JP2009244361A - 画像表示装置及び網膜走査型画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光量やタイミングの補正を行うために、無効走査期間中に確実に出射された光を検知するとともに、劣化を抑えつつ高品質の画像を表示することができる画像表示装置及び網膜走査型画像表示装置を提供する。
【解決手段】画像表示装置は、揺動開始位置と揺動終了位置との間の有効走査開始位置に低速走査部が配向されるときから、有効な画像を表示させるための光の出射を開始し、有効走査開始位置から揺動終了位置との間の有効走査終了位置まで有効な画像を表示させるための光の出射を有効画像走査領域に行う。画像表示装置は、所定の光検知条件が成立すると、揺動終了位置を越える第二揺動終了位置まで揺動し、帰線開始位置と第二揺動終了位置との間における光検知領域に配置され、走査された光を検知する光検知センサを備えた。
【選択図】図6
【解決手段】画像表示装置は、揺動開始位置と揺動終了位置との間の有効走査開始位置に低速走査部が配向されるときから、有効な画像を表示させるための光の出射を開始し、有効走査開始位置から揺動終了位置との間の有効走査終了位置まで有効な画像を表示させるための光の出射を有効画像走査領域に行う。画像表示装置は、所定の光検知条件が成立すると、揺動終了位置を越える第二揺動終了位置まで揺動し、帰線開始位置と第二揺動終了位置との間における光検知領域に配置され、走査された光を検知する光検知センサを備えた。
【選択図】図6
Description
本発明は、画像表示装置及び網膜走査型画像表示装置に関するものであり、特に、第一の走査方向に対して相対的に高速に光を走査させる高速走査部と、鋸波状に揺動することによって、第二の走査方向に対して相対的に低速に光を走査させ、有効な画像を表示させる低速走査部と、を備えた画像表示装置及び網膜走査型画像表示装置に関する。
従来、画像を表示するための画像表示装置には、光を2次元に走査させて走査光とするための光走査装置などが含まれている。また、このような光走査装置には、光を反射させる反射ミラーを揺動させる制御を行うことによって、その光を走査させ、走査光とし、画像を表示させる。
このような画像表示装置においては、相対的に高速に光を走査させる高速走査部と、相対的に低速に光を走査させる低速走査部と、が備えられている。これら、高速走査部、低速走査部には、共振するように揺動することによって、有効な画像を表示させるものや、共振しないように鋸波状に揺動することによって、有効な画像を表示させるものなどがある。
また、画像表示装置は、揺動が開始される揺動開始位置と、その揺動が終了する揺動終了位置との間に、有効走査開始位置と有効走査終了位置とが設定されており、その有効走査開始位置に低速走査部が配向されるときから、有効走査終了位置に配向されるまで有効な画像を表示させるための光の出射を行う。
また、このような画像表示装置では、例えば、特許文献1に示すように、画像を有効に表示させるための有効画像走査領域とは異なり、走査した光が出射される無効画像走査領域に、走査光を検知する光検知センサが配置されており、有効走査開始位置に至ったか否か、正常に走査光の走査が行われているかなどが認識可能となる。
特開2006−91157号公報
しかしながら、上述したような画像表示装置では、走査した光を検知するための光検知センサが無効画像走査領域に配置されたが、出射された光を遮光するための遮光板の配置精度や、不要共振周波数を避けることなどを考慮すると、走査した光を検知するためには、無効画像走査領域が小さく、充分ではないので、高解像の画像を表示できないおそれがあった。
また、無効画像走査領域を拡大することも考えられるが、無効画像走査期間が長くなると、結果として画像の光量が不足するなど画像品質が下がるおそれがあった。また、走査振幅が大きくなると、走査部固有の共振の影響も受けやすくなるため、無効画像走査領域はできるだけ小さくすることが望ましい。
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、光量やタイミングの補正を行うために、無効走査期間中に確実に走査された光を検知するとともに、劣化を抑えつつ高品質の画像を表示することができる画像表示装置及び網膜走査型画像表示装置を提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
すなわち、請求項1記載の本発明では、画像信号に応じた光を出射する出射部と、前記光を、第一の走査方向に対して相対的に高速に走査させる高速走査部と、前記第一の走査方向とは略直交する第二の走査方向に対して相対的に低速に走査させる低速走査部と、を備え、前記低速走査部における揺動が開始される揺動開始位置と当該揺動が終了される揺動終了位置との間を繰り返し揺動することによって、画像を表示させる画像表示装置において、前記出射部は、前記揺動開始位置と前記揺動終了位置との間の有効走査開始位置に前記低速走査部が配向されるときから、有効な画像を表示させるための光の出射を開始し、前記有効走査開始位置から前記揺動終了位置との間の有効走査終了位置まで有効な画像を表示させるための光の出射を有効画像走査領域に行い、前記低速走査部は、所定の光検知条件が成立すると、前記揺動終了位置を越える第二揺動終了位置まで揺動し、前記揺動終了位置と前記第二揺動終了位置との間を揺動する時間内に、前記出射部からの光を検知する光検知手段を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2記載の本発明では、請求項1に記載の発明において、所定時間毎に光検知条件が成立したと判定する光検知条件判定部を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項3記載の本発明では、請求項2に記載の発明において、前記光検知条件判定部は、表示させる画像が静止画像である場合に、光検知条件が成立したと判定することを特徴とするものである。
