JP2009085411A - Belt for continuously variable transmission - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、環状部材と、環状部材に嵌め合わせる状態で支持された複数の金属エレメントと、を備え、2個のプーリの間に掛け渡された状態で使用される無段変速機用ベルトに関する。 The present invention relates to a continuously variable transmission belt that includes an annular member and a plurality of metal elements supported in a state of fitting with the annular member, and is used in a state of being spanned between two pulleys. .
従来から、自動車等の車両の変速装置として、ベルト式の無段変速機を使用することが考えられている。無段変速機は、2個のプーリの間にベルトを掛け渡し、それぞれのプーリでの溝幅を変化させることにより、ベルトの巻き掛け径を変えて、2個のプーリの間での変速比を無段階に変えられるようにしている。 Conventionally, it has been considered to use a belt-type continuously variable transmission as a transmission for a vehicle such as an automobile. The continuously variable transmission has a belt between two pulleys, and changes the groove width of each pulley, thereby changing the belt winding diameter and changing the gear ratio between the two pulleys. Can be changed steplessly.
このような無段変速機として、特許文献1に記載された従来構造が知られている。図13は、特許文献1に記載された従来構造の1例の無段変速機を含む車両の動力伝達系の略図である。図14は、図13の無段変速機を構成する金属ベルトの部分斜視図である。図15は、図14のA−A断面図である。 As such a continuously variable transmission, a conventional structure described in Patent Document 1 is known. FIG. 13 is a schematic diagram of a power transmission system of a vehicle including a continuously variable transmission of an example of a conventional structure described in Patent Document 1. 14 is a partial perspective view of a metal belt constituting the continuously variable transmission of FIG. 15 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
図13に示すように、無段変速機10は、ドライブプーリ12と、ドリブンプーリ14とを備え、ドライブプーリ12及びドリブンプーリ14の間に金属ベルト16を巻き掛けている。無段変速機10は、動力の伝達方向に関して、エンジン18と駆動輪20との間に配置される。エンジン18の駆動力は、クランクシャフト22、ダンパー24、インプットシャフト26、発進用クラッチ28、ドライブシャフト30、ドライブプーリ12、金属ベルト16及びドリブンプーリ14を介して、ドリブンシャフト32に伝達されるとされている。ドリブンシャフト32に伝達された駆動力は、前進用ドライブギヤ34または後進用ドライブギヤ36と、アウトプットシャフト38とを介して駆動輪20に伝達されるとされている。
As shown in FIG. 13, the continuously
ドライブプーリ12は、固定側プーリ半体40と可動側プーリ半体42とを備え、可動側プーリ半体42が固定側プーリ半体40に対し接離可能となっている。また、ドリブンプーリ14は、固定側プーリ半体44と可動側プーリ半体46とを備え、可動側プーリ半体46が固定側プーリ半体44に対し接離可能となっている。
The
金属ベルト16は、図14に示すように、一対の金属リング集合体48に多数の金属エレメント50を支持してなる。なお、金属エレメント50の前後方向、左右方向、径方向は、図11に示すように定義している。すなわち、径方向は金属エレメント50が当接するドライブプーリ12またはドリブンプーリ14(以下、図13から図15の説明において、単に、プーリ12(14)とする。)の径方向として定義し、プーリ12(14)の回転軸に近づく側を径方向内側とし、プーリ12(14)の回転軸から遠ざかる側を径方向外側としている。また、左右方向は金属エレメント50が当接するプーリ12(14)の回転軸に沿うまたは平行な方向として定義し、前後方向は、金属エレメント50の進行方向に沿う方向として定義している。
As shown in FIG. 14, the
また、金属エレメント50は、径方向内側に設けられたエレメント本体52と、径方向外端部に設けられたイヤー部54とを備える。また、エレメント本体52の左右方向両端部に、プーリ12(14)のV面に当接可能な一対のプーリ当接面56を形成している。また、イヤー部54の前側面に凸部57を、後側面に凹部(図示せず)をそれぞれ形成し、金属ベルト16(図13)を構成した状態で、進行方向前側の金属エレメント50に形成した凹部に、進行方向後側の金属エレメント50に形成した凸部57を嵌合可能としている。
The
また、図15に示すように、エレメント本体52の後側面(図15の下側面)に平坦面58を形成するとともに、エレメント本体52の前側面(図15の上側面)の左右方向両端部に一対の突出部59を形成している。金属エレメント50がプーリ12(14)に巻き付いたときに、進行方向前側(図15の上側)の金属エレメント50の平坦面58と、進行方向後側(図15の下側)の金属エレメント50の左右の突出部59とが接触する。これにより、金属エレメント50のヨーイングが防止されて、金属エレメント50がプーリ12,14のV面に斜めに係合して損傷することが防止されるとされている。所定トルク以上の押し力の作用時には、金属エレメント50の左右の突出部59が完全に潰れて、前側面及び後側面が密着するとされている。
Further, as shown in FIG. 15, a
上記の図13から図15に示した特許文献1に記載された従来構造の場合には、金属エレメント50とプーリ12(14)との間での摩耗を抑える面から改良の余地がある。すなわち、図13に示す、無段変速機10においては、ベルト組み付けを行うために、複数の金属エレメント50(図14、図15)の間の少なくとも一部に初期隙間と呼ばれる隙間を設けることが、従来から必修事項とされている。このため、金属ベルト16のうち、プライマリプーリと呼ばれるドライブプーリ12と、セカンダリープーリと呼ばれるドリブンプーリ14との間部分である、弦部と呼ばれる部分に位置する複数の金属エレメント50間にも隙間が生じ、この隙間は長期間の使用により大きくなる可能性がある。特に、上記の弦部と呼ばれる部分のうち、ドリブンプーリ14からドライブプーリ12へ戻る部分で、金属エレメント50間の隙間が大きくなりやすい。
In the case of the conventional structure described in Patent Document 1 shown in FIGS. 13 to 15, there is room for improvement in terms of suppressing wear between the
