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JP2009139532A - 現像装置 - Google Patents

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JP2009139532A
JP2009139532A JP2007314507A JP2007314507A JP2009139532A JP 2009139532 A JP2009139532 A JP 2009139532A JP 2007314507 A JP2007314507 A JP 2007314507A JP 2007314507 A JP2007314507 A JP 2007314507A JP 2009139532 A JP2009139532 A JP 2009139532A
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Shinya Obara
慎也 小原
Takeo Oshiba
武雄 大柴
Satoru Uchino
哲 内野
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Konica Minolta Business Technologies Inc
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Abstract

【課題】導電性軸体の外周に直接被覆層を設けた現像ローラを画像形成装置に搭載し多数枚(例えば、5000枚)プリントを行っても、継続し高濃度でかぶりのない画像が得られ、且つ、機内汚れが発生しない優れた現像装置を提供することにある。
【解決手段】導電性軸体の外周に直接被覆層を設けた現像ローラの表面に規制ブレードを用いて電荷を付与した非磁性1成分トナーの薄層を形成する手段、
該非磁性1成分トナーの薄層を感光体に接触させずに感光体表面の静電潜像を現像して可視化する手段、可視化後に現像ローラの表面に残存する非磁性1成分トナーの電荷を除電シートにより除電する手段を有する現像装置において、該除電シートの帯電極性が該非磁性1成分トナーの帯電極性と同極性で、該除電シートの表面抵抗値が1×1010〜1×1016Ω・cmであることをことを特徴とする現像装置。
【選択図】なし

Description

本発明は、現像装置に関する。具体的には、導電性軸体の外周に直接被覆層を設けた現像ローラの表面に非磁性1成分トナーの薄層を形成する手段、該非磁性1成分トナーの薄層を感光体に接触させずに感光体表面の静電潜像を現像して可視化する手段、可視化後に現像ローラの表面に残存する非磁性1成分トナーの電荷を除電シートにより除電する手段を有する現像装置に関する。
近年、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成技術の発達は著しく、中でも電子写真方式に基づいた画像形成装置が多く用いられている。また、パーソナルコンピュータ等関連技術の性能向上に伴い、カラーの画像形成が可能な装置や小型、軽量、低価格の画像形成装置を要望する声が高くなり、さらなる改良、性能アップが望まれている。
画像形成装置に用いられる電子写真用現像剤としては、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤と非磁性又は磁性のトナーからなる1成分現像剤とがある。1成分現像剤を用いる現像装置は、キャリアを用いないので、キャリアとトナーを混合する撹拌装置やトナーとキャリアの混合比を一定にするための制御を必要としないという利点がある。
また、非磁性1成分トナーを用いる非磁性1成分現像方式は現像ローラに磁石を用いないので、より小型で低価額が求められるプリンターに好ましく用いられている。
また、非磁性1成分現像方式のなかでも、感光体と現像ローラを離設して現像を行う非接触現像方式は高画質化とカラー化に対して有利である。
また、低価格プリンターの普及に伴って、現像カートリッジに現像ローラを内蔵して現像装置の機能を持たせて小型化、低価格化するという技術の開発が進み、トナーカートリッジを交換するタイプの画像形成装置が注目されてきている。
更に、最近の環境への配慮の高まりより、カートリッジを交換するタイプから、現像ローラを内蔵した現像装置にトナーを補給して、現像装置を複数回使用するトナー補給方式の現像カートリッジも開発されている。これに伴い、メンテナンスが簡便である(カートリッジ寿命が長い)ことに対する要望も強く、繰り返し使用時の劣化に対する耐性が求められている。
また、最近になって、現像ローラのコスト抑制や軽量小型化をはかるため弾性層を設けずに、軸体の表面をブラスト加工等の表面加工を施した現像ローラや軸体の外周に直接被覆層を設けた現像ローラを用いる現像装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
特開2001−66876号公報 特開2002−14535号公報
しかしながら、弾性層を有さない現像ローラ、即ち導電性軸体の外周に直接被覆層を設けた現像ローラを画像形成装置に搭載して画像を形成すると、継続して高濃度のプリント画像が得られなかったり、プリントにかぶりや現像装置周囲にトナーがこぼれて機内が汚れるといった問題が有った。
本発明は、導電性軸体の外周に直接被覆層を設けた現像ローラを画像形成装置に搭載し多数枚(例えば、5000枚)プリントを行っても、継続し高濃度でかぶりのない画像が得られ、且つ、機内汚れが発生しない優れた現像装置を提供することにある。
本発明は、下記構成を採ることにより達成される。
1.導電性軸体の外周に直接被覆層を設けた現像ローラの表面に規制ブレードを用いて電荷を付与した非磁性1成分トナーの薄層を形成する手段、
該非磁性1成分トナーの薄層を感光体に接触させずに感光体表面の静電潜像を現像して可視化する手段、
可視化後に現像ローラの表面に残存する非磁性1成分トナーの電荷を除電シートにより除電する手段を有する現像装置において、
該除電シートの帯電極性が該非磁性1成分トナーの帯電極性と同極性で、
該除電シートの表面抵抗値が1×1010〜1×1016Ω・cmであることをことを特徴とする現像装置。
2.前記現像装置において、現像ローラ及び除電シートにかける電圧が、同電位であることを特徴とする前記1に記載の現像装置。
