JP2009190735A - 半導体ウエハの収納容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】落下等の衝撃が加わったとしても、半導体ウエハの割れを防止することを目的とする。
【解決手段】ウエハ設置部4より外側の周辺部分が、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも上方に形成された突起部5と、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも下方に形成された突起部6を有することにより、クッションとウエハ設置部4のトレイ下面との間に隙間が生じ、落下時の衝撃が、直接、ウエハ設置部4のトレイ下面を通じて半導体ウエハ3に伝達されることを防ぎ、半導体ウエハ3の割れを防止できる。
【選択図】図3
【解決手段】ウエハ設置部4より外側の周辺部分が、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも上方に形成された突起部5と、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも下方に形成された突起部6を有することにより、クッションとウエハ設置部4のトレイ下面との間に隙間が生じ、落下時の衝撃が、直接、ウエハ設置部4のトレイ下面を通じて半導体ウエハ3に伝達されることを防ぎ、半導体ウエハ3の割れを防止できる。
【選択図】図3
Description
本発明は、半導体ウエハの運搬、保管に使用する半導体ウエハの収納容器に係るものである。
従来の半導体ウエハの収納容器について、図7〜図10を用いて説明する。
図7は従来の収納容器の要部を示す図であり、図7(a)は容器本体下部の構造を示す平面図、図7(b)は図7(a)のA−A断面図、図7(c)は容器本体下部における半導体ウエハ収納状態を示す平面図、図7(d)は図7(c)のA−A断面図である。図8は従来の収納容器における半導体ウエハ収納状態を示す図であり、図8(a)は収納方法を示す断面図、図8(b)は保持具により保持された状態を示す断面図である。図9は従来の収納容器におけるトレイの構造を示す図、図10は従来の収納容器におけるトレイが変形する様子を説明する図である。
図7は従来の収納容器の要部を示す図であり、図7(a)は容器本体下部の構造を示す平面図、図7(b)は図7(a)のA−A断面図、図7(c)は容器本体下部における半導体ウエハ収納状態を示す平面図、図7(d)は図7(c)のA−A断面図である。図8は従来の収納容器における半導体ウエハ収納状態を示す図であり、図8(a)は収納方法を示す断面図、図8(b)は保持具により保持された状態を示す断面図である。図9は従来の収納容器におけるトレイの構造を示す図、図10は従来の収納容器におけるトレイが変形する様子を説明する図である。
従来から、例えばガリウム砒素ウエハのようにシリコンウエハよりさらに脆弱で割れやすいウエハを扱うときには、半導体ウエハの上下面をウエハ保護シートではさんで環状の立ち上がり部分を有するトレイ1a内に収容し、その半導体ウエハ3を収容したトレイを2段以上積み重ね、クッションを介してその積層体を格納容器に格納する収納容器を用いている。この収納構造によれば、上段のトレイ1aの立ち上がり部分を下段のトレイ1aに形成された環状の立ち上がり部分上に配置するため、トレイ内の半導体ウエハに重量の負担をかけないので、多段に積層しても各トレイ内の半導体ウエハ3が破損せず、また、運搬時の振動や不慮の落下による衝撃に際しては、上下段のトレイに形成された環状立ち上がり部分の重ね合わせ部分の緩衝作用によって衝撃、振動が吸収されて脆弱なウエハであっても物理的な破損が防止される(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−191419号公報
しかしながら、従来の半導体ウエハの収納容器においては以下の問題が起こる。従来の半導体ウエハの収納容器における問題点について図7,図8を用いて詳細を説明する。
図7,図8に示すように、この収納容器21は、容器本体22に蓋体23が覆われた(被せられた)状態で、蓋体23を容器本体22に保持(固定)するための保持具24とから構成されている。なお、この保持具24は側面視がコの字形状にされたもので、収納容器21の周囲に複数箇所(例えば、2〜4箇所)に設けて容器本体22と蓋体23とを上下から一体的に把持するものである。
