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JP2009071141A - 強誘電体メモリ装置の製造方法及び強誘電体メモリ装置 - Google Patents

強誘電体メモリ装置の製造方法及び強誘電体メモリ装置 Download PDF

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JP2009071141A JP2007239442A JP2007239442A JP2009071141A JP 2009071141 A JP2009071141 A JP 2009071141A JP 2007239442 A JP2007239442 A JP 2007239442A JP 2007239442 A JP2007239442 A JP 2007239442A JP 2009071141 A JP2009071141 A JP 2009071141A
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Osamu Sakado
治 坂戸
Takeshi Kokubu
剛 國分
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Abstract

【課題】強誘電体材料において酸素欠損が発生することをより確実に防止できる強誘電体メモリ装置の製造方法及び強誘電体メモリ装置を提供すること。
【解決手段】半導体基板上に強誘電体キャパシタ3を形成する工程と、強誘電体キャパシタ3を被覆する水素バリア膜12を形成する工程と、水素バリア膜12に貫通孔21を形成する工程と、強誘電体キャパシタ3及び水素バリア膜12を被覆する第2層間絶縁膜13を形成する工程と、第2層間絶縁膜13に貫通孔21を形成する工程と、貫通孔21の内壁面及び強誘電体キャパシタ3の上面それぞれに密着層24を形成する工程と、貫通孔21内にプラグを形成する工程とを備え、貫通孔21が、貫通孔21の内側に形成されると共に、貫通孔21の内壁面が、被覆層24で被覆される。
【選択図】図3

Description

本発明は、強誘電体キャパシタを有する強誘電体メモリ装置の製造方法及び強誘電体メモリ装置に関する。
強誘電体メモリ装置(FeRAM)は、強誘電体材料の自発分極を利用した低電圧及び高速動作が可能な不揮発性メモリであり、メモリセルが1トランジスタ/1キャパシタ(1T/1C)で構成できる。そのため、DRAM並の集積化が可能であることから、大容量の不揮発性メモリとして期待されている。
ここで、強誘電体材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O:PZT)などのペロブスカイト型酸化物やタンタル酸ビスマスストロンチウム(SrBiTaO:SBT)などのビスマス層状化合物などが挙げられる。
強誘電体メモリ装置を構成する強誘電体キャパシタの周辺には、外界から侵入する水素などの還元種を阻止する水素バリア膜が設けられている。これにより、強誘電体材料において酸素欠損が生じて強誘電体キャパシタとしての電気特性の劣化することを防止する。
そして、強誘電体キャパシタは、水素バリア膜を被覆する層間絶縁膜上に形成された配線と、水素バリア膜及び層間絶縁膜を貫通するコンタクトホールに形成されたプラグを介して導通している(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−134692号公報
しかしながら、上記従来の強誘電体メモリ装置の製造方法においても、以下の課題が残されている。すなわち、水素バリア膜及び層間絶縁膜を一括してパターニングすることでコンタクトホールを形成すると、パターニングにより形成されたポリマーの除去時や水洗時にコンタクトホールの内壁面において露出した水素バリア膜がエッチングされてしまう。そのため、形成したコンタクトホールの内壁面及び底面にプラグとの密着性を向上させるための密着層を形成する際、水素バリア膜の開口における内壁面の一部に密着層が形成されないことがある。これにより、プラグ形成時に還元種が強誘電体材料に侵入して酸素欠損を生じ、強誘電体キャパシタとしての電気特性が劣化するという問題がある。