本発明の現像装置は、導電性軸体の外周に直接被覆層を設けた現像ローラを画像形成装置に搭載し多数枚プリントを行っても、継続し高濃度でかぶりのない画像が得られ、且つ、機内汚れが発生しない優れた効果を有する。
現在、カラー画像形成装置の小型、軽量、低コストに答えるため、非磁性1成分トナー(以下、単に1成分トナー或いはトナーともいう)と導電性軸体の外周に直接被覆層を設けた現像ローラを組み合わせた現像装置が検討されている。
弾性層を有さない現像ローラ、即ち導電性軸体の外周に直接被覆層を設けた現像ローラは、製造コストが安く、生産性が良い等の利点がある。しかしながら、弾性層が無いことによる不利な点もある。
柔軟な弾性層は、規制ブレードによりトナーに電荷を付与するとき、トナーに加わる機械的なストレスを低減する機能を有する。
上記弾性層の機能を持たない現像ローラでは、トナーに規制ブレードで電荷を付与するとき、機械的ストレスがかかり、トナーの表面に固着している外添剤がトナー中に埋没しトナーが劣化する。その結果、プリントが進むにつれ帯電量の低下が顕著になる。帯電量が低下すると、プリント画像濃度低下やプリントにかぶりが発生したり、機内にトナーがこぼれる等の品質問題が生ずる。
現状では、導電性軸体の外周に直接被覆層を設けた現像ローラを用いて、多数プリントしても帯電量が低下せず、一定の帯電量を確保することは困難であった。
本発明者らは、弾性層を有さない現像ローラを用いることによる非磁性1成分トナーの帯電量が低下する問題を解決するため、非磁性1成分トナーの帯電極性と除電シートの帯電極性、除電シートの表面抵抗について検討を行った。
従来、除電シートは導電性が付与され抵抗調整されており、現像ローラ上の現像残トナーの帯電量をゼロに近づける構成となっていた。これにより供給ローラでのトナーの掻き取りを容易にすることが可能であった。
しかしながら、多数枚プリントを行うことによりトナーは劣化し、トナーの帯電量は低下する。帯電量が低下すると、除電シート通過により逆帯電トナーが生成しやすくなってしまう(ゼロではなく逆極まで除電してしまう)。つまり、規制ブレードで再帯電させる際、十分な帯電量をトナーに付与できなくなる。
本発明は、除電シートを通過したトナーの帯電量(除電位置での帯電量)をある値に維持させることにより、劣化したトナーに対しても規制ブレードで一定の帯電量(現像位置での帯電量)を付与できることを見いだした。
その結果、多数枚プリントしても高濃度でかぶりのないプリント画像が得られ、現像装置周りにトナーこぼれが発生するのを防止できるようになった。
以下、本発明について、詳細に説明する。
《画像形成プロセス》
本発明の現像装置は、フルカラー画像形成装置に装着されて用いられる。フルカラー画像形成装置では、下記の画像形成プロセスによりプリント画像が形成される。
1.トナーをホッパより供給部へ送る
2.供給ローラにより現像ローラへ、さらに現像ローラにより規制ブレードの位置までトナーが搬送される
3.規制ブレードと現像ローラでトナーの薄層が形成されると同時にトナーに電荷が付与される
4.電荷を付与されたトナーの薄層が現像部に搬送される
5.搬送されたトナーで感光体の静電潜像が現像され、静電潜像が可視化される
6.可視化に寄与しなかったトナーは除電部へ搬送される
7.除電部へ搬送されたトナーが除電シートで除電される
8.除電されたトナーは供給ローラで回収される
9.回収されたトナーはトナーのバッファ室へ戻され使用される。
次に、除電シートについて説明する。
《除電シート》
本発明で用いられる除電シートは、その帯電極性が非磁性1成分トナーの帯電極性と同極性で、その表面抵抗値が1×1010〜1×1016Ω・cm、好ましくは1×1011〜1×1014Ω・cmのものである。
非磁性1成分トナーと同極性の除電シートを用いることにより、トナーの帯電量を除電する能力が低くなり、劣化したトナーの帯電量を逆極性まで除電することが無くなる。
本発明において帯電極性とは、2つの物体を接触或いは摩擦などによって帯電させ、正に帯電しやすいものから負に帯電しやすいものの順に並べたものである。
また、前記除電シートは、トナー漏れ防止のシール部材を兼ねていても良い。
除電シートの材質は、負帯電のトナーに対しては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、4フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、4フッ化エチレン・パーフロロプロピルビニルエーテル(PFA)のフッ素樹脂、ポリエステル樹脂等を用いることができる。
また、正帯電のトナーに対しては、アクリル樹脂、トリアセテート樹脂(TAC)、ポリアミド(ナイロン)樹脂、シリコーン系樹脂等を用いることができる。
除電シートの表面抵抗値は下記の測定方法により求めることができる。
図1は、除電シートの表面抵抗値の測定方法を示す模式図である。
測定方法は、
(1)HRプローブで測定できる大きさの測定試料を作製する
(2)対向電極上に作製した試料を載置し、さらに、試料上にJIS−K6911に準拠するHRプローブ(直径50mm)を載置する
(3)対向電極、プローブを微小電流計(デジタル超高抵抗/微小電流計「R8340A」(アドバンテスト社製)を使用)に接続し、500Vの電圧を対向電極とプローブの間に印加する。尚、測定環境は、温度23℃、湿度45%とする。
次に、除電シートについて説明する。
本発明の除電シートは、現像装置に精度良く取付けるため、パッド等の部材で固定された除電部材の形で用いることが好ましい。
除電シートを固定する部材としては、除電シートをパッドに接着剤、両面テープ或いは、超音波溶着等により固定できる材料が用いられる。具体的には樹脂部材、発泡樹脂部材、金属部材等を挙げることができる。
現像装置への除電部材のセットは、トナーと除電シートの擦過幅が広くとれ、且つ接触によりトナーを劣化させない状態でセットすることが好ましい。
図2は、除電シートがホルダーで固定された除電部材の一例を示す模式図である。
図2において、50は除電部材、53はパッド、52は除電シート、51はホルダーを示す。
