以下に、本発明レンズ鏡筒及び撮像装置を実施するための最良の形態を添付図面に従って説明する。
以下に示した最良の形態は、本発明撮像装置を撮像装置としての携帯電話に適用し、本発明レンズ鏡筒を携帯電話に組み込まれたレンズ鏡筒に適用したものである。尚、本発明の適用範囲は携帯電話又はこれに組み込まれたレンズ鏡筒に限られることはなく、例えば、スチルカメラ、ビデオカメラ、パーソナルコンピューター、PDA(Personal Digital Assistant)等の撮像装置として用いられる各種の装置又はこれらの各種の装置に組み込まれた各種のレンズ鏡筒に広く適用することができる。
以下の説明にあっては、撮像装置の撮影時において撮影者から見た方向で前後上下左右の方向を示すものとする。従って、被写体側が前方となり、撮影者側が後方となる。
尚、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本発明の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
撮像装置(携帯電話)1は、図1及び図2に示すように、第1のケース2と第2のケース3が図示しないヒンジ機構を介して折り畳み自在に連結されている。
第1のケース2の一方の面には操作キー4、4、・・・が配置されている。第1のケース2の一方の面の下端部にはマイクロフォン5が設けられ、使用者等の音声がマイクロフォン5によって入力される。
操作キー4、4、・・・としては、例えば、撮像装置1の全体の電源のオンオフを行うための電源キー4a、操作状態を元に戻すクリアーキー4b、通話を開始又は終了するための通話キー4c、各種のモードを切り替えるためのモード切替キー4d、所望のアプリケーションソフトを起動するための起動キー4e、撮影を開始又は終了するための撮影キー4f、電話番号等の数字や文字を入力するための入力キー4g、4g、・・・等の各種のキーが設けられている。
第1のケース2には、操作キー4、4、・・・やマイクロフォン5の他にも、図示しないインターフェースコネクターやイヤフォンジャック等が設けられている。また、第1のケース2には、後述するメモリーカードを挿入するためのカードスロットも形成されている。
第2のケース3の一方の面には表示部(液晶表示パネル)6が配置されている。表示部6には、電波の受信状況、電池残量、通話相手の電話番号、電話帳として登録されている内容(相手先電話番号や氏名等)、発信履歴、着信履歴、その他の各種登録内容等の各種の情報が表示される。
第2のケース3の上端部にはスピーカー7が設けられ、通話時等にスピーカー7から通話相手の音声等が出力される。
撮像装置1には、例えば、第1のケース2の内部にレンズ鏡筒8が組み込まれている(図2参照)。
レンズ鏡筒8は樹脂材料によって形成された外筐9に所要の各部が配置されて成る(図3乃至図5参照)。
外筐9は上ハーフ10と下ハーフ11が上下で結合されて成る。
上ハーフ10は、図6に示すように、下方及び左方に開口された横長の箱状を為す本体12と該本体12の上面から上方へ突出された配置用突部13とが一体に形成されて成る。
本体12の下面における対角位置にある角部には、図6及び図7に示すように、それぞれ下方へ突出された取付ボス12a、12aが設けられている。本体12の下縁からは下方へ向けて係合片14、14、14が突出されている。係合片14、14、14は略矩形の板状に形成され、本体12の、例えば、前縁、後縁及び右側縁における各中央部に設けられている。係合片14、14、14にはそれぞれ係合用孔14a、14a、14aが形成されている。係合片14、14、14はそれぞれ弾性変形可能とされている。
係合片14、14、14の外面14b、14b、14bは、それぞれ本体12の外面、即ち、前面12d、後面12e及び右側面12fと同一平面とされている。
本体12の上面部における内面には、図7に示すように、それぞれ下方に開口されたガイド軸用軸受12b、12bと案内軸用軸受12cが形成されている。ガイド軸用軸受12b、12bは本体12の上面部における左端側に前後に離隔して位置され、案内軸用軸受12cは本体12の上面部における右端側に位置されている。
配置用突部13は、図6に示すように、本体12の上面部における右端側に寄った位置に設けられ、三角柱状に形成されている。配置用突部13は前面13aが本体12の前面12dと連続する同一平面に形成されている。上ハーフ10の前面12dと前面13aに亘る位置には、前後に貫通されたレンズ配置孔15が形成されている。
配置用突部13の内部は本体12の内部に連通されている。
下ハーフ11は、図6及び図8に示すように、上方及び左方に開口された横長の箱状を為す本体16と該本体16の下端部における左端部を除く部分に設けられたユニット配置部17とから成る。
本体16の上面における対角位置にある角部には、それぞれ上方に開口された取付穴16a、16aが形成されている。本体16の外周面における上端部には、それぞれ外方及び上方に開口された浅い挿入用凹部16b、16b、16bが形成されている。挿入用凹部16b、16b、16bは、本体16の、例えば、それぞれ前面16c、後面16d及び右側面16eにおける中央部に形成されている。
挿入用凹部16b、16b、16bの上端部には、それぞれ外方へ突出された係合用突部18、18、18が設けられている。係合用突部18、18、18は下方へ行くに従って外方への突出量が大きくなる形状に形成され、それぞれ下方へ行くに従って外方へ変位する傾斜面18a、18a、18aを有している。
本体16の下面部における内面には、図8に示すように、それぞれ上方に開口されたガイド軸用軸受16f、16fと案内軸用軸受16gが形成されている。ガイド軸用軸受16f、16fは本体16の下面部における左端部に前後に離隔して位置され、案内軸用軸受16gは本体16の下面部における右端部に位置されている。
ユニット配置部17は、図9に示すように、上側に位置し上下方向を向く矩形状の底面部19と該底面部19の外周部から下方へ突出された周面部20とによって形成されている。
ユニット配置部17の底面部19には、本体16の内部に連通される光路用開口19aが形成されている。底面部19には左右両端部にそれぞれ下方へ突出された取付ピン19b、19bが設けられている。
ユニット配置部17の周面部20には、左右に離隔して下方へ突出された保持ピン20a、20aが設けられている。周面部20の下面には、左右に離隔して螺穴20b、20bが形成されている。周面部20の前面と後面にはそれぞれ横長の作業用孔20c、20cが形成されている。作業用孔20c、20cによってユニット配置部17の内外が連通される。
以下に、上ハーフ10と下ハーフ11の結合作業について説明する。尚、上ハーフ10と下ハーフ11は、上ハーフ10及び下ハーフ11の内部に後述するガイド軸や案内軸等の所要の各部を配置した状態で行う。
先ず、上ハーフ10と下ハーフ11が上下に分離された状態から、両者を上下方向において近付けていく。上ハーフ10と下ハーフ11を近付けていくと、上ハーフ10の係合片14、14、14がそれぞれ下ハーフ11の挿入用凹部16b、16b、16bに挿入され、係合片14、14、14の下縁がそれぞれ係合用突部18、18、18に接する。
さらに上ハーフ10と下ハーフ11を近付けていくと、係合片14、14、14がそれぞれ係合用突部18、18、18の傾斜面18a、18a、18aに摺動される。このとき係合片14、14、14は外側に変位するように弾性変形され、下端部が挿入用凹部16b、16b、16bの外方に位置される(図10参照)。
