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JP2009264715A - ヒートポンプ温水システム - Google Patents

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JP2009264715A JP2008118268A JP2008118268A JP2009264715A JP 2009264715 A JP2009264715 A JP 2009264715A JP 2008118268 A JP2008118268 A JP 2008118268A JP 2008118268 A JP2008118268 A JP 2008118268A JP 2009264715 A JP2009264715 A JP 2009264715A
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孝彦 青
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博 荒島
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Abstract

【課題】熱交換効率の高いヒートポンプ温水システムを提供すること。
【解決手段】本発明は、室外機1と、冷暖房パネル4と、冷媒水熱交換器21を有する室内機2と、貯湯タンク32と、タンク用水冷媒熱交換器31と、水ポンプ22とを有し、タンク用水冷媒熱交換器31を水冷媒熱交換器21と並列に配設し、水冷媒熱交換器21から出る冷媒温度を検出する室内側冷媒温度検出手段24と、タンク用水冷媒熱交換器31から出る冷媒温度を検出するタンク側冷媒温度検出手段26と、水冷媒熱交換器21から出る水の温度を検出する出水温度検出手段23と、貯湯タンク32内の温度を検出するタンク水温検出手段33とを備え、圧縮機を再起動する時の立ち上げ速度を、通常時に起動する時の立ち上げ速度よりも遅く立ち上げる。
【選択図】図1

Description

本発明は、温水で暖房を行うヒートポンプ温水システムに関するものである。
図6は、従来の水と冷媒とを熱交換するヒートポンプ装置を示した構成図である。図6に示すように、従来のヒートポンプ装置では、貯湯タンクの下部の水をヒートポンプに供給するとともに、貯湯タンクの上部にヒートポンプで生成された高温水を貯留する一方で、風呂の追い焚きや床暖房等には、温水を循環することで機能を実現させており、風呂や床暖房を循環する温水は、貯湯タンク内の高温水と風呂や床暖房を循環して戻ってきた低温水とで熱交換し、貯湯タンク内の高温水の熱から吸熱し、再度高温水となって風呂の追い焚きや床暖房パネル内を循環している(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−113836号公報
しかしながら、前記従来の構成では、貯湯タンクから湯を取り出して外部の熱交換器にて水と水とで熱交換しているため、貯湯タンクが有する熱量に制限があると同時に、低外気温下に設置した場合には、貯湯タンクから熱交換器までの配管、もしくは風呂や床暖房パネルから熱交換器までの配管に温水を流通させると外気温の影響を受けやすく、さらに熱交換効率が低下してしまうという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、熱交換効率の高いヒートポンプ温水システムを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のヒートポンプ温水システムは、空気熱源熱交換器と四方弁と圧縮機と絞り機構とを有する室外機と、温水または冷水を循環して冷暖房を行う冷暖房パネルと、冷媒と前記冷暖房パネル内の水とを熱交換する水冷媒熱交換器を有する室内機と、湯水を貯える貯湯タンクと、前記貯湯タンク内に設けて冷媒と水とを熱交換するタンク用水冷媒熱交換器と、前記冷暖房パネル内を流通する水を搬送するための水ポンプとを有し、前記空気熱源熱交換器と前記四方弁と前記圧縮機と前記水冷媒熱交換器と前記絞り機構で冷凍サイクルを構成すると共に、前記タンク用水冷媒熱交換器を前