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JP2009123851A - 欠陥観察分類方法及びその装置 - Google Patents

欠陥観察分類方法及びその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
半導体回路パターンの微細化が進むにつれ,パターン形状に依存して発生するシステマティック欠陥が製造歩留りに与える影響が大きくなっている。このようなシステマティック欠陥と発生位置が回路パターンに依存しないランダム欠陥とでは,その対策方法が異なる為,製造ラインにおいては,システマティック欠陥が発生しているか否かを効率的にモニタリングする必要がある。
【解決手段】
撮像した欠陥画像に対する自動分類結果の情報,その欠陥の座標とホットスポットの座標に関する情報,その欠陥の良品画像から抽出したパターン特徴量と,システマティック欠陥が発生する可能性のある回路パターンから算出されたパターン特徴量に関する情報を用いて,その欠陥がシステマティック欠陥であるか否かを判定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は,半導体ウェハ等の製造工程において発生する欠陥等の画像を観察し分類するための欠陥観察分類装置,及び欠陥を観察し、分類する方法に関するものである。
半導体ウェハの製造においては,回路パターンの転写方法として,従来より光学露光が適用されてきた。しかし,近年パターンの微細化が進むにつれ,光学露光方式により,微細なマスクのパターン形状をウエハ上に忠実に形成することが困難になってきており,微細化されたマスクパターンにおいて予めマスクパターンに図形を付加したり,またパターンの疎密状態に応じてマスクパターンのサイズを補正するOPC(Optical Proximity Correction)と呼ばれる手法が広く用いられるようになってきた。
図4(a)は回路パターンの設計レイアウト,図4(b)はOPCマスク及び,図4(c)はそのマスクを用いてウェハ上に形成されたパターンの例を示している。設計レイアウトは,多くの場合,長方形などの単純な多角形から構成されるが,OPCマスクでは,レイアウトのコーナなどでは,レイアウトパターンを補正した,複雑な形状を有していることがわかる。このOPCによるパターン補正を行う場合,補正後つまり実ウェハに転写される回路パターンが所望の回路パターンとなるように,露光シュミレータによるパターンの形状シミュレーションもしくは,実際にパターンを露光により転写する転写実験を繰り返しながら,OPC形状を決定する作業が行われる。
OPCが用いられる工程は,通常の場合,数十ナノレベルの配線を形成する工程,即ち,ある配線の配線幅や,その配線と隣接配線と間隔幅が非常に狭く,プロセス管理を厳密に行う必要がある工程であり,OPCの補正が不十分である場合,配線の短絡やオープンなどによりデバイスにとって致命的なパターン欠陥が発生することになる(図4(c)には短絡の例を示している)。そのため,OPCパターンの設計は,プロセス開発において重要な作業となっている。なお,ここで述べたOPC不良によるパターン形成不良欠陥など,回路レイアウト形状やパターンを形成するプロセス装置の特性などに起因してウェハ上の特定の回路部位において発生する欠陥は,システマティック欠陥と呼ばれている。
近年入手できる露光シュミレータなどを用いると,転写された回路パターンの形状をある程度計算機で予想できるため,この露光シュミレータ上で,種々の露光条件を入力して形状シミュレーションを行えば,チップ上において,所望のパターンが得られにくい部位,つまりパターンの形成不良欠陥が発生しやすい箇所(ホットスポット)を予測することができる。実際の露光実験により,OPCパターンが適切であるかを評価する際は,パターン形成後のウェハの,上記ホットスポット部の画像を数ナノメータレベルの分解能を持つ測長SEM(Scanning Electron Microscope)により撮像し,画像を解析する作業が行われている。形成されたパターンと所望のパターンとの乖離が大きい場合,OPCパターンを補正することが必要であり,このようなシミュレーションや実験を繰り返してOPCパターンが決定される。
デバイスの量産製造は,このようなOPCパターンの設計が完了した後に行われるが,ホットスポットを対象とする転写パターンの評価は,OPCパターンの設計時だけ行われているのではなく,ウェハの量産段階においても重要である。先に述べた通り,OPCパターンの不良によりパターンの形状欠陥が発生するとデバイスに対して致命的な欠陥になる可能性が高いため,プロセス条件の変動により発生する恐れのあるパターン形状欠陥をモニタリングする必要があるからである。特開2006−126532号公報には,ホットスポット等に代表される事前に定めた評価部位を観察する手法についての従来技術が開示されている。本文献では,取得した画像と設計データとを比較することで,パターン形状欠陥の発生を検知している。
一方,半導体デバイス製造ラインでは,ウェハに付着する異物や,その異物が起因となってウェハの平坦化処理時に発生するスクラッチ欠陥などのように,その欠陥発生位置が回路パターンに依存しないランダム欠陥も発生する。このようなランダム欠陥も歩留りを低下させる要因となる為,その対策が必要であり,従来よりウェハ検査装置と観察装置とを用いた対策が行われている。
ウェハ検査装置は,ウェハ上のどの位置に欠陥が存在するかを高速に調べるために用いられる。光学的な手段もしくは電子線を用いてウェハ表面の状態を画像化しその画像を自動処理することで,欠陥の存在の有無を調べる。この検査装置では,その高速性が重要であるため,可能な限り取得する画像の画素サイズを大きく(つまり低解像度化)することによる画像データ量の削減を行っており,多くの場合,検出した低解像度の画像からは欠陥の存在は確認できても,その欠陥の種類を詳細に判別することはできない。