また、請求項4記載の本発明では、請求項1から3のいずれかに記載の発明において、前記低速走査部は、前記揺動開始位置と前記揺動終了位置との間を揺動することによって、1フレーム分の画像を表示させ、前記低速走査部は、所定の光検知条件が成立すると、1フレーム分の第一画像の表示を行った後、次の1フレーム分の第二画像の表示を行わずに前記第二揺動終了位置まで揺動し、前記第一画像の表示が終了してから前記第二画像の表示に対応する時間が経過した後に次の1フレーム分の第三画像の表示を行うことを特徴とするものである。
また、請求項5記載の本発明では、請求項4に記載の発明において、前記出射部は、所定の光検知条件が成立すると、前記第二画像より以前に表示される画像の輝度を相対的に高めることを特徴とするものである。
また、請求項6記載の本発明では、請求項1から5のいずれかに記載の発明において、前記低速走査部は、光を反射させる反射ミラーを電磁方式で揺動させることによって、光を走査することを特徴とするものである。
また、請求項7記載の本発明では、請求項1から6のいずれかに記載の発明において、前記光検知手段は、前記揺動終了位置と前記第二揺動終了位置との間における光検知領域に配置され、前記高速走査部、前記低速走査部によって走査された光を検知することを特徴とするものである。
また、請求項8記載の本発明では、請求項1から6のいずれかに記載の発明において、前記光検知手段は、前記出射部に内蔵され、前記出射部からの光の強度を検知することを特徴とするものである。
また、請求項9記載の本発明では、請求項1から8のいずれかに記載の画像表示装置を備え、画像に関する画像信号に応じて変調された光を走査させて出射させることで、ユーザの少なくとも一方の眼の網膜に画像を投影し、画像を表示することを特徴とするものである。
請求項1、7から9に記載の発明によれば、揺動開始位置と揺動終了位置との間の有効走査開始位置に低速走査部が配向されるときから、有効な画像を表示させるための光の出射を開始し、有効走査開始位置から揺動終了位置との間の有効走査終了位置まで有効な画像を表示させるための光の出射を有効画像走査領域に行い、所定の光検知条件が成立すると、揺動終了位置を越える第二揺動終了位置まで揺動する。また、揺動終了位置と第二揺動終了位置との間を揺動する時間内に、出射された光を検知する。従って、所定の光検知条件が成立していない場合には、通常通り、揺動終了位置まで揺動し、所定の光検知条件が成立すると、揺動終了位置を越えて第二揺動終了位置まで揺動し、揺動終了位置と第二揺動終了位置との間を揺動する時間内に、出射された光を検知するため、通常時においては、出射された光を遮光するための遮光板の配置精度や、不要共振周波数を避けることなどが考慮できるとともに、光を検知する場合に限り、揺動終了位置を越えて第二揺動終了位置まで光を出射させることとなり、光量やタイミングの補正を行うために、無効走査期間中に確実に出射された光を検知するとともに、劣化を抑えつつ高品質の画像を表示することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、所定時間毎に光検知条件が成立したと判定する。従って、所定時間毎に、第二揺動終了位置まで揺動させ、揺動終了位置と第二揺動終了位置との間を揺動する時間内に、出射する光を検知することとなり、定期的に光を検知し、高解像の画像を表示することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、表示させる画像が静止画像である場合に、光検知条件が成立したと判定する。従って、光検知条件が成立して、画像のコマ跳びがあった場合であっても、静止画像が表示されているため、コマ跳びを視認し難くすることができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、揺動開始位置と揺動終了位置との間を揺動することによって、1フレーム分の画像を表示させ、所定の光検知条件が成立すると、1フレーム分の第一画像の表示を行った後、次の1フレーム分の第二画像の表示を行わずに第二揺動終了位置まで揺動し、第一画像の表示が終了してから第二画像の表示に対応する時間が経過した後に次の1フレーム分の第三画像の表示を行う。従って、第二画像の表示が省略された場合であっても、同期制御が容易となり、第三画像の表示が容易に制御することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、所定の光検知条件が成立すると、第二画像より以前に表示される画像の輝度を相対的に高める。従って、光検知条件が成立して、画像のコマ跳びがあった場合であっても、表示が省略される第二画像よりも前の画像の輝度を相対的に高めることによって、その前の画像における光によって、コマ跳びを視認し難くすることができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、低速走査部は、光を反射させる反射ミラーを電磁方式で揺動させることによって、光を走査する。従って、電磁方式で光を走査するため、他の方式(例えば、静電方式やピエゾ方式など)よりも、制御が容易となるとともに、製造においても容易となる。
以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
[画像表示装置の電気的構成]
本実施形態における網膜走査型ディスプレイ1の電気的構成などについて図1を用いて説明する。
本実施形態における網膜走査型ディスプレイ1の電気的構成などについて図1を用いて説明する。
