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JP2009028575A - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】Rhの熱安定性を更に高めて高温耐久性に優れた排ガス浄化用触媒とする。
【解決手段】Rhが固溶可能な第1酸化物担体10と、Rhの限界固溶量が第1酸化物担体10より少なく第1酸化物担体10と固溶しない第2酸化物担体11と、が互いに粒子として混在し、少なくとも第1酸化物担体10にRhが担持されている。
リーン雰囲気でRhは第1酸化物担体10に固溶して原子レベルで分散し、リッチ雰囲気で還元されることで微細な金属Rhとなる。これが繰り返されることで、Rhの粒成長が抑制され劣化が防止される。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の排ガス中の有害成分を効率よく浄化できる排ガス浄化用触媒に関し、詳しくはRhの劣化を防止できる排ガス浄化用触媒に関する。
リーンバーンエンジン用の排ガス浄化用触媒として、貴金属とNOx 吸蔵材とを含むNOx 吸蔵還元型触媒が用いられている。このNOx 吸蔵還元型触媒は、リーン雰囲気でNOx 吸蔵材にNOx を吸蔵し、リッチスパイク時にNOx 吸蔵材から放出されたNOx を雰囲気中に豊富に存在するHCなどの還元成分によって還元浄化する。
このNOx 吸蔵還元型触媒には、一般にPtとRhとが担持されている。Ptは酸化活性に優れ、HC及びCOを酸化浄化するとともに、NOをNO2 に酸化してNOx 吸蔵材に吸蔵され易くする機能をもつ。またRhはNOx を還元するとともに、硫黄酸化物によって被毒劣化したNOx 吸蔵材から硫黄酸化物を脱離させる機能をもつ。
すなわちRhにより、排ガス中のHCとH2O から還元力の高い水素が生成され(水蒸気改質反応)、この水素がNOx の還元と、NOx 吸蔵材の硫酸塩あるいは亜硫酸塩からのSOx の脱離に大きく寄与する。これによりリッチパルス時のNOx 還元量が高く、硫黄被毒も著しく少なくなる。
ところがNOx 吸蔵還元型触媒は、リーン雰囲気とリッチ雰囲気とが交互に繰り返される特殊な雰囲気下で用いられ、触媒の表面で酸化反応と還元反応とが頻繁に行われるため、担持されている貴金属が熱劣化を生じやすいという問題がある。この熱劣化の原因としては、PtとRhとの合金化、Pt又はRhの粒成長などが知られている。
ところでRhが担持される担体としては、Rhの水蒸気改質反応活性を向上させるジルコニアを用いることが望ましい。ところがジルコニアは、貴金属の担体として用いられることが多いアルミナと比較して耐熱性が低く、排ガス浄化用触媒としての使用時の熱により比表面積が減少し、これにより担持されているRhの分散性が低下して浄化性能が低下するという不具合がある。
またジルコニアによるRhの水蒸気改質反応活性の向上作用は必ずしも充分ではなく、Rhの水蒸気改質反応活性をさらに向上させる担体の開発が課題となっている。
そこで特開平11−226404号公報には、多孔質粒子よりなる第1担体にPtとNOx 吸蔵材とを担持した第1粉末と、アルカリ土類金属及び希土類元素の少なくとも一方で安定化されたジルコニアよりなる第2担体にRhを担持した第2粉末とが混在してなる排ガス浄化用触媒が提案されている。
このようにPtとRhとを異なる担体粒子に分離して担持することで、合金化を抑制することができる。またアルカリ土類金属あるいは希土類元素で安定化されたジルコニア粒子にRhを担持することで、水蒸気改質反応によって生成する水素によってNOx をさらに効率よく還元することができる。そして担体自体が熱安定化されているので、Rhを安定して担持することができ、Rhの粒成長などを更に抑制することができる。