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたもので、強誘電体材料において酸素欠損が発生することをより確実に防止できる強誘電体メモリ装置の製造方法及び強誘電体メモリ装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明にかかる強誘電体メモリ装置の製造方法は、基板上に強誘電体キャパシタを形成する工程と、該強誘電体キャパシタを被覆する水素バリア膜を形成する工程と、該水素バリア膜に第1貫通孔を形成して前記強誘電体キャパシタの上面の少なくとも一部を露出させる工程と、前記強誘電体キャパシタ及び前記水素バリア膜を被覆する被覆層を形成する工程と、該被覆層に第2貫通孔を形成して前記強誘電体キャパシタの上面の少なくとも一部を露出させる工程と、前記第2貫通孔の内壁面及び前記強誘電体キャパシタの上面において前記第2貫通孔により露出した領域それぞれに密着層を形成する工程と、前記第2貫通孔内にプラグを形成する工程とを備え、前記第2貫通孔が、前記第1貫通孔の内側に形成されると共に、前記第1貫通孔の内壁面が、前記被覆層で被覆されることを特徴とする。
また、本発明における強誘電体メモリ装置は、基板上に形成された強誘電体キャパシタと、該強誘電体キャパシタ上に形成され、該強誘電体キャパシタの上面の少なくとも一部を露出させる第1貫通孔が形成された水素バリア膜と、前記強誘電体キャパシタ及び前記水素バリア膜上に形成され、前記強誘電体キャパシタの上面の少なくとも一部を露出させる第2貫通孔が形成された被覆層と、前記第2貫通孔の内壁面及び前記強誘電体キャパシタの上面において前記第2貫通孔により露出した領域それぞれを被覆する密着層と、前記第2貫通孔内に形成されたプラグとを備え、前記第2貫通孔が、前記第1貫通孔の内側に形成されると共に、前記被覆層が、前記第1貫通孔の内壁面を被覆することを特徴とする。
この発明では、第2貫通孔の内壁面及び強誘電体キャパシタの上面それぞれに密着層が形成されるため、プラグの形成時に強誘電体材料における酸素欠損の発生を抑制できる。
すなわち、水素バリア膜が被覆層で被覆されることにより、第2貫通孔によって外部に露出しない。このため、第2貫通孔の形成後にポリマーの除去や水洗を行っても水素バリア膜がエッチングされない。これにより、密着層が第2貫通孔の内壁面及び強誘電体キャパシタの上面それぞれの全面に均一に形成される。したがって、プラグの形成時に還元種が強誘電体材料に侵入しにくくなる。以上より、強誘電体材料における酸素欠損が発生しにくくなり、強誘電体キャパシタにおける電気特性の劣化を抑制でできる。
また、本発明における強誘電体メモリ装置の製造方法は、前記被覆層を形成する工程が、前記水素バリア膜を被覆する他の水素バリア膜をCVD法により形成する工程と、該他の水素バリア膜を被覆する絶縁膜を形成する工程とを備えることが好ましい。
この発明では、他の水素バリア膜をスパッタ法と比較して緻密なCVD(化学的気相成長法)を用いて形成することで、強誘電体キャパシタにおける電気特性を維持しつつ強誘電体材料に対する水素バリア性能が向上する。
また、本発明における強誘電体メモリ装置の製造方法は、前記密着層が、水素バリア性を有することが好ましい。
この発明では、密着層が水素バリア性を有することで、強誘電体材料に対する水素バリア性能がさらに向上する。
また、本発明における強誘電体メモリ装置の製造方法は、前記第1貫通孔が、ウェットエッチング法により形成されていることが好ましい。
この発明では、ドライエッチング法により第1貫通孔を形成することと比較して、水素バリア膜がプラズマにより損傷することを防止できる。
[第1の実施形態]
以下、本発明における強誘電体メモリ装置の製造方法及び強誘電体メモリ装置の第1の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
〔強誘電体メモリ装置〕
まず、本実施形態における強誘電体メモリ装置を、図1及び図2を参照しながら説明する。ここで、図1は強誘電体メモリ装置を模式的に示す拡大断面図、図2は強誘電体メモリ装置を模式的に示す平面図である。なお、図2ではプラグ、配線及び密着層の図示を省略している。
強誘電体メモリ装置1は、1トランジスタ/1キャパシタ(1T/1C)型のメモリセル構造を有するスタック型であって、図1に示すように、半導体基板(基板)2と、半導体基板2上に形成された強誘電体キャパシタ3及びトランジスタ4とを備えている。
半導体基板2は、例えばSi(シリコン)によって構成されており、上面に順に第1層間絶縁膜11、水素バリア膜12及び第2層間絶縁膜(被覆層)13が積層されている。
第1層間絶縁膜11は、例えばSiO(酸化ケイ素)で構成されており、半導体基板2上に形成されたトランジスタ4を被覆している。また、第1層間絶縁膜11の後述するドレイン領域42上には、貫通孔15が形成されており、プラグ16が充填されている。