また、金属ベルト16の弦部は、進行方向に対し直交する方向である、径方向または左右方向に振れるため、弦部を構成する金属エレメント50(図14、図15)にも種々の方向に慣性力が作用する。また、無段変速機10の変速比の変化により、ドライブプーリ12及びドリブンプーリ14の間で、それぞれV面により構成されるプーリ溝の幅方向中央位置がずれる可能性があり、弦部において、進行方向に対し直交する方向に金属エレメント50に慣性力が作用する可能性もある。この結果、上記のように金属エレメント50間の隙間が大きくなり、かつ、このような慣性力が金属エレメント50に作用する状況下では、上記の図13から図15に示した従来構造の場合に、意図した金属エレメント50の姿勢保持が難しい。また、弦部で一旦、金属エレメント50の姿勢が変化すると、姿勢が正規の状態に復帰しにくくなり、金属エレメント50が進行方向に対し大きく傾斜する、すなわち大きな傾斜角が付いてヨーイングした状態のままで、プーリ12(14)のプーリ溝内に進入する。そして、金属エレメントの、プーリ溝と接触するプーリ当接面56を平坦面としている場合には、プーリ当接面56の端部とプーリ溝の面とが角当たりして、金属エレメント50及び各プーリ12,14に摩耗が生じる可能性がある。
Further, since the string portion of the
上記の従来構造の場合、金属エレメント50の前側面に形成した突出部59(図15)を、進行方向前側の金属エレメント50の後側面に形成した平坦面58(図15)に接触させることにより、金属エレメント50のヨーイングが防止されるとされているが、上記のように金属エレメント50間に隙間が生じる状況下では、ヨーイング防止の効果を期待することは困難であり、金属エレメント50とプーリ12(14)との間での摩耗を抑える面から改良の余地がある。
In the case of the above conventional structure, the protrusion 59 (FIG. 15) formed on the front side surface of the
本発明は、無段変速機用ベルトにおいて、金属エレメントのヨーイングにかかわらず、金属エレメント及びプーリの接触部での摩耗を小さく抑えるとともに、プーリとの間でのトルク伝達容量の変化を小さく抑えることを目的とする。 In the belt for continuously variable transmission, regardless of the yawing of the metal element, the wear at the contact portion between the metal element and the pulley is suppressed, and the change in the torque transmission capacity between the pulley and the pulley is suppressed. With the goal.
本発明に係る無段変速機用ベルトは、環状部材と、環状部材に嵌め合わせる状態で支持された複数の金属エレメントと、を備え、2個のプーリの間に掛け渡された状態で使用される無段変速機用ベルトであって、各金属エレメントは、各プーリを構成する一対のプーリ要素と対向する幅方向両側面の、進行方向となる厚さ方向中間部を含む部分に設けられた一対のプーリ接触面を備え、各プーリ接触面は、断面円弧形の曲面状に形成されていることを特徴とする無段変速機用ベルトである。 A continuously variable transmission belt according to the present invention includes an annular member and a plurality of metal elements supported in a state of being fitted to the annular member, and is used in a state of being spanned between two pulleys. The belt for a continuously variable transmission, wherein each metal element is provided in a portion including a middle portion in the thickness direction which is a traveling direction on both side surfaces in the width direction facing a pair of pulley elements constituting each pulley. A belt for a continuously variable transmission, comprising a pair of pulley contact surfaces, each pulley contact surface being formed in a curved surface having an arcuate cross section.
また、好ましくは、各プーリ接触面は、ベルトの外周側となる高さ方向一端部での曲率半径が、ベルトの内周側となる高さ方向他端部での曲率半径よりも大きくなる曲面状に形成されている。 Preferably, each pulley contact surface is a curved surface in which the radius of curvature at one end in the height direction on the outer peripheral side of the belt is larger than the radius of curvature at the other end in the height direction on the inner peripheral side of the belt. It is formed in a shape.
また、より好ましくは、各プーリ接触面は、曲率半径方向が母線方向に対し直交する方向に向く曲面状に形成されている。 More preferably, each pulley contact surface is formed in a curved surface in which the radius direction of curvature is oriented in a direction perpendicular to the generatrix direction.
また、より好ましくは、各プーリ接触面のベルトの外周側となる高さ方向一端での曲率半径をR0とし、各金属エレメントの幅方向に対し直交する仮想平面と各プーリ接触面の母線とのなす角度をαとした場合に、各プーリ接触面の高さ方向一端から高さ方向他端にわたるすべての範囲で、各プーリ接触面の高さ方向に関して、一端から他側へ距離d離れた位置での各プーリ接触面の曲率半径Raが、Ra=R0―d・sinαとなるように、各プーリ接触面の形状を規制している。 More preferably, the radius of curvature at one end in the height direction on the outer peripheral side of the belt of each pulley contact surface is R0, and the virtual plane orthogonal to the width direction of each metal element and the bus bar of each pulley contact surface When the angle formed is α, a position that is a distance d from one end to the other side with respect to the height direction of each pulley contact surface in the entire range from one end in the height direction to the other end in the height direction of each pulley contact surface. The shape of each pulley contact surface is regulated so that the radius of curvature Ra of each pulley contact surface at is Ra = R0−d · sin α.