さらに上ハーフ10と下ハーフ11を近付けていくと、係合片14、14、14の係合用孔14a、14a、14aの下側開口縁がそれぞれ係合用突部18、18、18の下縁に対応して位置され、図11に示すように、係合片14、14、14が弾性復帰されて係合用孔14a、14a、14aにそれぞれ係合用突部18、18、18が挿入される。このとき上ハーフ10の取付ボス12a、12aは下ハーフ11の取付穴16a、16aに挿入されていない。
係合片14、14、14が弾性復帰されて係合用孔14a、14a、14aにそれぞれ係合用突部18、18、18が挿入された状態においては、係合片14、14、14がそれぞれ挿入用凹部16b、16b、16bに再び挿入される。
さらに上ハーフ10と下ハーフ11を近付けていくと、係合片14、14、14の係合用孔14a、14a、14aの下側開口縁がそれぞれ係合用突部18、18、18の下縁から下方に離隔されていくと共に取付ボス12a、12aがそれぞれ取付穴16a、16aに挿入されていく。
さらに上ハーフ10と下ハーフ11を近付けていくことにより、上ハーフ10の下面が下ハーフ11の上面に接する(図12参照)。上ハーフ10の下面が下ハーフ11の上面に接した状態においては、係合片14、14、14の係合用孔14a、14a、14aの下側開口縁と係合用突部18、18、18の下縁との間に隙間21、21、21が形成される。
最後に、隙間21、21、21にそれぞれ接着剤22、22、22を塗布することにより、上ハーフ10と下ハーフ11の結合作業を終了する(図13参照)。隙間21、21、21にそれぞれ接着剤22、22、22を塗布するときには、図示しない治具によって外筐9を保持した状態で行う。
上ハーフ10と下ハーフ11が結合された状態においては、係合片14、14、14の全体が挿入用凹部16b、16b、16bに挿入され、係合片14、14、14の外面が下ハーフ11の最も外側に位置する面から外側へ突出されていない(図13参照)。従って、レンズ鏡筒8の小型化を図ることができる。
上記のように、上ハーフ10と下ハーフ11が結合された状態においては、係合用孔14a、14a、14aの下側開口縁と係合用突部18、18、18の下縁との間に形成された隙間21、21、21にそれぞれ接着剤22、22、22が塗布されているため、上ハーフ10と下ハーフ11の結合が解除される方向、即ち、上ハーフ10が上方へ移動され下ハーフ11が下方へ移動される方向への力が生じたときに、接着剤22、22、22によって上ハーフ10の上方への移動及び下ハーフ11の下方への移動が規制される。
従って、隙間21、21、21にそれぞれ接着剤22、22、22を塗布することにより、上ハーフ10と下ハーフ11の強固な結合状態が確保され、例えば、撮像装置1の落下による衝撃力が付与された場合においても、上ハーフ10と下ハーフ11が外れることがなく、結合状態が維持される。
尚、接着剤22、22、22としては、例えば、紫外線硬化型の接着剤が用いられる。接着剤22、22、22については、隙間21、21、21に塗布したときの外筐9の内部への接着剤22、22、22の流れ込みを防止するために、流れ込みが生じない程度の粘性を有するものを選定することが望ましい。
但し、レンズ鏡筒8にあっては、接着剤22、22、22を下ハーフ11の外面側に形成される隙間22、22、22にのみ塗布しており、上ハーフ10の下面と下ハーフ11の上面との間に接着剤を塗布することがないため、外筐9の内部への接着剤の流れ込みの可能性は小さくされている。
尚、上記には、上ハーフ10に弾性変形可能な係合片14、14、14を設け、下ハーフ11に係合用突部18、18、18を設けた例を示したが、逆に、上ハーフに係合用突部を設け、下ハーフに弾性変形可能な係合片を設けて上ハーフと下ハーフを結合するようにしてもよい。
外筐9の左端部には第1の駆動ユニット23と第2の駆動ユニット24が上下に離隔して取り付けられる(図14参照)。
第1の駆動ユニット23は、図14及び図15に示すように、外筐9の上ハーフ10に取り付けられる。第1の駆動ユニット23は第1の支持板金25と該第1の支持板金25に回転自在に支持された第1のリードスクリュー26と第1の支持板金25に取り付けられた第1の駆動モーター27と第1のリードスクリュー26に螺合された第1のナット部材28とによって構成されている。
第1の支持板金25は上下に延びるベース部25aと該ベース部25aの上下両端部からそれぞれ右方へ突出された支持部25b、25cとから成る。
第1のリードスクリュー26は軸方向が上下方向とされ、第1の支持板金25の支持部25b、25cに回転自在に支持されている。
第1の駆動モーター27は上側に位置する支持部25bの上面に取り付けられている。第1のリードスクリュー26は第1の駆動モーター27の駆動モーター軸として設けられ、第1の駆動モーター27の駆動によって回転される。第1の駆動モーター27の背面には、図16に示すように、第1のリードスクリュー26を背面側から先端側へ付勢する板バネ27aが設けられている(板バネ27aは図16にのみ図示し、他の図においては図示を省略している。)。
第1のナット部材28は、図17に示すように、厚手の金属材料によって形成され、環状に形成された被支持部29と該被支持部29から放射方向へ突出された被規制部30とから成る。被規制部30の両側面は平行な状態で位置された被規制面30a、30aとして形成されている。第1のナット部材28は、被支持部29に第1のリードスクリュー26が挿入されて螺合される。
第1の駆動ユニット23は、図14に示すように、一部を除いた部分が上ハーフ10の左側の開口10aから挿入され、第1の支持板金25のベース部25aが、例えば、ネジ止めされることにより上ハーフ10に取り付けられる。第1の駆動ユニット23が上ハーフ10に取り付けられた状態においては、第1の支持板金25のベース部25aが上ハーフ10の左側の開口10aを閉塞し、第1の支持板金25の支持部25b及び第1の駆動モーター27が上ハーフ10の本体12の上面12g上に配置される。
第2の駆動ユニット24は、図14及び図18に示すように、外筐9の下ハーフ11に取り付けられる。第2の駆動ユニット24は第2の支持板金31と該第2の支持板金31に回転自在に支持された第2のリードスクリュー32と第2の支持板金31に取り付けられた第2の駆動モーター33と第2のリードスクリュー32に螺合された第2のナット部材34とによって構成されている。
第2の支持板金31は上下に延びるベース部31aと該ベース部31aの上下両端部からそれぞれ右方へ突出された支持部31b、31cとから成る。
第2のリードスクリュー32は軸方向が上下方向とされ、第2の支持板金31の支持部31b、31cに回転自在に支持されている。
第2の駆動モーター33は下側に位置する支持部31cの下面に取り付けられている。第2のリードスクリュー34は第2の駆動モーター33の駆動モーター軸として設けられ、第2の駆動モーター33の駆動によって回転される。第2の駆動モーター33の背面には、図16に示すように、第2のリードスクリュー34を背面側から先端側へ付勢する板バネ33aが設けられている(板バネ33aは図16にのみ図示し、他の図においては図示を省略している。)。
第2のナット部材34は、図17に示すように、厚手の金属材料によって形成され、環状に形成された被支持部35と該被支持部35から放射方向へ突出された被規制部36とから成る。被規制部36の両側面は平行な状態で位置された被規制面36a、36aとして形成されている。第2のナット部材34は、被支持部35に第2のリードスクリュー32が挿入されて螺合される。