図7,図8に示すように、この収納容器21は、容器本体22に蓋体23が覆われた(被せられた)状態で、蓋体23を容器本体22に保持(固定)するための保持具24とから構成されている。なお、この保持具24は側面視がコの字形状にされたもので、収納容器21の周囲に複数箇所(例えば、2〜4箇所)に設けて容器本体22と蓋体23とを上下から一体的に把持するものである。
上記容器本体22は、円形の底板(支持板でもある)31と、この底板31の上面の左右にそれぞれ所定高さでもって立設された平面視が円弧状の保持部材(位置決め部材ともいえる)32とから構成されている。これら両保持部材32の内側に、複数個のトレイ1aが積層して収納されるようにされている。
また、上記蓋体23は、円形の蓋板35と、この蓋板35の下面に設けられて上記左右の保持部材32を外側から且つ全周囲に亘って囲うようにされた円筒状の側壁部材36とから構成されている。なお、この側壁部材36は、容器本体22の保持部材32と略同一高さにされている。
次に、上記収納容器21に半導体ウエハ3を収納する方法について、図7,図8に基づき説明する。
まず、図7(a)および図7(b)に示すように、空状態の容器本体22を準備し、次に図7(c)および図7(d)に示すように、その底板31の上面(容器内底面である)にポリエチレンフォームなどで構成された円形の下部クッション材41を緩衝用として配置した後、トレイ1aを、2つの保持部材32間に収納する。次に、上下面をウエハ保護シート2ではさんだ半導体ウエハ3をトレイ1aの上に載せる。これを繰り返し、所定数のトレイ1aを積み重ねて収納する。そして、半導体ウエハ3が収納されたトレイ1aの最上段の上には、空のトレイ1aを蓋として設置する。
まず、図7(a)および図7(b)に示すように、空状態の容器本体22を準備し、次に図7(c)および図7(d)に示すように、その底板31の上面(容器内底面である)にポリエチレンフォームなどで構成された円形の下部クッション材41を緩衝用として配置した後、トレイ1aを、2つの保持部材32間に収納する。次に、上下面をウエハ保護シート2ではさんだ半導体ウエハ3をトレイ1aの上に載せる。これを繰り返し、所定数のトレイ1aを積み重ねて収納する。そして、半導体ウエハ3が収納されたトレイ1aの最上段の上には、空のトレイ1aを蓋として設置する。
次に、図8(a)に示すように、積層された最上部の空トレイ1aの上面に円形の上部クッション材42を配置した後、蓋体23でトレイ1の全体を覆う(蓋体を被せる)。勿論、蓋体23は、その側壁部材36が両保持部材32の外周を覆うように配置される。
次に、図8(b)に示すように、複数個の保持具24により、蓋体23を容器本体22に対して固定する(把持させる)。
このように、容器本体22内に下部クッション材41と上部クッション材42を介在させ、図8(b) に示すように蓋体23で施蓋することにより下部クッション材41、上部クッション材42を圧縮し、その圧縮力を各段のトレイ1aの積層体にのみ作用させて半導体ウエハ3を重量や締め付け力による破損から保護するようにしている。
このように、容器本体22内に下部クッション材41と上部クッション材42を介在させ、図8(b) に示すように蓋体23で施蓋することにより下部クッション材41、上部クッション材42を圧縮し、その圧縮力を各段のトレイ1aの積層体にのみ作用させて半導体ウエハ3を重量や締め付け力による破損から保護するようにしている。
図9にトレイ1aの構造を示す。トレイ1aは円形の合成樹脂シートの周縁部分を一定範囲でシートと同心上の環状に立ち上がらせて、その立ち上がり部分をトレイ1aの突起部5aとし、環状の突起部5a内に半導体ウエハ3の設置部4aを形成したものである。環状の突起部5aは、断面が中空の台形をなし、内周壁面と、外周壁面との立ち上がり角度を末広がり状に拡径させている。
