JP2009189278A - 梅肉エキスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 梅肉エキスを製造する際に、梅の果実をすりおろす必要が無く、非常に簡便かつ効率的に、梅肉エキスを製造することができる方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明に係る梅肉エキスの製造方法は、蜂蜜に梅を浸漬し、浸透圧の作用を利用して、浸漬した梅の果汁を前記蜂蜜中に吸収させて梅果汁入り蜂蜜を得てから、この梅果汁入り蜂蜜を加熱し、当該梅果汁入り蜂蜜から所定の水分量を除去して梅肉エキスを得ることを特徴としている。また、本発明に係る梅肉エキスの製造方法は、糖が溶解した水溶液に梅を浸漬し、浸透圧の作用を利用して、浸漬した梅の果汁を前記水溶液中に吸収させて梅果汁入りシロップを得てから、この梅果汁入りシロップを加熱し、当該梅果汁入りシロップから所定の水分量を除去して梅肉エキスを得ることも特徴としている。
【選択図】なし
【解決手段】 本発明に係る梅肉エキスの製造方法は、蜂蜜に梅を浸漬し、浸透圧の作用を利用して、浸漬した梅の果汁を前記蜂蜜中に吸収させて梅果汁入り蜂蜜を得てから、この梅果汁入り蜂蜜を加熱し、当該梅果汁入り蜂蜜から所定の水分量を除去して梅肉エキスを得ることを特徴としている。また、本発明に係る梅肉エキスの製造方法は、糖が溶解した水溶液に梅を浸漬し、浸透圧の作用を利用して、浸漬した梅の果汁を前記水溶液中に吸収させて梅果汁入りシロップを得てから、この梅果汁入りシロップを加熱し、当該梅果汁入りシロップから所定の水分量を除去して梅肉エキスを得ることも特徴としている。
【選択図】なし
Description
本発明は、梅肉エキスの製造方法に関し、特に、梅肉エキスの製造工程において、梅の果実をすりおろす必要が無く、非常に簡便かつ効率的に、梅肉エキスを製造することができる方法に関する。
「梅肉エキス」とは、梅の果汁を煮詰めたものであって、古くから薬用として供されている食品の一つである。そして、この梅肉エキスは、一般的に、次のような方法によって製造されている。
まず、梅の果実をおろし器ですりおろし、これを布かガーゼで濾して、梅の果汁を得る。次に、得た果汁を鍋等に入れ、真っ黒なあめ状になるまで煮詰める。このようにして、梅肉エキスを製造する。
ところで、以上に説明したような、従来の梅肉エキスの製造方法においては、梅の果汁を得る工程において、梅の果実をすりおろす必要がある。そのため、すりおろしに手間が掛かり、簡便かつ効率的に、梅肉エキスを製造することが困難である、という問題があった。
本発明者は、このような実情のもと、従来のものと変わらない栄養素等を有しながらも、より簡便かつ効率的に、梅肉エキスを製造する方法について、鋭意検討を重ねた。その結果、本発明者は、従来の方法とはまったく異なる方法によって、梅の果実をすりおろすこと無く、従来のものと同等の梅肉エキスを製造することができる、という知見を得、本発明を創作するに至った。
なお、本発明を出願するにあたって、出願人において過去の特許文献等を調査したところ、梅肉エキスの製造方法に関する技術について、下記の文献を発見することができたが、本発明に係る技術的思想等を詳述したものについては、発見することができなかった。
本発明は、梅肉エキスを製造する際に、梅の果実をすりおろす必要が無く、非常に簡便かつ効率的に、梅肉エキスを製造することができる方法を提供することを目的とする。
そのための手段として、本発明に係る梅肉エキスの製造方法は、蜂蜜に梅を浸漬し、浸透圧の作用を利用して、浸漬した梅の果汁を前記蜂蜜中に吸収させて梅果汁入り蜂蜜を得てから、この梅果汁入り蜂蜜を加熱し、当該梅果汁入り蜂蜜から所定の水分量を除去して梅肉エキスを得ることを特徴としている。
また、本発明に係る梅肉エキスの製造方法は、糖が溶解した水溶液に梅を浸漬し、浸透圧の作用を利用して、浸漬した梅の果汁を前記水溶液中に吸収させて梅果汁入りシロップを得てから、この梅果汁入りシロップを加熱し、当該梅果汁入りシロップから所定の水分量を除去して梅肉エキスを得ることも特徴としている。
本発明によれば、梅の果実をすりおろすことなく、梅肉エキスを製造できるので、製造工程の省略ができ、梅肉エキスの製造コストを大幅に抑えることができる。また、工業的に大量の梅肉エキスを製造する場合においても、すりおろし器や濾過器等の機器を必要としないため、この点からも、製造コストを抑えることが可能となる。
以下、本発明に係る梅肉エキスの製造方法を実施するための最良の形態について説明する。
まず、適当にカットして梅の果肉を露出させた梅と、この梅の70%〜100%に相当する重量の蜂蜜とを用意する。そして、用意した梅と蜂蜜とを任意の容器に入れ、所定時間、梅を蜂蜜に浸漬する。浸漬した梅からは、浸透圧の作用によって、梅果汁が流出し、これが蜂蜜中に吸収される。
