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JP2009020470A - 帯電装置、および帯電装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

帯電装置、および帯電装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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JP2009020470A JP2007185028A JP2007185028A JP2009020470A JP 2009020470 A JP2009020470 A JP 2009020470A JP 2007185028 A JP2007185028 A JP 2007185028A JP 2007185028 A JP2007185028 A JP 2007185028A JP 2009020470 A JP2009020470 A JP 2009020470A
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Hirofumi Kanda
浩文 神田
Shigeru Nishio
茂 西尾
Tadashi Iwamatsu
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Abstract

【課題】感光体などの被帯電体、および被帯電体の近傍に設置されている装置部品の、オゾンやNOによる劣化を抑えることが可能な帯電装置、およびそれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】本発明にかかる帯電装置1の筐体3には、第一の開口部8と、第二の開口部9とが形成されている。第一の開口部8の配置場所は、筐体3内部に配置されている放電電極2を基準として被帯電体6が位置する方向にある。一方、第二の開口部9の配置場所は、放電電極2を基準として被帯電体6が位置する方向とは異なる方向にある。
【選択図】図1

Description

本発明は、被帯電体を帯電させる帯電装置に関する。また、そのような帯電装置によって静電潜像担持体を帯電させる画像形成装置に関する。
従来、複写機やプリンタなどのような電子写真方式の画像形成装置では、感光体などの被帯電体に静電潜像を形成することに先立って、被帯電体を様々な手法により均一に帯電させている。
被帯電体である静電潜像担持体を帯電させる帯電装置として、従来、広く用いられているものとしては、コロナ放電を利用した帯電装置がある。このような帯電装置は、通常、非常に細いワイヤの電極あるいは鋸歯状の電極を備えており、その電極から放電を起こさせることによって荷電粒子を発生させ、静電潜像担持体を帯電させる。
しかしこの装置は、コロナ放電を原理とするため、多量のオゾンが発生してしまう。オゾンは人体に悪影響を及ぼすため、発生するオゾンの量を抑えることが求められている。たとえば、環境保護を目的としたドイツのエコラベルであるブルーエンジェル(BlueAngelMark)の保護基準においては、オゾン発生量が定量的に制限されている。さらに、オゾンは感光体の劣化を早めてしまうので、画像形成装置においては、その発生量をできるだけ低減することが求められている。
これらの問題を解決するための技術として、たとえば、コロナ帯電器を備えた画像形成装置であって発生したオゾンを回収する構成を有する画像形成装置が特許文献1に開示されている。
図7は特許文献1に記載の画像形成装置201の構造を模式的に示す斜視図であり、図8は画像形成装置201の排気系における空気の流れを示す図である。図7に示すように、画像形成装置201においては、帯電器202(帯電装置)の周囲に排気ダクト203が配置されている。排気ダクト203はフィルタ204および排気ファン205を備えている。また、図8に示すように、排気ダクト203には開口206が設けられている。
帯電器202から放出されたオゾンやNOは、排気ファン205の吸引力により、開口206を介して排気ダクト203内に導かれる。排気ダクト203内に導かれたオゾンやNOは、排気ファン205によりフィルタ204を介して排出される。フィルタ204としては、オゾン分解フィルタやNO分解フィルタが用いられており、これにより画像形成装置外にオゾンやNOが放出されることを防いでいる。
また、放電領域に供給するガス種の制御によりオゾンの発生量を低減させる方法を利用した装置として、たとえば、特許文献2に記載の装置が挙げられる。