このように図7,図8に示す収納容器では、従来のトレイ1aの形状が、ウエハ設置部4aより外側の周辺部分において、ウエハ設置面4aのトレイ下面よりも上方に突起しているだけであるため、最下段にあるトレイ1aのウエハ設置部4aが下部クッション41と直接に面で接する構造となっており(図8(b):は線囲み部y)、収納容器に収納された状態で輸送等する際の落下等の衝撃がその面を通じて半導体ウエハ3に伝達し、ウエハが割れることがある。実際に、収納容器の高さを徐々に上げて底面から落下させた場合、一番下のトレイ1aに収納された半導体ウエハ3が最初に割れる。
また、トレイ1aの積層体を下部クッション41と上部クッション42を介して容器本体22に格納し蓋体23で施蓋をする構造のため、蓋を閉めたときに各段のトレイ1aの重なり部分に作用する圧縮力や、落下等の衝撃値によって、図10に示すように、各段のトレイ1aの重なり部分が変形し、その変移がウエハ設置部4aへの方向に向かった場合、ウエハ設置部のトレイ1aが変形する(図10は線囲み部z)。そのため変形したウエハ設置部4aのトレイ1aとその上段のトレイ1aとの間の半導体ウエハ3が圧迫され、半導体ウエハ3が割れるという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みたものであり、落下等の衝撃が加わったとしても、半導体ウエハの割れを防止することを目的とする。
上記した目的を達成するために、請求項1に係る半導体ウエハの収納容器は、半導体ウエハを上下面が半導体保護シートではさまれた状態で搭載されたトレイを複数段積層して収納する半導体ウエハの収納容器であって、周辺部に設けられる円筒型の側壁部材と、前記収納容器の内面側に相当する部分にクッション材が設けられる蓋体と、前記収納容器の内面側に相当する部分にクッション材が設けられる底板とを有し、前記トレイが、前記半導体ウエハを搭載するウエハ設置部と、前記ウエハ設置部より外周部に形成されて前記ウエハ設置部のトレイ下面よりも上方に突出する第1の突起部と、前記第1の突起部より外周部に形成されて前記ウエハ設置部のトレイ下面よりも下方に突出する第2の突起部とを備えることを特徴とする。
請求項2に係る半導体ウエハの収納容器は、半導体ウエハを上下面が半導体保護シートではさまれた状態で搭載されたトレイを複数段積層して収納する半導体ウエハの収納容器であって、周辺部に設けられる円筒型の側壁部材と、前記収納容器の内面側に相当する部分にクッション材が設けられる蓋体と、前記収納容器の内面側に相当する部分にクッション材が設けられる底板とを有し、前記トレイが、前記半導体ウエハを搭載するウエハ設置部と、前記ウエハ設置部より外周部に形成されて前記ウエハ設置部のトレイ下面よりも上方に突出する第1の突起部と、前記ウエハ設置部と前記第1の突起部とを連結する弾性率がトレイ材料の弾性率より小さい連結部とを備えることを特徴とする。
請求項3に係る半導体ウエハの収納容器は、請求項2記載の半導体ウエハの収納容器において、前記第1の突起部より外周部に形成されて前記ウエハ設置部のトレイ下面よりも下方に突出する第2の突起部をさらに備えることを特徴とする。
請求項4に係る半導体ウエハの収納容器は、請求項2または請求項3のいずれかに記載の半導体ウエハの収納容器において、前記連結部が接着剤であることを特徴とする。
請求項5に係る半導体ウエハの収納容器は、請求項2または請求項3のいずれかに記載の半導体ウエハの収納容器において、前記連結部が溝付リングであることを特徴とする。
請求項5に係る半導体ウエハの収納容器は、請求項2または請求項3のいずれかに記載の半導体ウエハの収納容器において、前記連結部が溝付リングであることを特徴とする。
請求項6に係る半導体ウエハの収納容器は、請求項2または請求項3のいずれかに記載の半導体ウエハの収納容器において、前記連結部が、前記ウエハ設置部と前記第1の突起部との間の隙間に設けた状態で接着剤付きフィルムを介して連結されることを特徴とする。
以上により、落下等の衝撃が加わったとしても、半導体ウエハの割れを防止することができる。
本発明によれば、ウエハ設置部より外側の周辺部分が、ウエハ設置部のトレイ下面よりも上方に形成された突起部と、ウエハ設置部のトレイ下面よりも下方に形成された突起部を有することにより、クッションとウエハ設置部のトレイ下面との間に隙間が生じ、落下時の衝撃が、直接、ウエハ設置部のトレイ下面を通じて半導体ウエハに伝達されることを防ぎ、半導体ウエハの割れを防止できる。
