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JP2009015685A - タッチパネル装置、及びその操作情報生成方法 - Google Patents

タッチパネル装置、及びその操作情報生成方法 Download PDF

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JP2009015685A JP2007178248A JP2007178248A JP2009015685A JP 2009015685 A JP2009015685 A JP 2009015685A JP 2007178248 A JP2007178248 A JP 2007178248A JP 2007178248 A JP2007178248 A JP 2007178248A JP 2009015685 A JP2009015685 A JP 2009015685A
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信郎 江原
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Abstract

【課題】低コストで、物体の接触位置及び静電容量を検出可能であり且つ従来技術よりも薄いタッチパネルを有するタッチパネル装置を提供する。
【解決手段】タッチパネル装置は、タッチパネル10と、座標検知回路22と、静電容量検知回路23とを備える。タッチパネル10は、対向する一対の透明抵抗膜11a、11b、透明抵抗膜11aのX方向両端の一対の電極111a、112a、透明抵抗膜11bのY方向両端の一対の電極111b、112bを有する。座標検知回路22は、電極111a、112a間(第2電極111b、112b間)に所定電圧を印加し、電極112b(電極112a)の電圧を検出し、X座標(Y座標)を検知する。静電容量検知回路23は、電極111a、112a、111b、112bを共通接続して、タッチパネル10と接触物体との間の静電容量を検出する。
【選択図】図3

Description

この発明は、物体の接触を検出するタッチパネル装置に関し、特に、複数の接触状態を検知可能なタッチパネル装置及び、その操作情報生成方法に関する。
従来、タッチパネルの検出方式には、抵抗膜方式と静電容量方式との2種類がある。ここで、抵抗膜方式では、物体の接触を感知するタッチパネルとして、対向する一対の抵抗膜が設けられる。これら抵抗膜は、通常時は離間し、外部からの押圧によってその押圧位置で接触した状態となる。抵抗膜方式は、このような押圧(タッチ)により接触した位置を、一方の抵抗膜の両端にかかる電圧と他方の抵抗膜で検出された電圧とで検知する方式である。
一方、静電容量方式では、タッチパネルとして、導電膜、及び導電膜上に配置された絶縁膜が設けられる。ここで、使用者の指がその絶縁膜に触れると、導電膜と指(電極として機能する)とによりキャパシタが構成される。静電容量方式は、このキャパシタの静電容量の変化を検知する方式である。
そして、上述した2つの方式を兼ね備えたタッチパネル装置が、特許文献1に開示されている。このタッチパネルによれば、接触位置の情報に加えて静電容量の情報が得られるので、例えば、サックをはめた指による操作とサックをはめていない指による操作とを識別することができ、複数の操作状態を識別することができる。
しかしながら、特許文献1に記載されたタッチパネル装置は、抵抗膜方式用の抵抗タッチパネル(一対の抵抗膜)と、静電容量方式用の静電タッチパネル(導電膜、絶縁膜)とを積層した構造を有する。つまり、抵抗膜方式のみの構成、或いは静電容量方式のみの構成と比較して、そのタッチパネル全体の厚みは、厚くなる。また、抵抗タッチパネル及び静電タッチパネルを必要とするため、製造コストが高くなるという問題がある。
特開平7−334308号公報
この発明は、低コストで、物体の接触位置及び静電容量を検出可能であり且つ従来技術よりも薄いタッチパネルを有するタッチパネル装置、及びその操作情報生成方法を提供することを目的とする。
