JP2009074189A - ゴム物品補強用スチールコード及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性の高いバンチング撚り線機にて撚り合わせた、1+N構造のゴム物品補強用スチールコードにおいて、コアフィラメントとシースフィラメントの構造および性状を適正化することにより、コード強力が高く、ゴムぺネトレーション性や、バックリング変形に対する耐コード折れ性に優れ、且つタイヤ製造時のカレンダー作業の打ち込み乱れの生じないスチールコードを提供する。
【解決手段】二次元に変化する波形の型付けを施した1本のフィラメントによるコアの周囲に、5〜8本のフィラメントによるシース2を撚り合わせたコードにおいて、前記コアは、該コアの型付けピッチの20倍以上100倍以下、かつ前記シースの撚りピッチの6倍以上25倍以下である、撚りピッチを有する。
【選択図】図1
【解決手段】二次元に変化する波形の型付けを施した1本のフィラメントによるコアの周囲に、5〜8本のフィラメントによるシース2を撚り合わせたコードにおいて、前記コアは、該コアの型付けピッチの20倍以上100倍以下、かつ前記シースの撚りピッチの6倍以上25倍以下である、撚りピッチを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、空気入りタイヤや工業用ベルトなどのゴム物品の補強材として使用される、スチールコードに関するものである。より詳しくは、バンチング撚り線機を用いて撚り合わせるコードに於いて、タイヤ耐久性の向上の指標である耐カットセパレーシヨンを向上させるに必要な、ゴムペネトレーション性を確保すると同時に、規定内圧未満で使用されたときに生じるベルトのバックリング変形によって引き起こされるコード折れに対する耐性をも満足させることにある。
従来、スチールコードにより補強された製品においては、製品内に浸入した水分によるスチールフィラメントの腐食に伴う製品耐久寿命の低下が問題となっている。たとえば、タイヤのベルトに使用するスチールコードは、スチールコード内に空洞があると、タイヤトレッド部がベルトに達するほどの外傷を受けた場合、ベルトに進入した水分がスチールコード内の空洞を伝わってコードの長手方向に沿って広がり、その結果、水分に起因した錆も拡散してその部分におけるゴムとスチールコードの接着が低下し、結局はゴムとスチールコード間のセパレーション現象の発生を招くことになる。
このような問題を解決するために、コードをゴム中に埋設する際の加圧加硫によって、隣接する金属フィラメントの間隙を通して、ゴムがコード内部に充分に浸透するコード構造が提案されている。
例えば、特許文献1および特許文献2には、前記のコード構造の1つとして、図1に示すように、波形の型付けを施した1本のコアフィラメント1のまわりに、5〜6本のフィラメントによるシース2を配置した、所謂1cr+n構造のコードが開示されている。
例えば、特許文献1および特許文献2には、前記のコード構造の1つとして、図1に示すように、波形の型付けを施した1本のコアフィラメント1のまわりに、5〜6本のフィラメントによるシース2を配置した、所謂1cr+n構造のコードが開示されている。
更に、前記1cr+n構造のコードのゴムの浸透性を改善するコード構造として、図2に示すように、コアフィラメント1に適当な波長の平面型付けを行った上で、1波長当り適当な回転数のカールを加えたクリンプト・カールドコアの周りに、5〜8本、図示例で6本のフィラメント2a〜2fからなるシース2を配置した、所謂1CR・CUR+n構造のコードが、特許文献3に提案されている。
ところで、近年、オフロードタイプの4輪駆動車に乗用車的な要素を加えた車が普及し、この種の車では舗装路から悪路まで走行することから、砂漠のような砂地や湿地帯での使用も広がり、タイヤを規定内圧未満で使用される場合も希でなくなってきている。かように、タイヤパンク時は勿論、規定内圧未満で使用された場合、タイヤはバックリング変形を引き起こすことになる。この際、スチールコードには大きな歪が発生し、時にはコードの疲労破断(耐コード折れ性)に至る可能性もある。このような疲労に対する耐久性は、ゴムペネトレーショ性の向上のみで解決するものでなく、ゴム物品補強用のスチールコードの課題として、耐疲労性の向上も重要になっている。