記水冷媒熱交換器と並列に配設し、前記水冷媒熱交換器および前記タンク用水冷媒熱交換器が凝縮器として作用する時の前記水冷媒熱交換器から出る冷媒温度を検出する室内側冷媒温度検出手段と、前記タンク用水冷媒熱交換器から出る冷媒温度を検出するタンク側冷媒温度検出手段と、前記水冷媒熱交換器から出る水の温度を検出する出水温度検出手段と、前記貯湯タンク内の温度を検出するタンク水温検出手段と、前記水冷媒熱交換器および前記タンク側水冷媒熱交換器が凝縮器として作用する時の前記水冷媒熱交換器の冷媒出口側に冷媒量を絞る室内側膨張弁と、前記タンク側水冷媒熱交換器の冷媒出口側に冷媒量を絞るタンク側膨張弁と、前記圧縮機の高圧側の圧力を検出する高圧側圧力検出手段と、前記圧縮機の低圧側の圧力を検出する低圧側圧力検出手段とを備え、前記出水温度検出手段で検出する温度を上昇させないように前記水冷媒熱交換器へ入る冷媒量を微少量に前記室内側膨張弁で絞っている時であって、前記タンク用水冷媒熱交換器で前記貯湯タンク内の湯水を沸きあげるための運転中に、前記高圧側圧力検出手段および前記低圧側圧力検出手段により冷媒高圧異常を検出した時に前記圧縮機を停止するヒートポンプ温水システムにおいて、前記圧縮機を再起動する時の立ち上げ速度を、通常時に起動する時の立ち上げ速度よりも遅く立ち上げることにより、冷媒経路を複数に分岐しているので、同時に複数の
熱交換器で冷媒と水とを熱交換することができ、さらに、貯湯タンク内の湯水を沸き上げ時における高圧異常時の圧縮機の再起動時には、急速な高圧上昇を抑制して、非常に信頼性の高いヒートポンプ温水システムを実現することができる。
本発明は、熱交換効率の高いヒートポンプ温水システムを提供することができる。
第1の発明のヒートポンプ温水システムは、空気熱源熱交換器と四方弁と圧縮機と絞り機構とを有する室外機と、温水または冷水を循環して冷暖房を行う冷暖房パネルと、冷媒と前記冷暖房パネル内の水とを熱交換する水冷媒熱交換器を有する室内機と、湯水を貯える貯湯タンクと、前記貯湯タンク内に設けて冷媒と水とを熱交換するタンク用水冷媒熱交換器と、前記冷暖房パネル内を流通する水を搬送するための水ポンプとを有し、前記空気熱源熱交換器と前記四方弁と前記圧縮機と前記水冷媒熱交換器と前記絞り機構で冷凍サイクルを構成すると共に、前記タンク用水冷媒熱交換器を前記水冷媒熱交換器と並列に配設し、前記水冷媒熱交換器および前記タンク用水冷媒熱交換器が凝縮器として作用する時の前記水冷媒熱交換器から出る冷媒温度を検出する室内側冷媒温度検出手段と、前記タンク用水冷媒熱交換器から出る冷媒温度を検出するタンク側冷媒温度検出手段と、前記水冷媒熱交換器から出る水の温度を検出する出水温度検出手段と、前記貯湯タンク内の温度を検出するタンク水温検出手段と、前記水冷媒熱交換器および前記タンク側水冷媒熱交換器が凝縮器として作用する時の前記水冷媒熱交換器の冷媒出口側に冷媒量を絞る室内側膨張弁と、前記タンク側水冷媒熱交換器の冷媒出口側に冷媒量を絞るタンク側膨張弁と、前記圧縮機の高圧側の圧力を検出する高圧側圧力検出手段と、前記圧縮機の低圧側の圧力を検出する低圧側圧力検出手段とを備え、前記水冷媒熱交換器へ入る冷媒量を微少量に前記室内側膨張弁で絞っている時であって、前記タンク用水冷媒熱交換器で前記貯湯タンク内の湯水を沸きあげるための運転中に、前記高圧側圧力検出手段および前記低圧側圧力検出手段により冷媒高圧異常を検出した時に前記圧縮機を停止するヒートポンプ温水システムにおいて、前記圧縮機を再起動する時の立ち上げ速度を、通常時に起動する時の立ち上げ速度よりも遅く立ち上げることにより、冷媒経路を複数に分岐しているので、同時に複数の熱交換器で冷媒と水とを熱交換することができ、さらに、貯湯タンク内の湯水を沸き上げ時における高圧異常時の圧縮機の再起動時には、急速な高圧上昇を抑制して所定の圧力範囲内を守りながら運転するので、非常に信頼性の高いヒートポンプ温水システムを実現することができる。
第2の発明のヒートポンプ温水システムは、特に第1の発明において、冷媒高圧異常により停止した圧縮機の再起動時における立ち上げ運転周波数を、通常の立ち上げ運転周波数よりも低くしたことにより、さらに、急速な高圧上昇を抑制して所定の圧力範囲内を守りながら運転するので、非常に信頼性の高いヒートポンプ温水システムを実現することができる。