本発明に係るタッチパネル装置は、所定の隙間を介して対向配置された第1抵抗膜及び第2抵抗膜、前記第1抵抗膜の第1方向の両端に配置された第1の電極対、及び前記第2抵抗膜の前記第1方向と直交する第2方向の両端に配置された第2の電極対を備えた抵抗膜方式のタッチパネルと、前記第1の電極対間に所定の電圧を印加し、前記タッチパネルが接触物体により押圧されたときの前記第2の電極対の電圧を検出することで前記タッチパネルにおける前記接触物体の前記第1方向の接触位置を検知する第1方向位置検知手段と、前記第2の電極対間に所定の電圧を印加し、前記タッチパネルが接触物体により押圧されたときの前記第1の電極対の電圧を検出することで前記タッチパネルにおける前記接触物体の前記第2方向の接触位置を検知する第2方向位置検知手段と、前記第1の電極対及び第2の電極対を共通接続して、前記タッチパネルと接触物体との間の静電容量を検出する静電容量検出手段と、前記第1方向位置検知手段及び第2方向位置検知手段で検知された接触位置情報と前記静電容量検出手段で検出された静電容量とを操作情報として出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、低コストで、物体の接触位置及び静電容量を検出可能であり且つ従来技術よりも薄いタッチパネルを有するタッチパネル装置、及びその操作情報生成方法を提供することができる。
以下、図面を参照して、この発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るタッチパネル装置を示す断面図である。
図1に示すように、タッチパネル装置は、物体の接触により上下の抵抗膜が接触し且つ物体の近接又は接触によりその物体との間の静電容量が変化するタッチパネル10と、そのタッチパネル10から出力された信号に基づき操作情報を生成する制御部20とを有する。なお、操作情報とは、タッチパネル10の物体が接触した位置、及びその物体とタッチパネルとの間の静電容量に関する情報である。
タッチパネル10は、所定の隙間を介して対向配置された透明な絶縁体からなる表面フィルム12及びガラス板13と、これら表面フィルム12及びガラス板13の対向面にそれぞれ形成された第1透明抵抗膜11a及び第2透明抵抗膜11bとを有する。表面フィルム12とガラス板13とは、それらの周縁部が貼り合わせ材15を介して貼り合わされることにより、所定の隙間を形成している。また、第2透明抵抗膜11bの表面には、絶縁体からなるドットスペーサ14が面方向に所定の間隔で配設され、このドットスペーサ14によって第1透明抵抗膜11aと第2透明抵抗膜11bとが通常状態で接触しないようにしている。表面フィルム12は可撓性を有し、例えば指などの物体の押圧によって湾曲し、湾曲部で第2透明抵抗膜11bと接触する。第1透明抵抗膜11aと第2透明抵抗膜11bとは、コネクタ16を介して制御部20に電気的に接続されている。
図2は、タッチパネル10の接触位置検出の原理を説明するための図である。
第1透明抵抗膜11aは、X方向の両端に第1の電極対を構成する第1電極111a及び第2電極112aを有する。第2透明抵抗膜11bは、X方向と直交するY方向の両端に第2の電極対を構成する第1電極111b及び第2電極112bを有する。
いま、例えば第1の電極対111a,112aにそれぞれ電源電圧V及び接地電圧0Vを印加した状態で、図中P1の位置が押下されたとすると、第1電極111aからP1までの抵抗値がRx1、P1から第2電極112aまでの抵抗値がRx2であるから、P1の電位は、V*Rx2/(Rx1+Rx2)となり、第2透明抵抗膜11bを検知電極として用いれば、この電圧が、X方向の接触位置として第2の電極対111b,112b側で検出できる。
同様に、第2の電極対111b,112bにそれぞれ電源電圧V及び接地電圧0Vを印加した状態で、図中P1の位置が押下されたとすると、第1電極111bからP1までの抵抗値がRy1、P1から第2電極112bまでの抵抗値がRy2であるから、P1の電位は、V*Ry2/(Ry1+Ry2)となり、第1透明抵抗膜11aを検知電極として用いれば、この電圧が、Y方向の接触位置として第1の電極対111a,112a側で検出できる。
次に、図3を参照して、制御部20の構成について説明する。図3に示すように、制御部20は、主に、電源21、座標検知回路22、静電容量検知回路23、切り替え回路24、動作制御回路25、及び記憶部26を有する。
座標検知回路22は、第1及び第2透明抵抗膜11a,11bの各々の抵抗値の変化に基づく電圧を検出し、タッチパネル10における物体の接触位置座標を検知するもので、例えば、アナログデジタル変換器(ADC:Analog Digital Converter)にて構成されたX座標検知部221、及びY座標検知部222を有する。
X座標検知部221は、一対の電極111a、112a間に所定電圧が印加され且つタッチパネル10が接触物体により押圧されたときの、第2電極112bの電圧を入力し、タッチパネル10における接触物体のX方向の接触位置座標を出力する。
Y座標検知部222は、一対の電極111b、112b間に所定電圧が印加され且つタッチパネル10が接触物体により押圧されたときの、第2電極112aの電圧を入力し、タッチパネル10における接触物体のY方向の接触位置座標を出力する。
