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JP2009020374A - 液晶表示装置 - Google Patents

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JP2009020374A JP2007183910A JP2007183910A JP2009020374A JP 2009020374 A JP2009020374 A JP 2009020374A JP 2007183910 A JP2007183910 A JP 2007183910A JP 2007183910 A JP2007183910 A JP 2007183910A JP 2009020374 A JP2009020374 A JP 2009020374A
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Abstract

【課題】面状の第1の電極と、第1の電極上に絶縁膜を挟んで形成される第2の電極とを有する液晶表示装置において、液晶の応答時間を従来よりも高速化する。
【解決手段】第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持された液晶とを有し、前記第1の基板は、第1の電極と、前記第1の電極よりも上層に設けられた絶縁膜と、前記絶縁膜よりも上層に設けられた第2の電極とを有し、前記第1の電極と前記第2の電極とによって電界を発生させて前記液晶を駆動する液晶表示装置であって、前記第2の電極は、両端が閉じた複数のスリットを有し、前記第1の電極は、前記複数のスリットと重畳する面状の電極であり、前記各スリットの長さをLsとするとき、前記各スリットの長さLsは、12μm≦Ls≦30μmを、より好ましくは、12μm≦Ls≦20μmを満足する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置に係り、特に、高精細のIPS方式の液晶表示パネルに適用して有効な技術に関する。
IPS(In-Plane-Switching)方式(横電界方式ともいう)の液晶表示パネルは、画素電極と対向電極との間で、少なくとも一部において基板と平行な電界を発生させ、当該電界により液晶を駆動し、液晶層を透過する光を変調させて画像を表示するものである。
このIPS方式の液晶表示パネルにおいて、絶縁膜を挟んで、面状の対向電極と線状部分を有する画素電極とを形成し、この面状の対向電極と線状部分を有する画素電極との間で電界を発生させ、当該電界により液晶を駆動し、液晶層を透過する光を変調させて画像を表示する液晶表示パネルが知られている。(下記、特許文献1参照)
なお、本願発明に関連する先行技術文献としては以下のものがある。
特開2005−338256号公報
IPS方式の液晶表示パネルに限らず、液晶表示パネルでは、液晶分子を回転させて画像を表示する。そのため、液晶表示パネルに表示される画像が「白」から「黒」、あるいは、「黒」から「白」に変化する場合、ある応答時間を経て、「白」から「黒」、あるいは、「黒」から「白」に変化する。
例えば、図8(a)に示すように、液晶表示パネルの画素電極に印加する映像電圧を、「VL」のLowレベルから「VH」のHighレベルに変化させ、液晶表示パネルに表示される画像を「黒」から「白」に変化させる場合、「VL」から「VH」に変化した時刻(T1)から所定の時間をおいて、液晶表示パネルに表示される画像が「黒」から「白」に変化する。
同様に、図8(b)に示すように、液晶表示パネルの画素電極に印加する映像電圧を、「VH」のHighレベルから「VL」のLowレベルに変化させ、液晶表示パネルに表示される画像を「白」から「黒」に変化させる場合、「VH」から「VL」に変化した時刻(T2)から所定の時間をおいて、液晶表示パネルに表示される画像が「白」から「黒」に変化する。なお、図8では、液晶表示パネルは、IPS方式の液晶表示パネルで、ノーマリブラック特性の場合について説明している。
液晶表示パネルの動画特性を向上させるためには、液晶表示パネルに表示される画像が「白」から「黒」、あるいは、「黒」から「白」に変化するまでの、液晶の応答時間を高速化する必要がある。