第3の発明のヒートポンプ温水システムは、特に第1または2の発明において、冷媒高圧異常により停止した圧縮機の再起動時に、再度冷媒高圧異常を検知した場合には、前記圧縮機の再起動時の運転周波数の上限を設けることにより、さらに、急速な高圧上昇を抑制して所定の圧力範囲内を守りながら運転するので、非常に信頼性の高いヒートポンプ温水システムを実現することができる。
第4の発明のヒートポンプ温水システムは、特に第1から第3の発明において、前記空気熱源熱交換器に送風する送風ファンを備え、冷媒高圧異常により停止した圧縮機の再起動時における送風ファンの駆動速度を、前記圧縮機の通常起動時の送風ファンの駆動速度よりも遅くしたことにより、さらに、急速な高圧上昇を抑制して所定の圧力範囲内を守り
ながら運転するので、非常に信頼性の高いヒートポンプ温水システムを実現することができる。
第5の発明のヒートポンプ温水システムは、特に第1から第4の発明において、前記空気熱源熱交換器に送風する送風ファンを備え、冷媒高圧異常により停止した圧縮機の再起動時における送風ファンを駆動するタイミングを、前記圧縮機の通常起動時の送風ファンを駆動するタイミングよりも遅延させたことにより、さらに、急速な高圧上昇を抑制して所定の圧力範囲内を守りながら運転するので、非常に信頼性の高いヒートポンプ温水システムを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるヒートポンプ温水システムの構成図を示すものである。図1において、ヒートポンプ温水システムは、室外機1、室内機2、タンクユニット3、冷暖房パネル4で構成される。以下にそれぞれのユニットの構成について説明する。
室外機1には、空気と冷媒とで熱交換を行うための空気熱源熱交換器11、冷媒を減圧するための絞り機構12、冷凍サイクルを暖房サイクル(空気熱源熱交換器11が蒸発器として作用)および冷房サイクル(空気熱源熱交換器11が凝縮器として作用)のどちらかとなるように切り換えるための四方弁13、冷媒を高温高圧に圧縮する圧縮機14、空気熱源熱交換器11において空気と冷媒との熱交換を促進するための送風ファン15、圧縮機14の冷媒吐出口側に高圧側圧力検出手段である圧力センサー16、圧縮機14の冷媒吸入側に低圧側圧力検出手段である圧力センサー17が設けられている。
そして室内機2に配設される水冷媒熱交換器21と、絞り機構12と、空気熱源熱交換器11と、圧縮機14とを図1に示すように四方弁13を介して順次冷媒配管で接続して冷凍サイクルを構成している。さらに、水冷媒熱交換器21と絞り機構12との間と、四方弁13と水冷媒熱交換器21との間から冷媒配管がそれぞれ分岐する構成となっており、水冷媒熱交換器21と並列な位置となるようにタンク用水冷媒熱交換器31が設けられている。なお、四方弁13の実線で示す回路が暖房サイクル時の回路となり、点線で示す回路が冷房サイクル時の回路となる。
室内機2には、冷暖房パネル4を流通する水と冷媒で熱交換を行う水冷媒熱交換器21、冷暖房パネル4を流通する水を搬送する水ポンプ22、水冷媒熱交換器21から出る水の温度を検出する出水温度検出手段であるサーミスタ23が配設されており、水冷媒熱交換器21の水経路と、水ポンプ22と、冷暖房パネルの水経路が順次配管で環状に接続されている。また、室内機2内の機器を制御するための制御基板28を有している。
また、水冷媒熱交換器21が凝縮器として作用する時の、水冷媒熱交換器21から出る冷媒の温度を検出する室内側冷媒温度検出手段であるサーミスタ24、水冷媒熱交換器21から出る冷媒の流量を絞るための室内側膨張弁25を備えている。さらに、タンク側水冷媒熱交換器31が凝縮器として作用する時の、タンク側水冷媒熱交換器31から出る冷媒の温度を検出するタンク側冷媒温度検出手段であるサーミスタ26、タンク側水冷媒熱交換器31を流れる冷媒の流量を絞るためのタンク側膨張弁27を備えている。
タンクユニット3には、湯水を貯える貯湯タンク32、貯湯タンク32内の湯水を沸き上げるために貯湯タンク32内にタンク側水冷媒熱交換器31が配設されている。さらに