一方,観察装置は,検査装置によって検出された各欠陥について,画素サイズを小さくした状態で(つまり解像度の高い)画像を取得し観察するために用いられる。取得した画像を,欠陥の発生原因別に分類しその頻度や傾向等を調べることで,どのような欠陥が発生しているかを解析することができ,歩留り向上への対策指針を得ることができる。この画像撮像機能や画像分類器能を自動で行う機能はそれぞれADR(Automatic Defect Review),ADC(Automatic Defect Classification)と呼ばれ,これらの機能が搭載された観察装置が市場に投入されている。ますます微細化が進む半導体製造プロセスにおいては,その欠陥サイズが数十ナノメートル又はそれ以下のオーダに達していることもあり,ナノメータレベルの分解能をもつ走査型電子顕微鏡を用いた観察装置(以下レビューSEMと呼ぶ)が近年は広く使われだしてきている。
このような観察装置におけるADRやADCの従来技術については特開2001−331784号公報に開示されている。この文献には,レビューSEMの構成,ADR及びADCの機能及び動作シーケンス,また,取得した画像や分類結果の表示方法等について記載がされている。
特開2006−126532号公報 特開2001−331784号公報
先に述べた通り,半導体の歩留りを低下させる欠陥としては大別するとシステマティック欠陥とランダム欠陥に分けることができ,これまでは,前者は予め定めた箇所の評価(以降 定点観測と呼ぶ)によりモニタリングし,後者は,検査装置と観察装置との組み合わせによりモニタリングすることで,露光工程のプロセス管理及び歩留りの管理を行っていた。
しかし,微細化が進み,マスクパターンにOPC技術が多用することがデバイス製造において通常化されてくると,上述した従来のモニタリング方法は,歩留り管理方法として不十分となりつつある。即ち,OPCの多用によりチップ上でモニタリングすべき箇所(ホットスポット)が数千点のレベルになると,量産ラインにおいてこれら全てをモニタリングするのは現実問題として不可能であり,これらからサンプリングした数十個程度のホットスポットのみを評価するのみでは,形状欠陥の見逃しつまり,プロセス変動の検知に失敗する恐れがある。
一方,最近の検査装置はその検出感度の高感度がすすんでおり,システマティック欠陥のサイズと同程度である数十ナノメートルの欠陥が検出できる潜在能力を持つ装置も量産ラインに導入されるようになってきてはいるが,従来の観察装置では,それらの欠陥画像から,その欠陥がシステマティック欠陥であることを自動特定することはできず,これによっても,システマティック欠陥の発生を効率的に検知することはできない。
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決してシステマティック欠陥を効率よく検出することが可能な欠陥観察・分類方法及びその装置を提供することにある。
上で述べた課題を解決するため,本発明では,試料上の欠陥部位の画像を撮像する第一のステップと,第一のステップで得られた欠陥画像を自動分類する第二のステップと,当該欠陥部位に対応する良品パターン画像を取得する第三のステップと,第三のステップで得られた良品パターン画像からパターン特徴量を算出する第4のステップと,当該欠陥の設計データ上の座標を取得する第5のステップと,第2のステップで得られた分類結果,第4のステップで得られたパターン特徴量,及び第5のステップで得られた座標値を用いて,この欠陥がシステマティック欠陥であるか否かを判定する第6のステップからなる欠陥観察手法を提供する。この欠陥観察方法が,従来技術と根本的に異なるのは,欠陥の判定処理において,欠陥部位における良品パターンの情報を用いる点にある。
この方法により,良品パターンがもつ形状特徴を分類の際に利用することができ,その欠陥が回路パターンの形状に起因して発生するようなシステマティック欠陥であるか否かを判定することが可能になる。この欠陥観察方法においては,各欠陥部に対応する良品パターンの画像としては,回路設計データを画像化したものでも良いし,実際に欠陥部位と同一の回路パターンが形成されることが期待される部位を撮像した画像データであってもよい。
設計データを用いた場合,観察対象ウェハの最表層の回路パターンの形状やその隣接回路パターンの形状などの情報のみならず,下層パターンの形状なども比較の際に用いることができるため,実際に画像を撮像した場合よりも,システマティック欠陥の検出精度が向上することが期待できる。
本発明によれば,ウェハ検査装置により検出された欠陥の中から,効率的にシステマティック欠陥を検知することが可能になる。
本発明は、欠陥候補をSEMで撮像して得た画像を用いて前記欠陥候補をシステマティック欠陥とそれ以外の欠陥に分類する方法及びその装置に関するものであって,パターンが形成された試料を予め他の検査装置(例えば、光学式の明視野欠陥検査装置、光学式の暗視野欠陥検査装置、SEM式の欠陥検査装置など)で検査して検出された欠陥候補をこの検出された欠陥候補の位置情報を用いてSEMで撮像してSEM画像を得、このSEM画像を処理して欠陥候補の特徴量を算出し、この算出した特徴量を用いて欠陥候補をパターン形状欠陥とそれ以外の欠陥とに分類し、パターン形状欠陥に分類された欠陥候補についてパターンの設計データ上の位置情報を得、この欠陥候補の設計データ上の位置情報をパターンの設計データから求めたパターンの成形不良が発生しやすい箇所の位置情報と比較することによりパターン形状欠陥に分類された欠陥候補の中からパターンのレイアウト形状やパターンを形成するプロセス装置の特性などに起因して発生するシステマティック欠陥を抽出するシステマティック欠陥抽出するようにしたものである。
以下,本発明にかかる欠陥を観察して分類する方法及びその装置の具体的な実現形態について説明をする。
図1は,本発明にかかる欠陥観察方法を行う為のシステムの構成図を示している。レビューSEM101は、電子顕微鏡像を取得するための電子光学系105、各種の処理を行う処理・解析部106、各種データを記憶する記憶部107、外部とのデータ入出力を行う入出力I/F109、上記各部を制御するための全体制御部108からなり、それらの各部は、制御バス111及びデータバス112により相互接続されている。入出力I/F109には、表示ディスプレイ/キーボードなどの入出力端末110が接続されており、この入出力端末を通じて、操作者は装置に指示を与え、また装置の状態を確認することができる。