液晶の応答時間を高速化するためには、液晶表示パネルのギャップ長を狭くする方法が、特に、有効である。しかしながら、液晶表示パネルのギャップ長を狭くすると、液晶表示パネル内に挿入される異物に起因する不良率が増大し、歩留まりが低下するという問題点があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、面状の第1の電極と、第1の電極上に絶縁膜を挟んで形成される第2の電極とを有する液晶表示装置において、液晶の応答時間を従来よりも高速化することが可能となる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
本願の発明者らは、面状の第1の電極と、第1の電極上に絶縁膜を挟んで形成される第2の電極とを有する液晶表示装置において、第2の電極のスリットの長さ(あるいは、櫛歯電極の長さ)と、液晶応答時間との相関があることを見いだした。
本願発明は、前述の知見に基づき成されたものであり、本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
(1)第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持された液晶とを有し、前記第1の基板は、第1の電極と、前記第1の電極よりも上層に設けられた絶縁膜と、前記絶縁膜よりも上層に設けられた第2の電極とを有し、前記第1の電極と前記第2の電極とによって電界を発生させて前記液晶を駆動する液晶表示装置であって、前記第2の電極は、両端が閉じた複数のスリットを有し、前記第1の電極は、前記複数のスリットと重畳する面状の電極であり、前記各スリットの長さをLsとするとき、前記各スリットの長さLsは、12μm≦Ls≦30μmを満足する。
(2)(1)において、前記各スリットの長さLsは、12μm≦Ls≦20μmを満足する。
(3)(1)または(2)において、前記第1の基板は、映像線を有し、前記複数のスリットは、前記映像線の延在する方向に形成され、かつ、前記映像線に直交する方向に所定の間隔をおいて配置される。
(4)(1)または(2)において、前記第1の基板は、映像線を有し、前記複数のスリットは、前記映像線に直交する方向に対して0°および90°を除く所定の角度をもって形成され、かつ、前記映像線の延在する方向に所定の間隔をおいて配置される。
(5)(4)において、前記複数のスリットは、第1群のスリットと、第2群のスリットとを有し、前記第2群のスリットは、前記映像線に直交する線を挟んで、前記第1群のスリットに対して線対称に形成される。
(6)第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持された液晶とを有し、前記第1の基板は、第1の電極と、前記第1の電極よりも上層に設けられた絶縁膜と、前記絶縁膜よりも上層に設けられた第2の電極とを有し、前記第1の電極と前記第2の電極とによって電界を発生させて前記液晶を駆動する液晶表示装置であって、前記第2の電極は、一端が互いに連結され他端が開放された複数本の櫛歯電極を有し、前記第1の電極は、前記複数本の櫛歯電極と重畳する面状の電極であり、前記各櫛歯電極の長さをLkとするとき、前記各櫛歯電極の長さLkは、12μm≦Lk≦30μmを満足する。
(7)(6)において、前記各櫛歯電極の長さLkは、12μm≦Lk≦20μmを満足する。
(8)(6)または(7)において、前記第1の基板は、映像線を有し、前記複数本の櫛歯電極は、前記映像線の延在する方向に形成され、かつ、前記映像線に直交する方向に所定の間隔をおいて配置される。
(9)(6)または(7)において、前記第1の基板は、映像線を有し、前記複数本の櫛歯電極は、前記映像線に直交する方向に対して0°および90°を除く所定の角度をもって形成され、かつ、前記映像線の延在する方向に所定の間隔をおいて配置される。
(10)(9)において、前記複数本の櫛歯電極は、第1群の櫛歯電極と、第2群の櫛歯電極とを有し、前記第2群の櫛歯電極は、前記映像線に直交する線を挟んで、前記第1群の櫛歯電極に対して線対称に形成される。
(11)(1)ないし(10)の何れかにおいて、前記第2の電極は、透明電極である。
(12)(1)ないし(11)の何れかにおいて、前記第1の電極は、透明電極である。
(13)(1)ないし(12)の何れかにおいて、前記第1の電極は、対向電極であり、前記第2の電極は、画素電極である。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明の液晶表示装置によれば、面状の第1の電極と、第1の電極上に絶縁膜を挟んで形成される第2の電極とを有する液晶表示装置において、液晶の応答時間を従来よりも高速化することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[比較例]
先ず、初めに、比較例の液晶表示装置について説明する。