静電容量検知回路23は、一対の電極111a、112a及び一対の電極111b、112bを共通接続したときの、タッチパネル10と接触物体との間の静電容量を検知する。つまり、静電容量検知回路23は、共通接続により、第1及び第2透明抵抗膜11a,11bをひとつの電極膜として機能させる。
静電容量検知回路23は、キャパシタ231、チャージポンプスイッチ232a,リセットスイッチ232b、DA変換器233、コンパレータ234、入力ポート235、カウンタ236を有する。
キャパシタ231の一端は接地されており、キャパシタ231の他端は第1ノードN1に接続されている。チャージポンプスイッチ232aは、第1及び第2透明抵抗膜11a,11bを電源21と第1ノードN1とに交互に接続する。リセットスイッチ232bは、第1ノードN1と接地電位の間に設けられ、第1ノードN1の電荷を放電する。DA変換器233は、アナログ信号に変換された所定の閾値信号をコンパレータ234へ出力する。コンパレータ234は、第1ノードN1からの信号及びDA変換器233より出力された所定の閾値信号を入力し、それら信号を比較した信号を出力する。入力ポート235は、コンパレータ234より出力された信号を受け付け、その信号に基づくデジタル信号を出力する。カウンタ236は、入力ポート235より出力されたデジタル信号を計数する。なお、チャージポンプスイッチ232a及びリセットスイッチ232bは、動作制御回路25により制御される。
切り替え回路24は、タッチパネル10から出力され、座標検知回路22或いは静電容量検知回路23へ入力される信号の切り替えを制御する。
切り替え回路24は、第1〜第10切り替えスイッチ241a〜241jを有する。なお、これら第1〜第10切り替えスイッチ241a〜241jは、動作制御回路25により制御される。
第1切り替えスイッチ241aは、第1透明抵抗膜11aの第1電極111aを接続した第2ノードN2と電源21との間に設けられている。第2切り替えスイッチ241bは、第2透明抵抗膜11bの第2電極111bを接続した第3ノードN3と電源21との間に設けられている。第3切り替えスイッチ241cは、第1透明抵抗膜11aの第2電極112aを接続した第4ノードN4と接地電位との間に設けられている。第4切り替えスイッチ241dは、第2透明抵抗膜11bの第2電極112bを接続した第5ノードN5と接地電位との間に設けられている。第5切り替えスイッチ241eは、第5ノードN5とX座標検知部221との間に設けられている。第6切り替えスイッチ241fは、第4ノードN4とY座標検知部222との間に設けられている。第7切り替えスイッチ241gは、第2ノードN2と第3ノードN3との間に設けられている。第8切り替えスイッチ241hは、第4ノードN4と第5ノードN5との間に設けられている。第9切り替えスイッチ241iは、第3ノードN3と第5ノードN5との間に設けられている。第10切り替えスイッチ241jは、第3ノードN3とチャージポンプスイッチ232aの一端との間に設けられている。
動作制御回路25は、後述する測定モードに従って、チャージポンプスイッチ232a,リセットスイッチ232b、及び第1〜第10切り替えスイッチ241a〜241jを制御すると共に、座標検知回路22からの出力データ、及び静電容量検知回路23からの出力データを受け付け、それら受け付けた情報から操作情報を生成し、外部に出力する。
次に、図4を参照して、動作制御回路25の動作を説明する。図4は、動作制御回路25の動作を示すフローチャートである。
先ず、動作制御回路25は、切り替え回路24を接触検知モードへ切り替える(ステップS101)。続いて、動作制御回路25は、接触検知モードにおいて第1透明抵抗膜11aに物体が接触しているか否かを判断する(ステップS102)。
ステップS102において、動作制御回路25は、第1透明抵抗膜11aに物体が接触していないと判断すると(ステップS102,N)、繰り返してステップS102の動作を実行する。一方、ステップS102において、動作制御回路25は、第1透明抵抗膜11aに物体が接触していると判断すると(ステップS102,Y)、切り替え回路24をX座標抵抗検知モードへ切り替える(ステップS103)。続いて、動作制御回路25は、X座標抵抗検知モードにて検知したX座標を記憶部26に保存する(ステップS104)。
ステップS104に続き、動作制御回路25は、切り替え回路24をY座標検知モードへ切り替える(ステップS105)。続いて、動作制御回路25は、Y座標抵抗検知モードにて検知したY座標を記憶部26に保存する(ステップS106)。
