受信ビームフォーミング部
224、424 LLR計算部
226 誤り訂正復号部
310 ターボ符号化&変調マッピング部
311 個別Pilot多重部
313 共通Pilot多重部
418 受信MMSEビームフォーミングベクトル計算部
422 受信MMSEビームフォーミング部
426 ターボ復号部
100、300 送信装置
102、302 量子化ベクトル再生部
104、304 ユーザ選択部
106、306 ZFBF行列生成部
108、308 S/P変換部
110 チャネル符号化&変調マッピング部
112、312 ZFBF処理部
114、314 送信アンテナ
200、400 受信装置
202、402 受信アンテナ
204、404 チャネル推定部
206、406 アンテナ候補選択部
208、408 ランダムベクトル量子化部
210、410 角度差計算部
212、412 直交量子化ベクトルインデックス検出部
214、414 仮CQI計算部
216、416 BFチャネル推定部
218 受信ビームフォーミングベクトル計算部
220、420 CQI計算部
222 受信ビームフォーミング部
224、424 LLR計算部
226 誤り訂正復号部
310 ターボ符号化&変調マッピング部
311 個別Pilot多重部
313 共通Pilot多重部
418 受信MMSEビームフォーミングベクトル計算部
422 受信MMSEビームフォーミング部
426 ターボ復号部
Claims (8)
- N本(N≧3)の受信アンテナからM本(2≦M≦N−1)の受信アンテナの組み合わせを選択し、互いに異なるK個(K≧2)の前記組み合わせで形成される全ての組を選択するアンテナ候補選択部と、
前記M本の受信アンテナに対応するM個のチャネルベクトルを合成量子化して前記各組に対応するK個の量子化ベクトルを算出する合成量子化部と、
前記K個の量子化ベクトルの角度差を前記組毎に算出する角度差計算部と、
前記角度差計算部により算出された角度差が最も直角に近い組を検出し、その組に対応する前記K個の量子化ベクトルを選択する直交量子化ベクトル選択部と、
前記直交量子化ベクトル選択部により選択された前記K個の量子化ベクトルを用いて受信SINRを算出する受信SINR算出部と、
を備え、
前記直交量子化ベクトル選択部により選択された前記K個の量子化ベクトルのコードブックインデックスと、前記受信SINR算出部により算出された受信SINRとを送信側に帰還する、受信装置。 - 前記コードブックインデックスから生成された送信ビームフォーミング行列により送信ビームフォーミングが施された信号を受信し、受信した信号から前記N本の受信アンテナに対応するN個のチャネルベクトルを推定するビームフォーミングチャネル推定部と、
前記ビームフォーミングチャネル推定部により推定された前記N個のチャネルベクトルを用いて、各サブストリームを分離するためのK個の受信ビームフォーミングベクトルを生成する受信ビームフォーミングベクトル生成部と、
前記K個の受信ビームフォーミングベクトルを用いてビームフォーミング後の受信SINRを算出するビームフォーミング後受信SINR算出部と、
をさらに備え、
前記ビームフォーミング後受信SINR算出部により算出されたビームフォーミング後の受信SINRを送信側に帰還する、請求項1に記載の受信装置。 - 前記ビームフォーミング後の受信SINRに基づいて決定された符号化方式、及び変調方式によりチャネル符号化、及び変調マッピングが施された信号を受信し、受信した信号から前記K個の受信ビームフォーミングベクトルを用いてK個のサブストリームを分離する受信ビームフォーミング部をさらに備える、請求項2に記載の受信装置。
- 送信装置と、複数の受信装置とを含む無線通信システムであって、
前記各受信装置は、
N本(N≧3)の受信アンテナからM本(2≦M≦N−1)の受信アンテナの組み合わせを選択し、互いに異なるK個(K≧2)の前記組み合わせで形成される全ての組を選択するアンテナ候補選択部と、
前記M本の受信アンテナに対応するM個のチャネルベクトルを合成量子化して前記各組に対応するK個の量子化ベクトルを算出する合成量子化部と、
前記K個の量子化ベクトルの角度差を前記組毎に算出する角度差計算部と、
前記角度差計算部により算出された角度差が最も直角に近い組を検出し、その組に対応する前記K個の量子化ベクトルを選択する直交量子化ベクトル選択部と、
前記直交量子化ベクトル選択部により選択された前記K個の量子化ベクトルを用いて受信SINRを算出する受信SINR算出部と、
前記直交量子化ベクトル選択部により選択された前記K個の量子化ベクトルのコードブックインデックスと、前記受信SINR算出部により算出された受信SINRとを前記送信装置に帰還するコードブックインデックス/受信SINR帰還部と、
を備え、
前記送信装置は、
前記各受信装置から帰還されたコードブックインデックスに基づいて量子化ベクトルを再生する量子化ベクトル再生部と、
前記複数の受信装置から帰還された受信SINRに基づいてスループット特性が向上する前記受信装置の組み合わせを選択するユーザ選択部と、
前記ユーザ選択部により選択された受信装置の組み合わせに対応する前記量子化ベクトルの組み合わせを用いて前記各受信装置に送信されるストリームが互いに干渉しないようにする送信ビームフォーミング行列を生成する送信ビームフォーミング行列生成部と、
前記ユーザ選択部により選択された各受信装置に送信される信号をK個のサブストリームに分配し、前記送信ビームフォーミング行列を用いて全てのサブストリームに送信ビームフォーミングを施す送信ビームフォーミング処理部と、
前記送信ビームフォーミングが施された信号を複数のアンテナで送信する送信部と、
を備える、無線通信システム。 - 前記各受信装置は、