また、ウエハ設置部と周辺部分の突起部とを、トレイの材質より弾性率の小さい材質を介して連結することにより、蓋を閉めたときに各段のトレイの重なり部分に作用する圧縮力や、落下時の衝撃によって、各段のトレイ重なり部分が変形してその変移がウエハ設置部への方向に向かっても、弾性率の小さい連結部でその応力を吸収するため、ウエハ設置部のトレイの変形量を小さくでき、半導体ウエハの割れを防止できる。
以下、本発明の実施の形態における半導体ウエハの収納容器と収納方法について、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は実施の形態1における収納容器の要部を示す図であり、図1(a)は容器本体下部の構造を示す平面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図、図1(c)は容器本体下部における半導体ウエハ収納状態を示す平面図、図1(d)は図1(c)のA−A断面図である。図2は実施の形態1の収納容器における半導体ウエハ収納状態を示す図であり、図2(a)は収納方法を示す断面図、図2(b)は保持具により保持された状態を示す断面図である。図3は実施の形態1の収納容器におけるトレイの構造を示す図である。
図1,図2に示すように、この収納容器21は、容器本体22に蓋体23が覆われた(被せられた)状態で、蓋体23を容器本体22に保持(固定)するための保持具24とから構成されている。なお、この保持具24は側面視がコの字形状にされたもので、その周囲に複数箇所(例えば、2〜4箇所)に設けられて容器本体22と蓋体23とを上下から一体的に把持するものである。
上記容器本体22は、円形の底板(支持板でもある)31と、この底板31の上面の左右にそれぞれ所定高さでもって立設された平面視が円弧状の保持部材(位置決め部材ともいえる)32とから構成されている。これら両保持部材32の内側に、複数個のトレイ1が積層して収納されるようにされている。
また、上記蓋体23は、円形の蓋板35と、この蓋板35の下面に設けられて上記左右の保持部材32を外側から且つ全周囲に亘って囲うようにされた円筒状の側壁部材36とから構成されている。なお、この側壁部材36は、容器本体22の保持部材32と略同一高さにされている。
次に、上記収納容器に半導体ウエハ3を収納する方法について、図1,図2に基づき説明する。
まず、図1(a)および図1(b)に示すように、空状態の容器本体22を準備し、次に図1(c)および図1(d)に示すように、その底板31の上面(容器内底面である)にポリエチレンフォームなどで構成された円形の下部クッション材41を緩衝用として配置した後、トレイ1を両保持部材32間に収納する。次に、上下面をウエハ保護シート2ではさんだ半導体ウエハ3をトレイ1の上に載せる。これを繰り返し、所定数のトレイ1を積み重ねて収納する。そして、半導体ウエハが収納されたトレイ1の最上段の上には、空のトレイ1をふたとして設置する。
まず、図1(a)および図1(b)に示すように、空状態の容器本体22を準備し、次に図1(c)および図1(d)に示すように、その底板31の上面(容器内底面である)にポリエチレンフォームなどで構成された円形の下部クッション材41を緩衝用として配置した後、トレイ1を両保持部材32間に収納する。次に、上下面をウエハ保護シート2ではさんだ半導体ウエハ3をトレイ1の上に載せる。これを繰り返し、所定数のトレイ1を積み重ねて収納する。そして、半導体ウエハが収納されたトレイ1の最上段の上には、空のトレイ1をふたとして設置する。
次に、図2(a)に示すように、積層された最上部の空トレイ1の上面に円形の上部クッション材42を配置した後、蓋体23でトレイ1の全体を覆う(蓋体を被せる)。勿論、蓋体23は、その側壁部材36が両保持部材32の外周を覆うように配置される。
次に、図2(b)に示すように、複数個の保持具24により、蓋体23を容器本体22に対して固定する(把持させる)。
容器本体22内に下部クッション材41と上部クッション材42を介在させ、図2(b)に示すように蓋体23で施蓋することにより、下部クッション材41と上部クッション材42を圧縮し、その圧縮力を各段のトレイ1の積層体にのみ作用させて半導体ウエハ3を重量や締め付け力による破損から保護する。半導体ウエハ3の容器本体22、蓋体23、下部クッション材41、上部クッション材42、ウエハ保護シート2は、いずれも静電気対策として導電処理が施されている。