ステップS106に続き、動作制御回路25は、切り替え回路24を静電容量検知モードへ切り替える(ステップS107)。続いて、動作制御回路25は、所定値以上の静電容量であるか否かを判定する(ステップS108)。ここで、動作制御回路25は、所定の閾値以上の静電容量であると判定した場合(ステップS108,Y)、第1の状態とする判定の後、そのデータを記憶部26に保存する(ステップS109)。一方、動作制御回路25は、所定の閾値以上の静電容量でないと判定した場合(ステップS108,N)、第2の状態とする判定の後、そのデータを記憶部26に保存する(ステップS110)。そして、ステップS109或いはステップS110の動作の後、動作制御回路25は、上記のようにして得た操作情報を出力する(ステップS111)。ステップS111の後、動作制御回路25は、再びステップS101の動作へ戻る。
次に、図5を参照して、上述した接触検知モード、X座標検知モード、Y座標検知モード、及び静電容量検知モードについて説明する。図5は、第1〜第10切り替えスイッチ241a〜241j、及びチャージポンプスイッチ232a,リセットスイッチ232bの動作を示すタイムチャートである。
先ず、ステップS101及びステップS102で実行される接触検知モードについて説明する。接触検知モードにおいて、第1,第4,第6切り替えスイッチ241a,241d,241fは、「on」の状態にされ、第2,第3,第5、第7〜第10切り替えスイッチ241b,241c,241e,241g〜241jは、「off」の状態にされる。つまり、第1透明抵抗膜11aの第1電極111aを電源21に接続し、第2透明抵抗膜11bの第2電極112bを接地に接続する。そして、第1透明抵抗膜11a及び第2透明抵抗膜11bが接触した時に流れる電流値又は電圧変化をY座標検知部222にて検出する。この時、Y座標検知部222は、接触検知手段として機能する。動作制御回路25は、Y座標検知部222からの出力信号に基づき物体が接触しているか否かを判定し、接触している場合は、X座標検知モードに移行する。なお、この接触検知モードは、第5切り替えスイッチ241eを「on」、第6切り替えスイッチ241fを「off」にして、X座標検知部221で電圧変化を検出することにより実現することもできる。この場合には、第1透明抵抗膜11aと第2透明抵抗膜11bとが接触したときに、X座標検知部221が、第4切り替えスイッチ241dのオン抵抗による電圧降下分の電圧変化を検出することになる。
続いて、ステップS103及びS104で実行されるX座標検知モードについて説明する。図5に示すように、X座標検知モードにおいて、接触検知モードから、第3切り替えスイッチ241cは「on」の状態に切り替えられ、第4切り替えスイッチ241dは「off」の状態に切り替えられる。つまり、第1透明抵抗膜11aの第1電極111aを電源21に接続し、第2電極112aを接地に接続する。また、第2透明抵抗膜11bの第1電極111bと電源21との間を非接続とし、第2電極112bと接地との間を非接続とする。そして、第2透明抵抗膜11bの第2電極112bの電圧をX座標検知部221にて検出する。動作制御回路25は、X座標検知部221からの出力信号に基づき物体のX座標における接触位置を記憶部26に記憶する。
続いて、ステップS105及びステップS106で実行されるY座標検知モードについて説明する。図5に示すように、Y座標検知モードにおいて、第1抵抗検知モードから、第1,第3,第5切り替えスイッチ241a,241c,241eは「off」の状態に切り替えられ、第2,第4,第6切り替えスイッチ241b,241d,241fは「on」の状態に切り替えられる。つまり、第2透明抵抗膜11bの第1電極111bを電源21に接続し、第2電極112bを接地に接続する。また、第1透明抵抗膜11aの第1電極111aと電源21との間を非接続とし、第2電極112aと接地との間を非接続とする。そして、第1透明抵抗膜11aの第2電極112aの電圧をY座標検知部222にて検出する。動作制御回路25は、Y座標検知部222からの出力信号に基づき物体のY座標における接触位置を記憶部26に記憶する。
