JP2009038214A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アバランシェ耐量が高い半導体装置を提供する。
【解決手段】縦形の半導体装置1において、N+型のシリコン基板11上に、N型のエピタキシャル層12及びP型のベース層13を形成し、ベース層13上にN+型のソース層14及びP+型のキャリア抜き層15を形成する。また、ソース層14、キャリア抜き層15及びベース層13を突き抜けてエピタキシャル層12まで到達する複数本のストライプ状のトレンチゲート電極19を形成する。このとき、ソース層14及びキャリア抜き層15は、トレンチゲート電極19が延びる方向に沿って交互に配置する。そして、キャリア抜き層15の下面を、ソース層14の下面よりも下方に位置させる。
【選択図】図1
【解決手段】縦形の半導体装置1において、N+型のシリコン基板11上に、N型のエピタキシャル層12及びP型のベース層13を形成し、ベース層13上にN+型のソース層14及びP+型のキャリア抜き層15を形成する。また、ソース層14、キャリア抜き層15及びベース層13を突き抜けてエピタキシャル層12まで到達する複数本のストライプ状のトレンチゲート電極19を形成する。このとき、ソース層14及びキャリア抜き層15は、トレンチゲート電極19が延びる方向に沿って交互に配置する。そして、キャリア抜き層15の下面を、ソース層14の下面よりも下方に位置させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置に関し、特に、トレンチゲート電極を備えた縦形の半導体装置に関する。
縦形パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)などの縦形の電力用半導体装置において、セル面積を縮小し、オン抵抗を低減するために、トレンチゲート電極を設ける技術が開発されている。このような半導体装置においては、例えばN+型の半導体基板上にN型のエピタキシャル層を形成し、その上にP型のベース層を形成し、トレンチゲート電極を、ベース層の上面からベース層を突き抜けてエピタキシャル層に達するように形成する。そして、ベース層の上層部におけるトレンチゲート電極間の領域に、N+型のソース層を形成する。そして、例えば、トレンチゲート電極に正電位を印加することにより、P型のベース層におけるトレンチゲート電極の近傍に反転層を形成し、ソース層とエピタキシャル層との間に電子をキャリアとして電流を流すことができる。
しかしながら、このような半導体装置においては、動作時にブレークダウンが発生したときに、キャリアがうまく抜けないと、キャリアの移動に伴って熱が発生し、半導体装置が熱破壊されてしまうことがある。そこで、ベース層の上層部に、ソース層の他に、キャリア抜き層を設ける。キャリア抜き層は、半導体装置内で発生したキャリアを排出するための層であり、例えば正孔を排出させたい場合には、キャリア抜き層の導電型をP+型とする。これにより、キャリアが効率的に抜けるようになり、半導体装置が熱破壊しにくくなる。すなわち、アバランシェ耐量が向上する。
また、トレンチゲート電極の配列周期を縮小して、セルのより一層の微細化を図るために、トレンチゲート電極の配列方向とソース層及びキャリア抜き層の配列方向とを、相互に直交させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。配列方向を直交させることにより、トレンチゲート電極間の領域において、トレンチゲート電極の配列方向に沿ってソース層及びキャリア抜き層を配列させる必要がなくなり、トレンチゲート電極の配列周期を縮めることができる。また、ソース層及びキャリア抜き層の配列周期及び配列の位相を、トレンチゲート電極の配列から独立して設定することができる。
このような半導体装置によれば、トレンチゲート電極の配列周期を縮めることができるため、オン抵抗を低減することができる。また、キャリア抜き層の配列周期も縮めることができるため、キャリアが排出されやすくなり、アバランシェ耐量を向上させることができる。しかし、このような半導体装置においても、アバランシェ耐量のより一層の向上が求められている。
本発明の目的は、アバランシェ耐量が高い半導体装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、第1導電型のドレイン層と、前記ドレイン層上に形成された第2導電型のベース層と、前記ベース層上に断続的に形成された第1導電型のソース層と、前記ソース層間に形成された第2導電型のキャリア抜き層と、前記ソース層及び前記キャリア抜き層の配列方向に延び、前記ソース層及び前記キャリア抜き層を突き抜けて前記ドレイン層まで到達する複数本のストライプ状のトレンチゲート電極と、を備え、前記キャリア抜き層の下面は、前記ソース層の下面よりも下方に位置していることを特徴とする半導体装置が提供される。