図2の(a)は除電シートの裏面をホルダーに固定し、表面(反固定側)を現像ローラに接触当接する構成の除電部材を示す。(b)は除電シートの裏面に押圧力均一化部材(パッド)を設けた除電シートをホルダーに固定し、表面(反固定側)を現像ローラに当接接触する構成を示す。(c)は除電シートの裏面の片側をホルダーに固定し、表面(反固定側)の平面或いは曲面を現像ローラに接触当接する構成の除電部材を示す。
これらの中では、(b)の除電シートの裏面にパッドを設けた除電シートをホルダーに固定し、表面(反固定側)の平面或いは局面を現像ローラに当接接触する構成が均一な押圧力を確保しやすく好ましい。
除電シートの帯電極性は、非磁性1成分トナーの帯電極性と同極性のものである。非磁性1成分トナーと同極性のものを用いることにより、トナーの帯電量を除電する能力が低くなり、劣化したトナーの帯電量を逆極性まで除電することが無くなる。
除電シートは、現像ロールに擦過幅1〜3mmの幅で取付けられる。
現像ローラへ当接する除電部材の押圧力は、除電部材を構成する除電シートの材質、厚さ及び表面粗さ、押圧力均一化部材(パッド)の材質及び硬度、除電部材の現像ローラへの押し込み量、ニップ幅等でコントロールできる。
本発明でいう押し込み量とは、除電部材が現像ローラに押圧された時、除電部材が押し込まれてへこんだ量(高さ)をいう。ニップ幅とは、除電部材が押し込まれた時、除電部材が現像ローラと接触する除電シートの幅をいう。
次に、現像ローラについて説明する。
《現像ローラ》
本発明に用いられる現像ローラは、導電性軸体の外周に導電性の被覆層を形成したものである。
図3は、本発明に係る現像ローラの一例を示す層構成概略図である。
図3において、25は現像ローラ、11は導電性軸体、12は被覆層、13は下層、14は上層を示す。
図3の(a)は、導電性軸体11の外周に被覆層12を設けた現像ローラの概略図を示す。被覆層の層構成は図3(b)に示すように導電性軸体11の外周に単層の被覆層12を設けたもの、図3(c)に示すように導電性軸体11の外周に軸体と上層の接着性をよくするため下層(中間層)13を設け、その上に上層14を設ける積層型の被覆層12のものでもよい。
本発明に係る被覆層は導電性を有する。被覆層の導電性は体積抵抗値で表し、体積抵抗値は1×104〜1×1010Ω・cmのものが好ましい。
図4は、現像ローラの体積抵抗値の測定方法を説明する構成図である。
図4において、1は対極電極(金属ドラム)、25は現像ローラ、3は直流電源、4は電流計を示す。
被覆層の体積抵抗は、対極電極1の自重と合わせ9.8Nで押圧し、対極電極1と測定する現像ローラ25を矢印の方向に回転させながら、直流電源3から100Vを印加し、10秒間エイジング後、すぐに引加電圧を+2Vに変更し、電流計4により電流値を5秒間計測し、引加電圧2Vにおける5秒間の電流値の平均を求め、計算で算出する。
測定器 :図4の測定機
測定条件:対極電極と現像ローラの線速度を5cm/secと等速で回転させる
印加電圧:2V
測定環境:20℃、50RH%。
次に、非磁性1成分トナーについて説明する。
《非磁性1成分トナー》
本発明で用いられる非磁性1成分トナーは、公知の方法で作製した熱定着可能なプラス帯電極性或いはマイナス帯電極性を有するものである。
1成分トナーを構成する樹脂の具体例としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂を挙げることができる。
非磁性1成分トナーの帯電極性は、トナーを構成する樹脂、帯電制御剤の種類を選択することによりプラス、或いはマイナスにすることができる。
トナーの体積基準におけるメディアン径(D50)は、高品質のトナー画像を得るという観点から3.0〜9.0μmのものが好ましい。
体積基準におけるメディアン径(D50)は、マルチサイザー3(コールター社製)に、データ処理用のコンピューターシステム(コールター社製)を接続した装置を用いて測定、算出することができる。
体積基準におけるメディアン径(D50)の測定手順としては、1成分トナー0.02gを、界面活性剤溶液20ml(1成分トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、1成分トナー分散液を作製する。この1成分トナー分散液を、サンプルスタンド内のISOTONII(コールター社製)の入ったビーカーに、測定濃度5〜10%になるまでピペットにて注入し、測定機カウントを30000個に設定して測定する。尚、コールターマルチサイザーのアパチャー径は50μmのものを使用する。
非磁性1成分トナーの製造方法としては、特に限定されず公知の製造方法、具体的には粉砕法、重合法により作製することができる。
1成分トナーの帯電量は、1成分トナーを構成する樹脂、帯電制御剤、外添剤等の部材、現像ローラと規制ブレードの材質により左右される。
現像ローラ上の1成分トナーの帯電量は、以下の測定方法により行う。
1.濾紙(T100A047A:アドバンテック社製)を装着したトナー捕集ユニットの質量:W1(g)を分析用天秤(CP224S型:ザルトリウス社製)により測定する
2.トナー捕集ユニットを吸引ポンプに装着する
3.トナーカートリッジ中の現像ローラ表面の約7cm2の領域にあるトナーを吸引ポンプによって濾紙上に捕集し、トナー捕集ユニットに移行した捕集トナーの持つ電荷量:Q(μC)をデジタルエレクトロメータ(R8252型:エーディーシー社製)の電荷量測定モードにより求める
4.トナー捕集ユニットを吸引ポンプから取り外し、トナー捕集後のトナー捕集ユニットの質量:W2(g)を測定する
5.式1によってトナーの帯電量Q/M(μC/g)を求める
式1 帯電量=Q/M=Q/(W2−W1)
次に、本発明の現像装置について説明する。
《現像装置》
本発明の現像装置は、現像ローラの表面に1成分トナーを保持して搬送し、該1成分トナーを感光体の表面に形成された潜像に付着させ、該潜像を可視化する画像形成方法に用いられる。
図5は、本発明の現像装置の一例を示す断面概略図である。
図5に示す現像装置20は、現像ローラ25に隣接してバッファ室26を、バッファ室26に隣接してホッパ27等を有する。
バッファ室26にはトナー規制部材である規制ブレード28が現像ローラ25に圧接させた状態で配置されている。規制ブレード28は、現像ローラ25上のトナーの帯電量及び付着量を規制するものである。また、現像ローラ25の回転方向に対して規制ブレード28の下流側に、現像ローラ25上のトナー帯電量・付着量の規制を補助するための補助ブレード29を更に設けることも可能である。