図1に示すように、網膜走査型ディスプレイ1には、外部から供給される映像信号を処理するための光源ユニット部2が設けられている。光を出射する出射部としての光源ユニット部2には、外部からの映像信号が入力され、それに基づいて映像を合成するための要素となる各信号を発生する映像信号供給回路3が設けられ、この映像信号供給回路3から映像信号4、水平同期信号5、及び、垂直同期信号6が出力される。また、光源ユニット部2には、映像信号供給回路3から映像信号4として伝達される赤(R),緑(G),青(B)の各映像信号をもとにそれぞれ強度変調されたレーザ光を出射するように、Rレーザ13,Gレーザ12,Bレーザ11を、それぞれ駆動するためのRレーザドライバ10,Gレーザドライバ9,Bレーザドライバ8が設けられている。さらに、各レーザより出射されたレーザ光を平行光にコリメートするように設けられたコリメート光学系14と、それぞれコリメートされたレーザ光を合波するダイクロイックミラー15と、合波されたレーザ光を光ファイバ17に導く結合光学系16とが設けられている。尚、Rレーザ13,Gレーザ12,Bレーザ11として、レーザダイオード等の半導体レーザや固体レーザを利用してもよい。尚、本実施形態における光源ユニット部2は、少なくとも1つの光源と、当該光源から出射されるビーム光(光束)を画像信号に応じて強度変調する変調手段の一例に相当する。
また、網膜走査型ディスプレイ1には、光源ユニット部2から伝搬されたレーザ光を水平走査系19に導くコリメート光学系18と、コリメートされたレーザ光を、ガルバノミラー19aを利用して水平方向に走査する水平走査系19と、水平走査系19によって走査されたレーザ光を垂直走査系21に導く第1リレー光学系20と、水平走査系19に走査され、第1リレー光学系20を介して入射されたレーザ光を、ガルバノミラー21aを利用して垂直方向に走査する垂直走査系21と、垂直走査系21に走査されたレーザ光をユーザの瞳孔24に入射するように第2リレー光学系22と、が設けられている。
尚、具体的な一例としては、水平走査系19は、表示すべき画像の1走査線ごとに、レーザビームを水平方向に水平走査(1次走査の一例)させる光学系である。また、水平走査系19は、レーザビームを水平方向に走査するガルバノミラー19aと、そのガルバノミラー19aの駆動制御を行う水平走査制御回路19cとを備えている。
これに対し、垂直走査系21は、表示すべき画像の1フレームごとに、レーザビームを最初の走査線から最後の走査線に向かって垂直に垂直走査(2次走査の一例)する光学系である。また、垂直走査系21は、垂直走査するガルバノミラー21aと、そのガルバノミラー21aの駆動制御を行う垂直走査制御回路21cとを備えている。
水平走査系19は、垂直走査系21より高速にすなわち高周波数でレーザビームを走査するように設計されている。また、水平走査系19,垂直走査系21は、図1に示すように、各々映像信号供給回路3に接続され、映像信号供給回路3より出力される水平同期信号5,垂直同期信号6にそれぞれ同期してレーザ光を走査するように構成されている。
尚、本実施形態における水平走査系19及び垂直走査系21などは、入射したビーム光を、1次方向及びその1次方向に略垂直な2次方向に走査させることによって、フレームを形成する光走査装置の一例である。また、本実施形態における水平走査系19は、入射されるビーム光を水平方向(第一の走査方向)に対して相対的に高速に走査させる高速走査部の一例に相当する。また、本実施形態における垂直走査系21は、その水平方向に走査されたビーム光を、垂直方向(第二の走査方向)に対して相対的に低速に走査させる低速走査部の一例に相当する。また、本実施形態における水平走査系19、垂直走査系21は、光源からの光を所定方向に走査する走査部の一例に相当する。
また、本実施形態においては、水平走査系19のガルバノミラー19aと、垂直走査系21のガルバノミラー21aとは、名称を同じように説明したが、光を走査するように其の反射面が揺動(回転)させられるものであれば、圧電駆動、電磁駆動、静電駆動等いずれの駆動方式によるものであってもよいことは言うまでもない。また、本実施形態においては、水平走査系19を共振タイプの走査系とし、垂直走査系21を非共振タイプの走査系としたが、これに限らず、例えば、水平走査系19を非共振タイプの走査系としてもよい。また、詳しくは後述するが、垂直走査系21は、鋸波状に揺動する走査系である。
また、水平走査系19や垂直走査系21によって走査されたビーム光を検知する光検知センサ30が配置されている。この光検知センサ30は、鋸波状に揺動する垂直走査系21とユーザの瞳孔24との間に配置されており、走査された走査光を検知した場合には、BD(Beam Detector)信号7として光源ユニット部2(映像信号供給回路3)に出力することとなる。これによって、光源ユニット部2は、走査されるビーム光の光源光量を調整することとなる。また、垂直走査系21によって走査された光束が集光される中間像面近傍には、無効画像走査領域を視認不可能にするための遮光板(遮光手段)が配置されており、無効画像走査領域に走査される光や、無効画像走査領域における光検知センサ30などを視認不可能とする。
次に、本発明の一実施形態の網膜走査型ディスプレイ1が、外部からの映像信号を受けてから、ユーザの網膜上に映像を投影するまでの過程について図1を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態の網膜走査型ディスプレイ1では、光源ユニット部2に設けられた映像信号供給回路3が外部からの映像信号の供給を受けると、映像信号供給回路3は、赤,緑,青の各色のレーザ光を出力させるためのR映像信号,G映像信号,B映像信号からなる映像信号4と、水平同期信号5と、垂直同期信号6とを出力する。Rレーザドライバ10,Gレーザドライバ9,Bレーザドライバ8は各々入力されたR映像信号,G映像信号,B映像信号に基づいてRレーザ13,Gレーザ12,Bレーザ11に対してそれぞれの駆動信号を出力する。この駆動信号に基づいて、Rレーザ13,Gレーザ12,Bレーザ11はそれぞれ強度変調されたレーザ光を発生し、各々をコリメート光学系14に出力する。また、映像信号供給回路3は、後述する水平走査系19のガルバノミラー19aの駆動状態を示すBD同期タイミング信号(図示せず)に応じて、レーザ光を発生し、各々をコリメート光学系14に出力するタイミングを制御する。つまり、このような網膜走査型ディスプレイ1(映像信号供給回路3)は、ガルバノミラー19aなどにビーム光を出射させるタイミングを制御することとなる。点光源から発生されるレーザ光は、このコリメート光学系14によってそれぞれが平行光にコリメートされ、さらに、ダイクロイックミラー15に入射されて1つのビーム光となるよう合成された後、結合光学系16によって光ファイバ17に入射されるよう導かれる。