また、本発明に係る無段変速機用ベルトにおいて、各プーリ接触面は、ベルトの外周側となる高さ方向一端部での曲率半径が、ベルトの内周側となる高さ方向他端部での曲率半径よりも大きくなる曲面状に形成されている構成において、各プーリ接触面は、曲率半径方向が、各金属エレメントの幅方向に向く曲面状に形成されている。 Further, in the continuously variable transmission belt according to the present invention, each pulley contact surface has the other end in the height direction in which the radius of curvature at the one end in the height direction on the outer peripheral side of the belt is on the inner peripheral side of the belt. Each pulley contact surface is formed in a curved shape in which the radius direction of curvature is directed in the width direction of each metal element.
なお、金属エレメントの高さ方向、幅方向、厚さ方向は、次のように定義している。すなわち、高さ方向は金属エレメントが当接するプーリの径方向である、図14の径方向に対応して定義している。また、幅方向は金属エレメントが当接するプーリの回転軸に沿うまたは平行な方向である、図14の右左方向に対応して定義している。また、厚さ方向は、金属エレメントの進行方向に沿う方向である、図14の前後方向に対応して定義している。このような定義は、以下の説明及び特許請求の範囲全体で同じとする。 The height direction, width direction, and thickness direction of the metal element are defined as follows. That is, the height direction is defined corresponding to the radial direction of FIG. 14, which is the radial direction of the pulley with which the metal element abuts. Further, the width direction is defined corresponding to the right / left direction in FIG. 14, which is a direction along or parallel to the rotation axis of the pulley with which the metal element abuts. Moreover, the thickness direction is defined corresponding to the front-rear direction in FIG. 14, which is the direction along the traveling direction of the metal element. Such definitions are the same throughout the following description and claims.
本発明に係る無段変速機用ベルトによれば、各金属エレメントは、幅方向両側面の、進行方向となる厚さ方向中間部を含む部分に設けられた一対のプーリ接触面を備え、各プーリ接触面は、断面円弧形の曲面状に形成されているため、各金属エレメントが進行方向に対し傾斜する、すなわちヨーイングした場合でも、プーリ接触面の端部とプーリ要素の面とを角当たりしにくくでき、各金属エレメントとプーリ要素との間に作用する接触面圧が過大になることを有効に防止できる。このため、金属エレメントのヨーイングにかかわらず、金属エレメント及びプーリの接触部での摩耗を小さく抑えることができる。 According to the continuously variable transmission belt according to the present invention, each metal element includes a pair of pulley contact surfaces provided on a portion including the intermediate portion in the thickness direction which is the traveling direction on both side surfaces in the width direction, Since the pulley contact surface is formed in a curved surface having an arcuate cross section, even when each metal element is inclined with respect to the traveling direction, that is, when yawing, the end of the pulley contact surface and the surface of the pulley element are angled. It is difficult to hit, and it is possible to effectively prevent an excessive contact surface pressure acting between each metal element and the pulley element. For this reason, the wear at the contact portion between the metal element and the pulley can be kept small regardless of the yawing of the metal element.
また、金属エレメントとプーリ要素との接触時での、金属エレメントの姿勢がヨーイングにより変化した場合でも、金属エレメント及びプーリ要素の間での摩擦係数の変化を小さくできる。このため、金属エレメントのヨーイングにかかわらず、ベルトとプーリとの間でのトルク伝達容量の変化を小さくできるか、またはなくせる。また、このような本発明により得られる効果は、各金属エレメント同士の厚さがすべて同じ場合に限らず、一部の金属エレメントの厚さが他の金属エレメントの厚さと異なる場合でも同様に得ることができる。 Further, even when the attitude of the metal element at the time of contact between the metal element and the pulley element changes due to yawing, the change in the friction coefficient between the metal element and the pulley element can be reduced. For this reason, the change of the torque transmission capacity between the belt and the pulley can be reduced or eliminated regardless of the yawing of the metal element. In addition, such an effect obtained by the present invention is not limited to the case where the thicknesses of the respective metal elements are all the same, but can be obtained even when the thickness of some of the metal elements is different from the thickness of the other metal elements. be able to.
また、各プーリ接触面は、ベルトの外周側となる高さ方向一端部での曲率半径が、ベルトの内周側となる高さ方向他端部での曲率半径よりも大きくなる曲面状に形成されている構成によれば、各プーリ接触面が接触する、各プーリ要素に設けられた円錐面状のプーリ斜面の形状に対応して、各プーリ接触面の母線が、金属エレメントの幅方向に対し直交する仮想平面に対し傾斜した方向に向くのにもかかわらず、金属エレメントがヨーイングした場合での、相手面との間の接触部での摩耗をより有効に小さく抑えることができる。 Each pulley contact surface is formed in a curved shape in which the radius of curvature at one end in the height direction on the outer peripheral side of the belt is larger than the radius of curvature at the other end in the height direction on the inner peripheral side of the belt. In accordance with the configuration in which each pulley contact surface is in contact with each other, corresponding to the shape of the conical pulley inclined surface provided on each pulley element, the bus contact surface of each pulley contact surface extends in the width direction of the metal element. In contrast, the wear at the contact portion with the mating surface when the metal element yaws can be more effectively suppressed to a smaller value even when the metal element yaws despite being oriented in a direction inclined with respect to the orthogonal virtual plane.