現像ローラ25には供給ローラ30が押圧されている。供給ローラ30は、図示しないモータにより現像ローラ25と同一方向(図中反時計回り方向)に回転駆動する。供給ローラ30は、導電性の円柱導電性軸体と導電性軸体の外周にウレタンフォームなどで形成された発泡層を有する。
ホッパ27には非磁性1成分トナーであるトナーTが収容されている。また、ホッパ27にはトナーTを撹拌する回転体31が設けられている。回転体31には、フィルム状の搬送羽根が取付けられており、回転体31の矢印方向への回転によりトナーTを搬送する。搬送羽根により搬送されたトナーTは、ホッパ27とバッファ室26を隔てる隔壁に設けられた通路32を介してバッファ室26に供給される。尚、搬送羽根の形状は、回転体31の回転に伴い羽根の回転方向前方でトナーTを搬送しながら撓むとともに、通路32の左側端部に到達すると真っ直ぐの状態に戻るようになっている。このように羽根はその形状を湾曲状態を経て真っ直ぐに戻るようにすることでトナーTを通路32に供給している。
また、通路32には通路32を閉鎖する弁が設けられている。この弁はフィルム状の部材で、一端が隔壁の通路32右側面上側に固定され、トナーTがホッパ27から通路32に供給されると、トナーTからの押圧力により右側に押されて通路32を開けるようになっている。その結果、バッファ室26内にトナーTが供給される。
現像装置20では、画像形成時に現像ローラ25が矢印方向に回転駆動するとともに供給ローラ30の回転によりバッファ室26のトナーが現像ローラ25上に供給される。現像ローラ25上に供給されたトナーTは、規制ブレード28、補助ブレード29により帯電、薄層化された後、像担持体との対向領域に搬送され、像担持体上の静電潜像の現像に供される。現像に使用されなかったトナーは、現像ローラ25の回転に伴って除電シート52を有する除電部材50により除電され、現像ローラとトナーの静電的な付着力を低減させた後、供給ローラ30により現像ローラ25から掻き取られ回収される。
次に、現像ローラと除電シートにかける電圧について説明する。
図6は、現像ローラと除電シートにかける電圧が同電位である現像装置を示す模式図である。
現像ローラと除電シートにかける電圧を同電位とすることにより、現像ローラの表面に残存する非磁性1成分トナーの電荷を除電シートにより好ましい範囲に制御することができ好ましい。
本発明に用いられる規制ブレード(規制部材)は、弾性ブレード、弾性ローラ等で、所望の極性にトナーを帯電するのに適した摩擦帯電系列の材質のものを用いることが好ましい。
本発明においては、SUS、りん青銅等の金属板、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどが好適である。さらに、ポリアミド、ポリイミド、ナイロン、メラミン、メラミン架橋ナイロン、フェノール樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン系樹脂等の有機樹脂層を設けても良い。また導電性ゴム、導電性樹脂等を使用、又は、金属酸化物、カーボンブラック、無機ウイスカー、無機繊維等のフィラーや荷電制御剤をブレードのゴム中、樹脂中に分散するなども適度の誘電性、帯電付与性を与え、トナーを適度に帯電させることができて好ましい。
規制ブレードと現像ローラとの当接圧力は、スリーブ母線方向の線圧として、3〜250N/mが好ましく、5〜30N/mが特に好ましい。当接圧力を3〜250N/mとすることにより、トナーの搬送量を規定し、且つトナーの帯電量分布がシャープになる。
次に、本発明の現像装置が用いられるフルカラー画像形成装置について説明する。
《画像形成》
図7は、フルカラー画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
図7に示すフルカラー画像形成装置においては、回転駆動される感光体ドラム10の周囲に、この感光体ドラム10の表面を所定の電位に均一に帯電させる帯電ブラシ111等が設けられている。
また、帯電ブラシ111によって帯電された感光体ドラム10をレーザビームによって走査露光するレーザ走査光学系20が設けられており、このレーザ走査光学系20はレーザダイオード,ポリゴンミラー,fθ光学素子を内蔵した周知のものであり、その制御部にはイエロー,マゼンタ,シアン,ブラック毎の印字データがホストコンピューターから転送されるようになっている。そして、このレーザ走査光学系20は、上記の各色毎の印字データに基づいて、順次レーザビームとして出力し、感光体ドラム10上を走査露光し、これにより感光体ドラム10上に各色毎の静電潜像を順次形成するようになっている。
また、このように静電潜像が形成された感光体ドラム10に各色のトナーを供給してフルカラーの現像を行うフルカラー現像装置30は、支軸33の周囲にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各非磁性1成分トナーを収容させた4つの色別の現像器31Y、31M、31C、31Bkが設けられており、支軸33を中心として回転し、各現像器31Y、31M、31C、31Bkが感光体ドラム10と対向する位置に導かれるようになっている。
また、このフルカラー現像装置30における各現像器31Y、31M、31C、31Bkにおいては、図7に示すように、回転してトナーを搬送する現像剤担持体(現像ローラ)25の外周面にトナー規制部材が圧接されており、このトナー規制部材により、現像ローラ25によって搬送されるトナーの量を規制すると共に、搬送されるトナーを帯電させるようになっている。尚、このフルカラー現像装置30においては、現像ローラによって搬送されるトナーの規制と帯電とを適切に行うために、トナー規制部材を2つ設けるようにしてもよい。
そして、上記のようにレーザ走査光学系20によって感光体ドラム10上に各色の静電潜像が形成される毎に、上記のように支軸33を中心にして、このフルカラー現像装置30を回転させ、対応する色彩のトナーが収容された現像器31Y、31M、31C、31Bkを感光体ドラム10と対向する位置に順々に導き、各現像器31Y、31M、31C、31Bkにおける各現像ローラ25より、上記のように各色の静電潜像が順々に形成された感光体ドラム10上に向けて、帯電された各色のトナーを順々に供給して現像を行うようになっている。