貯湯タンク32内の湯水の温度を検出するタンク水温検出手段であるサーミスタ33が配設されている。また貯湯タンク32の下部には、給水源から水を供給するための給水管34が接続されており、貯湯タンク32の上部には、給湯端末へ湯を供給するための出湯管35が設けられている。
冷暖房パネル4は、水冷媒熱交換器21で生成した冷水または温水を流通させることで、居室内で暖房もしくは冷房を実現するものである。
以上のように構成されたヒートポンプ温水システムについて、以下その動作、作用を説明する。
まず、暖房サイクル時には、四方弁13に実線で示す経路となるように四方弁13を切り換えて、圧縮機14の運転を開始することで、冷凍サイクル内に冷媒を流通させる。なお、暖房サイクル時には、図1の実線矢印方向に冷媒が流れる。そして、空気熱源熱交換器11で熱を吸熱するとともに、圧縮機14で高温高圧冷媒を生成する。
そして、高温高圧の冷媒は、冷媒配管51から水冷媒熱交換器21に入る冷媒配管52と、タンク側水冷媒熱交換器31に入る冷媒配管53とに分岐してそれぞれの熱交換器へ流入する。それぞれの熱交換器へ流入する冷媒量は、室内側膨張弁25およびタンク側膨張弁27の開度を調節することで決定される。
冷媒配管52を通って水冷媒熱交換器21へ入った高温高圧の冷媒は、冷暖房パネル4を流通する水と熱交換する。そして水冷媒熱交換器21で生成された高温水は、サーミスタ23が検出する温度が、使用者が設定した温度となるように水ポンプ22を駆動することによって冷暖房パネル4内を流通し、使用者の居住空間に快適な暖房を提供する。
一方、冷媒配管53を取ってタンク側水冷媒熱交換器31へ入った高温高圧の冷媒は、貯湯タンク内部に貯えられている湯水と熱交換する。そして、サーミスタ33で検出する温度が、使用者が操作部(図示せず)にて設定する温度となるように貯湯タンク32内の湯水を沸き上げる。
そして、水冷媒熱交換器21から出てくる冷媒配管54と、タンク側水冷媒熱交換器31から出てくる冷媒配管55とが合流して、一つの冷媒配管56となり、絞り機構12で減圧されて、再度空気熱源熱交換器11で空気と冷媒とで熱交換を行う。
また、水冷媒熱交換器21から出る熱交換した後の冷媒の温度やタンク側水冷媒熱交換器31から出る熱交換した後の冷媒の温度の情報に基づいて、圧縮機14の周波数や、絞り機構12の調節を行っている。
次に、冷房サイクル時について説明する。冷房サイクル時には、四方弁13に点線で示す経路となるように四方弁13を切り換えて、圧縮機14の運転を開始することで、冷凍サイクル内に冷媒を流通させる。なお、冷房サイクル時には、図1の点線矢印方向に冷媒が流れる。そして、圧縮機14で生成された高温高圧冷媒は、空気熱源熱交換器11で空気と熱交換すると共に、絞り機構12で減圧される。
そして、低温低圧の冷媒は、冷媒配管56から水冷媒熱交換器21に入る冷媒配管54と、タンク側水冷媒熱交換器31に入る冷媒配管55とに分岐してそれぞれの熱交換器へ流入する構成となっているが、通常は、貯湯タンク32は湯を貯えておくので、タンク側膨張弁27を全閉にしておくことで、タンク側水冷媒熱交換器31へは冷媒が供給されず、貯湯タンク内の湯水の温度低下を防止している。
また、冷媒配管54を通って水冷媒熱交換器21へ入った低温低圧の冷媒は、冷暖房パネル4を流通する水と熱交換する。そして水冷媒熱交換器21で生成された冷温水は、サーミスタ23が検出する温度が、使用者が設定した温度となるように水ポンプ22を駆動することによって冷暖房パネル4内を流通し、使用者の居住空間に快適な冷房を提供する。
次に、冷暖房パネル内を流れる湯水の温度を上昇させずに、貯湯タンク32内の湯水を沸き上げる方法について説明する。この時には、室内側膨張弁25を微小開度だけ開放して、微少量の冷媒を流通させて、冷暖房パネル4を循環している水の温度を上昇させない構成とし、水ポンプ22の駆動を停止させている。一方、タンク側水冷媒熱交換器31に冷凍サイクル内の殆どの冷媒を送るために、タンク側膨張弁27の開度を開く。その結果、冷暖房パネル4内を流れる湯水の温度を上昇させることなく、貯湯タンク32内の湯水を沸き上げることができる。