[第1の発明の実施の形態]
以下において、図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。図1から図6は、本発明の第1の実施の形態を示している。図1は、本実施の形態の無段変速機用ベルトを構成する金属エレメントを、進行方向である厚さ方向に見た場合の模式図である。図2は、図1のB−B断面図である。図3は、図1の金属エレメントを具体的に示す図である。図4は、図3のエレメント本体を幅方向片側から他側へ見た図である。図5は、本実施の形態の無段変速機用ベルトを無段変速機に組み付けた状態で、一対のプーリ要素間に複数の金属エレメントが進入した状態を、一部を透視して示す部分略断面図である。図6は、一部の金属エレメントがヨーイングした状態を示す、図5のC部拡大相当図である。
[First Embodiment]
Hereinafter, embodiments according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings. 1 to 6 show a first embodiment of the present invention. FIG. 1 is a schematic view of a metal element constituting the continuously variable transmission belt of the present embodiment as viewed in the thickness direction, which is the traveling direction. 2 is a cross-sectional view taken along the line BB in FIG. FIG. 3 is a diagram specifically illustrating the metal element of FIG. 1. 4 is a view of the element body of FIG. 3 as viewed from one side in the width direction to the other side. FIG. 5 is a partial perspective view showing a state in which a plurality of metal elements enter between a pair of pulley elements in a state where the continuously variable transmission belt of the present embodiment is assembled to the continuously variable transmission. FIG. FIG. 6 is an enlarged equivalent view of a portion C in FIG. 5 showing a state in which some metal elements are yawed.
また、本実施の形態において、無段変速機用ベルトを使用する無段変速機と、この無段変速機を組み込んで構成する、車両である自動車の動力伝達系の基本構成自体は、上記の図13に示した構成と同様である。特に、本発明の特徴は、無段変速機用ベルトである、金属ベルト16(図13参照)を構成する金属エレメント60の形状を工夫することにより、金属エレメント60のヨーイングにかかわらず、金属エレメント60とドライブプーリ12(図13参照)またはドリブンプーリ14(図13参照)(以下、単にプーリ12(14)とする。)との間での金属エレメント60及びプーリ12(14)の接触部での摩耗を小さく抑えるとともに、プーリ12(14)との間でのトルク伝達容量の変化を小さく抑える点にある。このため、以下の説明では、金属ベルト16、特に、金属エレメント60の構成を中心に説明する。
Further, in the present embodiment, the basic configuration itself of the power transmission system of an automobile, which is a vehicle, that includes a continuously variable transmission that uses a continuously variable transmission belt and the continuously variable transmission is described above. The configuration is the same as that shown in FIG. In particular, the feature of the present invention is that the
金属ベルト16(図13参照)は、環状部材である2組の金属リング集合体48(図14参照)と、各組の金属リング集合体48に嵌め合わせる状態で、金属リング集合体48に支持した、複数の金属エレメント60とを備える。なお、金属リング集合体48は、上記の図13に示したものと同様の構成で、薄板状で環状に連結した複数枚の金属リング要素を積層することにより構成している。
The metal belt 16 (see FIG. 13) is supported by the
金属ベルト16(図13参照)は、ドライブプーリ12(図13参照)とドリブンプーリ14(図13参照)との間に掛け渡された状態で使用され、使用時には、ドライブプーリ12からドリブンプーリ14への動力の伝達を可能とする。無段変速機10(図13参照)は、各プーリ12,14のV面により構成するプーリ溝の幅を変化させることにより、各プーリ12,14での金属ベルト16の巻き掛け径を変化させることにより、各プーリ12,14同士の間での変速比を無段階に変化可能とする。また、各プーリ12,14は、互いに対向する一対のプーリ要素61(図5)を備え、各プーリ要素61に設けられた円錐面状のプーリ斜面62(図5)の間で、金属エレメント60を狭持可能としている。各プーリ要素61は、上記の図13に示した固定側プーリ半体40,44または可動側プーリ半体42,46に対応し、互いに対向する一対のプーリ要素61を同軸上に配置している。
The metal belt 16 (see FIG. 13) is used in a state of being stretched between the drive pulley 12 (see FIG. 13) and the driven pulley 14 (see FIG. 13). Allows transmission of power to The continuously variable transmission 10 (see FIG. 13) changes the winding diameter of the
図1に示すように、各金属エレメント60は、金属材を打ち抜いて成形する等により造っており、高さ方向一側(図1の上側)に設けた断面略三角形のイヤー部63と、高さ方向他側(図1の下側)に設けたエレメント本体64と、イヤー部63及びエレメント本体64を連結するネック部66とを備える。各金属エレメント60において、ネック部66の幅方向(図1の左右方向)両側にスロット部68を設けており、各スロット部68に、2組の金属リングのそれぞれを嵌め合わせ可能としている。
As shown in FIG. 1, each