容器本体22内に下部クッション材41と上部クッション材42を介在させ、図2(b)に示すように蓋体23で施蓋することにより、下部クッション材41と上部クッション材42を圧縮し、その圧縮力を各段のトレイ1の積層体にのみ作用させて半導体ウエハ3を重量や締め付け力による破損から保護する。半導体ウエハ3の容器本体22、蓋体23、下部クッション材41、上部クッション材42、ウエハ保護シート2は、いずれも静電気対策として導電処理が施されている。
容器本体22、蓋体23は、導電性フィラーを添加した導電性プラスチックス、あるいはポリマーアロイ処理した導電性プラスチックスを素材として一体成形されている。添加する導電性フィラーとしては、カーボンブラック、グラファイトカーボン、グラファイト、炭素繊維、金属粉末、金属繊維、金属酸化物の粉末、金属コートした無機質微粉末、有機質微粉末および繊維が使用できる。
図3にトレイ1の構造を示す。トレイ1は円形の合成樹脂シート(たとえばポリエチレンテレフタート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレンなどのシート)から形成されており、合成樹脂シートの周縁部分を一定範囲でトレイ1と同心上の環状に立ち上がらせて、その立ち上がり部分をトレイ1の突起部5とし、環状の突起部5内に半導体ウエハ3のウエハ設置部4を形成したものである。環状の突起部5は、断面が中空の台形をなし、内周壁面と、外周壁面との立ち上がり角度を末広がり状に拡径させている。
また、その、環状の突起部5の外側の周縁部分の一定範囲をトレイ1と同心上の環状に、ウエハ設置部4のトレイ1の下面よりも突出するまで窪ませることにより突起部6を形成し、容器本体22の最下段に位置するトレイ1と下部クッション41との間に隙間を生じさせることができる。このように、突起部6を形成して容器本体22の最下段に位置するトレイ1と下部クッション41との間に隙間を生じさせることにより、落下時の衝撃が、直接、ウエハ設置部のトレイ下面を通じてウエハに伝達されることを防ぎ、ウエハの割れを防止できる。
トレイ1の導電処理に際しては、トレイ1に加工する合成樹脂シートに導電性粒子を含む樹脂材料を用いればよいし、表面に導電性または、帯電防止の物質を塗布しても良い。
トレイ1を上下段に積層したときには、図2に示すように上段に位置するトレイ1の突起部5の内面が鞘となって下段に位置するトレイ1の突起部5の上面が一定の高さまで受け入れられ、各段のトレイ1のウエハ設置部4上には一定高さのウエハ収納空間が形成される。
トレイ1を上下段に積層したときには、図2に示すように上段に位置するトレイ1の突起部5の内面が鞘となって下段に位置するトレイ1の突起部5の上面が一定の高さまで受け入れられ、各段のトレイ1のウエハ設置部4上には一定高さのウエハ収納空間が形成される。
上下に積層された各段のトレイ1の各収納部に形成される収納空間の高さにあわせてウエハ保護シート2間に挟んだ半導体ウエハ3の積層厚みを設定し、その収納空間内に半導体ウエハ3を収納する。
次に、本発明の実施の形態2について図4を用いて説明する。
図4は実施の形態2の収納容器におけるトレイの構造を示す図である。
実施の形態2で使用されるトレイ1bは、実施の形態1に示したトレイの形状において、図4に示すように、ウエハ設置部4より外側の周辺部分が、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも上方に形成された突起部5と、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも下方に形成された突起部6を有しており、かつ、突起部5、突起部6が設けられた周辺部分とウエハ設置部4とが、硬化後の弾性率がトレイ1b材料の弾性率より小さい接着剤7で連結されている。
図4は実施の形態2の収納容器におけるトレイの構造を示す図である。
実施の形態2で使用されるトレイ1bは、実施の形態1に示したトレイの形状において、図4に示すように、ウエハ設置部4より外側の周辺部分が、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも上方に形成された突起部5と、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも下方に形成された突起部6を有しており、かつ、突起部5、突起部6が設けられた周辺部分とウエハ設置部4とが、硬化後の弾性率がトレイ1b材料の弾性率より小さい接着剤7で連結されている。