光ファイバ17によって伝搬されたレーザ光は、光ファイバ17からコリメート光学系18によって平行光にコリメートされて水平走査系19に出射される。この出射されたレーザ光は、水平走査系19のガルバノミラー19aの偏向面19bに入射される。ガルバノミラー19aの偏向面19bに入射したレーザ光は水平同期信号に同期して水平方向に走査されて第1リレー光学系20を介し、垂直走査系21のガルバノミラー21aの偏向面21bに入射する。ガルバノミラー21aは、ガルバノミラー19aが水平同期信号に同期することと同様に垂直同期信号6に同期して、その偏向面21bが入射光を垂直方向に反射するように往復振動をしており、このガルバノミラー21aによってレーザ光は垂直方向に走査される。ガルバノミラー21aによって走査されたレーザ光は、第2リレー光学系22を介して、ユーザの瞳孔24に入射する。これによって、ユーザはこのように2次元走査されて網膜上に投影されたレーザ光による画像を認識することができる。つまり、この網膜走査型ディスプレイ1は、画像に関する画像信号に応じて変調された光を走査させて出射させることで、ユーザの少なくとも一方の眼の網膜に画像を投影し、画像を表示する網膜走査型画像表示装置の一例に相当する。
[映像信号供給回路の電気的構成]
上述した映像信号供給回路3の電気的構成などについて図2を用いて説明する。
上述した映像信号供給回路3の電気的構成などについて図2を用いて説明する。
図2に示すように、映像信号供給回路3には、制御部110と、入出力インタフェース105とを含む構成である。制御部110は、CPU(Central Processing Unit)102と、各種プログラム等を記憶(記憶)する書き換え可能な主記憶装置としての記憶部103と、を含む構成である。また、これらCPU102、記憶部103、入出力インタフェース105は、システムバス101で電気的に接続されている。
(記憶部103について)
また、記憶部103には、コンピュータとしての基本的な機能を提供するためのオペレーティングシステム(OS)プログラムや、外部からの画像信号を受け取るプログラム、外部からの画像信号を変換する変換プログラム、変換された画像信号を出力する出力プログラム、内部からのBD信号を受け取るプログラム、水平走査系19や垂直走査系21を制御するプログラム等を記憶しており、これらはCPU102によって読み出され、CPU102によってこれらのプログラムに従った機能が実行される。
また、記憶部103には、コンピュータとしての基本的な機能を提供するためのオペレーティングシステム(OS)プログラムや、外部からの画像信号を受け取るプログラム、外部からの画像信号を変換する変換プログラム、変換された画像信号を出力する出力プログラム、内部からのBD信号を受け取るプログラム、水平走査系19や垂直走査系21を制御するプログラム等を記憶しており、これらはCPU102によって読み出され、CPU102によってこれらのプログラムに従った機能が実行される。
(制御部110について)
制御部110は、上述のようにCPU102と記憶部103とから構成され、CPU102が記憶部103に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより、網膜走査型ディスプレイ1全体を統括制御するようになっている。
制御部110は、上述のようにCPU102と記憶部103とから構成され、CPU102が記憶部103に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより、網膜走査型ディスプレイ1全体を統括制御するようになっている。
(入出力インタフェース105について)
入出力インタフェース105は、網膜走査型ディスプレイ1における送受信の制御を行う機能を有する。具体的には、入出力インタフェース105は、網膜走査型ディスプレイ1の外部からの映像信号の受信、網膜走査型ディスプレイ1の内部への映像信号、制御信号の送信、網膜走査型ディスプレイ1の内部からの各種信号の受信などを行う機能を有する。
入出力インタフェース105は、網膜走査型ディスプレイ1における送受信の制御を行う機能を有する。具体的には、入出力インタフェース105は、網膜走査型ディスプレイ1の外部からの映像信号の受信、網膜走査型ディスプレイ1の内部への映像信号、制御信号の送信、網膜走査型ディスプレイ1の内部からの各種信号の受信などを行う機能を有する。
[制御部110の機能的構成]
上述した制御部110の機能的構成などについて図3を用いて説明する。
上述した制御部110の機能的構成などについて図3を用いて説明する。
図3に示すように、制御部110には、画像処理部120と、光検知条件判定部122と、光源制御部123と、が含まれる構成である。
画像処理部120は、外部から受信した映像信号に基づいて、映像を合成するための要素となる赤(R),緑(G),青(B)の各映像信号を発生し、映像信号4を出力する。また、画像処理部120は、水平同期信号5、垂直同期信号6が出力される。また、画像処理部120は、画像判定部121を有している。この画像判定部121は、外部から受信した映像信号に基づいて、画像が静止画像であるか否かを判定可能である。
光検知条件判定部122は、光検知条件が成立したと判定する。この光検知条件とは、検出するための条件である。具体的には、光検知条件判定部122は、映像信号に基づいて、表示させる画像が静止画像であると画像判定部121によって判定された場合に、光検知条件が成立したと判定することとなるが、これに限らず、例えば、所定の周期で光検知条件が成立したと判定してもよい。また、光検知条件判定部122は、画像処理部120や光源制御部123に対して、光検知条件が成立した旨のデータを供給する。これによって、画像処理部120や光源制御部123は、光検知条件が成立したことが認識可能となる。