また、コード製造面からは、生産性の観点からバンチング撚り線機での撚りが推奨される。一方、バンチング撚り線機で製造する1+n構造(1CR・CUR+n構造)のコードは筒型撚り撚り線機を用いて製造する1+n構造(1cr+n構造)のコードとは、基本的には異なるコード特性を持つことが一般的に知られている。すなわち、バンチング撚り1+n構造のコードに於いては、根本的にコアがシースと同一ピッチで撚り上げられるために、波形型付けされたコアがシースと一緒に撚り回転される結果、コアの平面性を確保できない。その結果、コアは自らの波形の型付け(クリンプト)に、コード撚り合わせに伴う捻り回転に起因した変形を加えた、2重の癖付けを持つことになる。このようなコードは、シースとコアの張力負担がアンバランスになるために、コードの総強力が低下することになる。更には、コアがシースによって捻り上げられるため、波形の型付け(クリンプト)量の確保、つまりゴムペネレーション性の保証も難しいという問題も抱えることになる。
ここで、ゴムベネトレーション性を改善する方法には、大別して二つの方法が知られている。一つは、コアの癖付け量を予め大きくしておき、更にシースの型付け量を大きくする方法、即ちコード径が大きなオープン構造にする方法であるが、これはコード強力の確保とは矛盾し相反する特徴をもつことになる。
残る一つは、特許文献4に示されるように、バンチング撚り線機を用いて、コアが捻り回転させられる回転量に相当する反回転をコアに付与することによって、コアの捻り回転を解消し、筒型撚り線機で撚られたコードと同一の構造を付与する方法である。この方法では、コード強力とゴムペネの両立が可能であるが、バンチング撚り線機で撚られたコードの特徴、即ちコアの捻り回転を100%除去しなければならないため、撚り線機の制御が難しく、また、コードが曲げられたときの割れが大きいため、タイヤ製造工程のカレンダー作業におけるコードの打ち込み乱れが生じることが問題になる。
特開平5−186977号公報
特開平5−186978号公報
特開平6−299480号公報
特許第3686451号公報
本発明の目的は、特に、生産性の高いバンチング撚り線機にて撚り合わせた、1+N構造のゴム物品補強用スチールコードにおいて、コアフィラメントとシースフィラメントの構造および性状を適正化することにより、コード強力が高く、ゴムぺネトレーション性や、バックリング変形に対する耐コード折れ性に優れ、且つタイヤ製造時のカレンダー作業の打ち込み乱れの生じないスチールコード及び、それを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
発明者は、前記課題を解決するために、バンチング撚り線機にて製造した1+6構造コードの特性について鋭意研究を行った結果、コアフィラメントに適当な波長の平面型付けを行った上、コアに適切な撚り形状を与えることにより、コード強力を高めてゴムペネトレーション性を向上させると同時に、シースフィラメントの型付け量とコアフィラメントの型付け量との関係を適正化し、一定のコード径を保持させてコードのフィラメントばらけ(過度のオープン化)を抑制することによって、コードの疲労性やカレンダー作業性をも向上させることが可能であることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の要旨構成は、次の通りである。
(1)二次元に変化する波形の型付けを施した1本のフィラメントによるコアの周囲に、5〜8本のフィラメントによるシースを撚り合わせたコードにおいて、前記コアは、該コアの波形型付けにおける波長の20倍以上100倍以下、かつ前記シースの撚りピッチの6倍以上25倍以下である、撚りピッチを有することを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
ここで、コアの撚りピッチとは、コアフィラメントがコードの中心軸に対して1回転する際の中心軸に沿った長さを意味し、主に、コアのまわりにシースフィラメントを撚り合わせる際にコアフィラメントに作用する捻り回転の影響によるものである。
(1)二次元に変化する波形の型付けを施した1本のフィラメントによるコアの周囲に、5〜8本のフィラメントによるシースを撚り合わせたコードにおいて、前記コアは、該コアの波形型付けにおける波長の20倍以上100倍以下、かつ前記シースの撚りピッチの6倍以上25倍以下である、撚りピッチを有することを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
ここで、コアの撚りピッチとは、コアフィラメントがコードの中心軸に対して1回転する際の中心軸に沿った長さを意味し、主に、コアのまわりにシースフィラメントを撚り合わせる際にコアフィラメントに作用する捻り回転の影響によるものである。
(2)バンチングタイプの撚り線機にて製造したコードである前記(1)に記載のゴム物品補強用スチールコード。