なお、金属エレメント60の高さ方向、幅方向、厚さ方向は、それぞれ図1から図4に示すように定義している。すなわち、高さ方向は金属エレメント60が当接するプーリ12(14)の径方向に対応して定義している。また、幅方向は金属エレメント60が当接するプーリ12(14)の回転軸に沿うまたは平行な方向として定義し、厚さ方向は、金属エレメント60の進行方向に沿う方向として定義している。また、前側、後側は、進行方向前側、後側にそれぞれ対応する。
The height direction, the width direction, and the thickness direction of the
また、エレメント本体64の高さ方向一端部(図1の上端部)の前側面(図1の表側面)に、進行方向に対し直交する仮想平面上に位置する平坦面である、ロッキング面70を設けている。また、エレメント本体64の高さ方向他側部分(図1の下側部分)の前側面に、ロッキング面70に対し傾斜した傾斜面72を、ロッキング面70から直線状のロッキングエッヂ74を介して連続させている。また、エレメント本体64の後側面(図1の裏側面)に、進行方向に対し直交する仮想平面上の平坦面76(図2)を、ほぼ全面にわたり設けている。金属ベルト16(図13参照)を構成した状態で、進行方向に隣り合う金属エレメント60同士で、前側のロッキング面70と後側の平坦面76とを接触可能としている。
Further, the locking
また、図1では図示を省略するが、金属エレメント60のイヤー部63の前側面に凸部57(図3参照)を、イヤー部63の後側面に凹部71(図7参照)を、それぞれ設けている。金属ベルト16(図13参照)を構成した状態で、進行方向に隣り合う金属エレメント60同士で、凸部57と凹部71とを嵌合可能としている。
Although not shown in FIG. 1, a convex portion 57 (see FIG. 3) is provided on the front side surface of the
また、エレメント本体64の幅方向(図1の左右方向)両側面において、ロッキング面70よりも高さ方向他側部分(図1の下側部分)に、幅方向に対し直交する仮想平面zに対し母線80が傾斜した一対のプーリ接触面82を設けている。各プーリ接触面82は、プーリ12(14)を構成する、一対のプーリ要素61(図5参照)のそれぞれに設けられた円錐面状のプーリ斜面62(図5参照)に接触可能とする。
Further, on both sides of the
図1、図2に示すように、各プーリ接触面82は、各金属エレメント60の、各プーリ要素61(図5参照)と対向する幅方向両側面の下側部分で、進行方向となる厚さ方向(図1の表裏方向、図2の上下方向)中間部を含む全面に設けており、各プーリ接触面82を、断面円弧形の曲面状に形成している。各プーリ接触面82の、曲率半径は次のように設定している。すなわち、プーリ12(14)を構成する一対のプーリ要素61(図5参照)間に金属エレメント60が狭持された場合での、各プーリ接触面82の曲率半径の方向が、それぞれのプーリ要素61に設けられたプーリ斜面62(図5参照)に対し直交するように、各プーリ接触面82の曲率半径を設定している。すなわち、各プーリ接触面82の曲率半径方向を、プーリ接触面82の母線80方向に対し直交する方向に向くように設定している。
As shown in FIGS. 1 and 2, each
また、各プーリ接触面82の、金属ベルト16(図13参照)の外周側となる、高さ方向一端での曲率半径をR0とし、各金属ベルト16の幅方向に対し直交する仮想平面zと各プーリ接触面82の母線80とのなす角度である、フランク角をαとした場合に、各プーリ接触面82の、高さ方向一端から高さ方向他端にわたるすべての範囲で、各プーリ接触面82の高さ方向に関して、一端から他側へ距離d離れた位置での各プーリ接触面82の曲率半径Raが、Ra=R0―d・sinαとなるように、各プーリ接触面82の形状を規制している。ここで、プーリ接触面82の高さ方向の全長をDとした場合に、dは、0≦d≦Dの範囲にある。また、各プーリ接触面82の全範囲で、曲率中心O1、O2は、金属エレメント60の幅方向中央部に位置する、高さ方向(図1の上下方向)の同一直線上に位置する。
In addition, the radius of curvature at one end in the height direction on the outer peripheral side of the metal belt 16 (see FIG. 13) of each
このようにしてプーリ接触面82を規定するため、図2に示すように、プーリ接触面82の高さ方向に異なるそれぞれの位置で、プーリ接触面82の外周は同一の仮想円上に位置する円弧となる。また、各プーリ接触面82の、高さ方向一端部での曲率半径は、高さ方向他端部での曲率半径よりも大きくなっている。すなわち、各プーリ接触面82の曲率半径は、各プーリ接触面82の高さ方向他側から高さ方向一側に向かうほど徐々に大きくなっている。
In order to define the
また、図3から図4は、上記の図1から図2に示した構造をより具体化した図である。また、図3から図4の構造において、プーリ接触面82の形状を含め、本実施の形態の特徴部分の形状及び機能は、図1から図2に示した構造と同様であるため、同等部分に同一符号を付して重複する説明を省略する。なお、図4は、図3のエレメント本体64を幅方向片側(図3の右側)から他側(図3の左側)に見た図であり、エレメント本体64の幅方向両側面に、複数の平行な溝部88を形成している。このような図3から図4に示した金属エレメント60の場合も、幅方向両側面に設けた一対のプーリ接触面82は、断面円弧形のプーリ接触面82をほぼ全面に有する。
FIGS. 3 to 4 are more specific views of the structure shown in FIGS. Further, in the structure of FIGS. 3 to 4, the shape and function of the characteristic part of the present embodiment, including the shape of the
このような本実施の形態の無段変速機用ベルトによれば、金属エレメント60のヨーイングにかかわらず、金属エレメント60及びプーリ12(14)の接触部での摩耗を小さく抑えるとともに、プーリ12(14)との間でのトルク伝達容量の変化を小さく抑えることができる。次に、これを、図5、図6を用いて詳しく説明する。
According to such a continuously variable transmission belt of the present embodiment, the wear at the contact portion between the
図5に示すように、プーリ12(14)を構成する一対のプーリ要素61間に複数の金属エレメント60が狭持された状態で、図6に示すように、一部の金属エレメント60が進行方向(図6のP方向)に対しあるヨーイング角Sを持って傾斜する、すなわちヨーイングした状態を考える。このような場合でも、本実施の形態では、図5のU部で示すように、各金属エレメント60の幅方向両側面の厚さ方向中間部を含む部分に断面円弧形のプーリ接触面82を設けているため、金属エレメント60がプーリ接触面82の角部でプーリ斜面62に角当たりすることを有効に防止できる。このため、プーリ接触面82と、プーリ斜面62との間に作用する接触面圧が過大になることを有効に防止できる。したがって、金属エレメント60のヨーイングにかかわらず、金属エレメント60及びプーリ12(14)の接触部での摩耗を小さく抑えることができる。