光源制御部123は、光源に関する制御を行う。この光源制御部123には、光源光量調整部124が含まれている。この光源光量調整部124は、光源の光量を調整する。光源光量調整部124は、光検知条件が成立した結果、光検知センサ30からの光強度信号であるBD信号を受け取り、そのBD信号に基づいて、光源の光量を調整する。
水平走査制御回路202は、制御部110からの水平同期信号5に基づいて波形を生成する波形生成部131と、その波形を増幅させるアンプ132と、を含む構成である。また、垂直走査制御回路21cは、制御部110からの垂直同期信号6に基づいて波形を生成する波形生成部134と、その波形を増幅させるアンプ135、を含む構成である。このように、制御部110からの水平同期信号に基づいて、水平走査系19が水平方向にレーザビームを走査させ、制御部110からの垂直同期信号に基づいて、垂直走査系21が垂直方向にレーザビームを走査させる。
[ガルバノミラー21aの構成]
また、上述したガルバノミラー21aの構成について図4を用いて以下に説明する。
また、上述したガルバノミラー21aの構成について図4を用いて以下に説明する。
本実施形態におけるガルバノミラー21aは、図4に示すように、電磁方式で偏向面21bを揺動させるものである。
ガルバノミラー21aは、基板31と、この基板31上に設けた長方形状の板枠32とを備えている。
また、ガルバノミラー21aは、偏向面21bと、両梁部材35、36と、を備えており、偏向面21bは、左端中央部にて、梁部材35でもって、板枠32の内壁中央部に支持されている。また、偏向面21bは、右端中央部にて、梁部材36でもって、板枠32の内壁中央部に支持されている。両梁部材35、36は、共に、捻れ可能に弾性材料でもって長手状に形成されており、これら両梁部材35、36は、板枠32の中空部内にて、偏向面21bを揺動可能に支持している。
また、偏向面21bの裏面には、電磁コイルが配置されている。この電磁コイルは、所定方向に渦巻き状に巻回されており、外部端子からの電流によって磁力を発生する。また、偏向面21bの近傍には、両磁石38、39が配置されている。磁石38は、板枠32の内壁と偏向面21bの一側縁との間に介装されており、磁石39は、板枠32の内壁と偏向面21bの他側縁との間に介装されている。この電磁コイルに電流が流入すると、その電流と両磁石38、39との間において磁力が発生し、偏向面21bが揺動されることとなる。
このように、ガルバノミラー21aは、光を反射させる偏向面21b(反射ミラー)を電磁方式で揺動させることによって、光を走査するため、他の方式(例えば、静電方式やピエゾ方式など)よりも、制御が容易となるとともに、製造においても容易となる。
[光検知センサの配置]
上述した光検知センサ30の配置位置について図5及び図6を用いて説明する。
上述した光検知センサ30の配置位置について図5及び図6を用いて説明する。
図5に示すように、相対的に高速に揺動する水平走査系19におけるガルバノミラー19aは、共振揺動することによって、水平方向Xに対して往復走査される。そして、ガルバノミラー19aによって水平方向に走査された走査光は、第1リレー光学系20を介して、相対的に低速に揺動する垂直走査系21に入射する。垂直走査系21のガルバノミラー21aは、鋸波状に揺動することによって、垂直方向Yに対して走査される。そして、ガルバノミラー21aによって垂直方向に走査された走査光は、第2リレー光学系22を介して、ユーザの瞳孔24に入射する。
このような構成において、ガルバノミラー21aと第2リレー光学系22との間に光検知センサ30が配置されている。光検知センサ30は、走査範囲Zに配置されている。また、光検知センサ30は、走査範囲Zのうち、通常時に走査される第一走査範囲Z1ではなく、レーザビームを検知するための光検知時に走査される第二走査範囲Z2に配置される。また、詳しくは後述するが、光検知センサ30は、垂直走査系21によって走査される方向(往方向)の縁端であり、水平走査系19によって走査される水平方向の中心から所定距離離れた位置に配置されている。
図6(A)に示すように、垂直走査系21は、往路Aにおいては、相対的に緩やかに角度を変化させ、復路Bにおいては、相対的に急に角度を変化させる。つまり、垂直走査系21は、その角度が鋸波状に揺動することとなる。また、垂直走査系21は、所定のタイミングで、通常時よりも大きな角度で揺動する。具体的に、垂直走査系21は、通常時においては所定角度(例えば、約20度)だけ揺動するが(符号C1や符号C2に示す)、所定のタイミングで所定角度以上(例えば、約24度)だけ揺動する(符号Dに示す)。また、この場合においては、揺動した後、1フレーム分の画像に対応する揺動を省略し(符号Eに示す)、その間に揺動を開始させる角度となる。そして、省略したフレームの次のフレーム分の画像に対応するタイミングで、通常時と同じように揺動することとなる(符合C2)。
図6(B)に示すように、レーザビームは、水平方向に高速に走査されるとともに、垂直方向に低速に走査される。レーザビームが走査される走査範囲Zは、図6(C)に示すように、通常時にレーザビームが走査される第一走査範囲Z1と、光検知時にレーザビームが走査される第二走査範囲Z2とを含む。第二走査範囲Z2は、第一走査範囲Z1の垂直走査方向に位置する。
第一走査範囲Z1は、垂直方向に揺動が開始される揺動開始位置t1と、戻り始める帰線開始位置t4との間の範囲である。揺動開始位置t1から帰線開始位置t4との間には、有効な画像の表示を開始させる有効走査開始位置t2と、その表示を終了させる有効走査終了位置t3とが設定されている。また、水平方向においては、その中心となる領域は、有効な画像を表示させる有効画像走査領域となり、その縁端となる領域は、有効な画像を表示させない無効画像走査領域となる。