本発明の他の一態様によれば、第1導電型のドレイン層と、前記ドレイン層よりも上部に形成され、第1導電型ピラー層と第2導電型ピラー層とが交互に配列されたスーパージャンクション層と、前記スーパージャンクション層上に形成された第2導電型のベース層と、前記第2導電型ピラー層の直上域において前記第2導電型ピラー層と一体的に形成され、前記ベース層を突き抜ける第2導電型のキャリア抜き層と、前記ベース層上における前記キャリア抜き層間に形成された第1導電型のソース層と、前記第1導電型ピラー層及び前記第2導電型ピラー層の配列方向に延び、前記ソース層、前記キャリア抜き層及び前記ベース層を突き抜けて前記スーパージャンクション層まで到達する複数本のストライプ状のトレンチゲート電極と、を備えたことを特徴とする半導体装置が提供される。
本発明によれば、アバランシェ耐量が高い半導体装置を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る半導体装置を例示する斜視断面図であり、
図2は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
なお、図2はトレンチゲート電極が延びる方向に沿った断面図であり、図2に記載した矢印は、正孔の移動方向を示している。後述する図3乃至図6についても同様である。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る半導体装置を例示する斜視断面図であり、
図2は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
なお、図2はトレンチゲート電極が延びる方向に沿った断面図であり、図2に記載した矢印は、正孔の移動方向を示している。後述する図3乃至図6についても同様である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る半導体装置1は、Nチャネル型の縦形パワーMOSFETである。半導体装置1においては、例えば、単結晶シリコンからなるシリコン基板11が設けられている。シリコン基板11の導電型はN+型である。シリコン基板11上には、単結晶シリコンからなるエピタキシャル層12が形成されている。エピタキシャル層12の導電型はN型であり、その不純物濃度はシリコン基板11の不純物濃度よりも低い。シリコン基板11及びエピタキシャル層12は、半導体装置1のドレイン層(コレクタ層)として機能する。
エピタキシャル層12上には、P型のベース層13が形成されている。ベース層13は、例えば、P型不純物が注入された単結晶シリコンによって形成されている。また、ベース層13上には、N+型のソース層(エミッタ層)14が断続的に形成されている。更に、ソース層14間には、P+型のキャリア抜き層15が形成されている。すなわち、ソース層14とキャリア抜き層15とは交互に配列されており、ソース層14の上面とキャリア抜き層15の上面とは、同一平面をなしている。例えば、キャリア抜き層15の表面の不純物濃度は、ソース層14の表面の不純物濃度よりも高く、一例では、キャリア抜き層15の表面の不純物濃度は約8×1019cm−3であり、ソース層14の表面の不純物濃度は約6×1019cm−3である。なお、ここでいう不純物濃度とは、電気伝導に寄与する実効的な不純物濃度である。これにより、キャリア抜き層15と後述するソース電極(図示せず)の両方のオーミック抵抗を低減させることができる。そして、キャリア抜き層15は、ソース層14よりも下方まで延出している。すなわち、キャリア抜き層15の下面は、ソース層14の下面よりも下方に位置している。
ソース層14及びキャリア抜き層15を形成する際には、先ず、シリコン基板11上にエピタキシャル層12及びベース層13を形成した後、ベース層13の上面の全面にN型不純物をイオン注入する。次に、1枚のマスクを使用して、一定周期で配列された複数本のストライプ状の領域に、P型不純物を選択的にイオン注入する。このとき、P型不純物の注入量は、先にイオン注入したN型不純物の注入量よりも十分に多く設定する。これにより、P型不純物が注入された領域は、N型不純物の作用が打ち消されてP+型となり、キャリア抜き層15となる。一方、P型不純物が注入されなかった領域は、N型不純物の作用が有効なままであり、N+型のソース層14となる。一例では、N型不純物の注入量はソース層14の表面の不純物濃度が6×1019cm−3となるような注入量とし、P型不純物の注入量は1.4×1020cm−3の不純物量に相当する注入量とする。これにより、キャリア抜き層15の表面の実効的な不純物濃度は、8×1019cm−3となる。そして、イオン注入時の加速電圧を制御することにより、キャリア抜き層15の下面をソース層14の下面よりも下方に位置させることができる。このようにすれば、ソース層14とキャリア抜き層15との間で位置合わせを行うことなく、これらの層を形成することができる。また、ソース層14及びキャリア抜き層15の形成工程を短縮することができる。なお、工程数は増加するものの、ソース層14とキャリア抜き層15とを相互に別のマスクによって形成してもよい。