電子光学系105においては、ウェハなどの試料114は移動可能なステージ113に搭載されており、電子銃115から観察部位に対し電子ビーム1151を照射し、そこから放出される電子1152(二次電子又は反射電子)を検出器116で捕捉し、この検出量を明度情報として画像化することで観察画像を得ることができる。なお、図1に示した構成においては、電子銃115とステージ113との間に配置されて電子銃115から発射された電子を細く絞った電子ビーム1151をステージ113に載置された試料114の所望の領域に照射して走査するための通常のSEMが具えているレンズ電極や偏向電極等の記載を省略している。
このレビューSEM101は、ネットワーク104を通じて、設計データ102およびホットスポット座標データベース103と接続されている。ホットスポット座標データベース103とは、システマティック欠陥が発生する可能性のある箇所(ホットスポット)を露光シミュレーションなどのツールを用いて予測した結果であり、具体的にはそのホットスポットの座標値が格納されている。
記憶部107においては、このレビューSEM101において欠陥観察を行う際に用いられる各種のデータが記憶される。このデータには、レシピ1071、画像データ1072、教示データ1073、システマティック欠陥判定基準1074が含まれる。
レシピ1071とは試料114を電子光学系105を用いて撮像する際に設定するべき各種の条件値である。このレシピには、電子光学系105の設定パラメータである加速電圧(電子銃115から発射して集束させた電子ビーム1151を試料114に照射するときに電子ビーム1151を加速するための電圧)やプローブ電流(試料114に照射する電子ビームの電流)、加算画像フレーム数(試料114上の所望の領域に集束させた電子ビーム1151を照射して走査することをこの所望の領域全体に亘って1回行うことにより得られる1フレーム分の画像にはノイズ成分が多くS/Nの悪い画像になる。この画像のS/Nを向上させるために、所望の領域を複数回走査して複数フレーム分の画像を取得し、この複数フレーム分の画像を加算する)などの撮像条件も含まれる。
教示データ1072とは、電子光学系105を用いて試料114に集束させた電子ビーム1151を照射して走査することにより試料114から発生する電子1152(二次電子や反射電子)を検出器116で検出して得られる試料114のSEM画像を処理・解析部106で処理して検出された欠陥を自動分類する際に用いるデータを意味する。また、システマティック欠陥判定基準1074とは、撮像した欠陥がシステマティック欠陥であるかどうかを判定するための基準データである。システマティック欠陥判定基準1074の内容は以後の説明の中で述べる。
また、処理・解析部106には、このレビューSEM101における、欠陥観察処理で必要となる各機能が搭載されている。欠陥抽出部1061は、撮像された画像から欠陥が存在する領域を特定する機能を持ち、分類用特徴量算出部1062は、特定された欠陥部からその特徴量、例えば欠陥部の大きさや画像明度、テクスチャなどの定量値を算出する機能を持つ。また、教示データ作成部1063は、欠陥の自動分類を行う際に必要となる教示データを作成する部位である。
欠陥分類部1064は、上述した教示データと、観察している欠陥画像から算出した特徴量値とを付き合わせることにより、この欠陥を自動分類する機能である。また、良品パターン画像生成部1065は、ホットスポット座標データベース103などから指示された、ある設計データ上の座標位置について、その周辺の良品パターン画像を設計データ102などを用いて作成する機能を持つ。
良品パターン特徴量算出部1066は、上述の良品パターン画像生成部にて生成された画像から、その特徴量値を算出する機能をもつ。さらに,システマティック欠陥判定部1067は,算出された良品パターン特徴量と記憶部107に格納されたシステマティック欠陥判断基準をつき合わせて,現在観察している欠陥がシステマティック欠陥であるか否かを判定する機能を持つ。
次に,図1に示したシステムを用いて行われる本発明にかかる欠陥観察方法について説明する。本発明にかかる欠陥観察方法は,欠陥観察に先立って行う事前処理工程(図2)と欠陥観察時のシステマティック欠陥判定処理工程(図3)の2つの処理工程を備える。
図2は,欠陥観察に先立って行う事前処理のシーケンスであり,このシーケンスでは,システマティック欠陥の判定基準を設定することがその目的である。まず,全体制御部108からの指示により,欠陥観察を行おうとしている半導体ウェハ上に形成されている配線パターンの設計データを設計データ102から,処理・解析部106に読み込む(S201)。さらに,リソグラフィシミュレーションなどを用いて算出されたホットスポット(システマティック欠陥の発生の可能性が高い箇所)の座標データをホットスポット座標データベース103から処理・解析部106に読み込む(S202)。そして,その後,処理・解析部106の良品パターン画像生成部1065で,各ホットスポットについて,設計データを用いて良品パターン画像の作成を行う(S203)。
設計データとはレイアウトデータを意味し,レイアウトデータとは,配線等の回路パターンを,四角形等の多角形データ(ポリゴンデータ)の組み合わせで表現し,各ポリゴンデータの頂点の座標位置を記憶することで回路パターンのレイアウトを表現可能としたものである。このステップS203は,各ホットスポットについて,レイアウトデータつまり座標データから画像データに置き換える処理を意味する。
この処理の手順の詳細を図8に示す。先ず,良品パターン画像を作成するホットスポット座標をホットスポット座標データベース103から,また、事前に設計データ102から読み込んで記憶部107のレシピ1071に登録しておいた処理条件,具体的には処理対象レイヤーと処理領域サイズを,処理・解析部106の良品パターン画像生成部1065に読み込む(S801)。
次に,処理領域の設定を行う(S802)。具体的には,ホットスポットの座標位置を中心として,一辺をパラメタによる指定範囲値とした正方領域が処理領域となる。次に,先に読み込んだ設計データに対し,上記処理領域と重なる部位に存在する配線ポリゴンデータを検索し,その領域内のポリゴンデータの数,及び各ポリゴンデータの座標データを取得する(S803)。この際,先に指定したレイヤー毎にこの検索処理を行う。そして,レイヤ毎に,検索されたポリゴンデータから良品パターン画像を形成する(S804)。