このため、第一走査範囲Z1においては、垂直方向に対して有効走査開始位置t2と有効走査終了位置t3とで囲まれ、水平方向に対して中心となる領域(符号Fで示す領域)が有効画像走査領域となる。また、第一走査範囲Z1においては、揺動開始位置t1と有効走査開始位置t2とで囲まれる領域(符号Gで示す領域)、垂直方向に対して有効走査開始位置t2と有効走査終了位置t3とで囲まれ、水平方向に対して縁端となる領域(符号Hで示す領域)、有効走査終了位置t3と帰線開始位置t4とで囲まれる領域(符号Iで示す領域)が無効画像走査領域となる。
つまり、上述した出射部としての光源ユニット部2は、図6(C)に示すように、有効走査開始位置t2に垂直走査系21が配向されるときから、有効な画像を表示させるための光の出射を開始し、有効走査終了位置t3に垂直走査系21が配向されるときから、有効な画像を表示させるための光の出射を終了する。特に、光源ユニット部2は、有効走査開始位置t2と有効走査終了位置t3との間に垂直走査系21が配向されたときであっても、水平方向に対する中心となる領域(符号F)は、有効な画像を表示する有効画像走査領域となり、水平方向に対する縁端となる領域(符号H)は、有効な画像を表示させない無効画像走査領域となる。
このように、揺動が開始される揺動開始位置t1と、戻り始める帰線開始位置t4との間を、その角度が鋸波状に揺動することによって、図6(B)に示すように、走査光を垂直方向に走査させ、有効な画像を表示させることとなる。また、水平走査系19は、垂直走査系21に対して水平方向に共振するように揺動することによって、走査光を水平方向に走査させる。
一方、第二走査範囲Z2は、図6(C)に示すように、戻り始める帰線開始位置t4を越えて、帰線開始位置t4から第二帰線開始位置t5で囲まれた範囲である。この第二走査範囲Z2は、通常時にはレーザビームが走査されないが、レーザビームが適切に走査されているかを検知する場合に限り、レーザビームが走査される。このように、光検知時においては、帰線開始位置t4で戻り始めることなく、第二帰線開始位置t5で戻り始めることとなる。
そして、この第二走査範囲Z2には、走査されるレーザビームを検知するための光検知センサ30が配置されている。つまり、光検知センサ30は、帰線開始位置(揺動終了位置)t4と第二帰線開始位置(第二揺動終了位置)t5との間における第二操作範囲(光検知領域)Z2に配置され、走査された光を検知することとなる。
また、本実施形態においては、水平方向における中心JからK1だけ離れた位置に光検知センサ30が配置されているが、これに限らず、例えば、その中心J上に配置されていてもよい。
この光検知センサ30のそれぞれとして、走査された走査光を複数回検知するために、線状(1次元状)に連続して一体に設けられたラインセンサを採用したが、これに限らず、例えば、マトリクス状のエリアセンサ、複数走査線分が入る面積を有する単一の光センサなどであってもよい。
このように、揺動が開始される揺動開始位置t1から、帰線開始位置t4を越えて第二帰線開始位置t5までを、その角度が鋸波状に揺動することによって、図6(B)に示すように、走査光を垂直方向に走査させ、有効な画像を表示させるとともに、第二走査範囲Z2における光検知センサ30に対して光を走査させることとなる。
上述したように通常時においては、第一走査範囲Z1に光を走査させるため、図6(D)に示すように、鋸波状に揺動することによって、垂直方向に走査させることとなる。一方、光検知時においては、第一走査範囲Z1から第二走査範囲Z2まで光を走査させるため、図6(E)に示すように、通常時よりも振幅が大きくなるように揺動することによって、垂直方向に走査させることとなる。
このように、所定の光検知条件が成立すると、帰線開始位置t4を越えて第二帰線開始位置t5まで揺動するため、通常時においては、出射された光を遮光するための遮光板の配置精度や、不要共振周波数を避けることなどが考慮できる。また、光を検知する場合に限り、光検知センサが配置された光検知領域に光を出射させることとなり、確実に走査された光を検知するとともに、高解像の画像を表示することができる。
また、通常時においては、揺動開始位置t1と帰線開始位置(揺動終了位置)t4との間を揺動することによって、1フレーム分の画像を表示させたが、所定の光検知条件が成立すると、図6(A)に示すように、1フレーム分の第一画像の表示を行った後(符号D)、次の1フレーム分の第二画像の表示を行わずに(符号E)第二帰線開始位置(第二揺動終了位置)t5まで揺動し、第一画像の表示が終了してから第二画像の表示に対応する時間が経過した後に次の1フレーム分の第三画像の表示を行う(符号C2)。従って、第二画像の表示が省略された場合であっても、同期制御が容易となり、第三画像の表示が容易に制御することができる。
[網膜走査型ディスプレイ1の処理の説明]
以下、網膜走査型ディスプレイ1の詳細動作について、図7のフローチャートを用いて更に具体的に説明する。図7は網膜走査型ディスプレイ1におけるメイン処理を示すフローチャートである。
以下、網膜走査型ディスプレイ1の詳細動作について、図7のフローチャートを用いて更に具体的に説明する。図7は網膜走査型ディスプレイ1におけるメイン処理を示すフローチャートである。
まず、制御部110は、図7に示すように、モニタ条件成立か否かを判定する(ステップS10)。この処理において、制御部110は、例えば、所定の周期となった場合に、モニタ条件が成立したと判定する。また、制御部110は、例えば、外部から受信した映像信号に基づいて次に表示させる画像を記憶する。そして、制御部110は、以前に記憶された画像と、次に表示させる画像とを比較して、同じ画像であるか否かを判定する。また、制御部110は、所定時間で同じ画像であると判定された場合には、その画像が静止画像であると認識し、モニタ条件が成立したと判定することとなる。