このように、シリコン基板11上には、エピタキシャル層12及びベース層13がこの順に積層され、その上にソース層14及びキャリア抜き層15が形成されている。そして、エピタキシャル層12、ベース層13、ソース層14及びキャリア抜き層15からなる積層体16には、その上面側から、複数本のトレンチ17が形成されている。各トレンチ17の形状はストライプ状であり、ソース層14及びキャリア抜き層15の配列方向に延び、ソース層14、キャリア抜き層15及びベース層13を突き抜けて、エピタキシャル層12の途中まで到達している。トレンチ17は相互に平行に且つ一定の周期で配列されている。
トレンチ17の内面上には、例えば酸化シリコン(SiO2)からなるゲート酸化膜18が形成されている。そして、トレンチ17の内部における上部を除く部分には、導電性のポリシリコンが埋設されており、トレンチゲート電極19を構成している。トレンチゲート電極19は、ゲート酸化膜18によって積層体16から絶縁されている。また、トレンチ17内の上部、すなわち、トレンチゲート電極19上には、絶縁膜20が埋設されている。トレンチゲート電極19は、ソース層14及びキャリア抜き層15の配列方向に延び、従って、トレンチゲート電極19の配列方向は、ソース層14及びキャリア抜き層15の配列方向に対して直交している。更に、トレンチゲート電極19の下端は、ベース層13の下面よりも下方に位置している。
積層体16上には、ソース層14及びキャリア抜き層15にオーミック接続されたソース電極(図示せず)、及び絶縁膜20に形成された開口部(図示せず)を介してトレンチゲート電極19にオーミック接続されたゲート電極(図示せず)が設けられている。また、積層体16上には、ゲート電極をソース層14、キャリア抜き層15及びソース電極から絶縁する絶縁膜(図示せず)も設けられている。一方、シリコン基板11の下面上には、シリコン基板11とオーミック接続されたドレイン電極(図示せず)が設けられている。ソース電極、ゲート電極及びドレイン電極は、例えば金属により形成されている。
次に、本実施形態に係る半導体装置1の作用効果について説明する。
半導体装置1がオン状態にあるときは、ソース層14とシリコン基板11との間に電子電流が流れており、ソース層14とシリコン基板11との間の電位差は極めて小さい。一方、半導体装置1がオフ状態に切り替わると、ソース層14とシリコン基板1との間の電位差が急激に上昇し、一時的に本来のオフ状態における電位差を超えて、過電圧の状態となる。このとき、トレンチ17の下端部においてブレークダウンが発生し、電子正孔対が発生する。そして、発生した正孔が、ベース層13内をソース電極側に向かって移動する。
半導体装置1がオン状態にあるときは、ソース層14とシリコン基板11との間に電子電流が流れており、ソース層14とシリコン基板11との間の電位差は極めて小さい。一方、半導体装置1がオフ状態に切り替わると、ソース層14とシリコン基板1との間の電位差が急激に上昇し、一時的に本来のオフ状態における電位差を超えて、過電圧の状態となる。このとき、トレンチ17の下端部においてブレークダウンが発生し、電子正孔対が発生する。そして、発生した正孔が、ベース層13内をソース電極側に向かって移動する。
このとき、正孔がP+型のキャリア抜き層15に到達すれば、この正孔は、キャリア抜き層15及びソース電極(図示せず)を介して、半導体装置1の外部に速やかに排出される。この場合、キャリア抜き層15内を正孔が移動する際の抵抗は小さいため、この正孔の移動に伴う発熱も小さい。これに対して、正孔がN+型のソース層14に到達すると、この正孔は半導体装置1から排出されにくく、且つ、正孔がソース層14内を移動する際に、大きな発熱を伴う。従って、ベース層13内を通過する正孔のうち、キャリア抜き層15に到達する正孔の割合が高いほど、半導体装置1全体の発熱量が少なく、半導体装置1が熱破壊される可能性が低くなる。
本実施形態においては、キャリア抜き層15の下面がソース層14の下面よりも低い位置に位置しており、キャリア抜き層15がソース層14よりも下方に向けて突出している。これにより、図2に示すように、トレンチ17の下端17aにおいて発生した正孔が、キャリア抜き層15に捕捉され易くなる。この結果、正孔が効率的に排出され、アバランシェ耐量を向上させることができる。