しかしながら、貯湯タンク32内の湯水の温度が上昇してくると、タンク側水冷媒熱交換器31での放熱が不足してしまい、冷凍サイクル内の冷媒圧力が異常上昇する。圧力が高くなりすぎると機器に影響を及ぼしてしまい、機器の故障を引き起こしてしまう。そのために、通常冷凍サイクルにおいては、高圧の圧力が異常に上昇した場合に運転を停止する安全装置がついており、安全装置が働くと、圧縮機のONとOFFを繰り返してしまい、機器の信頼性を損なうことになってしまう。
そこで本発明では、室内側膨張弁25を微小開度だけ開けて、冷媒を水冷媒熱交換器21に微少量だけ流通させて、冷媒の殆どをタンク側水冷媒熱交換器31に流通させて、貯湯タンク32内の湯水を沸き上げているときに、貯湯タンク32内の湯水の温度の上昇によって、タンク側水冷媒熱交換器31で冷媒が水に対して放熱する放熱量が減少し、高圧異常による運転停止が発生すると、次回の圧縮機14の再起動時の立ち上げを、通常時の圧縮機14の立ち上げよりも遅くしている。
図2は、通常の圧縮機14の立ち上げ時の周波数変化と、再起動時の圧縮機14の立ち上げ時の周波数変化とを比較した図である。図2において、通常の圧縮機14の起動は、圧縮機から吐出される圧力の上昇を見ながら、徐々に段階的に周波数を変化させていく。そのため、まず周波数Hz1で時間T1からT2まで運転し、時間がT2になると周波数をHz2に引き上げる。そして周波数Hz2で時間T3からT4まで運転し、時間がT4になると、沸き上げ温度や外気温度に応じて算出される目標周波数Hzmまで周波数を増加させる。
しかしながら、周波数Hzmで運転中に、放熱量の不足などに起因して高圧異常によって運転が停止してしまう。運転が停止すると、冷凍サイクルが安定するまでの間圧縮機14の運転停止を継続し、その後、まず周波数Hz1で時間T5からT6まで運転する。このT5からT6までの時間長さは、T1からT2までの時間長さよりも長くしている。そして、時間T6になると周波数をHz2に引き上げて、時間T7からT8まで運転する。このT7からT8までの時間長さも、T3からT4までの時間長さよりも長くしている。そして、時間がT8になると、沸き上げ温度や外気温度に応じて算出される目標周波数Hzmまで周波数を増加させる。
このように、通常の圧縮機の周波数制御の立ち上げよりも、再起動時の圧縮機の周波数制御の立ち上げを遅くすることで、急速な高圧上昇を抑制して所定の圧力範囲内を守りながら運転するので、非常に信頼性の高いヒートポンプ温水システムを実現することができる。
また、高圧異常を検知すると、立ち上げ運転周波数を、通常の立ち上げ運転周波数よりも低くしてもよい。次に、立ち上げ運転周波数を下げた再起動時の運転立ち上げについて説明する。
図3は、通常の圧縮機14の立ち上げ時の周波数変化と、再起動時の圧縮機14の立ち上げ時の周波数変化とを比較した図である。図3において、通常の圧縮機14の起動は、圧縮機から吐出される圧力の上昇を見ながら、徐々に段階的に周波数を変化させていく。そのため、まず周波数Hz1で時間T1からT2まで運転し、時間がT2になると周波数をHz2に引き上げる。そして周波数Hz2で時間T3からT4まで運転し、時間がT4になると、沸き上げ温度や外気温度に応じて算出される目標周波数Hzmまで周波数を増加させる。
しかしながら、周波数Hzmで運転中に、放熱量の不足などに起因して高圧異常によって運転が停止してしまう。運転が停止すると、冷凍サイクルが安定するまでの間圧縮機14の運転停止を継続し、その後、まず周波数Hz3で時間T1からT2まで運転する。この周波数Hz3は、通常の立ち上げ運転周波数のHz1よりも小さくしている。そして、時間T2になると周波数をHz4に引き上げて、時間T3からT4まで運転する。この周波数Hz4は、通常の立ち上げ運転周波数のHz2よりも小さくしている。そして、時間がT4になると、周波数をHz5に引き上げて、時間T5からT6まで運転する。この周波数Hz5はHz2よりも低くしている。そして、時間がT6になると、沸き上げ温度や外気温度に応じて算出される目標周波数Hzmまで周波数を増加させる。
このように、通常の圧縮機の周波数制御の立ち上げよりも、再起動時の圧縮機の周波数制御の立ち上げの運転周波数を低くすることで、急速な高圧上昇を抑制して所定の圧力範囲内を守りながら運転するので、非常に信頼性の高いヒートポンプ温水システムを実現することができる。なお、本実施の形態においては、立ち上げ時の運転周波数を3つの段階、つまりHz3、Hz4、Hz5に分けて説明したがこれに限定されることはなく、さらに細かく時間を分割してもよい。