第2の駆動ユニット24は、図14に示すように、一部を除いた部分が下ハーフ11の左側の開口11aから挿入され、第2の支持板金31のベース部31aが、例えば、ネジ止めされることにより下ハーフ11に取り付けられる。第2の駆動ユニット24が下ハーフ11に取り付けられた状態においては、第2の支持板金31のベース部31aが下ハーフ11の左側の開口11aを閉塞し、第2の支持板金31の支持部31b及び第2の駆動モーター33が下ハーフ11の本体16の下面16h上に配置される。
上記したように、第1の駆動モーター27は上ハーフ10の本体12の上面12g上に配置され、第2の駆動モーター33は下ハーフ11の本体16の下面16h上に配置されている。この状態で、図14に示すように、第1の駆動モーター27の上面U1は上ハーフ10の配置用突部13の上面U2から上方へ突出されておらず、第2の駆動モーター33の下面D1は下ハーフ11のユニット配置部17の下面側に取り付けられる後述する回路基板の下面D2から下方へ突出されていない。
従って、第1の駆動モーター27が外筐9の最も上方に位置する配置用突部13の上面U2より下方に配置され、第2の駆動モーター33が外筐9に取り付けられる部材のうち最も下方に位置する部分D2より上方に配置されるため、レンズ鏡筒8の小型化を図ることができる。
第1の駆動ユニット23が上ハーフ10に取り付けられると共に第2の駆動ユニット24が下ハーフ11に取り付けられ、上ハーフ10と下ハーフ11が結合されて外筐9が構成された状態においては、図14に示すように、第1のリードスクリュー26の中心軸M1と第2のリードスクリュー32の中心軸M2とが一直線上に存在するようにされている。
上ハーフ10の配置用突部13のレンズ配置孔15には対物レンズ37が配置されている(図5及び図19参照)。対物レンズ37は光軸P1方向が前後方向とされ、被写体の撮影時に取り込まれる撮影光を集光する機能を有する。
上ハーフ10の内部には、対物レンズ37の背面側にプリズム38が配置されている。プリズム38は対物レンズ37から取り込んだ撮影光を90°折り曲げて下方へ導く機能を有する。
上ハーフ10の内部には、プリズム38の下側に第1の固定レンズ39が配置されている。
外筐9の内部には何れも上下に延びる第1のガイド軸40、第2のガイド軸41及び案内軸42が配置されている(図5、図14、図18、図19及び図20参照)。
第1のガイド軸40と第2のガイド軸41は外筐2の左端部に配置され、軸方向における両端部がそれぞれ上ハーフ10のガイド軸用軸受12b、12bと下ハーフ11のガイド軸用軸受16f、16fとによって保持されている。従って、第1のガイド軸40と第2のガイド軸41は前後に離隔して配置されている。
案内軸42は外筐2の右端部に配置され、軸方向における両端部がそれぞれ上ハーフ10の案内軸用軸受12cと下ハーフ11の案内軸用軸受16gとによって保持されている。
第1のガイド軸40と案内軸42には第1の可動ユニット43が摺動自在に支持される(図14及び図15参照)。第1の可動ユニット43はフォーカスレンズ44と該フォーカスレンズ44を保持する第1のレンズホルダー45とによって構成されている。
第1のレンズホルダー45は、図21及び図22に示すように、フォーカスレンズ44を保持するレンズ保持部46と該レンズ保持部46の左方に設けられた軸受部47とレンズ保持部46の左方で軸受部47の前方に設けられたナット保持部48とが樹脂材料によって一体に形成されて成る。
レンズ保持部46は略平板状に形成され、右端部に右方へ切り欠かれた軸受溝46aを有している。レンズ保持部46の右端部には上方へ突出された検出用突部46bが設けられている。
軸受部47は上下に長い略筒状に形成されている。
ナット保持部48は、上下方向を向く基部49と、該基部49の前後両端部からそれぞれ上方へ突出された立壁部50、50と、該立壁部50、50の上面を連結する連結部51と、基部49の前後両端部からそれぞれ左方へ突出された突出部52、52とから成る。
基部49は左方へ行くに従って前後の幅が広がる形状に形成され、前後方向における中央部の左端部の上面に左方へ行くに従って下方へ傾斜する第1の案内面49aを有している。
立壁部50、50の右半部における対向する面はそれぞれ平行な状態で位置する規制面50a、50aとして形成されている。立壁部50、50にはそれぞれ規制面50a、50aの左側縁に連続して互いに離隔する方向へ傾斜する第2の案内面50b、50bが形成されている。
連結部51の上面にはストッパー突部51aが設けられている。
突出部52、52の左端部の上面には、それぞれ左方へ行くに従って下方へ傾斜する第3の案内面52a、52aが形成されている。突出部52、52における第3の案内面52a、52aの直ぐ右側には、それぞれ上方へ僅かに突出された受け面部52b、52bが設けられている。
第1のレンズホルダー45は、軸受部47が第1のガイド軸40に支持され、レンズ保持部46に形成された軸受溝46aが案内軸42に支持され、上下方向へ移動可能とされる。
ナット保持部48には第1のナット部材28が挿入されて保持される(図22乃至図24参照)。第1のナット部材28は被規制部30が立壁部50、50間に左方から挿入されてナット保持部48に保持される。
第1のナット部材28がナット保持部48に保持されるときには、先ず、被規制部30と被支持部29がそれぞれ基部49の第1の案内面49aと突出部52、52の第3の案内面52a、52aによって上下方向で案内され、次いで、被規制部30がそれぞれ立壁部50、50の第2の案内面50b、50bによって前後方向で案内され、被規制部30が立壁部50、50間に挿入される。
このように第1のナット部材28は第1の案内面49a、第2の案内面50b、50b及び第3の案内面52a、52aによって案内されて被規制部30が立壁部50、50間に挿入されるため、被規制部30を立壁部50、50間に確実かつ容易に挿入することができる。
第2のガイド軸41と案内軸42には第2の可動ユニット53が摺動自在に支持される(図14、図25及び図26参照)。第2の可動ユニット53はレンズ移動体54に結合体55が結合されて構成されている。
レンズ移動体54はズームレンズ56と該ズームレンズ56を保持する第2のレンズホルダー57とによって構成されている(図27参照)。
第2のレンズホルダー57は、ズームレンズ56を保持するレンズ保持部58と該レンズ保持部58の左方に設けられた軸受部59とレンズ保持部58の左方に設けられたナット保持部60とが樹脂材料によって一体に形成されて成る。
レンズ保持部58は略平板状に形成された保持面部58aと該保持面部58aの一部から下方へ突出された保持筒部58bとから成り、保持面部58aの右端部に右方へ切り欠かれた軸受溝58cを有している。レンズ保持部58の右端部には下方へ突出された検出用突部58dが設けられている。
レンズ保持部58の保持面部58aには、その前後両面に外方へ突出された係合部59、59、・・・が設けられている。係合部59、59、・・・は上方へ行くに従って外方への突出量が大きくなる形状に形成され、それぞれ上方へ行くに従って外方へ変位する傾斜面59a、59a、・・・を有している。係合部59、59、・・・の上面は係止面59b、59b、・・・として形成されている。
軸受部60は上下に長い略筒状に形成されている。
ナット保持部61は、上下方向を向く基部62と、該基部62の前後両端部からそれぞれ下方へ突出された立壁部63、63と、該立壁部63、63の下面を連結する連結部64と、基部62の前後両端部からそれぞれ左方へ突出された突出部65、65とから成る。