プラグ16は、貫通孔15内に充填された導電材料で構成されており、例えばW(タングステン)やMo(モリブデン)、Ta(タンタル)、Ti(チタン)、Ni(ニッケル)などで形成されている。
水素バリア膜12は、例えばAlOx(アルミナ)で形成されており、厚さが例えば5〜20nm程度となっている。そして、水素バリア膜12は、第1層間絶縁膜11上に形成された強誘電体キャパシタ3の上面及び側面を被覆している。ここで、水素バリア膜12の構成材料としては、AlOxのほか、TiOx(チタニア)やZrOx(ジルコニウム酸化物)、TaOx(タンタル酸化物)、HfOx(ハフニウム酸化物)などを用いてもよい。
また、水素バリア膜12には、貫通孔(第1貫通孔)21が形成されている。貫通孔21は、図2に示すように、平面視でほぼ円形となっており、その径R1が例えば0.8μmとなっている。
第2層間絶縁膜13は、図1に示すように、第1層間絶縁膜11と同様に、例えばSiOで形成されている。そして、第2層間絶縁膜13は、水素バリア膜12を被覆している。
また、第2層間絶縁膜13には、貫通孔(第2貫通孔)22が形成されている。貫通孔22は、図2に示すように、平面視でほぼ円形となっており、その径R2が例えば0.55μmとなっている。ここで、貫通孔22は、平面視において外縁が貫通孔21の外縁よりも内側に位置していると共に、その径が貫通孔21の径よりも小さい。したがって、第2層間絶縁膜13は、図1に示すように、水素バリア膜12における貫通孔21の内壁面を覆っている。そのため、水素バリア膜12は、貫通孔22の内壁面に露出しない。
そして、貫通孔22には、プラグ23が充填されている。ここで、貫通孔22の内壁面と、強誘電体キャパシタ3の上面において貫通孔22により露出されている領域とには、プラグ23との密着性を向上させるための密着層24が形成されている。
プラグ23は、例えばWやMo、Ta、Ti、Niなどで形成されている。
密着層24は、例えばTiNやTiAlN、これらの積層膜などのように水素バリア性を有する材料により形成されている。
また、第2層間絶縁膜13上には、プラグ23と導通する配線25が形成されている。配線25は、例えばAlなどの導電材料で形成されている。なお、配線25の表面には、反射防止膜(図示略)が形成されている。
強誘電体キャパシタ3は、第1層間絶縁膜11及びプラグ16上に形成されており、下層から順に、導電膜31、酸素バリア膜32、下部電極33、強誘電体膜34及び上部電極35を積層した構成となっている。
導電膜31は、例えばTiNなどの導電材料で構成されており、プラグ16と強誘電体キャパシタ3との導通を図っている。
酸素バリア膜32は、例えばTiAlN、TiAl、TiSiN、TiN、TaN、TaSiNなどの酸素バリア性を有する材料で形成されている。
下部電極33は、例えばIr(イリジウム)、Pt(白金)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、Os(オスミウム)のうちから少なくとも1つまたはこれらの合金あるいはこれらの酸化物からなる。ここで、下部電極33は、IrまたはPtからなることが好ましく、Irからなることがより好ましい。なお、下部電極33は、単層膜であっても、積層した多層膜であってもよい。
また、下部電極33は、図2に示すように、平面視で角部が曲部となった正方形となっており、一辺の長さL1が例えば1.7μmとなっている。
そして、下部電極33が結晶質である場合には、図1に示すように、下部電極33の結晶配向と酸素バリア膜32の結晶配向が互いに接触する界面においてエピタキシャルの方位関係となることが好ましい。このとき、下部電極33の結晶配向と強誘電体膜34の結晶配向とも、互いに接触する界面においてエピタキシャルの方位関係となることが好ましい。
例えば、酸素バリア膜32が立法晶系に属してその結晶配向が(111)配向である場合、または酸素バリア膜32が六方方晶系に属してその結晶配向が(001)配向である場合、下部電極33の結晶配向が(111)配向であることが好ましい。この構成によれば、下部電極33上に強誘電体膜34を形成する場合において、強誘電体膜34の結晶配向を(111)配向とすることが容易になる。
強誘電体膜34は、A1−b1−aの一般式で示されるペロブスカイト型の結晶構造を有する強誘電体材料で形成されている。ここで、上記一般式中のAは、Pbからなり、Pbの一部をLaに置換してもよい。また、Bは、Zr(ジルコニウム)及びTiのうちの少なくとも一方からなる。そして、Xは、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)、Ta、Cr(クロム)、Mo、W、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)及びMg(マグネシウム)のうちの少なくとも1つからなる。このとき、強誘電体膜34を構成する強誘電体材料としては、例えばPZTやSBT、(Bi,La)Ti12(チタン酸ビスマスランタン:BLT)などの公知の材料を用いることができ、なかでもPZTであることが好ましい。