続いて、ステップS107及びS108で実行される静電容量検知モードについて説明する。図5に示すように、この静電容量検知モードにおいて、Y座標検知モードから、第2,第4,第6切り替えスイッチ241b,241d,241fは「off」の状態に切り替えられ、第7〜第10切り替えスイッチ241g〜241jは「on」の状態に切り替えられる。また、チャージポンプスイッチ232aは、所定時間毎に「1」の状態、及び「0」の状態に交互に切り替えられ、リセットスイッチ232bは、「off」の状態に切り替えられる。つまり、電極111a,112a,111b,112bを共通接続し、1つの電極膜を構成させる。そして、この電極膜と接触する物体との間に形成されたキャパシタCに電源21から電荷を供給し、続いて、チャージポンプスイッチ232aをキャパシタ231側に切り替えることにより、キャパシタCにチャージされた電荷をキャパシタ231に分配する。これを繰り返すことにより、ノードN1の電位は、電源電圧まで上昇する。その時の上昇速度は、電極膜と物体との間に形成されたキャパシタCの静電容量に依存する。従って、コンパレータ234でノードN1の電圧を所定電圧と比較し、計測開始からコンパレータ234の出力が変化するまでの時間をカウンタ236で計測する。これによりキャパシタCの静電容量が検出され、その静電容量の大小判定結果が記憶部26に記憶される。そして、記憶部26に記憶されたX,Y座標値及び静電容量の大小判定値が操作情報として外部に出力される。
次に、一例として、図6に示すような人体の指の腹T1の接触と、図7に示すような人体の指の爪T2の接触とを識別する場合におけるコンパレータ234の比較に用いられる所定値について説明する。
図8は、本実施形態に係るタッチパネル装置を用いて、指の腹T1の接触による静電容量と、指の爪T2の接触による静電容量とを複数回に亘って測定した測定結果である。図8に示すように、指の腹T1の接触及び指の爪T2の接触は、静電容量の変化から識別可能であることが分かる。そこで、例えば、以下の式(1)に示すように、コンパレータ234の比較に用いられる所定値は、指の腹T1と指の爪T2の静電容量変化の最大値と最小値とを用いる平均値法で求めることができる。なお、式(1)において、Df,nは、指の腹T1と指の爪T2との接触識別に用いる所定値であり、Lfは、指の腹T1の接触における静電容量変化の最小値であり、Hnは、指の爪T2の接触における静電容量変化の最大値である。
Figure 2009015685
以上のように、本発明の一実施形態に係るタッチパネル装置は、上記のような構成及び動作を実行する。つまり、タッチパネル10に物体が接触すると、座標検知回路22にてタッチパネル10の接触位置(X座標、Y座標)を検知し、その物体が接触した位置情報を動作制御回路25にて操作情報として出力することができる。また、同時に、タッチパネル10に物体が接触すると、静電容量検知回路23にてタッチパネル10の静電容量を検知し、さらにはその物体の状態(例えば、指の腹T1であるか指の爪T2であるか)に関する情報を動作制御回路25にて操作情報として出力することができる。
そして、タッチパネル10は、電極111a、112a、111b、112bを共通接続することによって、第1透明抵抗膜11a、及び第2透明抵抗膜11bのみで物体の接触位置及び静電容量を検知可能であり、従来のように、静電タッチパネルを配置する必要がない。つまり、タッチパネル10を従来よりも薄く設計することが可能であり、低コストで提供することが可能である。
また、本実施形態では、指の腹又は指の爪の接触が識別可能であるので、一回の接触で2種類の判断を行うことができる。よって、例えば、指の爪の接触に応じて操作の詳細な説明を吹き出しの形で表示し、指の腹の接触に応じて操作を決定するという設定とすることもできる。つまり、本実施形態によれば、画面に表示する選択メニューを削減し、すっきりとした見易い画面を提示し、且つ直感的な操作を可能とすることができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更、追加、置換が可能である。例えば、上記実施形態の接触検知モードにて、第1電極111aを電源21に接続し、第2電極112bを接地に接続してY座標検知部222にて検知する構成としたが、第1電極111bを電源21に接続し、第2電極112bを接地に接続してX座標検知部221にて検知する構成としてもよい。
本発明の一実施形態に係るタッチパネル装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係るタッチパネル装置の第1透明抵抗膜11a及び第2透明抵抗膜11bの概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るタッチパネル装置の回路図である。 本発明の一実施形態に係るタッチパネル装置の動作制御回路25の動作を示すフローチャート図である。 本発明の一実施形態に係る切り替え回路24の動作を示すタイムチャート図である。 本発明の一実施形態に係るタッチパネル装置における使用例を示した図である。 本発明の一実施形態に係るタッチパネル装置における使用例を示した図である。 本発明の一実施形態に係るタッチパネル装置における、タッチパネル10に指の腹T1を接触させた場合の静電容量と、タッチパネル10に指の爪T2を接触させた場合の静電容量を示す図である。