また、このフルカラー現像装置30より感光体ドラム10の回転方向下流側の位置には、中間転写体40として、回転駆動される無端状の中間転写ベルト40が設けられており、この中間転写ベルト40は感光体ドラム10と同期して回転駆動されるようになっている。そして、この中間転写ベルト40は回転可能な1次転写ローラ41により押圧されて感光体ドラム10に接触するようになっており、またこの中間転写ベルト40を支持する支持ローラ42の部分には、2次転写ローラ43が回転可能に設けられ、この2次転写ローラ43によって記録紙等の記録材Sが中間転写ベルト40に押圧されるようになっている。
更に、前記のフルカラー現像装置30とこの中間転写ベルト40との間のスペースには、中間転写ベルト40上に残留したトナーを掻き取るクリーナ50が中間転写ベルト40に対して接離可能に設けられている。
また、普通紙等の記録材Sを中間転写ベルト40に導く給紙手段60は、記録材Sを収容させる給紙トレイ61と、この給紙トレイ61に収容された記録材Sを1枚ずつ給紙する給紙ローラ62と、上記の中間転写ベルト40上に形成された画像と同期して給紙された記録材Sを中間転写ベルト40と上記の2次転写ローラ43との間に送るタイミングローラ63とで構成されており、このようにして中間転写ベルト40と2次転写ローラ43との間に送られた記録材Sを2次転写ローラ43によって中間転写ベルト40に押圧させて、中間転写ベルト40からトナー像を記録材Sへ押圧転写させるようになっている。
一方、上記のようにトナー像が押圧転写された記録材Sは、エアーサクションベルト等で構成された搬送手段66により定着装置70に導かれるようになっており、この定着装置70において転写されたトナー像が記録材S上に定着され、その後、この記録材Sが垂直搬送路80を通して装置本体100の上面に排出されるようになっている。
次に、このフルカラー画像形成装置を用いてフルカラーの画像形成を行う動作について具体的に説明する。
先ず、感光体ドラム10と中間転写ベルト40とを同じ周速度でそれぞれの方向に回転駆動させ、感光体ドラム10を帯電ブラシ11によって所定の電位に帯電させる。
そして、このように帯電された感光体ドラム10に対して、上記のレーザ走査光学系20によりイエロー画像の露光を行い、感光体ドラム10上にイエロー画像の静電潜像を形成した後、この感光体ドラム10にイエロートナーを収容させた現像器31Yから前記のようにトナー規制部材によって荷電されたイエロートナーを供給してイエロー画像を現像し、このようにイエローのトナー像が形成された感光体ドラム10に対して中間転写ベルト40を1次転写ローラ41によって押圧させ、感光体ドラム10に形成されたイエローのトナー像を中間転写ベルト40に1次転写させる。
このようにしてイエローのトナー像を中間転写ベルト40に転写させた後は、前記のようにフルカラー現像装置30を支軸33を中心にして回転させ、マゼンタトナーが収容された現像器31Mを感光体ドラム10と対向する位置に導き、上記のイエロー画像の場合と同様に、レーザ走査光学系20により帯電された感光体ドラム10に対してマゼンタ画像を露光して静電潜像を形成し、この静電潜像をマゼンタトナーが収容された現像器31Mによって現像し、現像されたマゼンタのトナー像を感光体ドラム10から中間転写ベルト40に1次転写させ、更に同様にして、シアン画像及びブラック画像の露光,現像及び1次転写を順々に行って、中間転写ベルト40上にイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックのトナー画像を順々に重ねてフルカラーのトナー像を形成する。
そして、中間転写ベルト40上に最終のブラックのトナー像が1次転写されると、記録材Sをタイミングローラ63により2次転写ローラ43と中間転写ベルト40との間に送り、2次転写ローラ43により記録材Sを中間転写ベルト40に押圧させて、中間転写ベルト40上に形成されたフルカラーのトナー像を記録材S上に2次転写させる。
そして、このようにフルカラーのトナー像が記録材S上に2次転写されると、この記録材Sを上記の搬送手段66により定着装置70に導き、この定着装置70によって転写されたフルカラーのトナー像を記録材S上に定着させ、その後、この記録材Sを垂直搬送路80を通して装置本体1の上面に排出させるようになっている。
以下に、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
《除電部材の作製》
以下のようにして除電部材を作製した。
〈除電部材1の作製〉
下記特性を示す「除電シー1」を用い、図2(b)に記載の構成の「除電部材1」を作製した。
除電シート1
材質 :PTFE(ポリフッ化エチレン)
厚さ :80μm
帯電極性:マイナス
表面抵抗:1×108Ω・cm
〈除電部材2〜7の作製〉
除電部材1の作製で用いた除電シート1を、表1に示す除電シートに変更した以外は同様にして「除電部材2〜7」を作製した。
Figure 2009139532
《現像ローラの作製》
以下のようにして現像ローラを作製した。
現像ローラの導電性軸体として、SUS303の中空筒状の導電性軸体を準備した。これを「導電性軸体」とする。
メチルエチルケトン500質量部に、ウレタン樹脂「ニッポラン5199(日本ポリウレタン社製)」100質量部を溶解した溶液に、カーボンブラック「ケッチェンブラックEC300J(ライオン社製)」20質量部、テトラメチルアンモニウムクロライド2.0質量部と、「フッ素樹脂粒子」20質量部とをサンドミルを用いて2時間分散させ、表面層形成用塗布液を調製した。これを「表面層形成用塗布液」とする。
「表面層形成用塗布液」を「導電性軸体」の外周面に乾燥後の膜厚が5μmになるようスプレー塗布し、100℃で1時間乾燥を行い「被覆層」を形成し、「現像ローラ」を作製した。
《トナーの作製》
以下のようにして、負帯電トナーと正帯電トナーを作製した。
〈負帯電トナーの作製〉
(樹脂粒子の調製)
撹拌装置を取付けた容器にて、ワックス(ペンタエリスリトールテトラステアリン酸エステル)72.0質量部を、スチレン115.1質量部、n−ブチルアクリレート42.0質量部及びメタクリル酸10.9質量部からなる単量体混合液に添加し、80℃に加温し溶解させて単量体溶液を調製した。