ここで、強誘電体材料としてPZTを用いるときには、強誘電体キャパシタ3の信頼性の観点から下部電極33としてIrを用いることが好ましい。
また、強誘電体材料としてPZTを用いる場合には、より大きな自発分極量を獲得するため、上述したようにPZTにおけるTiの含有量をZrの含有量より多くすることが好ましい。さらに、強誘電体膜34がPZTで構成され、PZTにおけるTiの含有量がZrの含有量よりも多い場合には、ヒステリシス特性が良好である点で、PZTの結晶配向が(111)配向であることが好ましい。
上部電極35は、上述した下部電極33と同様の材料やAl、Ag(銀)、Niなどからなる。なお、上部電極35は、単層膜であっても、積層した多層膜であってもよい。ここで、上部電極35は、PtまたはIrOxとIrとの多層膜からなることが好ましい。
また、上部電極35は、図2に示すように、平面視で角部が曲部となった正方形となっており、一辺の長さL2が例えば1.2μmとなっている。
トランジスタ4は、図1に示すように、半導体基板2の表層に形成されたソース領域41、ドレイン領域42及びチャネル領域(図示略)と、チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜43と、ゲート絶縁膜43上に形成されたゲート電極44とを備えている。そして、トランジスタ4は、ドレイン領域42上に形成されたプラグ16と導通している。
また、トランジスタ4は、半導体基板2に間隔をおいて複数形成されており、隣接する他のトランジスタ4との間に設けられた素子分離領域45によって互いの絶縁が図られている。
〔強誘電体メモリ装置の製造方法〕
次に、上述した強誘電体メモリ装置1の製造方法について、図3を参照しながら説明する。ここで、図3は、強誘電体メモリ装置の製造工程を示す説明図である。
最初に、半導体基板2にトランジスタ4を形成すると共にトランジスタ4を被覆する第1層間絶縁膜11を形成する。そして、第1層間絶縁膜11を貫通する貫通孔15を形成し、プラグ16でこの貫通孔15を充填する。
次に、第1層間絶縁膜11上に強誘電体キャパシタ3を形成する(図3(a))。ここでは、第1層間絶縁膜11上に導電膜31の構成材料からなる膜と、酸素バリア膜32の構成材料からなる膜と、下部電極33の構成材料からなる膜と、強誘電体膜34の構成材料からなる膜と、上部電極35の構成材料からなる膜とを積層して形成する。そして、これらをフォトリソグラフィ技術などによりパターニングする。これにより、強誘電体キャパシタ3を形成する。このとき、酸素バリア膜32がプラグ16と導通する。
続いて、強誘電体キャパシタ3を被覆する水素バリア膜12を形成する(図3(b))。ここでは、第1層間絶縁膜11及び強誘電体キャパシタ3を被覆するように、スパッタ法によりAlOx膜を形成する。ここで、水素バリア膜12の膜厚は、例えば60nm程度となっている。
なお、強誘電体キャパシタ3中の強誘電体膜34は、その成膜条件などによっては酸素欠損を起こしている場合がある。したがって、水素バリア膜12を形成した後、必要に応じて酸素雰囲気で加熱処理を行い、水素バリア膜12を介して強誘電体膜34に酸素を供給して酸素欠損を補填してもよい。ここで、加熱処理の温度としては、例えば550℃〜750℃であり、600℃〜750℃であることが好ましい。
そして、水素バリア膜12に貫通孔21を形成する(図3(c))。ここでは、水素バリア膜12の上面に形成されて貫通孔21の形成領域に開口を有するレジスト層(図示略)をマスクとし、例えばHF(フッ酸)をエッチャントとしたウェットエッチング法により貫通孔21を形成する。
次に、水素バリア膜12と強誘電体キャパシタ3の上面において貫通孔21により露出した領域とを被覆する第2層間絶縁膜13を形成する(図3(d))。ここでは、強誘電体キャパシタ3に対するダメージが十分に小さい成膜法である、TEOS(テトラエトキシシラン)を原料としたプラズマCVD法(プラズマTEOS法)によりSiO膜を形成する。この後、CMP処理によりSiO膜の上面を平坦化する。なお、プラズマTEOS法以外に、スパッタ法によってSiO膜を形成してもよい。