符号の説明
10…タッチパネル、11a…第1透明抵抗膜、111a,112a…第1電極、11b…第2透明抵抗膜、111b,112b…第2電極、12…表面フィルム、13…ガラス板、14…ドットスペーサ、15…接着部材、16…コネクタ、20…制御部、21…電源、22…座標検知回路、221…X座標検知部、222…Y座標検知部、23…静電容量検知回路、231…キャパシタ、232a…チャージポンプスイッチ、232b…リセットスイッチ、233…DA変換器、234…コンパレータ、235…入力ポート、236…カウンタ、24…切り替え回路、241a〜241j…第1〜第10切り替えスイッチ、25…動作制御回路、26…記憶部、N1〜N5…第1〜第5ノード、P1…押圧点。

Claims (4)

  1. 所定の隙間を介して対向配置された第1抵抗膜及び第2抵抗膜、前記第1抵抗膜の第1方向の両端に配置された第1の電極対、及び前記第2抵抗膜の前記第1方向と直交する第2方向の両端に配置された第2の電極対を備えた抵抗膜方式のタッチパネルと、
    前記第1の電極対間に所定の電圧を印加し、前記タッチパネルが接触物体により押圧されたときの前記第2の電極対の電圧を検出することで前記タッチパネルにおける前記接触物体の前記第1方向の接触位置を検知する第1方向位置検知手段と、
    前記第2の電極対間に所定の電圧を印加し、前記タッチパネルが接触物体により押圧されたときの前記第1の電極対の電圧を検出することで前記タッチパネルにおける前記接触物体の前記第2方向の接触位置を検知する第2方向位置検知手段と、
    前記第1の電極対及び第2の電極対を共通接続して、前記タッチパネルと接触物体との間の静電容量を検出する静電容量検出手段と、
    前記第1方向位置検知手段及び第2方向位置検知手段で検知された接触位置情報と前記静電容量検出手段で検出された静電容量とを操作情報として出力する出力手段と
    を備えたことを特徴とするタッチパネル装置。
  2. 前記第1の電極対の一方と電源との間、前記第1の電極対の他方と接地との間、前記第2の電極対の一方と電源との間、前記第2の電極対の他方と接地との間をそれぞれ選択的に接続すると共に、前記第1の電極対及び前記第2の電極対を共通に接続する切り替え回路を備え、
    前記第1方向位置検知手段は、前記切り替え回路で前記第1の電極対の一方と電源との間及び前記第1の電極対の他方と接地との間をそれぞれ接続すると共に、前記第2の電極対の一方と電源との間及び前記第2の電極対の他方と接地との間をそれぞれ非接続とした状態で、前記第2の電極対のいずか一方の電圧を検出することにより前記タッチパネルにおける前記接触物体の前記第1方向の接触位置を検出するものであり、
    前記第2方向位置検知手段は、前記切り替え回路で前記第2の電極対の一方と電源との間及び前記第2の電極対の他方と接地との間をそれぞれ接続すると共に、前記第1の電極対の一方と電源との間及び前記第1の電極対の他方と接地との間をそれぞれ非接続とした状態で、前記第1の電極対のいずか一方の電圧を検出することにより前記タッチパネルにおける前記接触物体の前記第2方向の接触位置を検出するものである
    ことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル装置。
  3. 前記第1の電極対及び前記第2の電極対の一方に電源、他方に接地を接続し、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜とが接触したときに流れる電流値又は電圧変化を検出する接触検知手段を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のタッチパネル装置。
  4. 前記タッチパネルへの接触物体の接触を検知する接触検知工程と、
    前記タッチパネルへの前記接触物体の前記第1方向の接触位置を検知する第1方向位置検知工程と、
    前記タッチパネルへの前記接触物体の前記第2方向の接触位置を検知する第2方向位置検知工程と、
    前記タッチパネルと前記接触物体の間の静電容量を計測する静電容量計測工程と
    を備えたことを特徴とする請求項3記載のタッチパネル装置を用いた操作情報生成方法。

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