(3)前記コードの軸方向と直交する断面において、コードの輪郭形状が楕円形であり、該楕円形の長軸が前記コアのフィラメントの径の3.5〜3.8倍及び、短軸が前記コアのフィラメントの径の3.1〜3.5倍以下であり、かつシースのフィラメントの型付け率が長軸方向および短軸方向で共に110%以下である前記(1)または(2)に記載のゴム物品補強用スチールコード。
(4)前記(1)乃至(3)のいずれかに記載のスチールコードを、ベルト層に用いた空気入りタイヤ。
本発明によれば、コアに適切な形状を与えることによってコア波形型付けの平面性が実質的に確保されるから、コード強力を高めてゴムペネトレーション性を向上させると同時に、シースフィラメントの型付け量とコアフィラメントの型付け量との関係を適正化し、一定のコード径を保持させてコードのフィラメントばらけを抑制することが可能である。さらに、コードの疲労性やカレンダー作業性をも向上させることができる。
次に、本発明のスチールコードについて、図面を参照して詳しく説明する。
本発明のスチールコードは、図3に示すように、1本のフィラメント1によるコアの周囲に、5〜8本、図示例で6本のフィラメント2a〜2fによるシース2を撚り合わせてなり、コアフィラメント1に二次元に変化する波形の型付けを施すことによって、コード内部にゴムが浸入するための隙間を確保している。
本発明のスチールコードは、図3に示すように、1本のフィラメント1によるコアの周囲に、5〜8本、図示例で6本のフィラメント2a〜2fによるシース2を撚り合わせてなり、コアフィラメント1に二次元に変化する波形の型付けを施すことによって、コード内部にゴムが浸入するための隙間を確保している。
すなわち、本発明のスチールコードは、1本のコアフィラメントのまりに、5〜8本のシースフィラメントを配置したコード構造を基本とする。なぜなら、シースフィラメントが4本以下ではシースフィラメントが偏って配置され、コード内部にゴムを均等に侵入させることが難しくなり、一方、シースフィラメントが9本以上ではコアフィラメントを中心とする楕円内にシースフィラメントを均等に配置することができなくなり、やはりゴムの侵入性が阻害される。特に、好ましくは1+6構造とする。これは、ゴムペネトレーション性に優れる上、ベルト材となるトリート材の単位面積当りの強度(比強度)を一定にした時の重量を軽くできるためである。
なお、スチールコードを空気入りタイヤのベルトの補強材として用いる場合には、コアフィラメント径dc:0.15〜0.48mmとすることが好ましい。なぜなら、コアフィラメント径dcが0.15mm未満では、フィラメントを作成する伸線工程において断線頻度が上昇して生産性が低くなり、一方径dcが0.48mmを超えると曲げ入力時の歪みが大きくなり、良好な疲労性を得ることが難しくなる。同様に、シースフィラメント径も、0.15〜0.48mmとすることが好ましい。
また、コアフィラメントは先ず、図4に示すように、振幅Acおよび波長λcにて二次元に変化する平面波形に型付けするが、その振幅Ac(mm)は、各コード構造に応じて下記に従う範囲とすることが好ましい。なお、コアフィラメント径dcは0.15〜0.48mmおよびシースフィラメント径は0.12〜0.50mmの条件下である。
記
1+5構造 1.12dc≦Ac≦2.0dc(mm)
1+6構造 1.12dc≦Ac≦2.5dc(mm)
1+7構造 1.42dc≦Ac≦2.8dc(mm)
1+8構造 1.74dc≦Ac≦3.12dc(mm)
の範囲とすることが好ましい。すなわち、振幅Acが、それぞれ上記の最大値より大きくなると、シースからコアが飛びだすなどコード性状が悪くなる。一方、Acがこの最小値より小さくなると、ゴムペネトレーション性が不十分となる。
記
1+5構造 1.12dc≦Ac≦2.0dc(mm)
1+6構造 1.12dc≦Ac≦2.5dc(mm)
1+7構造 1.42dc≦Ac≦2.8dc(mm)
1+8構造 1.74dc≦Ac≦3.12dc(mm)
の範囲とすることが好ましい。すなわち、振幅Acが、それぞれ上記の最大値より大きくなると、シースからコアが飛びだすなどコード性状が悪くなる。一方、Acがこの最小値より小さくなると、ゴムペネトレーション性が不十分となる。
一方、波長λcは、13dc以上17dc以下とすることが好ましい。なぜなら、波長λcを13dc未満とする加工は困難であり、一方17dcを超えるとシースフィラメントを撚り合わせた際にコアフィラメントの型付けがつぶされ、ゴムペネトレーション性が不十分となる