図9(a)〜(c)は良品パターン画像の作成結果例を示している。ここでは,2つのレイヤの設計データを用いて良品パターン画像を作成した例である。901はホットスポット座標データベース103から読み込まれたホットスポット座標位置を意味し,作成する画像の1辺の長さDはパラメタにより指定されている。図9(a)と(b)は異なる2レイヤについて,ホットスポット座標を中心,一辺の長さDの処理正方領域内に含まれるポリゴンデータから良品パターン画像を作成した例である。このパターン画像とは通常用いられるビットマップフォーマット等で作成される。
画像の画素数(つまり,解像度の細かさ)については,形成される配線の幅を基準に,例えば1つの配線が10画素以上で表現されるように,予め定めておくものとする。本図では,図9(a)は下層,図9(b)は上層のレイヤとなる。この2つのレイヤを重ねて表示したのが図9(c)である。なお,この部位をSEMで観察すると,SEMでは通常下層の配線パターンは検出できないことから,図9(d)のようなSEM画像が撮像されることになる。以上の処理が,図2 S203の良品パターン画像作成処理である。
次に,作成された良品パターン画像を用いて,良品パターン特徴量を算出する(S204)。このパターン特徴量とは,処理対象領域内に存在する複数配線のそれぞれの幅及び配線間の距離を意味する。
図10は,領域内に2配線が存在する場合を例に算出される特徴量を示している。本図では,1001, 1002の2つの配線が存在する。まず,各配線それぞれについて,最小の配線幅を求める。図では,配線1001の配線幅はW1,配線1002の配線幅はW2である。そして,これらの最小線幅(本図では,W2< W1であるため,W2)を特徴量とする。また他の特徴量として,配線の間の最小距離dを算出する。ここで述べたとおり,最終的に出力する良品パターン特徴量は,処理領域内に存在する配線の最小線幅と,配線間の最小距離である。
処理領域の内部に複数の配線パターンが存在する場合は,各配線パターンの配線幅と,2パターンの配線距離を総当りで計算しておき。その中から,最小線幅と最小配線間距離の2値を算出す。よって,処理領域の中に存在する配線パターンの数に関わらず,1レイヤについて2特徴量が得られる。複数のレイヤが指定されている場合は,各レイヤに対して,それぞれ最小線幅と最小配線間距離の2値が算出される。
なお,ここまでの説明では,設計レイアウトデータを画像化した結果に対し画像処理を行い,良品パターン特徴量を算出しているが,特徴量の算出が実行できる方法であれば,この方法に限られない。つまり画像を経由することなくレイアウトデータから直接特徴量を抽出してもよい。また,同様にここまでの説明では,良品パターン画像として設計レイアウトを画像化したデータを用いているが,これについても,良品パターンを実際にSEMもしくは他の撮像手段で撮像した画像データを用いて代用することもできる。
図2における最終処理は得られた良品パターン特徴量を用いてシステマティック欠陥の判定基準を定義することである(S205)。この判定基準の定義とは,先に求めた配線間の最小距離と最小配線幅の2値の双方若しくは一方と比較されるしきい値を設定することである。例えば,最小配線幅と配線間距離に対ししきい値(例えばTH1,TH2)を設け,「最小配線幅<TH1 かつ 配線間距離<TH2」の場合にその良品パターンがシステマティック欠陥候補であると定義する。
さらに,この判定基準に対し,下層レイヤの配線パターンの数や,そのパターンの配線幅,配線間距離を考慮するか否かに関する条件と,処理領域内における上層の配線パターンの数に関する条件分岐を組合せることで,より詳細に判定条件の定義を行う。この考え方により,例えば,以下のような2条件から構成される判定基準を定義できる。
[条件1] 処理領域内の上層レイヤ配線パターン数:1
上層レイヤ回路パターンの最小配線幅 < TH1
[条件2] 処理領域内の上層レイヤ配線パターン数:2以上
上層レイヤ回路パターンの最小配線幅 < TH1 かつ
上層レイヤ回路パターンの最小配線間距離 < TH2 かつ
下層レイヤ回路パターンの配線パターン数 > TH3 かつ
下層レイヤ回路パターンの最小配線幅 < TH4 かつ
下層レイヤ回路パターンの最小配線間距離 < TH5 かつ
上述のように定義されるシステマティック判定基準は,実際には図11に例示するような設定画面を通じて行われる。図11は,システマティック欠陥判定基準の設定方法において,その処理の内容や結果を確認もしくは修正するための操作画面の例であり,入出力端末110の表示画面1100に表示されるものである。
画面は大別すると検査・レビュー情報表示部1101,判定基準設定パラメタ入力部1103,欠陥判定基準定義部1102,良品パターン表示部1104の四つから構成される。検査・レビュー情報表示部1101は,検査及び欠陥観察の対象となっている試料ウェハのデバイス名,検査工程名などの情報を表示する部位である。判定基準設定パラメタ入力部1103では,処理に用いる各種のパラメタを画面上で入力するための機能をもつ。パラメタには,設計データのファイル名称(設計データ名)や,システマティック欠陥の判定に用いる上層及び下層レイヤの名称(上層レイヤ名、下層レイヤ名),良品パターン画像作成時の視野サイズ(処理領域)などが含まれる。
欠陥判定条件定義部1102は,具体的な条件設定を指定する為の部位である。これは,先に述べたような判定条件定義を実現するために具体的に指定しなければならない項目を指定する。これには,判定に用いるレイヤ種やパターン特徴量(配線幅や配線間距離)の選択,それらの特徴量に対するしきい値,また,複数の条件を設定する為の,処理領域内の配線パターン数が含まれる。
また,良品パターン表示部1104は,処理に用いる良品パターン画像とそこから抽出された特徴量の値を確認するための画面である。この画面では,番号入力部1105ホットスポット点の通し番号を指定することで,チップ表示部1106にそのポイントのチップ上の位置が表示され,良品パターン画像表示部1107に設計データから作成された良品パターン画像が表示され、良品パターン表示部1108に良品パターーの特徴量が表示される。この画面では,ホットスポットを番号入力部1105から入力された通し番号から検索するのみならず,チップ表示部1106上から,指定することも可能である。指定された点に対応する良品パターン画像が,パターン表示部1107に表示され,また算出されたパターン特徴量はパターン特徴量表示部1108に表示される。