前記送信ビームフォーミングが施された信号を受信し、受信した信号から前記N本の受信アンテナに対応するN個のチャネルベクトルを推定するビームフォーミングチャネル推定部と、
前記ビームフォーミングチャネル推定部により推定された前記N個のチャネルベクトルを用いて、各サブストリームを分離するためのK個の受信ビームフォーミングベクトルを生成する受信ビームフォーミングベクトル生成部と、
前記K個の受信ビームフォーミングベクトルを用いてビームフォーミング後の受信SINRを算出するビームフォーミング後受信SINR算出部と、
前記ビームフォーミング後受信SINR算出部により算出されたビームフォーミング後の受信SINRを送信側に帰還するビームフォーミング後受信SINR帰還部と、
をさらに備え、
前記送信装置は、
前記各受信装置から帰還されたビームフォーミング後の受信SINRに基づいてスループット特性が向上する符号化方式、及び変調方式の組み合わせを決定し、当該符号化方式及び変調方式の組み合わせを用いてサブストリーム毎にチャネル符号化、及び変調マッピングするチャネル符号化&変調マッピング部をさらに備え、
前記送信ビームフォーミング処理部は、前記チャネル符号化&変調マッピング部によりチャネル符号化及び変調マッピングが施された信号に対し、前記送信ビームフォーミング行列を用いて送信ビームフォーミングする、請求項4に記載の無線通信システム。 - 前記各受信装置は、
前記送信装置によりビームフォーミング後の受信SINRに基づいてチャネル符号化、及び変調マッピングが施された信号を受信し、受信した信号から前記K個の受信ビームフォーミングベクトルを用いてK個のサブストリームを分離する受信ビームフォーミング部をさらに備える、請求項5に記載の受信装置。 - N本(N≧3)の受信アンテナからM本(2≦M≦N−1)の受信アンテナの組み合わせが選択され、互いに異なるK個(K≧2)の前記組み合わせで形成される全ての組が選択されるアンテナ候補選択ステップと、
前記M本の受信アンテナに対応するM個のチャネルベクトルが合成量子化され、前記各組に対応するK個の量子化ベクトルが算出される合成量子化ステップと、
前記K個の量子化ベクトルの角度差が前記組毎に算出される角度差計算ステップと、
前記角度差計算ステップにおいて算出された角度差が最も直角に近い組が検出され、その組に対応する前記K個の量子化ベクトルが選択される直交量子化ベクトル選択ステップと、
前記直交量子化ベクトル選択ステップにおいて選択された前記K個の量子化ベクトルを用いて受信SINRが算出される受信SINR算出ステップと、
前記直交量子化ベクトル選択ステップにおいて選択された前記K個の量子化ベクトルのコードブックインデックスと、前記受信SINR算出ステップにおいて算出された受信SINRとが送信側に帰還されるステップと、
を含む、チャネルベクトルの量子化方法。 - 送信装置と、複数の受信装置とを含む無線通信システムにおけるマルチストリームの伝送方法であって、
前記各受信装置により、
N本(N≧3)の受信アンテナからM本(2≦M≦N−1)の受信アンテナの組み合わせが選択され、互いに異なるK個(K≧2)の前記組み合わせで形成される全ての組が選択されるアンテナ候補選択ステップと、
前記M本の受信アンテナに対応するM個のチャネルベクトルが合成量子化され、前記各組に対応するK個の量子化ベクトルが算出される合成量子化ステップと、
前記K個の量子化ベクトルの角度差が前記組毎に算出される角度差計算ステップと、
前記角度差計算ステップにおいて算出された角度差が最も直角に近い組が検出され、その組に対応する前記K個の量子化ベクトルが選択される直交量子化ベクトル選択ステップと、
前記直交量子化ベクトル選択ステップにおいて選択された前記K個の量子化ベクトルを用いて受信SINRが算出される受信SINR算出ステップと、
前記直交量子化ベクトル選択ステップにおいて選択された前記K個の量子化ベクトルのコードブックインデックスと、前記受信SINR算出部により算出された受信SINRとが前記送信装置に帰還されるコードブックインデックス/受信SINR帰還ステップと、
前記送信装置により、
前記各受信装置から帰還されたコードブックインデックスに基づいて量子化ベクトルが再生される量子化ベクトル再生ステップと、
前記複数の受信装置から帰還された受信SINRに基づいてスループット特性が向上する前記受信装置の組み合わせが選択されるユーザ選択ステップと、
前記ユーザ選択ステップにおいて選択された受信装置の組み合わせに対応する前記量子化ベクトルの組み合わせを用いて前記各受信装置に送信されるストリームが互いに干渉しないようにするための送信ビームフォーミング行列が生成される送信ビームフォーミング行列生成ステップと、
前記ユーザ選択ステップにおいて選択された各受信装置に送信される信号がK個のサブストリームに分配され、前記送信ビームフォーミング行列を用いて全てのサブストリームに送信ビームフォーミングが施される送信ビームフォーミング処理ステップと、
前記送信ビームフォーミングが施された信号が複数のアンテナで送信される送信ステップと、
を含む、マルチストリームの伝送方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008122464A JP2009272942A (ja) | 2008-05-08 | 2008-05-08 | 受信装置、無線通信システム、チャネルベクトルの量子化方法、及びマルチストリームの伝送方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2008
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