図9は特許文献2に記載の画像形成装置100の構造を模式的に表した図である。図9に示すように、画像形成装置100は、COガスを供給する供給孔123が帯電器102(帯電装置)に設けられた構成となっている。供給孔123より帯電器102近傍の雰囲気温度と同程度の温度のCOガスを、チャージャハウス122内に供給する。これにより、OやNを追い出した雰囲気中においてコロナ放電させ、オゾンやNOの発生量を低減させている。
特開平8−171317号公報(平成8年7月2日公開) 特開平10−301366号公報(平成10年11月13日公開)
しかしながら、上述した従来の技術においては、被帯電体およびその近傍に設置されている部品が、放電により生じるオゾンやNOなどの汚染ガスに暴露され劣化するという課題がある。
上記課題に関して、さらに具体的に説明すれば以下の通りである。
たとえば、画像形成装置201では、帯電器202内部において大量に発生したオゾンおよびNOのうち、開口部208から帯電器202の外部に出たものを吸引して回収している。
この場合、開口部208近傍に設置されている感光体207(被帯電体)、および感光体207近傍に設置されている部品は、オゾンやNOに曝露される。感光体207は酸化性の高いオゾンまたはNOに曝露されることにより、感光体207の表面が酸化して、メモリー特性が悪化する。
さらに、NOは大気中の水分と反応して硝酸となるため、感光体207の近傍に設けられているグリッド電極(図示せず)などの金属材料が当該硝酸によって腐食し劣化する。この腐食を抑制する対策として、腐食抑制材料により金属材料をコーティングすることも考えられるが、高コストとなる。
また、図8に示すように、帯電器202の開口部は広く形成されている。これでは、シリカなどの、画像形成装置内に浮遊する異物が放電電極等に付着しやすくなる。そのため、帯電斑や帯電速度の減少などが生じ、帯電特性が悪化する。
一方、特許文献2に記載の画像形成装置100においては、大気とCOの比重の差を利用してCOを帯電部に滞留させ、散逸や希釈によりCO濃度が変化してきたらCOを供給するという方式により、オゾンやNOなどの発生を抑えている。
この方式では、拡散などにより大気中のOやNがチャージャハウス122内に入り込んできた場合、コロナ放電によってオゾンやNOが発生することになる。このような状態において、COの濃度を上げるために供給孔123からCOガスを供給しオーバーフローさせると、帯電部において発生したオゾンやNOはCOの気流により感光体104(被帯電体)に吹き付けられることになる。その結果、感光体104はオゾンやNOに曝されることとなり、表面が酸化して性能が劣化する。
また、画像形成装置100においては、チャージャハウス122の底部にCOを滞留させるので、開口部はチャージャハウス122の上部にしか設けることができず、帯電器102の設置場所が感光体104の下部に制限される。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、感光体などの被帯電体、および被帯電体の近傍に設置されている装置部品の、オゾンやNOによる劣化を抑えることが可能な帯電装置、およびそれを用いた画像形成装置を提供することにある。
本発明にかかる帯電装置は、上記の課題を解決するために、放電電極と、該放電電極を覆う筐体とを備えており、該放電電極の放電により生じる荷電粒子によって該筐体の外部にある被帯電体を帯電させる帯電装置であって、前記筐体には、前記放電電極を基準として前記被帯電体が位置する方向に配置された第一の開口部と、前記放電電極を基準として前記被帯電体が位置する方向とは異なる方向に配置された第二の開口部とが形成されていることを特徴とする。
前記構成によれば、放電電極の放電により生じた荷電粒子は、前記第一の開口部を通って、被帯電体に移動する。一方、放電により筐体内部に生じたオゾンやNOなどの電荷を有していない汚染ガスは、前記第一の開口部および前記第二の開口部の双方より前記筐体の外部に流出し得る。それにより、第二の開口部を設けない場合と比べて、第一の開口部を介して筐体外へ流出する汚染ガスの量が減少する。よって、被帯電体およびその近傍に設置されている部品は汚染ガスに曝される機会が減少する。したがって、被帯電体およびその近傍に設置されている部品の汚染ガスによる劣化を抑えることができる。
なお、前記帯電体装置、あるいは前記帯電体装置を備えた画像形成装置などの装置は、前記第一の開口部と前記被帯電体との間に、前記荷電粒子を前記被帯電体へと導くためのグリッド電極を備えていてもよい。
さらに本発明の帯電装置においては、前記第二の開口部の断面積は、前記第一の開口部の断面積よりも大きいことが好ましい。