基部62は左方へ行くに従って前後の幅が広がる形状に形成され、前後方向における中央部の左端部の下面に左方へ行くに従って上方へ傾斜する第1の案内面62aを有している。
立壁部63、63の右半部における対向する面はそれぞれ平行な状態で位置する規制面63a、63aとして形成されている。立壁部63、63にはそれぞれ規制面63a、63aの左側縁に連続して互いに離隔する方向へ傾斜する第2の案内面63b、63bが形成されている。
連結部64の下面にはストッパー突部64a、64aが前後に離隔して設けられている。
突出部65、65の左端部の下面には、それぞれ左方へ行くに従って上方へ傾斜する第3の案内面64a、64aが形成されている。突出部65、65における第3の案内面65a、65aの直ぐ右側には、それぞれ下方へ僅かに突出された受け面部65b、65bが設けられている。
第2のレンズホルダー57は、軸受部60が第2のガイド軸41に支持され、レンズ保持部58に形成された軸受溝58cが案内軸42に支持され、上下方向へ移動可能とされる。
ナット保持部61には第2のナット部材34が挿入されて保持される(図27及び図28参照)。第2のナット部材34は被規制部36が立壁部63、63間に左方から挿入されてナット保持部61に保持される。
第2のナット部材34がナット保持部61に保持されるときには、先ず、規制部36と被支持部35がそれぞれ基部62の第1の案内面62aと突出部65、65の第3の案内面65a、65aによって上下方向で案内され、次いで、規制部36がそれぞれ立壁部63、63の第2の案内面63b、63bによって前後方向で案内され、規制部36が立壁部63、63間に挿入される。
このように第2のナット部材34は第1の案内面62a、第2の案内面63b、63b及び第3の案内面65a、65aによって案内されて規制部36が立壁部63、63間に挿入されるため、規制部36を立壁部63、63間に確実かつ容易に挿入することができる。
結合体55には、例えば、光量を制御するシャッター装置又は絞り装置が用いられている。
結合体55は、図14に示すように、支持ケース66と該支持ケース66の下面に開閉自在に支持された羽根部材67、67、67と該羽根部材67、67、67を下方から押さえるシート部材68とから成る。シート部材68には所定の大きさに形成された絞り用開口68aが形成されている。従って、シート部材68は羽根部材67、67、67が開放されたときに該羽根部材67、67、67によって形成される開口を透過される光の量を制御する絞り部材として機能する。
支持ケース66は、図25及び図26に示すように、上下方向を向く下壁部69と該下壁部69の外周部から上方へ突出された結合部70、70、・・・とから成る。結合部70、70、・・・は略矩形の板状に形成され、それぞれ上端寄りの位置に係止孔70a、70a、・・・を有している。結合部70、70、・・・はそれぞれ弾性変形可能とされている。
以下に、結合体55のレンズ移動体54に対する結合作業について説明する。
先ず、レンズ移動体54と結合体55が上下に分離した状態から、結合体55をレンズ移動体54に近付けていく。結合体55をレンズ移動体54に近付けていくと、結合体55の結合部70、70、・・・の上縁がそれぞれ係合部59、59、・・・に接する。
さらに結合体55をレンズ移動体54に近付けていくと、結合部70、70、・・・がそれぞれ係合部59、59、・・・の傾斜面59a、59a、・・・に摺動される。このとき結合部70、70、・・・は外側に変位するように弾性変形される。
さらに結合体55をレンズ移動体54に近付けていくと、結合部70、70、・・・の係止孔70a、70a、・・・の上側開口縁がそれぞれ係合部59、59、・・・の上縁に対応して位置され、結合部70、70、・・・が弾性復帰されて係止孔70a、70a、・・・にそれぞれ係合部59、59、・・・が挿入される。
結合部70、70、・・・が弾性復帰されて係止孔70a、70a、・・・にそれぞれ係合部59、59、・・・が挿入されると、係止孔70a、70a、・・・の上側開口縁がそれぞれ係合部59、59、・・・の係止面59b、59b、・・・に係止され、結合体55がレンズ移動体54に結合される。
上記のように、結合体55がレンズ移動体54に結合されて第2の可動ユニット53が構成された状態においては、図29に示すように、係合部59に対する結合部70の結合量が、厚み方向において結合量Aとされている。
第2の可動ユニット53は外筐9の内部において第2のガイド軸41と案内軸42に上下方向へ移動可能に支持されており、外筐9の内面9aに沿って上下方向へ移動される。外筐9の内面9aと係合部59、59、・・・又は結合部70、70、・・・との距離は、距離B(図29参照)とされており、上記した結合量Aより小さくされている。
従って、例えば、撮像装置1の落下時の衝撃等により大きな衝撃力が付与され、結合部70、70、・・・が係合部59、59、・・・から外れる方向へ弾性変形された場合において、図30に示すように、結合部70、70、・・・の変形が外筐9の内面9aによって規制され、結合部70、70、・・・の係合部59、59、・・・からの外れが防止される。
このように弾性変形を利用してレンズ移動体54に結合体55を結合させて第2の可動ユニット53を構成した場合においても、衝撃時の結合体55のレンズ移動体54からの脱落を防止することができるため、接着等のコスト増となる方法でレンズ移動体54に結合体55を結合せずに弾性変形を利用した簡易な方法で結合体55をレンズ移動体54に結合させた上で衝撃時の結合体55のレンズ移動体54からの脱落を防止することができる。
また、レンズ鏡筒8にあっては、結合体55に、取り込まれる光の量を制御するシャッター装置又は絞り装置として機能する羽根部材67、67、67を設けているため、光軸方向へ移動されるレンズ移動体54と一体となってシャッター装置又は絞り装置が移動され、レンズ移動体54とシャッター装置又は絞り装置の位置が変化せず、シャッター装置又は絞り装置による光量の制御の容易化を図ることができる。
さらに、結合体55には絞り部材として機能するシート部材68が設けられているため、絞り部材とシャッター装置又は絞り装置が近傍に配置され、シャッター装置又は絞り装置に起因する画像の本来の輝度と映像信号との間の変換特性の不整合(シェーディング)の発生を防止することができる。
加えて、絞り部材とシャッター装置が近傍に配置されているため、取り込まれる撮影光の光束の径が小さい位置に羽根部材67、67、67が存在するため、該羽根部材67、67、67の動作量が少なくて済み、シャッタースピードの高速化を図ることができる。
尚、上記には、レンズ移動体54に係合部59、59、・・・を設け、結合体55に弾性変形可能な結合部70、70、・・・を設けた例を示したが、逆に、レンズ移動体に弾性変形可能な結合部を設け、結合体に係合部を設けてレンズ移動体に結合体を結合するようにしてもよい。
上記のようにして第1の可動ユニット43が第1のガイド軸40及び案内軸42に上下方向へ移動自在に支持され、第2の可動ユニット53が第2のガイド軸41及び案内軸42に上下方向へ移動自在に支持される。
第1の可動ユニット43と第2の可動ユニット53にはそれぞれ第1のナット部材28と第2のナット部材34が結合されており、第1の駆動モーター27の駆動により第1のリードスクリュー26が回転されると第1のナット部材28が第1のリードスクリュー26の回転方向に応じた方向へ送られて第1の可動ユニット43が上下方向へ移動され、第2の駆動モーター33の駆動により第2のリードスクリュー32が回転されると第2のナット部材34が第2のリードスクリュー32の回転方向に応じた方向へ送られて第2の可動ユニット53が上下方向へ移動される。