つまり、制御部110は、所定の周期で、又は、表示させる画像が静止画像である場合に、光検知条件が成立したと判定することとなる。尚、このような制御部110は、光検知条件判定部として機能することとなる。従って、光検知条件が成立して、画像のコマ跳びがあった場合であっても、静止画像が表示されているため、コマ跳びを視認し難くすることができる。
制御部110は、モニタ条件成立したと判定した場合には(ステップS10:YES)、ステップS11に処理を移す。一方、制御部110は、モニタ条件成立していないと判定した場合には(ステップS10:NO)、ステップS16に処理を移す。
ステップS11において、制御部110は、垂直走査方向における振幅を大きくし、2フレーム分の時間で垂直走査するデータをセットする。つまり、制御部110は、通常時においては、揺動が開始される揺動開始位置とその揺動が終了される帰線開始位置t4との間を繰り返し揺動することによって、画像を表示させるが、モニタ条件が成立する光検知時においては、その帰線開始位置t4を越えて、第二帰線開始位置t5まで揺動させる。また、制御部110は、図6(A)に示すように、第二帰線開始位置t5まで揺動させ、再び揺動開始位置t1に戻し、画像2フレーム分の時間で揺動を開始させることとなる。このような垂直走査系21は、低速走査部として機能することとなる。これによって、低速走査方向である垂直方向に対して、所定角度だけ揺動が大きくなることとなる。
また、制御部110は、振幅を大きくするときの画像を、2フレーム分の時間で表示制御を行う。制御部110は、振幅を大きくするときでも通常通り、1フレーム目の画像を1フレーム分の時間で表示させた後、次に2フレーム目の画像を表示させない制御を行う。この2フレーム目の画像が表示されるはずの時間においては、帰線開始位置t4を越えて第二帰線開始位置t5まで垂直走査方向に走査され、揺動開始位置t1まで戻る時間となる。そして、制御部110は、2フレーム分の時間が経過した後に、通常通り3フレーム目の画像を表示させる制御を行うこととなる。
このように、制御部110は、所定の光検知条件が成立すると、1フレーム分の第一画像の表示を行った後、次の1フレーム分の第二画像の表示を行わずに第二帰線開始位置(第二揺動終了位置)t5まで揺動させ、第一画像の表示が終了してから第二画像の表示に対応する時間が経過した後に次の1フレーム分の第三画像の表示を行わせることとなる。
また、この場合において、制御部110は、振幅を大きくするときの画像の輝度を所定値だけ高めるためのデータをセットする。これによって、制御部110は、外部からの映像信号に基づく画像の輝度を所定値高めることとなる。従って、光検知条件が成立して、画像のコマ跳びがあった場合であっても、表示が省略される第二画像よりも前の画像の輝度を相対的に高めることによって、その前の画像における光によって、コマ跳びを視認し難くすることができる。この処理が終了した場合には、ステップS12に処理を移す。
ステップS12において、制御部110は、光量を検知したか否かを判定する。この処理において、制御部110は、光検知センサ30からのBD信号7に基づいて、光量を検知したか否かを判定する。制御部110は、光量を検知したと判定した場合には(ステップS12:YES)、光検知センサ30からのBD信号に基づいて、光源光量制御処理を実行する(ステップS13)。この処理において、制御部110は、光検知センサ30からのBD信号に基づいて、光源光量が標準となる光量であるか否かを判定する。そして、制御部110は、光源光量が標準となる光量ではないと判定した場合には、その光源光量が標準となる光量となるための制御処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS15に処理を移す。一方、制御部110は、光量を検知していないと判定した場合には(ステップS12:NO)、再度、ステップS12に処理を移す。尚、所定時間内に光量を検知しない場合には、ステップS13を実行することなく、ステップS15に処理を移す。
一方、ステップS16において、制御部110は、通常走査制御処理を実行する。この処理において、制御部110は、通常時において、画像信号に応じた光を出射し、水平方向と垂直方向にその光を走査させることによって、有効な画像を表示させる制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS15に処理を移す。
また、ステップS15において、制御部110は、電源オフであるか否かを判定する。制御部110は、電源オフであると判定した場合には、本処理を終了する。一方、制御部110は、電源オフではないと判定した場合には、再度、ステップS11に処理を移す。これによって、電源オフとなるまで、上述した処理を繰り返し実行することとなる。
このように、所定の光検知条件が成立していない場合には、通常通り、帰線開始位置(揺動終了位置)t4まで揺動し、所定の光検知条件が成立すると、帰線開始位置を越えて第二帰線開始位置(第二揺動終了位置)まで揺動するため、通常時においては、出射された光を遮光するための遮光板の配置精度や、不要共振周波数を避けることなどが考慮できるとともに、光を検知する場合に限り、光検知センサが配置された光検知領域に光を出射させることとなり、光量やタイミングの補正を行うために、無効走査期間中に確実に出射された光を検知するとともに、劣化を抑えつつ高品質の画像を表示することができる。また、固有振動を避けることも可能となる。また、所定の光検知条件が成立した後における画像(第二画像)の表示が省略された場合であっても、同期制御が容易となり、画像の表示が容易に制御することができる。
尚、上述した実施形態においては、光検知センサ30によって光が検知された場合に、その光源光量を調整したが、これに限らず、例えば、光検知センサ30によって光が検知される位置情報と、水平走査系19によって走査される光の振幅、共振周波数、同期タイミングとに基づいて、水平走査系19によって走査される光の振幅、共振周波数を算出し、水平走査系19によって走査される光の振幅、共振周波数、同期タイミングを制御してもよい。