前記構成によれば、第二の開口部を通過して筐体外に流出する気体の量を、第一の開口部を通過して筐体外に流出する気体の量よりも多くすることができる。したがって、被帯電体およびその近傍に設置されている部品が、放電により生じたオゾンおよびNOに曝される機会をさらに減らすことができる。なお、ここで開口部の断面積とは、開口部の開口面積のことである。
さらに本発明の帯電装置においては、雰囲気ガスを前記筐体内に供給する雰囲気ガス供給手段をさらに備えており、前記筐体には、前記雰囲気ガス供給手段から前記雰囲気ガスが供給される雰囲気ガス供給口が設けられていることが好ましい。
前記構成によれば、雰囲気ガス供給手段によって、雰囲気ガス供給口から流入した雰囲気ガスは、第一の開口部および第二の開口部を通って、筐体外へ流出する。よって、筐体内部から外部への気体の流れを生じさせることができる。それにより、第一の開口部あるいは第二の開口部を通って筐体内部へ異物が侵入することを防ぐことができる。したがって、異物が放電電極に付着することを防ぎ、帯電特性の悪化を防ぐことができる。
さらに本発明の帯電装置においては、前記雰囲気ガスはOを含まないことが好ましく、より具体的には、窒素、ヘリウム、二酸化炭素からなる群より選択された気体、または、該群より選択された2以上の気体の混合気体であることが好ましい。
前記構成によれば、雰囲気ガス供給手段を用いて、雰囲気ガス供給口から筐体内にOを含まない雰囲気ガスを供給することができる。すなわち筐体内をOを含まない気体によって満たすことができる。Oを含まない気体中において放電をおこなうことによって、筐体内にオゾンおよびNOが発生することを抑えることができる。
さらに、窒素、ヘリウム、および二酸化炭素は、工業上広く用いられている気体であって、廉価であるため、これらの気体を用いることにより、コストを抑えることができる。個別の利点としては、ヘリウムは希ガスであるため反応を起こしにくいこと、二酸化炭素は比重が重いためOを混入させにくいこと、などが挙げられる。
さらに本発明の帯電装置においては、前記雰囲気ガス供給口が複数個あることが好ましい。前記構成によれば、単位時間当たりの筐体内への雰囲気ガスの導入量を増やすことができる。したがって、短時間の間に筐体内をOを含まない雰囲気ガスによって満たすことができる。さらに前記構成によれば、供給口の設置場所を変更することによって、筐体内の気流を制御することができる。
さらに本発明の帯電装置においては、前記第二の開口部から流出する気体の流量は、前記筐体内に供給される前記雰囲気ガスの流量の半分以上であることが好ましい。
前記構成によれば、第一の開口部から流出する気体の量を減少させることができる。したがって、被帯電体に吹き付けられるオゾンおよびNOの量の減らすことができ、被帯電体へのダメージを防ぐことができる。
また、雰囲気ガスと共に流入したダストやパーティクルなどの異物によって放電部付近が汚染されることを防ぐことができる。
さらに本発明の帯電装置においては、前記第二の開口部から流出する気体の流速は、4.7mm/sec以上であることが好ましい。
前記構成によれば、流出する気体の流れに逆らってO分子が筐体内に入り込んでくることを防ぐことができる。すなわち筐体の内外におけるO分子の濃度差に起因して生じるO分子の拡散による筐体内へのO分子の流入を防ぐことができる。したがって、放電によるオゾンおよびNOの発生をさらに低減させることができる。
さらに本発明の帯電装置においては、前記放電電極は、直径が30μm以上かつ100μm以下の金属製ワイヤであることが好ましい。
前記構成によれば、局所的に電界を集中させることができ、また供給できる荷電粒子を多量にかつ均一に生じさせることができる。したがって、低電圧でも効率よく荷電粒子を供給することができる。
さらに本発明の帯電装置においては、前記放電電極は、複数の金属製の針からなる電極もしくは複数の歯を持った金属製の鋸歯電極であることが好ましい。
前記構成によれば、電極先端の曲率半径が小さいため、さらに局所的に電界を集中させることができる。したがって、小さい放電領域でも効率よく荷電粒子を供給することができる。
本発明にかかる画像形成装置は、前記帯電装置を備えている画像形成装置であって、前記帯電装置により静電潜像担持体を帯電させることを特徴とする。
前記構成によれば、帯電装置により静電潜像担持体を帯電させる画像形成装置において、オゾンおよびNOの発生を抑制すること、また発生した場合でも静電潜像担持体に吹き付けられることを防ぐことができる。したがって、静電潜像担持体がオゾンおよびNOによって劣化することを防止した画像形成装置を提供することができる。
以上のように、本発明にかかる帯電装置は、前記放電電極を基準として前記被帯電体が位置する第一の方向に配置された第一の開口部と、前記放電電極を基準として前記被帯電体が位置する方向とは異なる方向に配置された第二の開口部とが、筐体に形成されているので、被帯電体およびその近傍に設置されている部品に汚染ガスが吹き付けられることを低減させ、それらの汚染ガスによる劣化を抑えることができる。