第1のガイド軸40には圧縮コイルバネである付勢バネ71が支持され、第2のガイド軸41には圧縮コイルバネである付勢バネ72が支持されている(図25及び図26参照)。
付勢バネ71は、両端がそれぞれ第1の可動ユニット43の第1のレンズホルダー45における軸受部47の下面と下ハーフ11の下面部の内面とに接した状態で圧縮されており、第1の可動ユニット43を上方へ付勢している。
従って、付勢バネ71の付勢力によって第1のレンズホルダー45が上方へ付勢され、ナット保持部48の突出部52、52に設けられた受け面部52b、52bが第1のナット部材28の被支持部29に下方から押し付けられる。
付勢バネ72は、両端がそれぞれ第2の可動ユニット53の第2のレンズホルダー57における軸受部60の上面と上ハーフ10の上面部の内面とに接した状態で圧縮されており、第2の可動ユニット53を下方へ付勢している。
従って、付勢バネ72の付勢力によって第2のレンズホルダー57が下方へ付勢され、ナット保持部61の突出部65、65に設けられた受け面部65b、65bが第2のナット部材34の被支持部35に上方から押し付けられる。
このように付勢バネ71の付勢力によって付勢された第1のレンズホルダー45の受け面部52b、52bが第1のナット部材28に押し付けられ、付勢バネ72の付勢力によって付勢された第2のレンズホルダー57の受け面部65b、65bが第2のナット部材34に押し付けられているため、第1のナット部材28の被支持部29と第1のリードスクリュー26との間の軸方向(上下方向)におけるバックラッシの発生及び第2のナット部材34の被支持部35と第2のリードスクリュー32との間の軸方向(上下方向)におけるバックラッシの発生が防止されている。
また、第1のナット部材28と第2のナット部材34は、上記したように、それぞれ第1のレンズホルダー45のナット保持部48と第2のナット部材57のナット保持部61に保持され、以下のように、第1のナット部材28の被支持部29と第1のリードスクリュー26との間の軸方向に直交する方向おけるバックラッシの発生及び第2のナット部材34の被支持部35と第2のリードスクリュー32との間の軸方向に直交する方向におけるバックラッシの発生が抑制されている。
尚、以下のバックラッシの発生の抑制に関する説明については、第1のナット部材28と第2のナット部材34で同様であるので、以下には、例として、第1のナット部材28に関するバックラッシの発生の抑制についてのみ説明し、第2のナット部材34に関するバックラッシの発生の抑制についての説明は省略する。
第1のナット部材28は、図31に示すように、被規制部30がナット保持部48の立壁部50、50間に挿入され、被規制面30a、30aがそれぞれ規制面50a、50aに接することにより第1のナット部材28のR方向への回転が規制されている。このとき被規制面30a、30aと規制面50a、50aの間には、第1のナット部材28及び立壁部50、50の加工精度や第1のナット部材28の立壁部50、50間に対する円滑な挿入性を確保するための僅かなクリアランスC(図31にはクリアランスCを誇張して示している。)が存在する。従って、クリアランスCが存在する分、第1のナット部材28は被規制面30a、30aと規制面50a、50aの接触点Sを基準としてR方向、即ち、第1のリードスクリュー26の軸方向に略直交する方向へ僅かに回転する可能性がある。図31に、R方向へ回転された第1のナット部材28の状態を実線で示し、R方向へ回転される前の第1のナット部材28の状態を破線で示す。
第1のナット部材28がR方向へ回転すると、接触点Sを基準として角度αだけ第1のナット部材28が第1のリードスクリュー26の軸方向に略直交する方向へ傾くが、この傾きは第1のリードスクリュー26に螺合された被支持部29を基準としてではなく被支持部29から放射方向へ突出された被規制部30の接触点Sを基準として生じる。従って、第1のリードスクリュー26に螺合された被支持部29から大きく離れた位置にある被規制部30を基準として傾きが生じることになり、角度α傾いたときの被支持部29の中心Pの変位量Hは極めて小さい。
このように第1のナット部材28には第1のリードスクリュー26に螺合された被支持部29から放射方向へ突出された被規制部30が設けられ、被支持部29から放射方向へ突出された被規制部30の被規制面30a、30aがそれぞれ立壁部50、50の被規制面50a、50aに接することによって第1のナット部材28のR方向への回転が規制されているため、第1のリードスクリュー26に対する第1のナット部材28の変位量が極めて小さく、第1のリードスクリュー26の軸方向に直交する方向における第1のナット部材28の被支持部29と第1のリードスクリュー26との間のバックラッシの発生を抑制することができる。
尚、上記したように、第2のナット部材34も第1のナット部材28と同様の構成とされているため、第2のナット部材34においても、第2のリードスクリュー32の軸方向に直交する方向における被支持部35と第2のリードスクリュー32との間のバックラッシの発生を抑制することができる。
外筐9の内部には、上下に離隔して位置検出センサー73、73が配置されている(図25及び図26参照)。位置検出センサー73、73としては、例えば、フォトインタラプターが用いられている。位置検出センサー73、73にはそれぞれスリット73a、73aが形成されている。
第1の可動ユニット43又は第2の可動ユニット53の移動時において、第1の可動ユニット43の第1のレンズホルダー45に設けられた検出用突部46b又は第2の可動ユニット53の第2のレンズホルダー57に設けられた検出用突部58dがスリット73a、73aを通過すると、位置検出センサー73、73によって第1の可動ユニット43又は第2の可動ユニット53の位置検出が行われる。
レンズ鏡筒8にあっては、位置検出センサー73、73による第1の可動ユニット43と第2の可動ユニット53の位置検出の検出結果に基づいてそれぞれ第1の可動ユニット43と第2の可動ユニット53の移動端における第1の駆動モーター27及び第2の駆動モーター33に対する駆動制御が以下のようにして行われる。
尚、駆動制御に関する説明については、第1の駆動モーター27と第2の駆動モーター33で同様であるので、以下には、例として、第2の駆動モーター33に関する駆動制御についてのみ説明し(図32乃至図34参照)、第1の駆動モーター27に関する駆動制御についての説明は省略する。
レンズ鏡筒8にあっては、該レンズ鏡筒8に対する電源の入力又は遮断により撮影が可能な駆動モードと撮影が不能な非駆動モードとの切替が行われる。駆動モードと非駆動モードの切替は、撮像装置1の第1のケース2に配置された撮影キー4fを操作することにより行うことができる。
非駆動モードにおいては、第1の可動ユニット43が上方の移動端まで移動され、第2の可動ユニット53が下方の移動端まで移動される(図14参照)。
外筐9の下ハーフ11における下面部には、その内面に上方へ突出された規制部11b、11bが設けられている(図32参照)。尚、上ハーフ10における上面部にも、その内面に下方へ突出された図示しない規制部が設けられている。
