JP2009165112A - 無線回路装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】送信信号を出力する送信ベースバンド回路(12)と、受信信号を差動RF信号で入力する受信回路(14、15)と、送信ベースバンド回路が出力する送信信号(12)から、RF送信信号の包絡線信号を2乗した包絡線信号を生成する包絡線信号生成回路(24)と、包絡線信号の振幅及び遅延時間を制御するための制御信号を出力する包絡線信号制御回路(20)と、包絡線信号制御回路(20)が出力する制御信号に応じて、包絡線信号の振幅及び遅延時間を制御し、その制御した包絡線信号を受信回路(14、15)の差動RF信号に同相でそれぞれ注入する包絡線信号注入回路(23)とを備える。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明の第1の実施形態に係る無線回路装置の構成を示す図である。第1の実施形態に係る無線回路装置では、送信ベースバンド回路12及び送信RF回路13が、デュプレクサ14を介してアンテナ11と接続されている。送信ベースバンド回路12で生成された送信信号は、送信RF回路13で送信周波数(RF)を持った信号に変換されてアンテナ11から送信される。アンテナ11、デュプレクサ14、送信ベースバンド回路12、及び送信RF回路13によって、送信回路が構成される。
なお、本発明の各実施形態では、アンテナ11で受信した受信信号をデュプレクサ14で差動変換する構成を説明するが、デュプレクサ14とLNA15との間をシングルエンド接続し、LNA15で受信信号を差動変換する構成であってもよい。
アンテナ11及びデュプレクサ14を介して受信される所望波、GSM妨害波、及びリーク送信信号は、LNA15で増幅され、ダウンミキサ17でベースバンド信号に変換される。包絡線信号注入回路23は、包絡線信号制御回路20の制御信号に応じて、包絡線信号生成回路24から出力される包絡線信号の振幅及び遅延時間の少なくとも一方を補正し、補正した包絡線信号をダウンミキサ17の入力にそれぞれに注入する。この注入は、加算器16を用いて、LNA15から出力される差動信号のそれぞれに、包絡線信号注入回路23が出力する同相の補正包絡線信号を加算することで行われる。なお、デュプレクサ14から出力される差動信号のそれぞれに、包絡線信号注入回路23が出力する同相の補正包絡線信号を加算してもよい。
図2に、入力される信号の周波数スペクトラムを示す。送信信号として簡単のためAM変調波を想定する。アンテナ11で受信される信号は、所望波(desire)とCW妨害波(jammer)と受信回路にリークする送信信号(TX leakage)とする。このとき、LNA15及びダウンミキサ17の非線形性により、ダウンミキサ17の出力ではCW妨害波に送信信号の包絡線の2乗成分が重畳される。ここで、ダウンミキサ17の入力にこの送信信号の包絡線の2乗成分を同相信号で入力したとき、この妨害成分がどの程度抑圧されるかを計算する。
図3に、LNA15の等価回路モデルの一例を示す。LNA15は、差動アンプとする。デュプレクサ14から入力されるCW妨害波電圧νja及び送信信号リーク電圧νtx(片側)は、[数1]で表される。ここで、送信信号周波数をftx、CW妨害波周波数をfja、変調波周波数をfmとすると、fm<<ftx<fjaである。また、Aja及びAtxは定数である。
図4に、ダウンミキサ17の等価回路モデルの一例を示す。ダウンミキサ17は、ダブルバランスドミキサとする。ローカル信号νLO(片側)は、[数7]で表される。ここで、ローカル信号周波数をfLOとすると、fja<fLOである。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る無線回路装置の構成を示す図である。第2の実施形態に係る無線回路装置では、送信RF回路13のアーキテクチャーとしてポーラ変調方式が用いられている。ポーラ変調では、ベースバンド信号は送信信号の位相変調信号と包絡線の絶対値信号とで構成される。包絡線信号生成回路24は、送信ベースバンド回路12で生成された包絡線の絶対値信号を2乗するだけでよいため、回路の小型化が可能となる。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る無線回路装置の構成を示す図である。第3の実施形態に係る無線回路装置では、送信RF回路13のアーキテクチャーとして直交変調方式が用いられている。
図8は、本発明の第4の実施形態に係る無線回路装置の構成を示す図である。第5の実施形態に係る無線回路装置は、上記第1の実施形態に係る無線回路装置と比べ、第2ルックアップテーブル51及び可変フィルタ回路52の構成が異なる。可変フィルタ回路52は、例えばデジタルフィルタ回路である。
図9は、本発明の第5の実施形態に係る無線回路装置の構成を示す図である。第5の実施形態に係る無線回路装置は、上記第1の実施形態に係る無線回路装置と比べ、前置歪み回路61の構成が異なる。この前置歪み回路61は、包絡線信号注入回路23が出力する包絡線信号を歪ませて加算器16に付与する構成である。
12 送信ベースバンド回路
13 送信RF回路