本発明に係る帯電装置の一実施形態について、図1から図6に基づいて説明すれば以下の通りである。
まず、本実施形態にかかる帯電装置1、および、帯電装置1を備えた画像形成装置12の構成について、図1を参照して説明する。
図1は、帯電装置1、および、帯電装置1を備えた画像形成装置12の概略構成を示す概略構成図である。図1に示したように、画像形成装置12は、帯電装置1と、被帯電体である感光体6(静電潜像担持体)と、帯電装置1と感光体6との間に配置されたグリッド電極5と、高圧電源11とを備えている。
帯電装置1は、高圧電源11に接続された放電電極2と、放電電極2を覆う筐体3とを備えている。帯電装置1の筐体3には、後述する雰囲気ガス供給手段4(不図示)から雰囲気ガスが供給される雰囲気ガス供給口7、放電電極2において生じた荷電粒子を通過させる第一の開口部8、および、筐体3内に流入した気体を筐体3外に流出させる第二の開口部9が設けられている。
グリッド電極5は、金属(たとえば、ステンレス)をメッシュ状に成形したものであり、その開口率は50〜90%程度に設定されている。
感光体6は、アルミニウムなどの金属からなるドラム形状の導電性支持基板10の表面上に25μm程度の厚さで形成されており、導電性支持基板10は接地されている。
上記の構成において、高圧電源11により放電電極2に負の高電圧、たとえば−5kVを印加すると、放電電極2の先端に電界が集中して放電が生じる。そして、放電領域においてはOなどの気体が電離し負に帯電したイオン(荷電粒子)と、Oが解離して結合したオゾンの両方が生成される。この放電領域は、放電電極2の先端の曲率半径が0.5〜500μm程度であれば、半径0.6mm程度の領域である。
放電領域において生成された荷電粒子は、電界に沿って移動する。このとき、グリッド電極5に、放電電極に印加した電圧よりも弱い負の電圧、たとえば−650Vを印加しておけば、荷電粒子は放電電極2からグリッド電極5に向かって移動する。荷電粒子はある一定の割合でグリッド電極5へと流れ、残りはグリッド電極5を通過し感光体6まで到達する。これにより、感光体6の表面を負に帯電させることができる。
なお、感光体6の表面の最終的な帯電電位は、グリッド電極5への印加電圧と等しくなる。よって、グリッド電極5に印加する電圧を調整することにより、感光体6の表面の帯電電位を任意の電位に制御することができる。
図1に示したように、感光体6と放電電極2とが第一の開口部8を挟んで対向するように、第一の開口部8は、放電電極を基準として感光体6が位置する方向に配置されている。また、第二の開口部9は、放電電極2を基準として被帯電体である感光体6が位置する方向とは異なる方向に、すなわち、感光体6とは対向しない方向に配置されている。
これにより、放電領域において生成されたオゾンやNOなどの汚染ガスに、感光体6、および、その近傍に配置されたグリッド電極5などを曝すことなく、筐体3内に流入した雰囲気ガスとともに第二の開口部9を介して筐体3外へ流出させることができる。
次に、帯電装置1について、図2を参照してさらに具体的に説明する。
図2は、帯電装置1を模式的に表した斜視図である。図2に示すように、帯電装置1は、上述した放電電極2および筐体2のほかに、さらに、雰囲気ガス供給口7を介して筐体3内に雰囲気ガスを供給する雰囲気ガス供給手段4を備えている。
図2に示した帯電装置1において、筐体3は、内部が空洞の直方体状に形成されており、その底面が感光体6と対向するように配置されている。筐体3の底面には、放電電極2において生じた荷電粒子を通過させる上述した第一の開口部8が設けられている。一方、筐体3の感光体6と対向する面とは反対側の面には、筐体3内に流入した気体を筐体3外に流出させる上述した第二の開口部9が、筐体3の一方の端部から他方の端部にわたって形成されている。なお、第一の開口部8および第二の開口部9は、それぞれが一つずつでも複数個であってもよい。また第二の開口部9は、放電電極2を基準として被帯電体である感光体6が位置する方向とは異なる方向に設けられていればよく、例えば、図2に示した帯電装置において、筐体3の側面(第一の開口部8が設けられている底面に直交する面)に設けることも可能である。
筐体3は、金属からなるものでも非金属(絶縁体)からなるものでもよく、筐体3の素材は特に限定されない。筐体3の素材が金属、たとえばステンレス製であれば、放電電極2から筐体3の内壁までの距離が少なくとも2mm程度以上開いていることが好ましい。この場合、筐体3の電位は放電電極2に印加する電圧とグリッド電極5に印加する電圧との間の値となるように設定することが、安定な放電をおこなう上で好ましい。一方、筐体3の素材が絶縁体、たとえば樹脂製であれば、チャージアップを防ぐ目的から、放電電極2から筐体3の内壁までの距離は少なくとも5mm程度以上開けておくことが好ましい。