このように、突起部5、突起部6周辺部分とウエハ設置部4とが、硬化後の弾性率がトレイ1b材料の弾性率より小さい接着剤7で連結されることにより、蓋を閉めたときや、落下したとき等に、上段に位置するトレイ1bの突起部5と、上段に位置するトレイ1bの突起部5内に嵌合した下段に位置するトレイ1bの突起部5との間を緊締させる以上の応力が発生した場合、各段のトレイ1b重なり部分が変形してその変移がウエハ設置部4への方向に向かっても、弾性率の小さい連結部でその応力を吸収するため、ウエハ設置部のトレイ1bの変形量を小さくすることができ、ウエハの割れを防止することができる。
次に本発明の実施の形態3について図5を用いて説明する。
図5は実施の形態3の収納容器におけるトレイの構造を示す図である。
実施の形態3で使用されるトレイ1cは、実施の形態1に示したトレイの形状において、図5に示すように、ウエハ設置部4より外側の周辺部分が、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも上方に形成された突起部5と、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも下方に形成された突起部6を有しており、かつ、突起部5、突起部6が設けられた周辺部分とウエハ設置部4とが、弾性率がトレイ1c材料の弾性率より小さい溝付きリング8で嵌め合いにて連結されている。ここで、溝付きリング8は、樹脂でできており、弾性率がトレイ1c材料の弾性率より小さい。溝は、トレイ1cの厚みと同じか若干小さめの溝幅であり、溝深さは約1〜3mmである。リング状になっている溝付きリング8の外側の溝に、突起部5、突起部6が設けられた周辺部分の外周の一部が嵌めあわされ、また、溝付きリング8の内側の溝に、ウエハ設置部4の外周の一部が嵌めあわされている。
図5は実施の形態3の収納容器におけるトレイの構造を示す図である。
実施の形態3で使用されるトレイ1cは、実施の形態1に示したトレイの形状において、図5に示すように、ウエハ設置部4より外側の周辺部分が、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも上方に形成された突起部5と、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも下方に形成された突起部6を有しており、かつ、突起部5、突起部6が設けられた周辺部分とウエハ設置部4とが、弾性率がトレイ1c材料の弾性率より小さい溝付きリング8で嵌め合いにて連結されている。ここで、溝付きリング8は、樹脂でできており、弾性率がトレイ1c材料の弾性率より小さい。溝は、トレイ1cの厚みと同じか若干小さめの溝幅であり、溝深さは約1〜3mmである。リング状になっている溝付きリング8の外側の溝に、突起部5、突起部6が設けられた周辺部分の外周の一部が嵌めあわされ、また、溝付きリング8の内側の溝に、ウエハ設置部4の外周の一部が嵌めあわされている。
このように、突起部5、突起部6周辺部分とウエハ設置部4とが、弾性率がトレイ1c材料の弾性率より小さい溝付きリング8で嵌め合いにて連結されることにより、蓋を閉めたときや、落下したとき等に、上段に位置するトレイ1cの突起部5と、上段に位置するトレイ1cの突起部5内に嵌合した下段に位置するトレイ1cの突起部5との間を緊締させる以上の応力が発生した場合、各段のトレイ1c重なり部分が変形してその変移がウエハ設置部4への方向に向かっても、弾性率の小さい連結部でその応力を吸収するため、ウエハ設置部4のトレイ1cの変形量を小さくすることができ、ウエハの割れを防止することができる。
次に本発明の実施の形態4について図6を用いて説明する。
図6は実施の形態4の収納容器におけるトレイの構造を示す図である。