一方、撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取付けた容器に、アニオン系界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:SDS)7.08質量部をイオン交換水2760質量部に溶解させた界面活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下に230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。次いで、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、前記界面活性剤溶液(80℃)中に、前記単量体溶液(80℃)を混合分散させ、均一な分散粒子径を有する乳化粒子(油滴)が分散された乳化液を調製した。
この分散液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)0.84質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を80℃にて3時間にわたり加熱・撹拌することにより重合反応を行った。得られた反応溶液に、重合開始剤(KPS)7.73質量部をイオン交換水240質量部に溶解させた溶液を添加し、15分後、温度を80℃とした後、スチレン383.6質量部、n−ブチルアクリレート140.0質量部、メタクリル酸36.4質量部及びn−オクチルメルカプタン12質量部からなる混合液を100分間かけて滴下し、この系を80℃で60分間にわたり加熱・撹拌させた後、この系を40℃まで冷却することにより、ワックスを含有する樹脂粒子の分散液(以下、「ラテックス(1)」ともいう。)を調製した。
(着色剤分散液(1)の調製)
一方、n−ドデシル硫酸ナトリウム9.2質量部をイオン交換水160質量部に撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、着色剤としてカーボンブラック「モーガルL(キャボット社製)」20質量部を徐々に添加し、次いで、機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤粒子の分散液(以下、「着色剤分散液(1)」という。)を調製した。着色剤分散液(1)における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、質量平均粒子径で120nmであった。
(着色剤分散液(2)の調製)
着色剤分散液(1)において、カーボンブラック20質量部に代えて顔料「C.I.ピグメントイエロー74」20質量部を用いたこと以外は着色剤分散液の調製例1と同様にして着色剤粒子の分散液(以下、「着色剤分散液(2)」という。)を調製した。得られた着色剤分散液(2)における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、質量平均粒子径で120nmであった。
(着色剤分散液(3)の調製)
着色剤分散液(1)において、カーボンブラック20質量部に代えてキナクリドン系マゼンタ顔料「C.I.ピグメントレッド122」20質量部を用いたこと以外は着色剤分散液の調製例1と同様にして着色剤粒子の分散液(以下、「着色剤分散液(3)」という。)を調製した。得られた着色剤分散液(3)における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、質量平均粒子径で120nmであった。
(着色剤分散液(4)の調製)
着色剤分散液(1)において、カーボンブラック20質量部に代えてフタロシアニン系シアン顔料「C.I.ピグメントブルー15:3」20質量部を用いたこと以外は着色剤分散液の調製例1と同様にして着色剤粒子の分散液(以下、「着色剤分散液(4)」という。)を調製した。得られた着色剤分散液(4)における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、質量平均粒子径で120nmであった。
(着色粒子(K1)の調製)
温度センサー、冷却管、撹拌装置(撹拌翼を2枚有し、交差角が20°)、形状モニタリング装置を取付けた反応容器(四つ口フラスコ)に、ラテックス(1)1250質量部(固形分換算)と、イオン交換水2000質量部と、着色剤分散液(1)全量を仕込み、内温を25℃に調製した後、この分散液混合溶液に5mol/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10.0に調整した。次いで、塩化マグネシウム・6水和物52.6質量部をイオン交換水72質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、25℃にて10分間かけて添加した。その後、直ちに昇温を開始し、この系を5分間かけて95℃まで昇温(昇温速度14℃/分)した。
その状態で「マルチサイザー3」(コールター社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準メディアン径が6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム115質量部をイオン交換水700質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に、液温度90℃にて8時間にわたり加熱撹拌(撹拌回転数120rpm)することにより、融着を継続させて熟成処理を行った後、この系を10℃/分の条件で30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを3.0に調整し、撹拌を停止した。
生成した粒子を濾過し、イオン交換水で繰り返し洗浄して遠心分離装置によって液中分級処理し、その後、フラッシュジェットドライヤーを用いて乾燥して含水率が1.0%の「着色粒子(K1)」を得た。
(着色粒子(Y1)の調製)
着色粒子(K1)において、着色剤分散液(1)全量に代えて着色剤分散液(2)全量を用いた他は同様にして「着色粒子(Y1)」を得た。
(着色粒子(M1)の調製)
着色粒子(K1)において、着色剤分散液(1)全量に代えて着色剤分散液(3)全量を用いた他は同様にして「着色粒子(M1)」を得た。
(着色粒子(C1)の調製)
着色粒子(K1)において、着色剤分散液(1)全量に代えて着色剤分散液(4)全量を用いた他は同様にして「着色粒子(C1)」を得た。