図5−1は、比較例の液晶表示パネルの1サブピクセルの一例の電極構成を示す平面図である。図6は、図5−1に示すA−A'切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
これらの図で示す液晶表示パネルは、面状の対向電極を使用するIPS方式の液晶表示パネルであり、図6に示すように、液晶層LCを介して互いに対向配置されるガラス基板(SUB2)と、ガラス基板(SUB1)とを有する。本実施例では、ガラス基板(SUB2)の主表面側が観察側となっている。
ガラス基板(SUB2)の液晶層LC側には、ガラス基板(SUB2)から液晶層LCに向かって順に、遮光膜(BM)およびカラーフィルタ層(FIR)、オーバーコート層(OC)、配向膜(OR2)が形成される。さらに、ガラス基板(SUB2)の外側には偏光板POL2が配置される。
また、ガラス基板(SUB1)の液晶層LC側には、ガラス基板(SUB1)から液晶層LCに向かって順に、走査線(ゲート線ともいう、図示せず)(G)、ゲート絶縁膜(GI)、層間絶縁膜(PAS3)、映像線(ドレイン線、ソース線ともいう)(D)、層間絶縁膜(PAS1)、面状の対向電極(CT)、層間絶縁膜(PAS2)、画素電極(PIX)、配向膜(OR1)が形成される。さらに、ガラス基板(SUB1)の外側には偏光板POL1が配置される。
ここで、画素電極(PIX)と対向電極(CT)は、透明導電膜(例えば、ITO;Indium-Tin-Oxide)で形成される。なお、図5−1では、画素電極(PIX)は、複数本の櫛歯電極(KSB)が一端で連結された櫛歯状電極であり、各櫛歯電極(KSB)は、映像線(D)の延在する方向に4本形成され、かつ、映像線(D)に直交する方向に所定の間隔をおいて配置される。
図5−2は、比較例の液晶表示パネルの1サブピクセルの他の例の電極構成を示す平面図である。
図5−2に示す液晶表示パネルでは、画素電極(PIX)は、電極を構成する透明導電膜を除去して形成されたスリット(SLT)を有する点で、図5−1に示す液晶表示パネルと相違する。
図5−2では、各スリット(SLT)は、両端が閉じた形状で、映像線(D)の延在する方向に3本形成され、かつ、映像線(D)に直交する方向に所定の間隔をおいて配置される。
図7−1は、比較例の液晶表示パネルの1サブピクセルの他の例の電極構成を示す平面図である。
図7−1に示す液晶表示パネルも、画素電極(PIX)は、電極を構成する透明導電膜を除去して形成されたスリット(SLT)を有するが、図7−1に示す液晶表示パネルでは、各スリット(SLT)が、映像線(D)に直交する方向に対して0°および90°を除く所定の角度をもって形成され、かつ、映像線(D)の延在する方向に所定の間隔をおいて配置される点で、図5−2に示す液晶表示パネルと相違する。
さらに、複数のスリット(SLT)は、第1群のスリット(11)と、第2群のスリット(12)とを有し、第2群のスリット(12)は、映像線(D)に直交する線を挟んで、第1群のスリット(11)に対して線対称(一部形状が異なる部分があるが、そこを除けば線対称)に形成される。
図7−2は、比較例の液晶表示パネルの1サブピクセルの他の例の電極構成を示す平面図である。
図7−2に示す液晶表示パネルも、画素電極(PIX)が櫛歯状電極であるが、図7−2に示す液晶表示パネルでは、各櫛歯電極(KSB)が、映像線(D)に直交する方向に対して0°および90°を除く所定の角度をもって形成され、かつ、映像線(D)の延在する方向に所定の間隔をおいて配置される点で、図5−1に示す液晶表示パネルと相違する。
さらに、複数の櫛歯電極(KSB)は、第1群の櫛歯電極(21)と、第2群の櫛歯電極(22)とを有し、第2群の櫛歯電極(22)は、映像線(D)に直交する線を挟んで、第1群の櫛歯電極(21)に対して線対称に形成される。
前述した比較例では、スリット、および、櫛歯電極の長さは長かった。
[実施例]
本発明の実施例の液晶表示パネルの電極構成は、図5−1、図5−2、図7−1、あるいは、図7−2に示す電極構成と同じであり、また、内部の断面構造も、図6に示す断面構造と同じである。
本実施例の液晶表示パネルは、画素電極(PIX)のスリット(SLT)、あるいは、櫛歯電極(KSB)の長さを最適化した点で、比較例の液晶表示パネルと相違する。
図1は、本発明の実施例の液晶表示パネルの1サブピクセルの画素電極(PIX)の電極構成を示す平面図である。図1は、図7−1をベースにモデル化したものである。