第2の可動ユニット53は第2のレンズホルダー57の連結部64に設けられたストッパー突部64aが規制部11b、11bに接触することにより、下方側の移動端において移動が停止される(非駆動モード)。第2の可動ユニット53の下方側の移動端における移動の停止は、位置検出センサー73によって第2の可動ユニット53の位置検出が行われ、この検出結果に基づいて第2の駆動モーター33に停止信号が送出されて該第2の駆動モーター33の回転が停止されることにより行われる。
上記したように、第2の可動ユニット53の移動時には、第2の案内軸41に支持された付勢バネ72の付勢力によって第2のレンズホルダー57が下方へ付勢され、ナット保持部61の突出部65、65に設けられた受け面部65b、65bが第2のナット部材34の被支持部35に上方から押し付けられている(図32参照)。
第2のナット部材34がナット保持部61に保持され受け面部65b、65bが被支持部35に上方から押し付けられた状態においては、被規制部36の下面とナット保持部61における連結部64の上面との間に、所定の間隙Lが形成されている。間隙Lの大きさは、例えば、0.3mm〜0.4mmとされている。
第2の可動ユニット53が下方へ移動され位置検出センサー73による第2の可動ユニット53の位置検出が行われると、第2の可動ユニット53は第2のレンズホルダー57の連結部64に設けられたストッパー突部64aが規制部11b、11bに接触することにより、下方側の移動端において移動が停止される(図33参照)。
このとき第2の駆動モーター33に対して停止信号が送出されるが、この停止信号は第2の可動ユニット53が移動端で停止した後も所定量だけ第2のリードスクリュー32が回転されるように第2の駆動モーター33に対して送出される。従って、ストッパー突部64aが規制部11b、11bに接触して第2の可動ユニット53が下方の移動端で停止された後も所定量だけ第2のリードスクリュー32が回転される。
第2の可動ユニット53が下方の移動端で停止された後に所定量だけ第2のリードスクリュー32が回転されると、第2の可動ユニット53は移動端で停止されているため下方へ移動されないが、第2のナット部材34は第2のリードスクリュー32の回転によって該第2のリードスクリュー32の回転が停止されるまで下方へ移動されて非駆動モードにおける保持位置で保持される(図34参照)。
従って、第2のナット部材34は、ナット保持部61の受け面部65b、65bとの接触が解除され、受け面部65b、65bとの間に所定の間隙Tが形成される。間隙Tの大きさは、例えば、0.05mm〜0.1mmとされている。
上記したように、レンズ鏡筒8にあっては、非駆動モードにおいて、第2のナット部材34とナット保持部61の受け面部65b、65bとの接触が解除され、第2のナット部材34と受け面部65b、65bとの間に所定の間隙Tが形成される。
従って、非駆動モードにおいて、例えば、撮像装置1の落下時の衝撃等により第2の可動ユニット53に大きな衝撃力が付与された場合に、その衝撃力が第2のレンズホルダー57から第2のナット部材34に伝達され難く、第2の駆動モーター32に衝撃力が付与され難いため、第2の駆動モーター32の動作不良の発生を防止することができる。
尚、上記したように、第1の可動ユニット43と第1のナット部材28も第2の可動ユニット53と第2のナット部材34と同様の構成とされているため、第1の可動ユニット43においても、大きな衝撃力が付与された場合に、その衝撃力が第1のレンズホルダー45から第1のナット部材28に伝達され難く、第1の駆動モーター27に衝撃力が付与され難いため、第1の駆動モーター27の動作不良の発生を防止することができる。
また、第2の可動ユニット53の移動端での停止後の第2のナット部材34の下方への移動を第2のリードスクリュー32の回転によって行うようにしているため、ナット保持部61の受け面部65b、65bと第2のナット部材34の接触の解除を確実に行うことができる。
尚、レンズ鏡筒8に対して電源が入力されて非駆動モードが設定されたときには、第2のナット部材34がナット保持部61の受け面部65b、65bに接する位置まで上方へ移動され(図33参照)、第1のナット部材28がナット保持部48の受け面部52b、52bに接する位置まで下方へ移動される。
従って、駆動モードにおける第1の可動ユニット43と第2の可動ユニット53の移動開始位置は、第2のナット部材34がナット保持部61の受け面部65b、65bに当接し、第1のナット部材28がナット保持部48の受け面部52b、52bに当接した位置とされている。
この移動開始位置における第1のナット部材28と第2のナット部材34の位置は、それぞれ非駆動モードにおいて受け面部65b、65b又は受け面部52b、52bから離隔された第1のナット部材28と第2のナット部材34の保持位置の近傍であるため、非駆動モードから駆動モードへのモード切替が行われたときには、第1のナット部材28と第2のナット部材34が保持位置から移動開始位置まで僅かな距離だけ移動される。
従って、非駆動モードから駆動モードへのモード切替が行われたときの第1の可動ユニット43と第2の可動ユニット53の移動量が小さいため、非駆動モードから駆動モードへのモード切替が行われたときの動作開始までの時間を短縮化することができる。
外筐9の下ハーフ11におけるユニット配置部17には撮像ユニット74が配置されている(図14参照)。撮像ユニット74は、図35及び図36に示すように、上方側から順に配置された調芯レンズ75、押さえ板76、パッキン77及び撮像モジュール78によって構成されている。
調芯レンズ75は第2の固定レンズとして設けられ、レンズ部75aと該レンズ部75aの外周側に設けられた平板状のフランジ部75bとから成る。調芯レンズ75はユニット配置部17の底面部19に配置される。
押さえ板76には外周部を除く部分に光透過孔76aが形成されている。押さえ板76の外周部には左右に離隔して位置決め孔76bと位置決め溝76cが形成されている。押さえ板76の上面には、調芯レンズ75のフランジ部75bを下方から押さえる複数の押さえ用突部76d、76d、・・・が設けられている。
パッキン77は、例えば、ゴム材料によって形成され、外周部を除く部分に透過用孔77aを有している。パッキン77の透過用孔77aの開口縁には、それぞれ上方と下方に突出された環状の上側押し当て部77bと下側押し当て部77cが設けられている。
撮像モジュール78はベース板79と該ベース板79に組み付けられた撮像素子80と該撮像素子80を上方から覆うガラス板81とによって構成されている。
ベース板79の外周部には左右に離隔して被保持孔79a、79aが形成されている。ベース板79の外周部にはネジ挿通孔79b、79bが左右に離隔して形成されている。ベース板79には外周部を除く部分に撮影光を透過するための透過孔79cが形成されている。
撮像素子80はベース板79の下面側に透過孔79cを閉塞した状態で取り付けられている。
ガラス板81は撮像素子80の保護や撮像素子80への塵埃の付着の防止を図るための部材であり、ベース板79の上面側に透過孔79cを閉塞した状態で取り付けられている。従って、ガラス板81は上面が押さえ板76の上面より上方に位置されている。
撮像ユニット74は、図37に示すように、底面部19に調芯レンズ75が配置された状態において、押さえ板76の位置決め孔76bと位置決め溝76cにそれぞれ底面部19から突出された取付ピン19b、19bが挿入されて押さえ板76が調芯レンズ75の下側に配置され、撮像モジュール78の被保持孔79a、79aにそれぞれユニット配置部17の周面部20に設けられた保持ピン20a、20aが挿入されて撮像モジュール78がパッキン77の下側に配置され、パッキン77が押さえ板76の下側に配置され、撮像モジュール78のネジ挿通孔79b、79bをそれぞれ挿通された取付ネジ82、82(図35及び図36参照)が周面部20に形成された螺穴20b、20bにそれぞれ螺合されてユニット配置部17に取り付けられて配置される。