また特開2000−070717号公報には、核粒子の表面にアルカリ土類金属あるいは希土類元素で安定化されたジルコニアよりなる被覆層を形成した触媒担体に、NOx 吸蔵材と貴金属とを担持してなる排ガス浄化用触媒が提案されている。この触媒によれば、被覆層がNOx 吸蔵材と反応し難いため、高温での耐久性が向上する。
特開平11−226404号公報 特開2000−070717号公報
ところがアルカリ土類金属あるいは希土類元素で安定化されたジルコニアは、ある程度Rhの安定化に寄与するものの必ずしも十分とは云えず、Rhの熱安定化に優れた(特に耐久後の粒成長が抑制された)担体の開発が望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、Rhの熱安定性を更に高めて高温耐久性に優れた排ガス浄化用触媒を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、Rhが固溶可能な第1酸化物担体と、Rhの限界固溶量が第1酸化物担体より少なく第1酸化物担体と固溶しない第2酸化物担体と、が互いに粒子として混在し、少なくとも第1酸化物担体にRhが担持されていることにある。
第1酸化物担体は、Rhを0.01〜5質量%担持し 750℃以上で熱処理したときに担持されたRhに対する固溶したRhの割合が70%以上である特性を有し、第2酸化物担体は、Rhを0.01〜5質量%担持し 750℃以上で熱処理したときに担持されたRhに対する固溶したRhの割合が70%未満である特性を有することが望ましい。
また第1酸化物担体及び第2酸化物担体は、それぞれ一次粒子径が50nm以下の微粒子として存在していることが望ましい。
本発明の排ガス浄化用触媒によれば、リーン雰囲気においてはRhは第1酸化物担体に固溶している。すなわちRhは、第1酸化物担体中に原子レベルで分散した安定な状態で存在し、粒成長が生じない。そして排ガスがリッチ雰囲気に変動すると、Rhは還元されて金属Rh粒子となる。原子レベルで固溶していたRhが還元されるため、生成する金属Rh粒子の粒径はきわめて微細である。したがってリッチ雰囲気におけるRhの触媒作用が最大に発現され、NOx の還元反応あるいは硫黄被毒劣化したNOx 吸蔵材から硫黄酸化物を脱離させる反応などが効率よく進行する。
再び排ガスがリーン雰囲気に変動すると、金属Rh粒子は優先的に第1酸化物担体に固溶し、第1酸化物担体中に原子レベルで分散した安定な状態で存在する。
第1酸化物担体は、互いに固溶しない第2酸化物担体と共に互いに粒子として混在しているので、互いの障壁となることで第1酸化物担体粒子どうし及び第2酸化物担体粒子どうしの凝集が抑制される。したがって担体の比表面積の低下が防止され、浄化活性の低下が防止される。そして担体粒子の凝集に伴うRhの凝集も防止できる。
すなわち本発明の排ガス浄化用触媒によれば、Rhの粒成長を確実に防止することができ、浄化性能の耐久性が格段に向上する。
そして第1酸化物担体が一次粒子径50nm以下の微粒子であれば、Rhは第1酸化物担体粒子の表面近傍に固溶していると考えられる。したがってリッチ雰囲気におけるRhの還元反応が容易に進行するので、還元されず固溶した状態のRhが残留するのを防止でき、Rhの利用効率が向上する。
さらに第1酸化物担体及び第2酸化物担体が、それぞれ一次粒子径が50nm以下の微粒子として存在していれば、反応場となるメソ細孔領域の細孔が十分に存在するため、浄化活性がさらに向上する。
本発明の排ガス浄化用触媒は、Rhが固溶可能な第1酸化物担体と、Rhの限界固溶量が第1酸化物担体より少なく第1酸化物担体と固溶しない第2酸化物担体と、が互いに粒子として混在している。Rhが固溶可能な第1酸化物担体としては、欠陥スピネル構造を有する Al2O3、アルカリ土類金属酸化物、BaTiO3などのペロブスカイト型構造の複酸化物などが例示される。