また、本実施形態においては、水平走査及び垂直走査された後の画像光を検知するように、垂直走査系21とユーザの瞳孔24との間に光検知センサ30を配置したが、これに限らず、例えば、水平走査系19と垂直走査系21との間で水平走査の無効期間の位置に、光検知センサ30を配置してもよい。また、図8に示すように、走査される前の画像光を検知するように、レーザドライバのいずれかと水平走査系19との間に光検知センサを配置してもよい。この場合においては、出射するレーザ光の出力の一部をモニターできる構成とし、揺動終了位置と第二揺動終了位置との間に光を走査している時間内にそのモニタ光を検知するようにしている。尚、図8においては、Rレーザ13の出力のみから光量モニタ信号が出る構成としたが、これに限らず、例えば、Gレーザ12,Bレーザ11に対しても同様に構成することが望ましい。
また、上述した実施形態においては、鋸波状に揺動することによって光を走査する走査部に本発明を適用したが、これに限らず、例えば、三角波状に揺動することによって光を走査する走査部に本発明を適用してもよい。
また、上述した実施形態においては、第一画像を通常のように表示し、その次のフレームにおける第二画像の表示を省き、その次のフレームにおける第三画像の表示を行ったが、これに限らず、例えば、第一画像の輝度を所定量高めることによって、第二画像の表示を省く場合であっても、画像の表示品質を高めることができる。
また、本実施形態においては、所定時間内でも温度変化が所定値以上のときに、検知タイミングとなり、上述のステップS10においてモニタ条件が成立したと判定してもよい。また、画像の輝度が低い(画像が暗い)ときには、違和感が少ないので、その検知タイミングで、上述のステップS10においてモニタ条件が成立したと判定してもよい。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。例えば、本発明を適用した光走査装置は、レーザプリンタ内でレーザビームを走査する光走査装置にも応用できることはいうまでもない。
1 網膜走査型ディスプレイ
19 水平走査系
21 垂直走査系
31 光検知センサ
19 水平走査系
21 垂直走査系
31 光検知センサ
Claims (9)
- 画像信号に応じた光を出射する出射部と、前記光を、第一の走査方向に対して相対的に高速に走査させる高速走査部と、前記第一の走査方向とは略直交する第二の走査方向に対して相対的に低速に走査させる低速走査部と、を備え、前記低速走査部における揺動が開始される揺動開始位置と当該揺動が終了される揺動終了位置との間を繰り返し揺動することによって、画像を表示させる画像表示装置において、
前記出射部は、前記揺動開始位置と前記揺動終了位置との間の有効走査開始位置に前記低速走査部が配向されるときから、有効な画像を表示させるための光の出射を開始し、前記有効走査開始位置から前記揺動終了位置との間の有効走査終了位置まで有効な画像を表示させるための光の出射を有効画像走査領域に行い、
前記低速走査部は、所定の光検知条件が成立すると、前記揺動終了位置を越える第二揺動終了位置まで揺動し、
前記揺動終了位置と前記第二揺動終了位置との間を揺動する時間内に、前記出射部からの光を検知する光検知手段を備えたことを特徴とする画像表示装置。 - 所定時間毎に光検知条件が成立したと判定する光検知条件判定部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記光検知条件判定部は、表示させる画像が静止画像である場合に、光検知条件が成立したと判定することを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
- 前記低速走査部は、前記揺動開始位置と前記揺動終了位置との間を揺動することによって、1フレーム分の画像を表示させ、
前記低速走査部は、所定の光検知条件が成立すると、1フレーム分の第一画像の表示を行った後、次の1フレーム分の第二画像の表示を行わずに前記第二揺動終了位置まで揺動し、前記第一画像の表示が終了してから前記第二画像の表示に対応する時間が経過した後に次の1フレーム分の第三画像の表示を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像表示装置。 - 前記出射部は、所定の光検知条件が成立すると、前記第二画像より以前に表示される画像の輝度を相対的に高めることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
- 前記低速走査部は、光を反射させる反射ミラーを電磁方式で揺動させることによって、光を走査することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像表示装置。
- 前記光検知手段は、前記揺動終了位置と前記第二揺動終了位置との間における光検知領域に配置され、前記高速走査部、前記低速走査部によって走査された光を検知することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画像表示装置。
- 前記光検知手段は、前記出射部に内蔵され、前記出射部からの光の強度を検知することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画像表示装置。
- 請求項1から8のいずれかに記載の画像表示装置を備え、画像に関する画像信号に応じて変調された光を走査させて出射させることで、ユーザの少なくとも一方の眼の網膜に画像を投影し、画像を表示することを特徴とする網膜走査型画像表示装置。
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2008
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