ユニット配置部17に撮像ユニット74が配置された状態においては、図37に示すように、調芯レンズ75のフランジ部75bが押さえ板76の押さえ用突部76d、76d、・・・によって下方から押さえられ、パッキン77の上側押し当て部77bが押さえ板76の下面に下方から押し付けられて弾性変形され、撮像モジュール78のガラス板81がパッキン77の下側押し当て部77cに下方から押し付けられて該下側押し当て部77cが弾性変形された状態とされる。この状態では押さえ板76及びパッキン77を介して撮像モジュール78のガラス板81によって調芯レンズ75がユニット配置部17の底面部19に下方から押し付けられており、調芯レンズ75は下方から押し付けられた状態で光軸に直交する面内における任意の方向へ移動可能とされている。
撮像モジュール78には、下方から回路基板83が取り付けられている。
上記のようにユニット配置部17に撮像ユニット74が配置された状態において、調芯レンズ75に対する調芯作業が行われる。調芯作業は、第2の可動ユニット53が広角端と望遠端の間で移動されるときに移動位置に応じて変化する光学系全体の空間周波数(MTF)の変化が広角端と望遠端の間でバランスのとれたものとなるようにするために行う作業である。
調芯作業は、図38に示すように、調芯レンズ75を保持する調整用治具100、100をそれぞれ周面部20に形成された作業用孔20c、20cから挿入して調芯レンズ75を保持し、第2の可動ユニット53が広角端と望遠端の間で移動されたときの光学系全体の空間周波数を検出しながら調整用治具100、100を移動させて調芯レンズ75の位置調整を行うことにより行う。この調芯作業は、上記したように、押さえ板76及びパッキン77を介して撮像モジュール78のガラス板81によって調芯レンズ75がユニット配置部17の底面部19に押し付けられた状態で行う。
尚、調芯レンズ75の位置調整が終了し調芯作業が完了した場合には、調芯レンズ75のフランジ部75bの外周部に接着剤を塗布し、調芯レンズ75をユニット配置部17の底面部19に固定する。接着剤の塗布後、ユニット配置部17の作業用孔20c、20cからの塵埃の侵入の防止を図るために、作業用孔20c、20cを閉塞するシール材84、84をそれぞれ下ハーフ11の外面に貼着する(図5参照)。
上記した接着剤による調芯レンズ75の固定は、例えば、ユニット配置部17の作業用孔20c、20cに図示しない接着剤塗布用ノズルを挿入して接着剤、例えば、紫外線硬化型の接着剤を塗布し、塗布した接着剤へ向けて紫外線を照射して接着剤を固化させることにより行う。
上記したように、調芯レンズ75の位置調整が終了した後に調芯レンズ75をユニット配置部17に固定することにより、調芯レンズ75やユニット配置部17に、例えば、撮像装置1の落下による衝撃力が付与された場合においても、調芯レンズ75の位置ずれが生じることがなく、調芯レンズ75の良好な光学特性を確保することができる。
また、調芯レンズ75をユニット配置部17に固定することにより、例えば、経時変化によりパッキン77が劣化した場合においても、調芯レンズ75の位置ずれが生じることがなく、調芯レンズ75の良好な光学特性を確保することができる。
さらに、ユニット配置部17の作業用孔20c、20cを、接着剤塗布用ノズルを挿入するための作業用の孔としても使用することができるため、ユニット配置部17に接着剤塗布用ノズルを挿入するための専用の孔を形成する必要がない。
図39は、パッキン77に付与される荷重(下方からの荷重)とパッキン77の変形量との関係を示すグラフ図である。図39に示すように、パッキン77に対して付与される荷重より調芯レンズ75を光軸に直交する方向へ移動させるための力は小さくてよいことがわかる。
上記したように、レンズ鏡筒8にあっては、撮像ユニット74を、ユニット配置部17の底面部19に押し付けられて配置され光軸に対する位置調整が行われる調芯レンズ75と、該調芯レンズ75を押さえる押さえ板76と、該押さえ板76を挟んで調芯レンズ75の反対側から押さえ板76に押し付けられるパッキン77と、該パッキン77を挟んで押さえ板76の反対側からパッキン77を押さえ板76に押し付ける撮像モジュール78とによって構成し、ユニット配置部17の周面部20に調芯レンズ75の光軸に対する位置調整を行う調整用治具100、100が挿入される作業用孔20c、20cを形成して調芯作業を行うようにしている。
従って、撮像ユニット74の一部が調芯レンズ75を押さえて調芯作業を行うための機構として用いれられており、撮像ユニット74と調芯レンズ75を押さえる機構とが各別の位置に独立して配置されていないため、その分、光軸方向における配置スペースを小さくすることができ、調芯レンズ75に対する調芯作業の容易化を確保した上でレンズ鏡筒8の小型化を図ることができる。
また、押さえ板76の光透過孔76aを撮像素子80に入射される撮影光の量を制限する絞り用の孔として用いることが可能であり、光透過孔76aを絞り用の孔として用いることにより、入射される撮影光のうちの不要な光の撮像素子80への入射を防止することができ、必要以上の強度の光が入射されたときに反射が繰り返されることにより画像に生じる光の輪や玉である所謂ゴーストの発生を防止することができる。
さらに、パッキン77をゴム材料によって形成しているため、パッキン77が圧縮された状態で調芯レンズ75をユニット配置部17の底面部19に押し付けることが可能であり、押さえ板76の下面とガラス板81の上面との間の寸法のバラツキを吸収して調芯レンズ75を適正な圧力で押さえることができる。
さらにまた、撮像素子80の保護や撮像素子80への塵埃の付着の防止を図るために設けられたガラス板81を用いて押さえ板76及びパッキン77を介して調芯レンズ75を押さえるようにしているため、部品点数の削減を図ることができる。
加えて、調芯レンズ75のフランジ部75bを押さえ板76の複数の押さえ用突部76d、76d、・・・によって押さえているため、調芯レンズ75がレンズ部75aの外周側の複数の部位で押さえられ、底面部19側への押付力が分散されて安定した押付状態を確保することができる。
また、ガラス板81は、その外周寄りの部分がパッキン77の下側押し当て部77cに密着されているため、ガラス板81における撮影光が透過される部分への塵埃の付着がパッキン77によって防止され、塵埃の付着によって生じる画像への黒点の写りやシミ等の発生を防止することができる。
外筐9の外面には、レンズ鏡筒8の所要の各部に通電するためのフレキシブルプリント配線板85が一部を除いて貼り付けられた状態で取り付けられる(図5及び図40参照)。フレキシブルプリント配線板85は第1の駆動モーター27、第2の駆動モーター33、位置検出センサー73、73等に通電を行うための配線板である。
このようにフレキシブルプリント配線板85は外筐9の外面に一部を除いて貼り付けられているため、フレキシブルプリント配線板85のための専用の配置スペースをほとんど必要とせず、レンズ鏡筒8の小型化を図ることができる。
外筐9の内部にはシャッター装置又は絞り装置として設けられた結合体55に通電するためのフレキシブルプリント配線板86が結合体55から引き出されている(図25及び図26参照)。フレキシブルプリント配線板86は細幅の形状に形成され、一方の端部が外筐9の内部から引き出されてフレキシブルプリント配線板85に接続されている。