この画面の欠陥判定基準定義部1102において,各種の条件を設定し,保存を実行することで,設定されたシステマティック欠陥判定基準が,記憶部107にシステマティック欠陥判定基準1074として格納される。欠陥判定基準定義部1102には,判定基準パラメータ入力部1103から入力された情報に基づいて算出された処理対象となっているホットスポット点(対象点数)と,条件のカバレッジ率(カバレッジ率)が表示される。カバレッジ率とは,判定基準パラメータ入力部1103から入力されて現在設定している条件により,システマティック欠陥として判定される,処理対象ホットスポットの割合を示す。このカバレッジ率が高い設定条件ほど厳しい条件となるため,この値が,条件設定が正しいか否かの一つの指針となる。また,良品パターン特徴量表示部1108において表示されるパターン特徴量の値を基にして,カバレッジ率を求めるための条件設定を行うこともできる。
次に,本発明にかかる欠陥観察方法における,欠陥観察時のシステマティック欠陥判定処理(図3)について説明する。
先ず処理に先立ち,試料ウェハ114を光学式明視野方式またはSEM式の外観検査装置または光学式暗視野方式の欠陥検査装置により検査して得られた各欠陥の位置情報,及び,試料ウェハを撮像して画像を取得する際の各種の電子光学系条件(例えば,加速電圧,プローブ電流,撮像倍率)等を含む情報がレシピとして記憶部107のレシピ1071に格納されているものとする。
操作者は,入出力端末110を通して,記憶部107のレシピ1071に登録された複数のレシピから,測定に用いるレシピを選択し,そこに格納された条件でADRとADCを行うように全体制御部108に指示を与える。その後,全体制御部108は,観察対象のウェハをロードし(S301),自動観察対象となる欠陥の座標情報の読み込み及び撮像条件の設定を行う(S302)。その後,対象欠陥の画像撮像を行う(S303)。
この画像撮像では,通常の場合2種の倍率(例えば1万倍程度の低倍率と例えば5万倍程度の高倍率)を用いて行われる。これは,非常に微小な欠陥の分類処理を行うには,対象の微小な構造を解析できるだけの画像情報が必要なために,その撮像倍率を5万倍程度以上に設定する必要があるが,そのような条件下では撮像視野が狭くなり,検査装置で検出された欠陥の座標と顕微鏡装置との座標との一致精度が悪い場合には,撮像部位が視野に入らなくなる場合が想定されるからである。
よって,画像撮像処理では,
(1)低倍率で視野の広い画像を取得し,
(2)その画像視野内からの欠陥位置を抽出した後に,
(3)抽出された欠陥位置を高倍率で撮像する,
という3ステップの処理が行われる。
上記処理の(2)の欠陥位置抽出は,欠陥部位を撮像した欠陥画像とその領域において欠陥が存在しない画像(参照画像)との差画像を計算することで実現する。この処理は,処理解析部106の欠陥抽出部1061で行われる。よってこの欠陥抽出処理で必要となる参照画像の取得も画像撮像処理(S303)に含まれる。この処理で必要となる参照画像は,試料ウェハ上の隣接チップの同位置を撮像することで取得される。
図5(a)は欠陥画像(欠陥部位を領域を低倍撮像した画像)の例であり,図5(b)は参照画像の例,図5(c)は図5(a)の欠陥位置501を高倍率で撮像した画像の例である。なお,画像の撮像は,電子源115より試料114に向けて電子ビームを放出し,その結果試料より検出される電子を検出器115で検出し,その検出量を画像化することで行われる。画像データは,記憶部107内に格納される。
その後,処理・解析部106の分類用特徴量算出部1062にて,取得された画像に対し画像処理を適用し,欠陥の大きさや明るさなどの特徴を定量値として算出し,分類用特徴量を求める。そして,処理・解析部106内の欠陥分類部1064にて,算出された分類用特徴量を基にその欠陥がどのクラスに属するかを判定する(S305)。この分類処理の際には,記憶部107に教示データ1072として格納された教示データを用いる。教示データとは,分類クラスの種類,各クラスに属する欠陥がもつ特徴量の分布などを事前に登録したデータである。
分類処理とは,分類対象である欠陥の特徴量と教示データを照らし合わせることにより,その欠陥がどのクラスに属するものであるかを判定する処理である。なお,この教示データの作成は,図3に示すシステマティック欠陥判定処理を行う前に,教示データ作成用のウェハ試料を対象とした欠陥画像収集及び特徴量抽出を実行し,算出された特徴量データと操作者から入力されるクラス数等のクラス定義情報を基に,処理・解析部106の教示データ作成部1063で作成される。この分類クラスの一例を図7に示す。図7の(a)(b)は異物系欠陥,(c)(d)は表面がへこんだ欠陥,(e)(f)は,パターンの形状が変化したパターン欠陥の例である。なお,ここで述べた特徴量算出や教示データの作成などの一連の処理は,特許文献2に開示されている。
その後,自動分類処理(S305)において各欠陥データに判定された分類クラスが,パターン形状欠陥(図7(e)(f))であるか,そうでないかにより,その後に行われる処理を分岐する(S306)。パターン形状欠陥で無い場合は,システマティック欠陥である可能性は無い為,非システマティック欠陥と判定される(S312)。一方,パターン形状欠陥である場合は,その欠陥が,システマティック欠陥であるか,それ以外の欠陥(例えば露光マスク上の付着異物によって発生したパターン欠陥)であるかの判定を行う。
このため,欠陥部位の設計データ上の座標位置を取得する(S307)。この処理を行う目的は,各欠陥について付与されている座標値は,欠陥検査装置の座標系にて定義されたものでありかつ,検査装置での検出座標誤差が含まれているため,設計データとの比較に基づく判定を行うために,欠陥部位の設計データ上の座標位置が必要になるからである。この目的の為,欠陥部位を含む周辺回路パターンを撮像した画像(図6(a)に例を表示)を取得する。この際の視野サイズは,欠陥検査装置が出力する座標誤差より大きくなるようにする。誤差の量は検査装置によって異なるが,最大20マイクロメートル程度の視野にすることで十分と考えられる。