第2酸化物担体は、Rhの限界固溶量が第1酸化物担体より少なく、かつ第1酸化物担体と固溶しないものであり、La、Ca、Yなどで安定化された安定化ZrO2、ZrO2−CeO2固溶体、ZrO2−TiO2固溶体、TiO2などが例示される。Rhの限界固溶量が第1酸化物担体と同量以上の第2酸化物担体を用いた場合には、Rhが第1酸化物担体と第2酸化物担体の両方に固溶することとなり、Rhの利用効率が低下するため、必要以上にRhを担持しなければならずコストアップとなる。
例えば第1酸化物担体は、Rhを0.01〜5質量%担持し 750℃以上で熱処理したときに担持されたRhに対する固溶したRhの割合が70%以上である特性を有するもの、と定義することができる。この場合第2酸化物担体は、Rhを0.01〜5質量%担持し 750℃以上で熱処理したときに担持されたRhに対する固溶したRhの割合が70%未満である特性を有するものと定義される。
第1酸化物担体におけるRhの限界固溶量は、70質量%以上であることが望ましい。ここで限界固溶量とは、酸化物担体とRhとの合計質量に対する酸化物担体中に固溶可能なRhの最大質量の割合をいう。第1酸化物担体におけるRhの限界固溶量がこれより少ないと、触媒として必要量のRhを担持したときにリーン雰囲気において固溶しないRhが生じることになり、そのRhに粒成長が生じて劣化することになる。第2酸化物担体におけるRhの限界固溶量は、第1酸化物担体におけるRhの限界固溶量より少なければよい。
第1酸化物担体と第2酸化物担体との混在割合は、第1酸化物担体:第2酸化物担体=1:9〜5:1の範囲とすることが好ましい。第1酸化物担体がこの範囲より少なくなると、触媒として必要量のRhを担持したときにリーン雰囲気において固溶しないRhが生じる。また第2酸化物担体粒子どうしの凝集が生じるようになるため、好ましくない。第1酸化物担体がこの範囲より多くなると、第1酸化物担体粒子どうしの凝集が生じる。
第1酸化物担体及び第2酸化物担体は、それぞれ一次粒子径が50nm以下の微粒子として存在していることが望ましい。各一次粒子が50nm以下の粒径であれば、一次粒子は凝集により粒径がμmオーダーの二次粒子を形成する。そして一次粒子どうしの間に、細孔が形成される。一次粒子の粒径が50nm程度であれば、各一次粒子どうしの間に形成される細孔は、細孔直径が1〜 100nm程度のメソ細孔領域の細孔となる。メソ細孔は反応場として必要十分な容積を有するため、浄化活性がさらに向上する。
第1酸化物担体及び第2酸化物担体をこのように微細な粒子として混在させるには、共沈法、ゾルゲル法などを用いて第1酸化物担体及び第2酸化物担体を調製することができる。例えば共沈法によれば、第1酸化物担体を構成する金属(Alなど)の硝酸塩と、第2酸化物担体を構成する金属(Tiなど)の硝酸塩との混合水溶液を調製し、そこへアンモニア水などを添加することで酸化物前駆体を析出させ、それを焼成することで一次粒子の粒径が50nm以下の第1酸化物担体及び第2酸化物担体を調製することができる。
例えば特開2002−282688号公報には、 Al2O3とZrO2−TiO2固溶体とが共に50nm以下の粒径で分散してなる複合酸化物が記載されている。この複合酸化物も、本発明に好適に用いることができる。
本発明の排ガス浄化用触媒では、少なくとも第1酸化物担体にRhが担持されている。Rhの担持量は、第1酸化物担体と第2酸化物担体の合計量に対して0.01〜5質量%の範囲が望ましい。Rhの担持量がこの範囲より少ないと浄化性能が不十分となり、この範囲より多く担持しても浄化性能が飽和するとともにコストの増大を招く。また第1酸化物担体に固溶せずに劣化するRhが生じる場合もある。