上記に従って、波形の型付けを施したコアフィラメントのまわりに、5〜8本のシースフィラメントを配置して撚り合わせる際に、シースフィラメントに連れ回転される形でコアフィラメントにも撚りによる変形が与えられる。その変形は、図5に示すように、コアフィラメントがコードの中心軸に対して1回転する変化として捉えることができ、このコード中心軸に沿った長さをコアの撚りピッチLLcとしたとき、この撚りピッチLLcは、前記コアの波形型付けにおける波長λcの20倍以上100倍以下、かつ前記シースの撚りピッチの6倍以上25倍以下であることが肝要である。
すなわち、撚りピッチLLcが前記コアの波形型付けにおける波長λcの20倍未満では、特にバンチング撚り線機に通して撚り合わせる際に、コアの波形型付けにおける波長Acを上記した好適領域内に制御することができず、良好なゴムペネトレーション性を保証できないためである。一方、撚りピッチLLcが波長λcの100倍を超えると、カレンダー作業時のコード割れが発生し易くなる。
同様に、撚りピッチLLcがシースの撚りピッチの6倍未満では、コアの波形型付けにおける波長Acを上記した好適領域内に制御することができず、良好なゴムペネトレーション性を保証できないためである。一方、撚りピッチLLcをシースの撚りピッチの25倍以下にするのは、カレンダー作業でのコード乱れの原因の一つであるコード割れを防止し易くするためである。
さらに、コードの軸方向と直交する断面において、コードの輪郭形状が楕円形であり、該楕円形の長軸が前記コアのフィラメントの径の3.5〜3.8倍及び、短軸が前記コアのフィラメントの径の3.1〜3.5倍以下であり、かつシースのフィラメントの型付け率が長軸方向および短軸方向で共に110%以下であることが好ましい。
なぜなら、これらの規制は、コードのクローズ性(非線形性S−S曲線を有するコードにおいて、伸びが小さいこと)を厳しく制御し、カレンダー工程におけるコード割れ性を改善すると共に、耐疲労性の低下を防ぐ為である。一般に、バンチング撚り線機は、クローズ構造撚りに適した装置であるが原理的にコード径よりもフィラメント型付け量が大きくなってしまう。即ち、オープン化しやすい傾向を持つ。そして、コードのクローズ性が緩むと、コード割れしやすくなる。更に、ゴムペネレーション性をさせ易くするためにシースフィラメントの型付け量を大きくすると、コード径が確保できなくなるばかりでなく、このオープン化が著しくなる。オープン化が過度になると、タイヤ加硫時のテンションによって容易にシースが引き揃い、シースフィラメントの内側に引っ張り応力が負荷され、バックリング変形が発生した際にはより大きな歪を受ける結果となるため、ベルト折れを発生し易くなる。
なぜなら、これらの規制は、コードのクローズ性(非線形性S−S曲線を有するコードにおいて、伸びが小さいこと)を厳しく制御し、カレンダー工程におけるコード割れ性を改善すると共に、耐疲労性の低下を防ぐ為である。一般に、バンチング撚り線機は、クローズ構造撚りに適した装置であるが原理的にコード径よりもフィラメント型付け量が大きくなってしまう。即ち、オープン化しやすい傾向を持つ。そして、コードのクローズ性が緩むと、コード割れしやすくなる。更に、ゴムペネレーション性をさせ易くするためにシースフィラメントの型付け量を大きくすると、コード径が確保できなくなるばかりでなく、このオープン化が著しくなる。オープン化が過度になると、タイヤ加硫時のテンションによって容易にシースが引き揃い、シースフィラメントの内側に引っ張り応力が負荷され、バックリング変形が発生した際にはより大きな歪を受ける結果となるため、ベルト折れを発生し易くなる。
上記したスチールコードは、その複数本を並列に配置してゴム被覆したトリート材を、例えば図6に示すタイヤのベルト12に適用する。なお、図6に示すタイヤは、1対のビード部10aおよび10b間でトロイド状に延びるカーカス11のクラウン部に、その半径方向外側へ順にベルト12およびトレッド13を配置して成る。このベルトに本発明のスチールコードを適用するに当り、コードの輪郭形状(楕円形)の長軸がベルトの幅方向に沿う向きに配置することが好ましい。
以下に実施例により、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって何等限定されるものではない。
表1に示す仕様に従って作製したコードを、図6に示したタイヤのベルトに25本/50mmの打ち込み数で適用し、サイズ195/80R15のタイヤを試作し、この試作タイヤを用いて以下の評価法によって実地テストならびにドラムテストを行った。
表1に示す仕様に従って作製したコードを、図6に示したタイヤのベルトに25本/50mmの打ち込み数で適用し、サイズ195/80R15のタイヤを試作し、この試作タイヤを用いて以下の評価法によって実地テストならびにドラムテストを行った。