さらに,欠陥部位周辺の設計データのパターン画像を設計データ102を用いて作成する。設計データのパターン画像の作成方法は,先に図8において説明したのと同様,設計データの多角形データを画像パターンとして変換することで行う。このように低倍で画像撮像を行うのは,そのパターンの非繰返し部(例えば図6(a) 601に示すコーナのような部位)が視野内に存在する可能性が高くなるからである。このような非繰返し部が含まれた状態で,低倍で撮像したSEM画像と,設計データから作成したパターン画像の位置合わせ処理を行うことで,そのずれ量を計算することができる。この位置ずれ量と画像内での欠陥位置座標から,欠陥の設計データ上での座標を計算する。
なお,低倍視野においても完全にライン&スペースのような周期パターンから配線が構成される場合には,欠陥を撮像した画像と設計データ画像との正確な位置合わせはできなくなる。例えば図6において視野領域を領域602として位置合わせを実行する場合は,非周期部601が視野内に存在する為位置合わせが実行できるが,視野領域を領域603とした場合には,その領域内は図6(b)に示すように周期パターンのみしか存在しないため,位置合せが成功する箇所が複数存在し位置合わせ結果を一意に特定できない。このような場合は,本発明においては,その欠陥は非システマティック欠陥であるとする。なお,SEM撮像を行う際の視野サイズを変更する(つまり,倍率を変更する)ことで,位置合わせの可否が変化する場合もあることから,位置合わせ結果が一意に特定できない場合は,さらに異なる倍率で画像を撮像し位置合せをやり直すことにしてもよい。
その後,算出された欠陥位置座標とホットスポット座標データベース103の座標データとを比較する(S308)。その結果,座標が一致した場合(座標の差が事前に定めたしきい値より小さい場合も含む)は,システマティック欠陥の可能性が高いと判定する(S311)。
一方,座標が一致しない場合には,さらにこの欠陥がシステマティック欠陥であるかどうかの判定を行う。このため,先に算出された設計データ上の座標データを中心とした設計データ画像を作成する。この画像は新たに作成しても良いし,先に位置合わせの為に作成した画像から切り出して作成しても良い。この場合の視野サイズは,先に図2における良品パターン画像の作成において使用した値と同一とする。そして,図2の処理にて行ったのと同様に良品パターン画像からパターン特徴量を計算する(S309)。
その後,記憶部107に格納されたシステマティック欠陥判定基準1704を,算出したパターン特徴量が満たしているかの判定を行い(S310),満たしている場合はシステマティック欠陥とみなし(S311),そうでない場合は,非システマティック欠陥(S312)と判定する。
以上の処理をもって,欠陥がシステマティック欠陥であるか否かが決定される。ここまで述べた各欠陥の判定シーケンスが,観察対象となる欠陥のすべてが終了するまで続けられる(S313)。この一連のシーケンスにおいて獲られる判定結果,つまり自動分類処理(S305)により獲られる分類結果や最終的なシステマティック欠陥判定結果は,その画像データと関連付けて記憶部107に画像データ1072として格納される。
図3に示した処理において,分類結果及びシステマティック欠陥判定結果を画像取得と同期して,表示部117に表示すれば,装置操作者はその結果を処理に対しリアルタイムに確認することができる。さらに,図3に示した処理フローでは,画像撮像に対し,自動分類処理とシステマティック欠陥判定処理が同期して行われることを前提としているが,本発明の形態はこれには限られない。即ち,自動分類のみ欠陥撮像に同期して実行し,設計データの使用が必要であるシステマティック欠陥判定については,撮像と非同期なバッチ処理として実行することも可能である。
次に,本発明にかかる欠陥観察方法の第二の実施例について述べる。本第二の実施例において用いるシステムの構成は、図1に示したものと同じである。第一の実施例においては,記憶部107の画像データ1072としてシステマティック欠陥の判定基準の設定に用いられる良品パターン画像は,ホットスポット座標データベース103に格納されている座標データを用いて作成されていた。本実施例においては,この良品パターン画像の作成に,欠陥分類結果を利用することで,システマティック欠陥判定基準1074を再定義することを特徴とする。即ち,図3に示した処理を行った結果,各欠陥画像データセットには,その分類結果とシステマティック欠陥判定結果が得られており,その分類結果は欠陥画像と対応づけられて,記憶部107の画像データ1072に保存されている。また,欠陥データによってはその良品パターン画像が付属するものもある。そこで,この分類結果に基づいて新たにシステマティック欠陥判定基準を再定義する。
この処理の流れを図12に示す。まず,記憶部107の画像データ1072に格納された,欠陥画像データセットを,入出力端末110より指定し表示画面1100上に表示させる(S1201)。
データを表示した例を図13に示す。図13(a)に示した画面表示例は,クラス選択表示部1301と,分類結果画像表示部1302,選択画像表示部1303とからなる。分類結果画像表示部1302や選択画像表示部1303には,撮像したSEM画像のアイコン1304が表示され,マウスカーソル1305により,画像データの選択や移動などを行える機能を備えている。クラス選択表示部1301に表示された分類クラス名と,分類結果画像表示部1302又は選択画像表示部1303にアイコン表示された欠陥データの分類結果とが対応付けられており,クラス選択表示部1301のクラス名をカーソル1305などを用いて指定すれば,そのクラスに属する欠陥データのみが分類結果画像表示部1302に表示される。
分類結果画像表示部1302又は選択画像表示部1303に表示されたSEM画像のアイコンデータ1304のうちの一つを選択することで,図13(b)に示すような新たな表示ウィンドウ1307が現れ,そこには前の画面で選択したSEM画像のアイコンデータ1304に対応する欠陥SEM画像1308とその領域に対応する良品パターン画像1309が並んで(もしくは重ねられて)表示される。また,さらにその欠陥がシステマティック欠陥として判定されているか否かが1310に,システマティック欠陥と判定されている場合には座標と良品パターン特徴量のどちらに基づいて判定されたかが1311に、また、欠陥のID番号が1312に表示される。
図13の画面を用いれば,自動分類結果に対し修正を行う処理は,画像アイコン1304を,クラス選択表示部1301において表示される各クラスに移動させることで可能になり,またシステマティック欠陥の判定結果を修正する際には,図13(b)の拡大画面1307上で修正することができる。