実施の形態4で使用されるトレイ1dは、実施の形態1に示したトレイの形状において、図6に示すように、ウエハ設置部4より外側の周辺部分が、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも上方に形成された突起部5と、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも下方に形成された突起部6を有しており、かつ、ウエハ設置部と周辺部分の突起部との間には隙間を有し、突起部5、突起部6が設けられた周辺部分とウエハ設置部4との隙間が、弾性率がトレイ1d材料の弾性率より小さい接着剤付きフィルム9を介して連結されている。ここで、接着剤フィルムは、接着剤とフィルムの積層にて構成されており、接着剤とフィルムそれぞれの弾性率は、トレイ1d材料の弾性率より小さい。リング状になっている接着剤つきフィルムの一方の開口部と、突起部5、突起部6が設けられた周辺部分の外周の一部が貼りあわされ、また、接着剤つきフィルムの他方の開口部と、ウエハ設置部4の外周の一部が貼りあわされている。
図6は実施の形態4の収納容器におけるトレイの構造を示す図である。
実施の形態4で使用されるトレイ1dは、実施の形態1に示したトレイの形状において、図6に示すように、ウエハ設置部4より外側の周辺部分が、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも上方に形成された突起部5と、ウエハ設置部4のトレイ下面よりも下方に形成された突起部6を有しており、かつ、ウエハ設置部と周辺部分の突起部との間には隙間を有し、突起部5、突起部6が設けられた周辺部分とウエハ設置部4との隙間が、弾性率がトレイ1d材料の弾性率より小さい接着剤付きフィルム9を介して連結されている。ここで、接着剤フィルムは、接着剤とフィルムの積層にて構成されており、接着剤とフィルムそれぞれの弾性率は、トレイ1d材料の弾性率より小さい。リング状になっている接着剤つきフィルムの一方の開口部と、突起部5、突起部6が設けられた周辺部分の外周の一部が貼りあわされ、また、接着剤つきフィルムの他方の開口部と、ウエハ設置部4の外周の一部が貼りあわされている。
このように、突起部5、突起部6周辺部分とウエハ設置部4とが、硬化後の弾性率がトレイ1d材料の弾性率より小さい接着剤付きフィルム9を介して連結されることにより、蓋を閉めたときや、落下したとき等に、上段に位置するトレイ1dの突起部5と、上段に位置するトレイ1dの突起部5内に嵌合した下段に位置するトレイ1dの突起部5との間を緊締させる以上の応力が発生した場合、各段のトレイ1d重なり部分が変形してその変移がウエハ設置部への方向に向かっても、弾性率の小さい連結部でその応力を吸収するため、ウエハ下面のトレイ1dの変形量を小さくすることができ、ウエハの割れを防止することができる。
実施の形態2〜実施の形態4では、弾性率が低い接着剤,リング,フィルムでウエハ搭載部と周辺部を連結する構成について説明したが、連結部の構成はこれに限らず、ウエハ搭載部および周辺部より低い弾性率を備えた連結部で連結すれば良い。また、突起部6を設けた上で、連結部を設ける構成を説明したが、突起部6または連結部のみを設ける構成であっても、ウエハの割れを防止する効果がある。
本発明は、落下等の衝撃が加わったとしても、半導体ウエハの割れを防止することができ、半導体ウエハの運搬、保管に使用する半導体ウエハの収納容器等に有用である。
1、1a、1b、1c、1d トレイ
2 ウエハ保護シート
3 半導体ウエハ
4、4a ウエハ設置部
5、5a 突起部
6 突起部
7 接着剤
8 溝付リング
9 接着剤付フィルム
21 収納容器
22 容器本体
23 蓋体
24 保持具
31 底板
32 保持部材
35 蓋板
36 側壁部材
41 下部クッション材
42 上部クッション材
2 ウエハ保護シート
3 半導体ウエハ
4、4a ウエハ設置部
5、5a 突起部
6 突起部
7 接着剤
8 溝付リング
9 接着剤付フィルム
21 収納容器
22 容器本体
23 蓋体
24 保持具
31 底板
32 保持部材
35 蓋板
36 側壁部材
41 下部クッション材
42 上部クッション材
Claims (6)
- 半導体ウエハを上下面が半導体保護シートではさまれた状態で搭載されたトレイを複数段積層して収納する半導体ウエハの収納容器であって、
周辺部に設けられる円筒型の側壁部材と、
前記収納容器の内面側に相当する部分にクッション材が設けられる蓋体と、
前記収納容器の内面側に相当する部分にクッション材が設けられる底板と
を有し、前記トレイが、
前記半導体ウエハを搭載するウエハ設置部と、