また、本実施形態においては、ソース層14及びキャリア抜き層15の配列方向が、トレンチゲート電極19の配列方向に対して直交している。これにより、トレンチゲート電極19の配列方向に沿って、ソース層14及びキャリア抜き層15の双方を配置する必要がなくなる。また、トレンチゲート電極19との間で、位置合わせを行う必要がなくなる。この結果、ソース層14及びキャリア抜き層15の配列周期を短くすることができる。そして、キャリア抜き層15の配列周期を短くするほど、ベース層13内の任意の位置からキャリア抜き層15までの平均距離が短くなり、正孔がキャリア抜き層15に引き込まれやすくなる。これにより、半導体装置のアバランシェ耐量が向上する。また、トレンチゲート電極19の配列周期を短くすることもできるため、半導体装置のオン抵抗を低減することができる。これにより、消費電力を低減することが可能となる。
例えば、ソース層14及びキャリア抜き層15のうち少なくとも一方の幅を、0.1乃至0.5μm程度とすることができる。一例では、ソース層及びキャリア抜き層の配列方向がトレンチゲート電極の配列方向と一致している従来の半導体装置においては、ソース層の幅は1μm程度、キャリア抜き層の幅は1μm程度までしか縮小することができないが、本実施形態に係る半導体装置1においては、ソース層14の幅を0.2μm程度、キャリア抜き層15の幅を0.2μm程度まで縮小することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図3は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
図3に示すように、本実施形態に係る半導体装置2においては、キャリア抜き層15が、ベース層13を突き抜けてエピタキシャル層12内に進入しており、キャリア抜き層15の下面が、ベース層13の下面よりも下方に位置している。
図3は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
図3に示すように、本実施形態に係る半導体装置2においては、キャリア抜き層15が、ベース層13を突き抜けてエピタキシャル層12内に進入しており、キャリア抜き層15の下面が、ベース層13の下面よりも下方に位置している。
本実施形態によれば、キャリア抜き層15の下面がベース層13の下面よりも下方に位置しているため、トレンチ17の下端17aでブレークダウンによって発生した正孔の一部は、ベース層13内に進入する前に、キャリア抜き層15に到達する。これにより、正孔をより効果的に排出できると共に、正孔の移動に伴う発熱をより効果的に抑えることができる。この結果、半導体装置のアバランシェ耐量をより一層向上させることができる。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図4は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
図5(a)は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図であり、(b)乃至(d)は、縦軸に位置をとり、横軸に不純物濃度をとって、(a)に示すA−A’線における不純物濃度プロファイルを例示するグラフ図である。なお、図5(b)乃至(d)の縦軸に示す位置は、(a)に示す断面図における位置に対応している。
図4に示すように、本実施形態に係る半導体装置3においては、キャリア抜き層15が、ベース層13を突き抜けてエピタキシャル層12内に進入し、トレンチ17よりも下方の位置まで到達している。すなわち、キャリア抜き層15の下面が、トレンチ17の下端17aよりも下方に位置している。
図4は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
図5(a)は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図であり、(b)乃至(d)は、縦軸に位置をとり、横軸に不純物濃度をとって、(a)に示すA−A’線における不純物濃度プロファイルを例示するグラフ図である。なお、図5(b)乃至(d)の縦軸に示す位置は、(a)に示す断面図における位置に対応している。
図4に示すように、本実施形態に係る半導体装置3においては、キャリア抜き層15が、ベース層13を突き抜けてエピタキシャル層12内に進入し、トレンチ17よりも下方の位置まで到達している。すなわち、キャリア抜き層15の下面が、トレンチ17の下端17aよりも下方に位置している。
また、図5(a)乃至(d)に示すように、キャリア抜き層15におけるエピタキシャル層12内に突出した部分(以下、「突出部分」という)の不純物濃度は、その上部から下部に向かうにつれて減少しているが、プロファイルの形状は種々の形状をとり得る。すなわち、図5(b)に示すように、突出部分の上部の不純物濃度は、キャリア抜き層15におけるベース層13内に埋め込まれた部分(以下、「埋設部分」という)の不純物濃度と略等しい高い濃度となっており、突出部分の下部において不純物濃度が急峻に変化していてもよく、(c)に示すように、突出部分の全体にわたって不純物濃度が連続的になだらかに減少していてもよく、(d)に示すように、突出部分の全体にわたって、不純物濃度が埋設部分よりも低い略一定の濃度、例えば、ベース層13の不純物濃度と同程度の濃度になっていてもよい。図5(d)に示すような不純物濃度プロファイルは、キャリア抜き層15を形成する際のインプラを、ベース層13を形成する際のインプラよりも浅くすることにより実現することができる。