評価法
(1)ゴムペネレーション性
コード長手方向において、フィラメント表面におけるゴムの被覆量を、マイクロメーターで測定し、フィラメント表面におけるゴムの被覆率として評価した。
(1)ゴムペネレーション性
コード長手方向において、フィラメント表面におけるゴムの被覆量を、マイクロメーターで測定し、フィラメント表面におけるゴムの被覆率として評価した。
(2)耐カットセパレーション性
試作タイヤを適用リムに装着後に、規定内圧を付与してから実車に装着し、3万km実地走行後にタイヤを解剖し、2枚のベルトの最外層ベルトのカット部における錆長さx(図7参照)を調査し、その平均値にて耐カットセパレーション性を評価した。この平均値が小さい程、耐カットセパレーション性に優れることを表している。
試作タイヤを適用リムに装着後に、規定内圧を付与してから実車に装着し、3万km実地走行後にタイヤを解剖し、2枚のベルトの最外層ベルトのカット部における錆長さx(図7参照)を調査し、その平均値にて耐カットセパレーション性を評価した。この平均値が小さい程、耐カットセパレーション性に優れることを表している。
(3)耐ベルト折れ性
上記規定内圧付与後の試作タイヤを、規定内圧の50%に内圧調整し、最大負荷能力に対応する荷重のもと、スリップ角度3度で1000kmをドラム走行させた後にタイヤを解剖し、最外層ベルトを50本採取してコードの破断本数を調査し、破断コードの比率を求めた。
上記規定内圧付与後の試作タイヤを、規定内圧の50%に内圧調整し、最大負荷能力に対応する荷重のもと、スリップ角度3度で1000kmをドラム走行させた後にタイヤを解剖し、最外層ベルトを50本採取してコードの破断本数を調査し、破断コードの比率を求めた。
(4)コード割れ性
ループ状にしたコードをしごいて、コアとシースの供給バランスを確認した。
その結果を表1に併せて示す。
ループ状にしたコードをしごいて、コアとシースの供給バランスを確認した。
その結果を表1に併せて示す。
1 コアフィラメント
2 シース
2a〜2f シースフィラメント
2 シース
2a〜2f シースフィラメント
Claims (4)
- 二次元に変化する波形の型付けを施した1本のフィラメントによるコアの周囲に、5〜8本のフィラメントによるシースを撚り合わせたコードにおいて、前記コアは、該コアの波形型付けにおける波長の20倍以上100倍以下、かつ前記シースの撚りピッチの6倍以上25倍以下である、撚りピッチを有することを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
- バンチングタイプの撚り線機にて製造したコードである請求項1に記載のゴム物品補強用スチールコード。
- 前記コードの軸方向と直交する断面において、コードの輪郭形状が楕円形であり、該楕円形の長軸が前記コアのフィラメントの径の3.5〜3.8倍及び、短軸が前記コアのフィラメントの径の3.1〜3.5倍以下であり、かつシースのフィラメントの型付け率が長軸方向および短軸方向で共に110%以下である請求項1または2に記載のゴム物品補強用スチールコード。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載のスチールコードを、ベルト層に用いた空気入りタイヤ。
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JP2007242471A JP2009074189A (ja) | 2007-09-19 | 2007-09-19 | ゴム物品補強用スチールコード及び空気入りタイヤ |
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Cited By (1)
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JP2012076672A (ja) * | 2010-10-05 | 2012-04-19 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
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2007
- 2007-09-19 JP JP2007242471A patent/JP2009074189A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
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