このような画面において,従来までに見つけられていなかった新たなシステマティック欠陥が判定された場合には,その画像アイコン1304を選択画像表示部1303に移動することで選択する(S1202)。この状態で,画面上の登録ボタン1306を指定すると,選択された欠陥の座標値を,ホットスポット座標データベース103に追加される。さらに,その座標位置での良品パターン画像から良品パターン特徴量を算出し(S1203),これを用いてシステマティック判定基準を再定義する(S1204)。良品パターン画像からの特徴量抽出の方法やシステマティック欠陥の判定基準の定義の方法については,図2の処理フローと同様の方法で行う。この一連の処理により,実プロセスウェハ上で発生しているシステマティック欠陥の発生位置情報により,リソシミュレーションの結果から得られるホットスポットの位置情報を補足することが可能になる。
また,ここまでの説明では,欠陥分類結果やシステマティック欠陥判定結果を画面上で目視確認し,その結果をもとに,新たにシステマティック欠陥候補となる欠陥データを選択・登録する方法を述べたが,これらの処理を人出を介することなく自動で行うことも可能である。例えば,分類クラスの中から選択された特定のクラスに分類された欠陥や,システマティック欠陥と判定された欠陥の内,良品パターン特徴量に基づいて判定された欠陥を,自動的に選択し登録することで実現される。
なお,従来技術による欠陥観察方法(各欠陥画像に対し自動分類のみを行い,システマティック欠陥の判定を行なわない場合)においても,上述したように,分類結果の画面上で,新たにシステマティック欠陥として登録する欠陥を目視により選択し,その座標位置及びシステマティック欠陥判定基準の更新を行うことも当然可能である。
本発明にかかる欠陥観察システムの概略の構成を示すブロック図である。 本発明にかかる欠陥観察方法における事前処理のフロー図である。 本発明にかかる欠陥観察方法におけるシステマティック欠陥判定処理のフロー図である。 OPCマスクとシステマティック欠陥発生例を説明するパターンの平面図である。 ADRによって撮像した画像によるパターンの平面図である。 視野サイズと回路パターンの関係を説明するパターンの平面図である。 欠陥自動分類の欠陥クラス例を示すSEM画像である。 本発明にかかる欠陥観察方法の事前処理における良品パターン画像の作成フロー図である。 良品パターン画像の作成例を示すパターンの平面図である。 良品パターン特徴量の算出例を示すパターンの平面図である。 本発明にかかるシステマティック欠陥判定基準の設定画面の正面図である。 本発明にかかるシステマティック欠陥判定基準の再定義手順を示すフローである。 本発明にかかるシステマティック欠陥判定基準の再定義処理の操作画面の正面図である。
符号の説明
101…レビューSEM,102…設計データベース,103…ホットスポット座標データベース,104…ネットワーク,105…電子光学系,106…処理・解析部,107…記憶部,108…全体制御部,109…入出力I/F,110…入出力端末,111…制御バス,112…データバス,113…ステージ,114…試料,115…電子源,
1101…レビュー情報表示部,1102…判定基準定義部,1103…判定基準設定パラメタ入出力部,1104…良品パターン表示部,1105…チップ表示部,1106…パターン表示部,1107…パターン特徴量表示部,1301…クラス表示部,1302…画像表示部,1303…選択画像表示部,1304…画像アイコン,1305…マウスカーソル,1306…登録ボタン

Claims (16)

  1. 欠陥候補をSEMで撮像して得た画像を用いて前記欠陥候補を分類する方法であって,
    パターンが形成された試料を予め他の検査装置で検査して検出された欠陥候補をSEMで撮像してSEM画像を得るステップと、
    該SEM画像を処理して前記欠陥候補の特徴量を算出するステップと、
    該算出した特徴量を用いて前記欠陥候補をパターン形状欠陥とそれ以外の欠陥とに分類する欠陥分類ステップと、
    前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補について前記パターンの設計データ上の位置情報を得るステップと、
    該得た欠陥候補の設計データ上の位置情報を前記パターンの設計データから求めたパターンの成形不良が発生しやすい箇所の位置情報と比較することにより前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補の中から前記パターンのレイアウト形状や前記パターンを形成するプロセス装置の特性などに起因して発生するシステマティック欠陥を抽出するシステマティック欠陥抽出ステップと
    を含むことを特徴とする欠陥観察分類方法。
  2. 前記システマティック欠陥抽出ステップにおいて、前記パターンの設計データからパターンの形状不良欠陥が発生しやすい箇所を抽出し、該抽出した箇所の座標データと前記設計データ上の位置情報を得るステップにおいて得た前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補の位置情報とを比較して所定の誤差範囲内で一致した前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補をシステマティック欠陥として抽出することを特徴とする請求項1記載の欠陥観察分類方法。
  3. 前記システマティック欠陥抽出ステップにおいて、前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補の中からシステマティック欠陥を抽出することを、予め露光シミュレーションを用いて算出して記憶しておいたシステマティック欠陥発生位置情報と前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補の設計データ上の位置情報とを比較して一致した欠陥候補をシステマティック欠陥として抽出することを特徴とする請求項1記載の欠陥観察分類方法。