本実施形態によれば、キャリア抜き層15の下面を構成するPN界面が、トレンチ17の下端よりもシリコン基板11側に位置しているため、シリコン基板11とソース層14との間に大きな電圧が印加されると、ブレークダウンはトレンチ17の下端17aではなく、キャリア抜き層15の下面において発生する。このため、このブレークダウンによって発生した正孔は、キャリア抜き層15内に直接進入し、キャリア抜き層15内を通過して、半導体装置3の外部に排出される。従って、この正孔は、エピタキシャル層12内及びベース層13内を流れることがない。この結果、本実施形態に係る半導体装置3は、アバランシェ耐量が極めて高い。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第2の実施形態と同様である。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図6は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
図6に示すように、本実施形態に係る半導体装置4においては、エピタキシャル層12とベース層13との間に、スーパージャンクション層(以下、「SJ層」ともいう)21が設けられている。
図6は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
図6に示すように、本実施形態に係る半導体装置4においては、エピタキシャル層12とベース層13との間に、スーパージャンクション層(以下、「SJ層」ともいう)21が設けられている。
SJ層21においては、トレンチ17が延びる方向に沿って、N型ピラー層22とP型ピラー層23とが交互に配列されている。そして、キャリア抜き層15はベース層13の下面まで到達しており、P型ピラー層23の直上域においてP型ピラー層23と一体的に形成されている。また、トレンチ17は、ソース層14、キャリア抜き層15及びベース層13を突き抜けて、SJ層21まで到達している。P型ピラー層23におけるP型不純物の濃度はキャリア抜き層15におけるP型不純物の濃度よりも低く、各P型ピラー層23のP型不純物量と各N型ピラー層22のN型不純物量とは相互に略等しくなっている。なお、キャリア抜き層15とP型ピラー層23との界面におけるP型不純物の濃度変化は必ずしも非連続的又は急峻である必要はなく、なだらかに連続的に変化していてもよい。また、本実施形態においても、前述の第1の実施形態と同様に、キャリア抜き層15の表面の不純物濃度を、ソース層14の表面の不純物濃度よりも高くしてもよい。
本実施形態によれば、スーパージャンクション層を持ち、アバランシェ耐量が高い半導体装置を実現することができる。本実施形態における上記以外の構成及び製造方法は、前述の第3の実施形態と同様である。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図7は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
図7に示すように、本実施形態に係る半導体装置5においては、前述の第4の実施形態に係る半導体装置4(図6参照)の構成に加えて、エピタキシャル層12とスーパージャンクション層21との間に、導電型がN−型の抵抗層24が設けられている。抵抗層24におけるN型不純物の濃度は、エピタキシャル層12におけるN型不純物の濃度及びN型ピラー層22におけるN型不純物の濃度よりも低く、従って、抵抗層24の抵抗率は、エピタキシャル層12の抵抗率及びN型ピラー層22の抵抗率よりも高い。
図7は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
図7に示すように、本実施形態に係る半導体装置5においては、前述の第4の実施形態に係る半導体装置4(図6参照)の構成に加えて、エピタキシャル層12とスーパージャンクション層21との間に、導電型がN−型の抵抗層24が設けられている。抵抗層24におけるN型不純物の濃度は、エピタキシャル層12におけるN型不純物の濃度及びN型ピラー層22におけるN型不純物の濃度よりも低く、従って、抵抗層24の抵抗率は、エピタキシャル層12の抵抗率及びN型ピラー層22の抵抗率よりも高い。
本実施形態によれば、抵抗層24により、ソース層14とシリコン基板11との間に印加される電圧の一部を保持することができる。これにより、耐圧が高いセミスーパージャンクション構造の半導体装置であって、アバランシェ耐量が高い半導体装置を得ることができる。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第4の実施形態と同様である。