また、図2に示したように、帯電装置1の筐体3には、熊手状のダクトを介して雰囲気ガス供給手段4が接続されている。雰囲気ガス供給手段4は、放電電極2に負の高電圧を印加する際、雰囲気ガス供給口7を介して筐体3内に雰囲気ガスを供給する。雰囲気ガスの導入量を増やすために、雰囲気ガス供給口7の数は複数個あることが好ましい。
ここで、雰囲気ガス供給手段4が供給する雰囲気ガスとしては、Oを含まない雰囲気ガス、より具体的には、窒素、ヘリウム、二酸化炭素からなる群より選択される気体、または、該群より選択された2以上の気体の混合気体であることが好ましい。これらの気体を雰囲気ガスとして用いることにより、コストを抑えることができるという利点がある。
上記の気体からなる雰囲気ガスを筐体3内に導入し、筐体3内を雰囲気ガスによって満たすと、筐体3内からOガスが追い出される。この状態で放電をおこなえば、筐体3内にOガスが存在しないため、放電によりOガスが解離することもなく、原理的にオゾンが発生しない。
第二の開口部9の断面積は、第一の開口部8の断面積よりも大きくなるように設けられている。さらに、第二の開口部8から流出する気体の流量は、雰囲気ガス供給手段4が供給する雰囲気ガスの流量の半分以上である。すなわち、第一の開口部8から流出する気体の量は第二の開口部9から流出する気体の量より少なくなるように設定されている。したがって、何らかの理由により筐体3内にOガスが混入してしまい、多少のオゾンが発生してしまった場合においても、第一の開口部8から流出する気体の流れによりオゾンが感光体6に吹き付けられて感光体6の劣化を早めてしまうことを防ぐことができる。なお、ここで、筐体3内にOが混入してしまう理由としては、たとえばOの濃度分布に起因する分子の拡散によるものが挙げられる。
どの雰囲気ガス供給口7から供給される気体の流れも、均等かつ緩やかである場合には、第二の開口部9の断面積が、第一の開口部8の断面積よりも大きくなるように構成することによって、第二の開口部8から流出する気体の流量を、雰囲気ガス供給手段4が供給する気体の流量の半分以上にすることができる。供給される気体の流速を落とすために、雰囲気ガス供給口7の太さを、筐体3に近づくにつれて連続的に太くする構成が可能である。また、雰囲気ガス供給口7から供給される気体の流れが均等でない場合、または、緩やかでない場合であっても、気体の流れを適宜制御することにより、第二の開口部8から流出する気体の流量を、雰囲気ガス供給手段4が供給する気体の流量の半分以上にすることができる。雰囲気ガス供給口7から供給される気体の流れを制御する方法としては、供給された気体が第二の開口部9へと流れるような向き(接続角度)で、雰囲気ガス供給口7を筐体3に設ける方法、または、供給された気体が第二の開口部9へ流れるように、例えばファンなどの気流制御部材を、筐体3内に設置する方法などが挙げられる。
次に、第二の開口部9から流出する雰囲気ガスの好ましい流速について、図3を参照して説明する。
図3は、第二の開口部9から流出する気体の流速によるオゾン発生量の違いを示したグラフである。放電部を覆って窒素ガスを導入して放電をおこない、発生したオゾンの量を測定した。図3に示すように、第二の開口部9から流出する気体の流速が0.08mm/secあるいは1.4mm/secとなるような流速で窒素を導入した場合には、オゾンが発生しており、Oを完全に追い出すことができていないことがわかる。それに対して、第二の開口部9から流出する気体の流速が4.7mm/secとなるような流速で窒素を導入すれば、オゾンが発生しなくなっており、Oが混入していないことがわかる。つまり、筐体3内にOを混入させないためには、第二の開口部9から4.7mm/sec以上の流速で気体を流出させれば良いことになる。なお、筐体3内にOを混入させないという観点からは、第二の開口部9から流出する気体の流速に特に上限はない。ただし、雰囲気ガスを供給する際に生じる振動および騒音を低減させるために、第二の開口部9から流出する気体の流速が30mm/sec以下となるような流速で雰囲気ガスを供給することが好ましい。
また、第一の開口部8は、その断面積が第二の開口部9の断面積より小さい構成となっている。この場合、第一の開口部8を介して気体が出入りすることは起きにくくなる。さらに、放電により生じた放電電極2付近の荷電粒子が電界にしたがい第一の開口部8を通ってグリッド電極5方向へと移動する際に、イオン風が生じる。したがって、第一の開口部8からのOガスの混入と、第二の開口部9からのOガスの混入とを比較した場合、第一の開口部8からのほうが筐体3内へは混入しにくい。