また、再起動時の圧縮機14の運転周波数の立ち上げ時間を遅くし、なおかつ、運転周波数を低くする制御としてもよい。
また、高圧異常を検知すると、再起動時の送風ファンの回転速度を、通常の圧縮機14の立ち上げ時の送風ファンの回転速度よりも低くする構成としてもよい。次に、送風ファンの回転速度について説明する。
図4は、通常の圧縮機14の立ち上げ時の送風ファンの回転速度と、再起動時の圧縮機14の立ち上げ時の回転速度とを比較した図である。図4において、通常の圧縮機14の起動は、圧縮機から吐出される圧力の上昇を見ながら、徐々に段階的に送風ファンの回転速度を変化させていく。そのため、まず回転速度F1で時間T1からT2まで運転し、時間がT2になると回転速度をF2に引き上げる。そして回転速度F2で時間T3からT4まで運転し、時間がT4になると、沸き上げ温度や外気温度に応じて算出される目標回転速度Fm(rpm)まで周波数を増加させる。
しかしながら、回転速度Fmで運転中に、放熱量の不足などに起因して高圧異常によって運転が停止してしまう。運転が停止すると、冷凍サイクルが安定するまでの間、圧縮機14の運転停止を継続し、その後、まず回転速度F3で時間T1からT2まで運転する。この回転速度F3は、通常の立ち上げ回転速度のF1よりも小さくしている。そして、時間T2になると回転速度をF4に引き上げて、時間T3からT4まで運転する。この回転
速度F4は、通常の立ち上げ運転時の送風ファンの回転速度F2よりも小さくしている。そして、時間がT4になると、回転速度をF5に引き上げて、時間T5からT6まで運転する。この回転速度F5はF2よりも低くしている。そして、時間がT6になると、沸き上げ温度や外気温度に応じて算出される目標回転速度Fmまで送風ファンの回転速度を増加させる。
このように、通常の送風ファンの立ち上げ時の回転速度よりも、再起動時の送風ファンの回転速度を低くすることで、急速な高圧上昇を抑制して所定の圧力範囲内を守りながら運転するので、非常に信頼性の高いヒートポンプ温水システムを実現することができる。なお、本実施の形態においては、立ち上げ時の送風ファンの回転速度を3つの段階、つまりF3、F4、F5に分けて説明したがこれに限定されることはなく、さらに細かく時間を分割してもよい。
また、高圧異常を検知すると、再起動時の送風ファンの回転を、通常の圧縮機14の立ち上げ時の送風ファンの回転よりも遅延させて行う構成としてもよい。
図5は、通常時よりも送風ファンの回転を遅延させた時の送風ファンの回転速度の変化を示した図である。図5において、高圧異常により圧縮機14の運転が停止してから、少しの間圧縮機14の運転を継続し、そして再度、圧縮機14の運転を開始する。この時、通常の圧縮機14の起動であれば、圧縮機14の運転開始とともに、送風ファン15の運転の開始を行う。
しかしながら、図5に示すように、圧縮機14の運転が開始してから、所定時間の間は、回転速度をゼロ(rpm)として運転を開始し、その後、通常の送風ファンの回転速度制御と同じように、送風ファンを制御する。通常起動時より送風ファンを遅延させて運転することで、急速な高圧上昇を抑制して所定の圧力範囲内を守りながら運転するので、非常に信頼性の高いヒートポンプ温水システムを実現することができる。
以上のように、室内冷媒温度検出手段24と、出水温度検出手段23と、タンク冷媒温度検出手段26と、タンク水温検出手段23とを有することで、常に冷凍サイクル挙動と温水温度を把握することができるので、非常に効率の良いヒートポンプ温水システムを実現することができる。
また、高圧異常によって圧縮機14の運転が停止した後も、圧縮機14の再起動時の制御を、通常の圧縮機の制御と異ならせることで、急速な高圧上昇を抑制して所定の圧力範囲内を守りながら運転するので、非常に信頼性の高いヒートポンプ温水システムを実現することができる。
本発明は、水と冷媒を熱交換させる構成を内蔵した室内機と貯湯タンクの組み合わせによるヒートポンプ温水システムはもちろん、水と冷媒を熱交換させる構成を内蔵した室内機同士の組み合わせや貯湯タンク同士の組み合わせ及び、空調用室内機を接続したヒートポンプ温水システムにも適用させる。