(負帯電黒トナーの作製)
上記の着色粒子(K1)に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=65)を0.8質量部、疎水性チタニア(数平均一次粒子径=30nm、疎水化度=55)を0.5質量部添加し、ヘンシェルミキサーにて混合し、負帯電負帯電黒トナー調製した。
(負帯電イエロートナーの作製)
負帯電黒トナーの作製において、着色粒子(K1)を着色粒子(Y1)に変更した以外は同様にして「負帯電イエロートナー」を調製した。
(負帯電マゼンタトナーの作製)
負帯電黒トナーの作製において、着色粒子(K1)を着色粒子(M1)に変更した以外は同様にして「負帯電マゼンタトナー」を調製した。
(負帯電シアントナーの作製)
負帯電黒トナーの作製において、着色粒子(K1)を着色粒子(C1)に変更した以外は同様にして「負帯電シアントナー」を調製した。
〈正帯電トナーの作製〉
(正帯電シアントナーの作製)
(着色粒子(1)の製造)
着色粒子の原料となる樹脂粒子の製造
撹拌装置を取付けたフラスコ内において、以下の重合性単量体の混合液に離型剤(例示化合物(19))を96.0質量部添加し、80℃に加温し、溶解した。これを、「重合性単量体溶液1」とする。
(重合性単量体溶液1)
スチレン 172.9質量部
n−ブチルアクリレート 55.0質量部
メタクリル酸 23.1質量部
一方、撹拌装置、温度センサー、冷却管を取付けたセパラブルフラスコに、アニオン性界面活性剤(101)2.5質量部をイオン交換水1340質量部に溶解させ界面活性剤溶液を調製した。前記界面活性剤溶液を80℃に加熱した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック(株)製)により、「重合性単量体溶液1」を2時間混合分散させ、分散粒子径(482nm)を有する乳化粒子(油滴)を含む乳化液(分散液)を調製した。
次いで、イオン交換水1460質量部を添加した後、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)7.5質量部をイオン交換水142質量部に溶解させた開始剤溶液と、n−オクタンチオール6.74質量部とを添加し、この系を80℃にて3時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第1段重合)を行い、樹脂粒子(高分子量樹脂粒子の分散液)を得た。これを「樹脂粒子(1)」とする。
これに、重合開始剤(KPS)11.6質量部をイオン交換水220質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、次いで、80℃の温度条件下に、以下の「重合性単量体溶液2」を1時間かけて滴下した。
(重合性単量体溶液2)
スチレン 291.2質量部
n−ブチルアクリレート 132.2質量部
メタクリル酸 42.9質量部
n−オクタンチオール 7.51質量部
滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第2段重合)を行った後、28℃まで冷却し、「樹脂粒子(1)」を原料とした「樹脂粒子(2)」の分散液を得た。
(着色粒子(1)の凝集工程)
以下に示す「着色剤粒子分散液C」と上記の「樹脂粒子(2)」の分散液を用いて、「着色剤粒子C」と「樹脂粒子(2)」との凝集を行った。
(着色剤粒子分散液Cの調製)
アニオン系界面活性剤(101)59.0質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解し、この溶液を撹拌しながら、シアン顔料C.I.Pigment Blue15:1 280.0質量部を徐々に添加し、次いで「クレアミックス」(エム・テクニック(株)製)を用いて分散処理することにより、「着色剤粒子分散液C」を調製した。この分散液中の着色粒子の粒子径は93nmであった。
(凝集工程)
「樹脂粒子(2)」259.3質量部(固形分換算)と、イオン交換水1120質量部と、上記の「着色剤粒子分散液C」237質量部とを、温度センサー、冷却管、窒素導入装 置、撹拌装置を取付けた四つ口フラスコに入れ撹拌した。容器内の温度を30℃に調製した後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物55.3質量部をイオン交換水55.3質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて90℃まで昇温し、「樹脂粒子(2)」と「着色剤粒子C」との凝集を行った。
撹拌と加熱を続けながら、マルチサイザー3(コールター社製)にて「着色粒子(1)」の粒径を測定し、体積平均粒径が5.5μmになった時点で、塩化ナトリウム15.3質量部をイオン交換水100質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を抑制させ、「着色粒子Cの分散液」を得た。
(固液分離、洗浄工程)
「着色粒子Cの分散液」を遠心脱水機にかけたのち、固形分に対して、50倍量のイオン交換水をふりかけながら洗浄し、「トナーケーキC」を得た。
(陽イオン性界面活性剤処理工程)
「トナーケーキC」20質量部を、陽イオン性界面活性剤ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドを溶解した1質量%の水溶液100質量部に分散させ、1時間撹拌を行い「陽イオン性界面活性剤処理済み着色粒子の分散液C」を得た。
(固液分離、乾燥工程)
「陽イオン性界面活性剤処理済み着色粒子の分散液C」を再び遠心脱水機にかけたのち、固形分に対して、25倍量のイオン交換水をふりかけながら洗浄し、その後、40℃の温風で乾燥することにより「着色粒子C」を得た。
(外添剤混合工程)
上記の「着色粒子C」100質量部に、疎水性シリカ「R805」(日本アエロジル社製)0.8質量部を添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工株式会社製)の回転翼の周速を30m/秒に設定し25分間混合した。その後、目開き45μmのフルイを用いて粗粒を除去し「着色粒子C」よりなる「正帯電シアントナー」を作製した。
(正帯電マゼンタトナーの作製)