なお、第2酸化物担体にRhが担持されていてもよい。第1酸化物担体と第2酸化物担体とが共に微粒子として混在している場合には、第2酸化物担体に担持されたRhが隣接する第1酸化物担体に固溶する確率が高まる。また第2酸化物担体に担持された状態で劣化したRhが存在しても、隣接する第1酸化物担体に固溶することで、次のリッチ雰囲気において還元された際には微細な金属Rhとなり再分散される。したがってリーン雰囲気とリッチ雰囲気が繰り返されることで、ほとんど全てのRhが第1酸化物担体に担持された状態となる。
本発明の排ガス浄化用触媒は、三元触媒あるいはNOx 吸蔵還元触媒として用いることができる。これらの触媒として用いる場合、PtやPdなどの酸化活性が高い貴金属をさらに担持する必要があるが、Rh以外の貴金属は第2酸化物担体に担持することが望ましい。これによりRhとの合金化を抑制することができ、またRhとの共存による悪影響を回避することができるので、耐久性が更に向上する。なお第3の酸化物担体を混在させ、それにPtを担持することもできる。
Ptなどの担持量としては、酸化物担体の全合計量に対して 0.1〜10質量%の範囲が望ましい。Ptの担持量がこの範囲より少ないと浄化性能が不十分となり、この範囲より多く担持しても浄化性能が飽和するとともにコストの増大を招く。なお第2酸化物担体には、PtとともにPdを担持させてもよいし、PtとともにPt重量に対して10%までの量であればRhを担持させることもできる。
RhはNOx 吸蔵材との相性が悪く、RhとNOx 吸蔵材とが共存するとNOx 吸蔵材及びRhの特性が十分に発揮できないという問題がある。またRhの水蒸気改質反応は、NOx 吸蔵材により活性が低下するという性質がある。そこでNOx 吸蔵還元型触媒の場合には、NOx 吸蔵材はPtなどと共に第2酸化物担体あるいは第3の酸化物担体に担持することが望ましい。これによりNOx 吸蔵能が最大に発現されると共に、NOx 吸蔵材によるRhへの悪影響を確実に回避することができる。
NOx 吸蔵材としては、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種の元素を用いることが望ましい。アルカリ金属としてはリチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、セシウム(Cs)が挙げられる。また、アルカリ土類金属としては、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)が挙げられる。
本発明の排ガス浄化用触媒は、触媒粉末を成形してペレット触媒として用いてもよいし、耐熱性のハニカム担体基材に触媒粉末のコート層を形成してモノリス触媒とすることもできる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
硝酸アルミニウムと、オキシ硝酸ジルコニル及び四塩化チタンを水中で撹拌混合し、混合水溶液を調製した。これにアンモニア水を添加して中和し、共沈法により沈殿物を得た。この沈殿物を溶液とともに2気圧下 120℃で2時間保持する熟成を行った。その後、沈殿物を 400℃で5時間仮焼した後 800℃で5時間焼成し、湿式ボールミルにて粉砕して担体粉末を調製した。各酸化物の組成は、重量比で Al2O3:ZrO2:TiO2=50:35:15である。
この担体粉末は粒径20μm以下の二次粒子の集合体からなり、各二次粒子1は図1に示すように欠陥スピネル構造を有する Al2O3一次粒子10と、ZrO2−TiO2複合酸化物一次粒子11とよりなり、直径約14nmのメソ細孔を有する。また Al2O3一次粒子10と、ZrO2−TiO2複合酸化物一次粒子11とは、それぞれ粒径50nm以下の微粒子として混在している。
この担体粉末に所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量を含浸した後、 250℃で乾燥し 500℃で焼成して、Rhを1質量%担持した。Rhは、 Al2O3一次粒子10と、ZrO2−TiO2複合酸化物一次粒子11の両方に担持されている。