フレキシブルプリント配線板86は第1のガイド軸40に沿って配置され、第2の可動ユニット53の上下方向への移動に伴って屈曲される。
このようにフレキシブルプリント配線板86は細幅に形成されて第1のガイド軸40に沿って配置されているため、フレキシブルプリント配線板86のための配置スペースが非常に小さくて済み、レンズ鏡筒8の小型化を図ることができる。
以上のように構成されたレンズ鏡筒8において、第1のケース2に配置された撮影キー4fを操作することにより撮影が可能な駆動モードが設定され、使用者は被写体の撮影を行うことが可能となる。
被写体の撮影時には、撮影信号として撮影光が光軸P1(図19参照)方向において対物レンズ37から取り込まれる。対物レンズ37から取り込まれた撮影光はプリズム38によって90°折り曲げられ光軸P1に直交する光軸P2(図19参照)方向において第1の固定レンズ39、第1の可動ユニット43のフォーカスレンズ44、第2の可動ユニット53のズームレンズ56及び第2の固定レンズとして設けられた調芯レンズ75を介して撮像モジュール78の撮像素子80に入射される。撮像素子80に入射された撮影信号としての撮影光は、撮像素子80によって光電変換されて画像信号として生成される。
このとき第1の駆動モーター27の駆動により第1のリードスクリュー26が回転されて第1のナット部材28が送られ、第1のガイド軸40及び案内軸42に案内されて第1の可動ユニット43が光軸P2方向へ移動されてオートフォーカス動作が行われる。
また、使用者によってズーム操作が行われた場合には、第2の駆動モーター33の駆動により第2のリードスクリュー32が回転されて第2のナット部材34が送られ、第2のガイド軸41及び案内軸42に案内されて第2の可動ユニット53が光軸P2方向へ移動されてズーム動作が行われる。ズーム動作は広角端(図41参照)と望遠端(図42参照)の間で第2の可動ユニット53が光軸P2方向へ移動されることにより行われる。
第2の可動ユニット53は上方へ移動されると望遠端に近づき、下方へ移動されると広角端に近付く。第2の可動ユニット53の望遠端側の移動領域は第1の可動ユニット43のフォーカス動作時における移動領域と共通の移動領域とされている。但し、第1の可動ユニット43と第2の可動ユニット53は互いの移動時において干渉しないように制御されている。
上記したように、レンズ鏡筒8にあっては、第1のリードスクリュー26と第2のリードスクリュー32を上下方向に離隔して配置し、第1の可動ユニット43の移動領域の一部と第2の可動ユニット53の移動領域の一部とを共通の移動領域としている。
従って、第1のリードスクリュー26と第2のリードスクリュー32を上下方向に離隔して配置することにより、第1のナット部材28と第2のナット部材34が干渉することがなく、また、第1の可動ユニット43の移動領域の一部と第2の可動ユニット53の移動領域の一部とを共通の移動領域とすることにより、レンズ鏡筒8の光軸P2方向における小型化が図られる。
このようにレンズ鏡筒8にあっては、剛性の高い第1のナット部材28と第2のナット部材34を用いることにより耐衝撃性が高まり、第1のリードスクリュー26及び第2のリードスクリュー32に対する第1のナット部材28と第2のナット部材34の歯飛びや歯削れ等が発生し難く、レンズ鏡筒8の光軸P2方向における小型化を確保した上で第1の可動ユニット43及び第2の可動ユニット53の動作の信頼性の向上を図ることができる。
また、レンズ鏡筒8にあっては、上記したように、第1のリードスクリュー26の中心軸M1と第2のリードスクリュー32の中心軸M2が一直線上に存在するようにしているため、図41及び図42に示すように、駆動系を構成する第1の駆動ユニット23と第2の駆動ユニット24が左端部に集中して配置され、第1の可動ユニット43や第2の可動ユニット53等の光学系を構成する各部が右側に集中して配置された構成とされる。
従って、外筐9の配置スペースを有効に活用することができ、その分、レンズ鏡筒8の小型化を図ることができる。
さらに、レンズ鏡筒8にあっては、上記したように、光軸方向へ案内する案内軸42を第1の可動ユニット43と第2の可動ユニット53で兼用しているため、部品点数の削減及び配置スペースの低減による小型化を図ることができる。
以下に、撮像装置1の全体の構成を図43に示すブロック図を参照して説明する。
撮像装置1はCPU(Central Processing Unit)87を有し、該CPU87が撮像装置1の全体の動作を制御する。具体的には、CPU87はROM(Read Only Memory)88に記憶されている制御プログラムをRAM(Random Access Memory)89に展開し、バス90を介して撮像装置1の動作を制御する。
カメラ制御部91はレンズ鏡筒8を制御して静止画や動画の画像の撮影を行う機能を有する。カメラ制御部91は撮像素子80によって光電変換されて形成された画像信号(画像情報)に関してJPEG(Joint Photographic Experts Group)やMPEG(Moving Picture Experts Group)等の圧縮加工等を行った後、バス90に送出する。バス90に送出された画像情報はRAM89に一時的に保存され、必要に応じてメモリーカードインターフェース92に出力され、該メモリーカードインターフェース92によってメモリーカード93に保存され、又は、表示制御部94を介して表示部6に表示される。
また、撮影時等に、マイクロフォン5から入力された音声信号(音声情報)は、音声コーデック95を介して画像情報とともにRAM89へ一時的に保存され、又は、メモリーカード93に保存される。音声情報は表示部6に対する画像情報の表示と同時に、音声コーデック95を介してスピーカー7から出力される。
上記した画像情報や音声情報は、必要に応じて、赤外線インターフェース96に出力され、該赤外線インターフェース96によって赤外線通信部97を介して外部に出力され、赤外線通信部を備えた機器、例えば、携帯電話、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistance)等の外部機器に伝達される。尚、RAM89やメモリーカード93に保存されている画像情報に基づいて表示部6に動画又は静止画を表示するときには、カメラ制御部91において、RAM89やメモリーカード93に保存されているファイルのデコードや解凍を行った後の画像データーが、バス90を介して表示制御部94に送出される。
通信制御部98はアンテナ99を介して基地局との間で電波の送受信を行い、通話モードにおいては、受信した音声情報を処理した後、処理した音声情報を音声コーデック95を介してスピーカー7に出力し、また、マイクロフォン5から入力された音声情報を音声コーデック95を介して受信し所定の処理を施した後に送信する。
上記した発明の最良の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
1…撮像装置、2…第1のケース体、8…レンズ鏡筒、9…外筐、17…ユニット配置部、19…底面部、20…周面部、20c…作業用孔、37…対物レンズ、39…第1の固定レンズ、44…フォーカスレンズ、56…ズームレンズ、74…撮像ユニット、75…調芯レンズ、76…押さえ板、76a…光透過孔、76d…押さえ用突部、77…パッキン、77a…透過用孔、78…撮像モジュール、80…撮像素子、81…ガラス板、100…調整用治具