  4. 前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補について前記パターンの設計データ上の位置情報を得るステップにおいて、前記パターンの設計データから前記パターンの画像を作成し、該設計データから作成したパターンの画像と前記欠陥候補のSEM画像との位置合せを行って両画像間の位置ずれ量を求め、該求めた両画像間の位置ずれ量と前記SEM画像内の欠陥候補の位置情報とに基づいて前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補の前記パターンの設計データ上の位置情報を得ることを特徴とする請求項1記載の欠陥観察分類方法。
  5. 前記設計データから作成したパターンの画像と前記欠陥候補のSEM画像とは、何れも非繰返しパターンの画像を含むことを特徴とする請求項4記載の欠陥観察分類方法。
  6. 前記システマティック欠陥抽出ステップにおいて、前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補のうち前記位置情報を比較することによりシステマティック欠陥として抽出されなかった欠陥候補について予め設定したシステマティック欠陥判定基準を用いて評価することにより、新たにシステマティック欠陥を抽出することを特徴とする請求項1記載の欠陥観察分類方法。
  7. 前記システマティック欠陥判定基準を、前記パターンの設計データから求めたパターンの成形不良が発生しやすい箇所を含む近傍のパターンの画像を前記設計データから作成し、該作成したパターンの画像からパターン特徴量を求め、該求めたパターン特徴量の情報を用いて前記システマティック欠陥判定基準を作成することを特徴とする請求項6記載の欠陥観察分類方法。
  8. 前記求めるパターン特徴量は、前記作成したパターンの画像内におけるパターンの間隔及びパターンの幅の情報を含むことを特徴とする請求項7記載の欠陥観察分類方法。
  9. 欠陥候補をSEMで撮像して得た画像を用いて前記欠陥候補を分類する装置であって,
    パターンが形成された試料を予め他の検査装置で検査して検出された欠陥候補をSEMで撮像してSEM画像を得るSEM画像取得手段と、
    該SEM画像取得手段で取得したSEM画像を処理して前記欠陥候補の特徴量を算出する画像処理手段と、
    該画像処理手段で算出した特徴量を用いて前記欠陥候補をパターン形状欠陥とそれ以外の欠陥とに分類する欠陥分類手段と、
    該欠陥分類手段でパターン形状欠陥に分類された欠陥候補についてデータベースに記憶されている前記パターンの設計データ情報から該設計データ上の位置情報を得る位置情報取得手段と、
    該位置情報取得手段で取得した前記欠陥候補の設計データ上の位置情報を前記パターンの設計データから求めたパターンの成形不良が発生しやすい箇所の位置情報と比較することにより前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補の中から前記パターンのレイアウト形状や前記パターンを形成するプロセス装置の特性などに起因して発生するシステマティック欠陥を抽出するシステマティック欠陥抽出手段と
    を備えたことを特徴とする欠陥観察分類装置。
  10. 前記システマティック欠陥抽出手段は、前記パターンの設計データからパターンの形状不良欠陥が発生しやすい箇所を抽出し、該抽出した箇所の座標データと前記設計データ上の位置情報を得るステップにおいて得た前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補の位置情報とを比較して所定の誤差範囲内で一致した前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補をシステマティック欠陥として抽出することを特徴とする請求項9記載の欠陥観察分類装置。
  11. 前記システマティック欠陥抽出手段は、前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補の中からシステマティック欠陥を抽出することを、予め露光シミュレーションを用いて算出して記憶しておいたシステマティック欠陥発生位置情報と前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補の設計データ上の位置情報とを比較して一致した欠陥候補をシステマティック欠陥として抽出することを特徴とする請求項9記載の欠陥観察分類装置。
  12. 前記位置情報取得手段は、前記データベースに記憶されているパターンの設計データから前記パターンの画像を作成し、該設計データから作成したパターンの画像と前記欠陥候補のSEM画像との位置合せを行って両画像間の位置ずれ量を求め、該求めた両画像間の位置ずれ量と前記SEM画像内の欠陥候補の位置情報とに基づいて前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補の前記パターンの設計データ上の位置情報を得ることを特徴とする請求項9記載の欠陥観察分類装置。
  13. 前記位置情報取得手段において前記設計データから作成したパターンの画像と前記欠陥候補のSEM画像とは、何れも被繰返しパターンの画像を含むことを特徴とする請求項12記載の欠陥観察分類装置。
  14. 前記システマティック欠陥抽出手段は、前記パターン形状欠陥に分類された欠陥候補のうち前記位置情報を比較することによりシステマティック欠陥として抽出されなかった欠陥候補について予め設定したシステマティック欠陥判定基準を用いて評価することにより、新たにシステマティック欠陥を抽出することを特徴とする請求項12記載の欠陥観察分類装置。
  15. 前記システマティック欠陥抽出手段は、前記システマティック欠陥判定基準を、前記パターンの設計データから求めたパターンの成形不良が発生しやすい箇所を含む近傍のパターンの画像を前記設計データから作成し、該作成したパターンの画像からパターン特徴量を求め、該求めたパターン特徴量の情報を用いて前記システマティック欠陥判定基準を作成することを特徴とする請求項14記載の欠陥観察分類装置。
  16. 前記システマティック欠陥抽出手段において求める前記パターン特徴量は、前記作成したパターンの画像内におけるパターンの間隔及びパターンの幅の情報を含むことを特徴とする請求項15記載の欠陥観察分類装置。
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