図1に示す画素電極(PIX)は、電極を構成する透明導電膜を除去して形成されたスリット(SLT)を有し、各スリット(SLT)が、映像線(D)に直交する方向(図1のB−B'線の方向)に対して所定の角度(θ)をもって形成され、かつ、映像線(D)の延在する方向に所定の間隔をおいて配置される。ここで、θは、0°<θ<90°の角度で、例えば、10°(θ=10°)とされる。
図3−1は、画素電極(PIX)のスリット(SLT)の長さ(図1のLs)と、液晶の応答時間との関係を示すグラフであり、図3−2は、図3−1のJ1の部分を拡大して示すグラフである。ここで、Lsは、スリット(SLT)の長手方向(θ=10°の方向)について測った長さである。
なお、図3−1、図3−2のグラフは、スリット(SLT)の幅(図1のW1)を6μm、スリット(SLT)に挟まれる透明導電膜の幅(図1のW2)を3μmとして、画素電極(PIX)のスリット(SLT)の長さ(Ls)を変化させた場合の応答時間をシミュレートした結果を示すグラフである。
ここで、図8(a)に示すように、液晶表示パネルに表示される画像の「白」の輝度を100%、「黒」の輝度を0%に規格化し、時刻(T1)から、90%の輝度に到達するまでの時間(Tr)を立ち上がり時間、時刻(T2)から、10%の輝度に到達するまでの時間(Tf)を立ち下がり時間と定義する。
図3−1、図3−2において、Aに示す曲線が立ち上がり時間(Tr)を、Bに示す曲線が立ち下がり時間(Tf)を、Cに示す曲線が立ち上がり時間(Tr)と立ち下がり時間(Tf)とを加算した時間(Tr+Tf)を示す。
図3−1、図3−2のグラフから分かるように、スリット(SLT)の長さ(Ls)を、12μm≦Ls≦30μmの値(図3−2のK1に示す範囲)とすることにより、スリット(SLT)の長さ(Ls)が、Ls<12μm、あるいは、Ls>30μmの場合と比して、図3−2のAに示す立ち上がり時間(Tr)を、高速化することが可能となる。
また、Ls>30μmの場合と比して、図3−2のBに示す立ち下がり時間(Tf)も高速化することが可能となる。但し、図3−2のBに示す立ち下がり時間(Tf)は、Ls<12μmのときにより高速となる場合もあるが、製造コスト等を考慮すると、スリット(SLT)の長さ(Ls)は、12μm≦Ls≦30μm、より好ましくは、12μm≦Ls≦20μmが望ましい。なお、従来は、スリット(SLT)の長さ(Ls)は、170μm(Ls=170μm)程度であった。
図1に示す電極構成に代えて、図7−1に示すように、複数のスリット(SLT)を、第1群のスリット(11)と、第2群のスリット(12)とに分け、第2群のスリット(12)を、映像線(D)に直交する線(図1のB−B'線)を挟んで、第1群のスリット(11)に対して線対称に形成してもよい。この場合、第2群のスリット(12)に属する各スリット(SLT)は、映像線(D)に直交する方向(図1のB−B'線の方向)に対して所定の角度(−θ)をもって形成される。
図2は、本発明の変形例の液晶表示パネルの1サブピクセルの画素電極(PIX)の電極構成を示す平面図である。図2は、図7−2をベースにモデル化したものである。
図2に示す画素電極(PIX)は、櫛歯状の電極であり、各櫛歯電極(KSB)が、映像線(D)に直交する方向(図2のB−B'線の方向)に対して所定の角度(θ)をもって形成され、かつ、映像線(D)の延在する方向に所定の間隔をおいて配置される。ここで、θは、0°<θ<90°の角度で、例えば、10°(θ=10°)とされる。なお、映像線(D)に直交する方向(図1、図2のB−B'線の方向)は、液晶分子の初期配向方向である。
図4−1は、画素電極(PIX)の櫛歯電極(KSB)の長さ(図2のLk)と、液晶の応答時間との関係を示すグラフであり、図4−2は、図4−1のJ2の部分を拡大して示すグラフである。
なお、図4−1、図4−2のグラフは、櫛歯電極(KSB)の幅(図2のW4)を3μm、櫛歯電極(KSB)の間隔(図2のW3)を6μmとして、画素電極(PIX)の長さ(Lk)を変化させた場合の応答時間をシミュレートした結果を示すグラフである。ここで、Lkは、櫛歯電極(KSB)の長手方向(θ=10°の方向)について測った長さである。
図4−1、図4−2において、Aに示す曲線が立ち上がり時間(Tr)を、Bに示す曲線が立ち下がり時間(Tf)を、Cに示す曲線が立ち上がり時間(Tr)と立ち下がり時間(Tf)とを加算した時間(Tr+Tf)を示す。
図4−1、図4−2のグラフから分かるように、櫛歯電極(KSB)の長さ(Lk)がLk>10μmの範囲で、櫛歯電極(KSB)の長さ(Lk)を、12μm≦Lk≦30μmの値(図4−2のK2に示す範囲)とすることにより、Lk>30μmの場合と比して、図4−2のAに示す立ち上がり時間(Tr)と、図4−2のBに示す立ち下がり時間(Tf)とを、高速化することが可能となる。