雰囲気ガス供給口7の数、形状、設置位置、および雰囲気ガスの噴き出す方向などにより筐体3内に生じる気流は異なってくる。したがって、第一の開口部8および第二の開口部9から流出する気体の流量および気体の流速は、第一の開口部8および第二の開口部9の断面積やその形状の違いのほか、雰囲気ガス供給口7の状態によっても影響を受ける。第一の開口部8、第二の開口部9、および雰囲気ガス供給口7を計算の上で設計することにより、第一の開口部8および第二の開口部9から流出する気体の流量および気体の流速を任意に制御することができる。
最後に、帯電装置1が備え得る放電電極2について、図4〜図6を参照して説明する。
図4は、放電電極2の一形態を表す帯電装置1の断面斜視図である。図4に示したように、感光体6の軸方向に張られたワイヤ(チャージワイヤ)を放電電極2として利用することができる。このワイヤの素材は、金属であればどのような金属でもよく、たとえばここではタングステンである。放電電極2として利用するワイヤの太さは直径が30μm〜100μmであることが好ましい。直径を下限値以上とすることによって、電極に機械的な強度を持たせることができるという利点があり、直径を上限値以下とすることによって、電界を集中させ放電の効率を上げることができるという利点がある。たとえばここでは直径50μmである。
なお、放電電極2は、図4に示したワイヤ状のものに限定されず、以下のように変形することも可能である。
図5は、放電電極2の別の形態を表す帯電装置1の斜視断面図である。図5に示したように、感光体6の軸方向に沿って並んだ複数の歯を有する鋸歯電極を、放電電極2として使用することもできる。この鋸歯電極は、金属でどのような金属でもよく、たとえばステンレスにより形成することができる。歯のピッチは2mmである。このような形状の電極を用いることによって、局所的に電界を集中させることができるため、小さい放電領域でも効率よく荷電粒子を供給することができる。
図6は、放電電極2のさらに別の形態を表す帯電装置1の斜視断面図である。図6に示したように、感光体6の軸方向に沿って並んだ複数の針を有する針電極アレイを、放電電極2として使用することもできる。この針電極アレイの素材は、金属であればどのような金属でもよく、たとえばここではタングステンである。アレイのピッチは2mmである。このような形状の電極を用いることによって、局所的に電界を集中させることができるため、小さい放電領域でも効率よく荷電粒子を供給することができる。
放電電極2として針電極を用いた場合、筐体3は全ての針電極を覆う1つの筐体3であってもよいし、一つ一つの針電極が一つ一つの部屋に区切られるような筐体3であってもよい。あるいは一つ一つの針電極が一つ一つの筐体3によって覆われるように複数個の筐体3であってもよい。部屋もしくは筐体3そのものが複数個存在する場合には、そのそれぞれについて、雰囲気ガス供給口7と第一の開口部8、および第二の開口部9が設けられている。
また、図9に示す従来の画像形成装置100においては、開口部はチャージャハウス122の上部にしか設けることができず、帯電器102の設置場所が感光体104の下部に制限されていた。しかし、本実施形態にかかる画像形成装置12においては、帯電装置1の設置場所は制限されず、感光体6の近傍であればどこに設置してもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲において種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲において、適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
(付記事項)
なお、本発明を以下のように表現することも可能である。
(第一の構成)
対向して設置された被帯電体を帯電させる帯電装置であって、該帯電装置は、放電電極と、放電電極を覆う筐体と、筐体にOを含まない雰囲気ガスを供給する雰囲気ガス供給手段とを具備し、上記筐体は、上記雰囲気ガス供給手段から雰囲気ガスが供給される雰囲気ガス供給口と、被帯電体に対して垂直に対向する方向に第一の開口部と、被帯電体に対向しない方向に第二の開口部とを備えており、第一の開口部の断面積が第二の開口部の断面積より小さいことを特徴とする帯電装置。
(第二の構成)
前記帯電装置において、供給される雰囲気ガスは、窒素、ヘリウム、二酸化炭素、またはこれらを含む混合気体であることを特徴とする、第一の構成に記載の帯電装置。
(第三の構成)