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
図8は、本実施形態に係る半導体装置を例示する斜視断面図であり、
図9は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
図8に示すように、本実施形態に係る半導体装置6においては、前述の第1の実施形態に係る半導体装置1と比較して、トレンチ17間の領域において、ベース層13がトレンチ17よりも下方まで突出している点が異なっている。但し、トレンチ17はベース層13には埋もれていない。すなわち、トレンチ17の直下域にはベース層13は設けられておらず、ゲート絶縁膜18の下端はエピタキシャル層12と接している。本実施形態における上記以外の構成は、前述の第1の実施形態と同様である。
図8は、本実施形態に係る半導体装置を例示する斜視断面図であり、
図9は、本実施形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
図8に示すように、本実施形態に係る半導体装置6においては、前述の第1の実施形態に係る半導体装置1と比較して、トレンチ17間の領域において、ベース層13がトレンチ17よりも下方まで突出している点が異なっている。但し、トレンチ17はベース層13には埋もれていない。すなわち、トレンチ17の直下域にはベース層13は設けられておらず、ゲート絶縁膜18の下端はエピタキシャル層12と接している。本実施形態における上記以外の構成は、前述の第1の実施形態と同様である。
本実施形態によれば、ブレークダウンはベース層13の下端におけるエピタキシャル層12との界面において発生する。そして、このブレークダウンによって発生した正孔は、ベース層13内を通過し、キャリア抜き層15に到達し、半導体装置6から排出される。本実施形態における上記以外の作用効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
図10は、本実施形態に係る半導体装置を例示する斜視断面図である。
図10に示すように、本実施形態に係る半導体装置7においては、前述の第6の実施形態に係る半導体装置6と比較して、トレンチ17の直下域に、トレンチ17に接するように、N型の拡散層26が設けられている点が異なっている。拡散層26の下端は、ベース層13の下端よりも上方に位置している。本実施形態における上記以外の構成は、前述の第6の実施形態と同様である。
図10は、本実施形態に係る半導体装置を例示する斜視断面図である。
図10に示すように、本実施形態に係る半導体装置7においては、前述の第6の実施形態に係る半導体装置6と比較して、トレンチ17の直下域に、トレンチ17に接するように、N型の拡散層26が設けられている点が異なっている。拡散層26の下端は、ベース層13の下端よりも上方に位置している。本実施形態における上記以外の構成は、前述の第6の実施形態と同様である。
本実施形態によれば、トレンチ17の底部に接するようにベース層13と逆極性の拡散層26を形成することにより、ベース層13をトレンチ17よりも深く形成することが容易になる。また、ベース層13内にトレンチ17が埋もれてしまうことを確実に回避することができる。なお、仮に、トレンチ17がベース層13に埋もれてしまうと、半導体装置7はMOS動作ができなくなり、致命的な欠陥となる。本実施形態における上記以外の作用効果は、前述の第6の実施形態と同様である。
なお、前述の第4及び第5の実施形態に係るSJ層が設けられた半導体装置においても、第6の実施形態と同様に、ベース層13がトレンチ17よりも下方まで突出していてもよい。このような構造は、インプラの加速電圧を高くすることにより実現可能である。また、第7の実施形態と同様に、トレンチ17の底部に拡散層26が設けられていてもよい。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。例えば、前述の各実施形態においては、第1導電型をN型、第2導電型をP型として説明したが、本発明はこれに限定されず、これらの導電型は逆でもよい。ベース層の導電型をN型とすれば、例えばリンなどのN型不純物は、熱酸化処理によりゲート酸化膜を形成する際に、このゲート酸化膜に取り込まれることがないため、ベース層におけるゲート酸化膜に接する領域の不純物濃度が低下してしまうことがなく、チャネル長が短縮してしまうことがない。このため、ベース層の幅をより一層低減し、セルの微細化を図ることができる。
なお、前述の各実施形態から導かれる本発明の他の態様として、前記トレンチゲート電極は前記ベース層を突き抜けており、前記トレンチゲート電極の下端は、前記ベース層の下面よりも下方に位置していることを特徴とする請求項1記載の半導体装置も可能である。
更に他の態様として、前記キャリア抜き層の下面は、前記ベース層の下面よりも下方に位置していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置も可能である。