前記ウエハ設置部より外周部に形成されて前記ウエハ設置部のトレイ下面よりも上方に突出する第1の突起部と、
前記第1の突起部より外周部に形成されて前記ウエハ設置部のトレイ下面よりも下方に突出する第2の突起部と
を備えることを特徴とする半導体ウエハの収納容器。 - 半導体ウエハを上下面が半導体保護シートではさまれた状態で搭載されたトレイを複数段積層して収納する半導体ウエハの収納容器であって、
周辺部に設けられる円筒型の側壁部材と、
前記収納容器の内面側に相当する部分にクッション材が設けられる蓋体と、
前記収納容器の内面側に相当する部分にクッション材が設けられる底板と
を有し、前記トレイが、
前記半導体ウエハを搭載するウエハ設置部と、
前記ウエハ設置部より外周部に形成されて前記ウエハ設置部のトレイ下面よりも上方に突出する第1の突起部と、
前記ウエハ設置部と前記第1の突起部とを連結する弾性率がトレイ材料の弾性率より小さい連結部と
を備えることを特徴とする半導体ウエハの収納容器。 - 前記第1の突起部より外周部に形成されて前記ウエハ設置部のトレイ下面よりも下方に突出する第2の突起部をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の半導体ウエハの収納容器。
- 前記連結部が接着剤であることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の半導体ウエハの収納容器。
- 前記連結部が溝付リングであることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の半導体ウエハの収納容器。
- 前記連結部が、前記ウエハ設置部と前記第1の突起部との間の隙間に設けた状態で接着剤付きフィルムを介して連結されることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の半導体ウエハの収納容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008029859A JP2009190735A (ja) | 2008-02-12 | 2008-02-12 | 半導体ウエハの収納容器 |
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JP2008029859A JP2009190735A (ja) | 2008-02-12 | 2008-02-12 | 半導体ウエハの収納容器 |
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JP2009190735A true JP2009190735A (ja) | 2009-08-27 |
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ID=41073114
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JP2008029859A Pending JP2009190735A (ja) | 2008-02-12 | 2008-02-12 | 半導体ウエハの収納容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009190735A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014044279A (ja) * | 2012-08-27 | 2014-03-13 | Japan Display Inc | 表示パネル |
KR20200025227A (ko) * | 2018-08-29 | 2020-03-10 | 정성진 | 전자부품 트레이용 수납필름부재 |
CN113734582A (zh) * | 2021-08-27 | 2021-12-03 | 深圳市鑫达辉软性电路科技有限公司 | 一种fpc流转本 |
-
2008
- 2008-02-12 JP JP2008029859A patent/JP2009190735A/ja active Pending
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