As shown in FIG. 5, in a state where a plurality of
また、金属エレメント60とプーリ斜面62との接触時での、金属エレメント60の姿勢がヨーイングにより変化した場合でも、金属エレメント60がプーリ斜面62に均一に面当たりしやすくなるため、金属エレメント60及びプーリ斜面62の間での摩擦係数μの変化を小さく抑えることができる。このため、金属エレメント60のヨーイングにかかわらず、金属ベルト16(図5、図13参照)とプーリ12(14)との間でのトルク伝達容量の変化を小さくできるか、またはなくせる。
Further, even when the posture of the
また、このような本実施の形態により得られる効果は、各金属エレメント60同士の厚さがすべて同じ場合に限らず、一部の金属エレメント60の厚さが他の金属エレメント60の厚さと異なる場合でも同様に得ることができる。例えば、複数の金属エレメント60のうち、1枚の金属エレメント60の厚さを小さい厚さとし、残りの金属エレメント60の厚さを大きい厚さとする。そして、金属ベルト16(図5、図13参照)を構成するのに、小さい厚さの金属エレメント60を含めるか、または除くかを選択することにより、金属ベルト16の金属エレメント60間の隙間を調整可能とすることもできる。このような場合には、一部の金属エレメント60の厚さが他の金属エレメント60の厚さと異なるが、上記の場合と同様に、金属エレメント60のヨーイングにかかわらず、金属エレメント60及びプーリ12(14)の接触部での摩耗を小さく抑えるとともに、プーリ12(14)との間でのトルク伝達容量の変化を小さく抑えることができる。
In addition, the effect obtained by this embodiment is not limited to the case where the thicknesses of the
また、各プーリ接触面82の、金属ベルト16(図5、図13参照)の外周側となる高さ方向一端部での曲率半径が、金属ベルト16の内周側となる高さ方向他端部での曲率半径よりも大きくなっている。このため、各プーリ接触面82が接触する、各プーリ要素61に設けられた円錐面状のプーリ斜面62の形状に対応して、各プーリ接触面82の母線80(図1)が、金属エレメント60の幅方向に対し直交する仮想平面z(図1)に対し傾斜しているのにもかかわらず、金属エレメント60がヨーイングした場合での、相手面との間の接触部での摩耗をより有効に小さく抑えることができる。
The radius of curvature of each
これに対して、図7から図8を用いて、本発明から外れる従来から考えられている従来構造の場合を説明する。図7、図8は、従来構造において、図5、図6に対応する図であり、図7は、従来構造において、プーリ12(14)のプーリ溝に複数の金属エレメント50が進入した状態を、一部を透視して示す部分略断面図である。また、図8は、一部の金属エレメント50がヨーイングした状態を示す、図7のE部拡大相当図である。なお、図7、図8において、矢印P方向が進行方向前側である。
On the other hand, the case of the conventional structure considered from the past which deviates from this invention is demonstrated using FIGS. 7 and 8 are views corresponding to FIGS. 5 and 6 in the conventional structure, and FIG. 7 shows a state in which the plurality of
図7、図8に示す従来構造では、金属エレメント50の幅方向両側面に設けられた各プーリ接触面84を、単なる平坦面とし、本実施の形態の場合と異なり、曲面状に形成していない。図7、図8に示すように、金属エレメント50の、一対のプーリ接触面84を含む断面形状は、矩形状となっている。このため、図8にV部で示すように、一部の金属エレメント50が、あるヨーイング角Sを持ってヨーイングした状態で、プーリ接触面84がプーリ斜面62と角当たりしやすくなる。このように一部の金属エレメント50がヨーイングする場合には、複数の金属エレメント50のうち、最もヨーイング角Sが大きくなる金属エレメント50のみが、一対のプーリ斜面62の間に狭持された状態になり、プーリ斜面62と金属エレメント50との間に作用する面圧が過大となる可能性がある。このため、プーリ12(14)及び金属エレメント50に摩耗が生じやすくなる。なお、金属エレメント50がヨーイングしない状態では、図8の二点鎖線T上で、プーリ斜面62に各金属エレメント50が接触する。このような理由から、上記の図7から図8に示した従来構造の場合には、金属エレメント50とプーリ12(14)との間での摩耗を抑える面から改良の余地がある。これに対して、上記の図1から図6に示した本実施の形態によれば、プーリ接触面82を断面円弧状の曲面状に形成しているため、このような不都合をなくせる。
In the conventional structure shown in FIGS. 7 and 8, the pulley contact surfaces 84 provided on both side surfaces in the width direction of the
次に、図9は、本実施の形態により得られる効果を確認するために本発明者が行った計算結果を、本発明から外れる比較例において、金属エレメントの幅方向両端部の角部にR部を設けた場合のR部の曲率半径である、比較例端角部半径と、金属エレメント及びプーリ斜面の接触部での最大面圧比との関係で示す図である。図10は、比較例の金属エレメント60に設けたR部90が、プーリ斜面62に接触している状態を示す略図である。ここで、「比較例」は、上記の図3から図4に示した本実施の形態と同様の構成において、金属エレメント60の幅方向両側面に設けたプーリ接触面82(図1から図3)を、厚さ方向中央部を曲面状に形成しない、平坦面状のプーリ接触面84とした場合において、プーリ接触面84の厚さ方向端部に位置する角部にR部92を設けたものである。
Next, FIG. 9 shows a calculation result performed by the present inventor in order to confirm the effect obtained by the present embodiment. In a comparative example that deviates from the present invention, R is applied to the corners at both ends in the width direction of the metal element. It is a figure shown by the relationship between the radius of the corner of the comparative example, which is the radius of curvature of the R portion when the portion is provided, and the maximum surface pressure ratio at the contact portion between the metal element and the pulley slope. FIG. 10 is a schematic diagram showing a state in which the R portion 90 provided on the