(比較例1)
担体粉末として、Caで安定化されたZrO2粉末を用い、それに実施例1と同様にしてRhを同量担持した。
(比較例2)
担体粉末として、市販のZrO2−TiO2固溶体粉末を用い、それに実施例1と同様にしてRhを同量担持した。
<試験例1>
得られた各触媒粉末に対して、空気中にて 750℃で5時間加熱する酸化処理をそれぞれ行い、その後のRhの状態をX線回折により調査した。それぞれのXPSスペクトルを図2に示す。
図2より、実施例1の触媒粉末では固溶したRhに起因するピーク( 310ev)が観察されるのに対し、比較例1と比較例2の触媒粉末ではこのピ−クが観察されない。すなわち実施例1の触媒粉末においては、Rhは酸化物担体中にほとんど全量が固溶しているが、比較例1、2では酸化物担体中には固溶しないRhが存在していると考えられる。
<試験例2>
そこでRhの固溶量を調査するために、酸化処理後の各触媒粉末をフッ化水素水(HF/H2O =1/6)中に投入し、室温で12時間保持して溶解させた。この処理では、固溶体となっているRhは溶解するが、酸化Rhあるいは金属Rhは溶解せずに残る。したがって溶液の上澄み液をICP発光分析し、固溶体となっているRhの割合(Rh固溶率)を測定した。結果を図3に示す。
図3より、実施例1の触媒粉末では、酸化処理後に全量のRhが酸化物担体中に固溶していることが明らかであり、比較例1、2では、酸化物担体に固溶していないRhが40%以上存在することが明らかである。
<試験例3>
次に、酸化処理後の各触媒粉末に対して、 750℃の水素中で1時間保持する還元処理をそれぞれ行い、その後に上記と同様にしてフッ化水素水に溶解して上澄み液をICP発光分析し、Rh固溶率を測定した。結果を図4に示す。
図4より、実施例1の触媒粉末では、還元処理後に酸化物担体中に固溶しているRhは10%以下であり、大部分のRhが金属Rhとなっていると考えられる。しかし比較例1、2では、還元処理後も固溶体として存在するRhが比較的多い。これは、比較例1、2では安定な固溶状態をとり、還元されにくいRhが多いためと考えられる。
<試験例4>
そこで酸化処理後の各触媒粉末に対して、 500℃の水素中で1分間保持する還元処理をそれぞれ行い、その後にCOパルス吸着法にてCOを吸着させ、CO吸着量からRh粒径を測定した。その結果を図5に示す。実施例1の触媒粉末では、還元処理後のRh粒径がきわめて小さく、分散性が高いことが明らかである。
しかし比較例1、2では、還元処理後のRhの粒径が大きく、これは酸化処理時に酸化物担体に固溶しなかったRhが粒成長したためと考えられる。
(実施例2)
図6に本実施例の排ガス浄化用触媒を模式的に示す。この排ガス浄化用触媒はNOx 吸蔵還元型触媒であり、ストレートフロー構造のハニカム基材2と、ハニカム基材2のセル壁表面に形成された触媒コート層3と、からなる。以下、この触媒の製造方法を説明し、構成の詳細な説明に代える。
実施例1で調製されRhを担持した担体粉末50質量部と、アルミナ粉末 100質量部と、ジルコニア−チタニア粉末 100質量部と、セリア−ジルコニア固溶体粉末20質量部と、バインダとしてのアルミナゾル20質量部と、水とを混合してスラリーを調製した。
一方、コージェライト製のハニカム基材(容量2L、セル密度 400セル/in2 、長さ1500mm)を用意し、上記スラリーをウォッシュコートし、 200℃で乾燥後 500℃で焼成して触媒コート層3を形成した。触媒コート層3は、ハニカム基材2の1Lあたり 270g形成され、Rhの担持量はハニカム基材2の1Lあたり 0.5gである。
次に、触媒コート層3をもつハニカム基材2に所定濃度のジニトロジアンミン白金硝酸水溶液の所定量を含浸させ、 250℃で乾燥後 500℃で焼成して、触媒コート層3にPtを担持した。Ptの担持量はハニカム基材2の1Lあたり 2.0gである。