前記帯電装置において、第二の開口部から流出するガスの流量は、供給されるガスの流量の半分以上かつ供給されるガスの流量以下であることを特徴とする、第一の構成に記載の帯電装置。
本発明にかかる帯電装置は、放電によるオゾンの発生を抑え、また、発生したオゾンなどによる被帯電体の劣化を抑制することが可能であることから、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に好適に利用することができ、とりわけ電子写真方式の画像形成装置に特に好適に利用することができる。
本発明の一実施形態における帯電装置の断面図である。 本発明の一実施形態における帯電装置の斜視図である。 本発明の一実施形態における帯電装置において、導入した窒素の流速によるオゾン発生量の違いを示したグラフである。 本発明の一実施形態における帯電装置の斜視断面図である。 本発明の他の実施形態における帯電装置の斜視断面図である。 本発明の他の実施形態における帯電装置の斜視断面図である。 従来技術における画像形成装置の構造を模式的に示す斜視図である。 図7に示す画像形成装置の排気系による空気の流れを示す図である。 別の従来技術における画像形成装置の構造を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 帯電装置
2 放電電極
3 筐体
4 雰囲気ガス供給手段
5 グリッド電極
6 感光体(被帯電体、静電潜像担持体)
7 雰囲気ガス供給口
8 第一の開口部
9 第二の開口部
10 導電性支持基板
11 高圧電源
12 画像形成装置
100 画像形成装置
102 帯電器
104 感光体
122 チャージャーハウス
123 供給孔
201 画像形成装置
202 帯電器
203 排気ダクト
204 フィルタ
205 排気ファン
206 開口
207 感光体
208 開口部

Claims (11)

  1. 放電電極と、該放電電極を覆う筐体とを備えており、該放電電極の放電により生じる荷電粒子によって該筐体の外部にある被帯電体を帯電させる帯電装置であって、
    前記筐体には、前記放電電極を基準として前記被帯電体が位置する方向に配置された第一の開口部と、前記放電電極を基準として前記被帯電体が位置する方向とは異なる方向に配置された第二の開口部とが形成されていることを特徴とする帯電装置。
  2. 前記第二の開口部の断面積は、前記第一の開口部の断面積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  3. 雰囲気ガスを前記筐体内に供給する雰囲気ガス供給手段をさらに備えており、
    前記筐体には、前記雰囲気ガス供給手段から前記雰囲気ガスが供給される雰囲気ガス供給口が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の帯電装置。
  4. 前記雰囲気ガス供給口が複数個あることを特徴とする請求項3に記載の帯電装置。
  5. 前記雰囲気ガスは、Oを含まないことを特徴とする請求項3または4に記載の帯電装置。
  6. 前記雰囲気ガスは、窒素、ヘリウム、二酸化炭素からなる群より選択された気体、または、該群より選択された2以上の気体の混合気体であることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の帯電装置。
  7. 前記第二の開口部から流出する気体の流量は、前記雰囲気ガス供給装置が前記筐体内に供給する前記雰囲気ガスの流量の半分以上であることを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の帯電装置。
  8. 前記第二の開口部から流出する気体の流速は、4.7mm/sec以上であることを特徴とする請求項3から7のいずれか1項に記載の帯電装置。
  9. 前記放電電極は、直径が30μm以上かつ100μm以下の金属製ワイヤであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の帯電装置。
  10. 前記放電電極は、複数の金属製の針からなる電極または複数の歯を持った金属製の鋸歯電極であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の帯電装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の帯電装置を備えている画像形成装置であって、
    前記帯電装置により静電潜像担持体を帯電させることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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