「正帯電シアントナー」の作製において用いたシアン顔料C.I.Pigment Blue15:1、280.0質量部を、マゼンタ顔料C.I.Pigment Red184、420質量部に変更した以外は、同様にして「正帯電マゼンタトナー」を作製した。
(正帯電イエロートナーの作製)
「正帯電シアントナー」の作製において用いたシアン顔料C.I.Pigment Blue15:1、280.0質量部を、イエロー顔料C.I.Pigment Yellow74、420質量部に変更した以外は、同様にして「正帯電イエロートナー」を作製した。
(正帯電黒トナーの作製)
「正帯電シアントナー」の作製において用いたシアン顔料C.I.Pigment Blue15:1、280.0質量部を、中性カーボンブラック「リーガル660」(キャボット社製)420質量部に変更した以外は、同様にして「正帯電黒トナー」を作製した。
《現像装置の準備》
上記で作製した除電部材と現像ローラ、負帯電トナーと正帯電トナーを、図5に示す現像装置(現像ローラと除電シートにかける電圧が同電位に調整)に順次装着、充填し、「現像装置1〜9」を準備した。
表2に、「現像装置1〜9」に装填した除電部材、充填したトナーを示す。
Figure 2009139532
《現像装置の評価》
現像装置の評価は、カラーレーザプリンター「magicolor2430DL(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)」に上記で準備した現像装置を順次装着し、常温常湿(20℃、55%RH)環境でプリントして行った。
現像装置初期の性能評価は、画素率20%(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色5%のフルカラーモード)でA4サイズの原稿を1枚プリントし、そのトナー画像品質(画像濃度)、現像位置でのトナーの帯電量と除電位置でのトナーの帯電量で評価した。
その後、画像率4%(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色1%のフルカラーモード)の原稿を用いて5000枚プリントを行った。
5000枚プリント終了後の性能評価は、初期性能評価と同じ画素率20%(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色5%のフルカラーモード)でA4サイズの原稿を1枚プリントし、プリント画像品質(画像濃度、かぶり)、現像位置でのトナーの帯電量と除電位置でのトナーの帯電量、機内汚れ状態で評価した。
〈帯電量〉
初期と5000枚プリント終了時における現像位置での黒トナーの帯電量と除電シート通過後(除電位置)の黒トナーの帯電量を前記の測定方法で測定した。
尚、帯電量は、15〜25μQ/gを合格範囲とする。
〈画像濃度〉
画像濃度は、初期と5000枚プリント終了時のべた黒画像部の濃度を反射濃度計「RD−918(マクベス社製)」を用いて12点測定し、その平均濃度で評価した。尚、濃度測定は反射濃度計「RD−918(マクベス社製)」を用いて行った。
尚、画像濃度は初期では1.3以上、5000枚修了後では1.20以上を合格とする。
〈画像かぶり〉
画像かぶりは、5000枚プリント終了後の無地画像のかぶり濃度と、転写材の白紙濃度の差で評価した。
転写材の白紙濃度はA4サイズの20カ所を測定し、その平均値を白紙濃度とする。5000枚プリント終了後の無地画像のかぶり濃度は、A4サイズの20カ所を測定し、その平均値をかぶり濃度とする。尚、濃度測定は反射濃度計「RD−918(マクベス社製)」を用いて行った。尚、かぶりは◎と○を合格とする。
評価基準
◎:画像かぶりが、0.003未満で良好
○:画像かぶりが、0.003以上、0.010未満で実用上問題ないレベル
×:画像かぶり濃度が、0.010以上で実用上問題となるレベル。
〈機内汚れ(トナーこぼれ)〉
5000枚プリント終了後、現像器周辺を目視観察し、現像器周辺のトナーこぼれ状態を目視で観察し評価した。尚、機内汚れは◎、○を合格とする。
評価基準
◎:トナーこぼれが、観察されず良好
○:トナーこぼれが、若干観察されるが実用上問題ないレベル
×:トナーこぼれが、ひどく機内汚れが発生し実用上問題となるレベル。
表3に、評価結果を示す。
Figure 2009139532
表3の評価結果から、実施例1〜4の「現像装置2、3、5、9」は全ての評価項目で良好な結果が得られ、本発明の効果を発現することが確認された。一方、比較例1〜5の「現像装置1、4、6〜8」は、評価項目の何れかで満足な結果が得られず、本発明の効果を発現しないことが確認された。
除電シートの表面抵抗の測定方法を示す模式図である。 除電シートがパッドで固定された除電部材の一例を示す模式図である。 本発明に係る現像ローラの一例を示す層構成概略図である。 現像ローラの体積抵抗値の測定方法を説明する構成図である。 本発明の現像装置の一例を示す断面概略図である。 現像ローラと除電シートにかかる電圧が同電位である現像装置を示す模式図である。 フルカラー画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
20 現像装置
25 現像ローラ
26 バッファ室
27 ホッパ
28 規制ブレード
29 補助ブレード
30 供給ローラ
31 回転体
32 通路
50 除電部材
T 非磁性1成分トナー

Claims (2)

  1. 導電性軸体の外周に直接被覆層を設けた現像ローラの表面に規制ブレードを用いて電荷を付与した非磁性1成分トナーの薄層を形成する手段、
    該非磁性1成分トナーの薄層を感光体に接触させずに感光体表面の静電潜像を現像して可視化する手段、
    可視化後に現像ローラの表面に残存する非磁性1成分トナーの電荷を除電シートにより除電する手段を有する現像装置において、
    該除電シートの帯電極性が該非磁性1成分トナーの帯電極性と同極性で、
    該除電シートの表面抵抗値が1×1010〜1×1016Ω・cmであることをことを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像装置において、現像ローラ及び除電シートにかける電圧が、同電位であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
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