さらに、触媒コート層3をもつハニカム基材2に酢酸バリウムと酢酸カリウムと酢酸リチウムの混合水溶液の所定量を含浸させ、 250℃で乾燥後 500℃で焼成して、触媒コート層3にBaとK及びLiを担持した。BaとK及びLiの担持量は、ハニカム基材2の1Lあたりそれぞれ 0.2モル、0.15モル、 0.1モルである。
(比較例3)
実施例1で調製されRhを担持した担体粉末に代えて、比較例1で調製されRhを担持したZrO2粉末を用いたこと以外は実施例2と同様にして触媒コート層を形成し、実施例2と同様にしてPt、BaとK及びLiを同量担持した。
(比較例4)
実施例1で調製されRhを担持した担体粉末に代えて、比較例2で調製されRhを担持したZrO2−TiO2固溶体粉末を用いたこと以外は実施例2と同様にして触媒コート層を形成し、実施例2と同様にしてPt、BaとK及びLiを同量担持した。
<試験例5>
上記した各触媒を 2.0Lのリーンバーンエンジンの排気系にそれぞれ装着し、触媒入りガス温度が 750℃の条件でリーン及びリッチ運転を交互に繰り返す耐久試験を50時間行った。耐久試験後の各触媒について、同じ排気系においてリッチ処理後にリーン運転に切り替えたときのNOx 吸蔵量を測定した。触媒入りガス温度は 400℃である。結果を図7に示す。
図7より、実施例2の触媒は比較例3、4の触媒に比べてNOx 吸蔵量が多い。試験例1〜4の結果を鑑みると、実施例2の触媒のNOx 吸蔵量が多いのは、リーン雰囲気における酸化とリッチ雰囲気における還元との繰り返しによってRhの劣化が抑制されたためと考えられる。
本発明の排ガス浄化用触媒は、三元触媒、NOx 吸蔵還元型触媒などに利用することができる。
本発明の位置実施例に係る排ガス浄化用触媒の構造を示す模式的な説明図である。 実施例及び比較例の触媒を酸化処理した後のXPSスペクトルである。 酸化処理後のRh固溶率を示すグラフである。 還元処理後のRh固溶率を示すグラフである。 還元処理後のRh粒径を示すグラフである。 本発明の一実施例の排ガス浄化用触媒を示す模式的な説明図である。 NOx 吸蔵量を示すグラフである。
符号の説明
1:二次粒子
10: Al2O3一次粒子
11:ZrO2−TiO2複合酸化物一次粒子

Claims (5)

  1. ロジウムが固溶可能な第1酸化物担体と、ロジウムの限界固溶量が該第1酸化物担体より少なく該第1酸化物担体と固溶しない第2酸化物担体と、が互いに粒子として混在し、少なくとも該第1酸化物担体にロジウムが担持されていることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 前記第1酸化物担体は、ロジウムを0.01〜5質量%担持し 750℃以上で熱処理したときに担持されたロジウムに対する固溶したロジウムの割合が70%以上である特性を有し、
    前記第2酸化物担体は、ロジウムを0.01〜5質量%担持し 750℃以上で熱処理したときに担持されたロジウムに対する固溶したロジウムの割合が70%未満である特性を有する請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 前記第1酸化物担体及び前記第2酸化物担体は、それぞれ一次粒子径が50nm以下の微粒子として存在している請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  4. リーン雰囲気とリッチ雰囲気とが交互に繰り返される雰囲気下で用いられる請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  5. 前記第1酸化物担体及び前記第2酸化物担体の少なくとも一方には白金とNOx 吸蔵材とをさらに担持している請求項4に記載の排ガス浄化用触媒。
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