また、図4−2に示すように、Lk<6μmのときにも、図4−2のAに示す立ち上がり時間(Tr)と、図4−2のBに示す立ち下がり時間(Tf)とを、高速化することが可能となるが、製造コスト等を考慮すると、櫛歯電極(KSB)の長さ(Lk)は、12μm≦Lk≦30μm、より好ましくは、12μm≦Lk≦20μmが望ましい。なお、従来は、櫛歯電極(KSB)の長さ(Lk)は、150μm(Lk=150μm)程度であった。
また、図2に示す電極構成に代えて、図7−2に示すように、複数の櫛歯電極(KSB)を、第1群の櫛歯電極(21)と、第2群の櫛歯電極(22)とに分け、第2群の櫛歯電極(22)を、映像線(D)に直交する線(図2のB−B'線)を挟んで、第1群の櫛歯電極(21)に対して線対称に形成してもよい。この場合、第2群の櫛歯電極(22)に属する各櫛歯電極(KSB)は、映像線(D)に直交する方向(図2のB−B'線の方向)に対して所定の角度(−θ)をもって形成される。
以上説明したように、本実施例では、画素電極(PIX)のスリット(SLT)の長さ(Ls)、あるいは、櫛歯電極(KSB)の長さ(Lk)を最適化することにより、液晶の応答時間を高速化することが可能となる。
なお、図5−1、図5−2をベースにした場合もほぼ同様である。図1、図2と異なる点は、映像線(D)の延在方向であるが、図3、図4の効果への影響はないので同様の効果が得られる。液晶の初期配向方向は、スリット(SLT)、あるいは、櫛歯電極(KSB)の長手方向に対して、0°<θ<90°の角度をもっているので、図1、図2と実質的に同じである。よって、図5−1、図5−2で、スリット(SLT)、あるいは、櫛歯電極(KSB)の長さを、実施例と同様の長さにすれば同様の効果を得ることができる。
また、前述の実施例では、層間絶縁膜(PAS2)を挟んで面状の対向電極(CT)上に、櫛歯状の画素電極(PIX)またはスリットを有する画素電極(PIX)を形成したが、層間絶縁膜(PAS2)を挟んで面状の画素電極(PIX)上に、櫛歯状の対向電極(CT)またはスリットを有する対向電極(CT)を形成するようにしてもよい。
また、前述の説明では、本発明を透過型の液晶表示装置に適用した実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、半透過型、あるいは、反射型の液晶表示装置に適用することも可能である。
透過型、あるいは、半透過型の場合には、液晶表示パネルの背面に図示しないバックライトを配置しても良い。反射型の場合には、液晶表示パネルの前面(観察者側)に、図示しないフロントライトを配置しても良い。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
本発明の実施例の液晶表示パネルの1サブピクセルの画素電極の電極構成を示す平面図である。 本発明の変形例の液晶表示パネルの1サブピクセルの画素電極の電極構成を示す平面図である。 画素電極のスリットの長さと、液晶の応答時間との関係を示すグラフである。 図3−1のJ1の部分を拡大して示すグラフである。 画素電極の櫛歯電極の長さと、液晶の応答時間との関係を示すグラフである。 図4−1のJ2の部分を拡大して示すグラフである。 比較例の液晶表示パネルの1サブピクセルの一例の電極構成を示す平面図である。 比較例の液晶表示パネルの1サブピクセルの他の例の電極構成を示す平面図である。 図5−1に示すA−A'切断線に沿った断面構造を示す断面図である。 比較例の液晶表示パネルの1サブピクセルの他の例の電極構成を示す平面図である。 比較例の液晶表示パネルの1サブピクセルの他の例の電極構成を示す平面図である。 液晶の応答時間を説明するための図である。
符号の説明
11 第1群のスリット
12 第2群のスリット
21 第1群の櫛歯電極
22 第2群の櫛歯電極
SUB1,SUB2 ガラス基板
POL1,POL2 偏光板
GI ゲート絶縁膜
PAS1〜PAS3 層間絶縁膜
OC オーバーコート層
OR1,OR2 配向膜
LC 液晶層
BM 遮光膜
FIR カラーフィルタ層
PIX 画素電極
KSB 櫛歯電極
SLT スリット
CT 対向電極
D 映像線(ドレイン線、ソース線)
G 走査線(ゲート線)

Claims (13)

  1. 第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持された液晶とを有し、
    前記第1の基板は、第1の電極と、