こうして得た梅果汁入り蜂蜜を、鍋等に入れて火にかけ、混ぜながら加熱する。そして、この加熱によって、梅果汁入り蜂蜜を煮詰め、この梅果汁入り蜂蜜から所定の水分量を除去して梅肉エキスを得る。このようにして、本実施形態に係る梅肉エキスを製造する。
なお、以上の実施形態においては、梅を浸漬するものとして、蜂蜜を使用しているが、蜂蜜の代わりに、糖が溶解した水溶液を使用しても構わない。このような水溶液によっても、浸透圧の作用を利用して、梅果汁入りのシロップを得ることができ、得た梅果汁入りシロップを煮詰め、この梅果汁入りシロップから所定の水分量を除去し、梅肉エキスを製造することもできるからである。
なお、糖が溶解した水溶液において使用される「糖」は、これを溶解することによって水溶液が甘味を呈するものであれば、どんな糖を使用しても構わない。例としては、ショ糖、ブドウ糖、果糖等が挙げられる。また、糖が溶解した水溶液には、蜂蜜を溶かしたものも含まれるものとする。蜂蜜には果糖が多く含まれているからである。
また、以上の場合において、梅を蜂蜜に浸漬する時間は、少なくとも、6時間以上とすることが好ましい。これは、6時間以上とすることで、充分な量の梅果汁が、蜂蜜中に吸収されると認められるからである。なお、これは、蜂蜜の代わりに、糖が溶解した水溶液を使用した場合も同じである。
さらに、以上の場合において、梅果汁入り蜂蜜を煮詰め、この梅果汁入り蜂蜜から所定の水分量を除去する際は、加熱前における梅果汁入り蜂蜜の質量の25%〜45%となるまで煮詰めることが好ましい。これは、この範囲内まで煮詰めることによって、本発明に関し、最も品質に優れた梅肉エキスを製造することができるからである。なお、これも、蜂蜜の代わりに、糖が溶解した水溶液を使用した場合も同じである。
また、以上の場合においては、適当にカットして梅の果肉を露出させた梅を使用しているが、これ以外にも、収穫したままの丸ごとの梅や、梅の果肉を砕いたもの、梅の果肉を潰したもの、梅の果皮に穴をあけたり傷を付けたもの等も適宜使用することができる。さらに、本発明において使用する梅は、未完熟の青梅も、完熟した黄色い梅のいずれを使用しても構わない。
また、本発明おいて、蜂蜜には、100%天然の蜂蜜だけではなく、天然の蜂蜜に、糖と水分との混合物等を混入させた、いわゆる「加糖蜂蜜」も含まれるものとする。
なお、従来より、梅肉エキスに蜂蜜を添加した、いわゆる「蜂蜜入り梅肉エキス」なるものも存在しているが、これは、本発明によって得られる「梅肉エキス」とは、まったくの別物である。なぜなら、これは、梅肉エキスを予め作っておいて、これに、蜂蜜を加えた物に過ぎないからである。
なお、一般的には、「梅肉エキス」とは、梅をすりおろして、梅の果汁を得てこれを煮詰めたものをいうが、本発明においては、製造工程において、梅をすりおろしていないものであっても、これを、便宜上、「梅肉エキス」と呼ぶこととしている。
本発明によれば、梅の果汁と糖(蜂蜜の果糖や、その他の糖等)とが共に加熱されるため、血流改善に高い効果があるとされている「ムメフラール」を、多く含む梅肉エキスを製造することもできる。なお、「ムメフラール」についての説明は、特に特許文献1に詳しく記載されているので、ここでの説明は省略する。
次に、以下に示す実施例により、本発明について更に詳細に説明を行う。
未完熟の青梅1kgと、蜂蜜1kgとを用意し、これらを、任意の容器に入れて、青梅を蜂蜜に8時間浸漬した。浸漬した青梅からは、浸透圧の作用によって、梅果汁が流出し、これが蜂蜜中に吸収された。
こうして得た梅果汁入り蜂蜜を、ホウロウ鍋に入れて火にかけ、2時間、混ぜながら加熱し水分を除去した。このようにして、黒色に煮詰まった梅肉エキス450ccを得た。
ここで得た梅肉エキスのムメフラール含有量を、高速液体クロマトグラフ法によって測定した。測定の結果、本実施例に係る梅肉エキスにおいて、ムメフラールの含有量は、100g当たり、316.8mg(0.3168%)であることが確認できた。
Claims (2)
- 蜂蜜に梅を浸漬し、浸透圧の作用を利用して、浸漬した梅の果汁を前記蜂蜜中に吸収させて梅果汁入り蜂蜜を得てから、この梅果汁入り蜂蜜を加熱し、当該梅果汁入り蜂蜜から所定の水分量を除去して梅肉エキスを得ることを特徴とする、梅肉エキスの製造方法。
- 糖が溶解した水溶液に梅を浸漬し、浸透圧の作用を利用して、浸漬した梅の果汁を前記水溶液中に吸収させて梅果汁入りシロップを得てから、この梅果汁入りシロップを加熱し、当該梅果汁入りシロップから所定の水分量を除去して梅肉エキスを得ることを特徴とする、梅肉エキスの製造方法。
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