そして、第2層間絶縁膜13に貫通孔22を形成する(図3(e))。ここでは、第2層間絶縁膜13の上面に形成された貫通孔22の形成領域に開口を有するレジスト層(図示略)をマスクとし、例えばドライエッチング法により貫通孔22を形成する。これにより、強誘電体キャパシタ3の上面の一部が露出する。このとき、レジスト層の開口の外縁は、平面視において貫通孔21の外縁よりも内側に形成されている。そのため、水素バリア膜12における貫通孔21の内壁面部分は、第2層間絶縁膜13で被覆される。
この後、ポリマーの除去や水洗処理を行う。このとき、貫通孔22の内壁面に第2層間絶縁膜13のみが露出していて水素バリア膜12が露出していないため、貫通孔22の内壁面がエッチングされない。
続いて、貫通孔22の内壁面と強誘電体キャパシタ3の上面とに密着層24を形成する(図3(f))。このとき、貫通孔22の内壁面がエッチングされていないため、密着層24が貫通孔22の内壁面において均一に形成される。
その後、貫通孔22を充填するプラグ23と配線25とを形成する。ここで、水素バリア性を有する密着層24が貫通孔22の内壁面において均一に形成されているため、プラグ23の形成時に還元種が強誘電体材料に侵入しにくくなっている。以上のようにして、図1及び図2に示すような強誘電体メモリ装置1を製造する。
以上のように、本実施形態における強誘電体メモリ装置1の製造方法及び強誘電体メモリ装置1によれば、第2貫通孔22の内壁面において密着層24が均一に形成されるため、プラグ23の形成時に強誘電体膜34に酸素欠損が発生することを防止できる。
また、密着層24が水素バリア性を有するため、強誘電体膜34に対する水素バリア性能がさらに向上する。
そして、貫通孔21をウェットエッチング法により形成することで、ドライエッチング法により貫通孔21を形成することと比較して水素バリア膜12が損傷しにくくなる。
[第2の実施形態]
続いて、本発明における強誘電体メモリ装置の製造方法及び強誘電体メモリ装置の第2の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態と被覆層の構成が異なるため、この点を中心に説明すると共に、上記実施形態で説明した構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
ここで、図4は本実施形態における強誘電体メモリ装置を模式的に示す拡大断面図、図5は強誘電体メモリ装置の製造工程を示す説明図である。
本実施形態における強誘電体メモリ装置100は、図4に示すように、被覆層101が第1水素バリア膜(水素バリア膜)12を被覆する第2水素バリア膜(他の水素バリア膜)102と第2層間絶縁膜103とを備えている。
また、被覆層101には、第2水素バリア膜102及び第2層間絶縁膜103を貫通する貫通孔104が形成されている。この貫通孔104は、平面視でほぼ円形となっており、平面視において外縁が貫通孔21の外縁よりも内側に位置している。
そのため、被覆層101は、図4に示すように、水素バリア膜12における貫通孔21の内壁面を覆っている。したがって、水素バリア膜12は、貫通孔22の内壁面に露出していない、
第2水素バリア膜102は、第1水素バリア膜12と同一材料で形成されており、膜厚が例えば20μm程度となっている。なお、第1水素バリア膜12の膜厚は、例えば40μm程度となっている。
次に、以上のような構成の強誘電体メモリ装置100の製造方法について説明する。
まず、上述した第1の実施形態と同様に、強誘電体キャパシタ3を被覆する第1水素バリア膜12を形成する。ここで、第1水素バリア膜12の膜厚は、例えば40μm程度となっている。そして、第1水素バリア膜12に貫通孔21を形成する(図5(a))。
続いて、第1水素バリア膜12を被覆する第2水素バリア膜102を形成する(図5(b))。ここでは、第1水素バリア膜12及び強誘電体キャパシタ3を被覆するように、CVD法によりAlOx膜を形成する。ここで、第2水素バリア膜102の膜厚は、例えば20μm程度となっている。このとき、CVD法により形成された第2水素バリア膜102は、スパッタ法により形成された第1水素バリア膜12よりも緻密なAlOx膜となる。
そして、上述と同様に、第2水素バリア膜102を被覆する第2層間絶縁膜103を形成する(図5(c))。その後、第2水素バリア膜102及び第2層間絶縁膜103を貫通する貫通孔104を形成する(図5(d))。このとき、AlOx膜である第2水素バリア膜102が貫通孔104の内壁面に露出するが、第2水素バリア膜102が緻密なAlOx膜であることから、ポリマーの除去や水洗処理時においてエッチングされない。