    前記第1の電極よりも上層に設けられた絶縁膜と、
    前記絶縁膜よりも上層に設けられた第2の電極とを有し、
    前記第1の電極と前記第2の電極とによって電界を発生させて前記液晶を駆動する液晶表示装置であって、
    前記第2の電極は、両端が閉じた複数のスリットを有し、
    前記第1の電極は、前記複数のスリットと重畳する面状の電極であり、
    前記各スリットの長さをLsとするとき、前記各スリットの長さLsは、12μm≦Ls≦30μmを満足することを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記各スリットの長さLsは、12μm≦Ls≦20μmを満足することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第1の基板は、映像線を有し、
    前記複数のスリットは、前記映像線の延在する方向に形成され、かつ、前記映像線に直交する方向に所定の間隔をおいて配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記第1の基板は、映像線を有し、
    前記複数のスリットは、前記映像線に直交する方向に対して0°および90°を除く所定の角度をもって形成され、かつ、前記映像線の延在する方向に所定の間隔をおいて配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
  5. 前記複数のスリットは、第1群のスリットと、第2群のスリットとを有し、
    前記第2群のスリットは、前記映像線に直交する線を挟んで、前記第1群のスリットに対して線対称に形成されることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
  6. 第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持された液晶とを有し、
    前記第1の基板は、第1の電極と、
    前記第1の電極よりも上層に設けられた絶縁膜と、
    前記絶縁膜よりも上層に設けられた第2の電極とを有し、
    前記第1の電極と前記第2の電極とによって電界を発生させて前記液晶を駆動する液晶表示装置であって、
    前記第2の電極は、一端が互いに連結され他端が開放された複数本の櫛歯電極を有し、
    前記第1の電極は、前記複数本の櫛歯電極と重畳する面状の電極であり、
    前記各櫛歯電極の長さをLkとするとき、前記各櫛歯電極の長さLkは、12μm≦Lk≦30μmを満足することを特徴とする液晶表示装置。
  7. 前記各櫛歯電極の長さLkは、12μm≦Lk≦20μmを満足することを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 前記第1の基板は、映像線を有し、
    前記複数本の櫛歯電極は、前記映像線の延在する方向に形成され、かつ、前記映像線に直交する方向に所定の間隔をおいて配置されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の液晶表示装置。
  9. 前記第1の基板は、映像線を有し、
    前記複数本の櫛歯電極は、前記映像線に直交する方向に対して0°および90°を除く所定の角度をもって形成され、かつ、前記映像線の延在する方向に所定の間隔をおいて配置されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の液晶表示装置。
  10. 前記複数本の櫛歯電極は、第1群の櫛歯電極と、第2群の櫛歯電極とを有し、
    前記第2群の櫛歯電極は、前記映像線に直交する線を挟んで、前記第1群の櫛歯電極に対して線対称に形成されることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置。
  11. 前記第2の電極は、透明電極であることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  12. 前記第1の電極は、透明電極であることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  13. 前記第1の電極は、対向電極であり、
    前記第2の電極は、画素電極であることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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