本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ温水システムの構成図 同実施の形態における再起動時の圧縮機の制御図 同実施の形態における再起動時の圧縮機の制御図 同実施の形態における再起動時の送風ファンの制御図 同実施の形態における再起動時の送風ファンの制御図 従来のヒートポンプ装置の構成図
符号の説明
1 室外機
2 室内機
3 タンクユニット
4 冷暖房パネル
11 空気熱源熱交換器
12 絞り機構
13 四方弁
14 圧縮機
15 送風ファン
16 圧力センサ
17 圧力センサ
21 水冷媒熱交換器
22 水ポンプ
23 出水温度検出手段
24 室内側冷媒温度検出手段
26 タンク側冷媒温度検出手段
31 タンク側水冷媒熱交換器
32 貯湯タンク
33 タンク水温検出手段

Claims (5)

  1. 空気熱源熱交換器と四方弁と圧縮機と絞り機構とを有する室外機と、温水または冷水を循環して冷暖房を行う冷暖房パネルと、冷媒と前記冷暖房パネル内の水とを熱交換する水冷媒熱交換器を有する室内機と、湯水を貯える貯湯タンクと、前記貯湯タンク内に設けて冷媒と水とを熱交換するタンク用水冷媒熱交換器と、前記冷暖房パネル内を流通する水を搬送するための水ポンプとを有し、前記空気熱源熱交換器と前記四方弁と前記圧縮機と前記水冷媒熱交換器と前記絞り機構で冷凍サイクルを構成すると共に、前記タンク用水冷媒熱交換器を前記水冷媒熱交換器と並列に配設し、前記水冷媒熱交換器および前記タンク用水冷媒熱交換器が凝縮器として作用する時の前記水冷媒熱交換器から出る冷媒温度を検出する室内側冷媒温度検出手段と、前記タンク用水冷媒熱交換器から出る冷媒温度を検出するタンク側冷媒温度検出手段と、前記水冷媒熱交換器から出る水の温度を検出する出水温度検出手段と、前記貯湯タンク内の温度を検出するタンク水温検出手段と、前記水冷媒熱交換器および前記タンク側水冷媒熱交換器が凝縮器として作用する時の前記水冷媒熱交換器の冷媒出口側に冷媒量を絞る室内側膨張弁と、前記タンク側水冷媒熱交換器の冷媒出口側に冷媒量を絞るタンク側膨張弁と、前記圧縮機の高圧側の圧力を検出する高圧側圧力検出手段と、前記圧縮機の低圧側の圧力を検出する低圧側圧力検出手段とを備え、前記水冷媒熱交換器へ入る冷媒量を微少量に前記室内側膨張弁で絞っている時であって、前記タンク用水冷媒熱交換器で前記貯湯タンク内の湯水を沸きあげるための運転中に、前記高圧側圧力検出手段および前記低圧側圧力検出手段により冷媒高圧異常を検出した時に前記圧縮機を停止するヒートポンプ温水システムにおいて、前記圧縮機を再起動する時の立ち上げ速度を、通常時に起動する時の立ち上げ速度よりも遅く立ち上げることを特徴とするヒートポンプ温水システム。
  2. 冷媒高圧異常により停止した圧縮機の再起動時における立ち上げ運転周波数を、通常の立ち上げ運転周波数よりも低くしたことを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ温水システム。
  3. 冷媒高圧異常により停止した圧縮機の再起動時に、再度冷媒高圧異常を検知した場合には、前記圧縮機の再起動時の運転周波数の上限を設けることを特徴とする請求項1または2に記載のヒートポンプ温水システム。
  4. 前記空気熱源熱交換器に送風する送風ファンを備え、冷媒高圧異常により停止した圧縮機の再起動時における送風ファンの駆動速度を、前記圧縮機の通常起動時の送風ファンの駆動速度よりも遅くしたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のヒートポンプ温水システム。
  5. 前記空気熱源熱交換器に送風する送風ファンを備え、冷媒高圧異常により停止した圧縮機の再起動時における送風ファンを駆動するタイミングを、前記圧縮機の通常起動時の送風ファンを駆動するタイミングよりも遅延させたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のヒートポンプ温水システム。
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