更に他の態様として、前記ソース層及び前記キャリア抜き層は、前記ベース層の上面の全面に第1導電型不純物を注入した後、第2導電型不純物を複数本のストライプ状の領域に選択的に注入することによって形成されたものであり、前記キャリア抜き層の表面の不純物濃度は、前記ソース層の表面の不純物濃度よりも高いことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の半導体装置も可能である。
更に他の態様として、前記キャリア抜き層の下面は、前記ベース層の下面よりも下方に位置していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置も可能である。
更に他の態様として、前記ソース層及び前記キャリア抜き層は、前記ベース層の上面の全面に第1導電型不純物を注入した後、第2導電型不純物を複数本のストライプ状の領域に選択的に注入することによって形成されたものであり、前記キャリア抜き層の表面の不純物濃度は、前記ソース層の表面の不純物濃度よりも高いことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の半導体装置も可能である。
1、2、3、4、5、6、7 半導体装置、11 シリコン基板、12 エピタキシャル層、13 ベース層、14 ソース層、15 キャリア抜き層、16 積層体、17 トレンチ、17a トレンチの下端、18 ゲート酸化膜、19 トレンチゲート電極、20 絶縁膜、21 スーパージャンクション層、22 N型ピラー層、23 P型ピラー層、24 抵抗層、26 拡散層
Claims (5)
- 第1導電型のドレイン層と、
前記ドレイン層上に形成された第2導電型のベース層と、
前記ベース層上に断続的に形成された第1導電型のソース層と、
前記ソース層間に形成された第2導電型のキャリア抜き層と、
前記ソース層及び前記キャリア抜き層の配列方向に延び、前記ソース層及び前記キャリア抜き層を突き抜けて前記ドレイン層まで到達する複数本のストライプ状のトレンチゲート電極と、
を備え、
前記キャリア抜き層の下面は、前記ソース層の下面よりも下方に位置していることを特徴とする半導体装置。 - 前記トレンチゲート電極が埋設されたトレンチ間の領域において、前記ベース層は前記トレンチよりも下方に突出していることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記トレンチの直下域に設けられ、前記トレンチに接する第1導電型の拡散層をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
- 前記キャリア抜き層の下面は、前記トレンチゲート電極が埋設されたトレンチの下端よりも下方に位置していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置。
- 第1導電型のドレイン層と、
前記ドレイン層よりも上部に形成され、第1導電型ピラー層と第2導電型ピラー層とが交互に配列されたスーパージャンクション層と、
前記スーパージャンクション層上に形成された第2導電型のベース層と、
前記第2導電型ピラー層の直上域において前記第2導電型ピラー層と一体的に形成され、前記ベース層を突き抜ける第2導電型のキャリア抜き層と、
前記ベース層上における前記キャリア抜き層間に形成された第1導電型のソース層と、
前記第1導電型ピラー層及び前記第2導電型ピラー層の配列方向に延び、前記ソース層、前記キャリア抜き層及び前記ベース層を突き抜けて前記スーパージャンクション層まで到達する複数本のストライプ状のトレンチゲート電極と、
を備えたことを特徴とする半導体装置。
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JP2007201220A JP2009038214A (ja) | 2007-08-01 | 2007-08-01 | 半導体装置 |
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JP2015173291A (ja) * | 2015-06-02 | 2015-10-01 | 株式会社東芝 | 半導体装置 |
US9590030B2 (en) | 2009-12-15 | 2017-03-07 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device having diode characteristic |
-
2007
- 2007-08-01 JP JP2007201220A patent/JP2009038214A/ja active Pending
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