14、133、143、153、162 デュプレクサ
15、33、37、48、134、146、154、155、164 増幅器
16、145 加算器
17、136 ダウンミキサ
18 受信ベースバンド回路
19 周波数制御回路
20 包絡線信号制御回路
21、51 ルックアップテーブル
22 温度/電圧検出回路
23 包絡線信号注入回路
24 包絡線信号生成回路
25、32、43 発振器
31 ポーラ変調回路
34、38、42、46 DAC
35 包絡線信号変調回路
36、44 移相器
41 I/Q変調回路
45、47 乗算器
52 可変フィルタ回路
61 前置歪み回路
135、169 フィルタ
141、160 送信回路
142、161 受信回路
144 相殺信号発生部
151 ベースバンドユニット
152 変調ユニット
156 妨害物
166 線形化回路
Claims (14)
- デュプレクサで送受信間を分離する無線回路装置であって、
送信信号を出力する送信ベースバンド回路と、
受信信号を差動信号で入力する受信回路と、
前記送信ベースバンド回路が出力する送信信号から、送信信号の包絡線の2乗成分からなる包絡線信号を生成する包絡線信号生成回路と、
前記包絡線信号の振幅及び前記送信信号に対する前記包絡線信号の遅延時間の少なくとも一方を制御するための制御信号を出力する包絡線信号制御回路と、
前記包絡線信号制御回路が出力する前記制御信号に応じて、前記包絡線信号の振幅及び遅延時間を補正し、当該補正包絡線信号を前記受信回路の差動信号のそれぞれに対して同相で注入し、前記デュプレクサを介して前記受信回路にリークしたリーク送信信号を抑圧する包絡線信号注入回路とを備える、無線回路装置。 - 前記包絡線信号制御回路は、前記デュプレクサを介して前記受信回路にリークしたリーク送信信号と前記補正包絡線信号との加算信号の振幅が実質的にゼロとなるように、前記包絡線信号の振幅及び遅延時間の少なくとも一方を制御する、請求項1に記載の無線回路装置。
- 前記包絡線信号の振幅と遅延時間との関連を示した情報を格納するルックアップテーブルをさらに備え、
前記包絡線信号制御回路は、前記ルックアップテーブルの情報に応じて前記制御信号を出力する、請求項1に記載の無線回路装置。 - 前記ルックアップテーブルは、各送信周波数に対して前記包絡線信号の振幅と遅延時間との関連を示した情報を格納し、
前記包絡線信号制御回路は、送信信号の周波数に応じて前記制御信号を出力する、請求項3に記載の無線回路装置。 - 前記ルックアップテーブルは、各受信周波数に対して前記包絡線信号の振幅と遅延時間との関連を示した情報を格納し、
前記包絡線信号制御回路は、受信信号の周波数に応じて前記制御信号を出力する、請求項3に記載の無線回路装置。 - 前記ルックアップテーブルは、前記無線回路装置に供給される電源電圧に対して前記包絡線信号の振幅と遅延時間との関連を示した情報を格納し、
前記包絡線信号制御回路は、電源電圧に応じて前記制御信号を出力する、請求項3に記載の無線回路装置。 - 前記ルックアップテーブルは、前記無線回路装置内の温度に対して前記包絡線信号の振幅と遅延時間との関連を示した情報を格納し、
前記包絡線信号制御回路は、前記温度に応じて前記制御信号を出力する、請求項3に記載の無線回路装置。 - 前記受信回路は、前記差動信号を増幅する増幅器と、当該増幅器で増幅された差動信号を局部発振信号を用いてベースバンド信号に変換するダウンミキサとを含み、
前記包絡線信号注入回路は、前記制御した包絡線信号を前記受信回路のダウンミキサの入力に注入する、請求項1に記載の無線回路装置。 - 前記受信回路は、前記差動信号を増幅する増幅器と、当該増幅器で増幅された差動信号を局部発振信号を用いてベースバンド信号に変換するダウンミキサとを含み、
前記包絡線信号注入回路は、前記制御した包絡線信号を前記受信回路の増幅器の入力に注入する、請求項1に記載の無線回路装置。 - 前記送信ベースバンド回路は、ポーラ変調方式のベースバンド信号を出力し、
前記包絡線信号生成回路は、前記ベースバンド信号のうち振幅変調信号を2乗して前記包絡線信号を生成する、請求項1に記載の無線回路装置。 - 前記送信ベースバンド回路は、直交変調方式のベースバンド信号を出力し、
前記包絡線信号生成回路は、前記ベースバンド信号のI成分信号とQ成分信号との2乗和によって前記包絡線信号を生成する、請求項1に記載の無線回路装置。 - 前記包絡線信号生成回路の前段にデジタルフィルタ回路をさらに備え、
前記デジタルフィルタ回路のフィルタ係数は、前記デジタルフィルタ回路を通過した前記包絡線信号の周波数特性が、前記リーク送信信号の振幅の周波数特性と実質的に等しくなるように制御される、請求項1に記載の無線回路装置。 - 前記包絡線制御回路と前記受信回路との間に、前記包絡線信号注入回路が出力する包絡線信号を歪ませる前置歪み回路をさらに設けたことを特徴とする、請求項1に記載の無線回路装置。
- 前記包絡線制御回路と前記受信回路との間に、複数の遅延素子の組み合わせを切り換えて任意の遅延時間を調整できる遅延時間切換回路をさらに設けたことを特徴とする、請求項1に記載の無線回路装置。
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