続いて、上述した第1の実施形態と同様に、密着層24を形成する(図5(e))。ここで、貫通孔104の内壁面がエッチングされていないため、密着層24が貫通孔104の内壁面において均一に形成される。
その後、上述した第1の実施形態と同様に、プラグ23と配線25とを形成する。ここで、水素バリア性を有する密着層24が貫通孔104の内壁面において均一に形成されているため、プラグ23の形成時に還元種が強誘電体材料に侵入しにくくなっている。以上のようにして、図4に示す強誘電体メモリ装置100を製造する。
以上のように本実施形態における強誘電体メモリ装置100及び強誘電体メモリ装置100の製造方法においても、上述した第1の実施形態と同様の作用、効果を奏するが、CVD法により緻密な第2水素バリア膜102を形成することで、強誘電体キャパシタ3の電気特性を維持しつつ強誘電体膜34に対する水素バリア性能が向上する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、強誘電体キャパシタは、スタック型構造に限らず、例えばプレーナ型など、他の構造であってもよい。
また、密着層は、水素バリア性を有する材料で形成されているが、水素バリア性のない他の材料で形成されてもよい。密着層が水素バリア性を有していなくても、貫通孔の内壁面に密着層が均一に形成されるため、還元種が強誘電体膜に侵入しにくくなる。
そして、水素バリア膜を貫通する貫通孔は、ウェットエッチング法に限らず、ドライエッチング法により形成してもよい。
第1の実施形態における強誘電体メモリ装置を示す概略断面図である。 図1の平面図である。 強誘電体メモリ装置の製造工程を示す説明図である。 第2の実施形態における強誘電体メモリ装置を示す概略断面図である。 強誘電体メモリ装置の製造工程を示す説明図である。
符号の説明
1,100 強誘電体メモリ装置、2 半導体基板(基板)、3 強誘電体キャパシタ、12 第1水素バリア膜(水素バリア膜)、13 第2層間絶縁膜(被覆層)、21 貫通孔(第1貫通孔)、22,104 貫通孔(第2貫通孔)、23 プラグ、24 密着層、101 被覆層、102 第2水素バリア膜(他の水素バリア膜)、103 第2層間絶縁膜(絶縁膜)

Claims (5)

  1. 基板上に強誘電体キャパシタを形成する工程と、
    該強誘電体キャパシタを被覆する水素バリア膜を形成する工程と、
    該水素バリア膜に第1貫通孔を形成して前記強誘電体キャパシタの上面の少なくとも一部を露出させる工程と、
    前記強誘電体キャパシタ及び前記水素バリア膜を被覆する被覆層を形成する工程と、
    該被覆層に第2貫通孔を形成して前記強誘電体キャパシタの上面の少なくとも一部を露出させる工程と、
    前記第2貫通孔の内壁面及び前記強誘電体キャパシタの上面において前記第2貫通孔により露出した領域それぞれに密着層を形成する工程と、
    前記第2貫通孔内にプラグを形成する工程とを備え、
    前記第2貫通孔が、前記第1貫通孔の内側に形成されると共に、
    前記第1貫通孔の内壁面が、前記被覆層で被覆されることを特徴とする強誘電体メモリ装置の製造方法。
  2. 前記被覆層を形成する工程が、前記水素バリア膜を被覆する他の水素バリア膜をCVD法により形成する工程と、
    該他の水素バリア膜を被覆する絶縁膜を形成する工程とを備えることを特徴とする請求項1に記載の強誘電体メモリ装置の製造方法。
  3. 前記密着層が、水素バリア性を有することを特徴とする請求項1または2に記載の強誘電体メモリ装置の製造方法。
  4. 前記第1貫通孔が、ウェットエッチング法により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の強誘電体メモリ装置の製造方法。
  5. 基板上に形成された強誘電体キャパシタと、
    該強誘電体キャパシタ上に形成され、該強誘電体キャパシタの上面の少なくとも一部を露出させる第1貫通孔が形成された水素バリア膜と、
    前記強誘電体キャパシタ及び前記水素バリア膜上に形成され、前記強誘電体キャパシタの上面の少なくとも一部を露出させる第2貫通孔が形成された被覆層と、
    前記第2貫通孔の内壁面及び前記強誘電体キャパシタの上面において前記第2貫通孔により露出した領域それぞれを被覆する密着層と、
    前記第2貫通孔内に形成されたプラグとを備え、
    前記第2貫通孔が、前記第1貫通孔の内側に形成されると共に、
    前記被覆層が、前記第1貫通孔の内壁面を被覆することを特徴とする強誘電体メモリ装置。
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