また、「最大面圧比」とは、本実施の形態での金属エレメント60とプーリ斜面62との間に作用する最大の接触面圧に対する、比較例での金属エレメント60のプーリ接触面84のR部92がプーリ斜面62に接触する場合の、R部92とプーリ斜面62との間に作用する最大の接触面圧の比をいう。
The “maximum surface pressure ratio” is the R of the
図9に示した計算結果を示す図から明らかなように、比較例の金属エレメント60(図10)のR部92(図10)の曲率半径である、比較例端角部半径を大きくすると、比較例端角部半径が小さい場合よりも最大面圧比は小さくなり、金属エレメント60とプーリ斜面62(図10)との間に作用する最大の接触面圧は小さくなる。ただし、比較例の金属エレメント60の比較例端角部半径を0.15mmと大きくした場合でも、最大面圧比は10程度と大きくなる。すなわち、本実施の形態で金属エレメント60とプーリ斜面62との間に作用する最大の接触面圧を1とした場合に、比較例の場合には、プーリ斜面62との間に作用する最大の接触面圧が10程度と極度に大きくなる。逆に言えば、プーリ接触面84の厚さ方向中央部を曲面状に形成しない比較例で比較例端角部半径を0.15mm以下とする場合に対して、本実施の形態の場合には、プーリ接触面82(図1)とプーリ斜面62との間に作用する最大の接触面圧を約1/10以下に小さくできることが分かった。なお、上記の第1の実施の形態において、各金属エレメント60の各プーリ接触面82の厚さ方向両端に位置する角部には、R部を設けることもできるが、R部を省略することもできる。
As is clear from the calculation result shown in FIG. 9, when the radius of the corner of the comparative example, which is the radius of curvature of the R portion 92 (FIG. 10) of the metal element 60 (FIG. 10) of the comparative example, is increased, The maximum surface pressure ratio is smaller than that in the case where the corner radius of the comparative example is small, and the maximum contact surface pressure acting between the
[第2の発明の実施の形態]
図11から図12は、本発明の第2の実施の形態を示している。図11は、本実施の形態の無段変速機用ベルトである、金属ベルト16(図13参照)を構成する金属エレメント60aを、進行方向である厚さ方向に見た場合の模式図である。図12は、図11のF−F断面図である。本実施の形態の場合は、上記の第1の実施の形態を構成する各金属エレメント60aにおいて、プーリ接触面82aの曲率半径方向が向く方向を異ならせている。すなわち、本実施の形態では、各金属エレメント60aの幅方向両側面に設けた一対のプーリ接触面82aは、全面を曲面状に形成し、プーリ接触面82aの曲率半径の方向が、高さ方向(図11の上下方向)及び厚さ方向(図11の裏表方向)に対し直交する幅方向(図11の左右方向)に向く曲面状に形成している。
[Second Embodiment]
11 to 12 show a second embodiment of the present invention. FIG. 11 is a schematic view of a
また、各プーリ接触面82aの、金属ベルト16(図13参照)の外周側となる、高さ方向一端(図11の上端)での曲率半径をR0´とし、幅方向に対し直交する仮想平面zと各プーリ接触面82aの母線80とのなす角度である、フランク角をα´とした場合に、各プーリ接触面82aの、高さ方向の一端から他端(図11の下端)にわたるすべての範囲で、各プーリ接触面82aの、高さ方向に関して、一端から他側へ距離d離れた位置での各プーリ接触面82aの曲率半径Ra´が、Ra´=R0´―d・sin(α´)となるように、各プーリ接触面82aの形状を規制している。ここで、プーリ接触面82の高さ方向の全長をDとした場合に、dは、0≦d≦Dの範囲にある。
Further, each of the
このようにしてプーリ接触面82aを規定するため、図12に示すように、プーリ接触面82aの高さ方向に異なるそれぞれの位置で、プーリ接触面82aの外周は同一の仮想円上に位置する円弧となる。また、各プーリ接触面82aの、高さ方向一端部での曲率半径は、高さ方向他端部での曲率半径よりも大きくなっている。すなわち、各プーリ接触面82aの曲率半径は、各プーリ接触面82aの高さ方向他側(図11の下側)から高さ方向一側(図11の上側)に向かうほど徐々に大きくなっている。
In order to define the
このような本実施の形態の場合も、上記の第1の実施の形態と同様に、金属エレメント60aのヨーイングにかかわらず、金属エレメント60a及びプーリ12(14)(図13参照)の接触部での摩耗を小さく抑えるとともに、プーリ12(14)との間でのトルク伝達容量の変化を小さく抑えることができる。その他の構成及び作用については、上記の図1から図6に示した第1の実施の形態と同様であるため、同等部分には同一符号を付して重複する図示及び説明を省略する。
In the case of this embodiment as well, as in the first embodiment, regardless of the yawing of the
10 無段変速機、12 ドライブプーリ、14 ドリブンプーリ、16 金属ベルト、18 エンジン、20 駆動輪、22 クランクシャフト、24 ダンパー、26 インプットシャフト、28 発進用クラッチ、30 ドライブシャフト、32 ドリブンシャフト、34 前進用ドライブギヤ、36 後進用ドライブギヤ、38 アウトプットシャフト、40 固定側プーリ半体、42 可動側プーリ半体、44 固定側プーリ半体、46 可動側プーリ半体、48 金属リング集合体、50 金属エレメント、52 エレメント本体、54 イヤー部、56 プーリ当接面、57 凸部、58 平坦面、59 突出部、60,60a 金属エレメント、61 プーリ要素、62 プーリ斜面、63 イヤー部、64 エレメント本体、66 ネック部、68 スロット部、70 ロッキング面、71 凹部、72 傾斜面、74 ロッキングエッヂ、76 平坦面、80 母線、82,82a プーリ接触面、84 プーリ接触面、88 溝部、92 R部。
10 continuously variable transmission, 12 drive pulley, 14 driven pulley, 16 metal belt, 18 engine, 20 drive wheel, 22 crankshaft, 24 damper, 26 input shaft, 28 clutch for starting, 30 drive shaft, 32 driven shaft, 34 Forward drive gear, 36 Reverse drive gear, 38 Output shaft, 40 Fixed pulley half, 42 Movable pulley half, 44 Fixed pulley half, 46 Movable pulley half, 48 Metal ring assembly, 50 Metal element, 52 Element body, 54 Ear part, 56 Pulley contact surface, 57 Convex part, 58 Flat surface, 59 Projection part, 60, 60a Metal element, 61 Pulley element, 62 Pulley slope, 63 Ear part, 64
Claims (5)
環状部材に嵌め合わせる状態で支持された複数の金属エレメントと、を備え、
2個のプーリの間に掛け渡された状態で使用される無段変速機用ベルトであって、
各金属エレメントは、各プーリを構成する一対のプーリ要素と対向する幅方向両側面の、進行方向となる厚さ方向中間部を含む部分に設けられた一対のプーリ接触面を備え、
各プーリ接触面は、断面円弧形の曲面状に形成されていることを特徴とする無段変速機用ベルト。 An annular member;
A plurality of metal elements supported in a state of being fitted to an annular member,
A continuously variable transmission belt used in a state of being stretched between two pulleys,
Each metal element includes a pair of pulley contact surfaces provided in a portion including a middle portion in the thickness direction which is a traveling direction of both side surfaces in the width direction facing the pair of pulley elements constituting each pulley,
Each pulley contact surface is formed into a curved surface having a circular arc cross section.
各プーリ接触面は、ベルトの外周側となる高さ方向一端部での曲率半径が、ベルトの内周側となる高さ方向他端部での曲率半径よりも大きくなる曲面状に形成されていることを特徴とする無段変速機用ベルト。 The continuously variable transmission belt according to claim 1,
Each pulley contact surface is formed in a curved surface in which the radius of curvature at one end in the height direction on the outer peripheral side of the belt is larger than the radius of curvature at the other end in the height direction on the inner peripheral side of the belt. A continuously variable transmission belt.
各プーリ接触面は、曲率半径方向が母線方向に対し直交する方向に向く曲面状に形成されていることを特徴とする無段変速機用ベルト。 The continuously variable transmission belt according to claim 2,
Each pulley contact surface is formed into a curved surface in which the radius of curvature is oriented in a direction perpendicular to the generatrix direction.
各プーリ接触面のベルトの外周側となる高さ方向一端での曲率半径をR0とし、各金属エレメントの幅方向に対し直交する仮想平面と各プーリ接触面の母線とのなす角度をαとした場合に、各プーリ接触面の高さ方向一端から高さ方向他端にわたるすべての範囲で、各プーリ接触面の高さ方向に関して、一端から他側へ距離d離れた位置での各プーリ接触面の曲率半径Raが、Ra=R0―d・sinαとなるように、各プーリ接触面の形状を規制していることを特徴とする無段変速機用ベルト。 The continuously variable transmission belt according to claim 3,
The radius of curvature at one end in the height direction on the outer peripheral side of the belt of each pulley contact surface is R0, and the angle formed between the virtual plane orthogonal to the width direction of each metal element and the generatrix of each pulley contact surface is α. Each pulley contact surface in a range extending from one end in the height direction to the other end in the height direction with respect to the height direction of each pulley contact surface, each pulley contact surface at a distance d from one end to the other side The belt for continuously variable transmission is characterized in that the shape of each pulley contact surface is regulated so that the curvature radius Ra of Ra = R0−d · sin α.
各プーリ接触面は、曲率半径方向が、各金属エレメントの幅方向に向く曲面状に形成されていることを特徴とする無段変速機用ベルト。 The continuously variable transmission belt according to claim 2,
Each pulley contact surface is formed in a curved surface in which the radius of curvature is directed in the width direction of each metal element.
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